JPH09138495A - 写真用処理薬品容器の開封装置 - Google Patents

写真用処理薬品容器の開封装置

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JPH09138495A
JPH09138495A JP233696A JP233696A JPH09138495A JP H09138495 A JPH09138495 A JP H09138495A JP 233696 A JP233696 A JP 233696A JP 233696 A JP233696 A JP 233696A JP H09138495 A JPH09138495 A JP H09138495A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真用処理薬品容器の開封を簡単な装置構成
で自動化し、薬品や薬液が手に付着する危険をなくすと
同時に、作業効率を上げること。 【解決手段】 薄膜シール42で密封された容器41の
開口部40を保持する保持部36と、回動動作による一
端部が前記容器41の開口部40に近接するレバー部材
37と、該レバー部材37の一端部に装備されて該一端
部が開口部40に接近した際に前記薄膜シール42を突
き破る開封刃38と、前記レバー部材37を回動動作さ
せて該レバー部材37の一端部を開口部40に接近また
は離反させる開封駆動部31とを備えた構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真用処理機にお
ける処理液の劣化を抑制し、使用可能時間を長くするた
め処理液に補充する補充液を、補充液となる粉体状の薬
品に手を触れることなく自動的に開封して溶解し、更に
補充液(薬液)に手を触れることなく自動的に補充可能
とする写真用処理薬品の溶解補充装置に設置される写真
用処理薬品容器の開封装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】写真処理液は、感光材料の処理に伴い劣
化するため、処理液を新しくするか、又は処理量に応じ
て処理液を処理槽に補充することが必要となる。近年、
自然環境保全の点から廃液を低減化する必要もあり、処
理槽に補充液を補充しながら処理する処理機が用いられ
ている。
【0003】補充液の調製や処理機への補充は、従来、
粉体状の薬品(写真有用剤)を一定量の溶媒に溶解して
調製され、溶解した液状の補充液を、処理機に一体化し
た、又は処理機とは別にサブタンクとして設けられてい
る補充液をストックしておくストック槽に導入され、必
要に応じて処理槽へ導入し補充される。このような、補
充液の調製や溶解して調製された補充液のストック槽へ
の導入などの作業は、作業する人の手によって行われて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、これらの
作業が人の手によって行われているため、補充液を調製
する際に粉体状の薬品の入っている容器を開封すると
き、また、調製した液状の補充液をストック槽に導入す
るときなど、薬品や薬液が手に付着する危険や、手間が
かかるなどの欠点があった。写真の処理液は、高酸性で
あったり、高アルカリ性であったりするため手に付着す
ることを避けなければならない。また、作業効率を上げ
ることが、迅速で良好な仕上がりを提供することにつな
がる。
【0005】しかしながら、薬品を溶解するための攪拌
および補充のタイミングを電気的に制御し自動化するも
のは数種知られているが、薬品の入った容器の開封を自
動化する装置はなく、容器の開封から補充液の供給を全
て自動化することができない。開封という動作は、人間
の手においては容易であっても、そのような容易でしか
も単純な動作を装置に委ねることは、単純な動作故に装
置への工夫が必要となる。
【0006】そこで、本発明の目的は、薬品の入った容
器の開封、補充液の溶解及び処理槽への導入を自動化
し、薬品や薬液が手に付着する危険をなくし、作業効率
を上げるため、薬品の入った容器の開封を自動化でき
る、写真用処理薬品容器の開封装置を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成すべく鋭意研究を重ねた結果、以下の構成により目的
を達成することができた。 (1) 写真用処理機に供給するための補充液を調製す
る溶解槽に、薄膜シールで開口部を密封した粉体状の薬
品の容器の薄膜シールを開封刃で切開して粉体状の薬品
を落下させて供給する粉体供給部の開封装置であって、
前記粉体状の薬品の容器を、前記薄膜シールで密封した
開口部を下向きに着脱自在に保持する保持部と、支点の
周りに回転自在に取りつけられ、その一方の端部が回転
運動により下から前記保持された容器の開口部に近接す
る如く構成したレバー部材と、前記レバー部材の前記開
口部に近接する端部に支持部材を介して取付けられ、レ
バー部材の端部が前記開口部に近接した時に、前記薄膜
シールを突き破る位置に達するよう構成した開封刃と、
前記レバー部材の一部に係合し、レバー部材に回転力を
与え、レバー部材の前記端部を前記開口部に回転運動に
よって近接、離反させるよう駆動する開封駆動部と、を
備えたことを特徴とする写真用処理薬品容器の開封装
置。
【0008】(2) 前記開封刃は、前記容器の開口径
より小さい径のリング状の外周を有する支持部材の周り
に、円周の一部を残して円筒状となるよう薄板状の刃を
巻き付けて取りつけた構成と薄膜シールに突き当たる刃
の面を鋸刃状にしたことを特徴とする前記(1)に記載
の写真用処理薬品容器の開封装置。
【0009】(3) 前記レバー部材を回動動作させる
開封駆動部が、カムとカムフォロアーとを具備して入力
された回転力を前記レバー部材の回動動作に変換する駆
動力変換機構と、該駆動力変換機構に回転力を入力する
減速機付きモータとを具備した構成をなしていることを
特徴とする前記(1)又は(2)に記載の写真用処理薬
品容器の開封装置。
【0010】(4) 前記レバー部材を回動動作させる
開封駆動部が、通電によって前記開封刃が容器の開口部
