JPH09136890A - トリアルキルアルミニウムの製造方法 - Google Patents

トリアルキルアルミニウムの製造方法

Info

Publication number
JPH09136890A
JPH09136890A JP29646495A JP29646495A JPH09136890A JP H09136890 A JPH09136890 A JP H09136890A JP 29646495 A JP29646495 A JP 29646495A JP 29646495 A JP29646495 A JP 29646495A JP H09136890 A JPH09136890 A JP H09136890A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum
reaction
magnesium alloy
magnesium
trialkylaluminum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP29646495A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3580618B2 (ja
Inventor
Tetsuya Iwao
徹也 岩尾
Rika Uchimiya
理佳 内宮
Seijiro Koga
誠二郎 古賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP29646495A priority Critical patent/JP3580618B2/ja
Publication of JPH09136890A publication Critical patent/JPH09136890A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3580618B2 publication Critical patent/JP3580618B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】アルミニウム−マグネシウム合金とハロゲン化
アルキルからトリアルキルアルミニウムを合成する反応
において、従来高温、高圧下においても反応速度が遅
く、長時間の反応が必要であった。 【解決手段】アルミニウム−マグネシウム合金として、
組成が均一で、不定型のアルミニウム−マグネシウム合
金を用いて反応を行うことにより、反応速度を早める。 【効果】従来24時間程度の反応時間が必要であった
が、15時間以下でも高収率でトリアルキルアルミニウ
ムを得ることが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィンの重合
触媒として重要なトリアルキルアルミニウムの製造に関
する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム−マグネシウム合金とハロ
ゲン化アルキルからトリアルキルアルミニウムを合成す
る方法は公知である。例えば、K.ZieglerのU
S−2744127特許明細書に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法は高
温、高圧下においても反応が進行し難く、長時間の反応
が必要であり、工業的にも経済的にも重大な欠点があっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決するため、鋭意研究を行い、本発明を完成するに
至った。即ち、本発明のトリアルキルアルミニウム製造
方法は、アルミニウム−マグネシウム合金とハロゲン化
アルキルからトリアルキルアルミニウムを得る反応にお
いて、アルミニウム−マグネシウム合金がアルミニウム
の含有率が35〜45wt%、マグネシウムの含有率が5
5〜65wt%であって、合金の製造時に溶融状態の合金
を冷却して凝固する際の冷却速度を105 k/sec 以上
で冷却凝固して、不定型均一組成としたアルミニウム−
マグネシウム合金を用いることを特徴とするものであ
る。
【0005】
【発明の実施の形態】以下本発明について更に詳細に説
明する。本発明の反応は、アルミニウム−マグネシウム
合金の一例としてAl2 Mg3 の場合を例にとれば以下
の反応式(化1)で表される。
【0006】
【化1】 Al2 Mg3 + 6RX → 2AlR3 + 3MgX2 即ち、アルミニウム−マグネシウム合金とハロゲン化ア
ルキルを反応させて、トリアルキルアルミニウムを製造
する反応である。
【0007】アルミニウム−マグネシウム合金として
は、アルミニウムの含有率が35〜45%、マグネシウ
ムの含有率が55〜65%であって、かつ、X線回折に
おいて結晶構造のスペクトルが存在しない不定型で合金
内の組成が均一な粉体を使用する。
【0008】上記範囲内のアルミニウム、マグネシウム
の含有率をもつものは、アルミニウム−マグネシウム組
成比として最も好ましいAl2 Mg3 に近いものであ
る。この範囲より外にあるもの、即ち、Al2 Mg3
大きく異なるものは、反応残渣の増大など、経済的、工
業的に好ましくない問題を起こす。
【0009】上記の、組成が均一な不定型のアルミニウ
ム−マグネシウム合金は、アルミニウムとマグネシウム
を溶融してのち105 k/sec 以上の速度で急速冷却し
て凝固させることによって得られる。急速冷却凝固の方
法はアトマイズ法、液体急冷法等アモルファス合金の製
造に使用される良く知られた方法が採用できる。
【0010】ハロゲン化アルキルとしては、塩化メチ
ル、臭化メチル、塩化エチル、臭化エチル、ヨウ化エチ
ル、塩化n−ブチル、ヨウ化n−ブチル等が挙げられ
る。この反応は、アルミニウム−マグネシウム合金にハ
ロゲン化アルキルを添加することによって行うが、あら
かじめ、反応容器内でアルミニウム−マグネシウム合金
とハロゲン化アルキルの一部を混合させておき、反応が
開始してから残りのハロゲン化アルキルを添加してもよ
い。また、反応開始剤として、少量のアルキルアルミニ
ウムセスキクロライド、またはヨウ素、または臭化アル
ミニウム等を用いてもよい。
【0011】反応の際には、希釈溶剤を用いてもよく、
たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素、または、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、流動
