JPH09138515A - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JPH09138515A
JPH09138515A JP2350796A JP2350796A JPH09138515A JP H09138515 A JPH09138515 A JP H09138515A JP 2350796 A JP2350796 A JP 2350796A JP 2350796 A JP2350796 A JP 2350796A JP H09138515 A JPH09138515 A JP H09138515A
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JP
Japan
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group
chemical formula
charge
photosensitive layer
hydrogen atom
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Application number
JP2350796A
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English (en)
Inventor
Ikuo Takagi
郁夫 高木
Masami Kuroda
昌美 黒田
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09138515A publication Critical patent/JPH09138515A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】高感度で繰り返し特性に優れる感光体を得る。 【解決手段】一般式I, 一般式IIもしくは一般式III ま
たは一般式XVII もしくは一般式XVIIIで示されるビス
アゾ化合物を電荷発生物質として用いる。 〔式(I)ないし(III )及び式(XVII)または(XVII
I )においてAはカプラ残基、Bはアルキル基、アリー
ル基または窒素原子もしくは硫黄原子を含む複素環基、
1 ないしR10及びR32ないしR35はそれぞれ水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、nは1ま
たは2の整数を表す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電子写真用感光体に係
り、特に電子写真用感光体の感光層に用いられる電荷発
生物質に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より電子写真用感光体(以下感光体
とも称する)の感光材料としてはセレンまたはセレン合
金などの無機光導電性物質、酸化亜鉛あるいは硫化カド
ミウムなどの無機光導電性物質を樹脂結着剤中に分散さ
せたもの、ポリ‐N‐ビニールカルバゾールまたはポリ
ビニールアントラセンなどの有機光導電性物質、フタロ
シアニン化合物あるいはビスアゾ化合物などの有機光導
電性物質を樹脂結着剤中に分散させたものや真空蒸着さ
せたものなどが利用されている。
【0003】また感光体には暗所で表面電荷を保持する
機能、光を受容して電荷を発生する機能、同じく光を受
容して電荷を輸送する機能とが必要であるが、一つの層
でこれらの機能を併せ持ったいわゆる単層型感光体と、
主として電荷発生に寄与する層と暗所での表面電荷と光
受容時の電荷輸送に寄与する層とに機能分離した層を積
層したいわゆる積層型感光体がある。これらの感光体を
用いた電子写真法による画像形成には、例えばカールソ
ン方式が適用される。この方式での画像形成は暗所での
感光体へのコロナ放電による帯電、帯電された感光体表
面上への原稿の文字や絵などの静電潜像の形成、形成さ
れた静電潜像のトナーによる現像、現像されたトナー像
