JPH09139197A - 密閉型電池 - Google Patents

密閉型電池

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JPH09139197A
JPH09139197A JP7298716A JP29871695A JPH09139197A JP H09139197 A JPH09139197 A JP H09139197A JP 7298716 A JP7298716 A JP 7298716A JP 29871695 A JP29871695 A JP 29871695A JP H09139197 A JPH09139197 A JP H09139197A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電池容器の破裂を確実に防ぎ、また通常の使用
状況下では誤作動することのない信頼性の高い防爆構造
を有する密閉型電池を提供する。 【解決手段】起電力を有する化学物質2を収納し通気孔
1aをもちその通気孔1aが弁部15で塞がれている密
閉容器1を具備する密閉型電池において、弁部15は圧
延方向に延びる少なくとも1本の切欠溝をもつ金属箔で
構成されている。別の例は、通気孔1aは長円または長
方形状で弁部15はその圧延方向と通気孔1aの長手方
向が一致した圧延金属箔で形成されている。圧延された
金属箔は圧延方向と直交する方向に弱いため、さらに切
欠溝でその周囲よりもはるかに弱くなっているため切欠
溝に亀裂が生じ金属箔か破れる。他の例では、通気孔の
長手方向と圧延方向が一致しているため圧延方向と直交
する方向に大きな引張力が作用し容易に金属箔が破れ
る。そして電池内部の圧力はこの破れより外部に漏れ、
電池内部の圧力が下がり、電池の爆発が阻止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防爆機能を備えた
密閉型電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯機器用の電源として利用され
ているニッカドあるいはリチウムイオン等の電池では、
外気中の水分等の混入による性能劣化や電池内容物の外
部への漏出を防ぐため通常密閉構造がとられている。一
方、化学電池においては機器の故障、誤使用等による短
絡、過充電等の異常な電気的あるいは熱的な負荷が加え
られた場合、電界液の分解や蒸発による多量のガスが発
生し、密閉構造をとる電池ではガス発生による内圧上昇
により容器の破裂が引き起こされるという問題がある。
【0003】この密閉型電池容器の破裂を防止する機構
として内圧上昇時にガスを放出する弁構造が提案されて
いる。例えば、特開平1−309252号公報、特開平
1−309253号公報には、密閉容器の一部あるいは
密閉容器の開口部を封口する封口体に切欠溝を形成し、
容器に比べ耐圧強度が相対的に低くなるよう弁部を設け
ることで、内圧上昇時に弁部の開裂によりガスを放出す
る方法が開示されている。
【0004】また特開平4−349347号公報、特開
平6−36752号公報には、封口体を含む容器の一部
に設けたガス放出孔を予めエッチング、プレス加工等の
方法で弁部が形成された薄膜部品で封接することにより
防爆用の弁構造を形成する方法が提案されている。とこ
ろで上記の従来例の弁機構の作動圧力の設定にあたり、
短絡や過充電時の電池容器の破裂を防止するためには、
急激なガス発生に対し弁のガス放出が十分追従できるこ
とが必要である。したがって弁機構の作動圧力は電池容
