JPH09140273A - ソイルカバー - Google Patents
ソイルカバーInfo
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- JPH09140273A JPH09140273A JP32800495A JP32800495A JPH09140273A JP H09140273 A JPH09140273 A JP H09140273A JP 32800495 A JP32800495 A JP 32800495A JP 32800495 A JP32800495 A JP 32800495A JP H09140273 A JPH09140273 A JP H09140273A
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- JP
- Japan
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- fiber layer
- fiber
- soil cover
- soil
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 成長力の強い雑草であっても、貫通して成長
することが防止され、雑草の成育防止効果を長期間に亙
って十分に維持することができ、しかも、冬の寒さ、夏
の暑さ、日光の照射による土壌の乾燥から植栽物を保護
することができ、かつ、経済的にも有利なソイルカバー
を提供する。 【解決手段】 地表面に接する、密度150kg/m3以上、厚
さ0.3mm 以上の第1繊維層と、この第1繊維層の上面に
少なくとも1層積層された密度100kg/m3以下の第2繊維
層とからソイルカバーを構成する。第1繊維層は、無機
繊維又は羊毛からなり、かつ、スパン1700mmでのたわみ
量が100mm 以上であることが好ましい。また、第2繊維
層は、無機繊維からなることが好ましい。更に、第1繊
維層に第2繊維層を、それぞれの目地が重ならないよう
に積層することが好ましい。
することが防止され、雑草の成育防止効果を長期間に亙
って十分に維持することができ、しかも、冬の寒さ、夏
の暑さ、日光の照射による土壌の乾燥から植栽物を保護
することができ、かつ、経済的にも有利なソイルカバー
を提供する。 【解決手段】 地表面に接する、密度150kg/m3以上、厚
さ0.3mm 以上の第1繊維層と、この第1繊維層の上面に
少なくとも1層積層された密度100kg/m3以下の第2繊維
層とからソイルカバーを構成する。第1繊維層は、無機
繊維又は羊毛からなり、かつ、スパン1700mmでのたわみ
量が100mm 以上であることが好ましい。また、第2繊維
層は、無機繊維からなることが好ましい。更に、第1繊
維層に第2繊維層を、それぞれの目地が重ならないよう
に積層することが好ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば道路中央分
離帯や公園に植えられた植栽物、街路樹等の根本の周囲
に雑草が成育するのを永続的に防止するためのソイルカ
バーに関する。
離帯や公園に植えられた植栽物、街路樹等の根本の周囲
に雑草が成育するのを永続的に防止するためのソイルカ
バーに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば道路中央分離帯や公園に植
栽物を植えたり、街路樹を植えたり、山に植生、植栽、
植林したりして緑化が推進されている。これらの植栽物
の根本の周囲には、植えた後、雑草が生え、放置してお
くと、これらの雑草により、植栽物に日光が当たりにく
くなり、また、土壌の養分が雑草に吸収されて、植栽物
の成長が抑制されたり、枯れたりするため、定期的に下
草の刈り取りを行なわなければならない。
栽物を植えたり、街路樹を植えたり、山に植生、植栽、
植林したりして緑化が推進されている。これらの植栽物
の根本の周囲には、植えた後、雑草が生え、放置してお
くと、これらの雑草により、植栽物に日光が当たりにく
くなり、また、土壌の養分が雑草に吸収されて、植栽物
の成長が抑制されたり、枯れたりするため、定期的に下
草の刈り取りを行なわなければならない。
【0003】しかしながら、下草の刈り取りは重労働で
あり、昨今の人手不足や、林業従事者の老齢化のため
に、十分には行ないにくくなっている。そのうえ、道路
の中央分離帯に植えた植栽物や街路樹のそばの雑草の刈
り取りは、近年の交通量の増加にともなって、だんだん
危険になり、しかも排気ガスを吸いながらの作業になる
ので健康面においても問題があるため、作業が滞りがち
になっている。
あり、昨今の人手不足や、林業従事者の老齢化のため
に、十分には行ないにくくなっている。そのうえ、道路
の中央分離帯に植えた植栽物や街路樹のそばの雑草の刈
り取りは、近年の交通量の増加にともなって、だんだん
危険になり、しかも排気ガスを吸いながらの作業になる
ので健康面においても問題があるため、作業が滞りがち
になっている。
【0004】下草の刈り取り作業の必要をなくす方法の
一つとして、除草剤を散布して雑草の成育を防止するこ
とも行われているが、除草剤は有効期間が短く、雑草に
対して効果があるだけでなく、植栽物にとっても有害な
場合が多く、その上、道路の中央分離帯や街路樹に用い
る場合には、通行する人間に害があり、更に、散布の際
に通行する自動車を汚してしまうという問題があった。
また、散布された除草剤が地下水等に混入した場合、水
を利用した人間の健康に悪影響を及ぼすことが懸念され
るという問題もあった。
一つとして、除草剤を散布して雑草の成育を防止するこ
とも行われているが、除草剤は有効期間が短く、雑草に
対して効果があるだけでなく、植栽物にとっても有害な
場合が多く、その上、道路の中央分離帯や街路樹に用い
る場合には、通行する人間に害があり、更に、散布の際
に通行する自動車を汚してしまうという問題があった。
また、散布された除草剤が地下水等に混入した場合、水
を利用した人間の健康に悪影響を及ぼすことが懸念され
るという問題もあった。
【0005】また、下草の刈り取り作業の必要をなくす
他の方法として、植栽物の根本の周囲に、ソイルカバー
又はマルチングと呼ばれる各種のマットやシートを敷い
て雑草の成育を防止する方法などの試みもなされてい
