JPH09139994A - スピーカ用位相等化器 - Google Patents

スピーカ用位相等化器

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JPH09139994A
JPH09139994A JP29442795A JP29442795A JPH09139994A JP H09139994 A JPH09139994 A JP H09139994A JP 29442795 A JP29442795 A JP 29442795A JP 29442795 A JP29442795 A JP 29442795A JP H09139994 A JPH09139994 A JP H09139994A
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美輝 蒲谷
Nobuo Tomiyake
信夫 冨宅
Shiyoujirou Ichihashi
章次郎 市橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】円錐状を成す中央部材とそれを順次包囲する複
数の環状部材とが相互連結されて構成され、スピーカに
組み付けられたとき、再生音を上限高音域の近傍におい
て伸びのあるものとなす位相等化器を提供する。 【解決手段】円錐状を成す中央部材31と、それを順次
包囲して同軸的に配され、中央部材31との間及び相互
間に環状の空隙33を形成する複数の環状部材32A〜
32Dとを有し、中央部材31及び環状部材32A〜3
2Dのうちの相互に隣接するものを部分的に連結して一
体化する複数の連結部34,35が設けられて成り、中
央部材31及び環状部材32A〜32Dの夫々における
スピーカの振動板部材60に対向する位置に配される端
面部が、全体として球面状部分30Aを形成するととも
に、中央部材31及び複数の環状部材32A〜32Dの
夫々における球面状部分30Aとは反対側となる端部
が、球面状部分30Aが成す曲面に略沿った仮想曲面3
0B上に位置するものとされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円錐状の中央部材
と、それを順次包囲する状態をもって同軸的に配され、
中央部材との間及び相互間に環状の空隙を形成する複数
の環状部材とを有して構成され、中央部材及び複数の環
状部材の夫々における一端面部が、全体として球面状部
分を形成してスピーカの振動板部材に対向する位置に配
されるものとされるスピーカ用位相等化器に関する。
【0002】
【従来の技術】ボイスコイル及び振動板部材を含む振動
系の振動により再生音を発するスピーカであって、振動
板部材に狭隙を介して対向する端面部を有するものとし
て配された位相等化器(フェイズプラグ)を備えたもの
が、例えば、高音再生用のスピーカとして知られてい
る。このようなスピーカに用いられる位相等化器は、例
えば、特開平7-231494号公報にも開示されている如く
に、複数の環状空隙が同軸的に形成された特殊な形態を
有して、スピーカの中央部分に配されるものとされる。
【0003】特開平7-231494号公報に開示された類の位
相等化器は、具体的には、例えば、図8にその断面が示
される如くに、円錐状の中央部材1と、各々が大径端部
及び小径端部を有した複数個、例えば,4個の環状部材
2A,2B,2C及び2Dとを備えたものとされる。環
状部材2A〜2Dは、中央部材1を環状部材2Aが包囲
し、環状部材2Aを環状部材2Bが包囲するとともに環
状部材2Bを環状部材2Cが包囲し、さらに、環状部材
2Cを環状部材2Dが包囲するというようにして、中央
部材1を順次包囲するとともに、中央部材1と環状部材
2Aとの間、環状部材2Aと環状部材2Bとの間、環状
部材2Bと環状部材2Cとの間、及び、環状部材2Cと
環状部材2Dとの間の夫々に、環状の空隙4を形成する
状態をもって配される。そして、中央部材1と環状部材
2Aとが、連結部5によって部分的に連結され、また、
環状部材2Aと環状部材2Bとの部分的な連結,環状部
材2Bと環状部材2Cとの部分的な連結、及び、環状部
材2Cと環状部材2Dとの部分的な連結が、夫々、連結
部6によってなされて、全体が一体化されている。
【0004】環状部材2A〜2Dの夫々における大径端
部及びそれらにより包囲された中央部材1の一端部は、
各々の端面部分が全体として球面状部分7を形成するも
のとされており、球面状部分7は、位相等化器全体がス
ピーカに組み付けられるとき、スピーカの振動板部材に
狭隙を介して対向する位置に配される。また、環状部材
2A〜2Dの夫々における小径端部及びそれらにより包