パラフィン等の脂肪族炭化水素が挙げられる。反応は発
熱反応であり、断続的にハロゲン化アルキルを装入する
場合は、装入終了後発熱反応が終了するまで攪拌を続け
る。連続的にハロゲン化アルキルを装入する場合は、発
熱により内温が上昇しすぎないように装入量を調整す
る。反応装置としては縦型または横型の反応器を使用
し、例えば耐圧製の攪拌機付きオートクレーブを用い
る。
【0012】本発明の反応は、アルミニウム−マグネシ
ウム合金とハロゲン化アルキルとからトリアルキルアル
ミニウムを得る際に、アルミニウム−マグネシウム合金
として組成の均一な、不定型のアルミニウム−マグネシ
ウム合金を用いることが特徴である。通常のアルミニウ
ム−マグネシウム合金とハロゲン化アルキルとからトリ
アルキルアルミニウムを得る方法は、従来知られてい
る。しかし、その方法では高温、高圧下においても反応
が進行し難く、長時間の反応が必要とされた。しかし、
アルミニウム−マグネシウム合金として、組成の均一な
不定型のアルミニウム−マグネシウム合金を用いること
によって、反応速度が増大し、目的とするトリアルキル
アルミニウムが短い時間で、かつ好収率で得られること
を、本発明者らは発見した。即ち、組成が均一な、結晶
構造の存在しない不定型のアルミニウム−マグネシウム
合金によって、反応を促進させることが出来た。
【0013】反応終了後は、固体または半固体反応混合
物から蒸留または溶媒抽出によって生成物を回収する。
最初の生成物中にはまだいくらかのハロゲンが残ってい
るため、さらに150〜170℃においてアルミニウム
−マグネシウム合金で処理を行って、ハロゲンを除去す
ることが好ましい。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例により、更に具体的に
説明するが、本発明の範囲はそれによって限定されるも
のではない。
【0015】実施例1 本実施例において使用したアルミニウム−マグネシウム
合金は、アルミニウム40重量%、マグネシウム60重
量%から合成されたもので、X線マイクロアナライザー
により組成が均一であることが確認され、かつ、X線回
折において結晶構造のスペクトルが存在しない、不定型
のアルミニウム−マグネシウム合金である。2リットル
の耐圧オートクレーブ中、アルミニウム−マグネシウム
合金100g(アルミニウムとして1.5モル)を、n
−ヘキサン400mlに懸濁させ、反応開始剤としてメ
チルアルミニウムセスキクロライドを添加して攪拌を行
った。そこへ、塩化メチルを、送液ポンプで定量しなが
ら装入して10atmまで昇圧したあと、10atm、
140℃を保ちながら、塩化メチル172g(3.4モ
ル)を装入して反応を行った。塩化メチルの装入に要し
た時間は10時間であった。反応終了後、さらに400
mlのn−ヘキサンを加えて、混合物を攪した。
【0016】不溶物を沈降させたあと、トリメチルアル
ミニウム/ヘキサン溶液を抜き出した。ヘキサンを留去
し、残渣をアルミニウム−マグネシウム合金14g(ア
ルミニウムとして0.2モル)と混合させ、この混合物
を攪拌しながら160℃で3時間加熱した。減圧蒸留に
よってトリメチルアルミニウム57g(0.79モル)
を取り出した。収率は70%であった。
【0017】比較例1 アルミニウム−マグネシウム合金として、通常の、X線
回折において多種類の結晶構造スペクトルを有するアル
ミニウム−マグネシウム合金を用いた以外は、実施例1
に準じて反応を行った。塩化メチルの装入に要した時間
は24時間であった。得られたトリメチルアルミニウム
の収量は25g(0.35モル)、収率は31%であっ
た。
【0018】実施例2 塩化メチルのかわりに、塩化エチル226g(3.5モ
ル)用い、反応開始剤としてエチルアルミニウムセスキ
クロライドを添加した以外は、実施例1に準じて反応を
行った。塩化エチルの装入は、5atm、130℃を保
ちながら行い、要した時間は12時間であった。得られ
たトリエチルアルミニウムの収量は87g(0.76モ
ル)、収率は65%であった。
【0019】比較例2 アルミニウム−マグネシウム合金として、通常の、X線
回折において多種類の結晶構造スペクトルを有するアル
ミニウム−マグネシウム合金を用いた以外は、実施例2
に準じて反応を行った。塩化エチルの装入に要した時間
は24時間であった。得られたトリエチルアルミニウム
の収量は53g(0.46モル)、収率は39%であっ
た。
【0020】
【発明の効果】本発明の方法により、従来24時間程度
の反応時間を要したものを、15時間以下でも高収率
で、トリアルキルアルミニウムを得ることが出来るよう
になり、工業的に十分有利に行うことが出来る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム−マグネシウム合金とハロゲ
    ン化アルキルを用いてトリアルキルアルミニウムを合成
    する反応において、アルミニウムの含有率が35〜45
    wt%、マグネシウムの含有率が55〜65wt%であっ
    て、合金の製造時に溶融状態の合金を冷却して凝固する
    際の冷却速度を105 k/sec 以上で冷却凝固して,不
    定型均一組成としたアルミニウム−マグネシウム合金を
    用いることを特徴とするトリアルキルアルミニウムの製
    造方法。
JP29646495A 1995-11-15 1995-11-15 トリアルキルアルミニウムの製造方法 Expired - Fee Related JP3580618B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29646495A JP3580618B2 (ja) 1995-11-15 1995-11-15 トリアルキルアルミニウムの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29646495A JP3580618B2 (ja) 1995-11-15 1995-11-15 トリアルキルアルミニウムの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09136890A true JPH09136890A (ja) 1997-05-27
JP3580618B2 JP3580618B2 (ja) 2004-10-27