の紙などの支持体への定着により行われ、トナー像転写
後の感光体は除電、残留トナーの除去、光除電などを行
った後、再使用に供される。
【0004】近年、可とう性、熱安定性、膜形成性など
の利点により、有機材料を用いた電子写真用感光体が実
用化されてきている。例えば、ポリ‐N‐ビニルカルバ
ゾールと2,4,7‐トリニトロフルオレン‐9‐オン
とからなる感光体(米国特許第3484237号明細
書),特開昭47―37543号公報,特開昭56―1
16039号公報,特開昭57―176055号公報,
特開昭60―5941号公報,特公昭60―45664
号公報等に種々のアゾ化合物が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】有機材料は無機材料に
ない多くの長所をもっているが、また同時に電子写真用
感光体に要求される全ての特性(帯電特性,暗減衰特
性,光減衰特性,繰り返し特性,光疲労特性,分光特
性,応答特性,画像特性等)を満足しているわけではな
い。
【0006】この発明は上述の点に鑑みてなされその目
的は、新規な電荷発生物質を用いること、または電荷輸
送物質や結着剤との組み合わせを最適にして高感度で繰
り返し特性の優れた複写機用およびプリンタ用の電子写
真用感光体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的は第一の発明
によれば、導電性基体上に感光層を有し、感光層は一般
式(I)ないし(III )で表わされるビスアゾ化合物の
うちの少なくとも一種を電荷発生物質として含むとする
ことにより達成される。
【0008】
【化5】
【0009】〔式(I)ないし(III )においてAはカ
プラ残基、Bはアルキル基,アリール基または窒素原子
もしくは硫黄原子を含む複素環基、R1 ないしR10はそ
れぞれ水素原子,ハロゲン原子,アルキル基,アリール
基、nは1または2の整数を表す。〕 第二の発明によれば、導電性基体上に感光層を有し、感
光層は一般式(XVII)または(XVIII)で表わされる
ビスアゾ化合物のうちの少なくとも一種を電荷発生物質
として含むとすることにより達成される。
【0010】
【化6】
【0011】〔式(XVII )または(XVIII)において
Aはカプラ残基、R32ないしR35はそれぞれ水素原子,
ハロゲン原子,アルキル基,アリール基を表す。〕 第三の発明によれば、第一の発明または第二の発明にお
いてカプラ残基Aは一般式(IV)ないし(IX)で表され
るとすることが有効である。
【0012】
【化7】
【0013】〔式(IV)ないし(IX)において、Zはベ
ンゼン環と縮合して芳香族多環または芳香族複素環を形
成する残基、X1 は水素原子またはCOOR32もしくは
CONR3334(ここでR32,R33,R34はそれぞれ水
素原子,アルキル基,アリール基または複素環基を表
す。)、X2 , 5 はそれぞれアルキル基,アリール基
または複素環基、X3 , 6 は水素原子,シアノ基,カ
ルバモイル基,カルボキシル基,エステル基またはアシ
ル基、X4 , 11はそれぞれ水素原子,アルキル基,シ
クロアルキル基,アルケニル基,アラルキル基,アリー
ル基または複素環基、X7 ,X8 はそれぞれ水素原子,
ハロゲン原子.ニトロ基,アルキル基,またはアルコキ
シ基、X9 はアルキル基,アリール基,カルボキシル
基,エステル基、X10はアリール基または複素環基、Y
は芳香族複素環を形成する残基を示す。〕 第四の発明によれば第一または第二の発明において感光
層は一般式(X)に示されるジスチリル誘導体,一般式
(XI)に示されるべンジジン誘導体または一般式(X
II)に示されるヒドラゾン誘導体のうちの少なくとも一
種を電荷輸送物質として含むとすることが有効である。
【0014】
【化8】
【0015】〔式(X)ないし(XII)においてR11
いしR31はそれぞれ水素原子,アルキル基,アルコキシ
基,アリール基または窒素原子,酸素原子もしくは硫黄
原子を含む複素環基、mは0,1または2の整数を表
