JP3579991B2 - スピーカ用位相等化器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、円錐状の中央部材と、それを順次包囲する状態をもって同軸的に配され、中央部材との間及び相互間に環状の空隙を形成する複数の環状部材とを有して構成され、中央部材及び複数の環状部材の夫々における一端面部が、全体として球面状部分を形成してスピーカの振動板部材に対向する位置に配されるものとされるスピーカ用位相等化器に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボイスコイル及び振動板部材を含む振動系の振動により再生音を発するスピーカであって、振動板部材に狭隙を介して対向する端面部を有するものとして配された位相等化器(フェイズプラグ)を備えたものが、例えば、高音再生用のスピーカとして知られている。このようなスピーカに用いられる位相等化器は、例えば、特開平7−231494号公報にも開示されている如くに、複数の環状空隙が同軸的に形成された特殊な形態を有して、スピーカの中央部分に配されるものとされる。
【0003】
特開平7−231494号公報に開示された類の位相等化器は、具体的には、例えば、図8にその断面が示される如くに、円錐状の中央部材1と、各々が大径端部及び小径端部を有した複数個、例えば,4個の環状部材2A,2B,2C及び2Dとを備えたものとされる。環状部材2A〜2Dは、中央部材1を環状部材2Aが包囲し、環状部材2Aを環状部材2Bが包囲するとともに環状部材2Bを環状部材2Cが包囲し、さらに、環状部材2Cを環状部材2Dが包囲するというようにして、中央部材1を順次包囲するとともに、中央部材1と環状部材2Aとの間、環状部材2Aと環状部材2Bとの間、環状部材2Bと環状部材2Cとの間、及び、環状部材2Cと環状部材2Dとの間の夫々に、環状の空隙4を形成する状態をもって配される。そして、中央部材1と環状部材2Aとが、連結部5によって部分的に連結され、また、環状部材2Aと環状部材2Bとの部分的な連結,環状部材2Bと環状部材2Cとの部分的な連結、及び、環状部材2Cと環状部材2Dとの部分的な連結が、夫々、連結部6によってなされて、全体が一体化されている。
【0004】
環状部材2A〜2Dの夫々における大径端部及びそれらにより包囲された中央部材1の一端部は、各々の端面部分が全体として球面状部分7を形成するものとされており、球面状部分7は、位相等化器全体がスピーカに組み付けられるとき、スピーカの振動板部材に狭隙を介して対向する位置に配される。また、環状部材2A〜2Dの夫々における小径端部及びそれらにより包囲された中央部材1の他端部は、仮想平面8上に位置するものとされている。
【0005】
環状部材2A〜2Dのうちの最外方に位置する環状部材2Dには、複数の突出取付部9が所定の間隔をおいて設けられている。複数の突出取付部9は、環状部材2Dにおける大径端部の外面側から突出せしめられており、位相等化器全体がスピーカに組み付けられるとき、スピーカにおけるセンターポール部材に設けられ取付孔Aに係合するものとされ、例えば、接着剤が用いられて、取付孔A内に固定される。それにより、中央部材1と4個の環状部材2A〜2Dとを備えた位相等化器の全体が、センターポール部材によって支持される状態とされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如くの中央部材及びそれを包囲する複数の環状部材を有した位相等化器が組み付けられるスピーカは、通常、高音再生用として形成され、特に、上限高音域の近傍おいて伸びのある再生音が得られるようにされることが要望される。それゆえ、それに用いられる位相等化器についても、上限高音域の近傍おいて伸びのある再生音を得るという目的に叶ったものとされることが望まれるところとなる。しかしながら、前述されたものの如くの従来の位相等化器にあっては、スピーカにより得られる上限高音域の近傍おける再生音の伸びに寄与するものとは言い難く、さらには、複数の環状部材の夫々における小径端部側の部分に不所望な振動が生じて、ノイズを発生する事態をまねくことになる虞もある。
