JPH09140976A - ミシン - Google Patents

ミシン

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JPH09140976A
JPH09140976A JP32809795A JP32809795A JPH09140976A JP H09140976 A JPH09140976 A JP H09140976A JP 32809795 A JP32809795 A JP 32809795A JP 32809795 A JP32809795 A JP 32809795A JP H09140976 A JPH09140976 A JP H09140976A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ミシンモータと釜の駆動モータとを遠隔操作
で手動操作できるようにし、両モータの一方又は両方を
操作可能にし、操作感度を調節可能にする。 【解決手段】 手動操作手段を、ミシンモータを回動さ
せるモードにして操作すると(S133)ミシンモータだけ
が回動し、また、釜の駆動モータを回動させるモードに
して操作すると(S134)駆動モータだけが回動し、ま
た、ミシンモータと駆動モータを同時に回動させるモー
ドにして操作すると、糸輪捕捉用釜が主軸に同期作動す
るようにミシンモータと駆動モータを同時に回動する。
このように手動操作手段を介してミシンモータと駆動モ
ータとを遠隔操作で手動操作することができ、また、手
動操作手段を3つのモードに択一的に切換える構成の
為、所望のモータだけを回動させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、糸輪捕捉用釜を主
軸に対して駆動モータにより独立に駆動するように構成
し、ミシン停止状態においてミシンモータや駆動モータ
を手動操作する手動操作手段を設けたものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、通常のミシンのミシン本体は、ベ
ッド部と脚柱部とアーム部及びヘッド部とを主体として
構成され、アーム部内にミシンモータで駆動される主軸
が配設され、ヘッド部の針棒と縫針と天秤とが主軸の駆
動力で昇降駆動される。また、ベッド部内には下軸と縫
針と協働する糸輪捕捉用釜とが配設され、下軸も主軸か
らの駆動力で回転駆動される。縫針と糸輪捕捉用釜とを
同期作動させる必要から、従来のミシンでは下軸も主軸
で駆動するように構成してある。
【0003】ところで、糸輪捕捉用釜を専用の駆動モー
タでミシン主軸とは独立に駆動することにより、糸輪捕
捉用釜をミシン主軸に同期駆動させつつ、縫製条件に応
じて糸輪捕捉用釜の時々刻々の回転状態を精密に制御す
ることができる。そこで、例えば、特開昭60−217
50号公報には、縫針を駆動する針駆動モータと、糸輪
捕捉用釜を駆動する釜駆動モータとを設け、縫針と糸輪
捕捉用釜とが同期作動するように針駆動モータと釜駆動
モータとを同期制御し、一連の縫目をパーフェクト・ス
テッチとするミシンが提案されている。
【0004】実開昭61−158816号公報には、前
記公報のミシンと同様に、針駆動モータと釜駆動モータ
とを設けて同期制御することにより、目飛びを防止し、
縫目の糸締まりを改善するようにしたミシンが提案され
ている。特開平3−234291号公報には、縫針をミ
シンモータで主軸を介して駆動し、糸輪捕捉用釜をミシ
ンモータと異なる駆動モータで独立に駆動し、ミシン主
軸の回転量を検出するロータリエンコーダを設け、手動
操作でミシン主軸を回動操作した分だけ駆動モータを回
動させる連動制御手段を設けて、縫針と糸輪捕捉用釜と
の連動関係がずれないようにしたミシンが提案されてい
る。
【0005】特開平3−234293号公報には、縫針
をミシンモータで主軸を介して駆動し、糸輪捕捉用釜を
ミシンモータと異なる駆動モータで独立に駆動し、ミシ
ン主軸に針棒の位置を検出する針位置検出器を設け、駆
動モータの出力軸に駆動モータの位置を検出する釜位置
検出器を設け、ミシン停止中に手動操作でミシン主軸や
糸輪捕捉用釜を回動させ、主軸と糸輪捕捉用釜との同期
関係が崩れる可能性があることに鑑み、電源投入時に
は、縫針を最短経路で上死点へ移動させて停止させ、次
に糸輪捕捉用釜を縫針の上死点に対応する位置へ回転さ
せて停止させる初期設定制御を実行後縫製を開始するよ
うにしたミシンが提案されている。
【0006】特開平4−367691号公報には、針棒
と糸輪捕捉用釜とを独立に駆動するミシンにおいて、糸
輪捕捉用釜とハンドプーリとを連結するクラッチ機構を
設け、糸輪捕捉用釜を手動操作するモードのときには、
釜駆動用モータへの通電を停止するようにしたミシンが
提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来、糸輪捕捉用釜を
駆動モータにより主軸とは独立に駆動するミシンにおい
て、ミシンモータや駆動モータを遠隔操作で手動操作で
きるようにした手動操作手段は全く提案されていない。
ここで、ハンドプーリにより主軸を回動操作しても糸輪
捕捉用釜は回動しないので、糸輪捕捉用釜を回動させる
には、別途釜駆動軸や糸輪捕捉用釜を手動操作する必要
があり操作性も悪く操作能率も低くなるうえ、主軸と糸
輪捕捉用釜とを同期作動させることも不可能である。ま
た、主軸や糸輪捕捉用釜を微動的に回動させたり、速く
回動させたりしたい場合もある。本発明の目的は、ミシ
ンモータと駆動モータとを遠隔操作で手動操作できるよ
うにすること、両モータの所望の一方又は両方を操作可
能にすること、操作感度を調節可能にすること等であ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1のミシンは、ミ
シンモータで主軸を介して駆動される針棒及び縫針を装
備したヘッド部と、縫針と協働して上糸の糸輪を捕捉す
る糸輪捕捉用釜を装備したベッド部とを備えたミシンに
おいて、前記糸輪捕捉用釜を主軸とは独立に駆動する駆
動手段と、ミシン停止状態において手動操作により、ミ
シンモータと駆動手段の駆動モータとを同時又は択一的
に回動させる手動操作手段であって、ミシンモータを回
動させるモードと、駆動モータを回動させるモードと、
ミシンモータと駆動モータを同時に回動させるモードと
に亙って切換え可能に構成された手動操作手段とを備え
たものである。
【0009】駆動手段により糸輪捕捉用釜を主軸とは独
立に駆動する場合には、糸輪捕捉用釜が主軸に同期して
回転するように駆動手段が制御される。手動操作手段
を、ミシンモータを回動させるモードにして操作すると
ミシンモータだけが回動し、また、駆動モータを回動さ
せるモードにして操作すると駆動モータだけが回動し、
また、ミシンモータと駆動モータを同時に回動させるモ
ードにして操作すると、糸輪捕捉用釜が主軸に同期作動
するようにミシンモータと駆動モータを同時に回動す
る。このように手動操作手段を介してミシンモータと駆
動モータとを遠隔操作で手動操作することができ、ま
た、手動操作手段を3つのモードに択一的に切換えるよ
うに構成してあるので、必要に応じて、所望のモータだ
けを回動させることができ、使い勝手が良くなる。
【0010】請求項2のミシンは、請求項1の発明にお
いて、前記手動操作手段は、単位操作量に対する操作指
令値を調節可能な操作感度調節手段を備えたものであ
る。前記手動操作手段はその操作指令を電気信号で出力
する構成のものであり、操作感度調節手段によって、単
位操作量に対する操作指令値を大きく設定すると、その
単位操作量に対応するモータ(ミシンモータ、駆動モー
タ)の回動角が大きくなり、また、回動角を微調節する
為に、単位操作量に対する操作指令値を小さく設定する
と、その単位操作量に対応するモータの回動角が小さく
なる。それ故、手動操作手段により手動操作する際の目
的に応じて操作感度(単位操作量に対する操作指令値)
を調節することができる。その他、請求項1と同様の作
用を奏する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る
2本針ミシンを概念的に図示したもので、この2本針ミ
シン1は、ズボンのベルトループの両端部に同時に閂止
め縫いを施す為のミシンである。図1に示すように、ミ
シン本体は、ベッド部2とその後端側の基端部から立ち
上がる脚柱部3と脚柱部3の上端から前方へ水平に延び
るアーム部4及びヘッド部5とを有する。アーム部4内
の主軸6はインダクションモータからなるミシンモータ
7で駆動され、針棒8は針棒クランク機構9を介して昇
降駆動され、針棒8の下端の針支持体10には1対の縫
針11a,11bが取付けられ、縫針11bは、取付け
位置を前後方向に調節可能に取付けられている。
【0012】ベッド部2は、ベッド部本体部12と、こ
の前端側に所定の間隔を開けて配設された釜モジュール
13とを有し、ベッド部本体部12の前端部には糸輪捕
捉用の半回転釜15が設けられ、釜モジュール13の後
端部には糸輪捕捉用の半回転釜16が設けられ、両半回
転釜15,16内には夫々下糸ボビンが装着されてい
る。前記半回転釜15を主軸6の駆動力で駆動する為
に、ベッド部本体部12の内部には下軸17が配設さ
れ、主軸6のクランク部6aに連結したクランクロッド
18とセクターギヤ19とを介して下軸17の右端のギ
ヤ20が往復回転駆動され、通常のミシンと同様に、半
回転釜15は針棒8の上下動作と同期して駆動される。
【0013】釜モジュール13は、半回転釜16と、こ
の半回転釜16を主軸6とは独立に駆動するサーボモー
タ21とを有し、この釜モジュール16は使用位置と、
この使用位置から水平に所定角度回動させて退避させた
退避位置とにわたって位置切換え可能に構成してあり、
また、縫針11a,11bの間の針間隔の変更に応じて
釜間隔を調節したり、半回転釜16の剣先と縫針11b
との位置関係を調節したりする為に、釜モジュール16
は前後方向位置を微調節できるように構成してある。
尚、この釜モジュール16の詳細構造については後述す
る。
【0014】次に、図2以降の図面を参照して、2本針
ミシン1の具体的構造について説明するが、釜モジュー
ル13に関連する構成以外の構成、つまり、針棒8、縫
針11a,11b、その駆動機構、天秤機構、加工布
(被縫製布)を前後方向と左右方向とに独立に送り移動
させる布送り機構等については、既存の2本針ミシンと
同様であるので簡単に説明する。
【0015】図2は2本針ミシン1と作業テーブル21
等の正面図、図3はそれらの右側面図であり、図2、図
3に示すように、作業テーブル21の中央部に2本針ミ
シン1が装備され、作業テーブル21の下側には制御装
置140と手動操作ユニット23とが配設され、作業テ
ーブル21の右端部には液晶ディスプレイ24と操作部
25とを有する操作パネル26が立設されている。尚、
ベルトループのベルトループ連続体を供給する供給ユニ
ット27についての説明は省略する。
【0016】図4〜図9を参照して布送り機構30につ
いて簡単に説明する。図4〜図6に示すように、縫針1
1a,11bに対応する布押え31a,31bが設けら
れ、布押え31aは支持アーム32の前端の昇降案内部
32aにL形板33aを介して支持され、布押え31b
は支持アーム32に前後方向に摺動自在に係合された可
動支持アーム32Aの前端の昇降案内部32bにL形板
33bを介して支持され、可動支持アーム32Aは2本
のノブ付きビス34で支持アーム32に固定解除可能に
固定されている。布押え31aに固定されたL形板33
aは昇降案内部32aに上下摺動自在に装着されてエア
シリンダ35aで昇降駆動され、布押え31bに固定さ
れたL形板33bは昇降案内部32bに上下摺動自在に
装着されてエアシリンダ35bで昇降駆動される。前記
支持アーム32は、XY送り機構36の連結部材37に
固着されている。尚、エアシリンダ35a,35bは制
御装置140で駆動制御される。
【0017】布受け板38は布押え31a,31bの下
側へ延びて布押え31a,31bとの間に加工布を挟持
して加工布をX方向(左右方向)とY方向(前後方向)
とに独立に布送りするものであり、布受け板38は保持
板38aを介して送り作動体39に固定され、この送り
作動体39に連結部材37が固定されている。それ故、
布受け板38と布押え31a,31bとは加工布を挟持
したまま一体的に送り作動する。
【0018】図5〜図9に示すように、XY送り機構3
6に関して、ベッド部本体部12の基端側部分であるベ
ッド部基部12Aのケース40内のθ軸サーボモータ4
