JPH09138143A - 光学式エンコーダ - Google Patents

光学式エンコーダ

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JPH09138143A
JPH09138143A JP31951095A JP31951095A JPH09138143A JP H09138143 A JPH09138143 A JP H09138143A JP 31951095 A JP31951095 A JP 31951095A JP 31951095 A JP31951095 A JP 31951095A JP H09138143 A JPH09138143 A JP H09138143A
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slit
slit plate
optical axis
light source
light
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JP31951095A
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Takumi Fukuda
拓己 福田
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Nidec Copal Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源から出射される光束の拡散/収束に起因
する電気信号の位相誤差を補正する。 【解決手段】 光学式エンコーダは光源1と変位可能な
移動スリット板2と固定スリット板3と受光素子4A,
4Bとを光軸Oに沿って配した光学系からなる。移動ス
リット板2は光軸Oを横切って変位方向に配列した所定
周期のスリット列Cを有する。固定スリット板3は変位
方向に配列し且つ空間位相が互いにシフトした所定周期
のスリット列A,Bを有する。光源1は光軸Oに沿って
移動スリット板2のスリット列Cに光束を照射する。受
光素子4A,4Bは固定スリット板3の各スリット列
A,Bを介して光束を別々に受光し、移動スリット板2
の変位量に応じた周期と変位方向に応じた相対的な位相
関係を有する一対の電気信号を出力する。光源1の光軸
O上にトーリックレンズ5を挿入して光軸O回りに回転
可能に保持し、一対の電気信号の相対的な位相関係に現
われる誤差を調整可能としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光源と変位可能な移
動スリット板と固定スリット板と受光素子とを光軸に沿
って配した光学式エンコーダに関する。より詳しくは、
受光素子から出力される一対の電気信号の間に与えられ
る位相差の調整技術に関する。
【0002】
【従来の技術】図12を参照して従来の光学式エンコー
ダを簡潔に説明する。光学式エンコーダは光源1と変位
可能な移動スリット板2と固定スリット板3と受光素子
4A,4Bとを光軸Oに沿って配した光学系からなる。
移動スリット板2は光軸Oを横切って変位方向に配列し
た所定周期Pのスリット列Cを有する。固定スリット板
3は所定周期Pを有する一対のスリット列A,Bを備え
ている。一対のスリット列A,Bは移動スリット板2の
変位方向に配列し且つ空間位相が互いにシフトしてい
る。例えば、スリット列A,BはP/4分だけ空間位相
がずれている。光源1は光軸Oに沿って移動スリット板
2のスリット列Cにコリメータレンズ11を介して光束
Lを照射する。受光素子4A,4Bは固定スリット板3
の各スリット列A,Bを介して光束Lを別々に受光し、
移動スリット板2の変位量に応じた周期と変位方向に応
じた相対的な位相関係を有する一対の電気信号SA,S
Bを出力する。
【0003】図13は一対の電気信号SA,SBの波形
を表わしている。両電気信号SA,SBはスリット列
A,Bの空間位相差P/4に対応して、π/2分の位相
差を有している。移動スリット板が一方向に変位する時
電気信号SAはπ/2の位相差を持って電気信号SBよ