【0007】
斯かる点に鑑み、本発明は、円錐状を成す中央部材と、それを順次包囲する状態をもって同軸的に配されて、中央部材との間及び相互間に環状の空隙を形成する複数の環状部材とを有し、中央部材と複数の環状部材のうちのひとつとが部分的に連結されるとともに、複数の環状部材の夫々が部分的に相互連結されることにより一体化されて構成され、スピーカに組み付けられたとき、スピーカから上限高音域の近傍において伸びのある再生音が得られることになり、さらには、不所望な振動を生じる事態をまねかないものとされるスピーカ用位相等化器を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成すべく、本発明に係るスピーカ用位相等化器は、円錐状を成す中央部材と、その中央部材を順次包囲して同軸的に配され、中央部材との間及び相互間に環状の空隙を形成する複数の環状部材とを有するとともに、中央部材及び複数の環状部材のうちの相互に隣接する二つのものを部分的に連結して、中央部材及び複数の環状部材を一体化する複数の連結部が設けられて成り、中央部材及び複数の環状部材の夫々におけるスピーカの振動板部材に対向する位置に配される端面部が、全体として凸曲面を成す球面状部分を形成するとともに、中央部材及び複数の環状部材の夫々におけるスピーカの振動板部材に対向する端面部とは反対側となる端部が、球面状部分が成す曲面に略沿った仮想曲面上に位置するものとされ、さらに、複数の連結部のうちの相互に隣接する二つの環状部材を部分的に連結するものが、当該相互に隣接する二つの環状部材の夫々におけるスピーカの振動板部材に対向する位置に配される端面部側の位置と当該相互に隣接する二つの環状部材の夫々における斯かる端面部とは反対側となる端部側の位置とに配されて、構成される。
【0010】
このように構成される本発明に係るスピーカ用位相等化器にあっては、中央部材及び複数の環状部材の夫々における、スピーカの振動板部材に対向する端面部とは反対側となる端部が、スピーカの振動板部材に対向する位置に配される端面部が形成する球面状部分が成す曲面に略沿った仮想曲面上に位置するものとされることにより、スピーカに組み付けられたとき、スピーカから得られる再生音の上限高音域の近傍における伸びに寄与することが、実験的に確認されている。
【0011】
また、複数の連絡部のうちの相互に隣接する二つの環状部材を部分的に連結するものが、当該相互に隣接する二つの環状部材の夫々におけるスピーカの振動板部材に対向する位置に配される端面部側の位置と当該相互に隣接する二つの環状部材の夫々における斯かる端面部とは反対側となる端部側の位置との両方に配されるので、複数の環状部材が不所望な振動を生じる事態をまねかないものとされる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図3は、本発明に係るスピーカ用位相等化器の一例をそれが適用されたスピーカユニットと共に示す。
【0013】
図3に示されるスピーカユニットにあっては、底部に中央開口10Aが設けられた有底円筒状の磁気ヨーク10と、環状平板部材11及び環状シール部材12を介在させて磁気ヨーク10に螺子止めされ、磁気ヨーク10との間に空間部を形成するカバー部材14と、カバー部材14を貫通する接続端子15とが設けられており、カバー部材14の内壁面には、吸音材が配されている。磁気ヨーク10及びカバー部材14により形成される空間部内には、磁気ヨーク10の底部に固定されて、磁気ヨーク10の底部に設けられた中央開口10Aに連なる中空部を有する状態におかれた環状マグネット17,金属製もしくは合成樹脂製とされた位相等化器30、及び、環状マグネット17に固着されて環状マグネット17と位相等化器30との間に配されて、環状マグネット17の中空部に連なる中空部を有する状態におかれたセンターポール50等が収容されている。センターポール50は、鉄製でその表面に銅メッキが施されたものとされており、位相等化器30が取り付けられている。磁気ヨーク10,環状平板部材11,環状マグネット17及びセンターポール50は、磁気回路を形成している。