1により螺旋カム軸42が駆動され、R軸サーボモータ
43により螺旋カム軸44が駆動される。L形の揺動ア
ーム45の回動中心部のボス部45aは支軸46の上端
部に遊嵌的に枢着され、この揺動アーム45の小輪45
bが螺旋カム軸42に係合され、揺動アーム45の前端
の駒45cが送り作動体39の前後方向に細長の係合穴
39aに係合されている。揺動アーム47の基端部は支
軸48に枢着され、この揺動アーム47の途中部の小輪
47aが螺旋カム軸44に係合され、揺動アーム47の
左端の駒47bが送り作動体49の左右方向に細長の係
合穴49aに係合されるとともに、駒47bの下側の軸
部47cがボス部45aに連結されている。
【0019】送り作動部材49は、ベース部材50に対
してスライドユニット49Yにより前後方向に摺動自在
に支持され、送り作動部材39は送り作動部材49に対
してスライドユニット39Xにより左右方向へ摺動自在
に支持されている。それ故、R軸サーボモータ43によ
り螺旋カム軸44と揺動アーム47とスライドユニット
49Yとを介して送り作動部材49を主に前後方向へ送
り駆動し、θ軸サーボモータ41により螺旋カム軸42
と揺動アーム45とスライドユニット39Xとを介して
送り作動部材39を主に左右方向へ送り駆動することが
できる。但し、厳密には、両モータ41,43によりX
方向送りとY方向送りが実行される。それ故、制御装置
140により、両モータ41,43の回転方向と回転量
を夫々制御することで、X方向又は−X方向の送り量、
Y方向又は−Y方向の送り量を精密に制御することがで
きる。尚、以上の布送り機構30は既存のものと同様の
ものである。
【0020】次に、釜モジュール13について説明す
る。最初に、釜モジュール13の位置を切換える位置切
換え機構55と、釜モジュール13を前後方向に微動移
動させる微動機構56について説明する。図4、図7、
図10に示すように、釜モジュール13は、ほぼ直方体
状の外形のブロック状に形成され、ベッド部本体部12
と釜モジュール13の下側には回動フレーム57が設け
られ、釜モジュール13は回動フレーム57の前部の上
面に取付けられている。回動フレーム57を支持する縦
向きの枢支軸58は、回動フレーム57の枢支孔57a
を挿通してベッド部本体部12の前端側部分の左端近傍
部の穴59に嵌合され、水平向きのボルト60の先端の
テーパーネジ部が枢支軸58の穴に嵌合され、回動フレ
ーム57は、低摩擦のベアリング材61を介して枢支軸
58の頭部58aで支持され、枢支軸58の回りに水平
に回動させることで、図7に実線で図示の使用位置と、
鎖線で図示のように約45度回動させた退避位置に切換
え可能に構成してある。
【0021】釜モジュール13を使用位置にロックする
為のロックピン62は、エアシリンダ63で昇降駆動さ
れ、ロックピン62の上端のテーパー状の係合部62a
をベッド部本体部12のボス部64の係合穴に係合させ
ると、使用位置にロック状態となる。回動フレーム57
の後端部には左右1対の押圧部材65が設けられ、これ
ら押圧部材65がベアリング板66の下面に当接してい
る。釜モジュール13を使用位置から退避位置に切換え
る際には、エアシリンダ63でロックピン62を下降さ
せ、手動にて釜モジュール13を退避位置の方へ水平に
回動させると、押圧部材65がベアリング板66の下面
を摺動して退避位置に切換えられる。尚、符号67は使
用位置に係止するストッパである。尚、本実施形態で
は、釜モジュール13を手動操作で待避位置へ移動させ
るが、バネ部材やエアシリンダ等により自動的に位置切
換えするように構成してもよい。
【0022】ロックピン62の位置を検出する近接スイ
ッチ68は、ロックピン62を係合穴から抜くとOFF
になり、釜モジュール13の位置を検出する為の近接ス
イッチ69は、釜モジュール13が使用位置に切換えら
れるとONになる。これらスイッチ68,69の検出信
号は制御装置140に供給される。釜モジュール13を
退避位置に切換えると、半回転釜15の前方が開放さ
れ、半回転釜16の後方が開放されるので、これら半回
転釜15,16内のボビンを交換したり、絡んだ下糸や
上糸を除去したりする作業を簡単に能率的に行ない得
る。
【0023】縫針11a,11b間の針間隔を調節した
ときに半回転釜15,16間の釜間隔を調節したり、半
回転釜16の剣先と縫針11bとの位置関係を微調節し
たりする為に、釜モジュール13を前後方向に微動移動
させる微動機構56が設けられている(図4、図10参
照)。図4に示すように、回動フレーム57の下面側に
は、釜間隔調整用パルスモータ70と、パルスモータ7
0で駆動される前後方向向きのボールネジ軸71と、ボ
ールネジ軸71に螺合外嵌されたボールネジナット72
等が設けられている。パルスモータ70は回動フレーム
57のブラケットに固定され、ボールネジ軸71は回動
フレーム57の1対のブラケットに枢支されている。釜
モジュール13の下端部に固着されたピン部材73は回
動フレーム57の前後方向に細長い長穴74を挿通し、
ピン部材73の下端部がボールネジナット72の係合穴
に係合され、ボールネジナット72の回動が規制されて
いる。
【0024】従って、釜モジュール13の固定を解除し
た状態において、パルスモータ70でボールネジ軸71
を駆動してボールネジナット72を前方又は後方に微動
させると、ピン部材73を介して釜モジュール13が前
方又は後方に微動する。前記ボールネジ軸71の前端部
には原点検出装置75のディスク板76が固着され、デ
ィスク板76の微小スリットを検出する磁気式又は光学
式の原点センサ77が回動フレーム57に取付けられ、
原点センサ77の検出信号は制御装置140に供給さ
れ、パルスモータ70は制御装置140により制御され
る。
【0025】図10は、釜モジュール13を取外した状
態における回動フレーム57の要部平面図であり、回動
フレーム47には、前後方向に長い3つの長穴78が貫
通状に形成してあり、これら長穴78に下方から夫々挿
通させたビス部材79が釜モジュール13の下端部に螺
合され、これらビス部材79を締結することで釜モジュ
ール13が回動フレーム57に固定され、また、これら
ビス部材79を緩めた状態において前記のように釜モジ
ュール13を前後に微動することができ、また、これら
ビス部材79を取り外すことで釜モジュール13を回動
フレーム57から取り外すことができる。
【0026】更に、回動フレーム57の上面に浅いキー
溝80が前後方向向きに形成され、釜モジュール13の
下端面部にもキー溝80に対向する浅いキー溝81が前
後方向向きに形成され、これらキー溝80,81に共通
のキー部材82が装着され、回動フレーム57に対する
釜モジュール13の左右方向位置がズレないように規制
されている(図14参照)。
【0027】次に、釜モジュール13の内部の諸機構に
ついて簡単に説明する。図11〜図17に示すように、
釜モジュール13は、ハウジング90と、上端面にビス
で取付けられる針板91と、半回転釜16と、半回転釜
16を駆動力伝達系を介して駆動するサーボモータ21
と、下糸と上糸を切断する糸切り機構93と、給油機構
130と、駆動力伝達系の駆動軸の原点位置を検出する
原点センサ95等を有する。釜モジュール13の上端付
近の後端部に半回転釜16が配設され、半回転釜16
は、前後方向向きの釜軸96で駆動されるドライバー9
7と、先端部に剣先98aを有しドライバー97で駆動
される中釜98と、中釜98の内側のボビンケース99
と、大釜体100等で構成されている。
【0028】前記ハウジング90の左側部分の下部には
モータ収容凹部101が形成され、その上側にはシリン
ダ収容凹部102が形成され、モータ収容凹部101に
はサーボモータ21が前後方向向きに配設され、モータ
収容凹部101とシリンダ収容凹部102の左側面がカ
バー板103で塞がれている。釜モジュール13の下部
の前後方向向きの駆動軸104の前端のプーリ105
と、サーボモータ21の出力軸に固着されたプーリ10
6とがタイミングベルト107で連動連結され、駆動軸
104のクランク部104aに連結されたクランクロッ
ド107でセクターギヤ108が支軸109を中心とし
て往復揺動駆動され、セクターギヤ108に噛合するギ
ヤ部材110と釜軸96とが一体的に往復回転駆動され
て半回転釜16のドライバー97が往復回転駆動され
る。
【0029】図12に示すように、釜軸96は、それに
外嵌されたカラー111をビス112でハウジング90
に固定することで軸方向位置が設定されるが、ビス11
2を緩めた状態で偏心ビス113を回動させることで釜
軸96の軸方向位置を微調節可能に構成してある。釜軸
96に外嵌されて大釜体100に固着されたスリーブ体
114は、ビス115によりハウジング90に固定され
るが、このビス115を緩めた状態で偏心ビス116回
動させることで大釜体100の軸方向位置を微調節可能
に構成してある。
【0030】次に、図11〜図15に示すように、糸切
り機構93は、針板91の下側近傍部位に配設された可
動刃部材120の可動刃121と、針板91の下面に設
置された固定刃123と、その下側の糸案内板122と
が協働して、加工布から針板91の針穴と糸案内板12
2の案内穴122aとを通って下方へ延びる糸124
(上糸と下糸)を切断するものである。可動刃部材12
0の前端部は、リンク板125の途中部に連結され、リ
ンク板125の右端部が立向きの連動ロッド126を介
してハウジング90に回動自在に連結され、リンク板1
25が図11の実線位置(リリース位置)から鎖線位置
(作動位置)まで揺動してから再び実線位置に復帰する
ときに糸切りがなされる。
【0031】前記リンク板125は、引張バネ127で
鎖線位置の方へ付勢されている。糸切りを所定のタイミ
ングで実行する為に、駆動軸104の駆動力でリンク板
125を駆動して糸切りするように構成してある。即
ち、連動ロッド126の上端部がリンク板125の右端
部に固着されている。連動ロッド126の下端部はアー
ム部材127の右端部に固着され、アーム部材127の
左端部のカム係合輪127aが駆動軸104のカム体1
28のカム面128aに当接可能である。
【0032】リンク板125をリリース位置と作動位置
とにわたって切換える為のエアシリンダ129がシリン
ダ収容凹部102配設され、糸切りしないときには、エ
アシリンダ129のロッド129aの先端のナット部材
129bによって、リンク板125の左端部から垂設さ
れたロッド119を後方へ押動させてリンク板125を
リリース位置に保持している。所定の糸切りタイミング
においてエアシリンダ129の付勢力を解除すると、リ
ンク板125は引張バネ127の付勢力で作動位置へ切
換えられ、カム係合輪127aがカム面128aに当接
し、カム面128aの形状に応じて連動ロッド126及
びリンク板125が作動して糸切りを実行し、その後直
ちにエアシリンダ129が切換えられてリリース位置に
切換えられる。尚、エアシリンダ129のエア供給系の
糸切りバルブは制御装置140で制御される。何らかの
原因により、糸を切る手前で釜が停止しても、エアシリ
ンダ129によりリンク板125をリリース位置に切換
えて糸切りを終了させることができる。尚、エアシリン
ダ129の代わりにソレノイドを適用してもよい。
【0033】次に、給油機構130について説明する
と、図16に示すように、駆動軸104の前側において
ハウジング90に形成された凹部117には、オイルタ
ンク131が設けられ、このオイルタンク131からス
リーブ体114と釜軸96との間の摺動部にオイルを供
給する灯芯132が図示のように配設され、この灯芯1
32を介して摺動部にオイルを供給できるように構成し
てある。
【0034】以上説明した2本針ミシン1の制御系以外
のハードウェアの作用について説明する。2つの半回転
釜15,16のうちの前側の半回転釜15と、この半回
転釜15を主軸6とは独立に駆動するサーボモータ21
と、その駆動力伝達系等を釜モジュール13としてユニ
ット化し、この釜モジュール13を着脱可能に取付けた
ので、半回転釜15を主軸6で駆動する場合に比較して
その駆動系の構成を簡単化でき、小型、簡単化すること
ができる。そして、ミシン1の脚柱部3に近い方の半回
転釜15は主軸6の駆動力で駆動するように構成したの
で、比較的簡単な構造の駆動系を介して半回転釜15を
駆動でき、半回転釜15の為のサーボモータを省略でき
るため製作コスト的に有利である。
【0035】しかも、釜モジュール13を使用位置と、
この使用位置から約45度水平回動させた退避位置とに
