JP3877447B2 - 粒状薬品溶解装置のボトル装填部構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボトルに貯留された粒状薬品を溶解槽に投入し、所定量の溶媒と混合攪拌して、溶解した溶液をストックする粒状薬品溶解装置に用いられ、前記ボトルを、このボトル注ぎ口に設けられたシール部材を開封するための装填部に装填するための粒状薬品溶解装置のボトル装填部構造に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、溶解装置に設けられた装填口は、その軸線が鉛直方向とされ、この装填口には、流状薬品が充填されたボトルの注ぎ口が下向きとされて装填される。
【0003】
この装填口が設けられた装填部には、開封装置が備えられている。
【0004】
開封装置は、ボトルの注ぎ口に設けられたアルミニウム製の開封シール(シール部材)に対応して筒状の本体を有している。本体の筒径は、装填口に装填されたボトルの注ぎ口の径寸法よりも若干小さい径寸法とされ、対向端面には、三角形状の複数の刃部(開封刃)が端面の全周の一部を残して形成されている。この本体と刃部とを総称して筒刃という。
【0005】
この筒刃は、カム機構によって前記刃部が形成されない一部の半径方向であり、軸線が水平方向とされた軸を中心に回動するようになっており、待機位置では、ボトルが装填口に装填された状態で、このボトルの開封シールから離れた位置とされている。ここで、開封動作が開始されると、付勢手段の付勢力によって、開封装置の刃部が勢いよく開封シールへ突き刺さり破断する。これにより、開封シールは、内部の粒状薬品の重みに耐えきれなくなって、垂れ下がり、内部の粒状薬品が流出し、溶解装置の装填部の下方に設けられた溶解槽へと至る。
【0006】
この開封装置は、ボトルが装填口に確実に装填されていることが必須の条件であり、ボトルが存在しないとき、あるいはボトルが完全に装填されていないときに作動すると、前記装填部の開口に勢いよく筒刃が飛び出したり、装填不完全なボトルを筒刃の作動の勢いで突き飛ばす、といった不具合が生じる。
【0007】
このため、ボトルが完全に装填されたときにリミットスイッチがこれを検出し、このリミットスイッチからの装填完了信号に基づいて開封装置を動作可能としている。なお、安全のため、2個のリミットスイッチを設け、一方は前記開封装置を動作させるための制御信号として利用し、他方は安全のために開封装置の動作電源線に直列接続され、ボトルの装填、非装填に応じて電源の供給の有無を行っている。
【0008】
ここで、リミットスイッチの動作は、前記ボトルを装填口に装填した後、確実に保持するためにボトルを回転させることによりオン・オフが決定される。すなわち、ボトルを装填口に最初に装填した状態でこのボトルを回転させる。ボトルの注ぎ口の一部からは半径方向に突出した突起部が形成されており、前記回転方向には、この突起部の表裏を挟むように所定の間隙寸法で形成された一対の挟持板が配設されている。このため、ボトルが回転されると突起部がこの一対の挟持板に挟まれボトルは軸線方向移動が阻止されて保持される。
【0009】
前記一対の挟持板の下側の挟持板からは、この挟持板からの出没動作でリミットスイッチをオン・オフさせる連動部が設けられており、通常はばねの付勢力で下側の挟持板から突出されている(このときのリミットスイッチはオフ、すなわちボトル未装填検出)。連動部は側面が斜面とされ、前記突起部のボトル回転方向移動が押圧力となって、前記ばねの付勢力に抗して挟持板に陥没する。この移動により、リミットスイッチがオンとなり、ボトルの装填完了を検出する。
【0010】
しかしながら、溶解終了後に、前記粒状薬品を交換するときにボトルを外すと、このボトル内に残った少量の粒状薬品の一部が飛散しながら落下することがある。この飛散した粒状薬品が前記連動部のボトル装填確認部材に付着し、これが固化すると、連動部がばねの付勢力では動作しなくなり、ボトルが装填されていない場合に、装填されていると誤検出することがある。
【0011】
本発明は上記事実を考慮し、粒状薬品の飛散によってボトルの装填状態を確認する部材に付着し、固化しても、ボトルの装填状態を確認する部材の動作に影響を及ぼすことなく、確実にボトルの装填状態を確認することができる粒状薬品溶解装置のボトル装填部構造を得ることが目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、ボトルに貯留された粒状薬品を溶解槽に投入し、所定量の溶媒と混合攪拌して、溶解した溶液をストックする粒状薬品溶解装置に用いられ、前記ボトルを、このボトル注ぎ口に設けられたシール部材を開封するために装填する粒状薬品溶解装置のボトル装填部構造であって、前記ボトルの注ぎ口と同軸となる装填口が設けられたリング状の本体と、前記装填口周縁に設けられ、前記ボトルを鉛直方向下向きで前記装填口に接近させるときに前記ボトルの注ぎ口周縁の一部から半径方向に突出された突起部を支持するリング状の受け部と、前記ボトルの装填時にこのボトルの突起部を最初に支持する受け部の第1の位置とは異なる第2の位置に設けられ、前記突起部の受け部への支持後にボトルを回転させることによって突起部が第2の位置に移動されたときに、この突起部の軸線方向移動を阻止してボトルを保持する保持手段と、前記第1の位置に配置され前記受け部から出没可能な第1の押圧部、前記第2の位置に配置され前記受け部から出没可能な第2の押圧部を備え、前記第1の押圧部を一端とする回動部材と第2の押圧部を上部とする連動部材とが連動し、前記ボトルの回転移動によって前記突起部が、第2の押圧部を陥没させることで第1の押圧部を上昇させ、第1の押圧部を陥没させることで第2の押圧部を上昇させる、出没動作により前記連動部材の一部がスイッチの出力を切り替える動作手段と、を有している。
【0013】
請求項2に記載の発明が、前記請求項1に記載の発明において、前記動作手段が、一端部に前記第1の押圧部が設けられ、前記第1の押圧部が押圧されると一対の脚部の基部側に形成された同軸状の円孔を中心として回動する前記回動部材と、この回動部材の前記第1の押圧部とは回転中心に相反する方向にある主部に連結され一部が第2の押圧部とされ、他の一部がスイッチの出力を切り替える接触子と連動するスイッチング部とされたスイッチ動作部とを含む前記連動部材と、で構成され、前記第1の押圧部が前記受け部に陥没したときは前記回動部材の前記主部が上昇し、前記第1の押圧部が前記受け部から突出したときは前記回動部材の前記主部が下降することで、第1の押圧部と第2の押圧部とは互い違いに受け部に対して出没することを特徴としている。