器の耐圧力に比べ十分低いことが望ましく、弁の安定し
た能力を発揮させるため通常の場合、開裂する溝あるい
は弁部の肉厚は容器の肉厚の1/20から1/10程度
の厚みで形成される必要がある。
【0005】ところがこのような弁部に溝加工をプレス
またはエッチング等の方法で形成する場合、通常では加
工量が大きくなる程寸法バラツキも増加するため、溝加
工の寸法誤差が生じ易く、その結果、弁の作動圧力にも
バラツキが生じ、通常の使用状態においても弁が誤作動
する場合があるという問題があった。また弁部を形成す
る薄膜を封接する構造においては、膜厚を薄くする程低
い圧力での弁の開裂が得られる傾向にあり、そのため薄
膜に施す溝加工量も少なく設定できる。しかし、例えば
レ−ザ溶接、かしめ等の方法でガス放出孔に接合する際
に加えられる熱あるいは応力により、薄膜が薄い程歪が
発生し易い。その結果弁の作動圧力が安定しないという
問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の問題点
に鑑み、電池内部の圧力が異常に上昇した場合には通気
孔が開いて電池容器の破裂を確実に防ぎ、また通常の使
用状況下では誤作動することのない信頼性の高い防爆構
造を有する密閉型電池を提供することを目的とするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本第1発明の密閉型電池
は、起電力を有する化学物質を収納し切欠溝が設けられ
た弁部をもつ密閉容器を具備するもので、前記弁部は圧
延方向に延びる少なくとも1本の切欠溝をもつ金属箔で
構成されていることを特徴とする。また、本第2発明の
密閉型電池は、起電力を有する化学物質を収納し長円状
もしくは長方形状の通気孔をもつ容器本体と圧延方向が
該通気孔の長手方向となりかつ該通気孔を気密的に塞ぐ
ように該容器本体に固定された金属箔とで構成されてい
ることを特徴とする。
【0008】本第1および第2発明は金属箔はその圧延
方向と直交する方向に引張応力が作用した場合比較的低
いしかも一定した圧力で金属箔が破れるという発見に基
づいている。圧延金属箔は圧延加工時に形成される圧延
組織により圧延方向と直交する方向は機械的性質が圧延
方向に比べ相対的にもろくなっている。したがって電池
の内圧上昇時のように圧延金属箔の開裂は圧延方向に沿
って起こり易い。このことから金属箔に形成される溝方
向を箔の圧延方向に一致させること、あるいは、長円ま
たは長方形の通気孔の長手方向と圧延方向とを一致させ
ることにより、従来の場合に比べ低圧力で防爆機能を作
動させることができる。
【0009】本第1、第2発明の密閉型電池は従来の密
閉型電池と同様に密閉容器を有し、この密閉容器に起電
力を有する化学物質が収納されている。この密閉容器は
通気孔をもつ金属製容器本体とこの通気孔を塞ぐように
気密的に固定された金属箔とで形成することができる。
そして第1発明の密閉型電池では、この金属箔に圧延方
向に沿って延びる少なくとも1本の切欠溝が形成されて
いる。
【0010】切欠溝は圧延方向に沿って延びる切欠溝と
交差する少なくとも1本の交差切欠溝を形成することが
できる。この場合交差部分に亀裂が入り易く、溝の切欠
感度が増し亀裂発生がより安定となる。なお、第1発明
の金属製容器本体の通気孔は金属製容器本体自体の内容
積等に応じ任意の大きさおよび形状とすることができ
る。具体的には、通気孔の形状を円形、長円形または長
方形状とすることができる。金属箔の切欠溝はこの通気
孔の中央に位置するように設けることができる。
【0011】金属製容器の通気孔形状が長円もしくは長