に近づく方向に前記レバー部材を回動させる開封ソレノ
イドと、前記開封ソレノイドへの通電解除時に、前記開
封刃が容器の開口部から離れる方向に前記レバー部材を
回動させるばねとを具備した構成をなしていることを特
徴とする前記(1)又は(2)に記載の写真用処理薬品
容器の開封装置。
【0011】
【作用】上記構成により、粉体状の薬品の容器は薄膜シ
ールで密閉された開口部を下にして保持部に着脱自在に
保持され、開封駆動部によるレバー部材の回動操作で該
レバー部材の一方の端部に取付けられた開封刃が容器の
開口部の薄膜シールを突き破り、容器内の薬品を該容器
の開口部の下に位置している溶解槽内に落下させる。し
たがって、本発明の開封装置を粉体供給部に装備した溶
解補充装置などでは、粉体状の薬品の容器の開封が自動
化できる。
【0012】また、前記開封刃は、前記容器の開口径よ
り小さい径のリング状の外周を有する支持部材の周り
に、円周の一部を残して円筒状となるよう薄板状の刃を
巻き付けて取りつけた構成とすることによって、開封刃
による薄膜シールの切開を容器の開口部に近い大きな円
形穴として、薬品の落下効率を良くすることができる。
そして、さらに、薄膜シールに突き当たる刃の面を鋸刃
状にすれば、開封刃による薄膜シールの突き破りが容易
になる。
【0013】また、前記レバー部材を回動動作させる開
封駆動部が、通電によって前記開封刃が容器の開口部に
近づく方向に前記レバー部材を回動させる開封ソレノイ
ドと、前記開封ソレノイドへの通電解除時に、前記開封
刃が容器の開口部から離れる方向に前記レバー部材を回
動させるばねとを具備した構成とすれば、人間の手にお
いては容易であるが装置化が難しいとされていた容器の
開封という動作を、比較的に簡単な構成の装置で実現可
能になる。
【0014】また、写真用処理薬品としては、粒径が大
きな粒状のものや、比較的に重量の大きなものがある
が、そのような薬品の荷重が、薄膜シールの裏側に作用
して開封刃による突き破りを妨げる負荷として災いする
場合が少なくない。その為、一般的には、開封駆動部に
は、比較的に駆動トルクの大きな大型の駆動源を装備し
たり、或は駆動源の出力を倍力してレバー部材に伝える
複雑な構造の倍力機構を装備して、開封動作の信頼性を
確保することが必要で、開封駆動部の大型化や装置の高
額化といった問題を招き易い。しかし、前記レバー部材
を回動動作させる開封駆動部が、カムとカムフォロアー
とを具備して入力された回転力を前記レバー部材の回動
動作に変換する駆動力変換機構と、該駆動力変換機構に
回転力を入力する減速機付きモータとを具備した構成を
なしている場合は、駆動源となるモータが比較的に小型
であっても、該モータに付属の減速機によって大きな駆
動トルクをレバー部材に伝え易く、更に、歯車列からな
る単純でコンパクトな倍力装置を減速機付きモータとレ
バー部材との間に介在させて駆動トルクをさらに増大さ
せることも容易にできる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図示実施形態により、本発
明を説明する。図1乃至図3は本発明に係る開封装置の
第1実施形態を示したもので、図1は本発明の第1実施
形態の開封装置60を装備した写真用処理薬品の溶解補
充装置1の断面図であり、図2は本発明の第1実施形態
の開封装置60の拡大断面図、図3は前記溶解補充装置
1の要部の下面図である。
【0016】ここに示した写真用処理薬品の溶解補充装
置1は、溶解槽10、粉体供給部30、ストック槽50
および制御手段(図示されていない)を備えている。溶
解槽10は、内部に充填される溶液の水面より高い位置
に水の給水口19を備え、駆動部11に設置された攪拌
モーター12に連結した攪拌軸14と攪拌翼15を内部
に有して、粉体状の薬品を溶解して補充液を調製する槽
である。
【0017】粉体供給部30は、溶解槽10の上部に配
置されており、保持部36によって、アルミニューム薄
と樹脂フイルムのラミネート構造の薄膜シール42で開
口部40を密封した(開口部40が薄膜シール42で覆
われているので図では同一箇所となる)粉体状の薬品の
容器41を開口部40を下向きに着脱自在に保持してい
る。容器41は、前記保持部36に固定するための固定
用突起39が、開口部40の外周の2ケ所に、突設され
ている。
【0018】そして、この粉体供給部30には、本発明
の第1実施形態である開封装置60が装備されていて、
該開封装置60によって前記容器41の薄膜シール42
を切開して、容器41内の粉体状の薬品を溶解槽10に
落下・供給する。
【0019】この第1実施形態の開封装置60は、図2
に示すように、薬品の入った容器41および着脱自在に
保持できる保持部36と、回転運動により一方の端部が
保持されている容器41の開口部40に下方から近接す
るレバー部材37と、該レバー部材37の一方の端部に
装備されて薄膜シール42を突き破る開封刃38と、レ
バー部材37に回転運動を与える開封駆動部31とを備
えた構成となっている。
【0020】ここに、保持部36は、溶解補充装置1の
粉体供給部30を形成する枠体61の一部に、容器41
の固定用突起39が係脱可能な凹状枠111を形成した
もので、開口部40を下向きにした容器41の固定用突
起39を前記凹状枠111に係脱させることで、容器4
1を着脱可能に保持している。
【0021】容器41を固定する固定用突起39は、カ
メラレンズのバヨネットのようなものであり、複数の薬
品を溶解補充装置に装填する場合、例えば、現像剤の容
器と定着剤の容器とを隣合わせて装填する場合、相互に
異なる容器の誤装着がないよう突起の形状を変えること
が好ましい。突起の形状としては、例えば図4に示すよ
うに巾が狭くて径が大きい(a)、巾が広くて径が小さ
い(b)の組み合わせや、巾が狭くて径が大きい(a)
または巾が広くて径が小さい(b)と同一形状で凹溝付
きの(c)との組み合わせなどがある。図4(c)は、
図4(c)の右記図に示すように、凹状枠111に、容
器41の固定用突起39の凹溝〔図4(c)の左記図〕
にあった凸を設けることにより、凹溝を有する容器41
が入らないようになっていて、容器41の固定用突起3
