JPH09136661A - 芝刈り作業車の車輪構造 - Google Patents

芝刈り作業車の車輪構造

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Publication number
JPH09136661A
JPH09136661A JP29865095A JP29865095A JPH09136661A JP H09136661 A JPH09136661 A JP H09136661A JP 29865095 A JP29865095 A JP 29865095A JP 29865095 A JP29865095 A JP 29865095A JP H09136661 A JPH09136661 A JP H09136661A
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JP
Japan
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wheel
wheels
turn
work vehicle
lawnmower
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JP29865095A
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English (en)
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Yasuhiko Miyamoto
本 康 彦 宮
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 芝を傷めることなく最小の旋回半径で作業車
をUターン旋回させることができる、芝刈り作業車の車
輪構造を提供する。 【解決手段】 芝刈り作業車1がUターン旋回する際の
旋回中心Pに最も近い車輪7Rを、その幅方向に複数の
車輪7a、7bに分割するとともに、これらの分割され
た車輪7a、7bを独立して回転可能に支持し、かつ、
車輪7a、7bの接地幅を、分割された複数の車輪を単
一の車輪として置き換えるときに、その接地圧が所定値
以下となるために必要とされる接地幅よりも狭くする。
これにより、芝刈り作業車1がUターン旋回する際に、
Uターン旋回の旋回中心Pに最も近い車輪7a、7bの
接地部分に生じるスリップを小さくすることができるか
ら、芝刈り作業車1は芝を傷めることなくUターン旋回
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴルフ場等におい
て芝刈り作業を行う芝刈り作業車に関し、より詳しく
は、芝刈り作業車がUターン旋回する際、車輪のスリッ
プによって芝を傷めることが無いように、芝刈り作業車
を改良する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ゴルフ場の各ホールの芝刈り作業
を無人で行うことができる、自律走行型の芝刈り作業車
が提案されているが、ゴルフ場の芝刈り作業において
は、順目に芝を刈った刈り条と逆目に芝を刈った刈り条
とが交互に、かつ一定の幅で正確に並ぶように芝刈り作
業を行う必要がある。また、芝刈り作業を効率的に行う
ために、芝刈り作業車は、最小の旋回半径でUターン旋
回することができるばかりでなく、迅速に次の刈り条に
移動することができる優れた旋回性能を持たなければな
らない。
【0003】そこで、前輪と後輪とを逆相方向に転舵す
ることにより旋回半径を減少させることができる、いわ
ゆる4輪操舵機構を備えた自動走行式芝刈り作業車が特
開平1−108909号公報等に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、芝刈り
作業車がUターン旋回する際の旋回半径を小さくすれば
するほど、芝刈り作業車の車輪が旋回中心に接近するの
で、車輪が地表面に接する部分の内、旋回中心に近い部
分と旋回中心から遠い部分との周速の差が大きくなり、
Uターン旋回の際に車輪の接地部分に生じるスリップが
著しくなって芝を傷めてしまう。そして、Uターン旋回
時に車輪によって傷められた芝は、数日を経た後に茶色
く変色し、外観が大きく損なわれる。特に、芝刈り作業
車がUターン旋回を繰り返し、往復走行しながら芝を刈
るようにされているホールにおいては、芝刈り作業車が
Uターン旋回した部分ごとに芝が茶色く変色した部分が