す。〕 さらに第五の発明によれば第四の発明において感光層は
樹脂結着剤としてビスフェノールA型―ビフェニル共重
合ポリカーボネート樹脂を含むとすることが有効であ
る。
【0016】一般式(I)ないし(III )で示されるビ
スアゾ化合物は一般式(XIII )ないし(XV)に示さ
れるアミノ化合物を常法によりジアゾ化したのち、それ
ぞれ対応するカプラとアルカリ存在下に適当な溶媒
(N,N‐ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキシ
ド等)中でカプリング反応させることにより容易に合成
することができる。
【0017】
【化9】
【0018】〔式(XIII )ないし(XV)においてB
はアルキル基,アリール基または窒素原子もしくは硫黄
原子を含む複素環基、R1 ないしR10はそれぞれ水素原
子,ハロゲン原子,アルキル基,アリール基、nは1ま
たは2の整数を表す。〕 一般式(XVII )または(XVIII)で示されるビスアゾ
化合物は一般式(XIX)または(XX)に示されるアミ
ノ化合物を常法によりジアゾ化したのち、それぞれ対応
するカプラとアルカリ存在下に適当な溶媒(N,N‐ジ
メチルホルムアミド,ジメチルスルホキシド等)中でカ
プリング反応させることにより容易に合成することがで
きる。
【0019】
【化10】
【0020】〔式(XIX)ないし(XX)において、R
32ないしR35はそれぞれ水素原子,ハロゲン原子,アル
キル基,アリール基を表す。〕 一般式(IV)ないし一般式(IX)で示されるカプラ残基
の具体例が化学式(IV‐a ),化学式(IV‐b),化学
式(IV‐c),化学式(IV‐d),化学式(V‐a ),
化学式(VI‐a ),化学式(VII ‐a ),化学式(VII
‐ b),化学式(VIII‐a ),化学式(IX‐a )に示さ
れる。
【0021】
【化11】
【0022】一般式(I)ないし一般式(III )に示さ
れるビスアゾ化合物の具体例が化学式(I‐1)ないし
化学式(I‐30)、化学式(II‐1)ないし化学式
(II‐15)、化学式(III ‐1)ないし化学式(III
‐15)に示される。
【0023】
【化12】
【0024】
【化13】
【0025】
【化14】
【0026】
【化15】
【0027】一般式(XVII )または(XVIII)で表わ
されるビスアゾ化合物の具体例が化学式(XVII ‐1)
ないし化学式(XVII ‐42)、化学式(XVIII‐1)
ないし化学式(XVIII‐42)に示される。
【0028】
【化16】
【0029】
【化17】
【0030】
【化18】
【0031】
【化19】
【0032】
【化20】
【0033】
【化21】
【0034】一般式(X)に示されるジスチリル誘導
体,一般式(XI)に示されるべンジジン誘導体または
一般式(XII)に示されるヒドラゾン誘導体の具体例が
化学式(X‐a),化学式(X‐b),化学式(XI‐
a),化学式(XI‐b),化学式(XII‐a),化学
式(XII‐b )に示される。
【0035】
【化22】
【0036】前記一般式(I)ないし(III )で示され
るビスアゾ化合物,一般式(XVII)または(XVIII)
で表わされるビスアゾ化合物を電荷発生物質として感光
層に用い、さらに一般式(X)ないし一般式(XII)で
示される電荷輸送物質を感光層に用いた例は未だ知られ
ていない。本発明者等は前記目的を達成するために各種
の有機物質について鋭意検討した結果、その技術的解明
は十分なされていないが一般式(I)ないし一般式(II
I )で示されるビスアゾ化合物または一般式(XVII )
または(XVIII)で表わされるビスアゾ化合物を電荷発
生物質として用いることが電子写真特性を向上させるた
めに極めて有効であることを見いだし、高感度で繰り返
し特性に優れる感光体を得るに至ったのである。
【0037】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の実施例に係る単
層型電子写真用感光体を示す断面図である。図2はこの