9の中央部の凹溝の有無により誤挿入が防止できる。
【0022】また、保持部36の凹状枠111は、溝を
形成している上壁の一部に、固定用突起39に対応する
ように該固定用突起39を抜き差しするための切りかき
を形成したもので、このような凹状枠111の形状も図
4の(a)や(b)や(c)に示した形状に相応して、
形成される。また、容器41の固定用突起39は、凹状
枠111内に挿入した後、容器41を周方向に所定角度
だけ回転すると、固定用突起39が凹状枠111に挾持
状態になって、係合固定され、通常の使用状態では、
上、下、左、右方向にずれないよう固定される。そし
て、容器41は、保持部36に係合固定されている状態
から逆方向に容器41を回転させるか、更に無理に所定
角度だけ容器41を回転操作すると、固定用突起39の
位置が凹状枠111の上壁に形成された切り欠き位置に
移動し、上方へ抜き出し可能になる。
【0023】レバー部材37は、中間支点33の回りに
回転自在に取りつけられ、中間支点33回りの回転運動
により、その一方の端部が保持されている容器41の開
口部40に近接又は離反する如く構成されている。ま
た、レバー部材37の他方の端部には、前記開封駆動部
31に連結する為の移動軸35が装備されている。
【0024】なお、薄膜シール42を破った後のレバー
部材37の復帰の回動を速やかにするために、レバー部
材37は、中間支点33から一方の端部までの長さが、
他方の端部までの長さよりも大きく設定されている。こ
のようなレバー部材37の寸法設定を行うと、レバー部
材37の自重による中間支点33回りの回転モーメント
で、レバー部材37は開封刃38が容器41の開口部4
0から離れる方向に回動し易くなり、破った後の復帰を
速やかにして、開封刃38やレバー部材37が容器41
からの薬品の落下を妨げることを防止することができ
る。
【0025】また、開封刃38は、レバー部材37の一
方の端部が前記開口部40に近接した時に、前記薄膜シ
ール42を突き破る位置に達するように、レバー部材3
7の一方の端部に支持部材112を介して取付けられて
いる。また、支持部材112は、容器41の円形の開口
部40より径の小さいリング状を呈している。前記開封
刃38は、薄板状で支持部材112の周囲に円筒状に巻
き付けられ、ネジ120で着脱自在に取付けられてい
る。
【0026】この開封刃38は、容器41の薄膜シール
42の強さに応じて刃としての耐久性を持たせる一方
で、耐薬品性が要求されるため、この第1実施形態で
は、例えばSUS316などのステンレス鋼を使用して
いるが、前記の金属以外にも、プラスチックやセラミッ
クを使用することも考えられる。
【0027】また、開封刃38の薄膜シール42に当る
刃面の形状は、波形、鋸刃型、山型刃など種々に設定可
能であるが、シールの切開を容易にするために、この第
1実施形態の場合は鋸刃型にしている。そして、薄膜シ
ールの一部が切れずに残って薄膜シールの溶解槽10内
への落下が生じないように、開封刃38の鋸刃状部分
は、周の一部の範囲(図7のB)を除いて形成されてい
る。
【0028】開封駆動部31は、圧縮ばね32によって
伸張方向に付勢されたプランジャー114を電磁力で縮
長させる開封ソレノイド34で、プランジャー114の
先端がワイヤまたはリンクなどの連結具113を介し
て、前記レバー部材37の他端部に装備された移動軸3
5に連結された構成をなしていて、開封ソレノイド34
への通電によってレバー部材37の一端の開封刃38が
容器41の薄膜シール42を突き破る方向にレバー部材
37を回動させ、開封ソレノイド34への通電を解除す
ることによって、開封刃38が容器41の開口部40か
ら離反する方向にレバー部材37を回動させる。
【0029】そして、開封動作の際、開封刃38で薄膜
シール42を破った時に開封刃38を支持する支持部材
112又はレバー部材37の一部が容器41の開口部4
0の縁を叩き、粉体の落下を助ける構造になっている。
破った開封刃38が一度下へ逃げた後、適当なタイミン
グで(粉体落下の途中、及び落下が終った後)開封と同
じ動作で容器41の縁を叩く動作を繰り返すことで、容
器壁などに付着残留している薬品を溶解槽10内に落と
し、容器41内に薬品の一部が残留することを確実に防
止することが可能になる。
【0030】ストック槽50は、溶解槽10の下側に配
置され、溶解槽10の低部に設けられた移送口17に配
設されている移送弁16を駆動部11内に設置されてい
る移送弁ソレノイド18により持ち上げて溶解槽10か
ら溶解液を移送させストックする。制御手段は、ストッ
ク槽50内の補充液を写真処理機(図示されていない)
に供給する補充ポンプ53の動作と、前記溶解槽10に
おける一連の溶解動作とを溶解槽10及びストック槽5
0の液量と予め定めたタイミングに基づいて制御する。
溶解槽10における一連の溶解動作とは、給水口19か
ら水を供給し、攪拌しつつ、粉体供給部30からの粉体
状の薬品を受けて、溶解槽10で補充液を調製し、スト
ック槽50へ移送する一連の処理動作のことである。
【0031】溶解槽10の低部は、移送口17に向かっ
て下方に傾斜していてもよく、傾斜していることで、溶
解槽10で溶解した液をストック槽に移送し易くなる。
また、ストック槽50の低部も溶解槽10と同様に下方
に傾斜していてもよい。
【0032】溶解槽10内の溶液を攪拌する機能を有す
る駆動部11は、溶解槽10の低部に設けられた移送口
17を塞いでいる移送弁16を持ち上げる移送弁ソレノ
イド18と、攪拌軸14とその先端に設置されている攪
拌翼15を駆動させる攪拌モーター12とを備えてい
る。また、駆動部11の位置は、特に限定されないが、
溶解槽10の内容物を十分に攪拌でき、移送弁の開閉を
良好に行うのに溶解槽10の上部であることが好まし
い。また、駆動部11内に、開封駆動部31が設けられ
ていてもよい。
【0033】溶解槽10には、さらに給水が止まらない
などの異常時における排水口としてオーバー排水口21
が設けられている。給水口19からの水の給水は、電磁
弁20により支配され、更に電磁弁20は図示略の制御
回路で制御されている。溶解槽10およびストック槽5