り進相になる。移動スリット板が反対方向に変位すると
電気信号SAは同じく位相差π/2を保ったまま電気信
号SBより遅相となる。この様に一対の電気信号SA,
SBの相対的な位相関係に応じて移動スリット板の変位
方向を検出する事が可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した様に、光学式
エンコーダは1/4周期分だけ位相の異なる一対のA相
電気信号SA及びB相電気信号SBのうち、どちらが進
相かで変位方向の弁別を行なっている。図12に示した
状態ではスリット列C,A,Bへ入射される光束Lがコ
リメータレンズ11で略完全に平行化されている。この
為、図13に示す様に電気信号SA,SBが理想的に1
/4周期分の位相差π/2だけずれている。しかしなが
ら、光源1やコリメータレンズ11の取り付け位置誤差
や製造誤差等により、スリット列Cに入射する光束Lの
平行度が変化する可能性がある。図14に示した状態で
はスリット列C,A,Bに入射する光束Lが若干平行光
からずれて拡散光になっている。この為、図15の波形
図を見れば明らかな様に、電気信号SA,SBの位相差
が図13に示した理想的な状態に比べ拡大しており、π
/2に加え光束の拡散に伴なう誤差分Δを含んでいる。
この誤差分Δが大きい図15の状態では、もはやSAと
SBのどちらが進相であるかを弁別する事ができない。
従って、入射光の拡散を補正する必要がある。一般的に
は入射光束が拡散又は収束した場合平行性が損なわれる
為一対の電気信号の間に位相誤差が生じる。
【0005】この位相誤差は入射光の拡散/収束の度合
いと、移動スリット板2/固定スリット板3間のギャッ
プDに依存している。ギャップDを小さくすれば誤差分
Δも小さくなるが、振動や衝撃により移動スリット板が
動き、固定スリット板3に当たる可能性があるので、ギ
ャップDはある程度の寸法が確保されている。従って、
スリット板2,3に入射される光束Lの拡散具合を調整
する事により前述した一対の電気信号間に現われる位相
誤差を除く事が必要となる。この為の調整技術が例えば
特公平1−28886号公報に開示されており、図16
に示す。図示する様にこの従来技術ではコリメータレン
ズ11に対して光源1を相対的に光軸方向に沿って移動
する事で光束Lの拡散度合いを調節している。丁度一対
の電気信号の位相差がπ/2となるところで光源1を固
定する。
【0006】特公平7−43269号公報には他の調整
技術が開示されており、図17に示す。この装置はLE
D等からなる発光素子10と、図示しないスリット板、
受光素子等が配された構造となっている。発光素子10
は外筒15内に収納されており、コリメータレンズ11
は内筒16の先端に取り付けられている。内筒16は外
筒15に対して光軸方向に移動調整可能であり、これに
よって光源1から放射される光束の拡散程度を調節して
いる。しかしながら、図16及び図17に示した従来技
術では光源の移動方法やコリメータレンズ11の繰り出
し等の為の機構が複雑化する。
【0007】近年、発光素子とコリメータレンズがパッ
ケージ化された部品が市販されており、略平行な光束を
放射できる様になっている。これに上述した調整技術を
応用しようとすると、パッケージに固定されたコリメー
タレンズに加えて補正用のレンズを挿入しなければなら
ない。しかしながら、この補正用レンズの焦点距離はコ
リメータレンズと比較して大きくしなければならず、そ
れに伴ない繰り出しのストロークが大きくなり現実的で
はなくなる。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した従来の技術の課
題を解決する為以下の手段を講じた。即ち本発明にかか
る光学式エンコーダは基本的な構成として、光源と、変
位可能な移動スリット板と、固定スリット板と、受光素
子とを光軸に沿って配した光学系からなる。前記移動ス
リット板は光軸を横切って変位方向に配列した所定周期
のスリット列を有する。前記固定スリット板は該変位方
向に配列し且つ空間位相が互いにシフトした所定周期の
