JPH09140109A - かご形回転子 - Google Patents

かご形回転子

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JPH09140109A
JPH09140109A JP29243995A JP29243995A JPH09140109A JP H09140109 A JPH09140109 A JP H09140109A JP 29243995 A JP29243995 A JP 29243995A JP 29243995 A JP29243995 A JP 29243995A JP H09140109 A JPH09140109 A JP H09140109A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
end ring
conductor
annular groove
slot
Prior art date
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Pending
Application number
JP29243995A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshikazu Kadowaki
好和 門脇
Shin Onose
伸 小野瀬
Osamu Koizumi
小泉  修
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回転子導体とエンドリングの接合を、エンドリ
ング端面に設けた円環溝にりん銅ろう置き、誘導加熱
(高周波)することにより、片側エンドリングの全スロッ
トを同時に、且つフラックスレスで行い、製作工数の低
減、及び接合部組織の均一化を図る。また、回転子導体
に銅合金を用いた回転子において、回転子コアをスキュ
ーさせることにより、騒音の低減も図る。 【解決手段】回転子コア1の外周に配置されると共に、
両端が回転子コア1の端面から突出する回転子導体2
と、回転子導体2の端部と接合するエンドリング3、及
びろう材から構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は誘導電動機用のかご
形回転子に係り、特に、低コスト化に有利な構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】特開平6−253512 号公報に示されるよう
に、従来のかご形回転子のかごは、導体とエンドリング
部をアルミダイカストで一体成形するか、導体及びエン
ドリングに銅合金を用い、両者を接合して導通する方法
の何れかであるが、高効率の点から考慮すると後者が有
利である。一方その接合法としてはろう付が一般的であ
る。
【0003】ろう付法における技術は、加熱法とろう材
(フラックス含)の組合せにより、以下に分類できる。
【0004】 (1)加熱法 (2)ろう材 トーチ加熱 銀ろう 炉内加熱 銅ろう 抵抗加熱 りん銅ろう 誘導加熱(高周波) ニッケルろう なお、回転子に銅合金を使用する前提で考えるなら銀ろ
う付が一般的である。更に、特開昭60−249855号公報で
提示されてるようにアルミダイカストの回転子の場合
は、回転子コアをあるリード角でスキューさせて積層し
ているのが一般的である。また、音発生の対策にもなっ
ている。一方回転子導体及びエンドリングに銅合金を使
用するタイプは、この点をストレートに積層して接合し
ているのが一般的になっており、騒音発生で不利な構造
となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術における課
題をまとめてみると、下記の5点が上げられる。
【0006】1)組織の不均一による回転子導体自身の
強度不足をまねく恐れがあった。
【0007】2)部分的接合の繰り返しにより、接合部
始点と終点とで熱蓄積が違い、接合条件をコントロール
する必要があった。
【0008】3)多大な製作工数 4)接合エネルギの無駄 5)騒音の低減
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、接合するろう材として、りん銅ろう材を用いること
とし、且つ片側エンドリングの全スロット溝を一度に接
合するため、エンドリング端面にりん銅ろうを置くため
の円環溝を設けた。更に、エンドリングのスロット溝と