0内には、電極式の液面計(検知棒〜)を設置し、
液量のレベルを検出して制御し、更にその液量レベルの
検知情報により電磁弁20、開封ソレノイド34、移送
弁ソレノイド18、攪拌モータ12、補充ポンプ53な
どを制御回路にて制御している。
【0034】検知棒は、検知棒〜の共通電極で、
検知棒と検知棒により液無し、攪拌開始、開封開始
及び薬品投下、検知棒と検知棒により定水量、検知
棒と検知棒により過水量、検知棒と検知棒によ
り液無しおよび補充液の残量が少なく次期動作開始な
ど、槽内の液量検知、および検知された情報からの装置
制御の内容を有する。
【0035】図5に示した制御手段のフローチャートを
用いて、制御の内容の一例を説明する。制御手段は、ま
ずS1にてストック槽50内の検知棒によりストック
槽50における補充液の残量が少なくなったことを検知
し、S2にて溶解槽10への電磁弁20からの給水を開
始し、溶解槽10内の水量がS3にて溶解槽10内の検
知棒の位置まで達したところで、給水を停止しS4に
て攪拌を開始する。攪拌と同時に開封装置60を作動さ
せて、粉体供給部30にて粉体状薬品の容器41を開封
して溶解槽10へ薬品を落下させる。一定時間攪拌した
後、S5にて溶解槽10内の検知棒により溶解液の水
量を検知し、ここで水量が足りない場合はS6にて電磁
弁20からの追加給水を行う。S7にてストック槽50
内の検知棒によりストックしている補充液の残量がな
くなったことを検知し、S8にて溶解槽10内の溶解液
を移送弁を通してストック槽50へ移送する。そして、
写真の処理に応じて補充液を写真処理機へ補充し、再び
S1にて検知棒でストック槽50内の補充液の残量が
少なくなったことを検知し、一連の溶解動作が開始され
る。
【0036】このような装置の各部位の制御による溶
解、溶液の移動または次期溶解の開始などのタイミング
は、予め制御回路の回路定数で設定しておく。液量や装
置の各部位の制御のタイミングの実施形態としては、例
えば、約2リットル相当分の粉体を約8リットルの水に
溶かして、出来上がり10リットルの溶解量またはこの
2倍とする。また、溶解時間としては、現像、定着など
の種類や量により異なるが、例えば15分、20分、2
5分などから選択して行われる。但し、攪拌の時間は、
30分を超えないことが補充液の供給が途切れない点で
好ましい。
【0037】溶解槽10の容量は、例えば出来上がり1
0リットルとし、ストック槽の容量は、溶解槽の容量に
次の溶解サイクルを始める時の残量、例えば5リットル
を加えた量とする。粉体状の薬品は、写真有用物であ
り、例えば現像剤、定着剤などであり、これらの薬品は
常温の水に溶解可能な粉末または顆粒状である。かりに
常温で溶けにくい薬品を溶解する場合は、溶解槽10内
にヒータやサーモスタットなどの温度調節機能を設ける
ことが好ましい。また、任意の添加薬品を添加する場
合、粉体状のものは主薬ととものに粉体状で溶解し、液
体として添加されるものがある場合は、液体で溶解のタ
イミングをみて添加してもよい。
【0038】ストック槽50には、溶解槽10から移送
口17を通じて導入された補充液の劣化を防止するため
に、補充液の液面を覆うように樹脂製の六角形状の浮玉
52が浮かんでいる。また、ストック槽50には、給水
などの異常時に備えてオーバー排水口51が補充液の定
常の液面より高い位置に設けてある。このように、溶解
槽10の上部に粉体供給部30を配置し、更に溶解槽1
0の下側にストック槽50を配置し、更にこれらの各部
位の制御回路により制御する構成の写真用処理薬品の溶
解補充装置1とすることにより、粉体、溶液の自然落下
を利用し、ポンプや複雑な装置を用いずとも、薬品の入
った容器の開封、溶解、溶液の移送および補充液の処理
機への補充を自動化することができる。
【0039】薬品を水で溶解して現像用、定着用の補充
液を作成し、処理機へ供給する場合の溶解補充装置1の
動作を、現像用を例にして説明する。駆動部11に隣接
された粉体供給部30の保持部36に、薬品の入った容
器を、薄膜シール42で密閉された開口部40を下側に
して保持部36に入れて容器を1/4(90°)回転さ
せ、固定用突起39が保持部36の凹状枠111に嵌ま
り込んで容器が上下、左右に移動しないよう固定する。
【0040】既使用中のストック槽50における補充液
の残量が少なくなった信号を検知棒より受けて溶解動
作を開始する。溶解槽10は薬品を溶解して補充液を作
成するための槽である。電磁弁20を開いて給水口19
から水道水が溶解槽10に供給され、攪拌翼15を越え
た定点(検知棒)で攪拌モーター12により攪拌軸1
4を介して攪拌翼15が回転して攪拌を開始する。
【0041】次いで、開封装置60が動作開始する。ま
ず、レバー部材37の容器41の開口部40から離反し
ている状態(図2)から、開封ソレノイド34に通電さ
れて、プランジャー114が縮長する。それによって、
レバー部材37が中間支点33回りに反時計方向(図
2)に回動して、レバー部材37の一端の開封刃38が
容器41の開口部40を密閉している薄膜シール42に
押し当てられ、開封刃38の鋸刃が薄膜シール42をほ
ぼ円形に突き破る。
【0042】次いで、開封ソレノイド34への通電が解
除され、開封刃38の自重と圧縮ばね32によりプラン
ジャー114が戻り(伸張)、レバー部材37が時計方
向(図2)に回転して、薄膜シール42を突き破った開
封刃38が元の位置(初期位置)に戻される。開封刃3
8の初期位置は、薬品の落下を妨げないように、容器4
1の開口部40の真下を避けて設定されている。また、
同様に、開封刃38が中空の円筒状に設定されているの
も、容器41からの薬品の落下を妨げないためである。
【0043】薄膜シール42が破られると、容器41内
の薬品は破られた箇所から溶解槽10内に落下する。な
お、薄膜シール42は完全な円周状に切り取られずに、
一部が切断されないで繋がっているため、薄膜シール4
2が溶解槽10内に落下することはない。
【0044】また、薄膜シール42が破られて薬品の落
下が始まっても、その直後、または一定時間経過して薬
品の落下が止る頃、再度、開封ソレノイド34のon/