スリット列を一対有する。前記光源は光軸に沿って該移
動スリット板のスリット列に光束を照射する。前記受光
素子は該固定スリット板のスリット列を介して光束を別
々に受光し、該移動スリット板の変位量に応じた周期と
変位方向に応じた相対的な位相関係を有する一対の電気
信号を出力する。特徴事項として、該光源の光軸上にト
ーリックレンズを挿入して光軸回りに回転可能に保持
し、一対の電気信号の相対的な位相関係に現われる誤差
を調整可能としている。好ましくは前記トーリックレン
ズはシリンドリカルレンズである。又前記光源は発光素
子とコリメータレンズとが一体的に組み込まれたパッケ
ージからなり、略平行化された光束を光軸に沿って該移
動スリット板に照射する。この場合、前記トーリックレ
ンズは該光束の僅かな拡散又は収束に起因する電気信号
の誤差を調整する。場合によっては、前記固定スリット
板は該一対のスリット列の各々に対して空間位相が反転
関係にある追加の一対のスリット列を有している。この
場合、前記受光素子は固定スリット板の各スリット列を
介して光束を別々に受光し、互いに位相が反転関係にあ
る一組の電気信号を二組分出力する。これにより、両組
の間に変位方向に応じた相対的な位相関係が生じる事に
なる。
【0009】本発明によれば光源の光軸上にトーリック
レンズを挿入して光軸回りに回転可能に保持している。
トーリックレンズの回転に伴ないスリット列へ入射する
光束の発散/収束度合いが変化する為一対の電気信号間
に現われる位相誤差の調整が可能になる。即ち、トーリ
ックレンズを回転しながら位相差を検出し丁度π/2と
なったところでトーリックレンズの回転位置を固定すれ
ば良い。ところでトーリックレンズを回転するとスリッ
ト列の配列方向に沿った光束の拡散程度が変化すると同
時に、これと直交する方向の拡散度合いも変化する事に
なる。しかしながら、直交方向の拡散についてはコント
ラスト低下等の出力波形の悪影響は殆どない。即ち、ス
リット列は予め十分な照射エリアを伴なって光束により
照射されている為、スリット列の配列方向(移動スリッ
ト板の変位方向)に直交する方向に光束が若干拡散もし
くは収束しても受光素子の受光量に殆ど変動は生じな
い。
【0010】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の最良
な実施形態を詳細に説明する。図1は本発明にかかる光
学式エンコーダの第1実施形態を示す模式的な斜視図で
ある。図示する様に本光学式エンコーダは光源1と変位
可能な移動スリット板2と固定スリット板3と受光素子
4A,4Bとを光軸Oに沿って配した光学系からなる。
本例では移動スリット板2は回転軸20の回りに回転す
るディスクからなる。この移動スリット板2は光軸Oを
横切って変位方向(即ちディスクの周方向)に配列した
所定周期Pのスリット列Cを有する。固定スリット板は
移動スリット板2の下側に所定のギャップDを介して配
置している。この固定スリット板3は所定周期Pのスリ
ット列A,Bを有する。一対のスリット列A,Bは夫々
移動スリット板2の周方向に配列し、且つ空間位相が互
いにシフトしている。本例ではP/4分に相当する空間
位相差が両スリット列A,B間に与えられている。な
お、この空間位相差はP/4に限られるものではない。
光源1は移動スリット板2の上面側に配されており、光
軸Oに沿って移動スリット板2のスリット列Cに光束L
を照射する。受光素子4A,4Bは固定スリット板3の
各スリット列A,Bを介して光束Lを別々に受光し、移
動スリット板2の変位量に応じた周期と変位方向に応じ
た相対的な位相関係を有する一対の電気信号SA,SB
を出力する。特徴事項として、光源1の光軸O上にトー
リックレンズ5が挿入されている。このトーリックレン
ズ5は光軸O回りに回転可能に保持されている。これに
より、一対の電気信号SA,SBの相対的な位相関係に
現われる誤差を調整可能としている。
【0011】図1の(2)は図1の(1)に示した光学
式エンコーダの機械的な構成を表わしている。光源1は
回路基板14に搭載されている。この回路基板14はフ
レーム13により支持されている。トーリックレンズ5