切換え可能に構成し、退避位置に切換えた状態では、半
回転釜15の前方と、半回転釜16の後方とを開放する
ことができるため、半回転釜15,16内のボビンを交
換したり、絡んだ糸を処理したりする際の作業能率を高
めることができる。
【0036】更に、釜モジュール13を前後方向に微動
させる微動機構56を設けたので、その微動機構56で
半回転釜16の位置を前後方向に自動的に微調節できる
から、針間隔を調節したときにその針間隔に適合するよ
うに釜間隔を容易に調節することができる。半回転釜1
5の剣先98aと縫針11bの位置関係を微調節する際
にも、微動機構56を介して調節できる。また、釜モジ
ュール13を一体品として組付けることができるため、
ミシンの組立て作業の作業能率を向上でき、釜モジュー
ル13内の諸機構や機器が故障した際には、釜モジュー
ル13を回動フレーム57から容易に取外し修理するこ
とができる。また、釜モジュール13は、複数機種のミ
シンに共通に適用できる汎用性の高いものであるので、
複数機種のミシンの設計・製作費を低減できる。
【0037】釜モジュール13に糸切り機構93を組み
込んだので、制御装置140からの指令によりエアシリ
ンダ129を作動させて自動的に糸切りを行うことがで
きるから、縫製の作業能率を高めることができる。ま
た、釜モジュール13内に釜軸96の摺動部にオイルを
供給する簡単な構成の給油機構130を設けたため、手
動操作でオイル差しをする必要がなく、オイル切れによ
る耐久性の低下が生じることもない。
【0038】次に、2本針ミシン1のコントロールユニ
ット22に設けられた制御系の概要について、図20の
ブロック図に基づいて説明する。2本針ミシン1の制御
装置140は、CPU141とROM142及びRAM
143とEEPROM170とを含むマイクロコンピュ
ータと、そのマイクロコンピュータにデータバスなどの
バスを介して接続された入力インターフェース(図示
略)及び出力インターフェース(図示略)とから構成さ
れ、この制御装置140の入力インターフェースには、
起動スイッチ144と、操作パネル26と、手動操作ユ
ニット23の第3ロータリエンコーダ145と、釜間隔
調整モータ70に設けた原点センサ77と、リリース状
態を検出する近接スイッチ68と、主軸原点センサ15
5と、針位置センサ156と、ミシンモータ7に設けた
第1ロータリエンコーダ157と、釜駆動モータ21に
設けた第2ロータリエンコーダ163と、釜軸原点セン
サ85と、近接スイッチ69と、電源の電圧を検出する
電圧検出回路164の各々からの信号が供給される。
【0039】更に、制御装置140の出力インターフェ
ースからは、操作パネル26と、R軸駆動モータ43の
為の駆動回路146と、θ軸駆動モータ41の為の駆動
回路147と、釜間隔調整モータ70の為の駆動回路1
48と、押え作動用のエアシリンダ35a,35bを作
動させる押えバルブ149の為の駆動回路150と、糸
切りシリンダ129を駆動する糸切りバルブ151の為
の駆動回路152と、エアシリンダ63を駆動するロッ
クバルブ153の為の駆動回路154と、ミシンモータ
7の為の駆動回路158と、釜駆動モータ21の為の駆
動回路161の各々に駆動信号や駆動パルス信号が供給
される。ここで、ミシンモータ7と駆動回路158との
間には駆動電流の供給を遮断するスイッチ159が設け
られるとともに、釜駆動モータ21と駆動回路161と
の間にも同様にスイッチ162が設けられている。ま
た、R軸駆動モータ43とθ軸駆動モータ41とは夫々
ステッピングモータで構成され、ミシンモータ7と釜駆
動モータ21とは夫々ACサーボモータで構成されてい
る。また、釜間隔調整モータ70はパルスモータで構成
されている。
【0040】前記操作パネル26には、図21に示すよ
うに、大型の液晶表示ディスプレイ24が設けられると
ともに、このディスプレイ24に種々の設定データを設
定する設定画像を表示させる為に、数字「0」〜「9」
の数字キー、「出会いスイッチ」、「針すきスイッ
チ」、「ボビン交換スイッチ」、「X─Y位相調整スイ
ッチ」、「プログラム編集スイッチ」、・・・などの複
数の機能スイッチ類25が設けられている。
【0041】前記手動操作ユニット23について簡単に
説明すると、図22に示すように、縫製の停止状態にお
いて、ミシンモータ7つまり主軸6と釜駆動モータ21
つまり釜駆動軸104とを同時又は択一的に手動で回動
させる為のものであり、駆動軸切換えスイッチ23aと
操作感度切換えスイッチ23bと、操作ダイヤル23c
とが設けられている。即ち、駆動軸切換えスイッチ23
aを、「主軸」の位置に切換えたときにはミシンモータ
7を駆動するモードが設定され、「釜軸」の位置に切換
えたときには釜駆動モータ21を駆動するモードが設定
され、また「主・釜両軸」の位置に切換えたときにはミ
シンモータ7と釜駆動モータ21とを同時に駆動するモ
ードが設定される。
【0042】そして、操作ダイヤル23cを時計回り方
向に回転操作したときには、駆動軸切換えスイッチ23
aで設定されたモータ7・21が正回転駆動され、また
操作ダイヤル23cを反時計回り方向に回転操作したと
きには、駆動軸切換えスイッチ23aで設定されたモー
タ7・21が逆回転駆動されるが、このときの駆動量と
しては、操作感度切換えスイッチ23bが「粗い」に切
換えられているときには、操作ダイヤル23cの単位操
作量に対する操作指令値が大きくなる一方、「細かい」
に切換えられているときには操作ダイヤル23cの単位
操作量に対する操作指令値が小さくなるように構成され
ている。ここで、操作ダイヤル23cには第3ロータリ
エンコーダ145が取付けられており、操作ダイヤル2
3cの操作量に応じた複数のパルスからなるエンコーダ
信号が出力される。ここで、操作ダイヤル23cの代わ
りに、スイッチの組み合わせで同様の機能を実現するこ
とも可能である。
【0043】次に、針位置センサ156について説明す
ると、主軸6に取付けられた半円形の針位置検出板(図
示略)の回動位置に応じて、針棒8が上始点に向かう途
中か下死点に向かう途中かの停止位相を光学的に検出す
るセンサであり、例えば、針棒8が上始点から下死点ま
での移動中においては「L」レベルの針位置信号を出力
するようになっている。また、主軸原点センサ155に
ついて説明すると、図40に示すように、主軸6の原点
位置(例えば、針上位置に対応する0°の回転位置)を
検出して主軸原点信号(パルス信号)を出力するように
なっている。
【0044】更に、釜軸原点センサ95について説明す
ると、図40に示すように、釜軸96の原点位置、つま
り釜軸96に連結されている釜駆動用の駆動軸104の
原点位置(例えば、針上位置に対応する0°の回転位
置)を検出して釜軸原点信号(パルス信号)を出力する
ようになっている。次に、第1ロータリエンコーダ15
7について説明すると、図40に示すように、ミシンモ
ータ7の回転に応じて、クロックパルス信号からなるA
相信号と、ミシンモータ7の1回転毎のモータ原点信号
であるZ相信号(パルス信号)とからなるロータリエン
コーダ信号を出力するようになっている。また、第2ロ
ータリエンコーダ163について説明すると、釜駆動モ
ータ21の回転に応じて、クロックパルス信号からなる
A相信号と、釜駆動モータ21の1回転毎のモータ原点
信号であるZ相信号(パルス信号)とからなるロータリ
エンコーダ信号を出力するようになっている。
【0045】ところで、制御装置140には、大容量を
有する非常用コンデンサ(非常用電源に相当する)16
0が接続されており、常には充電されている。そして、
電圧検出回路164により、交流電源の所定値以上の電
圧低下が検出されたとき、或いは交流電源の停電が検出
されたときには、制御装置140だけでなく、駆動回路
158・161にモータ駆動の為に給電するようになっ
ている。即ち、これら駆動回路158・161には、直
流を所定周波数の交流に変換する変換器が夫々設けられ
ており、非常用コンデンサ160から給電された直流電
流を交流電流に変換して、その交流電流で所定時間(例
えば、5〜10秒間)だけミシンモータ7や釜駆動モー
タ21を駆動可能になっている。
【0046】ROM142には、複数種類の縫製データ
が格納されるとともに、2本針ミシン1の各種の制御の
為の制御プログラム、本願特有の後述の縫製制御の制御
プログラムなどが格納されている。RAM143には、
出会い条件メモリ143a、オフセット調整量メモリ1
43b、出会いタイミングメモリに加えて、種々のワー
クメモリやバッファやカウンタなどが設けられている。
【0047】前記出会い条件メモリ143aには、図2
3に示すように、縫製データに含まれる複数の針数の各
々毎に、出会い回転速度と出会い回転位置とが対応づけ
て記憶される。また、オフセット調整量メモリ143b
には、図24に示すように、1針分に相当する1サイク
ル(主軸6の1周分)の縫製動作における各回転位置毎
の半回転釜16の位相オフセット調整量が記憶される。
図23の出会い回転速度は、縫針に半回転釜16の剣先
98aが出会うときの基準回転速度(回転速度デフォル
ト値)に対する増減分を基準回転速度に対する比率で示
してある。同様に、図23に示す出会い回転位置は、縫
針に剣先98aが出会うときの半回転釜16の基準回転
位置(回転位置デフォルト値)に対する増減分を示す。
また、図24の位相オフセット調整量は、主軸6に半回
転釜16の基準位相オフセット(基準位相デフォルト
値)からの増減分を示す。
【0048】前記出会い回転速度と出会い回転位置の各
デフォルト値は、出会い条件メモリ143aに予め設定
して格納され、また、基準位相デフォルト値は、オフセ
ット調整量メモリ143bに予め設定して格納されてい
る。更に、出会いタイミングメモリには、図示を省略す
るが、主軸6と釜軸96とを実際に駆動させて設定され
た各出会いの回転位置が記憶される。これらの内容は、
EEPROM170に格納されており、電源投入時に、
RAM143の所定の領域に展開され、ユーザーにより
書き換えが可能である。
【0049】次に、2本針ミシン1の制御装置140に
より実行される縫製制御のルーチンについて、図25〜
図39のフローチャートに基づいて説明する。但し、図
中符号Si(i=10、11、12・・・)は各ステッ
プである。この2本針ミシン1に電源が投入されるとこ
の制御が開始され、先ず主軸6と釜軸96とを所定の初
期位置に回動させる初期化処理制御(図27参照)が実
行される(S10)。この制御が開始されると、先ず針位
置センサ156からの針位置信号が「H」レベルのと
き、つまり針棒8が下死点位置から上死点位置に向かう
途中のときは、ミシンモータ7が低速で正回転方向に駆
動されて主軸6が正回転駆動され(S36)、針棒8が最
短経路で略上死点位置に移動して主軸原点センサ155
からの主軸原点信号が入力されたときには(S38:Yes
)、主軸6の正回転駆動が停止される(S39)。
【0050】一方、針位置信号が「L」レベルのとき、
つまり針棒8が上死点位置から下死点位置に向かう途中
のときは、ミシンモータ7が低速で逆回転方向に駆動さ
れて主軸6が逆回転駆動され(S37)、同様に、針棒8
が略上死点位置に移動して主軸原点センサ155からの
主軸原点信号が入力されたときには(S38:Yes )、主
軸6の逆回転駆動が停止される(S39)。次に、釜駆動
モータ21が駆動されて、釜駆動用の駆動軸104が低
速で正回転駆動され(S40)、釜軸原点信号が入力され
たときには(S41:Yes )、第2ロータリエンコーダ1
63からのモータ原点信号(Z相信号)が入力されるま
で、A相信号のパルスのカウントが実行される(S42、
S43:No)。
【0051】そして、釜駆動モータ原点信号が入力され
たときには(S43:Yes )、A相信号のパルスカウント
が停止される(S44)。即ち、釜駆動モータ原点信号が
入力されるまで、A相信号をカウントすることにより、
釜駆動モータ21における現在位置が判明する。次に、
釜駆動モータ21により駆動軸104が、縫針11bに
剣先98aが出会う所定の出会い位置に対応する回転位
置まで駆動される(S45)。このとき、針棒8は略上死
点位置に移動しているので、剣先98aが縫針11bに
衝突することはない。次に、主軸6が正回転駆動され
(S46)、第1ロータリエンコーダ157からのミシン
モータ原点信号(Z相信号)が入力されるまで、A相信
号のパルスのカウントが実行される(S47、S48:N
o)。
【0052】ミシンモータ原点信号が入力されたときに