囲された中央部材1の他端部は、仮想平面8上に位置す
るものとされている。
【0005】環状部材2A〜2Dのうちの最外方に位置
する環状部材2Dには、複数の突出取付部9が所定の間
隔をおいて設けられている。複数の突出取付部9は、環
状部材2Dにおける大径端部の外面側から突出せしめら
れており、位相等化器全体がスピーカに組み付けられる
とき、スピーカにおけるセンターポール部材10に設け
られ取付孔10Aに係合するものとされ、例えば、接着
剤が用いられて、取付孔10A内に固定される。それに
より、中央部材1と4個の環状部材2A〜2Dとを備え
た位相等化器の全体が、センターポール部材10によっ
て支持される状態とされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の如くの中央部材
及びそれを包囲する複数の環状部材を有した位相等化器
が組み付けられるスピーカは、通常、高音再生用として
形成され、特に、上限高音域の近傍おいて伸びのある再
生音が得られるようにされることが要望される。それゆ
え、それに用いられる位相等化器についても、上限高音
域の近傍おいて伸びのある再生音を得るという目的に叶
ったものとされることが望まれるところとなる。しかし
ながら、前述されたものの如くの従来の位相等化器にあ
っては、スピーカにより得られる上限高音域の近傍おけ
る再生音の伸びに寄与するものとは言い難く、さらに
は、複数の環状部材の夫々における小径端部側の部分に
不所望な振動が生じて、ノイズを発生する事態をまねく
ことになる虞もある。
【0007】斯かる点に鑑み、本発明は、円錐状を成す
中央部材と、それを順次包囲する状態をもって同軸的に
配されて、中央部材との間及び相互間に環状の空隙を形
成する複数の環状部材とを有し、中央部材と複数の環状
部材のうちのひとつとが部分的に連結されるとともに、
複数の環状部材の夫々が部分的に相互連結されることに
より一体化されて構成され、スピーカに組み付けられた
とき、スピーカから上限高音域の近傍において伸びのあ
る再生音が得られることになり、さらには、不所望な振
動を生じる事態をまねかないものとされるスピーカ用位
相等化器を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係るスピーカ用位相等化器は、円錐状を成
す中央部材と、その中央部材を順次包囲して同軸的に配
され、中央部材との間及び相互間に環状の空隙を形成す
る複数の環状部材とを有するとともに、中央部材及び複
数の環状部材のうちの相互に隣接するものを部分的に連
結して、中央部材及び複数の環状部材を一体化する複数
の連結部が設けられて成り、中央部材及び複数の環状部
材の夫々におけるスピーカの振動板部材に対向する位置
に配される端面部が、全体として球面状部分を形成する
とともに、中央部材及び複数の環状部材の夫々における
スピーカの振動板部材に対向する端面部とは反対側とな
る端部が、球面状部分が成す曲面に略沿った仮想曲面上
に位置するものとされて、構成される。
【0009】また、本発明に係るスピーカ用位相等化器
は、複数の環状部材のうちの相互に隣接するものを部分
的に連結する連結部が、複数の環状部材のうちの相互に
隣接するものの夫々におけるスピーカの振動板部材に対
向する位置に配される端面部側の位置とその端面部側と
は反対側となる端部側の位置とに夫々配されるものとさ
れる。
【0010】このように構成される本発明に係るスピー
カ用位相等化器にあっては、中央部材及び複数の環状部
材の夫々における、スピーカの振動板部材に対向する端
面部とは反対側となる端部が、スピーカの振動板部材に
対向する位置に配される端面部が形成する球面状部分が
成す曲面に略沿った仮想曲面上に位置するものとされる
ことにより、スピーカに組み付けられたとき、スピーカ
から得られる再生音の上限高音域の近傍における伸びに
寄与することが、実験的に確認されている。
【0011】また、複数の環状部材のうちの相互に隣接
するものを部分的に連結する連結部が、複数の環状部材
のうちの相互に隣接するものの夫々におけるスピーカの
振動板部材に対向する位置に配される端面部側の位置と
その端面部側とは反対側となる端部側の位置との両方に
夫々配されるので、複数の環状部材が不所望な振動を生
じる事態をまねかないものとされる。
【0012】
【発明の実施の形態】図3は、本発明に係るスピーカ用
位相等化器の一例をそれが適用されたスピーカユニット
と共に示す。
【0013】図3に示されるスピーカユニットにあって
は、底部に中央開口10Aが設けられた有底円筒状の磁
気ヨーク10と、環状平板部材11及び環状シール部材
12を介在させて磁気ヨーク10に螺子止めされ、磁気