る。
他の方法として、植栽物の根本の周囲に、ソイルカバー
又はマルチングと呼ばれる各種のマットやシートを敷い
て雑草の成育を防止する方法などの試みもなされてい
る。
【0006】このような目的で使用されるソイルカバー
としては、例えば、藁、古い畳、マニラ麻、ヤシなどの
植物繊維からなるものが、古くから用いられている。ま
た、ベニア板、プラスチックシート、ボール紙なども用
いられており、この場合、透水性を付与するため、シー
トに穴を開けたものも知られている。
としては、例えば、藁、古い畳、マニラ麻、ヤシなどの
植物繊維からなるものが、古くから用いられている。ま
た、ベニア板、プラスチックシート、ボール紙なども用
いられており、この場合、透水性を付与するため、シー
トに穴を開けたものも知られている。
【0007】更にまた、実開昭51−146255号に
は、無機質ウールマットで形成した苗木育成助成盤が提
案されており、上記マットに苗木を挿入するための透孔
及び切り溝を設け、苗木の周囲を囲むようにマットを敷
いて、雑草の成育を防止するようにしている。
は、無機質ウールマットで形成した苗木育成助成盤が提
案されており、上記マットに苗木を挿入するための透孔
及び切り溝を設け、苗木の周囲を囲むようにマットを敷
いて、雑草の成育を防止するようにしている。
【0008】一方、苗床や、水耕栽培用床などにおい
て、無機繊維マットを利用したものも種々提案されてい
る。例えば、実開平3−43934号には、鉱物繊維の
マットに有機高分子吸水剤と無機保水剤とを混入又は分
散含有させた保水性鉱物繊維育苗床が開示されている。
て、無機繊維マットを利用したものも種々提案されてい
る。例えば、実開平3−43934号には、鉱物繊維の
マットに有機高分子吸水剤と無機保水剤とを混入又は分
散含有させた保水性鉱物繊維育苗床が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、古い
畳、藁などの植物繊維を利用したソイルカバーでは、腐
敗して吸水率が高くなったり、雨や積雪等の影響で次第
に厚さが薄くなったりするため、その効果がせいぜい1
〜2年しか持続せず、その後は、飛来した雑草の種が芽
を出すようになってしまうという問題があった。
畳、藁などの植物繊維を利用したソイルカバーでは、腐
敗して吸水率が高くなったり、雨や積雪等の影響で次第
に厚さが薄くなったりするため、その効果がせいぜい1
〜2年しか持続せず、その後は、飛来した雑草の種が芽
を出すようになってしまうという問題があった。
【0010】また、ベニヤ板などは、植栽物の根本の周
囲を覆うときに、地表面を平坦にならす必要がある上、
被覆面積が大きい場合には、板が大型になるため、重く
なって、人力や機械が必要となるという問題があった。
また、プラスチックの穴の開いたシートなどは、透水性
を有するものの、その穴から雑草の芽が出てきてしまう
ため、効果が薄く、腐敗して消滅することがないため、
後始末が困難であるという問題があった。更に、ボール
紙は、濡れると強度が落ち、また、降雪があると雪の重
みで破れてしまうこともあるため、雑草の成育防止効果
は、1〜2年しか持続できず、寿命が短いという問題が
あった。
囲を覆うときに、地表面を平坦にならす必要がある上、
被覆面積が大きい場合には、板が大型になるため、重く
なって、人力や機械が必要となるという問題があった。
また、プラスチックの穴の開いたシートなどは、透水性
を有するものの、その穴から雑草の芽が出てきてしまう
ため、効果が薄く、腐敗して消滅することがないため、
後始末が困難であるという問題があった。更に、ボール
紙は、濡れると強度が落ち、また、降雪があると雪の重
みで破れてしまうこともあるため、雑草の成育防止効果
は、1〜2年しか持続できず、寿命が短いという問題が
あった。
【0011】更に、藁、古い畳、ベニア板などの可燃性
のソイルカバーでは、例えばタバコの投げ捨てなどによ
り、火災を招く虞れもあった。
のソイルカバーでは、例えばタバコの投げ捨てなどによ
り、火災を招く虞れもあった。
【0012】一方、実開昭51−146255号に開示
された無機質ウールマットで形成した苗木育成助成盤
は、雑草成育防止効果や透水性などを確実に得るための
無機繊維マットの物性について検討が不十分であったた
め、未だ実用化されていないのが現状であった。
された無機質ウールマットで形成した苗木育成助成盤
は、雑草成育防止効果や透水性などを確実に得るための
無機繊維マットの物性について検討が不十分であったた
め、未だ実用化されていないのが現状であった。
【0013】更に、実開平3−43934号に開示され
た保水性鉱物繊維育苗床は、苗木の成育に必要な水分や
養分が保持されるようにしたものであり、雑草の成育を
防止するためのソイルカバーとして用いることはできな
い。
た保水性鉱物繊維育苗床は、苗木の成育に必要な水分や
養分が保持されるようにしたものであり、雑草の成育を
防止するためのソイルカバーとして用いることはできな
い。
【0014】このような問題点を解決するため、本出願
人は、特開平5−304841号として、平均繊維径4
〜12μmの無機繊維でできた、面密度が300 〜1000g/
m2、密度が200kg/m3以下、スパン1700mmでのたわみ量が
100mm 以上であるマットからなるソイルカバーを提案し
ている。
人は、特開平5−304841号として、平均繊維径4
〜12μmの無機繊維でできた、面密度が300 〜1000g/
m2、密度が200kg/m3以下、スパン1700mmでのたわみ量が
100mm 以上であるマットからなるソイルカバーを提案し
ている。
【0015】また、本出願人は、特願平6−27050
3号として、平均繊維径1〜12μmの無機繊維と、バイ
ンダーとの混合物を、面密度が0.5- 10kg/m2、密度が20
0kg/m3以下となるように敷設固化してなるソイルカバー
を提案している。
3号として、平均繊維径1〜12μmの無機繊維と、バイ
ンダーとの混合物を、面密度が0.5- 10kg/m2、密度が20
0kg/m3以下となるように敷設固化してなるソイルカバー
を提案している。
【0016】しかしながら、上記2出願にて提案したソ
イルカバーの密度は200kg/m3以下であるものの、特に、
無機繊維マットをソイルカバーとして使用する場合、経
