JPH09137270A - スパッタリング装置 - Google Patents

スパッタリング装置

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JPH09137270A
JPH09137270A JP29282795A JP29282795A JPH09137270A JP H09137270 A JPH09137270 A JP H09137270A JP 29282795 A JP29282795 A JP 29282795A JP 29282795 A JP29282795 A JP 29282795A JP H09137270 A JPH09137270 A JP H09137270A
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JP
Japan
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vacuum chamber
sputtering apparatus
film
cathode
target
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Application number
JP29282795A
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English (en)
Inventor
Takuji Oyama
卓司 尾山
Yuji Nishimi
有二 西見
Kazuo Sato
一夫 佐藤
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】排気時間の短縮及び設備の簡略化、低コスト化
を可能にする薄膜形成用のスパッタリング装置を提供す
る。 【解決手段】成膜面たるパネルの凸面12A自体を真空
室15の構成壁面の一部として利用し、該真空室15内
にカソード20とターゲット18とを配置する。前記タ
ーゲット18からのスパッタリングによって発生する粒
子を凸面12Aに付着させて成膜することで、真空室1
5の小容積化を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスパッタリング装置
に係り、特にTVブラウン管、パネルガラス等の表面に
薄膜を形成するためのスパッタリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ブラウン管やパネルガラス等の
表面には、反射防止、帯電防止等を目的として種々の薄
膜コーティングが施されている。図11には、ブラウン
管のパネルに薄膜を形成するためのインライン型スパッ
タリング装置が示されている。同図に示した従来のスパ
ッタリング装置は、中央のスパッターチャンバー1とそ
の前後のバッファーチャンバー2、3から構成されてお
り、各チャンバー1、2、3はそれぞれ拡散ポンプ5及
びロータリーポンプ6により排気され真空状態が保たれ
ている。中央のスパッターチャンバー1内の上方には、
平板状のカソード7、7が設けられており、該カソード
7、7にスパッタ粒子を発生させるターゲットが取り付
けられている。
【0003】一方、被成膜基体であるブラウン管パネル
8、8は搬送台9に載せられ、図の左側から中央のスパ
ッターチャンバー1に搬送される。そして、該スパッタ
ーチャンバー1内において、いわゆるデポジットダウン
によってパネルの凸面に薄膜が形成される。即ち、前記
カソード7、7に電圧を加えてターゲットをスパッタリ
ングさせ、発生した粒子を下方に配置したパネル表面に
付着させて薄膜を形成するようになっている。成膜が完
了したパネル8は図の右側へと搬出される。尚、前後の
バッファーチャンバー2、3は、中央のスパッターチャ
ンバー1の隔離性を保つ役割を果たしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のインライン型スパッタリング装置は、デポジットダ
ウン特有の問題として、チャンバー内又は搬送移動中の
落下物により被膜にピンホールが生じ易いという欠点が
ある。これに対して、ターゲットを真空槽の下方に配置
し、被成膜基体を真空槽の上方に搬送して上方の成膜面
に向かってターゲットをスパッタリングして成膜するデ
ポジットアップのタイプも知られているが、このデポジ
ットアップ形式では搬送や支持の機構を吊り構造にしな
ければならず、構造が複雑化するという問題がある。
【0005】また、デポジットダウン、デポジットアッ
プの何れの場合でも、従来のインライン型のスパッタ装
置では、真空槽の容積が大きく、初期排気に時間がかか
るという欠点がある。また、設備が大がかりであるた
め、設備完成までに長期間を要し、費用もかかるという
問題もある。特に、ブラウン管を完成球の状態で薄膜形
成しようとすると、完成球の保持・搬送構造が複雑とな
る上に、真空槽も大型化するという問題があり、かかる
設備を実現することは極めて困難である。従って、従来
は図12に示すように完成球100をパネル部102と
ファンネル部104とに分割し、パネル部102のみを
図11に示すようなスパッタリング装置で成膜しなけら
ばならないという工程上の煩わしさがあった。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、排気時間の短縮及び設備の簡略化、低コスト化
を可能にするスパッタリング装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、被成膜基体の成膜面によって閉塞される開
口部を有した真空容器と、前記真空容器及び被成膜基体
の成膜面によって画成される真空室に連通され、該真空
室の気体を排気する排気手段と、前記真空室内に配設さ
れたカソードと、前記カソードに保持されたターゲット
とを備え、ターゲット表面をスパッタさせ前記被成膜基
体の成膜面にコーティングするようにしたことを特徴と
している。
【0008】本発明のスパッタリング装置によれば、被
成膜基体の成膜面自体を真空室の構成壁面の一部として
利用しているので、被成膜基体全体を真空室で包囲する
従来のスパッタリング装置にくらべて、真空室の容積を
大幅に減少させることができる。これにより、真空室の
初期排気に要する時間が短縮できるととに、装置全体を
簡略化することができる。
【0009】特に、前記開口部を真空容器の上面に形成
することにより、いわゆるデポジットアップ形式の成膜
となり、落下物等によるピンホール発生を防止すること
ができる。また、前記真空容器に複数の開口部を形成
し、複数の被成膜基体に対して同時にコーティング処理
することにより、量産性を高めることができる。
【0010】更に、前記ターゲットを、真空室の内部で
被成膜基体に対して相対運動させることにより、成膜の
均一化を図ることができるとともに、量産性を高めるこ
ともできる。更にまた、複数種類のターゲットを設け、
同一真空室内で異種の成膜を順次に行うことで、多層膜
を効率的に成膜することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
るスパッタリング装置の好ましい実施の形態について詳
述する。図1には、本発明が適用されたスパッタリング
装置の断面図が示されている。このスパッタリング装置
10は、ブラウン管のパネル12の凸面12Aに薄膜を
成膜する装置であって、真空チャンバー容器14、合フ
ランジ16、ターゲット18、カソード20、絶縁リン
グ22及び電源24から構成されている。
【0012】真空チャンバー容器14の上部には開口部
14Aが形成されており、該開口部14Aに合フランジ
16を介してブラウン管のパネル12が取り付けられ
る。このように、被成膜基体(ブラウン管パネル)が取
り付けられることにより、前記開口部14Aが閉塞さ
れ、成膜面たるパネルの凸面12Aと真空チャンバー容
器14の壁面とで真空室15が画成される。前記開口部
14Aと合フランジ16の接合面及び、前記合フランジ
16とブラウン管パネル12の接合部には、それぞれシ
ール材26、27が用いられており、真空室15の気密
性が保証されている。
【0013】また、この真空チャンバー容器14の側壁
には、排気孔30とガス導入孔32とが形成されてお
り、前記排気孔30は図示しない真空ポンプに連通さ
れ、前記ガス導入孔32は、図示しないガス供給源に連
通されている。尚、排気孔及びガス導入孔は、真空チャ
ンバー容器14の底面に設けてもよい。前記真空チャン
バー容器14内には、平板状のカソード20が前記ブラ
ウン管パネル12に対面して配置されており、該カソー
ド20の下部から延出した基端部20Aが、真空チャン
バー容器14の底面に支持されている。該基端部20A
は、前記真空チャンバー容器14の底面に形成された孔
から絶縁リング22を介して容器外部に突出し、電源2
4に接続されている。また、前記真空チャンバー容器1
4の底面の孔と絶縁リング22との接触面、及び絶縁リ
ング22とカソード基端部20Aの接触面とはそれぞれ
シール材34、35によって気密性が保たれている。
【0014】図1においては、電源24のプラス側がア
ースされており、また、真空チャンバー容器14もアー
スされていて、アノードとなっている。前記真空室15
内におけるスパッタリングによる成膜方法は、一般に物
理的蒸着法(PVD)として知られており、本明細書で
は詳しく説明しないが、ターゲット18からターゲット
の構成元素の原子又は分子ををスパッタリングし、該ス
パッタリングされた原子又は分子、或いは該原子又は分
子と導入ガス(窒素や酸素など)の化合物をパネルの凸
面12Aに付着させて薄膜を形成するものである。
【0015】次に上記構成のスパッタリング装置の作用
について説明する。先ず、ブラウン管パネル12を図示
しないハンドリングロボット等によってスパッタリング
装置10の開口部14Aまで搬送し、成膜面たる凸面1
2Aを、真空チャンバー容器14の上部に設けた合フラ
ンジ16上に載置する。この際、前記合フランジ16の
開口はパネルの凸面12Aによって閉ざされるとともに
シール材26、27によって真空室15が完全に密閉空
間となる。
【0016】次いで、該真空チャンバー容器14を、図
示しない真空ポンプによって排気し、真空状態とする。
その後、必要に応じてガス導入孔32より各種のスパッ
ターガス、必要に応じて反応ガスを導入する。導入され
るガスの種類は、成膜する膜の種類によって異なり、例
えば、窒化チタン膜を形成する場合には窒素ガス、酸化
シリコン膜を形成する場合には酸素を僅かに導入する。
【0017】その後、ターゲット18をスパッタリング
し、パネル12の凸面12Aに薄膜を形成する。本実施
の形態では、薄膜を形成すべきパネルの凸面12A自体
を真空室15の構成壁の一部として利用するようにした
ので、パネル全体を真空槽の内部に閉じ込める従来のス
パッタリング装置に比べて、真空室の容積を大幅に減少
させることがきる。従って、真空室の排気を短時間で完
了することができるとともに、装置自体が非常にコンパ
クト化され、設備の制作も容易で設備コストも低減でき
る。
【0018】また、図1に示したスパッタリング装置
は、デポジットアップ形式なので、落下物によって薄膜
にピンホールが形成されることもないという利点があ
る。更に、図1に示したスパッタリング装置によれば、
パネル12のコーティングと全く同じ設備で、ブラウン
管の完成球の状態で凸面12Aにコーティングを施すこ
ともできるという利点がある。
【0019】更にまた、図1のスパッタリング装置は、
装置自体がコンパクトとなるため製作が容易で、ブラウ
ン管の生産量に応じてスパッタリング装置の設備増加に
も機動的に対応することができるという利点もある。図
2には、複数層の薄膜を形成する場合に本発明のスパッ
タリング装置を適用する際の態様例が示されている。一
つの完成球40には、異種の薄膜を複数層形成すること
が多く、その場合は、各層毎にそれぞれ異なるダーゲッ
ト18及び周囲ガスを必要とする。同図には三層のコー
ティングを施す場合の例が示され、図の左から順に第1
層コーティング用のスパッタリング装置41、第2層コ
ーティング用のスパッタリング装置42、第3層コーテ
ィング用のスパッタリング装置43が示されている。各
層のスパッタリング装置間における完成球40の搬送
は、図示しないロボットのハンドリングによって行うよ
うにする。
【0020】多層コーティング場合、各層のコーティン
グ工程のタクトには、それぞれバラツキがあるので、短
時間で終了するコーティング工程についてはスパッタリ
ング装置の設備台数を少なく、長時間を要するコーティ
ングについては設備台数を多くする等の調整により、総
工程のタクトを考慮して各層コート用の設備台数を最適
化することが可能となる。
【0021】図3は、図1に示したスパッタリング装置
を拡張した、本発明の第2の実施の形態の平面図が示さ
れている。同図に示したスパッタリング装置50は、真
空チャンバー容器51の上面に複数(4個)の開口部5
2、52…が形成されており、各開口部52、52…に
それぞれ、シール材54、54…を介して被成膜基体の
ブラウン管パネル(又は完成球)が取り付けられる。真
空チャンバー容器51の内部には、図示しない大型の長
方形状のターゲットが配設されており、4つのブラウン
管を同時に成膜できるようになっている。かかる構成に
より、4個のブラウン管を同時にコーティングすること
ができ、量産性が高まる。
【0022】図4には、図1に示したスパッタリング装
置を拡張した、本発明の第3の実施の形態の外観斜視図
が示され、図5にはその平面図、図6にはその概略断面
図が示されている。図4に示したスパッタリング装置6
0は、円形の真空チャンバー容器61の上面に、ブラウ
ン管をはめ込む開口部62、62…が複数(8箇所)設
けられ、各開口部62、62…にそれぞれ、ブラウン管
のパネル64(又は完成球)がはめ込まれ、真空チャン
バー容器61が閉塞される。また、真空チャンバー容器
61の内部にはターゲットが取り付けられたカソード6
6が、公知の回転駆動機構により支持されており、該カ
ソード66が真空チャンバー容器61内を時計回転方向
又は反時計回転方向に回転運動しながら複数のブラウン
管の凸面64Aを均一に成膜するようになっている。
【0023】前記カソードの回転駆動機構としては、例
えば、図6に示すように円形の真空チャンバー61に沿
ってカソード66に環状のラック68を設け、該ラック
68と噛み合うピニオン69をモータ70で駆動するこ
とが考えられる。尚、回転駆動機構としては他にも種々
の構成が可能であり、カソードを回転駆動する代わりに
ブラウン管パネル側を回転駆動するようにしてもよい。
即ち、カソードを被成膜基体(ブラウン管パネル)に対
して相対的に運動させることにより、成膜の均一化を図
ることができる。また、複数のブラウン管を同時に成膜
することが可能になるので、量産性も向上する。
【0024】図7には、図5に示した円形のスパッタリ
ング装置において、カソードを二つ設置したスパッタリ
ング装置が示されている。同図に示すように、真空チャ
ンバー容器61内部に第1のカソード72と第2のカソ
ード74とを設け、前記第1のカソード72には例え
ば、チタン(Ti)ターゲットを取り付け、第2のカソ
ード74にはシリコン(Si)ターゲットを取り付け
る。
【0025】上記構成において、先ず、チャンバー内に
チッソガスを導入し、第1カソード72のみ放電させ
て、ブラウン管に窒化チタン(TiNX )の薄膜を形成
する。この際、第1カソード72は、図5で示したよう
にブラウン管に対して相対的に回転駆動されており、複
数のブラウン管が均一に成膜される。窒化チタンの薄膜
形成が終了すると図示しない真空ポンプによって窒素ガ
スを排気し、次に酸素ガズを導入する。そして、第2の
カソード74のみ放電させるとともに、該第2のカソー
ド74をブラウン管に対して相対運動させることによ
り、ブラウン管に二酸化ケイ素(SiO2 )の薄膜を形
成する。
【0026】図7に示したスパッタリング装置によれ
ば、二層コーティングを同一の真空チャンバーで連続的
に行うことが可能になる。また、真空チャンバー内に配
置するカソードは2つに限らず、3つ以上のカソードを
配置して、三層以上の多層コーティングを施すことも可
能である。前記複数のカソードは、一つの駆動機構によ
り一体として駆動してもよいし、別々の駆動機構により
別個に駆動してもよい。
【0027】図8には、図1に示したスパッタリング装
置を拡張した、本発明の第4の実施の形態の平面が示さ
れている。同図に示したスパッタリング装置80は、直
方形状の真空チャンバー容器81の上面に、ブラウン管
をはめ込む開口部82、82…が複数(4つ)設けら
れ、真空チャンバー容器81の内部には長方形状のカソ
ード84が公知の直線駆動機構により支持されている。
そして、該カソード84が真空チャンバー容器81内を
図上で上下に往復運動しながら複数のブラウン管の凸面
を均一に成膜するようになっている。前記駆動機構は、
例えば、モータ86、ギヤ87、ラック88及びレール
89から構成され、モータ86の駆動力によってカソー
ド84を直線的に往復駆動させるようになっている。
【0028】図9には、図8に示したスパッタリング装
置を更に拡張し、ブラウン管をはめ込む開口部82、8
2…を4×4(=16)個形成したものである。尚、開
口部はn×m(n,mは自然数)個形成することが考え
られる。図11に示した従来のインライン型スパッタリ
ング装置では、多数個のブラウン管パネルを同時に成膜
処理する場合には、ブラウン管パネル数の増大によって
搬送台に相当な重量がかかり、搬送系に多大な負担がか
かるという問題があった。
【0029】これに対して、図8及び図9に示したスパ
ッタリング装置によれば、1バッチ当たりの生産能力を
増強すべく、やや大きな真空チャンバー容器を用いて進
行方向に複数のブラウン管パネルの取り付け開口部を形
成したとしても、比較的軽量なカソード84側を駆動す
るようにしているので、駆動系としてはカソード駆動だ
けなので、ブラウン管パネルの搬送系(ロボットによる
ハンドリング)の負担は、特に変わらないという利点が
ある。
【0030】図10には、図9に示した直方体形状のス
パッタリング装置において更に、カソードを二つ設置し
たスパッタリング装置が示されている。同図に示すよう
に、真空チャンバー内部に第1のカソード90と第2の
カソード92とを設け、例えば、前記第1のカソード9
0にはチタン(Ti)ターゲットを取り付け、第2のカ
ソード92にはシリコン(Si)ターゲットを取り付け
る。
【0031】そして、図7に示した円形状のスパッタリ
ング装置と同様に、先ず、チャンバー内にチッソガスを
導入し、第1カソード90のみ放電させて、ブラウン管
に窒化チタン(TiNX )の薄膜を形成する。この際、
第1カソード90は、図上で上下に往復駆動されてお
り、複数のブラウン管が均一に成膜される。窒化チタン
の薄膜形成が終了すると窒素ガスを排気し、次に酸素ガ
ズを導入する。そして、第2のカソード92のみ放電さ
せるとともに、該第2のカソード92を同様に往復運動
させることにより、ブラウン管に二酸化ケイ素(SiO
2 )の薄膜を形成する。
【0032】上記構成により、二層コーティングを同一
の真空チャンバーで連続的に行うことが可能になる。前
記二つのカソード90、92は、図10に示したように
一つの駆動機構により一体として駆動してもよいし、別
々の駆動機構により別個に駆動してもよい。また、真空
チャンバー内に配置するカソードは2つに限らず、3つ
以上カソードを配置して、三層以上の多層コーティング
を施すことも可能である。
【0033】上記図1乃至図10に示した実施の形態で
は、いずれもデポジットアップの形式について説明した
が、ターゲット及び成膜面を縦型に配置するようにして
もよい。また、上記図1乃至図10に示した実施の形態
では、ブラウン管パネルや完成球の凸面に成膜する場合
について説明したが、本発明は、ブラウン管パネルや完
成球の成膜に限らず、レンズ、テレパネル等にコーテイ
ングを施す場合にも広く適用することができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るスパッ
タリング装置によれば、被成膜基体の成膜面自体を真空
室を構成する壁面の一部として利用したので、真空室の
容積を大幅に減少させることができ、装置全体をコンパ
クト化できる。これにより、真空室の初期排気に要する
時間が短縮できるととに、設備投資のコストが低減でき
る。また、必要生産量に合わせて、設備を拡張すること
も容易であるという利点もある。
【0035】また、本発明に係るスパッタリング装置
は、特に、いわゆるデポジットアップ形式の態様とする
のに適しており、かかる態様によれば、落下物等による
ピンホール発生を防止することができるという効果があ
る。また、本発明によれば、真空容器に形成する開口部
の数を調整することで、複数の被成膜基体に対して同時
にコーティングすることができ、量産性を高めることも
できる。更に、前記ターゲットを、前記真空室の内部で
前記被成膜気体に対して相対運動させることにより、成
膜の均一化を図ることができるとともに、量産性を高め
ることもできる。更にまた、複数種類のターゲットを設
けることで、同一真空室内で多層膜を効率的に成膜する
ことができるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたスパッタリング装置の断面
【図2】図1に示したスパッタリング装置を複数層の成
膜に適用する場合の際の態様を示す説明図
【図3】本発明の第2の実施の形態の平面図
【図4】本発明の第3の実施の形態の外観斜視図
【図5】図4に示したスパッタリング装置の平面図
【図6】図4に示したスパッタリング装置の駆動機構を
示す概略断面図
【図7】円形状の真空チャンバー内部にカソードを二つ
設置したスパッタリング装置の説明図
【図8】本発明の第4の実施の形態の平面図
【図9】開口部を多数個形成したスパッタリング装置の
説明図
【図10】直方形状の真空チャンバー内部にカソードを
二つ設置したスパッタリング装置
【図11】従来のインライン型スパッタリング装置の構
成図
【図12】ブラウン管の完成球をパネル部とファンネル
部とに分割した様子を示す断面図
【符号の説明】
10、50、60、80…スパッタリング装置 7、18…ターゲット 8、12、40、64…ブラウン管パネル(被成膜基
体) 12A、64A…ブラウン管の凸面(成膜面) 14、51、61、81…真空チャンバー容器 14A、52、62、82…開口部 16…合フランジ 20、66、72、74、84、90、92…カソード 26、27、34、35…シール材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被成膜基体の成膜面によって閉塞される
    開口部を有した真空容器と、前記真空容器及び被成膜基
    体の成膜面によって画成される真空室に連通され、該真
    空室の気体を排気する排気手段と、前記真空室内に配設
    されたカソードと、前記カソードに保持されたターゲッ
    トとを備え、ターゲット表面をスパッタさせ前記被成膜
    基体の成膜面にコーティングするようにしたことを特徴
    とするスパッタリング装置。
  2. 【請求項2】 前記開口部は、前記真空容器の上面に形
    成されていることを特徴とする請求項1記載のスパッタ
    リング装置。
  3. 【請求項3】 前記被成膜基体と前記開口部の間にはシ
    ール部材が設けら、前記真空室の気密性が保たれている
    ことを特徴とする請求項1記載のスパッタリング装置。
  4. 【請求項4】 前記真空容器には、複数の開口部を形成
    し、複数の被成膜基体に対して同時にコーティングする
    ようにしたことを特徴とする請求項1記載のスパッタリ
    ング装置。
  5. 【請求項5】 前記ターゲットは、前記真空室の内部で
    前記被成膜基体に対して相対運動し得ることを特徴とす
    る請求項1記載のスパッタリング装置。
  6. 【請求項6】 前記真空室内に、複数種類のターゲット
    を設け、同一真空室内で異種の成膜を順次に行うように
    したことを特徴とする請求項1記載のスパッタリング装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6325901B1 (en) 1996-04-18 2001-12-04 Kabushiki Kaisha Toshiba Method of producing a cathode-ray tube and apparatus therefor
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