回転子導体の隙間を、ろう付可能な範囲で設定できるよ
うに回転子コアをスキューさせた。
【0010】上記手段によると、フラックスレスの接合
が可能となるとともに、片側エンドリングの全スロット
溝を一度に接合することができるため、製作工数を低減
できるとともに、銅合金の回転子導体を使用して、騒音
を低減できるスキュー構造がとれる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施例1を図面を用いて
説明する。図1は本発明の実施例1を示すかご形回転子
の縦断面図、図2は本発明の実施例1を示すかご形回転
子の導体接合部の説明図である。積層された回転子コア
1には、複数本の回転子導体2が等ピッチで挿入配置さ
れ、回転子コア1の端面から突出した回転子導体2の端
部には、回転子コア1と等ピッチのスロット溝3bを所
有するエンドリング3が挿入配置されている。ここで、
回転子導体の端部とエンドリング3は、りん銅ろう材に
よりろう付け接合されている。その際、エンドリング3
には端面円環溝3aを設けここにリング状のりん銅ろう
材を置き、後述する高周波加熱により、ろう材を溶融す
ることでろう付け接合され、全ての回転子導体2が導通
し、かご形回転子のかごが形成される。
【0012】なお、ここでろう材はフラックスレス接合
を目的に、りん銅ろうBCuP−5(φ2.0)を使用し
た。ただし、本目的のためには、JIS Z 3264の全てのり
ん銅ろうが有効である。
【0013】また、エンドリング3の端面円環溝形状は
矩形で、幅2.5mm,深さ1.5mmとし、リング状に成形
したりん銅ろうが円環溝に挿入され、且つ溶融する際に
動いて溝外に出ることを防ぐために本形状とした。さら
に円環溝位置は、内壁がスロット溝底面に接するような
形状とした。これは図2のスロット溝3cの部分にも確
実にろう材を侵入させて、より大きな導通面積を確保す
るためであり、従って、円環溝位置の内壁がスロット溝
底面より内径側にあっても良いことは言うまでもない。
なお、ろう付接合の製造方法から、以下のように設定し
た。
【0014】図3に示すように、接合部体積(導体とエ
ンドリングスロット溝との隙間)をV0 とし、次の様に
定義した。
【0015】
【数3】 V0≡T{L5(L2−L3 )+L3(L5−L1)} …(数3) また、スロット溝幅に占めるろう材の体積をV1 とし、
次のように設定した。
【0016】
【数4】 V1=A1(ろう材断面積)×(L2+L4) …(数4) これは、スロット溝間L4 にあるろうも、溶融時にスロ
ット溝内に流れ込むと想定したためである。この時、両
者の関係を、V0≦V1とした。
【0017】次に、スロット溝間の円環溝体積をV2
し、スロット溝間のろう材の体積をV3=A1×L3
し、両者の関係を、V2≧V3とした。これは、溶融した
ろうが円環溝を乗り越えて流出することを防ぐためであ
る。
【0018】
【数5】 ∴V0≦V1=A1×(L2+L4),V2≧V3=A1×L4 …(数5) の関係から円環溝断面積を次のように設定した。
【0019】
【数6】 円環溝断面積V2/L4≧V0(L2+L4) …(数6) なお、円環溝断面形状は、この内容を満足すれば、矩形
以外でも良い。
【0020】あるいは、電気的特性からみれば、次のこ
とが言える。すなわち、回転子導体2の回転子コア1端
面からの突出し量は6mmとし、エンドリング3の円環溝
底面より突き出ないようにした。これは、導通面積を確
保(回転子導体2の断面積以上必要)し、且つりん銅ろ
うをエンドリング3の円環溝に置いた際に、回転子導体
2と干渉しない寸法関係である。つまり、以下の関係で
ある。
【0021】図2に示すように、回転子コア1端面から
の回転子導体の突出量E1 はエンドリング3の円環溝底
面より低く(E1<T−E2)、且つ導通面積確保のため、
【0022】
【数7】 E1>L13/2(L1+L3) …(数7) とした。
【0023】この状態で、エンドリング3の円環溝に合
わせ、棒ろうのりん銅ろうをリング状に成形し、円環溝
に置き、図4の状態で誘導加熱(高周波)し接合した。
【0024】なお、本実施例は、棒ろうの使用例である
が、帯ろう等を円環溝内に置いて、同時に全体をろう付
することも可能である。
【0025】更に、回転子コア1の回転中心に、シャフ
ト4が挿入固定されることで回転子が形成される。
【0026】次に、本発明の第2の実施例を説明する。
