JPH09141627A - 無機質板の製造方法 - Google Patents

無機質板の製造方法

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JPH09141627A
JPH09141627A JP30399495A JP30399495A JPH09141627A JP H09141627 A JPH09141627 A JP H09141627A JP 30399495 A JP30399495 A JP 30399495A JP 30399495 A JP30399495 A JP 30399495A JP H09141627 A JPH09141627 A JP H09141627A
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JP
Japan
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weight
parts
inorganic plate
aqueous slurry
water
Prior art date
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JP30399495A
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English (en)
Inventor
Masaaki Kubo
雅昭 久保
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09141627A publication Critical patent/JPH09141627A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレス成形性が良くて、強度を高く維持する
ことができる表面に凹凸模様を有する無機質板の製造方
法を提供することにある。 【解決手段】 箱状の型枠(3)があって、この型枠
(3)の底面、側面のうち、少なくとも一方に水抜き孔
(4)を設けるとともに、この水抜き孔(4)を設けた
面に織物(5)を設け、上記型枠(3)に水性スラリー
(1)を供給し、この水性スラリー(1)に模様付きの
上型(2)を模様側が同水性スラリー(1)に接触する
ように位置させて上方からプレス成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無機質板の製造方
法に関し、具体的には、建築用板などに利用するのに有
用な無機質板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、表面に凹凸模様を有する無機
質板の製造方法としては、ハチェック方式、長網方式な
どの抄造方式か、あるいは、押出成形か注型成形かのい
ずれかの方式で製造される方法が知られていた。このう
ち、抄造方式による無機質板の製造方法が、生産性にお
いて優れているために一般によく行われていたものであ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この無機質板
の製造方法においては、プレス成形の際に、グリーンシ
ートを、板状の上金型と、凹凸模様付きの下金型と、の
間に配設するものであり、グリーンシートの表面側と接
する下金型には、プレス時にグリーンシート内から抜け
出る水の脱水孔が設けられているものであったために、
得られた無機質板は凹凸模様が付与されるものの、表面
に脱水した跡孔が残り、この跡孔から吸水しやすいため
に、同無機質板の強度が低いものであった。
【0004】本発明は、上記の欠点を除去するためにな
されたもので、その目的とするところは、プレス成形性
が良くて、強度を高く維持することができる表面に凹凸
模様を有する無機質板の製造方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
無機質板の製造方法は、箱状の型枠(3)があって、こ
の型枠(3)の底面、側面のうち、少なくとも一方に水
抜き孔(4)を設けるとともに、この水抜き孔(4)を
設けた面に織物(5)を設け、上記型枠(3)に水性ス
ラリー(1)を供給し、この水性スラリー(1)に模様
付きの上型(2)を模様側が同水性スラリー(1)に接
触するように位置させて上方からプレス成形することを
特徴とする。
【0006】本発明の請求項2に係る無機質板の製造方
法は、上記水抜き孔(4)を設けた面以外にも織物
(5)を設けることを特徴とする。
【0007】本発明の請求項3に係る無機質板の製造方