済性を考慮すると、実際には10〜50kg/m3 の比較的低密
度のマットを使用せざるを得なかった。
イルカバーの密度は200kg/m3以下であるものの、特に、
無機繊維マットをソイルカバーとして使用する場合、経
済性を考慮すると、実際には10〜50kg/m3 の比較的低密
度のマットを使用せざるを得なかった。
【0017】このため、茅、笹、ヨシ、ヨモギ等の特に
成長力の強い雑草が、ソイルカバーを貫通して繁茂し、
植栽物が雑草に被圧されて、植栽物に日光が当たりにく
くなり、また、土壌の養分が雑草に吸収されるため、植
栽物の成長が抑制されたり、植栽物が枯れたりする場合
が見られた。
成長力の強い雑草が、ソイルカバーを貫通して繁茂し、
植栽物が雑草に被圧されて、植栽物に日光が当たりにく
くなり、また、土壌の養分が雑草に吸収されるため、植
栽物の成長が抑制されたり、植栽物が枯れたりする場合
が見られた。
【0018】また、上記特開平5−304841号記載
のソイルカバーでは、敷設したマットの目地から成長力
の強い雑草が繁茂することがあった。更に、特願平6−
270503号のソイルカバーでは、無機繊維とバイン
ダーとの混合物を地表面に吹き付けた際に密度が平面方
向でばらつくこともあり、成長力が強い雑草がソイルカ
バーの密度の低い部分を貫通して繁茂することがあっ
た。
のソイルカバーでは、敷設したマットの目地から成長力
の強い雑草が繁茂することがあった。更に、特願平6−
270503号のソイルカバーでは、無機繊維とバイン
ダーとの混合物を地表面に吹き付けた際に密度が平面方
向でばらつくこともあり、成長力が強い雑草がソイルカ
バーの密度の低い部分を貫通して繁茂することがあっ
た。
【0019】上記のような、成長力が強い雑草がソイル
カバーを貫通して成長することを防止するには、地表面
に当たる日光を完全に遮断し、また、雑草の発芽、成長
を物理的に抑えるために、ソイルカバーの密度を例えば
150kg/m3以上の高密度にすればよい。
カバーを貫通して成長することを防止するには、地表面
に当たる日光を完全に遮断し、また、雑草の発芽、成長
を物理的に抑えるために、ソイルカバーの密度を例えば
150kg/m3以上の高密度にすればよい。
【0020】しかし、一方でソイルカバーは、冬の寒さ
や、夏の暑さや、日光による土壌の乾燥から植栽物の根
を守るという役割を果たす必要があり、そのためには、
ソイルカバーの厚さを少なくとも25mm以上とする必要が
ある。ところが、上記のように高密度でしかも厚さ25mm
以上にすると、単位面積当たりの繊維の量が著しく多く
なって経済的に実施困難となり、また、可撓性がなくな
って地表面にフィットさせて設置することができなくな
るという問題があった。
や、夏の暑さや、日光による土壌の乾燥から植栽物の根
を守るという役割を果たす必要があり、そのためには、
ソイルカバーの厚さを少なくとも25mm以上とする必要が
ある。ところが、上記のように高密度でしかも厚さ25mm
以上にすると、単位面積当たりの繊維の量が著しく多く
なって経済的に実施困難となり、また、可撓性がなくな
って地表面にフィットさせて設置することができなくな
るという問題があった。
【0021】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、成長力の強い雑草であっても、貫通し
て成長することが防止され、雑草の成育防止効果を長期
間に亙って十分に維持することができ、しかも、冬の寒
さ、夏の暑さ、日光の照射による土壌の乾燥から植栽物
を保護することができ、かつ、経済的にも有利なソイル
カバーを提供することにある。
で、その目的は、成長力の強い雑草であっても、貫通し
て成長することが防止され、雑草の成育防止効果を長期
間に亙って十分に維持することができ、しかも、冬の寒
さ、夏の暑さ、日光の照射による土壌の乾燥から植栽物
を保護することができ、かつ、経済的にも有利なソイル
カバーを提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意研究した結果、比較的高密度の繊維
層と、比較的低密度の繊維層とを組み合わせることによ
り、雑草の育成防止効果と、保温断熱性とを合わせ有
し、しかも経済的にも有利なソイルカバーが得られるこ
とを見いだし、本発明を完成させるに至った。
を達成するため鋭意研究した結果、比較的高密度の繊維
層と、比較的低密度の繊維層とを組み合わせることによ
り、雑草の育成防止効果と、保温断熱性とを合わせ有
し、しかも経済的にも有利なソイルカバーが得られるこ
とを見いだし、本発明を完成させるに至った。
【0023】すなわち、本発明のソイルカバーは、地表
面に接する、密度150kg/m3以上、厚さ0.3mm 以上の第1
繊維層と、この第1繊維層の上面に少なくとも1層積層
された密度100kg/m3以下の第2繊維層とを備えているこ
とを特徴とする。
面に接する、密度150kg/m3以上、厚さ0.3mm 以上の第1
繊維層と、この第1繊維層の上面に少なくとも1層積層
された密度100kg/m3以下の第2繊維層とを備えているこ
とを特徴とする。
【0024】本発明の実施に際し、前記第1繊維層は、
無機繊維又は羊毛からなり、かつ、スパン1700mmでのた
わみ量が100mm 以上であることが好ましい。また、前記
第2繊維層は、無機繊維からなることが好ましい。更
に、第2繊維層として予め成形されたマット状物を敷設
する場合には、前記第1繊維層の目地と、前記第2繊維
層の目地とが重ならないように積層されることが好まし
い。この場合、第1繊維層は、第2繊維層の目地部に相
当する部分だけに敷設してもよい。
無機繊維又は羊毛からなり、かつ、スパン1700mmでのた
わみ量が100mm 以上であることが好ましい。また、前記
第2繊維層は、無機繊維からなることが好ましい。更
に、第2繊維層として予め成形されたマット状物を敷設
する場合には、前記第1繊維層の目地と、前記第2繊維
層の目地とが重ならないように積層されることが好まし
い。この場合、第1繊維層は、第2繊維層の目地部に相
当する部分だけに敷設してもよい。
【0025】本発明のソイルカバーは、第1繊維層が、
地表面に接しており、密度150kg/m3以上と比較的高密度
であるので、例えば茅、笹、ヨシ、ヨモギ等の成長力の
強い雑草が発芽しても、ソイルカバーを貫通することが