はホルダ50に組み込まれている。このホルダ50はフ
レーム13から水平方向に張り出された受け部12に回
動可能に係合している。ホルダ50を回動する事でトー
リックレンズ5を光軸O回りに回転できる。トーリック
レンズ5の下方には移動スリット板2、固定スリット板
3、受光素子4Bが順に配列している。
【0012】図2の(1)はトーリックレンズ5の一例
を表わしている。トーリックレンズ5のx軸に沿った断
面は曲率半径Rxの凸球面形状を有している。一方y軸
に沿った断面は曲率半径Ryの凸球面形状となってい
る。本例のトーリックレンズ5はRx>Ryの関係にあ
る。
【0013】図2の(2)はスリット列に照射される光
束Lのスポット形状を表わしている。点線で示す様に通
常の球面もしくは非球面の回転対称形状により構成され
るコリメータレンズから放射した光束Lは略円形のスポ
ット形状を有している。これに対し、図2の(1)に示
したトーリックレンズ5を通過した光束Lは実線で示す
楕円形状のスポットを有している。即ち、光源1から出
射された拡散光は、トーリックレンズ5により略平行光
線とされる。しかしながら、スポット形状から予測され
る様にx,y軸方向の拡散・集束度合は異なるものとな
る。これにより、スリット列に入射する光束Lの拡散/
集束程度を調節できる。即ち、トーリックレンズ5を回
転する事によりスリット列の配列方向に沿った拡散/集
束度合いを連続的に変化可能である。もちろん、スリッ
ト列の配列方向と直交する方向にも光束Lの拡散/集束
程度が変化するが電気信号の出力に悪影響を与える事は
ない。
【0014】次に図3を参照して本発明にかかるトーリ
ックレンズの位相誤差調整方法を詳細に説明する。な
お、この実施例は図1の(2)に示した実施例とは別で
ある。(1)に示す様に本例の光源1はLED等からな
る発光素子10とコリメータレンズ11とが一体的に組
み込まれたパッケージからなり、略平行化された光束L
を光軸に沿って移動スリット板2に照射する。なお光束
の平行度はパッケージ毎にばらつきがあり、(1)は略
完全な平行光束となっているのに対し、(2)は若干拡
散した光束Lとなっており、(3)はばらつきの限度内
で最も極端に光束Lが拡散した場合を表わしている。又
本例のトーリックレンズ5はシリンドリカルレンズを利
用している。シリンドリカルレンズはトーリックレンズ
5の一形態ではあるが、図2に示した一般的なトーリッ
クレンズに比べ構造が簡単で製造しやすいというメリッ
トがある。
【0015】(1)の場合、光束Lは略完全に平行であ
り、シリンドリカルレンズ5の円筒軸はスリット列の配
列方向と平行にある。従って、光束Lは配列方向に関し
何等拡散/収束を受けず固定スリット板3に形成された
スリット列A,Bを照射する。(2)の場合、光源1か
ら出射した光束Lが若干拡散している為、これに応じて
シリンドリカルレンズ5の円筒軸は45°回転してい
る。これにより光束Lはスリット列A,Bの配列方向に
沿って若干収束を受け、光源1から出射した光束Lの拡
散を相殺している。従って、スリット列A,Bには略平
行な光束Lが照射される。(3)の場合光源1から出射
した光束Lは大幅に拡散しており、これに応じてシリン
ドリカルレンズ5の円筒軸はスリット列A,Bの配列方
向に対し90°回転している。これにより光束Lは強く
収束され、元々の拡散が打ち消される。従ってスリット
列A,Bに略平行化された光束Lが照射される事にな
る。
【0016】図4は図3に示したパッケージ型光源1を
用いた場合における一対の電気信号に現われる位相差の
分布を示している。(1)に示した光源1のパッケージ
を用いると位相差は1/4周期分に相当し、何等誤差は
生じない。これに対し(2)に示したパッケージの光源
1を用いると位相誤差が現われる。この位相誤差が分布
の極大となっている。即ち、パッケージ化された光源1
から放射される光束は僅かに拡散する様に予め調整され
ているものが多い事が分かる。さらに(3)に示すパッ
ケージでは位相誤差が極大値まで拡大している。この様
な分布を有する光源1のパッケージはシリンドリカルレ