発明の実施例に係る負帯電型電子写真用感光体を示す断
面図である。図3はこの発明の実施例に係る正帯電型電
子写真用感光体を示す断面図である。
【0038】1は導電性基体、20,21,22は感光
層、3は電荷発生物質、4は電荷発生層、5は電荷輸送
物質、6は電荷輸送層、7は被覆層である。図1は、導
電性基体1上に電荷発生物質3と電荷輸送物質5を樹脂
バインダ(結着剤)中に分散した感光層20(通常単層
型感光体と称せられる構成)が設けられたものである。
【0039】図2は、導電性基体1上に電荷発生物質3
を主体とする電荷発生層4と、電荷輸送物質5を樹脂バ
インダ(結着剤)で結着した電荷輸送層6との積層から
なる感光層21(通常積層型感光体と称せられる)が設
けられたものである。図3は、図2の逆の層構成の感光
層22を備えるものである。この場合には、電荷発生層
4を保護するためさらに被覆層7を設けるのが一般的で
ある。
【0040】図2および図3に示す2種類の層構成とす
る理由は、負帯電方式として通常用いられる図2の層構
成で正帯電方式で用いようとしても、これに適合する電
荷輸送物質がまだ見つかっておらず、したがって、正帯
電方式の感光体として現段階では図3に示した層構成と
することが必要なためである。図1の感光体は、電荷輸
送物質及び樹脂バインダを溶解した溶液中に電荷発生物
質を分散せしめ、この分散液を導電性基体上に塗布する
ことにって作成できる。
【0041】図2の感光体は、導電性基体上に電荷発生
物質を真空蒸着するか、あるいは電荷発生物質の粒子を
溶剤または樹脂バインダ中に分散して得た分散液を塗
布、乾燥し、その上に電荷輸送物質および樹脂バインダ
を溶解した溶液を塗布、乾燥することにより作成でき
る。図3の感光体は、電荷輸送物質および樹脂バインダ
を溶解した溶液を、導電性基体上に塗布、乾燥し、その
上に電荷発生物質を真空蒸着するか、あるいは電荷発生
物質の粒子を溶剤または樹脂バインダ中に分散して得た
分散液を塗布、乾燥し、さらに被覆層を形成することに
より作成できる。
【0042】導電性基体1は、感光体の電極としての役
目と同時に他の各層の支持体となっており、円筒状,板
状,フィルム状のいずれでも良く、材質的にはアルミニ
ウム,ステンレス鋼,ニッケルなどの金属あるいはガラ
ス,樹脂などの上に導電処理をほどこしたものでも良
い。電荷発生層4は、一般式(I)ないし(III )で示
されるビスアゾ化合物,一般式(XVII )または(XVI
II)で表わされるビスアゾ化合物からなる電荷発生物質
3の粒子を樹脂バインダ中に分散させた材料を塗布する
か、あるいは、真空蒸着などの方法により形成され、光
を受容して電荷を発生する。また、その電荷発生効率が
高いことと同時に、発生した電荷の電荷輸送層6および
被覆層7への注入性が重要で、電場依存性が少なく低電
場でも注入の良いことが望ましい。
【0043】電荷発生層4は電荷発生機能を有すればよ
いので、その膜厚は電荷発生物質の光吸収係数により決
まり一般的には5μm以下であり、好適には1μm以下
である。電荷発生層4は電荷発生物質3を主体としてこ
れに電荷輸送物質などを添加して使用することも可能で
ある。樹脂バインダとしては、ポリカーボネート,ポリ
エステル,ポリアミド,ボリウレタン,塩化ビニル,フ
ェノキシ樹脂,ポリビニールブチラール,エポキシ,ジ
アリルフタレート樹脂,シリコン樹脂,メタクリル酸エ
ステルの重合体および共重合体などを適宜組合せて使用
することが可能である。樹脂バインダの分散溶剤として
は酢酸エチル,メチルエチルケトン,テトラヒドロフラ
ン,ジクロロメタン, N,N‐ジメチルホルムアミド
等を使用することができる。樹脂バインダと電荷発生物
質を分散させる比率は5ないし95%であり、好適には
50ないし85%である。
【0044】電荷輸送層6は樹脂バインダ中に有機電荷
輸送物質として一般式(X)に示されるジスチリル誘導
体,一般式(XI)に示されるべンジジン誘導体または
一般式(XII)に示されるヒドラゾン誘導体のうちの少
なくとも一種を含む塗膜であり、暗所では絶縁体層とし