【0014】
磁気ヨーク10に設けられた中央開口10A,環状マグネット17に設けられた中空部及びセンターポール50に設けられた中空部により形成される空間部には、円筒状スロート部材19が挿入されており、その円筒状スロート部材19内に、センターポール50に取り付けられた位相等化器30からスピーカ外部に向かう放音路が形成されている。磁気ヨーク10に設けられた中央開口10Aは、磁気ヨーク10の外面部に固着されたシール部材18により覆われている。
【0015】
環状平板部材11には、その磁気ヨーク10側の面にセンターポール50を包囲する環状平板部材20が当接せしめられており、また、そのカバー部材14側の面に位相等化器30を包囲する環状枠部材21が当接せしめられている。
【0016】
位相等化器30は、本発明に係るスピーカ用位相等化器の一例を成すものとされている。この位相等化器30にあっては、図1及び図2にも示される如く、円錐状を成す中央部材31と、各々が大径端部及び小径端部を有した複数個、例えば,4個の環状部材32A,32B,32C及び32Dとが備えられている。
【0017】
環状部材32A〜32Dは、中央部材31を環状部材32Aが包囲し、環状部材32Aを環状部材32Bが包囲するとともに環状部材32Bを環状部材32Cが包囲し、さらに、環状部材32Cを環状部材32Dが包囲するというようにして、中央部材31を順次包囲する同軸的に配されたものとされている。そして、これら中央部材31及び4個の環状部材32A〜32Dは、中央部材31と環状部材32Aとの間、環状部材32Aと環状部材32Bとの間、環状部材32Bと環状部材32Cとの間、及び、環状部材32Cと環状部材32Dとの間の夫々に、同軸的に配されることになる環状の空隙33を形成している。
【0018】
空隙33の各々は、中央部材31が円錐状を成すとともに環状部材32A〜32Dの夫々が大径端部及び小径端部を有するものとされていることにより、環状部材32A〜32Dの夫々における大径端部、及び、それらにより包囲される中央部材31の一端部が位置する方に開口する部分の幅に比して、環状部材32A〜32Dの夫々における小径端部、及び、それらにより包囲される中央部材31の他端部が位置する方に開口する部分の幅が大とされている。
【0019】
さらに、相互に隣接する中央部材31と環状部材32Aとが、連結部34によって部分的に連結され、また、相互に隣接する環状部材32Aと環状部材32Bとの部分的な連結,相互に隣接する環状部材32Bと環状部材32Cとの部分的な連結、及び、相互に隣接する環状部材32Cと環状部材32Dとの部分的な連結が、夫々、連結部35によりなされていて、中央部材31と4個の環状部材32A〜32Dとの全体が一体化されている。環状部材32Aと環状部材32Bとを部分的に連結する連結部35は、環状部材32A及び32Bの夫々の大径端部側の位置及び環状部材32A及び32Bの夫々の小径端部側の位置の両者に配されている。また、環状部材32Bと環状部材32Cとを部分的に連結する連結部35も、図1及び図2には現れていないが、環状部材32B及び32Cの夫々の大径端部側の位置及び環状部材32B及び32Cの夫々の小径端部側の位置の両者に配されており、さらに、環状部材32Cと環状部材32Dとを部分的に連結する連結部35も、環状部材32C及び32Dの夫々の大径端部側の位置及び環状部材32C及び32Dの夫々の小径端部側の位置の両者に配されている。
【0020】
環状部材32A〜32Dの夫々における大径端部、及び、それらにより包囲された中央部材31の一端部は、各々の端面部が全体として球面状部分30Aを形成するものとされており、この球面状部分30Aは、位相等化器30全体がスピーカに組み付けられるとき、図4に拡大されて示される如く、スピーカユニットの振動板部材60を構成するドーム状部61に狭隙37を介して対向する位置に配される。即ち、環状部材32A〜32Dの夫々における大径端部及びそれらにより包囲された中央部材31の一端部の端面部は、スピーカユニットの振動板部材60に対向する位置に配されているのである。また、環状部材32A〜32Dの夫々における、大径端部とは反対側となる、小径端部、及び、それらにより包囲された中央部材31の他端部は、仮想曲面30B上に位置するものとされている。仮想曲面30Bは、球面状部分30Aが成す曲面に略沿った仮想曲面とされ、球面状部分30Aが凸曲面を成すもとにあって、その凸曲面に略沿った凹曲面を成している。
【0021】
環状部材32A〜32Dのうちの最外方に位置する環状部材32Dには、複数の、例えば、4個の突出取付部38が所定の間隔、例えば、中央部材31の中心軸線を中心とする角度間隔において90度とされる間隔をおいて設けられている。これら4個の突出取付部38は、環状部材32Dにおける大径端部の外面側から小径端部側に向けて突出せしめられており、夫々には螺子孔38Aが設けられている。
【0022】
このように構成された位相等化器30は、環状部材32A〜32Dの夫々における大径端部及びそれらにより包囲された中央部材31の一端部の各々の端面部が形成する球面状部分30Aが振動板部材60を構成するドーム状部61により覆われるとともに、仮想曲面30B上に位置するものとされた、環状部材32A〜32Dの夫々における小径端部及びそれらにより包囲された中央部材31の他端部がドーム状のダストスクリーン39により覆われた状態をもって、センターポール50に取り付けられる。それにより、位相等化器30の全体がセンターポール50によって支持される。
【0023】
位相等化器30を支持する支持部材を構成するセンターポール50は、位相等化器30における環状部材32Dに対向する部分が、環状部材32Dの外面形状に対応する凹部50Aとされている。そして、センターポール50の凹部50Aには、その外周縁部に近接した部位に、位相等化器30における環状部材32Dに設けられた4個の突出取付部38に夫々対応する4個の係合凹部51が設けられている。また、センターポール50には、複数の係合凹部51の夫々における底部から環状マグネット17に向けて伸びる複数の透孔55が設けられている。
【0024】
位相等化器30がセンターポール50に取り付けられるにあたっては、位相等化器30における環状部材32Dに設けられた4個の突出取付部38が、センターポール50の凹部50Aに設けられた4個の係合凹部51に、夫々係合せしめられる状態をもって、位相等化器30の全体がセンターポール50上に配される。その際、各突出取付部38は、それに対応する係合凹部51内に配された、例えば、ゴム材で成る弾性部材56を介在させて、係合凹部51に係合する状態におかれる。弾性部材56の各々は、図5に示される如く、突出取付部38の形状に応じた有底円筒状を成すものとされており、係合凹部51の底部に当接する部分には、透孔55に連通せしめられる透孔56Aが設けられている。
【0025】
また、位相等化器30がセンターポール50に取り付けられるに際しては、センターポール50の凹部50Aにおける外周縁部に、例えば、真鍮製とされる円板状スペーサ57が各係合凹部51に近接せしめられて配されて、位相等化器30における環状部材32Dの外面部とセンターポール50の凹部50Aとの間に介在せしめられるものとされる。さらに、位相等化器30における環状部材32Dの外面部とセンターポール50の凹部50Aとの間における複数箇所に、両面接着テープ58が介在せしめられる。
【0026】
そして、位相等化器30の環状部材32Dに設けられた複数の突出取付部38の夫々が、弾性部材56を介在させてセンターポール50の凹部50Aに設けられた係合凹部51に係合する状態とされたもとで、センターポール50に設けられた透孔55及び弾性部材56に設けられた透孔56Aを通じた螺子部材59が、突出取付部38に設けられた螺子孔38Aに螺合せしめられることによって、突出取付部38が係合凹部51内に固定され、それによって、位相等化器30のセンターポール50に対する取付けがなされる。
【0027】
このようにして位相等化器30を支持するセンターポール50は、その凹部50Aに設けられた複数の係合凹部51の夫々が、それに対して、位相等化器30の環状部材32Dに設けられた突出取付部38が弾性部材56を介在させて係合するものとされることにより、突出取付部38に直接的に接触することが回避されたものとされる。