出現し、極めて見苦しくなってしまう。
【0005】そこで、本発明の目的は、上述した従来技
術が有する問題点を解消し、芝を傷めることなく最小の
旋回半径でUターン旋回することができる芝刈り作業車
の車輪構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の芝刈り作業車の
車輪構造においては芝刈り作業車の車輪の内、少なくと
もUターン旋回する際の旋回中心に最も近い車輪が、車
輪の幅方向に複数の車輪に分割される。そして、これら
の分割された車輪は、独立して回転可能に作業車の車軸
に支持される。さらに、これらの分割された車輪の接地
幅は、分割された複数の車輪を単一の車輪として置き換
えるときに、接地圧を所定値以下とするために必要とさ
れる接地幅よりも狭くされる。すなわち、本発明の芝刈
り作業車においては、車輪が、独立して回転することが
でき、かつ接地幅の狭い複数の車輪に分割されているの
で、個々の車輪の接地部分におけるスリップを小さくす
ることができ、Uターン旋回の際にも車輪の接地部分に
よって芝を傷めることが無い。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明による一実施形態の
芝刈り作業車を、図1乃至図5を参照して詳細に説明す
る。
【0008】第1実施形態 まず、図1を参照して第1実施形態の芝刈り作業車の全
体構造について概説すると、この芝刈り作業車1はゴル
フ場の芝を刈る自律走行型芝刈り作業車で、GPS航法
と地磁気センサ、および車輪の回転数を測定するエンコ
ーダ等を用いた位置認識と、刈り跡センサによる倣い走
行、および走行プログラムによる経路選択等の組み合わ
せにより、無人で、かつ自動的にゴルフ場の各ホールの
芝を刈ることができるようにされている。
【0009】シャシフレーム2の後部に搭載されたエン
ジン3が発生する駆動力は、プロペラシャフト4を介し
てHST型変速機5に伝達され変速された後、フロント
アクスルケース6に内蔵された差動歯車を介して左右の
前輪7を駆動する。同時に、前記フロントアクスルケー
ス6に一体に設けられたギヤボックス8を介して後方に
取り出された駆動力は、プロペラシャフト9を介してリ
ヤアクスルケース10に内蔵された差動歯車に伝達さ
れ、左右の後輪11を駆動する。すなわち、この作業車
1は左右一対の前輪7R、7Lおよび一対の後輪11
R、11Lを駆動して走行する、4輪駆動型の芝刈り作
業車とされている。そして、前記シャシフレーム2の前
方には、図示されない懸架機構により芝刈り作業機12
が懸架されている。
【0010】また、本第1実施形態の作業車1は、図2
に示したように後輪11R、11Lを転舵して操向する
構成とされている。すなわち、作業車1を右側にUター
ン旋回させる場合には、まず、リヤアクスルケース揺動
用油圧シリンダ13を伸張させて、リヤアクスルケース
10自体を揺動軸10aの廻りに揺動させる。次いで、
後輪転舵用油圧シリンダ14を短縮させ、アッカーマン
転舵機構15を作動させることにより、左右一対の後輪
11R、11Lを左一杯に転舵させる。すると、作業車
1は、フロントアクスルケース6の軸線FCと、左後輪
11Lの回転軸線WL、および右後輪11Rの回転軸線
WRとが一点に交わる点PをUターン旋回の旋回中心と
して、右側にUターン旋回する。
【0011】一方、図2に示したように、作業車1の左
右一対の後輪11R、11Lが、それぞれ接地幅の広い
単一の車輪とされているのに対して、左右一対の前輪7
R、7Lは、それぞれ幅方向に2分割されて複輪とされ
ている。そして、右前輪7Rを形成する一対の車輪7
a、7bおよび左前輪7Lを形成する一対の車輪7c、
7dの外径は同一とされ、かつそれぞれの接地幅は、前
輪7R、7Lを後輪11R、11Lと同様に単一の車輪
としたときに、接地圧を所定の値以下に抑えるために必
要な接地幅よりも狭くされている。しかしながら、右前
輪7Rを構成する車輪7a、7bのそれぞれの接地幅の
和、および左前輪7Lを構成する車輪7c、7dのそれ
ぞれの接地幅の和は、それぞれ前輪7R、7Lを単一の
車輪とした時に必要な接地幅と等しいか、それよりも広
くされている。
【0012】次に、図3を参照して、右前輪7Rを構成
する一対の車輪7a、7bを支持する車輪構造20につ
いて説明する。まず、フロントアクスルケース6の内部
には、前記エンジン3が発生する駆動力が伝達されて回
転駆動される駆動軸21が、一対のボールベアリング2
2により回転自在に支持されている。また、前記駆動軸
21の端部には、第1のハブ23がスプライン嵌合し、
駆動軸21と一体に回転するようになっている。そし
て、第1のハブ23を駆動軸21に固定するナット24
を締め付けると、駆動軸21の段差面21aと第1のハ
ブ23の図示左側の端面23aとが、一対のボールベア
リング22を挟持して固定するようになっている。な
お、一対のボールベアリング22の間にはスペーサ2
4、25が介装されており、かつ一対のボールベアリン
グ22はスナップリング26によってフロントアクスル
ケース6内に抜け止めされている。さらに、符号27で
示すものはフロントアクスルケース6の内部を液密に封
止するオイルシールである。
【0013】一方、前記第1のハブ23にはユニットベ
アリング28が嵌合し、第1のハブ23に螺合するナッ
ト29により締め付けられて固定されている。そして、
前記ユニットベアリング28には第2のハブ30が外嵌
し、第1のハブ23に対して相対回転可能に支持されて
いる。
【0014】前記第2のハブ30の円盤部分30aに
は、ブレーキドラム31および内側右前輪7bのホイー
ル32が、ハブボルト33およびホイールナット34に
より一体に固定されている。なお、前記ブレーキドラム
31および前記ホイール32には、それぞれ大径のセン
タ孔が形成されており、前記第1のハブ23の円盤部分
23bを通過して第2のハブ30に取り付けることがで
きるようにされている。同様に、前記第1のハブ23の
円盤部分23bには、外側右前輪7aのホイール35
が、ハブボルト36およびホイールナット37により固
定されている。
【0015】次に、上述した構成を有する車輪構造20
の作動について説明する。この車輪構造20において
は、外側右前輪7aは駆動軸21により回転駆動される
駆動輪とされ、かつ内側右前輪7bは外側右前輪7aに
対して独立して回転することができる従動輪とされてい
る。一方、作業車1が、図2に示した点Pを旋回中心と
して右側にUターン旋回する際には、内側右前輪7bは
外側右前輪7aよりも旋回半径の半径方向外側に位置す
る。これにより、作業車1が右側にUターン旋回する際
には、内側右前輪7bが外側右前輪7aよりも速く回転
しなければならないが、内側右前輪7bは外側右前輪7
aに対して自由に相対回転することができるので、内外
の右前輪7a、7bが、お互いに相手の回転を束縛する
ことがない。また、内外の右前輪7a、7bの接地幅
は、それぞれ右前輪7Rを単一の車輪で構成する時に、
接地圧を所定の値以下とするために必要な接地幅よりも
狭くされているので、内外の右前輪7a、7bのそれぞ
れの接地部分に生じるスリップは小さい。したがって、
本第1実施形態の作業車1は、内外の右前輪7a、7b
により芝を傷めることなく右側にUターン旋回すること
ができる。
【0016】なお、作業車1の走行速度を減ずる際に
は、駆動軸21の回転を拘束して外側右前輪7aに制動
を掛けるとともに、フロントアクスルケース6に取り付
けられる図示されないブレーキ装置を用いてブレーキド
ラム31の回転を拘束し、内側右前輪7bに制動を掛け
れば良い。また、以上の説明においては、右前輪7Rを
構成する一対の車輪7a、7bの構造、および作業車1
が右側にUターン旋回する場合について説明したが、左
前輪7Lを構成する一対の車輪7a、7bの構造、およ
び作業車1が左側にUターン旋回する場合についても全
く同様である。
【0017】ところで、土手のような傾斜面に対して作
業車1が斜め方向に進入する時には、図3中に想像線で
示したように、外側前輪7aのみが地表面Gに接し、内
側前輪7bが地表面Gから浮き上がってしまう。そこ
で、上述した第1実施形態の車輪構造20においては外
側前輪7aを駆動輪とし、内側前輪7bが地表面Gから
浮き上がった場合にも走行できるようにしている。しか
しながら、これは、前輪7a、7b、7c、7dがフロ
ントアクスルケース6により固定懸架されているからで
ある。仮に、前輪7a、7b、7c、7dが乗用車のよ
うに独立懸架とされて、地表面Gの傾斜にかかわらず、
前輪7a、7b、7c、7dの全てが同時に地表面Gに
接地することができるならば、内側前輪7b、7cを駆
動輪とすることが好ましい。それは、作業車1がUター
ン旋回する際、駆動輪の接地部分においては、駆動輪自
体が進行方向を変えるために生じるスリップと、駆動力
を地表面Gに伝えることによって生じるスリップとの両
方のスリップが生じるが、駆動輪自体が進行方向を変え
るために生じるスリップは、Uターン旋回の旋回中心か
ら離れれば離れるほど小さくなるからである。すなわ