て感光体の電荷を保持し、光受容時には電荷発生層から
注入される電荷を輸送する機能を発揮する。樹脂バイン
ダとしては、ポリカーボネート,ポリスチレン,ポリフ
ェニルエーテル,アクリル樹脂等が使用可能であり、好
適にはビスフェノールA型―ビフェニル共重合ポリカー
ボネート樹脂が用いられる。
【0045】被覆層7は暗所ではコロナ放電の電荷を受
容して保持する機能を有しており、かつ電荷発生層が感
応する光を透過する性能を有し、露光時に光を透過し、
電荷発生層に到達させ、発生した電荷の注入を受けて表
面電荷を中和消滅させることが必要である。被覆材料と
しては、ポリエステル,ポリアミドなどの有機絶縁性皮
膜形成材料が適用できる。また、これら有機材料とガラ
ス樹脂,SiO2 などの無機材料さらには金属,金属酸
化物などの電気抵抗を低減せしめる材料とを混合して用
いることもできる。被覆材料としては有機絶縁性皮膜形
成材料に限定されることはなくSiO2 などの無機材料
さらには金属,金属酸化物などを蒸着,スパッタリング
などの方法により形成することも可能である。被覆材料
は前述の通り電荷発生物質の光の吸収極大の波長領域に
おいてできるだけ透明であることが望ましい。
【0046】被覆層自体の膜厚は被覆層の配合組成にも
依存するが、繰り返し連続使用したとき残留電位が増大
するなどの悪影響が出ない範囲で任意に設定できる。感
光体を使用する際のオゾン劣化を防止するために感光層
にアミン系,フェノール系,硫黄系.亜リン酸エステル
系,リン系,ベンゾピナコール系などの各種の酸化防止
剤が使用される。酸化防止剤の具体例が化学式(XVI‐
1)ないし化学式(XVI‐33)に示される。
【0047】
【化23】
【0048】
【化24】
【0049】
【化25】
【0050】
【実施例】
実施例1 導電性基体(アルミニウム基体)1の上に電荷発生物質
として化学式(I‐1)で示されるビスアゾ化合物60
重量部、塩化ビニール樹脂40重量部をMEK溶剤に分
散させた塗布液を用いて電荷発生層4を形成した。
【0051】得られた電荷発生層の上に化学式(X‐
a)で示されるジスチリル誘導体と化学式(XI‐a)
と化学式(XI‐b)のべンジジン誘導体を8:1:1
の割合に混合したもの50重量部と、ビスフェノールA
型―ビフェニル共重合ポリカーボネート樹脂(商品名B
P‐PC:出光興産製)50重量部をジクロロメタン4
00重量部に溶解した塗布液を用いて乾燥後の膜厚が2
0μmとなるように電荷輸送層を形成し、積層型の電子
写真用感光体を作製した。 実施例2 実施例1において化学式(I‐1)で示されるビスアゾ
化合物に替えて化学式(I‐2)で示されるビスアゾ化
合物を用いる他は実施例1と同様にして感光体を作製し
た。 実施例3 実施例1において化学式(I‐1)で示されるビスアゾ
化合物に替えて化学式(I‐8)で示されるビスアゾ化
合物を用いる他は実施例1と同様にして感光体を作製し
た。 実施例4 実施例1において化学式(I‐1)で示されるビスアゾ
化合物に替えて化学式(I‐13)で示されるビスアゾ
化合物を用い、さらに電荷輸送層に酸化防止剤として化
学式(XVI‐12)を1重量部添加する他は実施例1と
同様にして感光体を作製した。
【0052】このようにして得られた感光体の電子写真
特性を川口電機製静電記録紙試験装置「SP―428」
を用いて測定した。コロナ放電により感光体表面を−6
00Vに帯電し、5秒後の暗中での帯電保持率をV
K5(%)とした。また−600Vに帯電し照度2 lxの
白色光を照射し、表面電位が−300Vになるまでの時
間を求め半減衰露光量E1/2 (lx ・s)とした。測定
結果が表1に示される。
【0053】
【表1】
【0054】表1からわかるように帯電保持率をV
K5(%)と半減衰露光量E1/2 (lx ・s)において良
好な結果を示している。 実施例5 電荷輸送物質として化学式(X‐a)のジスチリル誘導
体と化学式(XI‐a)のべンジジン誘導体と化学式
(XII‐a)のヒドラゾン誘導体を8:1:1の割合に