ヨーク10との間に空間部を形成するカバー部材14
と、カバー部材14を貫通する接続端子15とが設けら
れており、カバー部材14の内壁面には、吸音材が配さ
れている。磁気ヨーク10及びカバー部材14により形
成される空間部内には、磁気ヨーク10の底部に固定さ
れて、磁気ヨーク10の底部に設けられた中央開口10
Aに連なる中空部を有する状態におかれた環状マグネッ
ト17,金属製もしくは合成樹脂製とされた位相等化器
30、及び、環状マグネット17に固着されて環状マグ
ネット17と位相等化器30との間に配されて、環状マ
グネット17の中空部に連なる中空部を有する状態にお
かれたセンターポール50等が収容されている。センタ
ーポール50は、鉄製でその表面に銅メッキが施された
ものとされており、位相等化器30が取り付けられてい
る。磁気ヨーク10,環状平板部材11,環状マグネッ
ト17及びセンターポール50は、磁気回路を形成して
いる。
【0014】磁気ヨーク10に設けられた中央開口10
A,環状マグネット17に設けられた中空部及びセンタ
ーポール50に設けられた中空部により形成される空間
部には、円筒状スロート部材19が挿入されており、そ
の円筒状スロート部材19内に、センターポール50に
取り付けられた位相等化器30からスピーカ外部に向か
う放音路が形成されている。磁気ヨーク10に設けられ
た中央開口10Aは、磁気ヨーク10の外面部に固着さ
れたシール部材18により覆われている。
【0015】環状平板部材11には、その磁気ヨーク1
0側の面にセンターポール50を包囲する環状平板部材
20が当接せしめられており、また、そのカバー部材1
4側の面に位相等化器30を包囲する環状枠部材21が
当接せしめられている。
【0016】位相等化器30は、本発明に係るスピーカ
用位相等化器の一例を成すものとされている。この位相
等化器30にあっては、図1及び図2にも示される如
く、円錐状を成す中央部材31と、各々が大径端部及び
小径端部を有した複数個、例えば,4個の環状部材32
A,32B,32C及び32Dとが備えられている。
【0017】環状部材32A〜32Dは、中央部材31
を環状部材32Aが包囲し、環状部材32Aを環状部材
32Bが包囲するとともに環状部材32Bを環状部材3
2Cが包囲し、さらに、環状部材32Cを環状部材32
Dが包囲するというようにして、中央部材31を順次包
囲する同軸的に配されたものとされている。そして、こ
れら中央部材31及び4個の環状部材32A〜32D
は、中央部材31と環状部材32Aとの間、環状部材3
2Aと環状部材32Bとの間、環状部材32Bと環状部
材32Cとの間、及び、環状部材32Cと環状部材32
Dとの間の夫々に、同軸的に配されることになる環状の
空隙33を形成している。
【0018】空隙33の各々は、中央部材31が円錐状
を成すとともに環状部材32A〜32Dの夫々が大径端
部及び小径端部を有するものとされていることにより、
環状部材32A〜32Dの夫々における大径端部、及
び、それらにより包囲される中央部材31の一端部が位
置する方に開口する部分の幅に比して、環状部材32A
〜32Dの夫々における小径端部、及び、それらにより
包囲される中央部材31の他端部が位置する方に開口す
る部分の幅が大とされている。
【0019】さらに、相互に隣接する中央部材31と環
状部材32Aとが、連結部34によって部分的に連結さ
れ、また、相互に隣接する環状部材32Aと環状部材3
2Bとの部分的な連結,相互に隣接する環状部材32B
と環状部材32Cとの部分的な連結、及び、相互に隣接
する環状部材32Cと環状部材32Dとの部分的な連結
が、夫々、連結部35によりなされていて、中央部材3
1と4個の環状部材32A〜32Dとの全体が一体化さ
れている。環状部材32Aと環状部材32Bとを部分的
に連結する連結部35は、環状部材32A及び32Bの
夫々の大径端部側の位置及び環状部材32A及び32B
の夫々の小径端部側の位置の両者に配されている。ま
た、環状部材32Bと環状部材32Cとを部分的に連結
する連結部35も、図1及び図2には現れていないが、
環状部材32B及び32Cの夫々の大径端部側の位置及
び環状部材32B及び32Cの夫々の小径端部側の位置
の両者に配されており、さらに、環状部材32Cと環状
部材32Dとを部分的に連結する連結部35も、環状部
材32C及び32Dの夫々の大径端部側の位置及び環状
部材32C及び32Dの夫々の小径端部側の位置の両者
に配されている。
【0020】環状部材32A〜32Dの夫々における大
径端部、及び、それらにより包囲された中央部材31の
一端部は、各々の端面部が全体として球面状部分30A
を形成するものとされており、この球面状部分30A
は、位相等化器30全体がスピーカに組み付けられると
き、図4に拡大されて示される如く、スピーカユニット
の振動板部材60を構成するドーム状部61に狭隙37
を介して対向する位置に配される。即ち、環状部材32
A〜32Dの夫々における大径端部及びそれらにより包
囲された中央部材31の一端部の端面部は、スピーカユ
ニットの振動板部材60に対向する位置に配されている
のである。また、環状部材32A〜32Dの夫々におけ
る、大径端部とは反対側となる、小径端部、及び、それ
らにより包囲された中央部材31の他端部は、仮想曲面
30B上に位置するものとされている。仮想曲面30B
は、球面状部分30Aが成す曲面に略沿った仮想曲面と
され、球面状部分30Aが凸曲面を成すもとにあって、
その凸曲面に略沿った凹曲面を成している。
【0021】環状部材32A〜32Dのうちの最外方に
位置する環状部材32Dには、複数の、例えば、4個の
突出取付部38が所定の間隔、例えば、中央部材31の
中心軸線を中心とする角度間隔において90度とされる
間隔をおいて設けられている。これら4個の突出取付部
38は、環状部材32Dにおける大径端部の外面側から
小径端部側に向けて突出せしめられており、夫々には螺
子孔38Aが設けられている。
【0022】このように構成された位相等化器30は、
環状部材32A〜32Dの夫々における大径端部及びそ
れらにより包囲された中央部材31の一端部の各々の端
面部が形成する球面状部分30Aが振動板部材60を構
成するドーム状部61により覆われるとともに、仮想曲
面30B上に位置するものとされた、環状部材32A〜
32Dの夫々における小径端部及びそれらにより包囲さ
れた中央部材31の他端部がドーム状のダストスクリー
ン39により覆われた状態をもって、センターポール5
0に取り付けられる。それにより、位相等化器30の全
体がセンターポール50によって支持される。
【0023】位相等化器30を支持する支持部材を構成
するセンターポール50は、位相等化器30における環
状部材32Dに対向する部分が、環状部材32Dの外面
形状に対応する凹部50Aとされている。そして、セン
ターポール50の凹部50Aには、その外周縁部に近接
した部位に、位相等化器30における環状部材32Dに
設けられた4個の突出取付部38に夫々対応する4個の
係合凹部51が設けられている。また、センターポール
50には、複数の係合凹部51の夫々における底部から
環状マグネット17に向けて伸びる複数の透孔55が設
けられている。
【0024】位相等化器30がセンターポール50に取
り付けられるにあたっては、位相等化器30における環
状部材32Dに設けられた4個の突出取付部38が、セ
ンターポール50の凹部50Aに設けられた4個の係合
凹部51に、夫々係合せしめられる状態をもって、位相
等化器30の全体がセンターポール50上に配される。
その際、各突出取付部38は、それに対応する係合凹部
51内に配された、例えば、ゴム材で成る弾性部材56
を介在させて、係合凹部51に係合する状態におかれ
る。弾性部材56の各々は、図5に示される如く、突出
取付部38の形状に応じた有底円筒状を成すものとされ
ており、係合凹部51の底部に当接する部分には、透孔
55に連通せしめられる透孔56Aが設けられている。
【0025】また、位相等化器30がセンターポール5
0に取り付けられるに際しては、センターポール50の
凹部50Aにおける外周縁部に、例えば、真鍮製とされ
る円板状スペーサ57が各係合凹部51に近接せしめら
れて配されて、位相等化器30における環状部材32D
の外面部とセンターポール50の凹部50Aとの間に介
在せしめられるものとされる。さらに、位相等化器30
における環状部材32Dの外面部とセンターポール50
の凹部50Aとの間における複数箇所に、両面接着テー
プ58が介在せしめられる。
【0026】そして、位相等化器30の環状部材32D
に設けられた複数の突出取付部38の夫々が、弾性部材
56を介在させてセンターポール50の凹部50Aに設
けられた係合凹部51に係合する状態とされたもとで、
センターポール50に設けられた透孔55及び弾性部材
56に設けられた透孔56Aを通じた螺子部材59が、
突出取付部38に設けられた螺子孔38Aに螺合せしめ
られることによって、突出取付部38が係合凹部51内
に固定され、それによって、位相等化器30のセンター
ポール50に対する取付けがなされる。
【0027】このようにして位相等化器30を支持する
センターポール50は、その凹部50Aに設けられた複
数の係合凹部51の夫々が、それに対して、位相等化器