できず、成長して繁茂することが防止される。また、第
1繊維層は、比較的高密度であるが、厚さは0.3mm 以上
であればよく、比較的薄くてよいので、コストもあまり
かからず、経済的にも有利である。
地表面に接しており、密度150kg/m3以上と比較的高密度
であるので、例えば茅、笹、ヨシ、ヨモギ等の成長力の
強い雑草が発芽しても、ソイルカバーを貫通することが
できず、成長して繁茂することが防止される。また、第
1繊維層は、比較的高密度であるが、厚さは0.3mm 以上
であればよく、比較的薄くてよいので、コストもあまり
かからず、経済的にも有利である。
【0026】なお、本発明の好ましい態様においては、
第1繊維層が、無機繊維又は羊毛からなり、かつ、スパ
ン1700mmでのたわみ量が100mm 以上であるので、地表面
に凹凸があってもフィットさせて被覆することができ
る。
第1繊維層が、無機繊維又は羊毛からなり、かつ、スパ
ン1700mmでのたわみ量が100mm 以上であるので、地表面
に凹凸があってもフィットさせて被覆することができ
る。
【0027】また、第2繊維層を、密度100kg/m3以下と
したことにより、第1繊維層及び第2繊維層を合わせた
厚さを例えば25mm以上に厚くしても、コストはあまりか
からなくてすみ、それによって、保温断熱性や遮光性が
確保され、冬は寒さから、夏は乾燥や暑さから、植栽物
の根を守ることができ、植栽物の成育を促進することが
できる。このため、札幌近傍等の寒冷地において、成育
が困難な植栽物、例えば椿などを成育させることも可能
となる。更に、乾燥に弱い植栽物の場合も、地表からの
水分蒸発を遅らせることができ、土中の保水性を高めて
根の発育を促進することができる。
したことにより、第1繊維層及び第2繊維層を合わせた
厚さを例えば25mm以上に厚くしても、コストはあまりか
からなくてすみ、それによって、保温断熱性や遮光性が
確保され、冬は寒さから、夏は乾燥や暑さから、植栽物
の根を守ることができ、植栽物の成育を促進することが
できる。このため、札幌近傍等の寒冷地において、成育
が困難な植栽物、例えば椿などを成育させることも可能
となる。更に、乾燥に弱い植栽物の場合も、地表からの
水分蒸発を遅らせることができ、土中の保水性を高めて
根の発育を促進することができる。
【0028】更に、第2繊維層の密度を100kg/m3以下と
したことにより、第2繊維層に十分な透水性を付与する
ことができ、それによって、ソイルカバー上に飛来した
雑草の種の発芽を防ぎ、例え発芽したとしても、保水性
が小さいことにより第2繊維層表面、すなわちソイルカ
バー表面が短時間で乾燥するため、成長することはな
い。
したことにより、第2繊維層に十分な透水性を付与する
ことができ、それによって、ソイルカバー上に飛来した
雑草の種の発芽を防ぎ、例え発芽したとしても、保水性
が小さいことにより第2繊維層表面、すなわちソイルカ
バー表面が短時間で乾燥するため、成長することはな
い。
【0029】また、本発明の好ましい態様において、第
2繊維層が無機繊維からなる場合には、形状復元性が良
好で、厚さの減少が防止されるとともに、柔軟性を維持
することができる。したがって、例えば冬に雪で覆われ
て厚さが減少しても、雪の重みで裂けたりすることはな
く、無機繊維であることから凍結、融解の繰り返しに強
く、春になって雪がなくなると厚さが復元し、数年間
は、雑草の種がこのソイルカバー上で発芽しない程度に
保水性を低く維持することができる。
2繊維層が無機繊維からなる場合には、形状復元性が良
好で、厚さの減少が防止されるとともに、柔軟性を維持
することができる。したがって、例えば冬に雪で覆われ
て厚さが減少しても、雪の重みで裂けたりすることはな
く、無機繊維であることから凍結、融解の繰り返しに強
く、春になって雪がなくなると厚さが復元し、数年間
は、雑草の種がこのソイルカバー上で発芽しない程度に
保水性を低く維持することができる。
【0030】更に、第2繊維層が無機繊維からなる場合
には、ソイルカバー上にたばこ等が投げ捨てされても、
第2繊維層の不燃性によって発火しにくく、火災の発生
を防止することができる。加えて、無機繊維は、腐敗し
にくい材質なので、雑草育成防止効果を長期に亙って維
持することができるとともに、朽ちた場合には土に帰り
得るため、後始末の必要がない。
には、ソイルカバー上にたばこ等が投げ捨てされても、
第2繊維層の不燃性によって発火しにくく、火災の発生
を防止することができる。加えて、無機繊維は、腐敗し
にくい材質なので、雑草育成防止効果を長期に亙って維
持することができるとともに、朽ちた場合には土に帰り
得るため、後始末の必要がない。
【0031】更に、本発明の好ましい態様において、第
1繊維層の目地と第2繊維層の目地とがそれぞれ重なら
ないように積層されている場合には、目地から雑草が繁
茂することが防止される。なお、本発明は、前述のよう
に、第1繊維層が第2繊維層の目地部だけに設けられた
態様も包含するが、その場合でも上記のように目地部か
らの雑草の繁茂は防止できることから、従来のソイルカ
バーに比べれば優れた雑草成育防止効果が得られる。
1繊維層の目地と第2繊維層の目地とがそれぞれ重なら
ないように積層されている場合には、目地から雑草が繁
茂することが防止される。なお、本発明は、前述のよう
に、第1繊維層が第2繊維層の目地部だけに設けられた
態様も包含するが、その場合でも上記のように目地部か
らの雑草の繁茂は防止できることから、従来のソイルカ
バーに比べれば優れた雑草成育防止効果が得られる。
【0032】したがって、本発明のソイルカバーを用い
ることにより、下草の刈り取りにかかっていた人手が不
必要になり、特に、道路の中央分離帯に植えた植栽物や
街路樹の除草作業の際の、交通量の増加に伴う危険性、
排気ガスによる健康面への悪影響などの問題を解消する
ことができる。
ることにより、下草の刈り取りにかかっていた人手が不
必要になり、特に、道路の中央分離帯に植えた植栽物や
街路樹の除草作業の際の、交通量の増加に伴う危険性、
排気ガスによる健康面への悪影響などの問題を解消する
ことができる。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明において、地表面に接して
敷設される第1繊維層は、密度150 kg/m3 以上、厚さ0.