【0014】
請求項1及び請求項2に記載の発明によれば、ボトルを装填部の装填口に装填するとき、ボトルの回転方向に制限がある。すなわち、ボトルの注ぎ口の周縁の一部には、半径方向の突起部が形成されており、この突起部を受け部の第1の位置に合わせた状態で接近させ支持する。なお、ボトルを取り外すときもこの第1の位置に必ず戻した後にボトルを引き上げて取り外す。従って、第1の位置に配置された第1の押圧部は、ボトルが装填部に装填されていない場合には、必ず受け部に陥没した状態となり、この結果、動作手段の動作(請求項2に記載の回動部材の回転)により第2の押圧部が受け部から突出した状態となる。
【0015】
従って、スイッチの接点切替え方向が決定され、一義的な出力信号となる。この場合の出力信号はボトル未装填信号となる。
【0016】
ボトルの突起部が第1の位置で受け部に支持された後、ボトルを回転することにより、突起部は第1の位置から第2の位置へ移動する。
【0017】
突起部が第2の位置に至ると、第2の押圧部が突起部によって押圧され、受け部に陥没する。この移動により(請求項2では、スイッチ動作部の位置が移動して)、前記ボトル未装填信号とは異なる信号を出力する。この信号がボトル装填確認信号となる。
【0018】
このように、第2の位置において第2の押圧部を押圧してボトル装填確認信号を出力するのは、従来と同様であるが、本発明では、ボトルを取り外すときに、必ず第1の位置を通過することに着目し、この第1の位置において、強制的に第1の押圧部を押圧し、第2の押圧部を受け部から突出させるため、粒状薬品の飛散によって動作手段(請求項2の回動部材やスイッチ動作部)等の移動が鈍くなったとしても確実に移動させることができる。また、例えば、第2の押圧部がばね等の付勢力で突出する方向に付勢されていたとしても、前記粒状薬品の飛散によってばねの付勢力が低下して、スイッチ動作部材を移動できない場合でも、このばね付勢力と同一の方向に、ボトルの取り外し動作に伴って機械的に移動させることができるため、誤動作することは全くない。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1乃至図5には、本実施の形態に係る溶解装置100が示されている。
(外観構成)
図1及び図2に示される如く、溶解装置100は、箱型のケーシング102に覆われており、その上面には、粒状薬品が貯留されたボトル104(図6が現像ボトル104、図7が定着ボトル104Fを示す。)を装填するための複数(本実施の形態では合計8個)の装填口106及び106Fが設けられている。
【0020】
ケーシング102の正面の側壁部108は一体成形されているが、2本の縦筋状の凹部110が形成され、3分割されているように成形されている。
【0021】
この縦筋状の凹部110は、ケーシング102の一部を構成する天井カバー114まで連続されており、この天井カバー114には、前記装填口106及び106Fが設けられている。
【0022】
この連続された筋状の凹部110によって、前記装填口106は、縦2×横2のブロックに仕切られている。
【0023】
溶解装置100の内部は、前記筋状の凹部110に対応して、図3の左から、第1の溶解処理部116、第2の溶解処理部118及び処理制御部120とに分けられている。
【0024】
本実施の形態では、第1の溶解処理部116において写真現像処理に用いられる現像液の生成を行い、第2の溶解処理部118において定着液の生成を行っている。また、溶媒としては水が用いられる。
【0025】
第1の溶解処理部116には、前記ブロック毎に仕切られた図5の左側の4個の装填口106が対応されている。また、第2の溶解処理部118には、前記ブロック毎に仕切られた図5の右側の4個の装填口106Fが対応されている。
【0026】
図6及び図7に示される如く装填口106に装填されるボトル104、104Fは、蛇腹状のボトル本体122と小径の注ぎ口124とで構成されており、粒状の薬品が貯留されている。ここで、第1の溶解処理部116用のボトル104には、現像補充液に必要な薬品が含有された粒体が貯留され、第2の溶解処理部118用のボトル104Fには、定着補充液に必要な薬品が含有された粒体が貯留されている。
【0027】
これらのボトル104の大きさはほぼ同一であるが、色及び注ぎ口124、124Fの形状によって見分けられるようになっている。例えば、図6に示す現像用ボトル104は赤色半透明であり、図7に示す定着用ボトル104Fは白色半透明である。注ぎ口124、124Fの形状は、現像ボトル104と定着ボトル104Fとで誤挿入できない形状となっている。
【0028】
注ぎ口124の開口126は、薄肉状のシール部材128によって封印されている。このシール部材128は、ボトル104が逆さになっても破れない程度の強度を有している。
【0029】
注ぎ口124、124Fの外周には凹部が形成されており、通常の運搬時には、この凹部に嵌合するキャップ(図示省略)によってシール部材128は保護されている。
【0030】
ここで、ボトル104を装填口106に装填する場合には、キャップを外し、ボトル104を逆さ(注ぎ口124を下向き)にして、注ぎ口124を装填口106内に挿入する。この装填口106は、矩形のケーシング300の上端に設けられており、下端面は開口されている。すなわち、このケーシング300は、ボトル104から流出する粒状薬品を後述する攪拌槽154まで案内する案内ダクトとしての役目を有しており、内部は閉塞状態となっている。
【0031】
ボトル104の挿入状態は、装填口106に設けられた装填確認センサ174(図9参照)によって確認することができるようになっている。この装填確認センサ174の詳細な構成については後述する。また、空になったボトル104は、ボトル本体122の蛇腹を畳むことによってコンパクトになり、廃棄する場合にも、再利用時の運搬にも適している。
【0032】
図3に示される如く、処理制御部120は、第1の溶解処理部116及び第2の溶解処理部118における、前記ボトル104(104F)のシール部材128の開封、水の供給、攪拌及びそのタイミング等を制御するようになっており、対応する天井カバー114には、操作/表示パネル132が配設されている。この操作/表示パネル132からの指示によって、第1の溶解処理部116及び第2の溶解処理部118における処理が実行されるようになっている。
【0033】