off動作を繰り返すことで、開封刃38またはレバー
部材37の一部が容器41の開口部40を叩く動作が繰
り返され、その時に加わる振動で容器41内の薬品を残
らず溶解槽10内に落下させる事ができる。このよう
な、開封後の叩き動作の繰り返し回数は、容器内の薬品
の性状(容器に付着しやすいか否かなど)によって、適
宜設定するとよい。
【0045】そして、給水は、薬品を投入前に検知棒
の位置で給水をいったん停止後、溶解して出来た補充液
が定量になるように設定された検知棒の位置まで追加
給水する。検知棒は溶解後の液が定量に達しているか
を検知している。検知棒は給水オーバーを検知する過
水量検知である。検知棒は検知棒〜の共通電極で
ある。オーバー排水口21は給水がとまらないなどの異
常時における排水口である。排水口は排水ホースなどで
排水路へ連絡する。
【0046】溶解に必要な所定時間の攪拌が終了したら
攪拌モーター12が停止し、移送弁ソレノイド18によ
り弁棒13を介して溶解槽10底部の移送弁16を持ち
上げる。溶解槽10内で溶解された補充液は移送口17
より溶解槽10下部に設けられたストック槽50へ移送
される。移送が終わると移送弁ソレノイド18の通電を
解除し、移送弁16が下がって元の位置に戻る。
【0047】なお、移送弁16の周囲の液が無くなり結
晶化して溶解槽10に密着せぬよう少量の水を給水して
おくこともある。ストック槽50は溶解された補充液を
ストックしておき、必要なとき補充液を処理機へ供給す
るための槽である。ストック槽50には樹脂製で六角形
状の浮玉52が多数あり、溶解槽10から移送された補
充液が大気に接することによる処理能力の劣化を防ぐた
めに補充液の液面に浮かべてある。
【0048】処理機からの信号で一定時間補充ポンプ5
3が動作すると、ストック槽50内の補充液が一定時間
相当量処理機へ供給される。これをくり返し行うことで
処理機における処理液の劣化を抑制し、使用可能時間を
長くしている。補充をくり返して残量が少なくなると検
知棒の位置を検知し、次の溶解動作を開始させる。
【0049】残量は次の溶解動作が完了するまでの時間
に使用する補充液より少し多く設定される。例えば、約
5リットル位であり、補充液が完全に無くならないよう
に設定されている。ストック槽50にも異常時のオーバ
ー排水口51が設けてある。
【0050】以上の説明から明らかなように、第1実施
形態の開封装置60では、粉体状の薬品の容器41は薄
膜シール42で密閉された開口部40を下にして保持部
36に着脱自在に保持され、開封駆動部31によるレバ
ー部材37の回動操作で該レバー部材37の一方の端部
に取付けられた開封刃38が容器41の開口部40の薄
膜シール42を突き破り、容器41内の薬品110を該
容器41の開口部40の下に位置している溶解槽10内
に落下させる。
【0051】したがって、前記開封装置60を装備した
溶解補充装置1では、粉体状の薬品110の容器41の
開封が自動化でき、粉体状の薬品110の容器41を開
口部40を下向きに保持部36に装着することを手動で
行う以外、つまり、粉体状の薬品の容器41の開封、溶
媒の計量、薬品の溶解、補充液のストック槽50への移
送、ストック槽50から処理槽への補充液の供給など
を、全て自動的に処理することが可能になり、薬品や薬
液が手に付着する危険をなくすと同時に、作業効率を上
げることが可能になる。また、容器41も密閉されてい
るため容器41を手動で保持部36に設置する際、手を
汚すことも無い。
【0052】また、前記開封刃38は、前記容器41の
開口径より小さい径のリング状の外周を有する支持部材
112の周りに、円周の一部を残して円筒状となるよう
薄板状の刃を巻き付けて取りつけた構成となっているた
め、開封刃38による薄膜シール42の切開を容器41
の開口部40の径に近い大きな円形穴として、薬品11
0の落下効率を良くすることができる。そして、さら
に、薄膜シール42に突き当たる刃の面が鋸刃状のた
め、開封刃38による薄膜シール42の突き破りが容易
になり、その分、開封駆動部31に要求される駆動トル
クを下げて、小さな駆動源の使用を可能にすることがで
きる。
【0053】また、前記レバー部材37を回動動作させ
る開封駆動部31が、通電によって前記開封刃38が容
器41の開口部40に近づく方向に前記レバー部材37
を回動させる開封ソレノイド34と、前記開封ソレノイ
ド34への通電解除時に、前記開封刃38が容器41の
開口部40から離れる方向に前記レバー部材37を回動
させる圧縮ばね32とを具備した比較的に簡単な構成で
ありながら、人間の手においては容易であるが装置化が
難しいとされていた容器41の開封という動作を確実に
実現することができる。
【0054】なお、第1実施形態では、レバー部材37
を復帰させるためにレバー部材37を付勢する部材とし
て、開封ソレノイド34のプランジャー114を伸張方
向に付勢する圧縮ばね32を使用したが、該圧縮ばね3
2の代りに、レバー部材37の他端部を時計方向(図
2)に付勢する任意のばね(例えば、引張りばねなど)
を使用することも可能である。
【0055】図6乃至図8は本発明の第2実施形態の開
封装置65を示したもので、図6は第2実施形態の開封
装置65の概略構成を示す断面図、図7は同開封装置6
5の平面図、図8は同開封装置65の動作説明図であ
る。この第2実施形態の開封装置65は、前述の第1実
施形態と比較すると、開封駆動部31を改善したもの
で、それ以外の第1実施形態と共通している構成は、同
番号を付けることによって、説明を省略する。
【0056】即ち、この第2実施形態の開封装置65に
おいて、一端に開封刃38が装備されたレバー部材37
を回動動作させる開封駆動部31は、図6及び図7に示
すように、板カム70と該板カム70の案内溝72に係
合する円筒状のカムフォロアー74とを具備して入力さ
れた回転力を前記レバー部材37の回動動作に変換する
駆動力変換機構76と、該駆動力変換機構76に回転力
を入力する減速機付きモータ78と、該モータ78の出
力軸に取り付けられた原動側歯車81と該原動側歯車8
1に噛合するとともに原動側歯車81の回転に伴って前
