JPH09141064A - 合成糸のバンドル化方法及びバンドル化装置 - Google Patents

合成糸のバンドル化方法及びバンドル化装置

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JPH09141064A
JPH09141064A JP14782996A JP14782996A JPH09141064A JP H09141064 A JPH09141064 A JP H09141064A JP 14782996 A JP14782996 A JP 14782996A JP 14782996 A JP14782996 A JP 14782996A JP H09141064 A JPH09141064 A JP H09141064A
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Toshiaki Chiba
敏昭 千葉
Masashi Yoshida
政司 吉田
Masaaki Yoshikawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 糸へのダメージをなくし、歩留りを高める。 【解決手段】 紡糸した合成糸11の先端部分を挟持
し、横方向に繰り出す糸繰り出し機構12と、繰り出し
た合成糸の途中を、所定長さで切断する繰り出し糸切断
機構13と、繰り出し糸切断機構により切断された合成
糸が降下する位置に配置され、集積溝40内に、切断さ
れた合成糸を複数回受け入れて集積する糸集積部材14
と、集積された合成糸を保護シート15で巻き包むシー
ト巻き機構16と、保護シートの側縁部分同士を止着す
るシート止着機構17と、保護シートで巻き包んだ糸束
を所定の長さに切断する糸束切断機構18と、を備え
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空糸などの合成
糸を保護シートでラッピングして糸束(バンドル)にす
る合成糸のバンドル化方法及びバンドル化装置に関する
もので、特に血液浄化器等に使用される中空糸束の製造
に適する。
【0002】
【従来の技術】中空糸型血液浄化器は、濾過膜として、
一般的に5000〜12000本の中空糸を筒状ケーシ
ング内に充填して構成されている。合成糸である中空糸
を製造するには、溶剤等により溶解した高分子材料を口
金から押し出すことにより行われるが、一つの口金から
紡糸される中空糸の数は、最大100〜200本であ
る。したがって、何等かの方法で所定本数5000〜1
2000本の束にする必要が有る。
【0003】紡糸された中空糸を束にする従来の一般的
な方法は、図3に示すように、六角形など多角形のカセ
1に紡糸された中空糸2を所定本数になるまで数回巻き
取り、この巻き取った中空糸のストレート部分に保護シ
ートを巻いてからその両端部分(図4中一点鎖線で示す
部分)を切断して糸束にする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多角形
のカセ1に数回巻き取ってからストレート部分だけを切
断して使用する従来の方法では、残った隅角部分3の糸
が無駄になる。したがって、歩留りを高めることができ
ない。
【0005】また、カセ1に巻き取る際に、乱れること
なく巻き取るためには糸にある程度の張力を掛けながら
巻き取ることが必要である。このため、弱い糸ではこの
張力によって糸が細くなったり微細クラックが発生する
などのダメージを受けたり、巻き取り圧力によってカセ
1の内側の糸が潰れることがある。
【0006】さらに、多角形のカセ1に糸を一旦巻き取
ってから保護シートを被せて両端部分を切断する作業は
繊細且つ煩雑であり、機械による自動化が困難である。
したがって、省力化、合理化を図ることができない。
【0007】そこで本発明は、糸へのダメージをなくす
ことができ、自動化することができ、歩留りを高めるこ
とができる合成糸のバンドル化方法及びバンドル化装置
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために提案されたもので、請求項1に記載のバンド
ル化方法は、紡糸した合成糸の先端部分を挟持し、合成
糸の紡糸速度に応じて横方向に繰り出す糸繰り出し工程