混合したもの50重量部と、ビスフェノールA型―ビフ
ェニル共重合ポリカーボネート樹脂(商品名BP‐P
C:出光興産製)50重量部をジクロロメタン400重
量部に溶解した塗布液を導電性基体(アルミ蒸着ポリエ
チレンテレフタレートフィルムAl‐PET)1の上に
ワイヤバー法にて塗布し乾燥後の膜厚が15μmとなる
ように電荷輸送層6を形成した。
【0055】その上に化学式(I‐8)で示されるビス
アゾ化合物50重量部とポリエステル樹脂(バイロン2
00:東洋紡製)100重量部をテトラヒドロフラン
(THF)溶剤中に分散させた塗布液を用いて乾燥後の
膜厚が0.5μmとなるように電荷発生層を形成した。 実施例6 実施例5において化学式(I‐8)で示されるビスアゾ
化合物に替えて化学式(II‐3)に示されるビスアゾ化
合物を用いる他は実施例5と同様にして感光体を作製し
た。 実施例7 実施例5において化学式(I‐8)で示されるビスアゾ
化合物に替えて化学式(II‐6)に示されるビスアゾ化
合物を用いる他は実施例5と同様にして感光体を作製し
た。 実施例8 実施例5において化学式(I‐8)で示されるビスアゾ
化合物に替えて化学式(III ‐4)に示されるビスアゾ
化合物を用いる他は実施例5と同様にして感光体を作製
した。 実施例9 実施例5において化学式(I‐8)で示されるビスアゾ
化合物に替えて化学式(III ‐7)に示されるビスアゾ
化合物を用い、さらに電荷輸送層に化学式(XVI‐2
1)で示される酸化防止剤を1重量部用いる他は実施例
5と同様にして感光体を作製した。
【0056】このようにして得られた感光体の電子写真
特性を川口電機製静電記録紙試験装置「SP―428」
を用いて測定した。コロナ放電により感光体表面を+6
00Vに帯電し、5秒後の暗中での帯電保持率をV
K5(%)とした。また+600Vに帯電し照度2 lxの
白色光を照射し、表面電位が+300Vになるまでの時
間を求め半減衰露光量E1/2 (lx ・s)とした。測定
結果が表2に示される。
【0057】
【表2】
【0058】表2からわかるように帯電保持率をV
K5(%)と半減衰露光量E1/2 (lx ・s)において良
好な結果を示している。 実施例10 導電性基体(アルミニウム基体)1の上に電荷発生物質
として化学式(XVII‐4)で示されるビスアゾ化合物
60重量部、塩化ビニール樹脂40重量部をMEK溶剤
に分散させた塗布液を用いて電荷発生層4を形成した。
【0059】得られた電荷発生層の上に化学式(X‐
a)で示されるジスチリル誘導体と化学式(XI‐a)
と化学式(XI‐b)のべンジジン誘導体を8:1:1
の割合に混合したもの50重量部と、ビスフェノールA
型―ビフェニル共重合ポリカーボネート樹脂(商品名B
P‐PC:出光興産製)50重量部をジクロロメタン4
00重量部に溶解した塗布液を用いて乾燥後の膜厚が2
0μmとなるように電荷輸送層を形成し、積層型の電子
写真用感光体を作製した。 実施例11 実施例10において化学式(XVII ‐4)で示されるビ
スアゾ化合物に替えて化学式(XVII ‐1)で示される
ビスアゾ化合物を用いる他は実施例10と同様にして感
光体を作製した。 実施例12 実施例10において化学式(XVII ‐4)で示されるビ
スアゾ化合物に替えて化学式(XVIII‐2)で示される
ビスアゾ化合物を用いる他は実施例10と同様にして感
光体を作製した。 実施例13 実施例10において化学式(XVII ‐4)で示されるビ
スアゾ化合物に替えて化学式(XVII ‐8)で示される
ビスアゾ化合物を用い、さらに電荷輸送層に酸化防止剤
として化学式(XVI‐12)を1重量部添加する他は実
施例10と同様にして感光体を作製した。
【0060】このようにして得られた感光体の電子写真
特性を川口電機製静電記録紙試験装置「SP―428」
を用いて測定した。コロナ放電により感光体表面を−6
00Vに帯電し、5秒後の暗中での帯電保持率をV
K5(%)とした。また−600Vに帯電し照度2 lxの
白色光を照射し、表面電位が−300Vになるまでの時