法は、上記水性スラリー(1)に含まれる水が、プレス
成形の際に余剰水として上記水抜き孔(4)から出るよ
うに充分な量だけ加えられることを特徴とする。
【0008】本発明の請求項4に係る無機質板の製造方
法は、上記織物(5)として、ポリエステル、ナイロン
のうち、少なくとも一種を用いることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
【0010】図1は、本発明の一実施形態に係る無機質
板の製造方法を示した概略図である。図2は、本発明の
他の一実施形態に係る無機質板の製造方法を示した概略
図である。図3は、本発明の無機質板の製造方法に用い
られる一実施形態に係る型枠の要部拡大図である。
【0011】本発明の無機質板の製造方法は、図1およ
び図2に示すごとく、箱状の型枠(3)があって、この
型枠(3)の底面、側面のうち、少なくとも一方に水抜
き孔(4)を設けるとともに、この水抜き孔(4)を設
けた面に織物(5)を設け、上記型枠(3)に水性スラ
リー(1)を供給し、この水性スラリー(1)に模様付
きの上型(2)を模様側が同水性スラリー(1)に接触
するように位置させて上方からプレス成形するものであ
る。
【0012】上記水性スラリー(1)は、例えば、セメ
ントと骨材とを主成分とするものに、必要に応じて補強
材や繊維などが補助成分として配合され、ハチェック方
式、長網方式などによって得ることができるものであ
る。
【0013】上記セメントとしては、例えば、ポルトラ
ンドセメント、フライアッシュセメント、高炉セメント
などのものが用いられるものである。
【0014】また、上記骨材としては、御影石、蛇紋石
などの砕石、ケイ石粉、シラスバルーン、ガラスバルー
ン、シリカ、パーライト、砂、および、ビーズなどのも
のが用いられる。
【0015】そして、必要に応じて配合される補強材と
しては、通常パルプ粉などが用いられている。さらに、
上記繊維としては、例えば、セルロース系のパルプ繊
維、石綿などの鉱物性繊維、ポリプロピレン、ビニロン
などの有機質の樹脂系繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金
属繊維などを用いることができるものである。
【0016】なお、上記水性スラリー(1)に含まれる
水が、プレス成形の際に余剰水として上記水抜き孔
(4)から出るように充分な量だけ加えられると、水性
スラリー(1)に加える水の量を細かく考慮しなくて
も、適当量の水を加えて材料に混ぜるだけでよいもので
あり、必要以上の水は余剰水として水抜き孔(4)から
出るものである。
【0017】従来であれば、水性スラリー(1)に加え
る水の量を細かく考慮しないと、プレス成形の後、得ら
れるグリーンシートの状態は、水性スラリー(1)に含
まれる水が若干でも多かったり少なすぎることによっ
て、型崩れしやすく成形できなかったり、充填不足や未
充填であったりして、悪いものとなることがあったが、
本発明によって解消されるものである。
【0018】上記型枠(3)は、水性スラリー(1)を
供給する箱型のものであって、この型枠(3)の底面、
側面のうち、少なくとも一方に水抜き孔(4)を設けて
いるものである。例えば、図1に示すごとく、型枠
(3)の底面と側面のそれぞれに水抜き孔(4)を設け
ていてもかまわないし、図2に示すごとく、型枠(3)
の底面だけに水抜き孔(4)を設けていてもかまわな
い。
【0019】上記織物(5)は、上記水抜き孔(4)を
設けた面にあるものである。この織物(5)は、隙間が
無数に存在するために、通水性や通気性が良いものであ
るとともに、水抜き孔(4)に水性スラリー(1)が入
り込んで、水抜き孔(4)がつまるのをくい止めること
ができるものである。
【0020】上記水抜き孔(4)を設けた面以外にも織
物(5)を設けると、プレス成形の後に水性スラリー
(1)から得られたグリーンシートの取り出しが型枠
(3)の周面付近に織物(5)が設けられている場合に
は容易であるとともに、水性スラリー(1)に浸るよう
にして設けられている場合にはプレス成形の後に水性ス
ラリー(1)から得られたグリーンシート自身が補強さ
れて、強度の高いグリーンシート、結果として、強度の
高い無機質板を得ることができるものである。
【0021】上記織物(5)として、ポリエステル、ナ
イロンのうち、少なくとも一種を用いると、汎用性が高
いものであるために、安価であり、簡単に用いることが
できるものである。結果として、上記水抜き孔(4)を
設けた面以外にも、この織物(5)が手軽に多数設けら
れるものである。
【0022】上記上型(2)は、模様付きのものであっ