と、繰り出した合成糸の途中を、先端から所定の長さで
切断する繰り出し糸切断工程と、上面が開放した断面溝
状の糸集積部材に、繰り出し糸切断工程で切断された合
成糸を複数回降下せしめて合成糸を集積する糸集積工程
と、集積した合成糸を保護シートで巻き包むシート巻き
工程と、巻いた保護シートの側縁部分同士を止着して合
成糸を長尺な糸束にするシート止着工程と、保護シート
で巻き包んだ長尺な糸束を用途に応じた長さに切断する
糸束切断工程と、からなることを特徴とする。
【0009】請求項2に記載のバンドル化装置は、紡糸
した合成糸の先端部分を挟持し、合成糸の紡糸速度に応
じて横方向に繰り出す糸繰り出し機構と、繰り出した合
成糸の途中を、先端から所定の長さで切断する繰り出し
糸切断機構と、上面が開放した集積溝を有し、繰り出し
糸切断機構により切断された合成糸が降下する位置に配
置され、集積溝内に、切断された合成糸を複数回受け入
れて合成糸を集積する糸集積部材と、集積された合成糸
を保護シートで巻き包むシート巻き機構と、保護シート
の側縁部分同士を止着するシート止着機構と、保護シー
トで巻き包んだ長尺な糸束を用途に応じた長さに切断す
る糸束切断機構と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、代表的な合成糸である中
空糸のバンドル化装置の概略構成を示す斜視図、図2は
その概略正面図である。
【0011】このバンドル化装置は、図1及び図2に示
すように、紡糸装置(図示しないが図2中の左側にあ
る)の隣りに設置され、紡糸装置により紡糸された中空
糸11の先端部分を挟持して横方向に繰り出す糸繰り出
し機構12と、繰り出した中空糸11の途中を先端から
所定の長さで切断する繰り出し糸切断機構13と、この
所定長さに切断した中空糸11を集積する糸集積部材1
4と、集積した中空糸11を保護シート15で巻き包む
シート巻き機構16と、保護シート15の側縁部分同士
を止着するシート止着機構17と、保護シート15で巻
き包んだ長尺な中空糸11束を所定の長さに切断する糸
束切断機構18などが主要な構成機構であり、これらの
各機構は床面に設置する下フレーム19又は下フレーム
19の上方に水平方向に架設した上フレーム20に直接
或は架台やブラケット等の部材を介して設置されてい
る。
【0012】糸繰り出し機構12は、紡糸された中空糸
11の先端部分を挟持して横方向に走行する挟持部材2
1と、該挟持部材21を横方向に案内する案内部材と、
挟持部材21を案内部材に沿って走行させる駆動機構な
どから構成されており、連続して紡出する中空糸11を
交互に挟持して連続的に繰り出せる様に、上記機構は2
セット設けてある。
【0013】図2に示すように、案内部材は、角パイプ
からなる上フレーム20の左右側面にそれぞれ固定した
長尺な案内レール22により構成されており、挟持部材
21のスライダ23をそれぞれ摺動自在に支持してい
る。
【0014】挟持部材21は、案内レール22に沿って
走行するスライダ23と、このスライダ23に基部を固
定して先端部分に、ソレノイド等の駆動源24の駆動に
より開閉する挟み爪片状のクランプ部25を有する。そ
して、本実施形態では、上フレーム20の下方に合成糸
のパスラインを設定してあるので、上フレーム20の左
右両側をそれぞれ走行する挟持部材21,21は、クラ
ンプ部25,25がそれぞれパスライン側に向くように
向い合わせにして取り付けられている。
【0015】また、挟持部材21は、合成糸を挟持して
パスラインに沿って搬送しても相互に干渉しないよう
に、エアシリンダやソレノイド等の駆動源26により、
クランプ部25がパスラインに対して前後動できるよう
に構成されている。
【0016】この様な構成からなる挟持部材21を案内
レール22に沿って走行させる駆動機構は、図2に示す
ように、上フレーム20上に、その長手方向に沿って雄
ネジ杆27を軸受28,28により回転自在に支持した
状態で設け、この雄ネジ杆27に挟持部材21上部のボ
ールスプライン29を螺合し、サーボモータ,パルスモ
ータなどの回転方向と回転角度と回転速度を制御可能な
モータ30を雄ネジ杆27の端部に接続して構成され
る。したがって、モータ30の駆動により雄ネジ杆27
を回転すると、これにより挟持部材21が案内レール2
2に沿って水平方向に移動し、モータ30の回転方向及