ンズ5を用いて全て調整可能である事が分かる。
【0017】次に図5を参照してシリンドリカルレンズ
の焦点距離fを定量的に求める。図3の(3)に示した
状態(最悪状態)の幾何光学的な関係を図5に示す。図
5はスリット列A,Bの中心を通る光線図である。又図
6はこの時の受光素子4A,4Bから出力される電気信
号SA,SBの波形を表わしている。図示する様にS
A,SBの間には位相誤差ΔTが現われている。即ち1
/4周期分の位相差からのずれ量がΔT(単位は周期)
である。又移動スリット板2と固定スリット板3のギャ
ップをDとし、スリットピッチをPとし、光軸Oから各
スリット列A,Bの中心までの距離をxとすると、2・
D・tanθ=P・ΔTの関係が成立する。これを整理
するとtanθ=(P・ΔT)/(2・D)となる。こ
のθが0になる様にシリンドリカルレンズで補正すれば
良い。シリンドリカルレンズの曲面Rがスリット列の面
近傍にあり、且つ薄肉と仮定すると、レンズの焦点距離
がfなので、tanθ=x/f=(P・ΔT)/(2・
D)となる。従って、最大位相誤差ΔTを修正する為に
必要なシリンドリカルレンズの焦点距離fはf=(2・
D・x)/(P・ΔT)で与えられる。
【0018】図7は光源1とシリンドリカルレンズ5を
一体化した構造を表わしている。図示する様に、シリン
ドリカルレンズ5、鏡筒52、保持部53の各部材が樹
脂モールド51で一体化されている。保持部53が光源
1のパッケージに樹脂のバネ性で押圧されている。シリ
ンドリカルレンズ5の回転は自在であり、調整後接着固
定すれば良い。又、シリンドリカルレンズ5が光軸方向
に動いても、レンズの焦点距離が長くパワーが小さい
為、影響はさほどない。
【0019】図8は他の種類のパッケージ化された光源
を用いた場合における位相差の分布を表わしている。こ
の例では、正規の位相差1/4周期を中心としてその両
側に位相誤差が分布している。この様な分布の位相誤差
を修正する為には図9に示す様なトーリックレンズを用
いれば良い。即ち、x軸方向に沿った断面が凹形状とな
り、y軸方向に沿った断面が凸形状となっている。しか
しながら、この様なトーリックレンズはシリンドリカル
レンズと比べ製造上高い技術が要求される。従って、意
図的にスリット列A,Bの位相差を正規のP/4からず
らし、図4に示した様な分布にしてシリンドリカルレン
ズの使用を可能にするという方法もある。
【0020】図10は固定スリット板3に形成されるス
リット列の他の実施例を表わしている。本例では、固定
スリット板3は互いに空間位相がP/4だけずれている
一対のスリット列A,Bに加え、これらと空間位相が反
転関係にある追加の一対のスリット列AX,BXを有し
ている。受光素子は固定スリット板3の各スリット列
A,B,AX,BXを介して光束Lを別々に受光する。
【0021】図11は上述した受光素子から出力される
電気信号の波形を表わしている。電気信号SA,SAX
は位相が反転関係にある一組を構成し、電気信号SB,
SBXも位相が反転関係にある他の一組を構成する。両
組の間に変位方向に応じた相対的な位相関係が生じる。
SAとSAXを互いに処理する事で直流成分が除去され
た交流電気信号が得られる。又SBとSBXを互いに処
理する事で同じく直流成分が除去された交流電気信号が
得られる。これら一対の交流電気信号の間にπ/2の位
相差が現われる。SAとSAXの間にはπの位相差があ
り、SBとSBXの間にもπの位相差がある。
【0022】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、光
源の光軸上にトーリックレンズを挿入して光軸回りに回
転可能に保持し一対の電気信号の相対的な位相関係に現
われる誤差を調整可能としている。これにより、平行光
束からずれた拡散光束又は集束光束を出射する光源を用
いた場合でも簡便にトーリックレンズを挿入し且つこれ
を回転操作する事で光束の拡散/集束を補正でき、一対
の電気信号間に与えられる位相差を正規なものに調整す
る事が可能である。なお、図1に示した実施形態ではロ
ータリエンコーダを表わしているが、本発明はこれに限