間を求め半減衰露光量E1/2 (lx ・s)とした。測定
結果が表3に示される。
【0061】
【表3】
【0062】表3からわかるように帯電保持率をV
K5(%)と半減衰露光量E1/2 (lx ・s)において良
好な結果を示している。 実施例14 電荷輸送物質として化学式(X‐a)のジスチリル誘導
体と化学式(XI‐a)のべンジジン誘導体と化学式
(XII‐a)のヒドラゾン誘導体を8:1:1の割合に
混合したもの50重量部と、ビスフェノールA型―ビフ
ェニル共重合ポリカーボネート樹脂(商品名BP‐P
C:出光興産製)50重量部をジクロロメタン400重
量部に溶解した塗布液を導電性基体(アルミ蒸着ポリエ
チレンテレフタレートフィルムAl‐PET)1の上に
ワイヤバー法にて塗布し乾燥後の膜厚が15μmとなる
ように電荷輸送層6を形成した。
【0063】その上に化学式(XVIII‐3)で示される
ビスアゾ化合物50重量部とポリエステル樹脂(バイロ
ン200:東洋紡製)100重量部をテトラヒドロフラ
ン(THF)溶剤中に分散させた塗布液を用いて乾燥後
の膜厚が0.5μmとなるように電荷発生層を形成し
た。 実施例15 実施例14において化学式(XVIII‐3)で示されるビ
スアゾ化合物に替えて化学式(XVIII‐4)に示される
ビスアゾ化合物を用いる他は実施例14と同様にして感
光体を作製した。 実施例16 実施例14において化学式(XVIII‐3)で示されるビ
スアゾ化合物に替えて化学式(XVIII‐9)に示される
ビスアゾ化合物を用いる他は実施例14と同様にして感
光体を作製した。 実施例17 実施例14において化学式(XVIII‐3)で示されるビ
スアゾ化合物に替えて化学式(XVII ‐10)に示され
るビスアゾ化合物を用いる他は実施例14と同様にして
感光体を作製した。 実施例18 実施例14において化学式(XVIII‐3)で示されるビ
スアゾ化合物に替えて化学式(XVIII‐11)に示され
るビスアゾ化合物を用い、さらに電荷輸送層に化学式
(XVI‐21)で示される酸化防止剤を1重量部用いる
他は実施例14と同様にして感光体を作製した。
【0064】このようにして得られた感光体の電子写真
特性を川口電機製静電記録紙試験装置「SP―428」
を用いて測定した。コロナ放電により感光体表面を+6
00Vに帯電し、5秒後の暗中での帯電保持率をV
K5(%)とした。また+600Vに帯電し照度2 lxの
白色光を照射し、表面電位が+300Vになるまでの時
間を求め半減衰露光量E1/2 (lx ・s)とした。測定
結果が表4に示される。
【0065】
【表4】
【0066】表4からわかるように帯電保持率をV
K5(%)と半減衰露光量E1/2 (lx ・s)において良
好な結果を示している。
【0067】
【発明の効果】この発明によれば導電性基体上に感光層
を有し、感光層は一般式(I)ないし(III )で示され
るビスアゾ化合物または一般式(XVII )または(XVI
II)で表わされるビスアゾ化合物を電荷発生物質として
含むので、正帯電および負帯電においても高感度でしか
も繰り返し特性の優れた感光体を得ることができる。ま
た前記した一般式(I)ないし(III )で示されるビス
アゾ化合物または一般式(XVII )または(XVIII)で
表わされるビスアゾ化合物には一般式(X)ないし(X
II)で示される電荷輸送物質が、さらに前記電荷輸送物
質にはビスフェノールA型―ビフェニル共重合ポリカー
ボネート樹脂が好適に用いられ特性の良好な電子写真用
感光体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係る単層型電子写真用感光
体を示す断面図
【図2】この発明の実施例に係る負帯電型電子写真用感
光体を示す断面図
【図3】この発明の実施例に係る正帯電型電子写真用感
光体を示す断面図
【符号の説明】
1 導電性基体 3 電荷発生物質 4 電荷発生層 5 電荷輸送物質 6 電荷輸送層 7 被覆層 20 感光層 21 感光層 22 感光層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 5/06 351 G03G 5/06 351A 367 367 5/05 101 5/05 101