び回転角度を制御することにより挟持部材21の移動範
囲(図1中矢印で示すストローク、即ち糸繰り出し長
さ)や停止位置等を制御することができる。
【0017】なお、この駆動機構は、挟持部材21ごと
に設け、各挟持部材21が所定のタイミングで独立して
走行できるように構成する。また、この駆動機構は、紡
糸装置側に近い挟持位置から反対側の停止位置(落下位
置)に向けて挟持部材21を前進走行させる際には、紡
糸速度と同じような速度で前進し、停止位置から挟持位
置に向けて後退させる際には、前進速度よりも速い速度
で後退させることが望ましい。但し、後述するように、
挟持部材21が後退して挟持位置で中空糸11を挟持す
る際に一時的に糸繰り出しを停止し、この停止中に紡糸
されてくる中空糸11を昇降ローラ31の下降により弛
ませて保留し、挟持部材21が再度前進走行する間に保
留分の中空糸11を加えて繰り出すので、この保留分を
繰り出すに過不足のない前進速度(紡糸装置の紡出速度
よりも少し速い速度)に設定する。
【0018】繰り出し糸切断機構13は、本実施形態で
は、上フレーム20に駆動源としてエアシリンダ35を
下向きに設け、このエアシリンダ35のロッドの先端に
カッター36を取り付けてある。したがって、エアシリ
ンダ35の駆動によりカッター36を下降すると、パス
ラインを通っている中空糸11を切断することができ
る。
【0019】なお、この繰り出し糸切断機構13は、中
空糸を切断することができればどのような構成でもよ
く、例えば回転式カッターでもよい。
【0020】上記した構成からなる糸繰り出し機構12
においては、図2中左側に示すように、一方の挟持部材
21がクランプ部25を開いた状態で挟持位置まで後退
し、この挟持位置まで後退すると、クランプ部25がパ
スライン側に前進して閉じる。したがって、図2中左側
に配置された紡糸装置から紡糸された中空糸11の先端
部分は挟持部材21により挟持され、挟持部材21の前
進走行により紡糸速度に応じた速度で停止位置に向かっ
て横方向に繰り出される(糸繰り出し工程)。
【0021】そして、上記挟持部材21が停止位置に到
達する頃には、他方の挟持部材21が挟持位置まで後退
しており、前記と同様に、クランプ部25が前進して閉
じて中空糸11の途中を挟持する。
【0022】この様にして、他方の挟持部材21が中空
糸11の途中を挟持すると、一方の挟持部材21も停止
位置で停止して繰り出しを一時停止し、この間に糸切断
機構13が中空糸11の途中を切断する。なお、停止位
置は、糸切断機構13が中空糸11の途中を切断する位
置から所定の距離だけ離れている。したがって、切断さ
れた中空糸11は、先端から所定の長さで切断される
(繰り出し糸切断工程)。
【0023】繰り出し糸切断工程が終了すると、一方の
挟持部材21はクランプ部25を開いて中空糸11の先
端部分を放す。したがって、所定の長さに切断された中
空糸11は、自重により糸集積部材14の集積溝に向か
って降下する。
【0024】また、上記糸切断位置は、挟持位置よりも
前方(繰り出し方向に進んだ位置)に設定してあるの
で、他方の挟持部材21は、切断された中空糸11の切
断後端部分が離れても、紡糸装置から送り出される中空
糸11の先端部分を挟持し続けることができる。したが
って、繰り出し糸切断工程が終了した後に、この他方の
挟持部材21が前進走行すると、紡糸装置から送り出さ
れる中空糸11の先端部分を停止位置に向かって繰り出
すことができる。
【0025】この様にして、両挟持部材21が交互に往
復すると、紡糸装置から送り出されてくる中空糸11を
所定回数繰り返して繰り出すことができ、しかも繰り出
した中空糸11を糸切断機構によって所定の長さに切断
することができる。
【0026】次に、所定長さに切断した中空糸11を集
積する糸集積部材14及び糸集積工程について説明す
る。
【0027】本実施形態における糸集積部材14は、上
面が開放した断面略U字状の集積溝40を形成した雨樋
状のトレーであり、繰り出し糸切断機構13により切断
された中空糸が降下する位置に配置される。そして、集
積溝40内に集積した中空糸11を次のシート巻き工程
に移すために、本実施形態では、図2に示すように、所
定角度(120度)ずつ回転するタレット41の外周に
等間隔(120度間隔)に取り付け、集積溝40が上を