また、処理制御部120の下方には、補助タンク134が設けられている。この補助タンク134は、本実施の形態では、定着補充液に必要な液状の薬品(定着硬膜剤)が貯留され、前記第2の溶解処理部118における定着補充液生成時に必要量送出されるようになっている。
【0034】
図1乃至図3に示される如く、ケーシング102の側壁部108における、前記第1の溶解処理部116と第2の溶解処理部118とに対応して縦型スリット状ののぞき窓136、138がそれぞれ設けられ、それぞれ上下に2槽構造とされている第1の溶解処理部116と第2の溶解処理部118を外部から目視することができるようになっている。また、前記補助タンク134に対応する側壁部108にものぞき窓139が設けられている。
(内部構成)
図9には、配管及び電気配線を主とした本装置の内部構成図が示されている。
【0035】
第1の溶解処理部116は、溶解槽としての攪拌槽154とストック槽156との2槽構造とされている。攪拌槽154は矩形の筒型とされ、その底部はテーパ状とされており、最も低い位置は筒型中心から若干ずれた位置にあり、開口部158が設けられている。この開口部158の下方に前記ストック槽156が配置されており、攪拌槽154に貯留された液(現像補充液)がこの開口部158を通って、ストック槽156へと排出されるようになっている。
【0036】
開口部158には、ボールバルブ160が設けられている。このボールバルブ160の外径は前記開口部158の内径よりも大きく、通常はこのボールバルブ160が開口部158を閉塞し、攪拌槽154を閉栓状態としている。ボールバルブ160はガイド棒162を介してソレノイド164の伸縮ロッドに連結されており、ソレノイド164の非通電状態では前記閉栓状態を維持し、ソレノイド164が通電されると、伸縮ロッドが引き込むことによって、ボールバルブ160が持ち上げられ、開口部158から離反して攪拌槽154を開栓状態とすることができる。
【0037】
攪拌槽154の中心線上には、攪拌翼166が設けられている。この攪拌翼166は、モータ168の駆動力によって回転し、攪拌槽154内の溶媒(水)と薬剤とを攪拌する役目を有している。なお、攪拌翼166の回転による流動方向は上から下(図9のA方向)とされている。
【0038】
また、攪拌槽154には、レベルセンサユニット170が配設されている。このレベルセンサユニット170は3接点構造とされ、攪拌槽154の底部近傍まで延長されたレベル端子170Aの先端にコモン電極があり、これと同等のレベル位置まで延長されたレベル端子170Bに第1の電極(攪拌槽154の空状態検出用)、レベル端子170Cが攪拌槽154の中間深さ位置にある第2の電極(水供給レベル)、最も短いレベル端子170Dの先端に第3の電極(水と薬剤供給時の標準レベル)が位置している。従って、コモン電極と各電極とが液を介して導通した時点で攪拌槽154内の液面レベルを認識することができる。
【0039】
攪拌槽154の上方には、粒状薬品投入部172が設けられている。
【0040】
この粒状薬品投入部172は、前述の装填口106のそれぞれに対応してセンサ174が設けられている。このセンサ174は、ボトル104が装填されているときにハイレベル、非装填状態でローレベルの信号を出力するようになっており、ボトルの装填状態を認識することができる。
【0041】
各装填口106の近傍にはシール部材128(図6及び図7参照)の開封装置65(図10参照)が配設されている。
【0042】
この開封装置65の動作によって、シール部材128が破断されると、ボトル104内の粒状薬品が攪拌槽154へ流れ落ちる構成となっている。なお、本実施の形態では、2本のボトル104が1ペアであり、これらが全て攪拌槽154へ流れ、その量に応じた水が供給されることによって、所定量の現像補充液が生成されるようになっている。ここで、1回に生成される現像補充液は、20リットルである。
【0043】
一方、ストック槽156も矩形筒型であり、その底部はテーパ状とされている。最も低い位置は筒型の中心位置にあり開口部178が設けられている。この開口部178には、配管180の中間部と連通されており、この配管180の一端開口をもつ短尺側は装置外側のケーシング102の側壁部108に沿って配置され、該開口が上向きに保持されている(図2参照)。この開口部180A(図9参照)は、前記ストック槽156に現像補充液が最大にストックされたときの液面レベルよりも上方に位置しており、通常はこの開口から液が漏れることはない。なお、この開口部180Aには、図示しないゴム栓により常時閉塞してある。しかし、保持を解除して開口を下向きにしてゴム栓を外し、かつ前記最大液面レベルよりも下方に位置させると、ストック槽156内の液が排出できるようになっている。すなわち、この短尺側配管は、メンテナンス等のストック槽156内の液の排除時に使用されるようになっている。
【0044】
配管180の長尺側は、フィルタ182を介してポンプ184の入力口側に接続されている。ポンプ184の出力口は、配管186を介して図示しない現像装置の現像槽に配設されている。この配管186の現像槽側開口端には、略U字型のフック188が取り付けられ、現像槽の縦壁上端に引っ掛けられるようになっている。また、このフック188には、貫通孔が設けられて配管186内と連通されており、現像補充液はこのフック188内を通って現像槽へ案内される。このため、ポンプ184の駆動によって、ストック槽156内の現像補充液を現像槽へと送り出すことができる。
【0045】
ストック槽156には、レベルセンサユニット190が配設されている。このレベルセンサユニット190は2接点構造とされ、3本のレベル端子190A、190B、190Cによって、コモン電極190Aの他、ストック槽156内の現像補充液の空状態を検出するための第1の電極190Bと、ストック槽156に貯留される現像補充液の残り10リットルを検出するための第2の電極190Cとを有している。
【0046】
なお、本実施の形態では、ストック槽156には、30リットルの現像補充液が貯留可能であり、残り10リットルとなると、攪拌槽154における現像補充液の生成が開始されるようになっている。
【0047】
以上が第1の溶解処理部116の構造であるが、第2の溶解処理部118は、この第1の溶解処理部116の構造と同一であるため、同一構成部品については同一の符号の末尾に符号”F”を付して、その構成の説明は省略する。なお、この第2の溶解処理部118において、第1の溶解処理部116と異なる点は、補助タンク(定着硬膜剤タンク)134からの配管192が設けられている点である。この配管192の途中には、ポンプ194が設けられ、このポンプ194の駆動力によって定着硬膜剤を所定量第2の溶解処理部118の攪拌槽154Fに供給することができるようになっている。
