JPH09136890A - トリアルキルアルミニウムの製造方法 - Google Patents
トリアルキルアルミニウムの製造方法Info
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Abstract
アルキルからトリアルキルアルミニウムを合成する反応
において、従来高温、高圧下においても反応速度が遅
く、長時間の反応が必要であった。 【解決手段】アルミニウム−マグネシウム合金として、
組成が均一で、不定型のアルミニウム−マグネシウム合
金を用いて反応を行うことにより、反応速度を早める。 【効果】従来24時間程度の反応時間が必要であった
が、15時間以下でも高収率でトリアルキルアルミニウ
ムを得ることが出来る。
Description
触媒として重要なトリアルキルアルミニウムの製造に関
する。
ゲン化アルキルからトリアルキルアルミニウムを合成す
る方法は公知である。例えば、K.ZieglerのU
S−2744127特許明細書に記載されている。
温、高圧下においても反応が進行し難く、長時間の反応
が必要であり、工業的にも経済的にも重大な欠点があっ
た。
を解決するため、鋭意研究を行い、本発明を完成するに
至った。即ち、本発明のトリアルキルアルミニウム製造
方法は、アルミニウム−マグネシウム合金とハロゲン化
アルキルからトリアルキルアルミニウムを得る反応にお
いて、アルミニウム−マグネシウム合金がアルミニウム
の含有率が35〜45wt%、マグネシウムの含有率が5
5〜65wt%であって、合金の製造時に溶融状態の合金
を冷却して凝固する際の冷却速度を105 k/sec 以上
で冷却凝固して、不定型均一組成としたアルミニウム−
マグネシウム合金を用いることを特徴とするものであ
る。
明する。本発明の反応は、アルミニウム−マグネシウム
合金の一例としてAl2 Mg3 の場合を例にとれば以下
の反応式(化1)で表される。
ルキルを反応させて、トリアルキルアルミニウムを製造
する反応である。
は、アルミニウムの含有率が35〜45%、マグネシウ
ムの含有率が55〜65%であって、かつ、X線回折に
おいて結晶構造のスペクトルが存在しない不定型で合金
内の組成が均一な粉体を使用する。
の含有率をもつものは、アルミニウム−マグネシウム組
成比として最も好ましいAl2 Mg3 に近いものであ
る。この範囲より外にあるもの、即ち、Al2 Mg3 と
大きく異なるものは、反応残渣の増大など、経済的、工
業的に好ましくない問題を起こす。
ム−マグネシウム合金は、アルミニウムとマグネシウム
を溶融してのち105 k/sec 以上の速度で急速冷却し
て凝固させることによって得られる。急速冷却凝固の方
法はアトマイズ法、液体急冷法等アモルファス合金の製
造に使用される良く知られた方法が採用できる。
ル、臭化メチル、塩化エチル、臭化エチル、ヨウ化エチ
ル、塩化n−ブチル、ヨウ化n−ブチル等が挙げられ
る。この反応は、アルミニウム−マグネシウム合金にハ
ロゲン化アルキルを添加することによって行うが、あら
かじめ、反応容器内でアルミニウム−マグネシウム合金
とハロゲン化アルキルの一部を混合させておき、反応が
開始してから残りのハロゲン化アルキルを添加してもよ
い。また、反応開始剤として、少量のアルキルアルミニ
ウムセスキクロライド、またはヨウ素、または臭化アル
ミニウム等を用いてもよい。
たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素、または、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、流動
パラフィン等の脂肪族炭化水素が挙げられる。反応は発
熱反応であり、断続的にハロゲン化アルキルを装入する
場合は、装入終了後発熱反応が終了するまで攪拌を続け
る。連続的にハロゲン化アルキルを装入する場合は、発
熱により内温が上昇しすぎないように装入量を調整す
る。反応装置としては縦型または横型の反応器を使用
し、例えば耐圧製の攪拌機付きオートクレーブを用い
る。
ウム合金とハロゲン化アルキルとからトリアルキルアル
ミニウムを得る際に、アルミニウム−マグネシウム合金
として組成の均一な、不定型のアルミニウム−マグネシ
ウム合金を用いることが特徴である。通常のアルミニウ
ム−マグネシウム合金とハロゲン化アルキルとからトリ
アルキルアルミニウムを得る方法は、従来知られてい
る。しかし、その方法では高温、高圧下においても反応
が進行し難く、長時間の反応が必要とされた。しかし、
アルミニウム−マグネシウム合金として、組成の均一な
不定型のアルミニウム−マグネシウム合金を用いること
によって、反応速度が増大し、目的とするトリアルキル
アルミニウムが短い時間で、かつ好収率で得られること
を、本発明者らは発見した。即ち、組成が均一な、結晶
構造の存在しない不定型のアルミニウム−マグネシウム
合金によって、反応を促進させることが出来た。
物から蒸留または溶媒抽出によって生成物を回収する。
最初の生成物中にはまだいくらかのハロゲンが残ってい
るため、さらに150〜170℃においてアルミニウム
−マグネシウム合金で処理を行って、ハロゲンを除去す
ることが好ましい。
説明するが、本発明の範囲はそれによって限定されるも
のではない。
合金は、アルミニウム40重量%、マグネシウム60重
量%から合成されたもので、X線マイクロアナライザー
により組成が均一であることが確認され、かつ、X線回
折において結晶構造のスペクトルが存在しない、不定型
のアルミニウム−マグネシウム合金である。2リットル
の耐圧オートクレーブ中、アルミニウム−マグネシウム
合金100g(アルミニウムとして1.5モル)を、n
−ヘキサン400mlに懸濁させ、反応開始剤としてメ
チルアルミニウムセスキクロライドを添加して攪拌を行
った。そこへ、塩化メチルを、送液ポンプで定量しなが
ら装入して10atmまで昇圧したあと、10atm、
140℃を保ちながら、塩化メチル172g(3.4モ
ル)を装入して反応を行った。塩化メチルの装入に要し
た時間は10時間であった。反応終了後、さらに400
mlのn−ヘキサンを加えて、混合物を攪した。
ミニウム/ヘキサン溶液を抜き出した。ヘキサンを留去
し、残渣をアルミニウム−マグネシウム合金14g(ア
ルミニウムとして0.2モル)と混合させ、この混合物
を攪拌しながら160℃で3時間加熱した。減圧蒸留に
よってトリメチルアルミニウム57g(0.79モル)
を取り出した。収率は70%であった。
回折において多種類の結晶構造スペクトルを有するアル
ミニウム−マグネシウム合金を用いた以外は、実施例1
に準じて反応を行った。塩化メチルの装入に要した時間
は24時間であった。得られたトリメチルアルミニウム
の収量は25g(0.35モル)、収率は31%であっ
た。
ル)用い、反応開始剤としてエチルアルミニウムセスキ
クロライドを添加した以外は、実施例1に準じて反応を
行った。塩化エチルの装入は、5atm、130℃を保
ちながら行い、要した時間は12時間であった。得られ
たトリエチルアルミニウムの収量は87g(0.76モ
ル)、収率は65%であった。
回折において多種類の結晶構造スペクトルを有するアル
ミニウム−マグネシウム合金を用いた以外は、実施例2
に準じて反応を行った。塩化エチルの装入に要した時間
は24時間であった。得られたトリエチルアルミニウム
の収量は53g(0.46モル)、収率は39%であっ
た。
の反応時間を要したものを、15時間以下でも高収率
で、トリアルキルアルミニウムを得ることが出来るよう
になり、工業的に十分有利に行うことが出来る。
Claims (1)
- 【請求項1】アルミニウム−マグネシウム合金とハロゲ
ン化アルキルを用いてトリアルキルアルミニウムを合成
する反応において、アルミニウムの含有率が35〜45
wt%、マグネシウムの含有率が55〜65wt%であっ
て、合金の製造時に溶融状態の合金を冷却して凝固する
際の冷却速度を105 k/sec 以上で冷却凝固して,不
定型均一組成としたアルミニウム−マグネシウム合金を
用いることを特徴とするトリアルキルアルミニウムの製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29646495A JP3580618B2 (ja) | 1995-11-15 | 1995-11-15 | トリアルキルアルミニウムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29646495A JP3580618B2 (ja) | 1995-11-15 | 1995-11-15 | トリアルキルアルミニウムの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09136890A true JPH09136890A (ja) | 1997-05-27 |
JP3580618B2 JP3580618B2 (ja) | 2004-10-27 |
Family
ID=17833899
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29646495A Expired - Fee Related JP3580618B2 (ja) | 1995-11-15 | 1995-11-15 | トリアルキルアルミニウムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3580618B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999003862A1 (fr) * | 1997-07-18 | 1999-01-28 | Nippon Aluminum Alkyls, Ltd. | Procede de production de trihydrocarbylaluminums |
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-
1995
- 1995-11-15 JP JP29646495A patent/JP3580618B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US11591349B2 (en) | 2016-10-20 | 2023-02-28 | Tosoh Finechem Corporation | Aluminum alloy-containing composition, production method therefor, and trialkyl aluminum production method |
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---|---|
JP3580618B2 (ja) | 2004-10-27 |
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