【0028】
位相等化器30との間に狭隙37を介して配されるドーム状部61を有した振動板部材60は、図6及び図7に示される如くに、ドーム状部61の外周縁部分にボイスコイル62が巻装されるとともに、ドーム状部61とそれを包囲するエッジ部63とが、エッジ部63を包囲する環状枠部材21によって支持されるものとされる。そして、環状枠部材21は、螺子部材23によって、環状平板部材11のカバー部材14側の面に取り付けられ、それにより、ボイスコイル62が、環状平板部材11に対向配置せしめられて、磁気ヨーク10,環状平板部材11,環状マグネット17及びセンターポール50により形成される磁気回路により形成される磁界内に置かれる。
【0029】
環状枠部材21には、夫々が振動板部材60に向けて伸びるものとされた一対の制動板部材65が相互に対向して配されている。一対の制動板部材65の夫々は、ゴム材もしくは軟質プラスチック材により弾性を有するものとされて形成され、カバー部材14を貫通する接続端子15から伸びるリード線66が取り付けられて、そのリード線66を、ボイスコイル62へと導いて接続するようになされている。
【0030】
このようにして構成されている図3に示されるスピーカユニットにあっては、位相等化器30を支持するセンターポール50が、その凹部50Aに設けられた複数の係合凹部51の夫々に、位相等化器30の環状部材32Dに設けられた突出取付部38が弾性部材56を介在させて係合するものとされ、係合凹部51が突出取付部38に直接的に接触しないものとされていることにより、位相等化器30とセンターポール50との間の振動伝達が弾性部材56によって実質的に遮断されて、位相等化器30の不要振動が抑制され、再生音の品質の向上が図られることになる。
【0031】
また、位相等化器30が、それを構成する環状部材32A〜32Dの夫々における小径端部及びそれらにより包囲された中央部材31の他端部が、振動板部材60を構成するドーム状部61に狭隙37を介して対向する球面状部分30Aが成す曲面に略沿ったものとされる仮想曲面30B上に位置するものとされることにより、再生音が上限高音域の近傍における伸びが顕著なものとされる。斯かる位相等化器30に起因する効果は、本願発明者によって実験的に確認されている。即ち、環状部材32A〜32Dの夫々における小径端部及びそれらにより包囲された中央部材31の他端部が、振動板部材60を構成するドーム状部61に狭隙37を介して対向する球面状部分30Aが成す曲面に略沿ったものとされる仮想曲面30B上に位置するものとされて構成された位相等化器30は、スピーカユニットにより得られる再生音の上限高音域の近傍における伸びの助長に寄与するのである。
【0032】
さらに、位相等化器30が、環状部材32Aと環状部材32Bとを部分的に連結する連結部35が、環状部材32A及び32Bの夫々の大径端部側の位置及び環状部材32A及び32Bの夫々の小径端部側の位置の両者に配され,環状部材32Bと環状部材32Cとを部分的に連結する連結部35が、環状部材32B及び32Cの夫々の大径端部側の位置及び環状部材32B及び32Cの夫々の小径端部側の位置の両者に配され、かつ、環状部材32Cと環状部材32Dとを部分的に連結する連結部35が、環状部材32C及び32Dの夫々の大径端部側の位置及び環状部材32C及び32Dの夫々の小径端部側の位置の両者に配されたものとなされていることにより、環状部材32A〜32Dの夫々における特に小径端部側が、不所望な振動を生じる事態をまねかないものとされ、それによっても、スピーカユニットにより得られる再生音の品質の向上が図られる。
【0033】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな如く、本発明に係るスピーカ用位相等化器にあっては、中央部材及び複数の環状部材の夫々における、スピーカの振動板部材に対向する端面部とは反対側となる端部が、スピーカの振動板部材に対向する位置に配される端面部が形成する球面状部分が成す曲面に略沿った仮想曲面上に位置するものとされることにより、スピーカに組み付けられたとき、スピーカから得られる再生音の上限高音域の近傍における伸びを効果的に助長し、再生音の品質の向上を図ることができることになる。