【0048】
なお、補助タンク(定着硬膜剤タンク)134には、レベルセンサユニット196が設けられ、空状態を検出することができるようになっている。
【0049】
上記第1及び第2の溶解処理部116、118における攪拌槽154(154F)及びストック槽156(156F)には、共にオーバフロー管198、199が設けられており、所定量以上の液が貯留されたときにこのオーバフロー管198に液が流れ込み、共通のオーバフロータンク200へと案内されるようになっている。このオーバフロータンク200には、レベルセンサユニット202が設けられ、底位置が検出液面位置となっている。すなわち、このオーバフロータンク200には、通常(正常)状態では、オーバフローすることはない構成となっているにも拘らず、オーバフローが発生するのは、開口部158、178(158F、178F)の詰まりや、ポンプ212(212F)の制御異常による水の供給過剰等が発生していることが予想され、迅速な対応をとるための信号としてこのレベルセンサユニット202からの信号を利用している。なお、オーバフロータンク200にはオーバフロー管204が設けられ、オーバフロー分は廃液される。
【0050】
攪拌槽154(154F)には、給水タンク206からの配管208(208F)の一端開口が接続されている。
【0051】
この配管208(208F)の他端開口は、前記給水タンク206内に位置しフィルタ210(210F)が取り付けられている。また、配管208(208F)の途中にはポンプ212(212F)が設けられ、このポンプ212(212F)の駆動力によって給水タンク206内の水が攪拌槽154(154F)へ供給されるようになっている。
【0052】
給水タンク206には、ボールタップ型の自動給水栓214が設けられており、この自動給水栓214はホース216を介して水道管218に接続されている。水道管218には、バルブ220と必要に応じて減圧弁222が設けられる。これにより、自動給水栓214のボール状のフロート214Aが液面に沿って変位し、所定の液面レベルになると開栓され、給水タンク206内に水が補充されるようになっている。
【0053】
なお、給水タンク206にはホーバフロー管224が設けられ、オーバフロー分は排水される。
(開封装置)
図10及び図11には、開封装置65が示されている。この開封装置65は、開口126に対応配置され、ケーシング300内に配設された筒刃38と、この筒刃38を片持ちで支持するレバー部材37を備えている。レバー部材37は、開封駆動部31によって回動動作するようになっている。開封駆動部31は、板カム70と該板カム70の案内溝72に係合する円筒状のカムフォロワ74とを具備して入力された回転力を前記レバー部材37の回動動作に変換する駆動力変換機構76と、該駆動力変換機構76に回転力を入力する減速機付きモータ78と、該モータ78の出力軸に取り付けられた原動側歯車81と該原動側歯車81に噛合すると共に原動側歯車81の回転に伴って前記カムフォロワ74を軸83回りに回転させる従動歯車84からなる歯車列85とを具備した構成とされている。
【0054】
図8に示される如く、筒刃38は、薄肉円筒形の本体250と、この本体250の外周の一部から互いに平行な一対のブラケット252とで構成され、ブラケット252は、本体250の外周から接線方向に突出され、ケーシング300の一方の側壁側に配設された前記開封装置65のレバー部材37方向に延長されている。
【0055】
ブラケット252の突出方向先端部は略直角に屈曲され、屈曲先端部に同軸状の円孔254が形成されている。
【0056】
一対のブラケット252の間、かつ前記円孔254と同軸位置には、円筒部材256が配設され、その軸線方向両端面はブラケット252に溶着されている。なお、円筒部材256の外周には直径方向の2個の貫通孔258が設けられている。
【0057】
一方、前記レバー部材37は、支点軸86回りに回転自在に支持されている。このレバー部材37と前記筒刃38とは固定されており、このレバー部材37と筒刃38とは、支点軸86を中心に一体回転するようになっている。
【0058】
また、レバー部材37及び筒刃38は、支点軸86に外嵌したねじりコイルばね87によって、該レバー部材37及び筒刃38が保持部36に保持されている現像ボトル104(定着ボトル104F)の開口126に当接する方向(図10で反時計方向にレバー部材37が回動する方向)に付勢されている。
【0059】
そして、該レバー部材37には、前記板カム70が一体に形成されている。該板カム70の案内溝72は、前記カムフォロワ74が摺動可能に嵌合してレバー部材37が緩やかに回動させる溝状部88と、カムフォロワ74が前記溝状部88から外れた時に前記レバー部材37を高速回転させるための半月状の穴部89とで構成されている。
【0060】
前記カムフォロワ74は円盤90に植設されたコロ部材で、円盤90は、従動歯車84が固定されている軸83上に固定されている。従って、カムフォロワ74は、前記従動歯車84と一体に軸83回りを回転する。また、軸83は、滑り軸受91(図11)を介して、枠体61に取り付けられている支持ブラケット92に回転自在に支持されている。
【0061】
また、図10では、レバー部材37の一端がボトル104(104F)の開口126から離反した初期位置にあるレバー部材37の状態を実線で示し、開口126を密封しているシール部材128を突き破った状態のときのレバー部材37を2点鎖線で示している。レバー部材37が初期位置にあるか否かは、枠体61に支持された位置検出センサ94で検出される。
【0062】
この位置検出センサ94は、レバー部材37が初期状態にあるときに、前記板カム70の周縁の一部を投受光素子等で検出するもので、検出結果は、図示しないコントローラに通知され、前記モータ78の制御に利用される。
【0063】
図8に示される如く、筒刃38は、前述の如く、本体250とブラケット252とで構成されており、この本体250は、肉厚寸法が0.8mm の板材で形成されている。
【0064】
本体250の円形上端部には、円形の開封刃260が設けられている。この開封刃260は、上端面が鋸刃状(三角形状)の複数の刃部が形成されている。この開封刃260の肉厚寸法は、0 .3mmとされ、開封刃260としては剛性が低い。しかし、前記本体250に支持(溶着)されることによって、筒刃38全体としての剛性は高く、刃こぼれや変形をおこすようなことはない。
【0065】