は(S48:Yes )、A相信号のパルスカウントが停止さ
れる(S49)。次に、主軸6が上死点位置(針上停止位
置)に対応するまで更に駆動され(S50)、その後、駆
動軸104が針棒8の上死点位置に対応する位置まで正
回転駆動され(S51)、この制御を終了して、縫製制御
のS11にリターンする。即ち、このとき、針棒8は上死
点位置に初期化されるとともに、半回転釜16もその上
死点位置に対応する位置に初期化されている。
【0053】次に、縫製制御において、ROM142か
ら指定された縫製データが読み込まれ(S11)、ディス
プレイ24に初期画面が表示される(S12)。例えば、
図21に示すように、「ループ長さ」のデータや「下糸
カウンタ」などの自動縫製の為の諸データの表示画面が
表示される。そして、X−Y調整スイッチが操作された
ときには(S13:Yes )、パターンスケール変更処理制
御(図28参照)が実行される(S22)。この制御が開
始されると、先ず、例えば、図53に示すように、X−
Y調整画面が表示される(S56)。
【0054】次に、ブロックカーソルで「パターン変
更」が選択されたときには(S57:Yes )、図54に示
す設定画面が表示され、所望のパターン番号を入力する
入力処理が実行され(S62)、S57に戻る。そして、ブ
ロックカーソルで「Xスケール」が選択されたときには
(S57:No、S58:Yes )、数字キーを用いてXスケー
ルを入力する入力処理が実行され(S63)、S57に戻
る。また、ブロックカーソルで「Yスケール」が選択さ
れたときには(S57〜S58:No、S59:Yes )、数字キ
ーを用いてYスケールを入力する入力処理が実行され
(S64)、S57に戻る。一方、中止スイッチが操作され
たときには(S57〜S59:No、S60:Yes )、この制御
を中止して、縫製制御のS12にリターンするが、セット
スイッチが操作されたときには(S57〜S60:No、S6
1:Yes )、変更されたXスケールとYスケールのデー
タとが夫々元のデータと置き換えて記憶される(S6
5)。
【0055】次に、縫製制御において、起動スイッチが
操作されたときには(S13:No、S14:Yes )、縫製処
理制御(図29参照)が実行される(S23)。この制御
が開始されると、先ず、ベルトループ供給ユニット27
が駆動されると同時に(S70)、ミシンモータ7と釜駆
動モータ21とが起動されて、縫製作業が開始される
(S71)。そして、これら主軸6と駆動軸14とを同期
させながら駆動制御する同期駆動処理制御(図30参
照)が実行される(S72)。この制御が開始されると、
先ず第1ロータリエンコーダ157からのZ相信号とA
相信号を夫々カウントしたカウント値に基づいて、主軸
6の現在の回転位置が検出され(S85)、更に第2ロー
タリエンコーダ163からのZ相信号とA相信号を夫々
カウントしたカウント値に基づいて、駆動軸104の現
在の回転位置が検出される(S86)。
【0056】次に、これら現在の主軸6の回転位置に対
応するカウント値と、駆動軸104の回転位置に対応す
るカウント値とに基づいて、主軸6の回転位置と駆動軸
104の回転位置とを求める座標変換処理が実行される
(S87)。この座標変換処理について、図40に基づい
て説明する。ここで、同期制御されない主軸6を基準軸
として、同期制御される駆動軸104を制御軸とし、ミ
シンモータ7の1回転で主軸6がα回転するとともに、
釜駆動モータ21の1回転で駆動軸104がβ回転する
ことから、時刻tにおける、主軸6(基準軸)の検出位
置がXs(t)であり、駆動軸104(制御軸)の検出
位置がXc(t)であるとする。即ち、Xs(t)=x
s、Xc(t)=xcである。
【0057】ところで、第1ロータリエンコーダ157
からのA相信号の1パルスに対応する主軸6の回転角度
をPs(deg/pis)、第2ロータリエンコーダ1
63からのA相信号の1パルスに対応する駆動軸104
の回転角度をPc(deg/pis)とするとともに、
主軸原点信号が入力されてから最初のミシンモータ原点
信号(Z相信号)が入力されるまでのパルス数をOPs
とし、釜軸原点信号が入力されてから最初の釜駆動モー
タ原点信号(Z相信号)が入力されるまでのパルス数を
OPcとする。更に、主軸原点信号が入力されてからの
ミシンモータ7の回転数をNsとし、釜軸原点信号が入
力されてからの釜駆動モータ21の回転数をNcとす
る。これにより、時刻tにおける主軸6の回転位置は、 Xs(t)=(OPs+n・Ns+Xs(t))×Ps〔deg〕 Ys(t)=(OPc+m・Nc+Xc(t))×Pc〔deg〕 となる。ここで、nはミシンモータ7が1回転したとき
のA相信号のパルス数であり、mは釜駆動モータ21が
1回転したときのA相信号のパルス数である。
【0058】次に、RAM143に格納されている、現
在の主軸6(基準軸)の座標位置に対応する主軸・釜軸
間基準オフセット量が読み出され(S88)、RAM14
3の出会い条件メモリ143aから、現在の運針におけ
る針数が検出され(S89)、更に現在の針数に対応する
出会い位置と、出会い速度のデータが読み出される(S
90)。ここで、出会い条件メモリ143aには、各針数
毎の出会い速度や出会い位置の設定値が予め設定されて
おり、後述する針数毎の出会い情報変更処理で設定され
たときには、その設定値が書き換えて記憶されるととも
に、EEPROM170にも記憶されるものとする。
【0059】次に、第1ロータリエンコーダ157から
のA相信号に基づいて主軸6の回転速度が検出されると
ともに、第2ロータリエンコーダ163からのA相信号
に基づいて駆動軸104の回転速度が検出され(S9
1)、更に駆動回路158の駆動電流に基づいてミシン
モータ7のトルクが求められるとともに、駆動回路16
1の駆動電流に基づいて釜駆動モータ21のトルクが求
められ(S92)、ファジイ推論により、釜軸96への速
度指令値が演算される(S93)。ここで、このファジイ
推論によるファジイ制御について説明する。先ず、主軸
6の基準出会い位置をDsとし、駆動軸104の基準出
会い位置をDcとすると、基準オフセット量SOは、S
O=(Ds−Dc)である。
【0060】ところで、図41に示すように、基本的
に、主軸6と駆動軸104とがこの位置関係を保ってい
るときには、これら主軸6と駆動軸104とは同期した
状態で回転駆動されている。ここで、時刻tにおけるズ
レ量Zは、Z=|Ys(t)−Yc(t)|−SO|
〔deg〕である。例えば、SO>0、Ys(t)−Y
c(t)>0、Ys(t)−Yc(t)−SO>0、で
あるときには、Z°だけ釜軸96が遅れていることにな
る。即ち、図42に示すように、基準オフセット量SO
を、主軸6の基準出会い位置に対する釜軸96側の出会
いにおいて、その前後の回転位置で出会いのタイミング
を早くしたり遅くしたり、或いは出会い速度を任意に変
更可能になる。
【0061】次に、ROM142などに予め設定して記
憶されたファジイ制御規則(1)〜(6)について説明
する。ここで、ファジイ集合のラベルを、 PB:かなり大きい、近い、速い PS:やや大きい、近い、速い Z0:ゼロ NS:やや小さい、遠い、遅い NB:かなり小さい、遠い、遅い とした場合に、
【0062】(1)駆動軸104つまり釜軸96の回転
位置が進んでいるときには(PS,PB)、釜軸96の
回転速度を速める(NS,NB)。 (2)釜軸96の回転位置が遅れているときには(N
S,NB)、釜軸96の回転速度を遅らせる(PS,P
B)。 (3)釜軸96の回転位置がやや進んでいて(PS)、
現在の回転速度がかなり速いときには(PB)、釜軸9
6の回転速度をやや遅くする(NS)。 (4)釜軸96の回転位置がやや遅れていて(NS)、
現在の回転速度がかなり速いときには(PB)、釜軸9
6 の回転速度をやや速くする(PS)。 (5)釜軸96の回転位置がかなり進んでいて(P
B)、現在の釜軸96の回転位置における基準オフセッ
ト量が大きいときには(PB)、釜軸96の回転速度を
かなり速くする(PB)。 (6)釜軸96の回転位置がやや遅れていて(NS)、
現在の釜軸96の回転位置が出会い位置にかなり近く
(Z0)、出会い速度の設定がかなり速いときには(P
B)、釜軸96の回転速度をかなり速める(PB)。
【0063】次に、主軸6や釜軸96の回転速度などの
諸物理量を用いて、ROM142などに予め設定された
メンバーシップ関数M1〜M6について、図43〜図4
8に基づいて説明する。主軸6の回転速度に関するメン
バーシップ関数M1は図43に示すように設定され、釜
軸96の位相ズレに関するメンバーシップ関数M2は図
44に示すように設定され、主軸6に対する釜軸96の
位相オフセットに関するメンバーシップ関数M3は図4
5に示すように設定され、釜軸96の出会い回転速度に
関するメンバーシップ関数M4は図46に示すように設
定され、主軸6の現在位置に関するメンバーシップ関数
M5は図47に示すように設定され、釜軸96の回転速
度に関するメンバーシップ関数M6は図48に示すよう
に設定されている。
【0064】例えば、針数が2針目のときで、釜軸96
(制御軸)に30°の遅れが生じていて、主軸6(基準
軸)に対する釜軸96の出会い位置との位相ズレが5°
で、現在の主軸6の回転速度が1700spmであったとき
には、ファジイ制御規則の(2),(4),(6)が適
用される。即ち、先ずファジイ制御規則の(2)に関し
て、図49に示すように、釜軸96の位相ズレに関する
メンバーシップ関数M2に、「−30°」を適用したと
きのグレードの値「0.5 」が求められ、そのグレードの
値「0.5 」を、釜軸96の回転速度に関するメンバーシ
ップ関数M6に適用して、斜線部の適合度が求められ
る。
【0065】次に、ファジイ制御規則の(4)に関し
て、図50に示すように、釜軸96の位相ズレに関する
メンバーシップ関数M2に、「−30°」を適用したと
きのグレードの値「0.5 」と、主軸6の回転速度に関す
るメンバーシップ関数M1に、主軸6の回転速度「170
0」を適用したときのグレードの値「0.6 」との小さい
方のグレードの値「0.5 」が求められ、そのグレードの
値「0.5 」を、メンバーシップ関数M6に適用して、斜
線部の適合度が求められる。
【0066】更に、ファジイ制御規則の(6)に関し
て、図51に示すように、メンバーシップ関数M2に
「−30°」を適用したときのグレードの値「0.5 」
と、メンバーシップ関数M2に、2針目の出会い速度
「10%」を適用したときのグレードの値「0.9 」と、
メンバーシップ関数M5に釜軸96の出会い位置との位
相ズレ「5°」を適用したときのグレードの値「0.1 」
との小さい方のグレードの値「0.1 」が求められ、その
グレードの値「0.1 」を、メンバーシップ関数M6に適
用して、斜線部の適合度が求められる。
【0067】そして、図52に示すように、これら図4
9に斜線で示すメンバーシップ関数M6の適合度と、図
50に斜線で示すメンバーシップ関数M6の適合度と、
図51に斜線で示すメンバーシップ関数M6の適合度と
の論理和を求め、この論理和の重心の値「50」が求めら
れ、主軸6の設定速度に対して「50%」速めるように釜
軸96が速度制御される。これらのメンバーシップ関数
は、実際には予めテーブル化されてROM142に格納
されており、電源投入時にRAM143に展開される。
そして、同期駆動制御の際には、その時の条件に対応す
る位置から速度制御量を引き出す。また、制御の結果に
応じて、最適な制御結果が得られるように、RAM14
3に展開されたテーブルの内容が書き換え可能である。
【0068】そして、同期駆動処理制御において、S93
で求めた速度変更量に基づいて釜駆動モータ21が駆動
制御されて、釜軸96の回転速度が変更処理され(S9
4)、この制御を終了して、縫製処理制御のS73にリタ
ーンする。次に、縫製処理制御において、エラーが発生
せず(S73:No)、しかも所定の針数に達していないと
きには(S74:No)、S72〜S74が繰り返して実行され
る。そして、所定の針数分の縫製が終了したときには
(S74:Yes )、ミシンモータ7と釜駆動モータ21と
が同時に、糸切り可能な速度に減速され(S76)、糸切
り動作が実行された後、これら両モータ7・21に対し
てブレーキ作動が実行されて、同期状態で停止処理され
る(S77)。
【0069】次に、下糸カウント値が1つデクリメント
され(S78)、その下糸カウント値が初期値「0」でな
いとき、つまり縫製処理を続行できるときには(S7
9)、この制御を終了して、縫製制御のS12にリターン