方形状である場合、内圧上昇時に金属箔に作用する引裂
力は通気孔の短辺側よりも長辺側に沿って大きくなる。
したがって金属箔の圧延方向を通気孔の長辺方向に一致
させることにより金属箔の開裂をより低圧力で引起こす
ことが可能となる。もちろん、この場合においても圧延
方向への溝の形成によって、更には圧延方向と直交する
方向への溝の追加によって更に低圧力での防爆機能の作
動を得ることも可能である。また特に長円もしくは長方
形状の通気孔周縁にて金属箔が拘束固定される場合、通
気孔短辺側拘束部と比べ長方形拘束部、特に長辺側拘束
部の中心付近にて圧力作動時に金属箔への引裂力が作用
し易いため、この部位近傍に溝を形成することがより有
効である。具体的には、この金属箔はその通気孔の長手
方向の周縁近くにそれぞれ1個、計2個の圧延方向に延
びる切欠溝と、圧延方向に延びる各該切欠溝の中央部を
結ぶ交差切欠溝をH字形に形成するのが好ましい。
【0012】第2発明の密閉型電池では、容器本体に設
けられた通気孔は長円または長方形状であり、その通気
孔の長手方向に圧延方向が一致した金属箔が通気孔を気
密的に塞ぐように固定されている。第2発明の金属箔に
も第1発明で説明した切欠溝を設けてもよい。第1、第
2発明の金属箔は特に限定されないがその厚さが0.0
2〜0.5mm、より実用的には0.03〜0.5mm
が好ましい。また、金属箔はニッケル、アルミニウム、
ステンレスあるいは銅製とすることができる。なお、金
属箔の圧延方向とは最後に圧延されたときの方向を意味
する。
【0013】切欠溝は通気孔の大きさに沿った長さとす
るのが良い。また、溝の深さは箔の厚さの1/10〜9
/10程度、溝の幅は0.1〜0.5mm程度が実用的
である。切欠溝はエツチング、プレス加工等で形成でき
る。なお、通気孔を塞ぐように金属製容器本体に切欠溝
をもつ金属箔を気密的に固定する方法としては、レーザ
ビーム溶接、カシメ加工、溶材を用いた溶接等を採用で
きる。
【0014】
【発明の作用】本第1発明の密閉型電池ではその安全弁
として圧延方向に沿った切欠溝をもつ金属箔を使用して
いる。そして何らかの理由により電池内部の圧力が高ま
ると切欠溝をもつ金属箔はその圧力に押されダイヤフラ
ム状に変形し、切欠溝を開く方向に力が作用する。圧延
された金属箔は圧延方向と直交する方向に弱いため、さ
らに切欠溝でその周囲よりもはるかに弱くなっているた
め切欠溝に亀裂が生じ金属箔か破れる。そして電池内部
の圧力はこの破れより外部に漏れ、電池内部の圧力が下
がり、電池の爆発が阻止される。
【0015】本第2発明の密閉型電池では電池本体の通
気孔が長円または長方形状でかつその長手方向と圧延方
向が一致した金属箔が通気孔を塞いでいる。そして何ら
かの理由により電池内部の圧力が高まると金属箔はその
圧力に押されダイヤフラム状に変形し、圧延方向と直交
する方向により強く引張応力が作用する。圧延された金
属箔は圧延方向と直交する方向に弱いため、圧延方向に
延びる亀裂が生じ金属箔か破れる。そして電池内部の圧
力はこの破れより外部に漏れ、電池内部の圧力が下が
り、電池の爆発が阻止される。
【0016】
【実施例】
(実施例1)本第1発明の実施例1の角形密閉型電池を
以下に説明する。この角形密閉型電池は、その内部構成
を簡略化した断面図を図1に示すように、電池容器1と
この容器内に封入された反応物2と絶縁体6により電池
容器1と絶縁された正極を兼ねる外部端子4とこの外部
端子4と反応物2とを電気的に接続するリード5とから
構成されている。
【0017】電池容器1はステンレス鋼金属の厚さ0.