て、上記水性スラリー(1)にこの上型(2)の模様側
が同水性スラリー(1)に接触するように位置させられ
て、上方からプレス成形されるものである。
【0023】上記上型(2)に付いている模様として
は、例えば、図3に示すごとき凹凸模様であってもかま
わないし、その他にも意匠上で自由に選択できるもので
ある。図3に示す凹凸模様の場合においては、凸部
(6)と凹部(7)とが規則的に配列されているもので
あってもかまわないし、凸部(6)と凹部(7)とが不
規則に並んでいるものであってもかまわず、これも意匠
上で自由な凹凸模様が付与されるものである。
【0024】なお、本実施形態に用いられる上型(2)
の場合を挙げると、凸部(6)と凹部(7)とが規則的
に配列され、凸部(6)と凹部(7)との高さの差Dが
4mmであり、凸部(6)が断面略台形状であって、そ
のせり上がり角度Aが75°となっており、凹部(7)
の幅Bと凸部(6)の底辺Cがそれぞれ10mmであ
る。
【0025】さらに、このプレス成形の後、水性スラリ
ーから得られたグリーンシートを無機質板として得るの
に養生硬化を行い、この養生硬化の方法としては、オー
トクレーブ中で行い、このオートクレーブ中で150〜
200℃の温度で、7〜15hr養生硬化されて無機質
板が得られるものである。
【0026】なお、このオートクレーブ養生の前に、必
要に応じてグリーンシートを常温で2〜5hr放置し、
その後、水蒸気を満たした50〜90℃の温度で10〜
100hrの湿熱養生を行なうなどの方法を採ることも
できるものである。
【0027】本発明は、このような製造方法をとること
によって、型枠(3)に水性スラリー(1)を供給し、
この水性スラリー(1)に模様付きの上型(2)を模様
側が上記水性スラリー(1)に接触するように位置させ
て上方からプレス成形するだけで、表面に模様の付与さ
れたグリーンシートが形成されるとともに、隙間が無数
に存在するために通水性や通気性が良い織物(5)を通
って、水抜き孔(4)から水性スラリー(1)に含まれ
る不必要な水分や空気がスムーズに出るものである。ま
た、上記織物(5)によって、水抜き孔(4)に水性ス
ラリー(1)が入り込んで、水抜き孔(4)がつまるの
をくい止めることができるものである。
【0028】結果として、本発明の製造方法によって、
プレス成形と脱水とが連続的に容易かつ確実に行うこと
ができ、得られた無機質板は表面に模様が付与されると
ともに、脱水した跡孔が残るとしても裏面側であり、表
面側から吸水されることがないため、施工された後であ
っても、無機質板の強度が高いまま維持できるものであ
る。
【0029】すなわち、プレス成形性が良くて、しか
も、強度を高く維持することができる表面に模様を有す
る無機質板を得ることができるものである。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げる。
【0031】実施例1 ポルトランドセメント40重量部、ケイ石粉45重量
部、パルプ粉5重量部、パーライト10重量部を配合
し、これに100重量部の水を加えて混合した水性スラ
リー(1)を図1に示すごとく、織物(5)として、ナ
カオフィルター社製のマヤ織布を敷いた型枠(3)内に
供給して、この水性スラリー(1)に図3に示すごとき
模様付きの上型(2)を模様側が同水性スラリー(1)
に接触するように位置させて上方から5MPaの圧力に
てプレス成形してグリーンシートが形成された。この時
のグリーンシートの状態は、良好であった。
【0032】この後、グリーンシートに温度60℃、1
0hrの蒸気養生が施された。さらに、このグリーンシ
ートに温度170℃、10hrのオートクレーブ養生が
施され、温度60℃、5hrの放置の後、厚さ15m
m、比重1.02の無機質板を得ることができた。
【0033】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、11.0MPaの
値を得ることができた。
【0034】実施例2 ポルトランドセメント40重量部、ケイ石粉45重量
部、パルプ粉5重量部、パーライト10重量部を配合
し、これに200重量部の水を加えて混合した水性スラ
リー(1)を用いた以外は、実施例1と同様にして、グ
リーンシートを得た。この時のグリーンシートの状態
は、良好であった。
【0035】この後も、実施例1と同様にして行い、厚
さ15mm、比重1.02の無機質板を得ることができ
た。
【0036】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、11.5MPaの
値を得ることができた。
【0037】実施例3 ポルトランドセメント40重量部、ケイ石粉45重量