向いた集積位置と、120度位相を変えて集積溝40を
斜め下方に向けた集積糸排出位置と、さらに120度位
相を変えた待機位置とに停止できるように構成してあ
る。なお、タレット41は、両端を軸受によって支持さ
れ、サーボモータ42の駆動により、所定のタイミング
で所定回転角度(120度)ずつ間歇的に回転する。
【0028】また、集積位置における糸集積部材14の
上方には、落下してくる中空糸11を集積溝40内に案
内する倒ハ字状の糸下降ガイド43を配設してある。
【0029】したがって、糸繰り出し機構12が紡糸装
置から中空糸11を繰り出し、この中空糸11を糸切断
機構13が所定の長さに切断すると、切断された中空糸
11は糸下降ガイド43に案内されながら下降して、糸
集積部材14の集積溝40内に収納される。この様にし
て、糸集積部材14が切断された糸を複数回受け入れる
と、その受け入れ回数を適宜に設定することにより、中
空糸11を所定本数になるまで集積することができる
(糸集積工程)。例えば、200本の中空糸11を紡糸
する口金を備えた紡糸装置により紡糸し、10000本
の糸束にする場合には、50回受け入れる。
【0030】集積溝40内に所定本数の中空糸11を集
積すると、タレット41が回転するので、糸集積工程が
終了した糸集積部材14は集積糸排出位置に移動し、集
積溝40内の中空糸11を保護シート15上に落下さ
せ、待機位置で待機していた空の糸集積部材14が集積
位置に移動して停止する。
【0031】次にシート巻き機構16及びシート巻き工
程について説明する。シート巻き機構16は、シートコ
イル15′を支持するスタンド45と、集積糸排出位置
の斜め下方に糸集積部材14の長手方向に沿って配設さ
れ、コイル15′から巻き解いた保護シート15を敷く
テーブル46と、テーブル46の先端部分に配設された
シート巻成筒材47と、このシート巻成筒材47の出口
側に配設された送り装置48などから構成されている。
【0032】シート巻成筒材47は、入口側の内径が大
きく、出口側に次第に縮径するテーパー部を形成した筒
材であり、大きな入口から小さな出口に向かって保護シ
ート15を通すと、テーパー部の内周面により、平らな
保護シート15の左右側縁部分を徐々に円弧状に巻いて
浅い樋状から順次深い樋状に巻成して、最終的には出口
の内径と同じ直径の筒状に巻成することができる。な
お、保護シート15の両側縁部分を重なり合わせるため
に、両側縁部分が当接する近傍においては、一方の内周
面の曲率を他方の曲率よりも大きくして、一方の側端縁
部分が下に、他方の側端縁部分がその上に重なるように
することが望ましい。
【0033】送り装置48は、シート巻成筒材47から
保護シート15を間歇的に掴んで引き出すもので、エア
シリンダやソレノイドなどの駆動源の駆動によって左右
に開閉するチャック51,51と、このチャック51を
送り方向に沿って往復移動させるレール52及び駆動源
53とからなる。左右のチャック51,51は、シート
巻成筒材47の出口近傍で閉じて中空糸束をクランプ
し、このクランプ状態のまま前進して中空糸束を保護シ
ート15と共にシート巻成筒材47から引き抜き、所定
のストロークだけ前進すると開いて中空糸束をその位置
で放す。そして、開いた状態で後退してから閉じて1サ
イクルを終了する。したがって、このサイクルを繰り返
すと、中空糸束を保護シート15と共にストローク長さ
ずつ間歇的に送ることができる。
【0034】本実施形態では、上記シート巻成筒材47
の出口近傍にシート止着機構17を設けてある。このシ
ート止着機構17は、シート巻き機構16により中空糸
束を巻き包んだ保護シート15の側縁部分同士を止着す
るものであり、図面に示す実施形態ではエアシリンダや
ソレノイドなどの駆動源55の駆動により昇降する棒状
ヒーターヘッド56をシート巻成筒材47の出口近傍に
配設して構成されている。なお、ヒーターヘッド56
は、保護シート15の両側縁部分が重なり合った部分の
ほぼ中央に接触するように下向きに配置してある。
【0035】上記した構成からなるシート巻き機構16
においては、糸集積部材14が集積位置から集積糸排出
位置に移動した際に、集積溝40内の中空糸11が保護
シート15上に排出されるので、この中空糸11は、送
り装置48が保護シート15の前方部分を掴んで送る度