記カムフォロアー74を軸83回りに回転させる従動歯
車84からなる歯車列85とを具備した構成とされてい
る。
【0057】ここに、前記レバー部材37は、中間支点
となる支点軸86回りに回転自在に支持されている。ま
た、レバー部材37は、支点軸86に外嵌した捩りコイ
ルばね87によって、該レバー部材37の一端側が保持
部36に保持されている容器41の開口部40に当接す
る方向(即ち、図6で反時計方向にレバー部材37が回
動する方向)に付勢されている。そして、該レバー部材
37の他端側には、前記板カム70が一体に形成されて
いる。該板カム70の案内溝72は、前記カムフォロア
ー74が摺動可能に嵌合してレバー部材37を緩やかに
回動させる溝状部88と、カムフォロアー74が前記溝
状部88から外れた時に前記レバー部材37を高速回動
させる為の半月状の穴部89とで構成されている。
【0058】前記カムフォロアー74は円盤90に植設
されたコロ部材で、円盤90は、従動歯車84が固定さ
れている軸83上に固定されている。したがって、カム
フォロアー74は、前記従動歯車84と一体に軸83回
りを回転する。また、軸83は、滑り軸受91(図7)
を介して、枠体61に取り付けられている支持ブラケッ
ト92に回転自在に支持されている。
【0059】また、図6では、レバー部材37の一端が
容器41の開口部40から離反した初期位置にあるレバ
ー部材37の状態を実線で示し、開口部40を密封して
いる薄膜シール42を突き破った状態のときのレバー部
材37を2点鎖線で示している。レバー部材37が初期
位置にあるか否かは、枠体61に支持された位置検出セ
ンサ94で検出される。この位置検出センサ94は、レ
バー部材37が初期状態にあるときに、前記板カム70
の周縁の一部を投受光素子などで検出するもので、検出
結果は、図示されていない制御手段に通知され、前記モ
ータ78の制御に利用される。
【0060】また、前記レバー部材37の一端側に支持
部材112を介して取り付けられる開封刃38は、前述
の第1実施形態の場合と同じように、薄膜シール42が
完全な円周状に切り取られずに一部が切断されないで繋
がった状態となるように、周方向の一部の範囲には鋸刃
を持たない構成とされている。図7において、範囲Bが
鋸刃が設けられない範囲である。
【0061】以上の開封装置65による開封動作は、図
8の(a)〜(h)に示す如きである。容器41の開封
を行わない時には、図6及び図8の(a)に示すよう
に、円筒状のカムフォロアー74は上限位置で停止して
おり、このカムフォロアー74と溝状部88との係合に
よって、レバー部材37は初期状態(レバー部材37の
一端の開封刃38と容器41の開口部40との離反距離
が最大の状態)に固定されている。また、レバー部材3
7が初期状態にあるときは、位置検出センサ94によっ
てその事が検出されている。
【0062】そして、容器41の開封が必要になると、
図示されていない制御手段が円盤90を図8の(b)に
示すように反時計方向に回動させる。回動の初期には、
図8の(b)に示すように、円盤90の回転に伴うカム
フォロアー74の位置の降下にしたがって、カムフォロ
アー74が徐々に溝状部88内を進み、それに応じて、
レバー部材37の一端側が容器41の開口部40に向う
ように、レバー部材37の緩やかな回動が始まる。
【0063】さらに円盤90の回動が進み、カムフォロ
アー74が板カム70の溝状部88から出て半円状の穴
部89側に移ると、図8の(c)に示すように、カムフ
ォロアー74と溝状部88との係合が外れて、レバー部
材37は高速に反時計方向に一挙に回動可能になる。こ
の時のレバー部材37の高速回動は、前記捩りコイルば
ね87の付勢力によっている。しかし、捩りコイルばね
87の付勢力は、容器41の開口部40を密閉している
薄膜シール42を開封刃38が完全に突き破るほどは大
きくない。したがって、薄膜シール42が未開封の状態
のときでは、図8の(d)に示すように、開封刃38の
刃の先端が当たった状態で、レバー部材37の回動は一
旦止る。
【0064】そして、図8の(e)に示すように、回転
する円盤90上のカムフォロアー74が、板カム70の
案内溝72の溝状部88に隣接する外周縁に当接するま
では、カムフォロアー74は半月状の穴部89内を横切
る状態になる、駆動力変換機構76からレバー部材37
への回動力の伝達が休止される。
【0065】さらに円盤90が回転して、円盤90上の
カムフォロアー74が、図8の(f)に示すように、板
カム70の案内溝72の溝状部88に隣接する外周縁に
当接すると、再びカムフォロアー74から板カム70に
回転力が伝達されるようになり、モータ78の駆動トル
クでレバー部材37が回動動作され、開封刃38の刃先
が容器41を密閉している薄膜シール42を突き破り始
める。
【0066】そして、更に円盤90の回動が進むと、カ
ムフォロアー74が溝状部88内に入る状態になり、図
8の(g)に示すように、開封刃38が薄膜シール42
を突き破る動作が完了する(この時、カムフォロアー7
4は、最下限に近い位置にある)。その後、更に円盤9
0が回転すると、図8の(h)に示すように、カムフォ
ロアー74は溝状部88の上側の縁に沿って溝状部88
を穴部89側に移動するようになり、それに伴ってレバ
ー部材37の一端側が下がって、突き破られた薄膜シー
ル42が開いて、容器41内の薬品が溶解槽内に落下す
ることになる。なお、前述したように、薄膜シール42
を突き破る開封刃38の鋸刃は、レバー部材37の支点
軸86側の範囲B(図7)を除く範囲にだけ装備されて
いるため、突き破られた薄膜シール42は完全に円形に
切り取られることがなく、薄膜シール42の切れ端が溶
解槽内に落下するような不都合は生じない。
【0067】そして、円盤90が1回転してカムフォロ
アー74が上限位置に戻ると、レバー部材37も初期状
態の姿勢に戻り、その事が、位置検出センサ94によ
り、検知される。即ち、前記円盤90が1回転すると、
レバー部材37による薄膜シール42の開封動作が1回
達成される。前記円盤90の回転操作は、2回乃至4回