する。一方、縫製処理を実行中にエラーが発生したとき
には(S73:Yes )、第1エラー処理制御(図38参
照)が実行される(S80)。この制御が開始されたとき
に、同期ズレ量に基づいて、許容値以上の同期ズレが発
生したときには(S165 :Yes )、図55に示すよう
に、同期ズレエラーの画面が表示され(S168 )、主軸
6に対して停止指令が出力される(S169 )。次に、釜
軸96を主軸6に同期させながら停止制御が実行され
(S173 )、主軸6と釜軸96とが共に停止したときに
(S174 :Yes )、エラー復帰スイッチが操作されたと
きには(S167 :Yes )、この制御を終了してリターン
する。
【0070】ところで、電圧検出回路164からの電圧
信号に基づいて、電源電圧が所定値以上に低下したとき
には(S165 :No、S166 :Yes )、非常用コンデンサ
160からの電力供給を受けながら、電圧低下のエラー
画面がディスプレイ24に表示される(S170 )。そし
て、このとき、主軸6の回転位置において、縫針11b
と剣先98aとが衝突しないような非干渉位置のときに
は(S171 :Yes )、ミシンモータ7と釜駆動モータ2
1とにブレーキ作動が実行され(S172 )、前述したよ
うにS173 〜S174 が実行され、エラー復帰スイッチの
操作により(S167 :Yes )、リターンする。ここで、
電源電圧が所定値以上に低下した状態により、電源の停
電も同時に検出するようになっている。
【0071】ところで、下糸カウント値が「0」になっ
たときには(S79:Yes )、第2エラー処理制御(図3
9参照)が実行される(S81)。この制御が開始された
ときには、図56に示すように、下糸エラーの画面が表
示される(S180 )。そして、ボビン交換スイッチが操
作されたときには(S181 :Yes )、回動フレーム57
を操作してボビン交換処理が実行され(S181 )、エラ
ー復帰スイッチが操作されたときには(S182 :Yes
)、この制御を終了してリターンする。
【0072】次に、ボビン交換スイッチが操作されたと
きには(S13〜S14:No、S15:Yes )、ボビン交換処
理制御(図31参照)が実行される(S24)。この制御
が開始されると、先ずロックバルブ153を非ロック側
(係合解除側)に作動され(S95)、下糸カウント値と
して、所定の縫製回数がセットされ(S96)、近接スイ
ッチ69から使用位置に切換えられた検出信号が入力さ
れたときには(S97:Yes )、ロックバルブ153がロ
ック側(係合側)に作動され(S98)、更に近接スイッ
チ68からロック信号が入力されたときには(S99:Ye
s )、この制御を終了して、縫製制御のS12にリターン
する。
【0073】次に、針すき調整スイッチが操作されたと
きには(S13〜S15:No、S16:Yes )、釜モジュール
移動処理制御(図32参照)が実行される(S25)。こ
の制御が開始されると、先ず図57に示すように、針す
き調整画面が表示される(S100 )。そして、数字キー
を操作して設定値が変更されたときには(S101 :Yes
)、針間隔調整モータ70が駆動されて、釜モジュー
ル13が設定値に対応する位置まで移動される(S104
)。そして、セットスイッチが操作されたときには
(S101 :No、S102 :Yes )、設定されたデータが針
すき値としてRAM143のメモリに記憶され(S105
)、この制御を終了して、縫製制御のS12にリターン
する。また、中止スイッチが操作されたときには(S10
1 〜S102 :No、S103 :Yes )、同様にリターンす
る。
【0074】次に、出会い調整スイッチが操作されたと
きには(S13〜S16:No、S17:Yes )、出会いタイミ
ング調整処理制御(図33参照)が実行される(S2
6)。この制御が開始されると、先ず図58に示すよう
に、出会いタイミング調整画面が表示される(S110
)。そして、操作ダイヤル23cが操作されたときに
は(S111 :Yes )、主軸・釜軸回動処理制御(図35
参照)が実行される(S115 )。この制御が開始された
ときに、操作感度切換えスイッチ23bが「細かい」側
に切換えられているときには(S130 :Yes )、感度フ
ラグSFがセットされるが(S131 )、操作感度切換え
スイッチ23bが「粗い」側に切換えられているときに
は(S130 :No)、感度フラグSFがリセットされる
(S132 )。
【0075】次に、駆動軸切換えスイッチ23aが、主
軸側に切換えられているときには(S133 :Yes )、駆
動モードが「1」に設定され、また釜軸側に切換えられ
ているときには(S133 :No、S134 :Yes )、駆動モ
ードが「2」に設定され、更に主軸・釜軸側に切換えら
れているときには(S133 〜S134 :No)、駆動モード
が「3」に設定される(S137 )。そして、操作ダイヤ
ル23cが時計回り方向に回動したときには(S138 :
Yes )、駆動モードに対応する主軸6と釜軸96の一方
又は両方が、操作ダイヤル23cの回動量と感度の種類
に基づいて求められた回動量分だけ、正回転駆動され
(S139 )、この制御を終了して、出会いタイミング調
整処理制御のS111 にリターンする。一方、操作ダイヤ
ル23cが反時計回り方向に回動したときには(S138
:No)、駆動モードに対応する主軸6と釜軸96の一
方又は両方が、操作ダイヤル23cの回動量と感度の種
類に基づいて求められた回動量分だけ、逆回転駆動され
る(S140 )。
【0076】そして、出会いタイミング調整処理制御に
おいて、初期値が選択されたときに(S112 :Yes )、
出会いタイミングメモリに、例えば、デフォルト値のよ
うに、有効な初期値が記憶されているときには(S116
:Yes )、その初期値に対応する位置まで、主軸6と
釜軸96とが回動される(S117 )。一方、セットスイ
ッチが操作されたときには(S114 :Yes )、現在の主
軸6と釜軸96の回転位置が、最優先とする出会い位置
としてRAM143のメモリに記憶され(S118)、こ
の制御を終了して、前記S12にリターンする。
【0077】次に、プログラム編集スイッチが操作され
たときには(S13〜S17:No、S18:Yes )、針数毎の
出会い情報変更処理制御(図34参照)が実行される
(S27)。この制御が開始されると、先ず図59に示す
ように、出会い情報画面(プログラム編集画面)が表示
される(S120 )。そして、上、下、左、右のカーソル
移動キーが操作されたときには(S121 :Yes )、カー
ソルの移動処理を含む画面スクロール処理が実行される
(S125 )。また、数字キーが操作されたときには(S
121 :No、S122 :Yes )、カーソルで指示されている
項目のデータが入力されたデータに変更される(S126
)。そして、セットスイッチが操作されたときには
(S121 〜S122 :No、S123 :Yes )、入力設定され
たデータが出会い条件メモリ143aに記憶され(S12
7 )、この制御を終了して、前記S12にリターンする。
また中止スイッチが操作されたときには(S121 〜S12
3 :No、S124 :Yes )、同様にリターンする。
【0078】次に、操作ダイヤル23cが操作されたと
きには(S13〜S18:No、S19:Yes )、前述したよう
に、主軸・釜軸回動処理が実行され(S28)、S12にリ
ターンする。次に、選択スイッチが操作されたときには
(S13〜S19:No、S20:Yes )、縫製条件変更処理制
御(図36参照)が実行される(S29)。この制御が開
始されると、先ず図60に示すように、縫製データ変更
画面が表示される(S145 )。そして、上、下カーソル
移動キーが操作されたときには(S146 :Yes )、図6
1、図62に示すように、カーソル移動処理とスクロー
ル処理が実行される(S150 )。また、数字キーが操作
されたときには(S146 :No、S147 :Yes )、カーソ
ルで指示されている項目のデータが入力されたデータに
変更される(S151 )。そして、セットスイッチが操作
されたときには(S146 〜S147 :No、S148 :Yes
)、入力設定されたデータが縫製条件のデータとして
RAM143に記憶され(S157 )、この制御を終了し
て、前記S12にリターンする。また中止スイッチが操作
されたときには(S146 〜S148 :No、S149 :Yes
)、同様にリターンする。
【0079】次に、位相スイッチが操作されたときには
(S13〜S20:No、S21:Yes )、オフセット位相変更
処理制御(図37)参照が実行される(S30)。この制
御が開始されると、先ず図63に示すように、オフセッ
ト位相調整画面が表示される(S155 )。そして、上、
下カーソル移動キーが操作されたときには(S156 :Ye
s )、カーソル移動処理とスクロール処理が実行される
(S160)。また、数字キーが操作されたときには(S1
56 :No、S157 :Yes )、カーソルで指示されている
項目のデータが入力されたデータに変更される(S161
)。そして、セットスイッチが操作されたときには
(S156 〜S157 :No、S158:Yes )、入力設定され
たデータがオフセット調整量のデータとしてRAM14
3に記憶され(S162 )、この制御を終了して、前記S
12にリターンする。また中止スイッチが操作されたとき
には(S156 〜S158 :No、S159 :Yes )、同様にリ
ターンする。
【0080】次に、以上説明した制御装置140を含む
制御系の作用について説明する。図24に示すフセット
調整量メモリ143bを介して、主軸6の1周を複数等
分した各回転位置毎に主軸6に対する半回転釜16の位
相オフセットを調節可能にしたので、縫針11bに半回
転釜16の剣先98aが出会う出会い時期の直前には半
回転釜16の回転速度を速く(遅く)したり、出会い時
期の直後には半回転釜16の回転速度を遅く(速く)し
たりすることができる。これにより、糸締まりや糸抜け
等の縫い調子を調節することができる。
【0081】出会い条件メモリ143aに格納した出会
い回転速度のデータを介して、縫針11bに半回転釜1
6の剣先が出会うときの予め設定された半回転釜16の
基準回転速度から、出会い時の半回転釜16の回転速度
を調節可能にしたので、また、予め設定された複数針の
縫製動作の各縫製動作別に回転速度を調節可能にしたの
で、上糸の太さや加工布の厚さや材質等の縫製条件に応
じて出会い時の半回転釜16の回転速度を調節すること
により縫い調子を調節することができる。そして、刺繍
縫製やパターン縫いの場合、縫目の状態によって縫製条
件が変動するが、複数針の縫製動作の各縫製動作別に半
回転釜16の出会い速度を調節することにより、全部の
縫製動作の縫い調子を調節することができる。
【0082】出会い条件メモリ143aに格納した出会
い位置のデータをを介して、縫針11bに半回転釜16
の剣先98aが出会うときの予め設定された半回転釜1
6の基準出会い回転位置から、出会い時の回転位置を調
節するように構成したので、また、複数針の縫製動作の
各縫製動作別に半回転釜16の出会い位置を調節するよ
うに構成したので、糸締まりや糸抜け等の縫い調子を調
節することができる。そして、刺繍縫製やパターン縫い
の場合、縫目の状態によって縫製条件が変動することか
ら、複数針の縫製動作の各縫製動作別に半回転釜16の
出会い位置を調節することで全部の縫製動作の縫い調子
を調節することができる。
【0083】主軸6の1度毎のオフセット調整量と、各
縫製動作別の半回転釜16の出会い時の回転速度と、各
縫製動作別の半回転釜16の出会い時の回転位置とを縫
製パラメータとして格納可能なメモリを設け、それらの
設定データを入力したり変更したりする操作パネル26
を設けたので、これら縫い調子を左右する重要なパラメ
ータであるオフセット調整量と出会い速度と出会い位置
とを適切に設定してその設定値となるように制御するこ
とができる。
【0084】但し、加工布や糸(上糸、下糸)や縫目パ
ターン等の縫製条件に応じて、オフセット調整量、出会
い速度、出会い位置などの縫製パラメータを変更するこ
とが望ましい場合が多いので、メモリに、複数の縫製パ
ラメータを組み合わせた縫製パラメータ集合体を複数組
記憶しておき、縫製条件に適した縫製パラメータ集合体
を適用するように構成するものとする。そして、記憶し
た複数組の縫製パラメータ集合体の少なくとも1つは書