に、保護シート15上に載った状態で保護シート15と
共に前進する。そして、保護シート15が前進すると、
前方部分からシート巻成筒材47の内部を通過するの
で、中空糸束は次第に筒状に成形される保護シート15
によって巻き包まれ、シート巻成筒材47を通過すると
両側から確実に巻き包まれる(シート巻き工程)。
【0036】保護シート15に巻き包まれた中空糸11
がシート巻成筒材47の出口から引き出されると、ヒー
ターヘッド56が下降して、保護シート15の側縁同士
が重なり合った部分を点溶着して止着する(シート止着
工程)。したがって、中空糸束は保護シート15に巻き
包まれた長尺な中空糸束となる。なお、保護シート15
の止着は、中空糸束を血液浄化器のケース内に充填した
後に保護シート15を取り外し易くするために、必要最
小限の点溶着であることが望ましい。
【0037】所定長さの中空糸11を保護シート15で
巻き包んだ中空糸束にしたならば、本実施形態では切断
し、一本の長尺な中空糸束にする。このため、送り装置
48の下流側に切断装置60を配置してある。この切断
装置60は、モーター61により回転するカッター62
昇降可能に設けたものである。したがって、所定長さの
中空糸11の後端が切断位置に到来すると、この切断装
置60が作動して、保護シート15を、先の中空糸束の
後端と後の中空糸束の先端との間の空の部分で切断す
る。なお、この切断位置は、中空糸11の設定長さと送
り装置48の送り量の設定により算出して、予め設定す
ることができる。
【0038】切断装置60によって切断された中空糸束
は、シュートや搬送ロボットなどの搬送機構により次の
糸束切断工程に送られて、用途に応じた所定の長さに切
断される。
【0039】次に、糸束切断機構18及び糸束切断工程
について説明する。糸束切断機構18は、中空糸束を送
る送り装置と、エアシリンダやソレノイドなどの駆動源
66によって切断作動する刃67と、送り装置(図示せ
ず)とを備えている。なお、送り装置は、前記送り装置
と同様の構成である。
【0040】一本の長尺な中空糸束がシート止着工程か
ら搬送機構によって搬送されると、この中空糸束の先端
部分をチャックが掴んで、最初は、糸繰り出し機構12
の挟持部材21で挟持した先端部分を切断位置(刃の位
置)まで送り出り、ここで刃67を下降させて切断し、
切断した先端の不揃い部分を切り捨てる。次に、送り装
置の作動により中空糸束を所定の長さ(最終バンドルの
長さであり、例えば、200mm〜400mm)だけ切断位
置よりも前方に送り出し、ここで刃67を下降させて切
断する(糸束切断工程)。
【0041】この様にして、所定の長さに切断された中
空糸束(バンドル)は、下方に配設したシュート(図示
せず)上を転動し、コンテナ内に収納される。そして、
上記した切断を繰り返すと、一本の長尺な中空糸束は、
用途に適した所定長さのバンドルに切り分けられる。な
お、長尺な中空糸束の後端不揃い部分も、挟持部材21
により挟持されているので、切断して捨てることが望ま
しい。
【0042】なお、本発明における糸繰り出し機構12
は、紡糸した中空糸11の先端部分を挟持し横方向に繰
り出すことができればどのような構成でも良い。そし
て、中空糸11を挟持する挟持部材21も、前記実施形
態に限定されるものではない。
【0043】また、繰り出した中空糸の途中を、先端か
ら所定の長さで切断する繰り出し糸切断機構13は、中
空糸11を切断することができれば、刃で押切するもの
でも、刃を揺動するもの、また回転するもの、或はレー
ザー光線を照射したりヒーターで加熱して溶断するもの
であってもよい。さらに、糸切断機構13の取付位置
は、フレームに限らず、糸繰り出し機構12の挟持部材
21に取り付けてもよい。同様に、糸束切断機構18も
糸束を用途に応じた長さに切断することができれば、回
転カッター式などの機械的切断機構であってもレーザー
光線照射式などの溶断的切断機構であってもよい。
【0044】さらにまた、糸集積部材14は、下降して
くる中空糸11を集積する集積溝40を有していればど
のような構成でもよく、集積溝40は、中空糸11を受
け入れて所定本数集積できる空部であればよく、溝内面
が不連続であってもよい。
【0045】また、この糸集積部材14を中空糸降下位
置に移動する機構は、前記実施形態の回動式に限らな