5mmの金属板で6面体状の箱形状に形成された負極を
兼ねる容器本体11と0.05mmのニッケル圧延箔で
形成された弁部15とからなる。容器本体11の上端面
には前記した外部端子4が固定されるとともに通気孔1
aが形成されている。この通気孔1aは直径5mmの円
形に形成されている。
【0018】弁部15はこの通気孔1aを塞ぐように容
器本体11の内面にレ−ザ溶接により固定されている。
この弁部15はその弁部15を含む角形密閉型電池の上
から見た部分拡大図を図2に示すように、通気孔1aの
中央部に1本の切欠溝15aをもつ。なお、この弁部1
5を形成する金属箔の圧延方向(矢印で示す)は切欠溝
15aの延びる方向になっている。この切欠溝15aは
その長さを4mm、幅0.2mm、深さ0.03mm
で、化学エッチングにより形成したものである。なお、
切欠溝15aの底の残肉厚は0.02mmとなってい
る。
【0019】本実施例の角形密閉型電池は上記した構成
からなる。この角形密閉型電池の電池容器1の機能を見
るため、反応物2を封入していない電池容器1だけのも
のを別に10個調製し、その内部に静水圧を加え、弁部
15が開く開裂圧力を測定した。これら10個の開裂圧
力の範囲は14〜16kg/cm2 であった。なお、比
較のために弁部15の切欠溝15aを金属箔の圧延方向
と直交する方向に形成した反応物2を封入していない電
池容器だけの比較試料を同じように10個調製し、その
内部に静水圧を加え、弁部が開く開裂圧力を測定した。
これら比較試料の10個の開裂圧力の範囲は19〜22
kg/cm2 であった。
【0020】さらに他の比較試料として、金属箔の圧延
方向と直交する切欠溝の深さを更に深くし、切欠溝の底
の残肉厚を0.01mmとし、その他は実施例1の電池
容器1と全く同じとしたものを10個調製し、同じよう
に開裂圧力を測定した。これら比較試料10個の開裂圧
力の範囲は12〜18kg/cm2 であった。この切欠
溝の底の残肉厚を0.01mmと薄くすることにより開
裂圧力を低くすることができたが、開裂圧力のバラツキ
が大きくなり、またレ−ザ溶接による接合時に溝部に亀
裂が生じてしまう場合があった。
【0021】実施例1の角形密閉型電池の電池容器1と
2種類の比較例の電池容器の開裂圧力の測定より明らか
なように、実施例1の電池容器1の場合には、切欠溝1
5aの底の残肉厚さが0.02mmと比較的厚い場合で
も、その開裂圧力を14〜16kg/cm2 と低く、か
つそのバラツキを2kg/cm2 の狭い範囲に収めるこ
とができた。 (実施例2)本第1発明の実施例2の角形密閉型電池の
上から見た部分拡大図を図3に示す。この実施例2の角
形密閉型電池は実施例1の角形密閉型電池とその弁部が
異なるだけで、他の部分は実施例1のものと全く同じで
ある。この実施例2の角形密閉型電池の弁部16も実施
例1の弁部15と同じ0.05mmのニッケル圧延箔を
用いた。実施例2の弁部16は切欠溝として、圧延方向
に沿った切欠溝16aとこれに直交する方向に設けた交
差切欠溝16bからなる十字形状の切欠溝をもつ。な
お、これら2個の切欠溝16a、16bはいずれも長さ
を4mm、幅0.2mm、深さ0.03mm、底の残肉
厚0.02mmで、化学エッチングにより形成したもの
である。
【0022】なお、実施例2の弁部16の開裂圧力は1
2〜15kg/cm2 であった。前記例に比べ開裂圧力
が低下する傾向が見られた。この開裂圧力は実施例1の
弁部15の開裂圧力14〜16kg/cm2 より少し低
いものであつた。尚、実施例1および実施例2におい
て、弁部15および弁部16は電池容器1の内側位置に
て封接した場合を示したが、電池内の圧力上昇時に弁部
の変形が電池容器1の外側の部部品等により阻害され
ず、開裂圧力に影響を及ぼされない限りにおいて、弁部
を電池容器1の外側位置にて封接しても一向に差し支え
ない。 (実施例3)本第2発明の実施例3の角形密閉型電池の
上から見た部分拡大図を図4に示す。この実施例2の角
形密閉型電池は実施例1の角形密閉型電池とその電池容
器の容器本体の通気孔および弁部が異なるだけで、他の
部分は実施例1のものと全く同じである。
【0023】この容器本体11の通気孔1bは縦横それ
ぞれ4mm、7mmの長方形となっている。弁部17は
この通気孔1bを塞ぐように容器本体11の内面にレ−
ザ溶接により固定されている。この弁部17は通気孔1
bの長手方向と圧延方向とを一致させた厚さ0.05m
mのアルミ製の金属箔で形成されている。本実施例の角
形密閉型電池は上記した構成からなる。この角形密閉型
電池の電池容器1の機能を見るため、実施例1と同様
に、電池容器1だけのものを別に10個調製し、その内
部に静水圧を加え、弁部17が開く開裂圧力を測定し
た。これら10個の開裂圧力の範囲は13〜16kg/
cm2 であった。
【0024】なお、比較のために弁部17をその圧延方
向が通気孔1bの長手方向と直交する方向としただけが
異なり他は全く実施例3と同じにした電池容器だけの比
較試料を同じように10個調製し、その内部に静水圧を
加え、弁部が開く開裂圧力を測定した。これら比較試料
の10個の開裂圧力の範囲は15〜20kg/cm2
あった。
【0025】この実施例3より金属箔の圧延方向を容器
本体の通気孔の長手方向と一致させることにより開裂圧
力を13〜16kg/cm2 と低くすることができた。
尚、実施例1、2から明らかなように弁部17をニッケ
ルあるいはステンレス等の硬い材料で形成する場合に、
図5のように金属箔を圧延方向に切欠溝17aを形成す
ることにより、開裂圧力を低く、かつバラツキを少なく
することができる。 (実施例4)本第1および第2発明の実施例に当たる実
施例4の角形密閉型電池の上から見た部分拡大図を図6
に示す。この実施例4の角形密閉型電池は実施例3の角
形密閉型電池とその弁部が異なるだけで、他の部分は実
施例3のものと全く同じである。この実施例4の角形密
閉型電池の弁部18は0.05mmのニッケル圧延箔を
用いた。
【0026】実施例4の弁部18は切欠溝として、圧延
方向に沿いかつ通気孔1bの長辺に沿った2個の切欠溝
18a、18aとこれに直交する方向に設けた交差切欠
溝18bからなるH字形状の切欠溝をもつ。なお、これ
ら3個の切欠溝18a、18aはいずれも長さを6m
m、幅0.2mm、深さ0.03mm、底の残肉厚0.
02mmであり、交差切欠溝18bは長さを4mm、幅
0.2mm、深さ0.03mm、底の残肉厚0.02m
mであり、いずれも化学エッチングにより形成したもの
である。なお、実施例4の弁部18の開裂圧力は10〜
13kg/cm2であった。
【0027】本実施例の通気孔1bの長辺に沿った2個
の切欠溝18a、18aとこれに直交する方向に設けた
交差切欠溝18bからなるH字形状の切欠溝に代えて、
図7に示すように通気孔1bの長辺の一方に沿った1個
の切欠溝18aとこの切欠溝18aの中央から長辺の他
方に伸びる1個の交差切欠溝18bからなるT字形状の
切欠溝としてもよい。
【0028】実施例3、実施例4から明らかなように、
通気孔の形状を長方形とし、その長手方向と圧延方向を
一致させた金属箔で弁部を形成することにより、開裂圧
力を低くかつバラツキの小さいものとすることができる
ことがわかる。なお、実施例では通気孔に弁部を接合方
法としてレ−ザ溶接を採用したが、両者の気密性及び接
合強度を保てる限りにおいて、超音波溶接、接着等どの
ような接合方法を用いても構わない。また弁部に使用さ
れる材質は圧延材料であり、電蝕あるいは電池容器との
接合性が使用上問題とならない限り、どのような材質を
用いても良い。
【0029】また今回、電池容器を封接する封口体に通
気孔を設ける例にて本発明を説明したが、電池容器に直
接通気孔を設け、弁部にて閉塞するようにしてもよい。
尚、従来例のように容器本体あるいはその封口体に直接
弁部を設ける場合においても、容器本体あるいはその封
口体が圧延金属で形成され、その圧延方向にそって切欠
溝を形成してもよいことは明白である。
【0030】上記実施例に示すように、本発明によれば
低圧力で再現性の良い防爆機能をもつ密閉電池が得ら
れ、近年の携帯機器の携帯性の向上の要求による電池の
軽量化への方向における電池容器の薄肉化での最小限の
耐圧力保証が必要な状況にて本発明は非常に有効であ
る。
【0031】
【発明の効果】本発明の密閉型電池ではその安全弁とし
て使用する金属箔の膜厚化および形成される溝部の厚肉
化が可能となる。そのため密閉容器への封接時の熱、外
力等による歪の発生や溝加工時の寸法誤差を大幅に抑え
ることができ、加工が容易となる。また、低い圧力で再
現性良く作動する防爆機能が得られ、かつ、通常使用時
の誤作動による切欠溝の破れが防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の密閉型電池の断面図であ
る。
【図2】本発明の実施例1の角形密閉型電池の弁部を示
す上から見た部分拡大図である。
【図3】本発明の実施例2の角形密閉型電池の弁部を示
す上から見た部分拡大図である。
【図4】本発明の実施例3の角形密閉型電池の弁部を示
す上から見た部分拡大図である。
【図5】本発明の実施例3の変形例にあたる角形密閉型
電池の弁部を示す上から見た部分拡大図である。
【図6】本発明の実施例4の角形密閉型電池の弁部を示
す上から見た部分拡大図である。
【図7】本発明の実施例4のの変形例にあたる角形密閉
型電池の弁部を示す上から見た部分拡大図である。
【符号の説明】
1─電池容器 2─反応物 4─外部端子 5─
リード 6─絶縁体 11─容器本体 15、16、17、
18─弁部 1a、1b─通気孔 15a、16a、17a、18
a─切欠溝 16b、18b─交差切欠溝

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 起電力を有する化学物質を収納し切欠溝
    が設けられた弁部をもつ密閉容器を具備する密閉型電池
    において、 前記弁部は圧延方向に延びる少なくとも1本の切欠溝を
    もつ金属箔で構成されていることを特徴とする密閉型電
    池。
  2. 【請求項2】 前記密閉容器は通気孔をもつ金属製容器
    本体と該通気孔を塞ぐように気密的に固定された前記金
    属箔とで形成されている請求項1記載の密閉型電池。
  3. 【請求項3】 前記金属箔には圧延方向に延びる前記切
    欠溝と交差する少なくとも1本の交差切欠溝をもつ請求
    項1又は2記載の密閉型電池。
  4. 【請求項4】 起電力を有する化学物質を収納し通気孔
    をもつ容器本体と該通気孔を気密的に塞ぐ薄膜部品とを
    もつ密閉容器を具備する密閉型電池において、 該通気孔は長円状もしくは長方形状であり、該薄膜部品
    は圧延方向が該通気孔の長手方向となりかつ該通気孔を
    気密的に塞ぐように該容器本体に固定された金属箔とで
    構成されていることを特徴とする密閉型電池。
  5. 【請求項5】 前記金属箔には圧延方向に延びる前記切
    欠溝と交差する少なくとも1本の交差切欠溝をもつ請求
    項4記載の密閉型電池。
  6. 【請求項6】 前記金属箔は前記通気孔の長手方向の片
    側もしくは両側の周縁近くに1個もしくは2個の圧延方
    向に延びる前記切欠溝と、圧延方向に延びる前記各切欠
    溝と前記通気孔の長手方向の中央部で交差する切欠溝
    と、をもつ請求項4又は5記載の密閉型電池。
  7. 【請求項7】 前記金属箔は厚さが0.02〜0.5m
    mである請求項1〜6何れか1つに記載の密閉型電池。
  8. 【請求項8】 前記金属箔はニッケル、アルミニウム、
    ステンレスあるいは銅である請求項1〜7何れか1つに
    記載の密閉型電池。
JP29871695A 1995-11-16 1995-11-16 密閉型電池 Expired - Fee Related JP3551342B2 (ja)

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