部、パルプ粉5重量部、パーライト10重量部を配合
し、これに300重量部の水を加えて混合した水性スラ
リー(1)を用いた以外は、実施例1と同様にして、グ
リーンシートを得た。この時のグリーンシートの状態
は、角部分にやや鋭さを欠くものの良好であった。
【0038】この後も、実施例1と同様にして行い、厚
さ15mm、比重1.04の無機質板を得ることができ
た。
【0039】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、12.5MPaの
値を得ることができた。
【0040】実施例4 実施例1と同様の水性スラリー(1)を用い、図2に示
すごとく、織物(5)として、ナカオフィルター社製の
マヤ織布を敷き、さらに、この織物(5)を保持材
(8)にて内部にもセットされた型枠(3)内に上記水
性スラリー(1)を供給して、この後、実施例1と同様
にして、グリーンシートを得た。この時のグリーンシー
トの状態は、良好であった。
【0041】この後も、実施例1と同様にして行い、厚
さ15mm、比重1.03の無機質板を得ることができ
た。
【0042】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、11.5MPaの
値を得ることができた。
【0043】実施例5 ポルトランドセメント40重量部、ケイ石粉45重量
部、パルプ粉5重量部、パーライト10重量部を配合
し、これに200重量部の水を加えて混合した水性スラ
リー(1)を用い、図2に示すごとく、織物(5)とし
て、ナカオフィルター社製のマヤ織布を敷き、さらに、
この織物(5)を保持材(8)にて内部にもセットされ
た型枠(3)内に上記水性スラリー(1)を供給して、
この後、実施例1と同様にして、グリーンシートを得
た。この時のグリーンシートの状態は、良好であった。
【0044】この後も、実施例1と同様にして行い、厚
さ15mm、比重1.03の無機質板を得ることができ
た。
【0045】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、11.4MPaの
値を得ることができた。
【0046】実施例6 ポルトランドセメント40重量部、ケイ石粉45重量
部、パルプ粉5重量部、パーライト10重量部を配合
し、これに300重量部の水を加えて混合した水性スラ
リー(1)を用い、図2に示すごとく、織物(5)とし
て、ナカオフィルター社製のマヤ織布を敷き、さらに、
この織物(5)を保持材(8)にて内部にもセットされ
た型枠(3)内に上記水性スラリー(1)を供給して、
この後、実施例1と同様にして、グリーンシートを得
た。この時のグリーンシートの状態は、角部分にやや鋭
さを欠くものの良好であった。
【0047】この後も、実施例1と同様にして行い、厚
さ15mm、比重1.04の無機質板を得ることができ
た。
【0048】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、12.0MPaの
値を得ることができた。
【0049】実施例7 ポルトランドセメント40重量部、ケイ石粉45重量
部、パルプ粉5重量部、パーライト10重量部を配合
し、これに30重量部の水を加えて混合した水性スラリ
ー(1)を用いた以外は、実施例1と同様にして、グリ
ーンシートを得た。この時のグリーンシートの状態は、
良好であった。
【0050】この後も、実施例1と同様にして行い、厚
さ15mm、比重1.04の無機質板を得ることができ
た。
【0051】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、14.5MPaの
値を得ることができた。
【0052】実施例8 ポルトランドセメント40重量部、ケイ石粉45重量
部、パルプ粉5重量部、パーライト10重量部を配合
し、これに45重量部の水を加えて混合した水性スラリ
ー(1)を用いた以外は、実施例1と同様にして、グリ
ーンシートを得た。この時のグリーンシートの状態は、
良好であった。
【0053】この後も、実施例1と同様にして行い、厚
さ15mm、比重1.03の無機質板を得ることができ
た。
【0054】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、13.8MPaの
値を得ることができた。
【0055】実施例9 ポルトランドセメント40重量部、ケイ石粉45重量
部、パルプ粉5重量部、パーライト10重量部を配合
し、これに60重量部の水を加えて混合した水性スラリ
ー(1)を用いた以外は、実施例1と同様にして、グリ