られるものではなくリニアエンコーダにも応用可能であ
る事はいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光学式エンコーダの好ましい実
施形態を示す斜視図及び部分断面図である。
【図2】図1に示した光学式エンコーダに組み込まれる
トーリックレンズの形状並びに機能を示す模式図であ
る。
【図3】本発明にかかる光学式エンコーダの他の実施形
態の動作説明に供する模式図である。
【図4】本発明にかかる光学式エンコーダから出力され
る電気信号の位相差分布を示すグラフである。
【図5】トーリックレンズの光線図である。
【図6】電気信号を示す波形図である。
【図7】光源とシリンドリカルレンズを一体化した構造
を示す模式図である。
【図8】電気信号に現われる位相差の分布を示すグラフ
である。
【図9】トーリックレンズの他の例を示す模式図であ
る。
【図10】固定スリット板に形成されるスリット列の一
例を示す模式的な平面図である。
【図11】図10に示した固定スリット板を用いた場合
に出力される電気信号の波形図である。
【図12】従来の光学式エンコーダを示す模式図であ
る。
【図13】図12に示した従来例により得られる電気信
号の波形図である。
【図14】同じく従来の光学式エンコーダを示す模式図
である。
【図15】図14に示した光学式エンコーダから出力さ
れる電気信号の波形図である。
【図16】従来の光学式エンコーダの他の例を示す模式
図である。
【図17】従来の光学式エンコーダの別の例を示す模式
的な斜視図である。
【符号の説明】
1 光源 2 移動スリット板 3 固定スリット板 4A 受光素子 4B 受光素子 5 トーリックレンズ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、変位可能な移動スリット板と、
    固定スリット板と、受光素子とを光軸に沿って配した光
    学系からなり、前記移動スリット板は光軸を横切って変
    位方向に配列した所定周期のスリット列を有し、前記固
    定スリット板は該変位方向に配列し且つ空間位相が互い
    にシフトした所定周期のスリット列を一対有し、前記光
    源は光軸に沿って該移動スリット板のスリット列に光束
    を照射し、前記受光素子は該固定スリット板の各スリッ
    ト列を介して光束を別々に受光し該移動スリット板の変
    位量に応じた周期と変位方向に応じた相対的な位相関係
    を有する一対の電気信号を出力する光学式エンコーダに
    おいて、 該光源の光軸上にトーリックレンズを挿入して光軸回り
    に回転可能に保持し一対の電気信号の相対的な位相関係
    に現われる誤差を調整可能とした事を特徴とする光学式
    エンコーダ。
  2. 【請求項2】 前記トーリックレンズはシリンドリカル
    レンズである事を特徴とする請求項1記載の光学式エン
    コーダ。
  3. 【請求項3】 前記光源は発光素子とコリメータレンズ
    とが一体的に組み込まれたパッケージからなり、略平行
    化された光束を光軸に沿って該移動スリット板に照射す
    る一方、前記トーリックレンズは該光束の僅かな拡散又
    は収束に起因する電気信号の誤差を調整する事を特徴と
    する請求項1記載の光学式エンコーダ。
  4. 【請求項4】 前記固定スリット板は該一対のスリット
    列の各々に対して空間位相が反転関係にある追加の一対
    のスリット列を有しており、前記受光素子は固定スリッ
    ト板の各スリット列を介して光束を別々に受光し互いに
    位相が反転関係にある一組の電気信号を二組分出力する
    事で両組の間に変位方向に応じた相対的な位相関係が生
    じる事を特徴とする請求項1記載の光学式エンコーダ。
JP31951095A 1995-11-14 1995-11-14 光学式エンコーダ Pending JPH09138143A (ja)

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