【0034】
また、複数の連結部のうちの相互に隣接する二つの環状部材を部分的に連結するものが、当該相互に隣接する二つの環状部材の夫々におけるスピーカの振動板部材に対向する位置に配される端面部側の位置と当該相互に隣接する二つの環状部材の夫々における斯かる端面部とは反対側となる端部側の位置との両方に配されるので、複数の環状部材が不所望な振動を生じる事態をまねかないものとされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスピーカ用位相等化器の一例の要部を示す断面図である。
【図2】本発明に係るスピーカ用位相等化器の一例を示す平面図である。
【図3】本発明に係るスピーカ用位相等化器の一例をそれが適用されたスピーカユニットと共に示す部分断面図である。
【図4】図3に示される位相等化器と振動板部材との配置態様を示す部分拡大断面図である。
【図5】図3に示される位相等化器及びセンターポールに夫々設けられた突出取付部及び係合凹部の相互係合状態の説明に供される分解斜視図である。
【図6】図3に示される振動板部材の説明に供される平面図である。
【図7】図3に示される振動板部材の説明に供される側面図である。
【図8】従来の位相等化器の説明に供される断面図である。
【符号の説明】
10 磁気ヨーク
11,20 環状平板部材
14 カバー部材
15 接続端子
17 環状マグネット
21 環状枠部材
30 位相等化器
30A 球面状部分
30B 仮想曲面
31 中央部材
32A,32B,32C,32D 環状部材
33 空隙
34,35 連結部
38 突出取付部
39 ダストスクリーン
50 センターポール
50A 凹部
51 係合凹部
56 弾性部材
57 円板状スペーサ
58 両面接着テープ
59 螺子部材
60 振動板部材
61 ドーム状部
62 ボイスコイル
63 エッジ部
66 リード線

Claims (3)

  1. 円錐状を成す中央部材と、該中央部材を順次包囲して同軸的に配され、上記中央部材との間及び相互間に環状の空隙を形成する複数の環状部材とを有するとともに、上記中央部材及び複数の環状部材のうちの相互に隣接する二つのものを部分的に連結して、該中央部材及び複数の環状部材を一体化する複数の連結部が設けられて成り、上記中央部材及び複数の環状部材の夫々におけるスピーカの振動板部材に対向する位置に配される端面部が、全体として凸曲面を成す球面状部分を形成するとともに、上記中央部材及び複数の環状部材の夫々における上記端面部とは反対側となる端部が、上記球面状部分が成す曲面に略沿った仮想曲面上に位置するものとされること、及び、上記複数の連結部のうちの相互に隣接する二つの環状部材を部分的に連結するものが、該相互に隣接する二つの環状部材の夫々における上記スピーカの振動板部材に対向する位置に配される端面部側の位置と上記相互に隣接する二つの環状部材の夫々における上記端面部とは反対側となる端部側の位置とに配されること、を特徴とするスピーカ用位相等化器。
  2. 上記中央部材と該中央部材に隣接する上記環状部材との間、及び、上記複数の環状部材の相互間に夫々形成される環状の空隙における、上記中央部材及び複数の環状部材の夫々におけるスピーカの振動板部材に対向する位置に配される端面部側に開口する部分の幅に比して、上記中央部材及び複数の環状部材の夫々における上記端面部とは反対側となる端部側に開口する部分の幅が大とされることを特徴とする請求項1記載のスピーカ用位相等化器。
  3. 上記複数の環状部材のうちの最外方に位置するものに、弾性部材を介して支持部材に取り付けられる複数の突出取付部が設けられることを特徴とする請求項1または2記載のスピーカ用位相等化器。
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