ーンシートを得た。この時のグリーンシートの状態は、
良好であった。
【0056】この後も、実施例1と同様にして行い、厚
さ15mm、比重1.05の無機質板を得ることができ
た。
【0057】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、15.2MPaの
値を得ることができた。
【0058】実施例10 ポルトランドセメント40重量部、ケイ石粉45重量
部、パルプ粉5重量部、パーライト10重量部を配合
し、これに30重量部の水を加えて混合した水性スラリ
ー(1)を用い、図2に示すごとく、織物(5)とし
て、ナカオフィルター社製のマヤ織布を敷き、さらに、
この織物(5)を保持材(8)にて内部にもセットされ
た型枠(3)内に上記水性スラリー(1)を供給して、
この後、実施例1と同様にして、グリーンシートを得
た。この時のグリーンシートの状態は、良好であった。
【0059】この後も、実施例1と同様にして行い、厚
さ15mm、比重1.03の無機質板を得ることができ
た。
【0060】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、13.2MPaの
値を得ることができた。
【0061】実施例11 ポルトランドセメント40重量部、ケイ石粉45重量
部、パルプ粉5重量部、パーライト10重量部を配合
し、これに45重量部の水を加えて混合した水性スラリ
ー(1)を用い、図2に示すごとく、織物(5)とし
て、ナカオフィルター社製のマヤ織布を敷き、さらに、
この織物(5)を保持材(8)にて内部にもセットされ
た型枠(3)内に上記水性スラリー(1)を供給して、
この後、実施例1と同様にして、グリーンシートを得
た。この時のグリーンシートの状態は、良好であった。
【0062】この後も、実施例1と同様にして行い、厚
さ15mm、比重1.04の無機質板を得ることができ
た。
【0063】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、14.0MPaの
値を得ることができた。
【0064】実施例12 ポルトランドセメント40重量部、ケイ石粉45重量
部、パルプ粉5重量部、パーライト10重量部を配合
し、これに60重量部の水を加えて混合した水性スラリ
ー(1)を用い、図2に示すごとく、織物(5)とし
て、ナカオフィルター社製のマヤ織布を敷き、さらに、
この織物(5)を保持材(8)にて内部にもセットされ
た型枠(3)内に上記水性スラリー(1)を供給して、
この後、実施例1と同様にして、グリーンシートを得
た。この時のグリーンシートの状態は、良好であった。
【0065】この後も、実施例1と同様にして行い、厚
さ15mm、比重1.04の無機質板を得ることができ
た。
【0066】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、14.2MPaの
値を得ることができた。
【0067】比較例1 実施例1と同様の水性スラリー(1)を、織物(5)と
してナカオフィルター社製のマヤ織布を敷き、かつ、す
べての水抜き孔(4)を密閉した型枠(3)内に供給し
て、この水性スラリー(1)に図3に示すごとき模様付
きの上型(2)を模様側が同水性スラリー(1)に接触
するように位置させて上方から5MPaの圧力にてプレ
ス成形してグリーンシートが形成された。この時のグリ
ーンシートの状態は、形通りの充填ができず、悪かっ
た。
【0068】この後、グリーンシートに温度60℃、1
0hrの蒸気養生が施された。さらに、このグリーンシ
ートに温度170℃、10hrのオートクレーブ養生が
施され、温度60℃、5hrの放置の後、厚さ15m
m、比重1.01の無機質板を得ることができた。
【0069】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、6.8MPaの値
を得ることができた。
【0070】比較例2 ポルトランドセメント40重量部、ケイ石粉45重量
部、パルプ粉5重量部、パーライト10重量部を配合
し、これに200重量部の水を加えて混合した水性スラ
リー(1)を用いた以外は、比較例1と同様にして、グ
リーンシートを得た。この時のグリーンシートの状態
は、かろうじて板状となったものの悪かった。
【0071】この後も、比較例1と同様にして行い、厚
さ15mm、比重0.98の無機質板を得ることができ
た。
【0072】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、5.0MPaの値
を得ることができた。
【0073】比較例3 ポルトランドセメント40重量部、ケイ石粉45重量