Family

ID=17833899

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29646495A Expired - Fee Related JP3580618B2 (ja) 1995-11-15 1995-11-15 トリアルキルアルミニウムの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3580618B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999003862A1 (fr) * 1997-07-18 1999-01-28 Nippon Aluminum Alkyls, Ltd. Procede de production de trihydrocarbylaluminums
WO2018074231A1 (ja) * 2016-10-20 2018-04-26 東ソー・ファインケム株式会社 アルミニウム合金を含む組成物及びその製造方法、並びにトリアルキルアルミニウムの製造方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999003862A1 (fr) * 1997-07-18 1999-01-28 Nippon Aluminum Alkyls, Ltd. Procede de production de trihydrocarbylaluminums
US6305622B1 (en) * 1997-07-18 2001-10-23 Nippon Aluminum Alkyls, Ltd. Process for producing trihydrocarbyl aluminums
JP4309478B2 (ja) * 1997-07-18 2009-08-05 日本アルキルアルミ株式会社 トリヒドロカルビルアルミニウムの製造法
WO2018074231A1 (ja) * 2016-10-20 2018-04-26 東ソー・ファインケム株式会社 アルミニウム合金を含む組成物及びその製造方法、並びにトリアルキルアルミニウムの製造方法
CN109843895A (zh) * 2016-10-20 2019-06-04 东曹精细化工株式会社 含有铝合金的组合物及其制备方法以及三烷基铝的制备方法
US10870666B2 (en) 2016-10-20 2020-12-22 Tosoh Finechem Corporation Aluminum alloy-containing composition, production method therefor, and trialkyl aluminum production method
CN109843895B (zh) * 2016-10-20 2022-02-22 东曹精细化工株式会社 含有铝合金的组合物及其制备方法以及三烷基铝的制备方法
US11591349B2 (en) 2016-10-20 2023-02-28 Tosoh Finechem Corporation Aluminum alloy-containing composition, production method therefor, and trialkyl aluminum production method

Also Published As

Publication number Publication date
JP3580618B2 (ja) 2004-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS5920307A (ja) α−オレフイン重合用触媒成分の製造方法
US2744127A (en) Process for the manufacture of trialkylaluminium compounds
JPS5817204B2 (ja) α−オレフィンの重合法
US4133824A (en) Organo-magnesium complexes and process for their preparation
KR20010021512A (ko) 프로필렌/1-펜텐 공중합체의 기상 중합 제조 방법
EP0582114B1 (en) Process for preparing metallocenes
CA1103691A (en) Organo-magnesium complexes and process for their preparation
JPH0433724B2 (ja)
JP3580618B2 (ja) トリアルキルアルミニウムの製造方法
JP4390770B2 (ja) rac−ジオルガノシリルビス(2−メチルベンゾ[e]インデニル)ジルコニウム化合物のラセモ選択的合成法
JP3580610B2 (ja) トリアルキルアルミニウムの製造方法
JPH04273884A (ja) トリメチルアルミニウムの調製
JPH07701B2 (ja) ポリシランの製造方法
US6305622B1 (en) Process for producing trihydrocarbyl aluminums
US3454614A (en) Methods of manufacturing alkali dialkylaluminates
JPS632943B2 (ja)
US2963471A (en) Styrene polymerization with aryltitanium trialkylate catalysts
JPH07242682A (ja) ジハロゲノアルキルホスファンの製造法
JPH0776248B2 (ja) オレフインの重合方法
KR20000077323A (ko) 디알콕시실라시클로헥산 존재 하의 올레핀 중합
JP4309478B6 (ja) トリヒドロカルビルアルミニウムの製造法
JP2004026824A (ja) アルカリ金属テトラアルキルアルミネートを調製するための方法及びその使用
WO1997014698A1 (en) Synthesis of perfluoroaryl-substituted compounds
SU636020A1 (ru) Катализатор дл полимеризации этилена
JPH0533232B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20040714

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20040720

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20040720

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070730

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080730

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080730

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090730

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090730

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100730

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees