JPH09137855A - 送りねじおよび送りねじの潤滑膜形成方法 - Google Patents

送りねじおよび送りねじの潤滑膜形成方法

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JPH09137855A
JPH09137855A JP8237502A JP23750296A JPH09137855A JP H09137855 A JPH09137855 A JP H09137855A JP 8237502 A JP8237502 A JP 8237502A JP 23750296 A JP23750296 A JP 23750296A JP H09137855 A JPH09137855 A JP H09137855A
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一徳 林田
Hiroaki Takebayashi
博明 竹林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】送りねじにおいて、発塵の抑制および潤滑性の
向上を図り、長寿命を達成できるようにすること。 【解決手段】ねじ軸1と、それに螺合されるナット2
と、ねじ軸1とナット2との螺合部位に介装される複数
の転動体3とを備え、これらの少なくともいずれかの転
動、摺動部位に、含ふっ素ポリウレタン高分子化合物の
固体膜5が形成されている。この固体膜5は、その分子
間がウレタン結合となっていて3次元の網状構造になっ
ているので、剥離や欠落の他、摩耗が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送りねじおよび送
りねじの潤滑膜形成方法に係り、特に通常のグリースや
オイルの使用ができない真空環境、清浄環境および腐食
環境等で用いるのに好適な送りねじに関する。
【0002】
【従来の技術】前述の環境として、例えば半導体製造装
置内部に配設される搬送系などが挙げられるが、このよ
うな環境では、送りねじの潤滑剤としてグリースを用い
ていると、グリースの油分が蒸発することにより、潤滑
機能の劣化や使用環境の汚染といった不具合が発生す
る。
【0003】このような場合、従来では、ねじ軸および
ナットの軌道面やボールの表面の少なくともいずれか
に、金、銀、鉛、銅などの軟質金属、カーボンや二硫化
モリブデンなどの固体潤滑剤を膜状にコーティングする
ことが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述の固体
潤滑剤からなるコーティング膜では、このコーティング
膜がボールの転動、摺動動作に伴い僅かずつ剥がれるな
ど、発塵状況がグリース使用時に比べると低レベルにな
るものの、特に清浄環境では不適合となるレベルであ
る。特に、高荷重条件においては発塵量が増大する。
【0005】また、本願出願人は、バインダーにふっ素
系樹脂を混合した固体潤滑剤を、ねじ軸およびナットの
軌道面やボールの表面の少なくともいずれかにコーティ
ングすることを行っており、この場合には、先の従来例
よりも発塵を桁違いに減らせるようになる。
【0006】しかしながら、このコーティング膜でも、
比較的大きなアキシャル荷重がかかる状況において、剥
離や欠落の他、摩耗による発塵が著しく増加し、発塵寿
命が短くなる。しかも、前述のようなコーティング膜の
剥離、欠落が発生すると、転動、摺動部位での潤滑作用
が低下して、金属どうしの接触となるなど凝着しやすく
なる他、各構成要素の摩耗が促進されるなど、寿命とい
う点において問題がある。また、腐食性ガスがある環境
では、前述のようにコーティング膜の剥離、欠落箇所の
各構成要素が腐食されることになる。
【0007】したがって、本発明の目的は、送りねじに
おいて、発塵の抑制および潤滑性の向上を図り、長寿命
を達成できるようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の送りねじ
は、ねじ軸と、それに螺合されるナットと、ねじ軸とナ
ットとの螺合部位に介装される複数の転動体とを備え、
これらの少なくともいずれかの転動、摺動部位に、含ふ
っ素ポリウレタン高分子化合物の固体膜が形成されてい
る。
【0009】本発明の第2の送りねじは、ねじ軸と、そ
れに螺合されるナットと、ねじ軸とナットとの螺合部位
に介装される複数の転動体とを備え、これらが金属材で
形成され、これらの少なくともいずれかの転動、摺動部
位に、含ふっ素ポリウレタン高分子化合物の固体膜が形
成されている。
【0010】本発明の第3の送りねじは、ねじ軸と、そ
れに螺合されるナットとを備え、これらの少なくともい
ずれかの摺動部位に、含ふっ素ポリウレタン高分子化合
物の固体膜が形成されている。
【0011】なお、前述の固体膜は、3次元の網状構造
を有するものとするのが好ましい。また、固体膜に流動
可能な含ふっ素重合体を分散添加するのが好ましい。さ
らに、この流動可能な含ふっ素重合体としては官能基を
有していないものとするのが好ましい。
【0012】本発明の第1の送りねじの潤滑膜形成方法
は、官能基としてイソシアネート基を有する含ふっ素重
合体を溶媒中に希釈してなる溶液を用いて、送りねじの
構成要素の少なくとも一つに液状膜を付着させる工程
と、前記付着した液状膜を硬化させることにより、網状
構造の含ふっ素ポリウレタン高分子化合物の固体膜を形
成する工程とを含む。
【0013】本発明の第2の送りねじの潤滑膜形成方法
は、官能基としてイソシアネート基を有する含ふっ素重
合体と水酸基、アミノ基、カルボキシル基の少なくとも
一種類の基を含む含フッ素重合体との混合物を溶媒中に
希釈してなる溶液を用いて、送りねじの構成要素の少な
くとも一つに液状膜を付着させる工程と、前記付着した
液状膜を硬化させることにより、網状構造の含ふっ素ポ
リウレタン高分子化合物の固体膜を形成する工程とを含
む。
【0014】本発明の第3の送りねじの潤滑膜形成方法
は、官能基としてイソシアネート基を有する含ふっ素重
合体を単独または水酸基、アミノ基、カルボキシル基の
少なくとも一種類の基を含む含フッ素重合体との混合物
を溶媒中に希釈してなる溶液に、官能基を有しない含ふ
っ素重合体を加えた溶液を用いて、送りねじの構成要素
の少なくとも一つに液状膜を付着させる工程と、前記付
着した液状膜を部分的に硬化させることにより、官能基
を有しない含ふっ素重合体を流動性を有したまま分散さ
せた網状構造の含ふっ素ポリウレタン高分子化合物の固
体膜を形成する工程とを含む。
【0015】上記本発明の含ふっ素ポリウレタン高分子
化合物は、分子間が密に詰まって結合した固体膜であ
る。そのため、送りねじの各構成要素間での摺接時にお
いて、剥離や摩耗が発生しにくくなるとともに、摺動抵
抗が軽減されることになる。
【0016】特に、含ふっ素ポリウレタン高分子化合物
の固体膜に含ふっ素重合体を流動可能な状態で分散添加
している場合では、この流動可能な含ふっ素重合体が含
ふっ素ポリウレタン高分子化合物の固体膜から滲み出て
潤滑作用に寄与する。
【0017】前述の含ふっ素重合体としては、例えば官
能基なしのパーフルオロポリエーテルなどの含ふっ素重
合体とすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図1ないし
図8に示す実施例に基づいて説明する。図1ないし図7
は本発明の一実施例にかかり、図1は、送りねじの概略
構成を示す縦断面図、図2は、図1のB部拡大図、図3
は、ボール転動溝の他の例を示す部分断面図、図4は、
図1の送りねじに被覆形成した含ふっ素ポリウレタン高
分子化合物の固体膜の構造を模式的に表した構造図、図
5は、含ふっ素ポリウレタン高分子化合物の固体膜の硬
化前の状態での性状分析結果を示すグラフ、図6は、含
ふっ素ポリウレタン高分子化合物の固体膜の硬化後の状
態での性状分析結果を示すグラフ、図7は、試験装置の
概略構成を示す縦断面図である。
【0019】図中、Aは送りねじ、1はねじ軸、2はナ
ット、3はボール、4はサーキュレータチューブ、5は
含ふっ素ポリウレタン高分子化合物の固体膜である。
【0020】ねじ軸1は、その外周面に螺旋溝11が形
成されている。ナット2は、ねじ軸1に外嵌されてお
り、その内周面にねじ軸1の螺旋溝11に対応する螺旋
溝21が形成されている。複数のボール3は、ねじ軸1
の螺旋溝11と、ナット2の螺旋溝21との間に介装さ
れている。サーキュレータチューブ4は、ねじ軸1また
はナット2のいずれか一方の回転により両螺旋溝11,
21間に介装されるボール3を転動循環させるためのも
ので、ナット2に取り付けられている。
【0021】ねじ軸1の螺旋溝11およびナット2の螺
旋溝21の断面形状は、ゴチックアーチ状、すなわち二
つの曲率中心の異なる円弧の組み合わせによりほぼV字
形に形成されている。なお、両螺旋溝11,21の断面
形状は、図3に示すような円弧とすることもできる。
【0022】これらねじ軸1、ナット2、ボール3およ
びサーキュレータチューブ4は、耐食性材料により形成
されている。具体的に、ねじ軸1およびナット2の素材
としては、例えばJIS規格SUS440Cなどのマル
テンサイト系ステンレス鋼に適当な硬化熱処理を施した
ものや、JIS規格SKH4、AISI規格M−50材
などの耐熱鋼とすることができる。また、ボール3は、
前述と同様の鋼材の他、セラミックス材とすることがで
きる。さらに、サーキュレータチューブ4は、例えばS
US304などのステンレス鋼で形成される。なお、前
述のセラミックス材としては、焼結助剤として、イット
リア(Y23)およびアルミナ(Al23)、その他、
適宜、窒化アルミ(AlN)、酸化チタン(Ti
2)、スピネル(MgAl24)を用いた窒化けい素
(Si34)を主体とするものの他、アルミナ(Al2
3)や炭化けい素(SiC)、ジルコニア(Zr
2)、窒化アルミ(AlN)などが好ましい。
【0023】このような材料で送りねじAの各構成要素
を形成すれば、例えば半導体製造装置などにおいて用い
られるハロゲン系腐食性ガスに対しても、腐食せずに済
むようになる。
【0024】そして、ねじ軸1、ナット2、ボール3お
よびサーキュレータチューブ4の転動、摺動部位には、
含ふっ素ポリウレタン高分子化合物の固体膜5が形成さ
れている。但し、図には、固体膜5をねじ軸1の螺旋溝
11、ナット2の螺旋溝21、ボール3の表面、サーキ
ュレータチューブ4の内面だけに形成したように例示し
ているが、これらの外表面にも形成される。
【0025】含ふっ素ポリウレタン高分子化合物の固体
膜5は、−CX2X−O−という一般式(Xは1〜4の
整数)で示される単位を主要構造単位とし、いずれも平
均分子量が数百万以上で硬化反応により分子間がウレタ
ン結合された3次元の網状構造を有している。3次元の
網状構造とは、化学構造上の表現であって、膜の断面が
網状になっているのではなく、分子間が網状のように連
続してつながって密に詰まった均質な構造になっている
ことを意味している。このような重合体としては、下記
化学式1に示すような末端がイソシアネートの官能基付
き含ふっ素重合体を用いて、化学構造を変化させたもの
とすることができる。前述の末端がイソシアネートの官
能基付き含ふっ素重合体としては、パーフルオロポリエ
ーテル(PFPE)の誘導体、具体的に例えばモンテカ
チーニ社の商品名フォンブリンZ誘導体(FONBLIN Z DI
SOCなど)が好適に用いられる。
【0026】
【化1】
【0027】次に、前述の含ふっ素ポリウレタン高分子
化合物の固体膜5の形成方法の一例を説明する。
【0028】(a) 含ふっ素ポリウレタン高分子化合
物の固体膜5を得るための溶液を用意し、この溶液中に
ねじ軸1、ナット2、ボール3およびサーキュレータチ
ューブ4をそれぞれ個別に浸漬するか、あるいはそれら
を組み立てた完成状態の送りねじAを潤滑油中に浸漬し
て数回回転させることにより、ねじ軸1、ナット2、ボ
ール3およびサーキュレータチューブ4の表面全面に液
状膜を付着させる(付着処理)。ここで用意する溶液
は、末端がイソシアネートの官能基付き含ふっ素重合体
〔フォンブリンZ誘導体(FONBLIN Z DISOC)〕を希釈
溶媒(ふっ素系溶剤SV90D)で含ふっ素重合体の濃
度を1mass%にまで希釈したものとする。
【0029】(b) 前記液状膜を付着した送りねじA
の全体を40〜50℃で約1分間加熱し、液状膜に含む
溶媒を除去する(乾燥処理)。この時点では、液状膜の
ままであり、流動性を有している。
【0030】(c) この後、例えば100〜200℃
で20時間、加熱する(硬化処理)。これにより、液状
膜の化学構造が変化することにより硬化反応して含ふっ
素ポリウレタン高分子化合物の固体膜5が得られる。ち
なみに、この硬化処理では、液状膜に存在している官能
基付き含ふっ素重合体の個々について、下記化学式2〜
5に示すような4種の硬化反応でもって末端のイソシア
ネート(NCO)が消失し、各官能基付き含ふっ素重合
体が互いにウレタン結合することにより3次元の網状構
造となる。ウレタン結合は、化学式2,3に示すような
硬化反応でもって、図4(a)に模式的に示すように直
線的に架橋するとともに、化学式4,5に示すような硬
化反応でもって、図4(b)に模式的に示すように3次
元方向で架橋する。
【0031】
【化2】
【0032】
【化3】
【0033】
【化4】
【0034】
【化5】
【0035】このようにすれば、送りねじAの構成要素
において少なくとも互いに接触する部位に含ふっ素ポリ
ウレタン高分子化合物の固体膜5を好適な膜厚で形成す
ることができる。なお、(a)、(b)は必要に応じて
数回繰り返すようにしてもよく、最終的には、用途に応
じて、含ふっ素ポリウレタン高分子化合物の固体膜5の
膜厚を例えば0.1〜3μmの範囲で適宜に設定するこ
とができる。
【0036】ここで、(a)で用意した溶液を濃縮乾燥
しただけの状態(流動性がある状態)と、(a)で用意
した溶液をステンレス鋼板などの試料に付着して硬化し
た状態とについて、その性状を分析したので説明する。
【0037】前者は、FT−IR法(フーリエ変換−赤
外分光、液膜法)で分析している。その結果は、図5の
グラフに示すように、ふっ素系のピーク以外にNH(3
300cm-1)、N=C=O(2279cm-1)、N
(H)C=O(1712cm-1,1546cm-1)、ベ
ンゼン(1600cm-1)などのピークが見られ、ベン
ゼン環、ウレタン結合、イソシアネートが官能基として
存在していることが確認できる。ここでは、薄膜と厚膜
との場合についてそれぞれ調べているが、膜厚に関係な
く分析が行えた。後者は、FT−IR法(フーリエ変換
−赤外分光、高感度反射法)で分析している。その結果
は、図6のグラフに示すように、ベンゼン環やウレタン
結合のピークが見られるが、イソシアネートのピークが
見られない。つまり、これらの結果に基づき、上記化学
式2〜5に示す硬化反応による官能基の化学構造変化が
確認される。
【0038】以上説明した含ふっ素ポリウレタン高分子
化合物の固体膜5は、それ自体3次元の網状構造をもっ
て、被覆対象上に緻密に被覆されるとともに自己潤滑性
を有するため、送りねじAの構成要素間の転動、摺動動
作に伴う摩耗、剥離といった発塵を抑制できるようにな
り、送りねじAの構成要素どうしの直接的な接触を回避
できるようになる。
【0039】ところで、本発明の他の実施例として、上
記実施例で説明した含ふっ素ポリウレタン高分子化合物
の固体膜5について、分子間がウレタン結合した3次元
の網状構造中に、フルオロポリエーテルなどの含ふっ素
重合体を流動可能に分散添加した構造とすることもでき
る。この場合、具体的に、上記実施例での形成方法の
(a)の付着処理において、用意する溶液を、末端がイ
ソシアネートの官能基付き含ふっ素重合体〔例えば商品
名フォンブリンZ誘導体(FONBLIN Z DISOCなど)〕
と、含ふっ素化合物として官能基なし含ふっ素重合体
〔例えば商品名フォンブリンZ誘導体(FONBLIN Z-60な
ど)〕とを所定の割合で混合したものとすればよい。こ
の場合では、(c)の硬化処理において、官能基なし含
ふっ素重合体が、官能基付き含ふっ素重合体と結合しな
いので、これが、含ふっ素ポリウレタン高分子化合物の
固体膜5の内部において流動可能となり、含ふっ素ポリ
ウレタン高分子化合物の固体膜5から滲み出るなどして
潤滑作用を発揮することになる。なお、含ふっ素重合体
としては、前述の官能基なし含ふっ素重合体のみに限定
されず、化学式6,7,8に示すような官能基付き含ふ
っ素重合体とすることができる。
【0040】
【化6】
【0041】
【化7】
【0042】
【化8】
【0043】そして、上述した含ふっ素ポリウレタン高
分子化合物の固体膜5についての発塵寿命、トルク寿命
を調べているので、説明する。ここでは、実施例1〜
4、比較例の計5つを挙げている。
【0044】実施例1〜4では、含ふっ素ポリウレタン
高分子化合物の固体膜5を、ねじ軸、ナット、ボールお
よびサーキュレータチューブの全表面に形成しており、
膜厚は、1μmに設定している。
【0045】実施例1の含ふっ素ポリウレタン高分子化
合物の固体膜は、末端がイソシアネートの官能基付き含
ふっ素重合体〔フォンブリンZ誘導体(FONBLIN Z DISO
C)〕のみを用いて得ている。
【0046】実施例2の含ふっ素ポリウレタン高分子化
合物の固体膜は、末端がイソシアネートの官能基付き含
ふっ素重合体〔フォンブリンZ誘導体(FONBLIN Z DISO
C)〕に対して、末端が水酸基(−OH)の官能基付き
含ふっ素重合体〔フォンブリンZ誘導体(FONBLIN Z DO
L)〕を添加して得ている。
【0047】実施例3の含ふっ素ポリウレタン高分子化
合物の固体膜は、末端がイソシアネートの官能基付き含
ふっ素重合体〔フォンブリンZ誘導体(FONBLIN Z DISO
C)〕に対して、官能基なし含ふっ素重合体〔フォンブ
リンZ誘導体(FONBLIN Z-60)〕を添加して得ている。
【0048】実施例4の含ふっ素ポリウレタン高分子化
合物の固体膜は、末端がイソシアネートの官能基付き含
ふっ素重合体〔フォンブリンZ誘導体(FONBLIN Z DISO
C)〕に対して、末端が水酸基の官能基付き含ふっ素重
合体〔フォンブリンZ誘導体(FONBLIN Z DOL)〕と、
官能基なし含ふっ素重合体〔フォンブリンZ誘導体(FO
NBLIN Z-60)〕とを添加して得ている。
【0049】比較例は、ねじ軸、ナット、ボールおよび
サーキュレータチューブの全表面にコーティング膜を形
成したものとする。このコーティング膜は、熱硬化性合
成樹脂(ポリイミド)からなるバインダー中にポリテト
ラフルオロエチレン(PTFE)を分散混合したもので
あり、膜厚は1μmとしている。このコーティング膜
は、比較的硬質で緻密な熱硬化性合成樹脂が海状とな
り、不均質なポリテトラフルオロエチレンが島状に点在
する構造となっており、両者の結合が弱い状態になって
いる。
【0050】試験は、図7に示す装置を用いている。図
中、60は送りねじAのねじ軸、61は送りねじAのサ
ポート軸受、62は負荷用ばね、63はパーティクルカ
ウンター、64は送りねじAのナット、65は支持板、
66はナット64のハウジング、67はハウジングの回
転止め、68はモータ、69はモータ68とねじ軸60
とのカップリングである。
【0051】試験条件は、下記のとおり。
【0052】 ・回転速度 :120rpm ・荷重 :アキシャル荷重(25N,50N,75N) ・ストローク:50mm ・雰囲気 :大気でクリーンベンチ内(クラス10)、 真空(2.6×10-4Pa以下) ・環境温度 :室温 ・計測条件 :粒子径0.1μm以上の発塵粒子数 試験に用いた送りねじAは、呼び番号1404、7TS
3、5C7で、ねじ軸1の軸径を14mm、ボール3の
径を2mm(3.5巻、1列)、リードを3/16″
(4.763mm)としている。
【0053】発塵寿命試験では、雰囲気を大気、環境温
度を室温、アキシャル荷重を75Nとしている。発塵寿
命試験では、総発塵量が1000個/0.1cf以上と
なる状況を、連続10回測定した時点までの時間を計測
している。なお、測定は10分間隔とする。実施例1の
フォンブリンZ誘導体(FONBLIN Z DISOC)の濃度を1
mass%とし、実施例2は、ベースとなるフォンブリ
ンZ誘導体(FONBLINZ DISOC)の濃度を1mass%、
添加するフォンブリンZ誘導体(FONBLIN Z DOL)の濃
度を0.25mass%、実施例3は、ベースとなるフ
ォンブリンZ誘導体(FONBLIN Z DISOC)の濃度を1m
ass%、添加するフォンブリンZ誘導体(FONBLIN Z-
60)の濃度を0.25mass%、実施例4は、ベース
となるフォンブリンZ誘導体(FONBLIN Z DISOC)の濃
度を1mass%、添加するフォンブリンZ誘導体(FO
NBLIN Z DOL)およびフォンブリンZ誘導体(FONBLIN Z
-60)の濃度を合わせて0.25mass%とする。
【0054】結果としては、比較例で200時間、実施
例1で300時間、実施例2で500時間、実施例3で
1400時間、実施例4で1350時間となり、寿命が
長い順に実施例3、実施例4、実施例2、実施例1、比
較例となる。つまり、実施例1のようにフォンブリンZ
誘導体(FONBLIN Z DISOC)のみを用いて得た含ふっ素
ポリウレタン高分子化合物の固体膜でも比較例に比べて
優れるが、実施例2〜4のようにベースとなるフォンブ
リンZ誘導体(FONBLIN Z DISOC)に対して側鎖に官能
基を持つフォンブリンZ誘導体や側鎖に官能基を持たな
いフォンブリンZ誘導体を添加して得た含ふっ素ポリウ
レタン高分子化合物の固体膜5の方が実施例1よりもさ
らに優れるのである。
【0055】つまり、実施例1〜4の含ふっ素ポリウレ
タン高分子化合物の固体膜5は、3次元の網状構造で密
に詰まった均質膜になっているから、送りねじAの各構
成要素間での転動、摺動時において、剥離や摩耗が発生
しにくくなるのである。
【0056】ちなみに、実施例3,4において、アキシ
ャル荷重を50Nにした場合だと発塵寿命は各々560
0時間、5500時間、また、20Nにした場合だと発
塵寿命は各々14000時間、13900時間にと大幅
に向上する。実施例2や1についても実施例3,4の場
合と同様の比率で向上する。一方、比較例において、ア
キシャル荷重を50Nにした場合だと発塵寿命は260
時間にと向上するものの、実施例3,4に比べると、か
なり低いレベルとなる。したがって、使用対象での条件
に応じて実施例1〜4のいずれかを選択すればよいので
ある。
【0057】以上の結果より、含ふっ素ポリウレタン高
分子化合物の固体膜5としては、末端がイソシアネート
の官能基付き含ふっ素重合体のみを用いて形成するより
も、流動性を有する含ふっ素重合体を添加するのが好ま
しいことが分かった。添加する含ふっ素重合体について
は、上記結果より、官能基なしの含ふっ素重合体が最も
好ましいことも分かった。
【0058】そこで、添加量について検討する。ベース
となるフォンブリンZ誘導体(FONBLIN Z DISOC)の濃
度を1mass%として、添加するフォンブリンZ誘導
体(FONBLIN Z-60)の濃度を0.25mass%、0.
5mass%として、発塵寿命(アキシャル荷重100
N)を調べた。結果的には、0.25mass%で14
00時間、0.5mass%で990時間となり、0.
25mass%が適当であると考えられる。但し、添加
量については、上限、下限に余裕を持たせて、ベースと
なるフォンブリンZ誘導体(FONBLIN Z DISOC)の濃度
1mass%に対して、添加するフォンブリンZ誘導体
(FONBLIN Z-60)の濃度0.1〜0.75mass%の
範囲とすることができる。また、ベースとなるフォンブ
リンZ誘導体(FONBLIN Z DISOC)の濃度は、1〜10
mass%の範囲とすることができる。この場合、ベー
スとなるフォンブリンZ誘導体(FONBLIN Z DISOC)の
濃度を例えば上限の5mass%とする場合には、添加
するフォンブリンZ誘導体(FONBLIN Z-60)の濃度も
0.5〜2.5mass%の範囲として、両方の比率を
常に一定に設定するのがよい。但し、ベースの濃度は濃
くするにつれて発塵寿命が低下する傾向となる。
【0059】なお、本発明は上記実施例のみに限定され
るものでなく、種々な応用や変形が考えられる。
【0060】(1) ナット2の軸方向一端または軸方
向両端には、必要に応じねじ軸1の螺旋溝11に対して
近接する非接触タイプのシールを設けてもよく、この場
合には低発塵性に、より貢献できる。このシールとして
は、合成ゴムなどの弾性体により円筒形に形成されてお
り、内周面の所要角度範囲にねじ軸1の螺旋溝11に近
似する断面形状の凸部を有するものが考えられる。
【0061】(2) 上記実施例では、送りねじとして
ボールを備えるタイプを引用しているが、図8に示すよ
うに、ボールを備えないタイプの送りねじにも本発明を
適用できる。この場合、固体膜5は、ねじ軸1の螺旋溝
11とナット2の螺旋溝21の少なくともいずれか一方
に形成すればよい。
【0062】(3) 上記実施例において(c)の硬化
処理については、加熱に代えて、紫外線、赤外線、γ
線、電子線などの電磁波(光)のエネルギーを利用する
ことができる。
【0063】(4) 上記実施例において(b)の乾燥
処理は、省略してもよい。
【0064】(5) 上記実施例では、送りねじAの構
成要素のすべてに含ふっ素ポリウレタン高分子化合物の
固体膜5を形成しているが、送りねじAの少なくとも、
ねじ軸1およびナット2だけ、あるいはボール3だけに
形成することができる。
【0065】(6) 上記実施例では、含ふっ素ポリウ
レタン高分子化合物の固体膜5を被覆対象の外表面にも
形成しているが、ねじ軸1、ナット2に対してはその螺
旋溝11,21だけに、また、サーキュレータチューブ
4に対してはその内面だけに形成することができる。こ
の場合、不要箇所をマスキングしておいて、送りねじと
して組み立てる前に各単体を上記(a)で用意する溶液
中に浸漬して、適宜硬化させるようにすればよい。但
し、外表面にも固体膜5を形成していれば、耐食性環境
での使用においても腐食防止効果が強くなり、別途、腐
食防止処理を施さなくて済む。
【0066】
【発明の効果】本発明の送りねじでは、従来のコーティ
ング膜に比べて剥離、欠落、摩耗が抑制できるととも
に、転動、摺動抵抗を軽減できる含ふっ素ポリウレタン
高分子化合物の固体膜を用いているから、発塵寿命と潤
滑性を向上できるようになり、動作安定性および寿命の
向上に貢献できる。
【0067】したがって、例えば半導体製造過程のよう
に高精度な加工が要求されるところに本発明の転がり軸
受を用いると、清浄雰囲気を阻害しにくくなるので、半
導体製造品の歩留まり向上に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の送りねじの概略構成を示す縦断面図
【図2】図1のB部を拡大した断面図
【図3】ボール転動溝の他の例を示す部分断面図
【図4】図1の送りねじに被覆形成した含ふっ素ポリウ
レタン高分子化合物の固体膜の構造を模式的に表した構
造図
【図5】含ふっ素ポリウレタン高分子化合物の固体膜の
硬化前の状態での性状分析結果を示すグラフ
【図6】含ふっ素ポリウレタン高分子化合物の固体膜の
硬化後の状態での性状分析結果を示すグラフ
【図7】試験装置の概略構成を示す縦断面図
【図8】本発明の他の送りねじを示す縦断面図
【符号の説明】
A 送りねじ 1 ねじ軸 2 ナット 3 ボール 4 サーキュレータチューブ 5 含ふっ素ポリウレタン高分子化合物の固体膜 11 ねじ軸の螺旋溝 21 ナットの螺旋溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 107:40 C10N 40:06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ねじ軸と、それに螺合されるナットと、
    ねじ軸とナットとの螺合部位に介装される複数の転動体
    とを備え、これらの少なくともいずれかの転動、摺動部
    位に、含ふっ素ポリウレタン高分子化合物の固体膜が形
    成されている、ことを特徴とする送りねじ。
  2. 【請求項2】 ねじ軸と、それに螺合されるナットと、
    ねじ軸とナットとの螺合部位に介装される複数の転動体
    とを備え、これらが金属材で形成され、これらの少なく
    ともいずれかの転動、摺動部位に、含ふっ素ポリウレタ
    ン高分子化合物の固体膜が形成されている、ことを特徴
    とする送りねじ。
  3. 【請求項3】 ねじ軸と、それに螺合されるナットとを
    備え、これらの少なくともいずれかの摺動部位に、含ふ
    っ素ポリウレタン高分子化合物の固体膜が形成されてい
    る、ことを特徴とする送りねじ。
  4. 【請求項4】 前記固体膜は、3次元の網状構造を有し
    ている、請求項1ないし3のいずれかに記載の送りね
    じ。
  5. 【請求項5】 前記固体膜に流動可能な含ふっ素重合体
    が分散添加されている、請求項1ないし4に記載の送り
    ねじ。
  6. 【請求項6】 前記流動可能な含ふっ素重合体が官能基
    を有していない、請求項5に記載の送りねじ。
  7. 【請求項7】 官能基としてイソシアネート基を有する
    含ふっ素重合体を溶媒中に希釈してなる溶液を用いて、
    送りねじの構成要素の少なくとも一つに液状膜を付着さ
    せる工程と、 前記付着した液状膜を硬化させることにより、網状構造
    の含ふっ素ポリウレタン高分子化合物の固体膜を形成す
    る工程と、 を含むことを特徴とする送りねじの潤滑膜形成方法。
  8. 【請求項8】 官能基としてイソシアネート基を有する
    含ふっ素重合体と水酸基、アミノ基、カルボキシル基の
    少なくとも一種類の基を含む含フッ素重合体との混合物
    を溶媒中に希釈してなる溶液を用いて、送りねじの構成
    要素の少なくとも一つに液状膜を付着させる工程と、 前記付着した液状膜を硬化させることにより、網状構造
    の含ふっ素ポリウレタン高分子化合物の固体膜を形成す
    る工程と、 を含むことを特徴とする送りねじの潤滑膜形成方法。
  9. 【請求項9】 官能基としてイソシアネート基を有する
    含ふっ素重合体を単独または水酸基、アミノ基、カルボ
    キシル基の少なくとも一種類の基を含む含フッ素重合体
    との混合物を溶媒中に希釈してなる溶液に、官能基を有
    しない含ふっ素重合体を加えた溶液を用いて、送りねじ
    の構成要素の少なくとも一つに液状膜を付着させる工程
    と、 前記付着した液状膜を部分的に硬化させることにより、
    官能基を有しない含ふっ素重合体を流動性を有したまま
    分散させた網状構造の含ふっ素ポリウレタン高分子化合
    物の固体膜を形成する工程と、 を含むことを特徴とする送りねじの潤滑膜形成方法。
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