部、パルプ粉5重量部、パーライト10重量部を配合
し、これに300重量部の水を加えて混合した水性スラ
リー(1)を用いた以外は、比較例1と同様に行った
が、グリーンシートは、板状とならず、成形できなかっ
た。
【0074】比較例4 比較例1と同様の水性スラリー(1)を用い、図2に示
すごとく、織物(5)としてナカオフィルター社製のマ
ヤ織布を敷き、さらに、この織物(5)を保持材(8)
にて内部にもセットされ、かつ、すべての水抜き孔
(4)を密閉した型枠(3)内に上記水性スラリー
(1)を供給して、この後、比較例1と同様にして、グ
リーンシートを得た。この時のグリーンシートの状態
は、形通りの充填ができず、悪かった。
【0075】この後も、比較例1と同様にして行い、厚
さ15mm、比重1.01の無機質板を得ることができ
た。
【0076】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、6.8MPaの値
を得ることができた。
【0077】比較例5 ポルトランドセメント40重量部、ケイ石粉45重量
部、パルプ粉5重量部、パーライト10重量部を配合
し、これに200重量部の水を加えて混合した水性スラ
リー(1)を用い、図2に示すごとく、織物(5)とし
てナカオフィルター社製のマヤ織布を敷き、さらに、こ
の織物(5)を保持材(8)にて内部にもセットされ、
かつ、すべての水抜き孔(4)を密閉した型枠(3)内
に上記水性スラリー(1)を供給して、この後、比較例
1と同様にして、グリーンシートを得た。この時のグリ
ーンシートの状態は、かろうじて板状となったものの悪
かった。
【0078】この後も、比較例1と同様にして行い、厚
さ15mm、比重0.98の無機質板を得ることができ
た。
【0079】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、5.0MPaの値
を得ることができた。
【0080】比較例6 ポルトランドセメント40重量部、ケイ石粉45重量
部、パルプ粉5重量部、パーライト10重量部を配合
し、これに300重量部の水を加えて混合した水性スラ
リー(1)を用い、図2に示すごとく、織物(5)とし
てナカオフィルター社製のマヤ織布を敷き、さらに、こ
の織物(5)を保持材(8)にて内部にもセットされ、
かつ、すべての水抜き孔(4)を密閉した型枠(3)内
に上記水性スラリー(1)を供給して、この後、比較例
1と同様に行ったが、グリーンシートは、板状となら
ず、成形できなかった。
【0081】比較例7 ポルトランドセメント40重量部、ケイ石粉45重量
部、パルプ粉5重量部、パーライト10重量部を配合
し、これに30重量部の水を加えて混合した水性スラリ
ー(1)を用いた以外は、比較例1と同様にして、グリ
ーンシートを得た。この時のグリーンシートの状態は、
模様が不明瞭で、特に表層部が形通りの充填ができず、
悪かった。
【0082】この後も、比較例1と同様にして行い、厚
さ15mm、比重0.95の無機質板を得ることができ
た。
【0083】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、7.5MPaの値
を得ることができた。
【0084】比較例8 ポルトランドセメント40重量部、ケイ石粉45重量
部、パルプ粉5重量部、パーライト10重量部を配合
し、これに45重量部の水を加えて混合した水性スラリ
ー(1)を用いた以外は、比較例1と同様にして、グリ
ーンシートを得た。この時のグリーンシートの状態は、
形通りの充填ができたものの、模様が不明瞭であった。
【0085】この後も、比較例1と同様にして行い、厚
さ15mm、比重1.02の無機質板を得ることができ
た。
【0086】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、11.0MPaの
値を得ることができた。
【0087】比較例9 ポルトランドセメント40重量部、ケイ石粉45重量
部、パルプ粉5重量部、パーライト10重量部を配合
し、これに60重量部の水を加えて混合した水性スラリ
ー(1)を用いた以外は、比較例1と同様にして、グリ
ーンシートを得た。この時のグリーンシートの状態は、
表層部にクラックが入り、悪かった。
【0088】この後も、比較例1と同様にして行い、厚
さ15mm、比重1.02の無機質板を得ることができ
た。
【0089】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、10.0MPaの
値を得ることができた。
【0090】比較例10 ポルトランドセメント40重量部、ケイ石粉45重量