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基体上に感光層を有し、 感光層は一般式(I)ないし(III )で表わされるビス
    アゾ化合物のうちの少なくとも一種を電荷発生物質とし
    て含むことを特徴とする電子写真用感光体。 【化1】 〔式(I)ないし(III )においてAはカプラ残基、B
    はアルキル基,アリール基または窒素原子もしくは硫黄
    原子を含む複素環基、R1 ないしR10はそれぞれ水素原
    子,ハロゲン原子,アルキル基,アリール基、nは1ま
    たは2の整数を表す。〕
  2. 【請求項2】導電性基体上に感光層を有し、 感光層は一般式(XVII )または(XVIII)で表わされ
    るビスアゾ化合物のうちの少なくとも一種を電荷発生物
    質として含むことを特徴とする電子写真用感光体。 【化2】 〔式(XVII )または(XVIII)においてAはカプラ残
    基、R32ないしR35はそれぞれ水素原子,ハロゲン原
    子,アルキル基,アリール基を表す。〕
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の電子写真用感光
    体において、カプラ残基Aは一般式(IV)ないし(IX)
    で表されることを特徴とする電子写真用感光体。 【化3】 〔式(IV)ないし(IX)において、Zはベンゼン環と縮
    合して芳香族多環または芳香族複素環を形成する残基、
    1 は水素原子またはCOOR32もしくはCONR33
    34(ここでR32,R33,R34はそれぞれ水素原子,アル
    キル基,アリール基または複素環基を表す。)、X2 ,
    5 はそれぞれアルキル基,アリール基または複素環
    基、X3 , 6 は水素原子,シアノ基,カルバモイル
    基,カルボキシル基,エステル基またはアシル基、X4
    , 11はそれぞれ水素原子,アルキル基,シクロアルキ
    ル基,アルケニル基,アラルキル基,アリール基または
    複素環基、X7 ,X8 はそれぞれ水素原子,ハロゲン原
    子.ニトロ基,アルキル基,またはアルコキシ基、X9
    はアルキル基,アリール基,カルボキシル基,エステル
    基、X10はアリール基または複素環基、Yは芳香族複素
    環を形成する残基を示す。〕
  4. 【請求項4】請求項1または2に記載の電子写真用感光
    体において、感光層は一般式(X)に示されるジスチリ
    ル誘導体,一般式(XI)に示されるべンジジン誘導体
    または一般式(XII)に示されるヒドラゾン誘導体のう
    ちの少なくとも一種を電荷輸送物質として含むことを特
    徴とする電子写真用感光体。 【化4】 〔式(X)ないし(XII)においてR11ないしR31はそ
    れぞれ水素原子,アルキル基,アルコキシ基,アリール
    基または窒素原子,酸素原子もしくは硫黄原子を含む複
    素環基、mは0,1または2の整数を表す。〕
  5. 【請求項5】請求項4に記載の電子写真用感光体におい
    て、感光層は樹脂結着剤としてビスフェノールA型―ビ
    フェニル共重合ポリカーボネート樹脂を含むことを特徴
    とする電子写真用感光体。
JP2350796A 1995-09-14 1996-02-09 電子写真用感光体 Pending JPH09138515A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013168570A1 (ja) * 2012-05-08 2013-11-14 保土谷化学工業株式会社 電荷制御剤及びそれを用いたトナー

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