程度繰り返し実行される。2回目以降の開封動作では、
レバー部材37は図8の(c)に示すように、即座に最
大限に回動して、レバー部材37または開封刃38の一
部が容器41の開口部40の一部を叩き、容器41内に
残留している薬品を衝撃で溶解槽内に落とし、薬品の残
留といった不都合の発生を防止する。
【0068】以上の開封装置65でも、第1実施形態の
場合と同様に、容器41の開封を自動化することがで
き、薬品や薬液が手に付着する危険をなくすと同時に、
作業効率を上げることが可能になる。
【0069】また、写真用処理薬品110としては、粒
径が大きな粒状のものや、比較的に重量の大きなものが
あるが、そのような薬品110の荷重が、薄膜シール4
2の裏側に作用して開封刃38による突き破りを妨げる
負荷として災いする場合が少なくない。その為、一般的
には、開封駆動部31には、比較的に駆動トルクの大き
な大型の駆動源を装備したり、或は駆動源の出力を倍力
してレバー部材37に伝える複雑な構造の倍力機構を装
備して、開封動作の信頼性を確保することが必要であ
り、開封駆動部31の大型化や装置の高額化といった問
題を招き易い。
【0070】しかし、以上の開封装置65の構成では、
駆動源となるモータ78が比較的に小型であっても、該
モータ78に付属の減速機によって大きな駆動トルクを
レバー部材37に伝え易く、更に、歯車列85からなる
単純でコンパクトな倍力装置を減速機付きモータ78と
レバー部材37との間に介在させて駆動トルクをさらに
増大させることも容易にでき、開封動作の信頼性を確保
する一方で、開封駆動部31の小型化と装置のコスト低
減を図ることが可能になる。
【0071】なお、本発明の開封装置として溶解槽など
に装備する保持部36の構造は、容器41を開口部40
を下にして固定できる構造であればよく、前述の実施形
態の構造に限定するものではない。
【0072】また、前述の第2実施形態において駆動力
変換機構76を構成する板カム70及びカムフォロアー
74の装備位置、形態などは、第2実施形態における装
備位置,形態に限定するものではない。例えば、レバー
部材37の他端に板カム70を形成し、減速機付きモー
タ78によって回転駆動される円盤90にカムフォロア
ー74を植設したが、逆に、レバー部材37にカムフォ
ロアー74を配置して、円盤90を板カム70に形成す
ることも可能である。
【0073】また、保持部36で保持する容器41は前
述の実施形態のように1個でもよいが、1個の容器が空
になり、ストック槽も残量が少なくなって次の溶解開始
の信号がきたときでも復数個の容器41が保持されてい
る構成であれば、連続処理が容易である。したがって、
保持部36は、例えば前述の実施形態で示した凹状枠1
11を複数個装備して、容器41を複数個装着できるよ
うにしておくことが好ましい。そして、凹状枠111を
復数個装備した場合、各凹状枠111に対応して、レバ
ー部材37や開封駆動部31も同数装備してもよいが、
レバー部材37や開封駆動部31は1つのものを各凹状
枠111の位置に移動させる構成としてもよい。また、
逆に、複数個準備した容器41を1つの開封駆動部31
の位置に移動させる構成としてもよい。
【0074】なお、薬品を数種用いるために凹状枠11
1を複数設け、種類の異なる薬品の容器41を隣接して
装填するような場合は、容器41の誤装着がないように
固定用突起39の形状を変えるのが好ましい。
【0075】そして、前述の各実施形態の構成では、凹
状枠111の周辺に適宜センサー又はマイクロスイッチ
などを装備して、これらのセンサー又はマイクロスイッ
チで容器41の存在を検出させるようにしておけば、容
器41がセットされているか否かを自動検出することも
できる。
【0076】また、容器41内の薬品が空になったこと
は、開封刃38による開封動作(レバー部材37の回動
動作)が正常に終了したか否かで判定させて、次回の薬
品投入の準備を図ることが可能であるが、もし薬品が何
らかの理由で適正に落下しなかった場合には、溶解液が
定量に達しないことで、異常を知らせるようにしておく
とよい。
【0077】また、本発明に用いることのできる写真用
処理薬品の溶解補充装置は、特に限定されないが、少な
くとも溶解槽の上部に粉体供給部が配置され、溶解槽の
下側にストック槽が配置された構成の方が好ましい。更
に薬品の容器の開封、溶解、攪拌、溶液の移送、補充液
の処理機への供給の制御は、制御回路にて自動的に行
い、制御の情報は、実施形態で示したように、溶解槽及
びストック槽内に内設されている電極式の液面計(検知
棒)により検知する構成がよい。そして、検知した情報
は、制御回路により制御内容として装置の各部位にフィ
ードバックされる。
【0078】
【発明の効果】本発明の写真用処理薬品容器の開封装置
によれば、粉体状の薬品の容器は薄膜シールで密閉され
た開口部を下にして保持部に着脱自在に保持され、開封
駆動部によるレバー部材の回動操作で該レバー部材の一
方の端部に取付けられた開封刃が容器の開口部の薄膜シ
ールを突き破り、容器内の薬品を該容器の開口部の下に
位置している溶解槽内に落下させる。したがって、本発
明の開封装置を粉体供給部に装備した溶解補充装置など
では、粉体状薬品の容器開封が自動化でき、粉体状薬品
の容器を開口部を下向きに保持部に装着することを手動
で行う以外、つまり、粉体状薬品の容器開封、溶媒の計
量、薬品の溶解、補充液のストック槽への移送、ストッ
ク槽から処理槽への補充液の供給などを、全て自動的に
処理することが可能になり、薬品や薬液が手に付着する
危険をなくすと同時に、作業効率を上げることが可能に
なる。また、容器も密閉されているため容器を手動で保
持部に設置する際、手を汚すことも無い。また、前記開
封刃は、前記容器の開口径より小さい径のリング状の外
周を有する支持部材の周りに、円周の一部を残して円筒
状となるよう薄板状の刃を巻き付けて取りつけた構成と
することによって、開封刃による薄膜シールの切開を容
器の開口部に近い大きな円形穴として、薬品の落下効率
を良くすることができる。そして、さらに、薄膜シール
に突き当たる刃の面を鋸刃状にすれば、開封刃による薄
膜シールの突き破りが容易になり、その分、開封駆動部