換え可能に構成しておけば、記憶してない縫製パラメー
タ集合体が必要になったときには、何れかの縫製パラメ
ータ集合体を書き換えて新規の縫製パラメータ集合体を
設定することができる。
【0085】主軸6の原点位置、ミシンモータ7の原点
位置及び回転角度、釜駆動軸104の原点位置、そのサ
ーボモータ21の原点位置及び回転角度が判ると、主軸
6と釜駆動軸104との時々刻々の相対的位置関係が決
まるので、半回転釜16が主軸6に同期して回転するよ
うにサーボモータ21をファジイ制御で制御するので、
柔軟性のある同期制御が可能となり、同期制御の演算処
理の負荷を低く維持して高速で精度良く制御できる。そ
して、少なくとも、主軸6の回転速度と、釜駆動軸10
4のの回転速度と、主軸6に対する釜駆動軸104の位
相ズレ角等を用いてファジイ制御するので、複数のファ
ジイ制御規則とメンバーシップ関数とを簡単化でき、制
御の為の演算処理の負荷を軽減でき、制御の信頼性を確
保できる。
【0086】図27の主軸・釜軸初期化処理において
は、電源の投入時に、縫針11bと半回転釜16の剣先
98aとの緩衝を防止つつ、針棒8を針上停止位置に位
置させ、また、半回転釜16を針上停止位置に対応する
位置に停止させるので、停止中に手動操作により、主軸
6や釜軸96が回動操作されて両軸の同期ズレが発生し
ていても、この初期化処理により、主軸6や釜軸96の
位置関係が所期の位相オフセットに初期設定されるの
で、縫針11bと半回転釜16の剣先98aとの緩衝が
生じることがない。
【0087】半回転釜16の主軸6に対する同期ズレが
著しくなると半回転釜16と縫針11bとが干渉して縫
針11bが損傷することに鑑み、同期ズレのズレ量を検
知し、そのズレ量が許容値以上になったときに、主軸6
と釜軸96の同期を保持したまま、ミシンモータ7と釜
駆動モータ21を停止させる。この場合、針棒8を針上
停止位置に停止させ、半回転釜16を針上停止位置に対
応する位置に停止させるので、同期ズレに起因する縫針
11bと半回転釜16との干渉を確実に防止することが
できる。
【0088】電源の電圧低下を検出し、電圧低下が所定
値以上(これは、停電も含む)のときに、非常用コンデ
ンサー160から給電して、縫針11bと半回転釜16
とが緩衝しない非緩衝位置のときには、ミシンモータ7
と釜駆動モータ21のブレーキを作動させて停止させる
ので、電圧低下や停電に起因する同期ズレを確実に防止
することができる。但し、この場合、針棒8を針上停止
位置に停止させ、半回転釜16を針上停止位置に対応す
る位置に停止させることが望ましい。
【0089】前記手動操作ユニット23を設けたので、
ミシンモータ7と釜駆動モータ21との所望の一方又は
両方を遠隔操作で手動操作することができる。そして、
この手動操作ユニット23を、ミシンモータ7を回動さ
せるモードと、釜駆動モータ21を回動させるモード
と、ミシンモータ7と釜駆動モータ21を同時に回動さ
せるモードとに亙って切換え可能に構成したので、ミシ
ンモータ7だけ回動させたり、釜駆動モータ21だけ回
動させたり、両モータ7,21を回動させたりすること
ができる。しかも、手動操作ユニット23の操作感度切
換えスイッチ23bを介して、単位操作量に対する操作
指令値を調節可能に構成したので、モータを回動させる
際に、粗く回動させたり、微動的に回動させたりするこ
とができ、手動操作する際の目的に応じて操作感度(単
位操作量に対する操作指令値)を調節することができ
る。
【0090】次に、前記実施形態の一部を変更した変更
形態について説明する。 1〕図18は、変更実施形態に係る2本針ミシン1Aを
概念的に示したもので、この2本針ミシン1Aは、1対
の全回転釜15A,16Aを備えたものであり、全回転
釜16Aを主軸6の駆動力で駆動する為、主軸6のプー
リ51と、下軸17の軸端のプーリ52とに無端のタイ
ミングベルト53が掛装され、主軸6と下軸17とが同
速度で回転するように連動連結してある。釜モジュール
13Aは、前記釜モジュール13とほぼ同様の構成のも
のであるが、半回転釜16に代えて全回転釜16Aが設
けられ、その全回転釜16Aを主軸6とは独立に駆動す
る為のサーボモータ21Aと、サーボモータ21Aの駆
動力を全回転釜16Aに伝達する駆動力伝達系が設けら
れている。
【0091】その他、前記実施形態と同一のものに同一
符号を付して説明を省略する。また、釜モジュール13
A内のその他の構成も前記釜モジュール13とほぼ同様
である。この2本針ミシン1Aは、半回転釜15,16
の代わりに全回転釜15A,16Aを設けた点で前記2
本針ミシン1と異なるのみであるので、基本的には前記
2本針ミシン1と同様の作用・効果を奏するものであ
る。
【0092】2〕図19に示すように、通常の1本針の
ミシン1Bのベッド部に、前記釜モジュール13と同様
の釜モジュール13Bを適用することも可能である。こ
の場合、釜モジュール13を水平回動にて使用位置と退
避位置とに亙って位置切換えするように構成してもよい
が、水平回動の為の機構を省略し、釜モジュール13を
ベッド部にその長さ方向にスライド可能に構成してもよ
い。
【0093】即ち、釜モジュール13を使用位置に固定
解除可能に固定するとともに、その固定を解除した状態
で、釜モジュール13を使用位置から脚柱部と反対側へ
約10cm程度スライドさせた退避位置に切換え可能に
構成して、退避位置の釜モジュール13とベッド部本体
部間に手の入る空間を形成してその空間を介して釜のボ
ビン交換を行うように構成する。そして、釜モジュール
13をエアシリンダやソレノイドでスライド移動させる
ように構成してもよい。但し、糸輪捕捉用釜としては、
半回転釜又は全回転釜が適用されるものとする。また、
後述の別実施形態に示すように、多頭型縫製装置の各ベ
ッド部に前記釜モジュール13と同様の釜モジュールを
適用することもできる。但し、糸輪捕捉用釜としては、
半回転釜又は全回転釜を適用するものとする。
【0094】3〕前記釜モジュール13は一例を示すも
のに過ぎず、その内部の諸機構や機器に種々の変更を付
加して実施できることは勿論である。例えば、前記サー
ボモータ21の代わりにパルスモータを適用したり、半
回転釜や全回転釜をサーボモータやパルスモータで直接
駆動するように構成したりすることも可能である。前記
位置切換え機構55についても、使用位置に対して約9
0度回動させた退避位置に設定することもあり得る。ま
た、釜モジュール13を使用位置と、この使用位置から
前方へ約10cm程度移動させた退避位置とにわたって
スライド移動にて位置切換えするように構成してもよ
い。尚、使用位置において釜モジュール13は固定解除
可能に固定される。その位置切換えを手動にて行うよう
に構成してもよいし、エアシリンダやソレノイドで行う
ようにしてもよい。このことは、本実施形態のミシン、
通常のミシン、多頭型縫製装置等に設ける全ての釜モジ
ュールに該当することである。その他、糸切り機構や給
油機構に種々の変更を付加して実施する場合もある。
【0095】4〕前記実施形態は、2本針ミシンに本発
明を適用した場合を例として説明したが、2本以上の縫
針を同期作動させ、2本以上の縫針に対応する2つ以上
の糸輪捕捉用釜を備えた構成のミシンにも同様に適用す
ることができる。この場合、脚柱部に最も近い1つの糸
輪捕捉用釜が主軸に連動連結され、残りの糸輪捕捉用釜
と、それらの釜を駆動するモータとが釜モジュールとし
てユニット化され、ミシンのベッド部に着脱可能に固定
されることになる。
【0096】5〕前記釜駆動モータ21の出力トルクも
調節可能に構成することが望ましい。即ち、図23に示
す出会い条件メモリ143aと同様に、複数針の縫動作
の各縫製動作毎に、釜駆動モータ21の出力トルクの基
準値からの調整量と、出力トルクの基準値(デフォルト
値)とを予め設定して格納しておき、各針の縫製動作ご
とに出力トルクを制御する。
【0097】また、図23の出会い速度、出会い位置、
図24の位相オフセット調整量、前記の出力トルクの調
整量等の複数の縫製パラメータを組み合わせた縫製パラ
メータ集合体を、複数組、複数種類の被縫製物や縫製条
件に応じて予め設定してメモリに格納しておき、被縫製
物や縫製条件に適した縫製パラメータ集合体を読み出し
て同期制御に適用することも有り得る。そして、この場
合、少なくとも1つの縫製パラメータ集合体の諸データ
を書換え可能に構成しておき、必要に応じて、縫製パラ
メータ集合体の諸データを書換えて新規の縫製パラメー
タ集合体を作成して同期制御に適用するものとする。
【0098】6〕前記実施形態においては、釜モジュー
ル13に装備した釜駆動モータ21を制御される方のモ
ータとし、ミシンモータ7を基準側のモータとしたが、
これとは反対に、インダクションモータからなる釜駆動
モータを基準側のモータとし、サーボモータ又はパルス
モータ等からなるミシンモータを制御される方のモータ
に設定してもよい。但し、この場合にも、主軸6と釜軸
96とが同期するように制御することは勿論である。
【0099】7〕前記ファジイ制御は一例を示すもので
あり、このファジイ制御の内容は適宜変更することもあ
る。しかも、このファジイ制御における複数のファジイ
制御規則と複数のメンバーシップ関数の代わりに、所定
のルールに則した複数の制御規則と、その複数の制御規
則に基づいて予め設定した1つ又は複数のテーブルとを
用いた制御方式によって釜駆動モータ又はミシンモータ
の速度制御を行うように構成してもよい。
【0100】次に、本発明の別実施形態について、図面
に基づいて説明する。本実施の形態は、3台の刺繍ミシ
ンを備えた多頭型刺繍ミシンに本発明を適用した場合の
ものである。この多頭型刺繍ミシンMについて説明する
と、図1に示すように、左右方向に延びるベースフレー
ム201の上面の後部側には、左右方向に所定長さを有
する平面視略矩形状のミシン支持板202が配設され、
このミシン支持板202の後端部分には、左右方向に延
びる支持フレーム203が立設され、この支持フレーム
203に、3つのヘッド部4〜6が所定間隔毎に左右方
向に並設されるとともに、ミシン支持板202の前端部
に位置するベースフレーム201には、これらヘッド部
204〜206の各々に対応させて、支持フレーム20
3から分離した独立構造のベッドユニット210〜21
2に構成されたシリンダ状のベッド部207〜209
が、その後端部で枢支機構270を介して揺動可能に夫
々枢支されている。
【0101】即ち、支持フレーム203に設けられたヘ
ッド部207〜209と独立構造のベッドユニット21
0〜212とからなる多針式刺繍ミシンM1〜M3が3
台並設されている。これら刺繍ミシンM1〜M3のヘッ
ド部204〜206の各々の前端部には、左右方向に1
列状に配列された12本の針棒221を上下動可能に支
持するとともに、12個の天秤223を揺動可能に支持
する針棒ケース220が水平に左右方向移動可能に夫々
支持されている。
【0102】また、ミシン支持板202の前側でベッド
ユニット210〜212の上面と同一高さになるよう
に、作業用テーブル213が水平に配設され、この作業
用テーブル213を含み、この作業用テーブル213の
左右両側に設けられた1対の補助テーブル214・21
5に亙って、左右方向に延びる平面視矩形枠状の可動枠
216が載置されている。
【0103】そして、この可動枠216の左端部の駆動
枠部216aがX軸駆動機構(図示略)によりX軸方向
(左右方向)に移動駆動されるとともに、その右端部の
駆動枠部216bとこの駆動枠部216aとがY軸駆動
機構(図示略)によりY軸方向(前後方向)に移動駆動
される。従って、可動枠216は、X軸駆動モータ32
1で駆動されるX軸駆動機構とY軸駆動モータ323で
駆動されるY軸駆動機構とにより、XY平面上を移動可
能になっている。また、補助テーブル216bの後側に
は、刺繍縫製に関するメッセージを表示したり、種々の
指令をする為の操作パネル218が設けられている。
【0104】次に、針棒221を上下駆動する針棒上下
駆動機構225について、図2に基づいて説明する。各
ヘッド部204〜206の先端部には、上下方向に延び
る基針棒226が配設され、この基針棒226はその上
端部及び下端部において、フレームFに固着されてい
る。この基針棒226には、後述の連結ピン34と係合
する係合溝227aを有する筒状の上下動部材227が
挿嵌され、この上下動部材227の下端部に設けられた
針棒抱き228は、基針棒226に一体化されている。
そして、この針棒抱き228は、枢支軸229に揺動可
能に枢支された揺動レバー230に連結されたリンク2
31に連結されている。
【0105】一方、各ヘッド部204〜206を挿通し
て左右方向向きに配設されたミシン主軸217に偏心カ
ム232が固着されており、この偏心カム232に外嵌
された偏心レバー233の下端部が揺動レバー230に
連結されている。ところで、前記12本の針棒215の
各々には、その下端部に縫針222が装着されるととも
に、その高さ方向中段部に連結ピン234が夫々固着さ
れるとともに、この連結ピン234と針棒ケース220
の針棒支持フレームとの間に圧縮バネ235が外嵌され
ており、針棒215はこの圧縮バネ235により常に上
方の針上位置に弾性付勢されている。更に、上下動部材
227に対向する針棒215の連結ピン234が、上下
動部材227の係合溝227aに選択的に係合されるよ
うになっている。
【0106】これにより、ミシンモータ313の所定回
転方向への回転駆動によりミシン主軸217が回転され
て、偏心レバー233と揺動レバー230とを介して上
下動部材227と針棒抱き228とが上下動するのに伴
って、連結ピン234を介して針棒215が上下に往復
駆動される。ところで、前記上下動部材227は、針棒
連結モータ304により、図2に示す連結位置と約90
°だけ回転した連結解除位置とに位置切換え可能に構成
されており、針棒連結モータ304の駆動により上下動
部材227が連結位置から連結解除位置に切換えられた
ときには、針棒215は圧縮バネ235の付勢力により
針上位置に移動(ジャンプ作動)するようになってい
る。
【0107】次に、縫製動作に調時させて押え足245
を上下動させる押え足駆動機構240について、図3に
基づいて説明すると、前記基針棒226の後側には、上
下方向向きの枢支軸241が上下方向向きに設けられ、
この枢支軸241には、正面視略コ字状の上下動枠24
2が摺動可能に支持され、この上下動枠242の内部に
対応する枢支軸241には、圧縮バネからなる段逃げバ
ネ243と摺動ブロック244とが摺動可能に外嵌さ
れ、押え足245は、その上端部においてこの摺動ブロ
ック244に固着されるとともに、その下端近傍部にお
いてフレームFのガイド板246に上下動可能に支持さ
れている。
【0108】一方、上下動枠242には、2つのリンク
247・248を介して押え足駆動モータ249に連結
されている。そして、縫製動作が実行される際には、押
え足駆動モータ249の駆動により、リンク248が回
転駆動されるので、2つのリンク247・248は2点
鎖線で示すように下方に移動することから、上下動枠2
42と押え足245とが下降して、押え足245の下端
部で加工布を押さえるようになる。このとき、段逃げバ
ネ243のバネ力により、押え足245の押圧力が生じ
るとともに、押え足245の段差を吸収するようになっ
ている。そして、縫製動作が終了したときには、押え足
駆動モータ249の駆動により、リンク248が図3に
実線で示す待機位置に回転駆動されて、可動枠216の
移動が許可される。
【0109】次に、ベッドユニット210〜212につ
いて、図4〜図8に基づいて説明する。ここで、3つの
ベッドユニット210〜212は同様の構成なので、左
端のベッドユニット210について説明する。このベッ
ドユニット210は、前後方向に延びる断面略U字状の
ベッドケース250の前端部分に、釜モジュール251
を着脱可能に固定するとともに、そのベッドケース25
0の後端部を枢支機構270を介して、ミシン支持板2
02の前端部に位置する左右方向に延びるベースフレー
ム201上に揺動可能に枢支されている。ここで、ベッ
ドケース250の上側は、その前端部分において、針板
251で覆われるとともに、針板251に連続するカバ
ー板252で覆われている。
【0110】次に、釜モジュール251について説明す
る。図6・図7に示すように、ベッドケース250の前
端部には、取付けブロック254がビス255により着
脱可能に固着され、この取付けブロック254の後端側
には、パルスモータからなる釜駆動モータ256が取付
けられている。一方、取付けブロック254の前端側に
は、糸輪捕捉用の全回転釜257が設けられ、この全回
転釜257に固着された釜駆動軸258は取付けブロッ
ク254を挿通して後方に延びている。そして、釜駆動
モータ256の駆動軸256aと釜駆動軸258とはカ
ップリング259で連結されている。更に、その駆動軸
256aにはディスクエンコーダ260が取付けられる
とともに、このディスクエンコーダ260に形成された
複数のスリットを光学的に検出するフォトセンサ261
が取付けられている。そして、釜駆動モータ256の駆
動により、釜駆動軸258が回転駆動されて全回転釜2
57が所定の回転方向に駆動される。
【0111】次に、取付けブロック254に設けられた
糸切り機構265について簡単に説明すると、取付けブ
ロック254に固着した固定板266は全回転釜257
の上側に延び、その固定板266には、可動刃267が
回転可能に枢支されている。そして、この可動刃267
と協働で上糸と下糸とを切断する為の固定刃(図示
略)、この固定板266の直ぐ上側に設けられた針板2
51の下側に取付けられている。可動刃267に連結さ
れた糸切り作動レバー269は、ベッドケース250内
を後方に延びている。即ち、糸切り作動レバー269の
前方への移動により、可動刃267が時計回り方向に回
動して上糸と下糸とが係合された後、糸切り作動レバー
269の後方への移動により、可動刃267が反時計回
り方向に回動して、可動刃267と固定刃との協働によ
り上糸と下糸とが同時に切断される。
【0112】次に、ベッドユニット210を、水平な使
用位置と、この使用位置から下方へ揺動した退避位置と
に亙って切換える枢支機構270について、図4〜図
5、図8〜図9に基づいて説明する。ここで、3つのベ
ッドユニット210〜212に設けられた枢支機構27
0は同様の構成なので、左端のベッドユニット210に
設けられた枢支機構270について説明する。前記ミシ
ン支持板202の前端部に位置する左右方向に延びるベ
ースフレーム201上に、枢支ブラケット271の基端
部がボルト止めされている。
【0113】一方、前記ベッドケース250の後端の基
端部は、断面略U字状の連結ブラケット272にボルト
273で固着されるとともに、この連結ブラケット27
2の後端部が枢支ブラケット271に枢支ボルト274
で上下揺動可能に枢支されている。即ち、ベッドユニッ
ト210の基端部は、ベッド部4の長さ方向と直交する
水平軸回りに回動自在に枢支されている。そして、連結
ブラケット272の下端部と、下側のベースフレーム2
01とに亙って、1対の支持ブラケット275・276
を介してエアーダンパー277が介設されている。ここ
で、枢支ブラケット271の内部の枢支ボルト274に
はスリーブ275が外嵌されるとともに、このスリーブ
275には、ベッドユニット210を使用位置側に回動
付勢する為の揺動付勢バネ278が外嵌されている。
【0114】即ち、ベッドユニット210は、このエア
ーダンパー277の強力な弾性力により、常には、図9
に示す水平な使用位置に保持される一方、このベッドユ
ニット210を使用いないときには、ベッドユニット2
10の前端部を押し下げて、図5・図9に2点鎖線で示
す略45°まで下方に揺動した退避位置に切換えたと
き、ベッドケース250に取付けたフック279がベー
スフレーム201の係合部材280に係合して、その退
避位置に固定される。そして、図示外のリリースレバー
を操作してフック279と係合部材280との係合を解
除したときには、ベッドユニット210は、エアーダン
パー277の弾性力により、元の使用位置に位置切換え
られる。
【0115】次に、ベッドユニット210に設けられた
糸切り機構265作動させる糸切り駆動機構285につ
いて、図4・図8〜図9に基づいて説明する。前記糸切
り作動レバー269の後端部は、ベッドケース250の
後端部に水平回動可能に枢着された回動板286の従動
部286aに連結されている。一方、ベースフレーム2
01の左端部には、図4に示すように、ベースフレーム
201に固着された取付け板287に糸切りモータ28
8が取付けられ、この糸切りモータ288の駆動ギヤ2
89に噛合する揺動部材290が取付け板287に回動
可能に枢支されている。更に、この揺動部材290の先
端部には、左右方向に延びる糸切り作動軸291の左端
部が連結されている。
【0116】そして、その糸切り作動軸291には、回
動板286の駆動部286bに対応してピン部材291
が取付けられ、このピン部材292のピンが回動板28
6の駆動部286bに形成された長穴に係合している。
これにより、糸切りモータ288の反時計回り方向の回
転により揺動部材290が所定角度だけ時計回り方向に
回動して、糸切り作動軸291の右方への移動を介して
回動板286が時計回り方向に回動して、糸切り作動レ
バー269が前方へ移動される。その後、糸切りモータ
288の時計回り方向の回転により、糸切り作動軸29
1の左方への移動を介して回動板286が反時計回り方
向に回動して、糸切り作動レバー269が後方へ移動さ
れ、前述したように、糸切り機構265により上糸と下
糸とが同時に切断される。
【0117】次に、多頭型刺繍ミシンMの制御系の概要
について、図73のブロック図に基づいて説明する。制
御装置300は、基本的には、前述した2本針ミシン1
の制御装置140と同様に構成されており、CPU30
1とROM302及びRAM303とを含むマイクロコ
ンピュータと、そのマイクロコンピュータにデータバス
などのバスを介して接続された入力インターフェース
(図示略)及び出力インターフェース(図示略)とから
構成されている。
【0118】この制御装置300には、ヘッド部204
に設けられた針棒連結モータ304の為の駆動回路30
5と、押え足駆動モータ249の為の駆動回路306
と、糸切れセンサ307が接続され、他のヘッド部20
5,206についても同様に接続されている。またベッ
ドユニット210に設けられた釜駆動モータ256の為
の駆動回路308と、ディスクエンコーダ260とフォ
トセンサ261を含む第2ロータリエンコーダ309
と、釜軸原点センサ310とが接続されるとともに、他
のベッドユニット211,212についても同様に接続
されている。
【0119】更に、この制御装置300には、主軸原点
センサ311と、針位置センサ312と、スイッチ31
5を介してミシンモータ313を駆動する駆動回路31
4と、ミシンモータ313に設けた第1ロータリエンコ
ーダ316と、非常用コンデンサ317と、針棒変更モ
ータ319の為の駆動回路318と、X軸駆動モータ3
21の為の駆動回路320と、Y軸駆動モータ323の
為の駆動回路322と、糸切りモータ325の為の駆動
回路324と、操作パネル218と、起動スイッチ32
6と、手動操作ユニット327の第3ロータリエンコー
ダ328と各ベッドユニット210〜212を使用位置
に切り換えたか否かを検出する切換え検出スイッチ群3
29と、電源の電圧を検出する電圧検出回路340とが
夫々接続されている。
【0120】ここで、第1ロータリエンコーダ316か
らは、前記第1ロータリエンコーダ316と同様に、ミ
シンモータ313の回転に応じて、クロックパルス信号
からなるA相信号と、ミシンモータ313の1回転毎の
モータ原点信号であるZ相信号(パルス信号)とからな
るロータリー信号を出力するようになっている。また、
第2ロータリエンコーダ309からは、前記第2ロータ
リエンコーダ163と同様に、釜駆動モータ256の回
転に応じて、クロックパルス信号からなるA相信号と、
釜駆動モータ256の1回転毎のモータ原点信号である
Z相信号(パルス信号)とからなるロータリー信号を出
力するようになっている。更に、前記実施形態の制御系
と同様の電子部品218、311〜312、326〜3
40は、同様の信号を出力するものである。
【0121】この多頭型刺繍ミシンMの制御装置300
による縫製制御においても、基本的に前記実施形態の縫
製制御と同様に制御される。但し、制御内容が異なる主
軸・釜軸初期化処理制御について、図74のフローチャ
ートに基づいて説明するものとする。この初期化処理制
御が開始されると、先ず針棒連結モータ304を駆動し
て、針棒221の連結解除作動が実行される(S200
)。即ち、このとき、針棒221が上死点位置にジャ
ンプする。そして、釜軸258が所定の回転位置、例え
ば針棒221の上死点位置に対応する位置でないときに
は(S201 :No)、釜軸258が所定の回転位置になる