30の環状部材32Dに設けられた突出取付部38が弾
性部材56を介在させて係合するものとされることによ
り、突出取付部38に直接的に接触することが回避され
たものとされる。
【0028】位相等化器30との間に狭隙37を介して
配されるドーム状部61を有した振動板部材60は、図
6及び図7に示される如くに、ドーム状部61の外周縁
部分にボイスコイル62が巻装されるとともに、ドーム
状部61とそれを包囲するエッジ部63とが、エッジ部
63を包囲する環状枠部材21によって支持されるもの
とされる。そして、環状枠部材21は、螺子部材23に
よって、環状平板部材11のカバー部材14側の面に取
り付けられ、それにより、ボイスコイル62が、環状平
板部材11に対向配置せしめられて、磁気ヨーク10,
環状平板部材11,環状マグネット17及びセンターポ
ール50により形成される磁気回路により形成される磁
界内に置かれる。
【0029】環状枠部材21には、夫々が振動板部材6
0に向けて伸びるものとされた一対の制動板部材65が
相互に対向して配されている。一対の制動板部材65の
夫々は、ゴム材もしくは軟質プラスチック材により弾性
を有するものとされて形成され、カバー部材14を貫通
する接続端子15から伸びるリード線66が取り付けら
れて、そのリード線66を、ボイスコイル62へと導い
て接続するようになされている。
【0030】このようにして構成されている図3に示さ
れるスピーカユニットにあっては、位相等化器30を支
持するセンターポール50が、その凹部50Aに設けら
れた複数の係合凹部51の夫々に、位相等化器30の環
状部材32Dに設けられた突出取付部38が弾性部材5
6を介在させて係合するものとされ、係合凹部51が突
出取付部38に直接的に接触しないものとされているこ
とにより、位相等化器30とセンターポール50との間
の振動伝達が弾性部材56によって実質的に遮断され
て、位相等化器30の不要振動が抑制され、再生音の品
質の向上が図られることになる。
【0031】また、位相等化器30が、それを構成する
環状部材32A〜32Dの夫々における小径端部及びそ
れらにより包囲された中央部材31の他端部が、振動板
部材60を構成するドーム状部61に狭隙37を介して
対向する球面状部分30Aが成す曲面に略沿ったものと
される仮想曲面30B上に位置するものとされることに
より、再生音が上限高音域の近傍における伸びが顕著な
ものとされる。斯かる位相等化器30に起因する効果
は、本願発明者によって実験的に確認されている。即
ち、環状部材32A〜32Dの夫々における小径端部及
びそれらにより包囲された中央部材31の他端部が、振
動板部材60を構成するドーム状部61に狭隙37を介
して対向する球面状部分30Aが成す曲面に略沿ったも
のとされる仮想曲面30B上に位置するものとされて構
成された位相等化器30は、スピーカユニットにより得
られる再生音の上限高音域の近傍における伸びの助長に
寄与するのである。
【0032】さらに、位相等化器30が、環状部材32
Aと環状部材32Bとを部分的に連結する連結部35
が、環状部材32A及び32Bの夫々の大径端部側の位
置及び環状部材32A及び32Bの夫々の小径端部側の
位置の両者に配され,環状部材32Bと環状部材32C
とを部分的に連結する連結部35が、環状部材32B及
び32Cの夫々の大径端部側の位置及び環状部材32B
及び32Cの夫々の小径端部側の位置の両者に配され、
かつ、環状部材32Cと環状部材32Dとを部分的に連
結する連結部35が、環状部材32C及び32Dの夫々
の大径端部側の位置及び環状部材32C及び32Dの夫
々の小径端部側の位置の両者に配されたものとなされて
いることにより、環状部材32A〜32Dの夫々におけ
る特に小径端部側が、不所望な振動を生じる事態をまね
かないものとされ、それによっても、スピーカユニット
により得られる再生音の品質の向上が図られる。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
係るスピーカ用位相等化器にあっては、中央部材及び複
数の環状部材の夫々における、スピーカの振動板部材に
対向する端面部とは反対側となる端部が、スピーカの振
動板部材に対向する位置に配される端面部が形成する球
面状部分が成す曲面に略沿った仮想曲面上に位置するも
のとされることにより、スピーカに組み付けられたと
き、スピーカから得られる再生音の上限高音域の近傍に
おける伸びを効果的に助長し、再生音の品質の向上を図
ることができることになる。
【0034】また、複数の環状部材のうちの相互に隣接
するものを部分的に連結する連結部が、複数の環状部材
のうちの相互に隣接するものの夫々におけるスピーカの