に要求される駆動トルクを下げて、小さな駆動源の使用
を可能にすることができる。また、前記レバー部材を回
動動作させる開封駆動部が、通電によって前記開封刃が
容器の開口部に近づく方向に前記レバー部材を回動させ
る開封ソレノイドと、前記開封ソレノイドへの通電解除
時に、前記開封刃が容器の開口部から離れる方向に前記
レバー部材を回動させるばねとを具備した構成とすれ
ば、人間の手においては容易であるが装置化が難しいと
されていた容器の開封という動作を、比較的に簡単な構
成の装置で実現可能になる。また、写真用処理薬品とし
ては、粒径が大きな粒状のものや、比較的に重量の大き
なものがあるが、そのような薬品の荷重が、薄膜シール
の裏側に作用して開封刃による突き破りを妨げる負荷と
して災いする場合が少なくない。その為、一般的には、
開封駆動部には、比較的に駆動トルクの大きな大型の駆
動源を装備したり、或は駆動源の出力を倍力してレバー
部材に伝える複雑の構造の倍力機構を装備して、開封動
作の信頼性を確保することが必要であり、開封駆動部の
大型化や装置の高額化といった問題を招き易い。しか
し、前記レバー部材を回動動作させる開封駆動部が、カ
ムとカムフォロアーとを具備して入力された回転力を前
記レバー部材の回動動作に変換する駆動力変換機構と、
該駆動力変換機構に回転力を入力する減速機付きモータ
とを具備した構成をなしている場合は、駆動源となるモ
ータが比較的に小型であっても、該モータに付属の減速
機によって大きな駆動トルクをレバー部材に伝え易く、
更に、歯車列からなる単純でコンパクトな倍力装置を減
速機付きモータとレバー部材との間に介在させて駆動ト
ルクをさらに増大させることも容易にでき、開封動作の
信頼性を確保する一方で、開封駆動部の小型化と装置の
コスト低減を図ることも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の開封装置を装備した写
真用処理薬品の溶解補充装置の断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態の開封装置の拡大断面図
である。
【図3】本発明の第1実施形態の開封装置の要部の下面
図である。
【図4】本発明の第1実施形態の開封装置における保持
部に固定される容器の開口突起の構造説明図である。
【図5】本発明の第1実施形態の開封装置を装備した溶
解補充装置における制御手段のフローチャートである。
【図6】本発明の写真用処理薬品容器の開封装置の第2
実施形態の構成を示す断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態の同開封装置の平面図で
ある。
【図8】本発明の第2実施形態の同開封装置の動作説明
図である。
【符号の説明】 1 溶解補充装置 10 溶解槽 30 粉体供給部 31 開封駆動部 32 圧縮ばね 33 中間支点 34 開封ソレノイド 35 移動軸 36 保持部 37 レバー部材 38 開封刃 39 固定用突起 40 開口部 41 容器 42 薄膜シール 50 ストック槽 60 開封装置(第1実施形態) 61 枠体 65 開封装置(第2実施形態) 70 板カム 72 案内溝 74 カムフォロアー 76 駆動力変換機構 78 減速機付きモータ 81 原動側歯車 83 軸 84 従動歯車 85 歯車列 87 捩りコイルばね 88 溝状部 89 穴部 90 円盤 91 軸受 94 位置検出センサ 111 凹状枠 112 支持部材 113 連結具 114 プランジャー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真用処理機に供給するための補充液を
    調製する溶解槽に、薄膜シールで開口部を密封した粉体
    状の薬品の容器の薄膜シールを開封刃で切開して粉体状
    の薬品を落下させて供給する粉体供給部の開封装置であ
    って、 前記粉体状の薬品の容器を、前記薄膜シールで密封した
    開口部を下向きに着脱自在に保持する保持部と、 支点の周りに回転自在に取りつけられ、その一方の端部
    が回転運動により下から前記保持された容器の開口部に
    近接する如く構成したレバー部材と、 前記レバー部材の前記開口部に近接する端部に支持部材
    を介して取付けられ、レバー部材の端部が前記開口部に
    近接した時に、前記薄膜シールを突き破る位置に達する
    よう構成した開封刃と、 前記レバー部材の一部に係合し、レバー部材に回転力を
    与え、レバー部材の前記端部を前記開口部に回転運動に
    よって近接、離反させるよう駆動する開封駆動部と、 を備えたことを特徴とする写真用処理薬品容器の開封装
    置。
  2. 【請求項2】 前記開封刃は、前記容器の開口径より小
    さい径のリング状の外周を有する支持部材の周りに、円
    周の一部を残して円筒状となるよう薄板状の刃を巻き付
    けて取りつけた構成と薄膜シールに突き当たる刃の面を
    鋸刃状にしたことを特徴とする請求項1に記載の写真用
    処理薬品容器の開封装置。
  3. 【請求項3】 前記レバー部材を回動動作させる開封駆
    動部が、 カムとカムフォロアーとを具備して入力された回転力を
    前記レバー部材の回動動作に変換する駆動力変換機構
    と、 該駆動力変換機構に回転力を入力する減速機付きモータ
    とを具備した構成をなしていることを特徴とした請求項
    1又は2に記載の写真用処理薬品容器の開封装置。
  4. 【請求項4】 前記レバー部材を回動動作させる開封駆
    動部が、 通電によって前記開封刃が容器の開口部に近づく方向に
    前記レバー部材を回動させる開封ソレノイドと、 前記開封ソレノイドへの通電解除時に、前記開封刃が容
    器の開口部から離れる方向に前記レバー部材を回動させ
    るばねとを具備した構成をなしていることを特徴とした
    請求項1又は2に記載の写真用処理薬品容器の開封装
    置。
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