部、パルプ粉5重量部、パーライト10重量部を配合
し、これに30重量部の水を加えて混合した水性スラリ
ー(1)を用い、比較例4と同様にして、グリーンシー
トを得た。この時のグリーンシートの状態は、特に表層
部が形通りの充填ができず、悪かった。
【0091】この後は、比較例1と同様にして行い、厚
さ15mm、比重0.95の無機質板を得ることができ
た。
【0092】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、7.5MPaの値
を得ることができた。
【0093】比較例11 ポルトランドセメント40重量部、ケイ石粉45重量
部、パルプ粉5重量部、パーライト10重量部を配合
し、これに45重量部の水を加えて混合した水性スラリ
ー(1)を用い、比較例4と同様にして、グリーンシー
トを得た。この時のグリーンシートの状態は、形通りの
充填ができたものの、模様が不明瞭であった。
【0094】この後は、比較例1と同様にして行い、厚
さ15mm、比重1.02の無機質板を得ることができ
た。
【0095】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、11.0MPaの
値を得ることができた。
【0096】比較例12 ポルトランドセメント40重量部、ケイ石粉45重量
部、パルプ粉5重量部、パーライト10重量部を配合
し、これに60重量部の水を加えて混合した水性スラリ
ー(1)を用い、比較例4と同様にして、グリーンシー
トを得た。この時のグリーンシートの状態は、表層部に
クラックが入り、悪かった。
【0097】この後は、比較例1と同様にして行い、厚
さ15mm、比重1.02の無機質板を得ることができ
た。
【0098】そして、この無機質板は、JIS 4号片
サンプルにて曲げ強度が測定されて、10.0MPaの
値を得ることができた。
【0099】下記の表1に実施例1〜12で得た無機質
板の比重と曲げ強度を、同じく、下記の表2に比較例1
〜12で得た無機質板の比重と曲げ強度をそれぞれまと
めておいた。
【0100】
【表1】
【0101】
【表2】
【0102】この表1と表2とを見て、上述のことを合
わせてみながら、実施例1〜12のものと比較例1〜1
2のものを比べてわかるように、曲げ強度の値が実施例
1〜12のものの方が比較例1〜12よりも大いに高
く、型枠(3)に水性スラリー(1)を供給し、この水
性スラリー(1)に模様付きの上型(2)を模様側が上
記水性スラリー(1)に接触するように位置させて上方
からプレス成形するだけで、表面に模様の付与されたグ
リーンシートが形成されるとともに、隙間が無数に存在
するために通水性や通気性が良い織物(5)を通って、
水抜き孔(4)から水性スラリー(1)に含まれる不必
要な水分や空気がスムーズに出るものである。また、上
記織物(5)によって、水抜き孔(4)に水性スラリー
(1)が入り込んで、水抜き孔(4)がつまるのをくい
止めることができるものであるといえる。
【0103】結果として、本発明の製造方法によって、
プレス成形と脱水とが連続的に容易かつ確実に行うこと
ができ、得られた無機質板は表面に模様が付与されると
ともに、脱水した跡孔が残るとしても裏面側であり、表
面側から吸水されることがないため、施工された後であ
っても、実施例1〜12のものの方が比較例1〜12の
ものよりも、無機質板の強度が高いまま維持できるもの
であるといえる。
【0104】すなわち、プレス成形性が良くて、しか
も、強度を高く維持することができる表面に模様を有す
る無機質板を得ることができるものである。
【0105】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る無機質板の製造
方法によると、型枠(3)に水性スラリー(1)を供給
し、この水性スラリー(1)に模様付きの上型(2)を
模様側が上記水性スラリー(1)に接触するように位置
させて上方からプレス成形するだけで、表面に模様の付
与されたグリーンシートが形成されるとともに、隙間が
無数に存在するために通水性や通気性が良い織物(5)
を通って、水抜き孔(4)から水性スラリー(1)に含
まれる不必要な水分や空気がスムーズに出るものであ
る。また、上記織物(5)によって、水抜き孔(4)に
水性スラリー(1)が入り込んで、水抜き孔(4)がつ
まるのをくい止めることができるものである。
【0106】結果として、本発明の製造方法によって、
プレス成形と脱水とが連続的に容易かつ確実に行うこと
ができ、得られた無機質板は表面に模様が付与されると
ともに、脱水した跡孔が残るとしても裏面側であり、表