振動板部材に対向する位置に配される端面部側の位置と
その端面部側とは反対側となる端部側の位置との両方に
夫々配されるので、複数の環状部材が不所望な振動を生
じる事態をまねかないものとされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスピーカ用位相等化器の一例の要
部を示す断面図である。
【図2】本発明に係るスピーカ用位相等化器の一例を示
す平面図である。
【図3】本発明に係るスピーカ用位相等化器の一例をそ
れが適用されたスピーカユニットと共に示す部分断面図
である。
【図4】図3に示される位相等化器と振動板部材との配
置態様を示す部分拡大断面図である。
【図5】図3に示される位相等化器及びセンターポール
に夫々設けられた突出取付部及び係合凹部の相互係合状
態の説明に供される分解斜視図である。
【図6】図3に示される振動板部材の説明に供される平
面図である。
【図7】図3に示される振動板部材の説明に供される側
面図である。
【図8】従来の位相等化器の説明に供される断面図であ
る。
【符号の説明】
10 磁気ヨーク 11,20 環状平板部材 14 カバー部材 15 接続端子 17 環状マグネット 21 環状枠部材 30 位相等化器 30A 球面状部分 30B 仮想曲面 31 中央部材 32A,32B,32C,32D 環状部材 33 空隙 34,35 連結部 38 突出取付部 39 ダストスクリーン 50 センターポール 50A 凹部 51 係合凹部 56 弾性部材 57 円板状スペーサ 58 両面接着テープ 59 螺子部材 60 振動板部材 61 ドーム状部 62 ボイスコイル 63 エッジ部 66 リード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市橋 章次郎 静岡県掛川市葛川459番地8号

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円錐状を成す中央部材と、該中央部材を順
    次包囲して同軸的に配され、上記中央部材との間及び相
    互間に環状の空隙を形成する複数の環状部材とを有する
    とともに、上記中央部材及び複数の環状部材のうちの相
    互に隣接するものを部分的に連結して、該中央部材及び
    複数の環状部材を一体化する複数の連結部が設けられ、
    上記中央部材及び複数の環状部材の夫々におけるスピー
    カの振動板部材に対向する位置に配される端面部が、全
    体として球面状部分を形成するとともに、上記中央部材
    及び複数の環状部材の夫々における上記端面部とは反対
    側となる端部が、上記球面状部分が成す曲面に略沿った
    仮想曲面上に位置するものとされることを特徴とするス
    ピーカ用位相等化器。
  2. 【請求項2】中央部材及び複数の環状部材の夫々におけ
    るスピーカの振動板部材に対向する位置に配される端面
    部が全体として形成する球面状部分が凸曲面を成し、上
    記中央部材及び複数の環状部材の夫々における上記端面
    部とは反対側となる端部が仮想凹曲面上に位置すること
    を特徴とする請求項1記載のスピーカ用位相等化器。
  3. 【請求項3】中央部材と該中央部材に隣接する複数の環
    状部材の一つとの間、及び、上記複数の環状部材の相互
    間に夫々形成される環状の空隙における、上記中央部材
    及び複数の環状部材の夫々におけるスピーカの振動板部
    材に対向する位置に配される端面部側に開口する部分の
    幅に比して、上記中央部材及び複数の環状部材の夫々に
    おける上記端面部とは反対側となる端部側に開口する部
    分の幅が大とされることを特徴とする請求項1または2
    記載のスピーカ用位相等化器。
  4. 【請求項4】複数の連結部が、複数の環状部材のうちの
    相互に隣接するものを部分的に連結するにあたり、該相
    互に隣接するものの夫々におけるスピーカの振動板部材
    に対向する位置に配される端面部側の位置と、上記相互
    に隣接するものの夫々における上記端面部とは反対側と
    なる端部側の位置とに夫々配されたことを特徴とする請
    求項1,2または3記載のスピーカ用位相等化器。
  5. 【請求項5】複数の環状部材のうちの最外方に位置する
    ものに、弾性部材を介して支持部材に取り付けられる複
    数の突出取付部が設けられることを特徴とする請求項1
    から4のいずれかに記載のスピーカ用位相等化器。
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