本発明は、回転子導体とエンドリングに銅合金材を用い
たかご形回転子でも、図5のように、回転子コアに同様
のスキューさせたものである。回転子コア1をほぼ1ス
ロットスキューさせ積層し、直線状の回転子導体2を回
転子コア1及びエンドリング3のスロット溝にスキュー
角度で挿入し、実施例1と同様にエンドリング3の端面
に設けた円環溝にりん銅ろうを置き、誘導加熱により片
側のエンドリング3全スロット溝を一度に接合したもの
である。この時、回転子導体2のエンドリング3スロッ
ト溝への挿入、及びろう付接合するための隙間確保のた
め、図6のようにエンドリング3のスロット溝幅を
2 、板厚をT、回転子コア1のスキュー角をθ、回転
子導体2の幅をL3 、回転子導体2とスロット溝との隙
間をδとし、以下の関係とした。
【0027】
【数8】 L2≧Ttanθ+L3/cosθ …(数8) δ=0.3≧Ttanθ/2
【0028】
【発明の効果】本発明によると、回転子導体とエンドリ
ングの接合を、エンドリング端面に設けた円環溝にりん
銅ろう置き、誘導加熱(高周波)することにより、片側エ
ンドリングの全スロットを同時に、且つフラックスレス
で行うことができる。従って、製作工数を低減でき、接
合部組織の均一化が図れる。また、回転子導体に銅合金
を用いた回転子で、回転子コアをスキューさせることに
より、騒音の低減も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すかご形回転子の説明
図。
【図2】本発明の一実施例を示すかご形回転子の導体接
合部の説明図。
【図3】本発明の一実施例を示すかご形回転子の導体端
部のろう付けの説明図。
【図4】本発明の一実施例を示すかご形回転子のエンド
リング円環溝の説明図。
【図5】本発明の第二実施例を示すかご形回転子の説明
図。
【図6】本発明の第二実施例を示すかご形回転子の導体
接合部の説明図。
【符号の説明】
1…回転子コア、2…回転子導体、3…エンドリング、
3a…円環溝、3b…スロット溝、3c…スロット溝底
面と回転子導体との隙間、4…シャフト。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】積層された回転子コアと、前記回転子コア
    を貫通する複数本の回転子導体と、前記回転子導体と短
    絡するエンドリングを、前記回転子コアの両端に設けた
    かご形回転子において、前記回転子導体を銅合金、前記
    エンドリングも銅合金とし、前記エンドリングには、前
    記回転子導体と嵌合するためのスロット溝あるいは穴を
    設けてある。両部材の接合には、りん銅ろう材を用い、
    片側エンドリングの全スロット溝を同時接合するよう
    に、前記エンドリングの端面に、前記りん銅ろう材を置
    くための円環溝を設けたことを特徴とするかご形回転
    子。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記エンドリング円環
    溝の内壁が、スロット溝底面に接するか、内径側にある
    かご形回転子。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記エンドリングの厚
    みをT、円環溝の深さをE2 、前記回転子導体の前記回
    転子コア端面からの突出し量をE1 、前記回転子導体断
    面の長片をL1 、短片をL3 とし、それぞれの関係を以
    下のようにしたことを特徴とするかご形回転子。 【数1】 E1<T−E2、且つ E1>L1×L3/(2L1+L3) …(数1)
  4. 【請求項4】請求項1において、前記回転子導体と前記
    エンドリングの前記スロット溝間のろう材が入り込む隙
    間の体積をV0 、前記エンドリングの前記スロット溝間
    の円環溝体積をV2 、スロット溝幅をL2 、スロット溝
    間をL4 とし、それぞれの関係を以下のようにしたかご
    形回転子。 【数2】 V0/(L2+L4)≦V2/L4 …(数2)
  5. 【請求項5】請求項1において、前記回転子コアをある
    リード角でスキューさせて積層したかご形回転子。
JP29243995A 1995-11-10 1995-11-10 かご形回転子 Pending JPH09140109A (ja)

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