面側から吸水されることがないため、施工された後であ
っても、無機質板の強度が高いまま維持できるものであ
る。
【0107】すなわち、プレス成形性が良くて、しか
も、強度を高く維持することができる表面に模様を有す
る無機質板を得ることができるものである。
【0108】本発明の請求項2に係る無機質板の製造方
法によると、請求項1記載の場合に加えて、プレス成形
の後に水性スラリー(1)から得られたグリーンシート
の取り出しが型枠(3)の周面付近に織物(5)が設け
られている場合には容易であるとともに、水性スラリー
(1)に浸るようにして設けられている場合にはプレス
成形の後に水性スラリー(1)から得られたグリーンシ
ート自身が補強されて、強度の高いグリーンシート、結
果として、強度の高い無機質板を得ることができるもの
である。
【0109】本発明の請求項3に係る無機質板の製造方
法によると、請求項1または請求項2記載の場合に加え
て、水性スラリー(1)に加える水の量を細かく考慮し
なくても、適当量の水を加えて材料に混ぜるだけでよい
ものであり、必要以上の水は余剰水として水抜き孔
(4)から出るものである。
【0110】従来であれば、水性スラリー(1)に加え
る水の量を細かく考慮しないと、プレス成形の後、得ら
れるグリーンシートの状態は、水性スラリー(1)に含
まれる水が若干でも多かったり少なすぎることによっ
て、型崩れしやすく成形できなかったり、充填不足や未
充填であったりして、悪いものとなることがあったが、
本発明によって解消されるものである。
【0111】本発明の請求項4に係る無機質板の製造方
法によると、請求項1ないし請求項3何れか記載の場合
に加えて、汎用性が高いものであるために、安価であ
り、簡単に用いることができるものである。結果とし
て、上記水抜き孔(4)を設けた面以外にも、この織物
(5)が手軽に多数設けられるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る無機質板の製造方法
を示した概略図である。
【図2】本発明の他の一実施形態に係る無機質板の製造
方法を示した概略図である。
【図3】本発明の無機質板の製造方法に用いられる一実
施形態に係る型枠の要部拡大図である。
【符号の説明】
1 水性スラリー 2 上型 3 型枠 4 水抜き孔 5 織物

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 箱状の型枠があって、この型枠の底面、
    側面のうち、少なくとも一方に水抜き孔を設けるととも
    に、この水抜き孔を設けた面に織物を設け、上記型枠に
    水性スラリーを供給し、この水性スラリーに模様付きの
    上型を模様側が同水性スラリーに接触するように位置さ
    せて上方からプレス成形することを特徴とする無機質板
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記水抜き孔を設けた面以外にも織物を
    設けることを特徴とする請求項1記載の無機質板の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 上記水性スラリーに含まれる水が、プレ
    ス成形の際に余剰水として上記水抜き孔から出るように
    充分な量だけ加えられることを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載の無機質板の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記織物として、ポリエステル、ナイロ
    ンのうち、少なくとも一種を用いることを特徴とする請
    求項1ないし請求項3何れか記載の無機質板の製造方
    法。
JP30399495A 1995-11-22 1995-11-22 無機質板の製造方法 Pending JPH09141627A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006297931A (ja) * 2005-04-18 2006-11-02 Cai Qingzong 石墨を含む電導コンクリートブロックを形成する方法

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JP2006297931A (ja) * 2005-04-18 2006-11-02 Cai Qingzong 石墨を含む電導コンクリートブロックを形成する方法

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