3mm 以上とされる。第1繊維層の密度が150 kg/m3 未
満、厚さが0.3mm 未満の場合には、成長力の強い雑草が
第1繊維層を貫通して繁茂してしまうので好ましくな
い。なお、密度150 kg/m3 以上、厚さ0.3mm 以上であれ
ば、雑草の貫通を防止できるので、その上限は特に限定
されないが、経済的な面も考慮すると、厚さ0.3 〜5mm
とすることがより好ましい。
敷設される第1繊維層は、密度150 kg/m3 以上、厚さ0.
3mm 以上とされる。第1繊維層の密度が150 kg/m3 未
満、厚さが0.3mm 未満の場合には、成長力の強い雑草が
第1繊維層を貫通して繁茂してしまうので好ましくな
い。なお、密度150 kg/m3 以上、厚さ0.3mm 以上であれ
ば、雑草の貫通を防止できるので、その上限は特に限定
されないが、経済的な面も考慮すると、厚さ0.3 〜5mm
とすることがより好ましい。
【0034】また、第1繊維層は、スパン1700mmでのた
わみ量が100mm 以上になるようにして、凹凸のある地表
面にフィットしやすくするのが好ましい。第1繊維層が
地表面にフィットしにくいと、雑草の育成防止効果が低
下してしまう。なお、本発明において、スパン1700mmで
のたわみ量とは、両端部を1700mm離れた位置で支持した
場合に、中央部がたわみにより下がった長さをいう。
わみ量が100mm 以上になるようにして、凹凸のある地表
面にフィットしやすくするのが好ましい。第1繊維層が
地表面にフィットしにくいと、雑草の育成防止効果が低
下してしまう。なお、本発明において、スパン1700mmで
のたわみ量とは、両端部を1700mm離れた位置で支持した
場合に、中央部がたわみにより下がった長さをいう。
【0035】第1繊維層の材質としては、羊毛、麻等の
天然繊維や、ポリエステル繊維等の合成繊維や、ロック
ウール、グラスウール、所定長さに切断したガラスフィ
ラメント等の無機繊維等を用いることができるが、比較
的安価で入手しやすいという点から、羊毛、無機繊維が
好ましく用いられる。
天然繊維や、ポリエステル繊維等の合成繊維や、ロック
ウール、グラスウール、所定長さに切断したガラスフィ
ラメント等の無機繊維等を用いることができるが、比較
的安価で入手しやすいという点から、羊毛、無機繊維が
好ましく用いられる。
【0036】これらの繊維は、堆積させてシート状に成
形するか、連続繊維を織物、編物等にしたものを使用す
る。繊維をシート状に成形する方法としては、樹脂バイ
ンダーを付与する方法、ニードリング法、ステッチ法等
が採用される。なお、樹脂バインダーを付与する方法を
採用する場合、樹脂バインダーとしては、腐敗しにく
く、植栽物に対して安全なものを選択するのが好まし
く、例えば、酢酸ビニルエマルジョン、アクリル樹脂エ
マルジョン、エポキシ系、オレフィン系、ウレタン系の
高分子エマルジョン、ゴムラテックス、アスファルト系
乳剤、スターチ等を用いるのが好ましい。また、樹脂バ
インダーの使用量は、繊維をシート状に成形することが
できる範囲で、できるだけ少なくするのが好ましい。
形するか、連続繊維を織物、編物等にしたものを使用す
る。繊維をシート状に成形する方法としては、樹脂バイ
ンダーを付与する方法、ニードリング法、ステッチ法等
が採用される。なお、樹脂バインダーを付与する方法を
採用する場合、樹脂バインダーとしては、腐敗しにく
く、植栽物に対して安全なものを選択するのが好まし
く、例えば、酢酸ビニルエマルジョン、アクリル樹脂エ
マルジョン、エポキシ系、オレフィン系、ウレタン系の
高分子エマルジョン、ゴムラテックス、アスファルト系
乳剤、スターチ等を用いるのが好ましい。また、樹脂バ
インダーの使用量は、繊維をシート状に成形することが
できる範囲で、できるだけ少なくするのが好ましい。
【0037】本発明において第2繊維層は、密度100kg/
m3以下、好ましくは10〜100kg/m3の繊維層からなり、第
1繊維層の上面に少なくとも1層積層される。第2繊維
層の密度が100kg/m3を超えると、単位面積当たりの繊維
の量が増えるので、ソイルカバーのコストが高くなると
共に、たわみにくくなって地表面にフィットしにくくな
り、透水性が不足してソイルカバー表面に飛来した雑草
の種子が発芽して成育しやすくなる。
m3以下、好ましくは10〜100kg/m3の繊維層からなり、第
1繊維層の上面に少なくとも1層積層される。第2繊維
層の密度が100kg/m3を超えると、単位面積当たりの繊維
の量が増えるので、ソイルカバーのコストが高くなると
共に、たわみにくくなって地表面にフィットしにくくな
り、透水性が不足してソイルカバー表面に飛来した雑草
の種子が発芽して成育しやすくなる。
【0038】また、第2繊維層の面密度は、特に限定さ
れないが、保温断熱性や遮光性を十分に付与すると共
に、コストが高くなり過ぎないようにし、かつ、地表面
へのフィット性が損なわれないようにするため、300 〜
5000g/m2とするのが好ましい。また、第2繊維層の厚さ
も特に限定されないが、上記と同様な理由から、25〜10
0mm とすることが好ましい。更に、第2繊維層のたわみ
量もとくに限定されないが、地表面へのフィット性か
ら、スパン1700mmでのたわみ量が100mm 以上であること
が好ましい。
れないが、保温断熱性や遮光性を十分に付与すると共
に、コストが高くなり過ぎないようにし、かつ、地表面
へのフィット性が損なわれないようにするため、300 〜
5000g/m2とするのが好ましい。また、第2繊維層の厚さ
も特に限定されないが、上記と同様な理由から、25〜10
0mm とすることが好ましい。更に、第2繊維層のたわみ
量もとくに限定されないが、地表面へのフィット性か
ら、スパン1700mmでのたわみ量が100mm 以上であること
が好ましい。
【0039】第2繊維層の材質としては、不燃性であ
り、形状復元性に優れ、腐敗しにくいという理由から、
グラスウール、ロックウール等の無機繊維を使用するこ
とが好ましいが、従来から用いられているマニラ麻、ヤ
シ等の植物繊維を用いることもできる。
り、形状復元性に優れ、腐敗しにくいという理由から、
グラスウール、ロックウール等の無機繊維を使用するこ
とが好ましいが、従来から用いられているマニラ麻、ヤ
シ等の植物繊維を用いることもできる。
【0040】第2繊維層の材質として無機繊維を用いる
場合、その平均繊維径は、1〜12μmとするのが好まし
い。平均繊維径が1μm未満の場合は、コストが高くな
り、また、形状復元性が低くなって、厚さが減少しやす
くなるという問題が生じ、12μmを超えると、剛性が高
くなり過ぎて地表面にフィットさせて敷設することが困
難になり、また、飛散して人体に触れるとチクチクとし
た不快感を与えるため、敷設作業がしにくくなる。
場合、その平均繊維径は、1〜12μmとするのが好まし
い。平均繊維径が1μm未満の場合は、コストが高くな
り、また、形状復元性が低くなって、厚さが減少しやす
くなるという問題が生じ、12μmを超えると、剛性が高
くなり過ぎて地表面にフィットさせて敷設することが困
難になり、また、飛散して人体に触れるとチクチクとし
た不快感を与えるため、敷設作業がしにくくなる。
【0041】第2繊維層は、繊維にバインダーを付与し
て予めシート状又はマット状に成形した後、第1繊維層
の上面に積層してもよく、あるいは、繊維とバインダー
との混合物を、第1繊維層の上面に直接吹き付けること
により形成してもよい。
て予めシート状又はマット状に成形した後、第1繊維層
の上面に積層してもよく、あるいは、繊維とバインダー
との混合物を、第1繊維層の上面に直接吹き付けること
により形成してもよい。
【0042】予めシート状又はマット状に成形したもの
を敷設する場合、バインダーとしては、腐敗しにくいも
のを用いるのが好ましく、例えば、通常の断熱吸音材用
の無機繊維マットに用いられるフェノール樹脂等の熱硬
化性樹脂を主成分としたバインダー等を用いるのが好ま
しい。なお、バインダーの付与量は、シート状又はマッ
ト状に成形可能な必要量であって、できるだけ少なくす
るのが好ましい。
を敷設する場合、バインダーとしては、腐敗しにくいも
のを用いるのが好ましく、例えば、通常の断熱吸音材用
の無機繊維マットに用いられるフェノール樹脂等の熱硬
化性樹脂を主成分としたバインダー等を用いるのが好ま
しい。なお、バインダーの付与量は、シート状又はマッ
ト状に成形可能な必要量であって、できるだけ少なくす
るのが好ましい。
【0043】また、繊維とバインダーとの混合物を吹き
付けて形成する場合は、繊維とバインダーとを混合撹拌
した後、地表面に敷設した第1繊維層の上面に、空気流
等によって吹き付けて固化させる等の方法で敷設するこ
とができる。バインダーは、腐敗しにくく、植物に対し
て安全なものを選択するのが好ましく、例えば、酢酸ビ
ニルエマルジョン、アクリル樹脂エマルジョン、エポキ
シ系、オレフィン系、ウレタン系の高分子エマルジョ
ン、ゴムラテックス、アスファルト乳剤、セメント等を
用いるのが好ましい。また、その使用量は、第2繊維層
を成形するのに必要な範囲で、できるだけ少なくするの
が好ましく、第2繊維層全体に対して固形分として2〜
30重量%とするのが好ましい。
付けて形成する場合は、繊維とバインダーとを混合撹拌
した後、地表面に敷設した第1繊維層の上面に、空気流
等によって吹き付けて固化させる等の方法で敷設するこ
とができる。バインダーは、腐敗しにくく、植物に対し
て安全なものを選択するのが好ましく、例えば、酢酸ビ
ニルエマルジョン、アクリル樹脂エマルジョン、エポキ
シ系、オレフィン系、ウレタン系の高分子エマルジョ
ン、ゴムラテックス、アスファルト乳剤、セメント等を
用いるのが好ましい。また、その使用量は、第2繊維層
を成形するのに必要な範囲で、できるだけ少なくするの
が好ましく、第2繊維層全体に対して固形分として2〜
30重量%とするのが好ましい。
【0044】本発明のソイルカバーにおいて、第1繊維
層と第2繊維層とを積層して固定するする方法として
は、第2繊維層として予めシート状又はマット状に成形
されたものを用いる場合には、繊維層どうしを接着剤で
接着する方法、繊維層どうしを縫いつける方法、第1繊
維層の上面に第2繊維層を重ねた後、地表面にピン等で
固定する方法等が採用される。なお、第1繊維層に、予
めシート状又はマット状に成形された第2繊維層を積層
する場合には、予め第1繊維層と第2繊維層とを積層し
た後、植栽物の周囲の地表面に敷設してもよく、また、
植栽物の周囲の地表面に第1繊維層を敷設した後、その
上に第2繊維層を積層してもよい。
層と第2繊維層とを積層して固定するする方法として
は、第2繊維層として予めシート状又はマット状に成形
されたものを用いる場合には、繊維層どうしを接着剤で
接着する方法、繊維層どうしを縫いつける方法、第1繊
維層の上面に第2繊維層を重ねた後、地表面にピン等で
固定する方法等が採用される。なお、第1繊維層に、予
めシート状又はマット状に成形された第2繊維層を積層
する場合には、予め第1繊維層と第2繊維層とを積層し
た後、植栽物の周囲の地表面に敷設してもよく、また、
植栽物の周囲の地表面に第1繊維層を敷設した後、その
上に第2繊維層を積層してもよい。
【0045】第1繊維層上に、シート状又はマット状の
第2繊維層を、接着剤を用いて積層する場合に用いる接
着剤としては、酢酸ビニル等のエマルジョン系接着剤、
エチレン/酢酸ビニル共重合体樹脂等のホットメルト系
接着剤等を用いることができる。なお、第2繊維層を、
シート状又はマット状に成形するためのバインダーとし
て、熱硬化性樹脂を主成分とするバインダーを用いた場
合、このバインダーを加熱硬化する前に、第1繊維層に
積層し、その後、加熱硬化させると、第2繊維層のバイ
ンダーが、第1繊維層との接着剤としても作用する。
第2繊維層を、接着剤を用いて積層する場合に用いる接
着剤としては、酢酸ビニル等のエマルジョン系接着剤、
エチレン/酢酸ビニル共重合体樹脂等のホットメルト系
接着剤等を用いることができる。なお、第2繊維層を、
シート状又はマット状に成形するためのバインダーとし
て、熱硬化性樹脂を主成分とするバインダーを用いた場
合、このバインダーを加熱硬化する前に、第1繊維層に
積層し、その後、加熱硬化させると、第2繊維層のバイ
ンダーが、第1繊維層との接着剤としても作用する。
【0046】第1繊維層に、シート状又はマット状の第
2繊維層を、ピン等を用いて積層する場合に用いるピン
等としては、鉄、ステンレス等の金属製、又はプラスチ
ック製のものであって、コの字型、T字型、U字型等の
形状のものを用いることができる。
2繊維層を、ピン等を用いて積層する場合に用いるピン
等としては、鉄、ステンレス等の金属製、又はプラスチ
ック製のものであって、コの字型、T字型、U字型等の
形状のものを用いることができる。
【0047】一方、繊維とバインダーとの混合物を、第
1繊維層の上面に吹き付けて第2繊維層を形成する場合
には、ソイルカバーの敷設場所において、まず、植栽物
の周囲の地表面に第1繊維層を敷設し、その上面に、繊
維とバインダーとの混合物を吹き付けて第2繊維層を形
成し、ソイルカバーとするが、この場合、第2繊維層は
バインダーにより第1繊維層に接着される。
1繊維層の上面に吹き付けて第2繊維層を形成する場合
には、ソイルカバーの敷設場所において、まず、植栽物
の周囲の地表面に第1繊維層を敷設し、その上面に、繊
維とバインダーとの混合物を吹き付けて第2繊維層を形
成し、ソイルカバーとするが、この場合、第2繊維層は
バインダーにより第1繊維層に接着される。
【0048】本発明のソイルカバーは、直射日光等の影
響により、特に第2繊維層の樹脂バインダーが劣化し
て、表面の繊維が剥離して飛散することを防止するため
に、ソイルカバーの上面をガラス長繊維製のネットやガ
ラス繊維不織布等の表皮材などで被覆しておいてもよ
い。
響により、特に第2繊維層の樹脂バインダーが劣化し
て、表面の繊維が剥離して飛散することを防止するため
に、ソイルカバーの上面をガラス長繊維製のネットやガ
ラス繊維不織布等の表皮材などで被覆しておいてもよ
い。
【0049】また、本発明のソイルカバーは、ソイルカ
バーを敷設したときの美観を損なわないようにするた
め、茶色、緑色など所望の色に着色してもよい。ソイル
カバーを着色する方法としては、上記第1繊維層、第2
繊維層に用いるバインダー中に顔料を添加しておく方
法、ソイルカバーの敷設後に、塗料等を塗布する方法、
所望の色の麻布等を貼付する方法等が採用される。
バーを敷設したときの美観を損なわないようにするた
め、茶色、緑色など所望の色に着色してもよい。ソイル
カバーを着色する方法としては、上記第1繊維層、第2
繊維層に用いるバインダー中に顔料を添加しておく方
法、ソイルカバーの敷設後に、塗料等を塗布する方法、
所望の色の麻布等を貼付する方法等が採用される。
【0050】更に、本発明のソイルカバーには、遅効性
及び緩効性の肥料や、植物成長調整剤や、殺菌剤、殺虫
剤、ねずみよけ等の農薬等を含有させておいてもよい。
これらの肥料、植物成長調整剤、農薬は、ソイルカバー
中に繊維状又は顆粒状にして挟み込んだり、分散含有さ
せたり、あるいは、繊維にコーティングしたりして含有
させることができる。更には、上記ソイルカバーに、少
量の無機質あるいは有機質の保持剤を混入させ、この保
持剤に上記肥料、植物成長調整剤、農薬を保持させるこ
ともできる。
及び緩効性の肥料や、植物成長調整剤や、殺菌剤、殺虫
剤、ねずみよけ等の農薬等を含有させておいてもよい。
これらの肥料、植物成長調整剤、農薬は、ソイルカバー
中に繊維状又は顆粒状にして挟み込んだり、分散含有さ
せたり、あるいは、繊維にコーティングしたりして含有
させることができる。更には、上記ソイルカバーに、少
量の無機質あるいは有機質の保持剤を混入させ、この保
持剤に上記肥料、植物成長調整剤、農薬を保持させるこ
ともできる。
【0051】遅効性及び緩効性の肥料としては、N−P
−K系、N−K系、N−P系、P−K系、、N−P−K
+x(ただしxは微量要素)等のものが好ましく用いら
れ、N−P−K+Mgがより好ましく用いられる。ま
た、土壌が酸性、アルカリ性の場合は、土壌改良剤を添
加するのが好ましく、例えば土壌がアルカリ性の場合、
硫酸塩等を用いるのが好ましい。
−K系、N−K系、N−P系、P−K系、、N−P−K
+x(ただしxは微量要素)等のものが好ましく用いら
れ、N−P−K+Mgがより好ましく用いられる。ま
た、土壌が酸性、アルカリ性の場合は、土壌改良剤を添
加するのが好ましく、例えば土壌がアルカリ性の場合、
硫酸塩等を用いるのが好ましい。
【0052】また、殺菌剤としては、マンネブ系、TP
N系、チウラム系等が好ましく用いられ、例えば街路樹
がヒバである場合には、TPNを用いるのが好ましい。
更に、殺虫剤としては、MEP系、アセフェート系、C
VMP系のものが好ましく、例えば街路樹が桜の場合
は、アセフェート系のものが好ましい。
N系、チウラム系等が好ましく用いられ、例えば街路樹
がヒバである場合には、TPNを用いるのが好ましい。
更に、殺虫剤としては、MEP系、アセフェート系、C
VMP系のものが好ましく、例えば街路樹が桜の場合
は、アセフェート系のものが好ましい。
【0053】
実施例1 ヨモギの根を多量に含む土壌の地表面に、第1繊維層と
して、密度200kg/m3、厚さ2mmのロックウールからなる
シートを敷設し、その上面に、第2繊維層として、平均
繊維径5μm、厚さ50mm、面密度800g/m2 、密度16kg/m
3 のグラスウールマットを、第1繊維層の目地と第2繊
維層の目地が重ならないように積層し、その上から、鉄
製のコの字型のピンを地中まで打ち付けて固定して、ソ
イルカバーを敷設した。
して、密度200kg/m3、厚さ2mmのロックウールからなる
シートを敷設し、その上面に、第2繊維層として、平均
繊維径5μm、厚さ50mm、面密度800g/m2 、密度16kg/m
3 のグラスウールマットを、第1繊維層の目地と第2繊
維層の目地が重ならないように積層し、その上から、鉄
製のコの字型のピンを地中まで打ち付けて固定して、ソ
イルカバーを敷設した。
【0054】15か月間経過後、ソイルカバー表面を観察
したところ、ソイルカバーを貫通して成長したヨモギは
1本もなかった。
したところ、ソイルカバーを貫通して成長したヨモギは
1本もなかった。
【0055】比較例 実施例1において、同様の地表面に、第1繊維層を敷設
せず、第2繊維層のみを、同様のピンを用いて固定し
て、ソイルカバーを敷設した。
せず、第2繊維層のみを、同様のピンを用いて固定し
て、ソイルカバーを敷設した。
【0056】15か月経過後、ソイルカバー表面を観察し
たところ、実施例1における第2繊維層のみからなる上
記ソイルカバーを貫通して成長したヨモギが、平均8本
/m2存在していた。
たところ、実施例1における第2繊維層のみからなる上
記ソイルカバーを貫通して成長したヨモギが、平均8本
/m2存在していた。
【0057】実施例2 実施例1と同様の地表面に、実施例1において第1繊維
層として使用したロックウールからなるシートを幅100m
m にスリットした切断物を第1繊維層として用いて、実
施例1と同様の第2繊維層の目地部にのみ当接するよう
に敷設し、実施例1と同様のピンを用いて固定して、ソ
イルカバーを敷設した。
層として使用したロックウールからなるシートを幅100m
m にスリットした切断物を第1繊維層として用いて、実
施例1と同様の第2繊維層の目地部にのみ当接するよう
に敷設し、実施例1と同様のピンを用いて固定して、ソ
イルカバーを敷設した。
【0058】15か月経過後、第2繊維層の目地部を貫通
して成長したヨモギは1本もなかった。
して成長したヨモギは1本もなかった。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のソイルカ
バーは、地表面に接する、密度150kg/m3以上、厚さ0.3m
m 以上の第1繊維層と、この第1繊維層の上面に少なく
とも1層積層された密度100kg/m3以下の第2繊維層とか
ら構成されるので、比較的高密度の第1繊維層によっ
て、成長力の強い雑草であっても、貫通して成長するこ
とが防止され、併せて、比較的低密度の第2繊維層によ
って、保温断熱性、遮光性が確保されて、冬の寒さ、夏
の暑さ、日光の照射による土壌の乾燥から植栽物を保護
することができる。また、比較的高密度の第1繊維層
は、厚さが0.3 mm以上であればよく、比較的薄くてよい
ので、経済的にも有利である。
バーは、地表面に接する、密度150kg/m3以上、厚さ0.3m
m 以上の第1繊維層と、この第1繊維層の上面に少なく
とも1層積層された密度100kg/m3以下の第2繊維層とか
ら構成されるので、比較的高密度の第1繊維層によっ
て、成長力の強い雑草であっても、貫通して成長するこ
とが防止され、併せて、比較的低密度の第2繊維層によ
って、保温断熱性、遮光性が確保されて、冬の寒さ、夏
の暑さ、日光の照射による土壌の乾燥から植栽物を保護
することができる。また、比較的高密度の第1繊維層
は、厚さが0.3 mm以上であればよく、比較的薄くてよい
ので、経済的にも有利である。
Claims (4)
- 【請求項1】 地表面に接する、密度150kg/m3以上、厚
さ0.3mm 以上の第1繊維層と、この第1繊維層の上面に
少なくとも1層積層された密度100kg/m3以下の第2繊維
層とを備えていることを特徴とするソイルカバー。 - 【請求項2】 前記第1繊維層が、無機繊維又は羊毛か
らなり、かつ、スパン1700mmでのたわみ量が100mm 以上
である請求項1記載のソイルカバー。 - 【請求項3】 前記第2繊維層が、無機繊維からなる請
求項1又は2記載のソイルカバー。 - 【請求項4】 前記第1繊維層に前記第2繊維層が、そ
れぞれの目地が重ならないように積層された請求項1〜
3のいずれか一つに記載のソイルカバー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32800495A JPH09140273A (ja) | 1995-11-22 | 1995-11-22 | ソイルカバー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32800495A JPH09140273A (ja) | 1995-11-22 | 1995-11-22 | ソイルカバー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09140273A true JPH09140273A (ja) | 1997-06-03 |
Family
ID=18205441
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32800495A Pending JPH09140273A (ja) | 1995-11-22 | 1995-11-22 | ソイルカバー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09140273A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002530124A (ja) * | 1998-12-03 | 2002-09-17 | アントワーヌ フアン ルネ | グランドカバー及びグランドカバーの製造方法及び装置 |
-
1995
- 1995-11-22 JP JP32800495A patent/JPH09140273A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002530124A (ja) * | 1998-12-03 | 2002-09-17 | アントワーヌ フアン ルネ | グランドカバー及びグランドカバーの製造方法及び装置 |
JP4794046B2 (ja) * | 1998-12-03 | 2011-10-12 | アントワーヌ フアン ルネ | グランドカバー及びグランドカバーの製造方法及び装置 |
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