この開封刃260が勢いよくボトル104(104F)のシール部材128に突き刺さることによって、シール部材128に挿入される刃のピッチに応じてシール部材128を破断することができるようになっている。シール部材128が破断すると、シール部材128によるボトル内部の粒状薬品の支持力を低下させる。
【0066】
この支持力の低下によって、粒状薬品は、シール部材128を押圧して流出する構成である。
【0067】
ここで、開封刃260は、シール部材128が完全な円周状に切り取られずに一部が切断されないで繋がった状態となるように、周方向の一部(前記一対のブラケット252間)の範囲に鋸刃を持たない構成とされている。図8及び図11において、範囲Bが鋸刃が設けられない範囲である。
【0068】
このような構成により、シール部材128は、この鋸刃を持たない部分と対応して残った部分がヒンジとしての機能を持ち、粒状薬品に押圧されながら、前記ヒンジを中心に回転しながら開放される。
【0069】
図8に示される如く、本体250の下端部には、前記ブラケット252が取付けられた位置に対して最も遠い位置を中心として、所定範囲(円周の1/3)に切欠部262が形成されている。
【0070】
切欠部262の筒長方向は、前記開封刃260に近い位置まで至っており、前記開封刃260がシール部材128を破断するとき、この切欠部262までボトル104(104F)の内側に入り込むようになっている。
【0071】
このため、シール部材128は、破断後、粒状薬品に押圧されて開放する際、この開放方向移動を妨げる部材がなく、本体250とはほとんど接触しない状態で開放されることになる。
【0072】
ところで、この筒刃38は、退避位置(図10の実線参照)においてもケーシング300内にとどまっており、粒状薬品の流動路上となっている。
【0073】
このため、ボトル104(104F)から流出した粒状薬品は、その一部が飛散して、装填口106及びケーシング300の周辺に付着し、固化することがある。
【0074】
装填口106及びケーシング300の周辺には、前記ボトル確認センサ174のメカ的に移動する部材が配設されており、前記粒状薬品の飛散、付着その後の固化により、ボトル確認センサ174のメカ的動作部材の動作が鈍くなることがある。
【0075】
そこで、本実施の形態では、上記粒状薬品が動作を妨げても確実にボトルの装填状態を確認することができる構造としている。以下、図13乃至図16において、ボトル認識センサ及びその周辺構造について説明する。
【0076】
図13に示される如く、ケーシング300の上部には装填口106が形成されたリング状の本体302が取り付けられている。本体302の内周面側には、略リング状の受け部304が軸芯方向に向けて突出形成され、ボトル104(104F)の支持部とされている。すなわち、ボトル104(104F)には、注ぎ口の一部に半径方向に突出する突起部306(306F)(図6及び図7参照)が形成されており、この突起部306(306F)が前記受け部304に支持されるようになっている。
【0077】
この受け部304とは上方向に所定の間隙寸法をもって、この受け部304に沿うように保持部材308が設けられている。
【0078】
この保持部材308の直径方向には、一対の切欠部310が形成され、前記ボトル104(104F)が装填口106(106F)に装填されるとき、突起部306(306F)(図6、図7参照)をこの切欠部310に合わせた状態で接近させるようになっている。
【0079】
この前記一対の切欠部310内の一方に対応する受け部304には、矩形のスリット孔が設けられ、回動部材312の一端部である第1の押圧部314が突出されている。この第1の押圧部314は、受け部304に対して出没可能とされている。
【0080】
図14に示される如く、回動部材312は、細幅薄肉の鋼板プレートが略コ字型に屈曲されて形成されており、屈曲された一対の脚部の長い方の先端部がさらに略90°屈曲され、前記第1の押圧部314とされている。この第1の押圧部314の先端面は斜面とされ、ボトル104(104F)が後述する装填位置から回転して戻るときに突起部306(306F)との当接によりカム作用で受け部304に出没する方向に移動させる構造となっている。なお、第1の押圧部314には、ゴム製のシール316が圧入されており、第1の押圧部314と受け部304との隙間に粒状薬品が入らないようになっている。
【0081】
前記回動部材312の一対の脚部の基部側には、同軸状の円孔318が形成され、ビス318Aによってケーシング300に回転可能に取り付けられている。このため、回動部材312は、前記第1の押圧部314が押圧されると、この円孔318を中心に回動することになる。
【0082】
ここで、回動部材312の主部312Aは、前記第1の押圧部314とは円孔318を中心に相反する方向にあるため、第1の押圧部314が受け部304に陥没したときは、主部312Aは上昇し、第1の押圧部314が受け部304から突出したときは、主部312Aは下降する。
【0083】
この主部312Aの一部には貫通孔320が設けられ、連動部材322から突出されたピン324が遊嵌されている。このため、連動部材322は、主部312Aと同一の動作を行うことになる。この連動部材322の上部は第2の押圧部326とされており、この第2の押圧部326は、受け部304から突出されている。これにより、第1の押圧部314と第2の押圧部326とは互い違いに受け部304に対して出没する構造となっている。
【0084】
ここで、前記第1の押圧部314は、前記ボトル104(104F)が装填口106(106F)に装填されるときに最初に必ず押圧されるようになっている。
【0085】
また、ボトル104(104F)が受け部304に最初に支持された後、このボトル104(104F)を回転させることにより装填部106(106F)に保持することができる。
【0086】
すなわち、ボトル104(104F)が回転すると、前記突起部306(306F)が受け部304と保持部材308との間の間隙に入り込み、さらに所定角度(本実施の形態では、約90°)回転させると、突起部306(306F)は受け部304と保持部材308とにより緊密に挟持され、ボトル104(104F)の軸線方向移動を阻止することができる。これが、ボトル104(104F)の装填口106(106F)への装填位置となる。
【0087】
ここで、ボトル104(104F)の装填位置での突起部306(306F)に対応する受け部304には、切欠部が形成され、前記第2の押圧部326が配置されている。
【0088】
第2の押圧部326は、スイッチ動作部328と一体的に形成されている。このため、スイッチ動作部328は、第2の押圧部326の移動に依存されることになる。
【0089】
スイッチ動作部328は、薄肉プレート状の主面部328Aと、この主面部328Aの幅方向一端部から略90°屈曲されて形成されたスイッチング部328Bとで構成されている。
【0090】
スイッチング部328Bには、図14の上下方向に一対の矩形孔330、332が設けられている。
【0091】
この矩形孔330、332のそれぞれには、一対のリミットスイッチ334、336の接触子334A、336Aの先端部が挿通されている。この接触子334A、336Aは、リミットスイッチ334、336内のばね力によって図14の上方向に付勢されている。この接触子334A、336Aは、矩形孔330、332の上端面に当接されており、第2の押圧部326が受け部304に対して陥没している状態では、前記ばね力に抗して接触子334A、336Aを押し下げた位置に保持することができる。このときのリミットスイッチ334、336からの出力信号がボトル装填完了信号となる。
【0092】
一方、第1の押圧部314が受け部304に対して陥没している場合は、スイッチング部328Bが図14の上方向に移動するため、接触子334A、336Aは、前記ばね力によって移動され内部スイッチの接点が切り替わる。このときのリミットスイッチ334、336からの出力信号がボトル未装填信号となる。
【0093】
スイッチ動作部328の主面部328A(図14参照)の下端部には、舌片328Cが形成され、圧縮コイルばね338が取り付けられている。この圧縮コイルばね338の下端部はケーシング300の底部に支持されており、この結果、スイッチ動作部328は、圧縮コイルばね338によって、図14の上方向に移動するように付勢されている。すなわち、通常(粒状薬品の固化によって動作が鈍くなっていない状態)では、この圧縮コイルばね338の付勢力で、スイッチ動作部328が上方に移動しているため、ボトル104(104F)が装填位置から離れた時点で自動的にボトル装填完了信号からボトル未装填信号に切り替わることになる。しかし、上述の如く、粒状薬品の固化による動作不良があった場合にはこの圧縮コイルばね338の付勢力があっても、スイッチ動作部328が押下されたまま移動しないことがあった。
【0094】
そこで、本実施の形態では、ボトル104(104F)を取り外すときに、突起部306(306F)が必ず第1の押圧部314を押下していくように構成し、この押下によって、必然的に第2の押圧部326が上昇し、スイッチ動作部328を持ち上げるようにしたため、多少の粒状薬品の固化による動作不良の有無に拘らず、ボトル104(104F)を取り外すときには、ボトル未装填信号を出力することが可能となっている。
【0095】
なお、一方のリミットスイッチ334は、このリミットスイッチ334の出力信号に基づいて前記開封装置65の動作を制御する制御信号として利用され、他方のリミットスイッチ336は、前記開封装置65を動作させるための電源線に直列接続されており、ボトル未装填時には、開封装置65に電源を供給しないようにしている。すなわち、制御信号のみならず、電源を同時に供給、非供給させる、二重の安全構造がとられている。
【0096】
以下に本実施の形態の作用を説明する。
【0097】
第1の溶解処理部116の装填口106には、現像補充液に必要な薬品を含有した粒体が貯留されたボトル104を装填し、第2の溶解処理部118の装填口106Fには、定着補充液に必要な薬品を含有した粒体が貯留されたボトル104Fを装填する。各ボトル104(104F)を装填口106(106F)に装填する場合には、図示しないキャップを外し、ボトル104(104F)を逆さ(注ぎ口124を下向き)にして、注ぎ口124を装填口106(106F)内に挿入する。これらのボトル104(104F)の大きさはほぼ同一であるが、色によって見分けられるようになっているため(現像用ボトル104は赤色半透明であり、定着用ボトル104Fは白色半透明)、オペレータは容易に見分けられることができる。また、図6(A)及び図7(A)に示される如く、ボトル104(104F)の注ぎ口124の突起部306(306F)が若干異なっており、逆に装填しようとしても(例えば、現像用ボトル104を第2の溶解処理部118の装填口106Fに装填しようとしても)、装填できないため、例えば、暗室での作業においても、間違えることはない。
【0098】
注ぎ口124の開口126は、薄肉状のシール部材128によって封印されているため、装填段階では、粒状薬品が流出することはない。
【0099】
ボトル104(104F)の装填(2個で1組)が完了すると、操作/表示パネル132上の該当する表示ランプが点灯する。この状態で運転キーを押すと、ボトル104(104F)のシール部材128の開封待機状態となる。
【0100】
開封時期は、運転初期(攪拌槽154(154F)、ストック槽156(156F)が共に空の状態)と、ストック槽156(156F)内の残量が10リットルとなった時である。この時期になると、給水用のポンプ212(212F)が作動して給水タンク206からレベル端子170Cが検出されるまで水が供給され、その後、モータ168(168F)により攪拌翼166(166F)が回転すると、前記該当する表示ランプが点滅を開始し、開封動作を行う。
(開封動作)
ボトル104(104F)の開封を行わないときには、図12(A)に示すように、円筒状のカムフォロワ74は上限位置に停止しており、このカムフォロワ74と溝状部88との係合によって、レバー部材37は初期状態(レバー部材37の一端の筒刃38とボトル104(104F)の開口126との離反距離が最大の状態)に固定されている。
【0101】
また、レバー部材37が初期状態にあるときは、位置検出センサ94によって、検出されている。
【0102】
そして、ボトル104(104F)の開封が必要になると、図示しないコントローラが円盤90を図12(B)に示すように反時計方向に回動させる。回動の初期には、図12(B)に示すように、円盤90の回転に伴うカムフォロワ74の位置の効果に従って、カムフォロワ74が徐々に溝状部88内を進み、それに応じて、レバー部材37の一端側がボトル104(104F)の開口126に向くように、レバー部材37の緩やかな回動が始まる。
【0103】
さらに、円盤90の回転が進み、カムフォロワ74が板カム70の溝状部88から出て半円状の穴部89側に移ると、図12の(C)に示すように、カムフォロワ74と溝状部88との係合が外れて、レバー部材37は高速に反時計方向に一挙に回動可能となる。
【0104】
この時のレバー部材37の高速回動は、前記ねじりコイルばね87の付勢力によっている。しかし、ねじりコイルばね87の付勢力は、ボトル104(104F)の開口126を密閉しているシール部材128を筒刃38が完全に突き破るほど大きくはない。
【0105】
従って、シール部材128が未開封の状態のときでは、図12の(D)に示すように筒刃38の刃の先端が当たった状態で、レバー部材37の回動は一旦止まる。
【0106】
そして、図12の(E)に示すように、回転する円盤90上のカムフォロワ74は、板カム70の案内溝72の溝状部88に隣接する外周縁に当接するまでは、カムフォロワ74は半月状の穴部89(図10参照)を横切る状態になる、駆動力変換機構76(図10参照)からレバー部材37への回動力の伝達が休止される。
【0107】
さらに円盤90が回転して、円盤90上のカムフォロワ74が、図12(F)に示すように、板カム70の案内溝72の溝状部88に隣接する外周縁に当接すると、再びカムフォロワ74から板カム70に回転力が伝達されるようになり、モータ78の駆動トルクでレバー部材37が回動動作され、筒刃38の刃先がボトル104(104F)を密封しているシール部材128を突き破り始める。
【0108】
そして、さらに円盤90の回動が進むと、カムフォロワ74の溝状部88内に入る状態となり、図12(G)に示すように、筒刃38がシール部材128を突き破る動作が完了する(このとき、カムフォロワ74は、最下限に近い位置にある)。このシール部材128を突き破ると同時に粒状薬品の自重によりシール部材128画垂れ下がり粒状薬品は落下する。
【0109】
それに伴ってレバー部材37の一端側が下がって、突き破られたシール部材128が開いて、ボトル104(104F)内の粒状薬品が攪拌槽154(154F)内に落下することになる。
【0110】
なお、シール部材128を突き破る筒刃38の鋸刃は、レバー部材37の支点軸86側の範囲B(図11)を除く範囲にだけ装備されているため、突き破られたシール部材128は完全に円形に切り取られることがなく、シール部材128の切れ端が攪拌槽154(154F)内に落下するような不都合は生じない。
【0111】
その後、さらに円盤90が回転すると、図12(H)に示すほうに、カムフォロワ74は溝状部88の上側の縁に沿って溝状部88を穴部89側に移動する。
【0112】
そして、円盤90が1回転してカムフォロワ74が上限位置に戻ると、レバー部材37も初期状態の姿勢に戻り、そのことが、位置検出センサ94により検出される。すなわち、前記円盤90が1回転すると、レバー部材37によるシール部材128の開封動作が1回達成される。
【0113】
前記円盤90の回転操作は、5回繰返し実行される。2回目以降の開封動作では、レバー部材37は図12(C)に示すように、即座に最大限に回動して、レバー部材37又は筒刃38の一部がボトル104(104F)の開口126の一部を叩き、ボトル104(104F)内に残留している粒状薬品を衝撃で攪拌槽154(154F)内に落とし、粒状薬品の残留といった不都合の発生を防止する。
【0114】
ここで、本実施の形態のボトル104(104F)の装填口106には、ボトル確認センサ174が配設され、このボトル確認センサ174によりボトル104(104F)が装填されていることを確認した上で、開封装置65の動作を許可するように制御されている。以下、このボトル確認センサ174の動作について説明する。
【0115】
まず、ボトル104(104F)を装填する場合、突起部306(306F)を受け部304に支持するが、この突起部306(306F)と保持部部材308とを干渉しないように配置するには、ボトル104(104F)と装填口106(106F)との相対位置に制限がある。
【0116】
これにより、突起部306(306F)はかならず、第1の押圧部314を押圧した状態で受け部304に支持されることになる。なお、この第1の押圧部314は、ボトル104(104F)の装填時は受け部304に対して陥没しているため、実際には、押圧動作はない(図15(A)の想像線の状態)。また、この状態では、図15(C)に示される如く、スイッチ動作部328のスイッチング部328Bに形成された矩形孔330、332がリミットスイッチ334、336の接触子334A、336Aを押下していないため、リミットスイッチ334、336の出力信号はボトル未装填信号である。
【0117】
次に、ボトル104(104F)を受け部304に支持した後は、ボトル104(104F)を回転させる。この回転によって、突起部306が受け部304と保持部材308との間に入り込み、所定の角度(約90°)回転させると、突起部306(306F)は、受け部304と保持部材308とにより挟持され、ボトル104(104F)の軸線方向移動が阻止され、装填位置となる。
【0118】
この装填位置へ回転移動によって到達する動作時に突起部306(306F)は、第2の押圧部326をカム作用によって動作させ、受け部304に対して陥没させる(図15(A)の実線の状態)。この第2の押圧部326の陥没に連動し、回動部材312が円孔318を中心に回転するため、第1の押圧部314が受け部304から突出された状態となる。
【0119】
前記第2の押圧部326が受け部304に対して陥没すると、この第2の押圧部326と一体形成されたスイッチ動作部328が図14の下方向に移動する。この移動に伴い、図15(B)に示される如く、矩形孔330、332がリミットスイッチ334、336の接触子334A、336Aをばね力に抗して押下するため、リミットスイッチ334、336の接点が切り替わり、このときの出力信号がボトル装填完了信号となる。
【0120】
このボトル装填完了信号の出力により、開封装置65には、開封動作の許可が出、また電源が供給されるため、開封動作が実行される。
【0121】
開封装置65の開封動作によってボトル104(104F)のシール部材128の破断が完了し、粒状薬品の流出が完了して、溶解動作が完了すると、ボトル104(104F)を取り外す。
【0122】
このとき、ボトル104(104F)を前記とは反対方向に回転させることにより、突起部306(306F)を最初に受け部304に支持した位置に戻す。ここで、スイッチ動作部328の下端部には圧縮コイルばね338が取り付けられており、通常はこの圧縮コイルばね338の付勢力で突起部306(306F)が第2の押圧部326を離れた瞬間にスイッチ動作部328が上昇して、リミットスイッチ334、336からの出力信号をボトル未装填信号に切り替えることができる。
【0123】
しかし,溶解終了後に、前記粒状薬品を交換擦るときにボトルを外すと、このぼとる内に残っている少量の粒状薬品の一部が飛散によって押圧部326と受け部304との隙間に付着し、これが固化すると、前記圧縮コイルばね338の付勢力では動作しなくなる場合がある。
【0124】
この場合、ボトル装填完了信号が出力されたままとなり、次の開封装置65の動作に支障をきたすことがあった。しかし、本実施の形態では、ボトル104(104F)を最初に受け部304に支持した位置に回転させて戻すときに、第1の押圧部314と必ず干渉し、この第1の押圧部314を受け部304に対して陥没させるようにした。この第1の押圧部314の陥没により、回動部材312が円孔318を中心に回転し、ピン324に連動した第2の押圧部326が上昇する。この上昇に伴ってスイッチ動作部328が上昇するため、リミットスイッチ334、336の接触子334A、336Aが自身のばね力によって移動し、出力信号をボトル未装填信号に切り替えることができる。
【0125】
このように、本実施の形態では、装填口106に第1の押圧部314と第2の押圧部326とを設け、ボトル104(104F)の動作に交互に受け部304に対して出没させるようにし、この出没動作によってリミットスイッチ334、336の接触子334A、336Aを動作させ、接点を切り替えるようにしたため、粒状薬品の付着、固化により、ボトル認識センサ174のメカ的動作部品の動作が鈍くなっても、確実にボトル装填時はボトル装填完了信号を出力させ、ボトル非装填時はボトル未装填信号を出力させることができる。
【0126】
【発明の効果】
以上説明した如く本発明に係る粒状薬品溶解装置のボトル装填部構造は、粒状薬品の飛散によってボトルの装填状態を確認する部材に付着し、固化しても、ボトルの装填状態を確認する部材の動作に影響を及ぼすことなく、確実にボトルの装填状態を確認することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る溶解装置の外観を正面右から見た斜視図である。
【図2】本実施の形態に係る溶解装置の外観を正面左から見た斜視図である。
【図3】本実施の形態に係る溶解装置の正面図である。
【図4】本実施の形態に係る溶解装置の右側面図である。
【図5】本実施の形態に係る溶解装置の上面図である。
【図6】(A)は現像ボトルの上面図、(B)は現像ボトルの正面図である。
【図7】(A)は定着ボトルの上面図、(B)は定着ボトルの正面図である。
【図8】筒刃単体の斜視図である。
【図9】本実施の形態に係る溶解装置の配管及び電気配線を主とした内部構成図である。
【図10】本実施の形態に係る開封装置の側面断面図である。
【図11】本実施の形態に係る開封装置の上面断面図である。
【図12】(A)乃至(H)は、開封装置の開封動作説明図である。
【図13】本実施の形態に係る装填口近傍の斜視図である。
【図14】本実施の形態に係るボトル認識センサの斜視図である。
【図15】(A)はボトル認識センサの正面図、(B)は図15(A)の実線位置での左側面図、(C)は図15(A)の想像位置での左側面図である。
【図16】本実施の形態に係る装填口の平面図である。
【符号の説明】
37 レバー部材
38 筒刃
65 開封装置
100 溶解装置
104(104F) ボトル
106(106F) 装填口
116 第1の溶解処理部
118 第2の溶解処理部
120 処理制御部
124 注ぎ口
126 装填口
128 シール部材
174 装填認識センサ
300 ケーシング
302 本体
304 受け部
306(306F) 突起部
308 保持部材
310 切欠部
312 回動部材
314 第1の押圧部
322 連動部材
326 第2の押圧部
328 スイッチ動作部
330、332 矩形孔
334、336 リミットスイッチ
Claims (2)
- ボトルに貯留された粒状薬品を溶解槽に投入し、所定量の溶媒と混合攪拌して、溶解した溶液をストックする粒状薬品溶解装置に用いられ、前記ボトルを、このボトル注ぎ口に設けられたシール部材を開封するために装填する粒状薬品溶解装置のボトル装填部構造であって、
前記ボトルの注ぎ口と同軸となる装填口が設けられたリング状の本体と、
前記装填口周縁に設けられ、前記ボトルを鉛直方向下向きで前記装填口に接近させるときに前記ボトルの注ぎ口周縁の一部から半径方向に突出された突起部を支持するリング状の受け部と、
前記ボトルの装填時にこのボトルの突起部を最初に支持する受け部の第1の位置とは異なる第2の位置に設けられ、前記突起部の受け部への支持後にボトルを回転させることによって突起部が第2の位置に移動されたときに、この突起部の軸線方向移動を阻止してボトルを保持する保持手段と、
前記第1の位置に配置され前記受け部から出没可能な第1の押圧部、前記第2の位置に配置され前記受け部から出没可能な第2の押圧部を備え、前記第1の押圧部を一端とする回動部材と第2の押圧部を上部とする連動部材とが連動し、前記ボトルの回転移動によって前記突起部が、第2の押圧部を陥没させることで第1の押圧部を上昇させ、第1の押圧部を陥没させることで第2の押圧部を上昇させる、出没動作により前記連動部材の一部がスイッチの出力を切り替える動作手段と、
を有する粒状薬品溶解装置のボトル装填部構造。 - 前記動作手段が、
一端部に前記第1の押圧部が設けられ、前記第1の押圧部が押圧されると一対の脚部の基部側に形成された同軸状の円孔を中心として回動する前記回動部材と、この回動部材の前記第1の押圧部とは回転中心に相反する方向にある主部に連結され一部が第2の押圧部とされ、他の一部がスイッチの出力を切り替える接触子と連動するスイッチング部とされたスイッチ動作部とを含む前記連動部材と、で構成され、前記第1の押圧部が前記受け部に陥没したときは前記回動部材の前記主部が上昇し、前記第1の押圧部が前記受け部から突出したときは前記回動部材の前記主部が下降することで、第1の押圧部と第2の押圧部とは互い違いに受け部に対して出没することを特徴とする請求項1記載の粒状薬品溶解装置のボトル装填部構造。
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JP25292798A JP3877447B2 (ja) | 1998-09-07 | 1998-09-07 | 粒状薬品溶解装置のボトル装填部構造 |
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