い。そして、この糸集積部材14の集積溝40内に合成
糸を複数回受け入れて所定本数集積できればよく、前記
実施形態で示したように中空糸11を自由落下によって
降下させてもよいし、或は機械的に制御しながら降下さ
せてもよい。
【0046】なお、前記の実施形態ではいずれも合成糸
として中空糸11について説明したが、本発明はこの中
空糸11の限定されるものでなく、釣糸やその他の中実
な合成糸にも使用することができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、い
ずれも多角形のカセに巻き取る必要がなく、紡糸装置か
ら紡糸された合成糸を屈曲させることなく所定本数集積
することができるので、捨てる部分を著しく減少させる
ことができる。したがって、従来に比較して歩留りを高
めることができる。
【0048】また、カセに巻き取らないので、合成糸に
巻取張力を掛ける必要がない。したがって、弱い合成糸
をバンドル化する場合にも糸にダメージを受けることが
殆どなくなり、バンドル化した合成糸の品質を向上する
ことができる。
【0049】さらに、合成糸を保護シートで巻き包む際
にも機械化し易くなり、自動化による合理化、省力化に
寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】中空糸のバンドル化装置の概略構成を示す斜視
図である。
【図2】バンドル化装置の概略正面図である。
【図3】所定本数になるまで中空糸を巻き取る従来の六
角形カセの正面図である。
【図4】六角形カセで巻き取った中空糸の切断位置を示
す中空糸束の一部欠截正面図である。
【符号の説明】
1 六角形カセ 2 中空糸 3 隅角部分 11 中空糸 12 糸繰り出し機構 13 繰り出し糸切断機構 14 糸集積部材 15 保護シート 16 シート巻き機構 17 シート止着機構 18 糸束切断機構 19 下フレーム 20 上フレーム 21 挟持部材 22 案内レール 23 スライダ 24 クランプ部の駆動源 25 クランプ部 26 駆動源 27 雄ネジ杆 28 軸受 30 モータ 31 昇降ローラ 35 エアシリンダ 36 カッター 40 集積溝 41 タレット 42 サーボモータ 43 糸下降ガイド 45 スタンド 46 テーブル 47 シート巻成筒材 48 送り装置 51 チャック 52 レール 53 駆動源 55 ヒーターヘッド上下用の駆動源 56 ヒーターヘッド 60 切断装置 61 モーター 62 カッター 66 駆動源 67 刃

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紡糸した合成糸の先端部分を挟持し、合
    成糸の紡糸速度に応じて横方向に繰り出す糸繰り出し工
    程と、 繰り出した合成糸の途中を、先端から所定の長さで切断
    する繰り出し糸切断工程と、 上面が開放した断面溝状の糸集積部材に、繰り出し糸切
    断工程で切断された合成糸を複数回降下せしめて合成糸
    を集積する糸集積工程と、 集積した合成糸を保護シートで巻き包むシート巻き工程
    と、 巻いた保護シートの側縁部分同士を止着して合成糸を長
    尺な糸束にするシート止着工程と、 保護シートで巻き包んだ長尺な糸束を用途に応じた長さ
    に切断する糸束切断工程と、からなることを特徴とする
    合成糸のバンドル化方法。
  2. 【請求項2】 紡糸した合成糸の先端部分を挟持し、合
    成糸の紡糸速度に応じて横方向に繰り出す糸繰り出し機
    構と、 繰り出した合成糸の途中を、先端から所定の長さで切断
    する繰り出し糸切断機構と、 上面が開放した集積溝を有し、繰り出し糸切断機構によ
    り切断された合成糸が降下する位置に配置され、集積溝
    内に、切断された合成糸を複数回受け入れて合成糸を集
    積する糸集積部材と、 集積された合成糸を保護シートで巻き包むシート巻き機
    構と、 保護シートの側縁部分同士を止着するシート止着機構
    と、 保護シートで巻き包んだ長尺な糸束を用途に応じた長さ
    に切断する糸束切断機構と、を備えたことを特徴とする
    合成糸のバンドル化装置。
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