まで、釜駆動モータ256が駆動される(S201 、S20
3 )。そして、釜軸258が所定の回転位置まで回動さ
れたときには(S201 :Yes )、次に、主軸217が所
定の回転位置、例えば針棒221の上死点位置になるま
で、ミシンモータ313が駆動される(S202 、S204
)。そして、主軸217が所定の回転位置まで回動さ
れたときには(S202 :Yes )、この制御を終了して、
メインルーチンにリターンする。
【0122】一方、縫製開始処理が開始されるときに
は、その準備の為に実行される縫製準備制御について、
図75のフローチャートに基づいて説明する。即ち、針
棒連結モータ304を駆動して、針棒221の連結解除
作動が実行される(S210 )。即ち、このとき、針棒2
21が上死点位置にジャンプする。そして、釜軸258
が所定の回転位置、例えば針棒221の上死点位置に対
応する位置でないときには(S211 :No)、釜軸258
が所定の回転位置になるまで、釜駆動モータ256が駆
動される(S211 、S213 )。そして、釜軸258が所
定の回転位置まで回動されたときには(S211 :Yes
)、次に、主軸217が所定の回転位置、例えば針棒
221の上死点位置になるまで、ミシンモータ313が
駆動される(S212 、S214 )。そして、主軸217が
所定の回転位置まで回動されたときには(S212 :Yes
)、針棒連結モータ304を駆動して、針棒221の
連結作動が実行され(S215 )、この制御を終了して、
メインルーチンにリターンする。
【0123】更に、釜軸258のズレ量が許容値以上に
ズレたとき、或いは電源電圧が所定値以下に低下したと
きのエラー処理制御について、図76のフローチャート
に基づいて説明する。エラーが発生したときには、この
第1エラー処理制御が開始され、先ず同期ズレエラーの
画面が表示され(S223 )、主軸217に対して停止指
令が出力される(S224 )。次に、前述したように、針
棒221の連結解除作動が実行される(S226 )。そし
て、縫針222と全回転釜255の剣先とが衝突しない
ような非干渉位置のときには(S227 :Yes )、釜軸2
58つまり釜駆動モータ254がブレーキ作動され(S
229 )、エラー復帰スイッチが操作されたときには(S
222 :Yes )、この制御を終了して、メインルーチンに
リターンする。
【0124】しかし、縫針222と剣先との衝突が予想
されるときには(S227 :No)、釜駆動モータ254の
駆動により、釜軸258が非干渉位置まで駆動される
(S228 )。一方、電圧検出回路340からの電圧信号
に基づいて、電源電圧が所定値以上に低下したときには
(S220 :No、S221 :Yes )、非常用コンデンサ31
7からの電力供給を受けながら、電圧低下のエラー画面
がディスプレイに表示される(S225 )。そして、同様
に、S226 〜S229 が実行された後、エラー復帰スイッ
チが操作されたときには(S222 :Yes )、この制御を
終了して、メインルーチンにリターンする。
【0125】以上の多頭刺繍ミシンMの作用について説
明すると、各ベッド部207〜209を支持フレーム2
03から分離独立した独立構造のベッドユニット210
〜212に構成し、各ベッドユニット210〜212に
釜モジュール251を設けたので、前記実施形態の釜モ
ジュール13と同様の作用・効果が得られる。更に、電
源投入時には針棒215の連結ピン234と上下動部材
227との係合を解除して、針棒215を針上停止位置
にジャンプさせるので、手動操作等により同期ズレが生
じていても、全回転釜257の剣先が縫針222に衝突
することがない。そして、電源投入時に針棒215と全
回転釜257とを同期させる初期化処理を簡単化するこ
とができる。
【0126】
【発明の効果】請求項1のミシンにおいては、前記糸輪
捕捉用釜を主軸とは独立に駆動する駆動手段と、ミシン
停止状態において手動操作により、ミシンモータと駆動
手段の駆動モータとを同時又は択一的に回動させる手動
操作手段であって、ミシンモータを回動させるモード
と、駆動モータを回動させるモードと、ミシンモータと
駆動モータを同時に回動させるモードとに亙って切換え
可能に構成された手動操作手段とを備えたので、ミシン
モータと駆動モータとを遠隔操作で手動操作することが
できる。手動操作手段をモードの切換えを介して、ミシ
ンモータだけ回動させたり、駆動モータだけ回動させた
り、両モータを回動させたりすることができ、必要に応
じて所望のモータだけを回動させることができ使い勝手
が良くなる。
【0127】請求項2のミシンにおいては、請求項1と
同様の効果を奏するが、前記手動操作手段に、単位操作
量に対する操作指令値を調節可能な操作感度調節手段を
設けたので、モータ(ミシンモータ、駆動モータ)を回
動させる際に、粗く回動させたり、微動的に回動させた
りすることができ、手動操作手段により手動操作する際
の目的に応じて操作感度(単位操作量に対する操作指令
値)を調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る2本針ミシンの概念的
に示した斜視図である。
【図2】2本針ミシンを含む縫製装置の正面図である。
【図3】図2の縫製装置の右側面図である。
【図4】図3の要部拡大図である。
【図5】布送り機構の要部の平面図である。
【図6】布送り機構の要部の部分縦断側面図である。
【図7】布送り機構の駆動系と釜モジュールの位置切換
えを示した平面図である。
【図8】布送り機構の揺動アーム等の平面図である。
【図9】図7のIX−IX線断面図である。
【図10】回動複数の要部平面図である。
【図11】釜モジュールの平面図である。
【図12】釜モジュールの横断平面図である。
【図13】釜モジュールの背面図である。
【図14】釜モジュールの正面図である。
【図15】釜モジュールの左側面図である。
【図16】釜モジュールの縦断左側面図である。
【図17】釜モジュールの縦断正面図である。
【図18】変更形態に係る2本針ミシンを概念的に示し
た斜視図である。
【図19】変更形態に係るミシンの正面図である。
【図20】2本針ミシンの制御系のブロック図である。
【図21】操作パネルの平面図である。
【図22】手動操作ユニットの正面図である。
【図23】出会い条件メモリのデータ構成を説明する説
明図である。
【図24】オフセット調整量メモリのデータ構成を説明
する説明図である。
【図25】縫製制御のルーチンの概略フローチャートの
一部である。
【図26】縫製制御のルーチンの概略フローチャートの
一部である。
【図27】主軸・釜軸初期化処理制御のルーチンの概略
フローチャートである。
【図28】パターンスケール変更処理制御のルーチンの
概略フローチャートである。
【図29】縫製処理制御のルーチンの概略フローチャー
トである。
【図30】同期駆動処理制御のルーチンの概略フローチ
ャートである。
【図31】ボビン交換処理制御のルーチンの概略フロー
チャートである。
【図32】釜モジュール移動処理制御のルーチンの概略
フローチャートである。
【図33】出会いタイミング調整処理制御のルーチンの
概略フローチャートである。
【図34】針数毎の出会い情報変更処理制御のルーチン
の概略フローチャートである。
【図35】主軸・釜軸回動処理制御のルーチンの概略フ
ローチャートである。
【図36】・縫製条件変更処理制御のルーチンの概略フ
ローチャートである。
【図37】オフセット位相変更処理制御のルーチンの概
略フローチャートである。
【図38】第1エラー処理制御のルーチンの概略フロー
チャートである。
【図39】第2エラー処理制御のルーチンの概略フロー
チャートである。
【図40】主軸や釜軸の回転位置を求める座標変換処理
を説明する説明図である。
【図41】出会い位置における釜軸の位置や速度を変更
しないときの説明図である。
【図42】出会い位置における釜軸の位置や速度を変更
するときの説明図である。
【図43】主軸の回転速度に関するメンバーシップ関数
の説明図である。
【図44】釜軸の位相ズレに関するメンバーシップ関数
の説明図である。
【図45】釜軸の位相オフセットに関するメンバーシッ
プ関数の説明図である。
【図46】釜軸の出会い回転速度に関するメンバーシッ
プ関数の説明図である。
【図47】主軸の現在位置に関するメンバーシップ関数
の説明図である。
【図48】釜軸の回転速度に関するメンバーシップ関数
の説明図である。
【図49】釜軸の位相ズレに関して、釜軸の回転速度に
関するメンバーシップ関数の適合度をもとめる説明図で
ある。
【図50】釜軸の位相ズレと主軸の回転速度とを参照し
て釜軸の回転速度に関するメンバーシップ関数の適合度
を求める説明図である。
【図51】釜軸の位相ズレと釜軸の出会いの回転速度と
主軸の位置とを参照して釜軸の回転速度に関するメンバ
ーシップ関数の適合度を求める説明図である。
【図52】最終的に釜軸の速度制御量を求める説明図で
ある。
【図53】X−Y調整画面の表示例を示す図である。
【図54】パターン変更画面の表示例を示す図である。
【図55】エラー表示画面の表示例を示す図である。
【図56】エラー表示画面の表示例を示す図である。
【図57】針すき調整画面の表示例を示す図である。
【図58】出会い調整画面の表示例を示す図である。
【図59】出会い情報画面(プログラム編集画面)の表
示例を示す図である。
【図60】最初の縫製データ変更画面の表示例を示す図
である。
【図61】設定値変更時の図60相当図である。
【図62】画面スクロールさせた部60相当図である。
【図63】オフセット位相調整画面の表示例を示す図で
ある。
【図64】多頭型刺繍ミシンの斜視図である。
【図65】針棒上下動機構の概略斜視図である。
【図66】押え足駆動機構の概略斜視図である。
【図67】作業用テーブル及びベッドユニットを示す要
部平面図である。
【図68】作業用テーブル及びベッドユニットを示す要
部縦断側面図である。
【図69】釜モジュールを設けたベッドユニットの部分
平面図である。
【図70】釜モジュールを設けたベッドユニットの部分
縦断側面図である。
【図71】ベッドユニットの基端部の部分拡大平面図で
ある。
【図72】ベッドユニットの基端部の部分縦断拡大側面
図である。
【図73】変更形態に係り、多頭型刺繍ミシンの制御系
のブロック図である。
【図74】主軸・釜軸初期化処理制御のルーチンの概略
フローチャートである。
【図75】縫製準備制御のルーチンの概略フローチャー
トである。
【図76】第1エラー処理制御のルーチンの概略フロー
チャートである。
【符号の説明】
1,1A 2本針ミシン 1B ミシン M 多頭刺繍ミシン 2,207〜209 ベッド部 5 ヘッド部 6 主軸 7 ミシンモータ 8 針棒 11a,11b 縫針 15,16 半回転釜 15A,16A,257 全回転釜 21,21A,256 釜駆動用モータ 23 手動操作ユニット 23b 操作感度切換えスイッチ 27 操作パネル 85 釜軸原点センサ 96 釜軸 104 駆動軸 140 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒野 義和 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 (72)発明者 浅野 史明 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミシンモータで主軸を介して駆動される
    針棒及び縫針を装備したヘッド部と、縫針と協働して上
    糸の糸輪を捕捉する糸輪捕捉用釜を装備したベッド部と
    を備えたミシンにおいて、 前記糸輪捕捉用釜を主軸とは独立に駆動する駆動手段
    と、 ミシン停止状態において手動操作により、ミシンモータ
    と駆動手段の駆動モータとを同時又は択一的に回動させ
    る手動操作手段であって、ミシンモータを回動させるモ
    ードと、駆動モータを回動させるモードと、ミシンモー
    タと駆動モータを同時に回動させるモードとに亙って切
    換え可能に構成された手動操作手段と、 を備えたことを特徴とするミシン。
  2. 【請求項2】 前記手動操作手段は、単位操作量に対す
    る操作指令値を調節可能な操作感度調節手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項1に記載のミシン。
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