ち、前輪7a、7b、7c、7dが、固定懸架される場
合には外側の前輪7a、7dを駆動輪とし、独立懸架さ
れて地表面Gに確実に接地することができる場合には内
側の前輪7b、7cを駆動輪とすればよい。
【0018】第2実施形態 次に、図4を参照して、第2実施形態の車輪構造40の
特徴部分について説明する。まず、駆動軸21の端部に
固定された第1のハブ41は、前述の第1実施形態の第
1のハブ23よりも軸線方向に延設され、前記ユニット
ベアリング28を固定するナット29が螺合する部分4
1aと、前記オイルシール27が摺動する部分41bと
の間に、ワンウェイクラッチ42との係合部41cが形
成されている。 一方、第2のハブ43の、前記ユニッ
トベアリング30が内嵌する円筒部分43aは、フロン
トアクスルケース6側に延設され、その内周面の前記第
1のハブ41のワンウェイクラッチ係合部41cと半径
方向に対向する部分は、ワンウェイクラッチ係合部43
bとされている。
【0019】そして、第1のハブ41のワンウェイクラ
ッチ係合部41cと、第2のハブ43のワンウェイクラ
ッチ係合部43bとの間には、ワンウェイクラッチ42
が介装されている。このワンウェイクラッチ42は、円
周方向に並ぶ複数のスプラグを有する形式のもので、外
側右前輪7aが内側右前輪7bよりも速く、作業車1が
前進する方向に回転する場合に、第1のハブ41と第2
のハブ43とを回転方向に係合させるように設定されて
いる。したがって、内側右前輪7bが外側右前輪7aよ
りも速く回転する場合には、ワンウェイクラッチ42は
第1のハブ41と第2のハブ43とを回転方向に係合さ
せないから、内側右前輪7bは外側右前輪7aにより束
縛されず、自由に回転することができる。
【0020】次に、上述した構成を有する車輪構造40
の作動について説明すると、作業車1が、図2に示した
ように点Pを旋回中心として右側にUターン旋回する際
には、内側右前輪7bは外側右前輪7aよりも速く回転
しなければならないが、前記ワンウェイクラッチ42は
これを許容する。これにより、内側右前輪7bは外側右
前輪7aに対して自由に相対回転することができるの
で、内外の右前輪7a、7bが、お互いに相手の回転を
束縛することがない。したがって、本第2実施形態の車
輪構造40によっても、作業車1は、内外の右前輪7
a、7bにより芝を傷めることなく右側にUターン旋回
することができる。
【0021】なお、作業車1が右側にUターン旋回する
場合には、内外の左前輪7c、7dはワンウェイクラッ
チ44の作用により回転方向に係合して一体に回転す
る。しかしながら、この場合には内外の左前輪7c、7
dはUターン旋回の旋回中心から離れているため、内外
の左前輪7c、7dの接地部分に生じるスリップは小さ
く、芝を傷めることがない。また、作業車1が直進走行
する際には、外側右前輪7aに伝達される前進方向の回
転駆動力が、ワンウェイクラッチ42を介して内側右前
輪7bに伝達されるので、内側右前輪7bも駆動輪とな
って、作業車1の走破能力が向上する。また、後退走行
しながら右側にUターン旋回する場合には、ワンウェイ
クラッチ42により、内側右前輪7bが外側右前輪7a
よりも速く回転することが妨げられるが、最小の旋回半
径でUターン旋回することが求められるのは、作業車1
が前進走行しながら芝刈り作業を行う場合に限られるの
で、支障はない。
【0022】また、内側右前輪7bと一体に回転するブ
レーキドラム31の回転を拘束し、内側右前輪7b制動
を掛けると、制動力がワンウェイクラッチ42を介して
外側右前輪7aに伝達されるので、外側右前輪7aにも
制動を掛けることができる。
【0023】第3実施形態 次に、図5を参照して、第3実施形態の車輪構造50の
特徴部分について説明する。まず、駆動軸21の端部に
固定された第1のハブ51は、前述した第2実施形態の
第1のハブ41と同様に軸線方向に延設され、前記ユニ
ットベアリング28を固定するナット29が螺合する部
分51aと前記オイルシール27が摺動する部分51b
との間にスプライン51cが形成されている。そして、
このスプライン51cに、ドッグクラッチ52のカップ
リング53が嵌合し、第1のハブ51と一体に回転する
ようにされている。
【0024】一方、第2のハブ54の、前記ユニットベ
アリング28が内嵌する円筒部分54aがフロントアク
スルケース6側に延設されている。そして、その先端外
周面には円周方向の全周にわたって、前記ドッグクラッ
チ52の係合歯54bが形成されている。さらに、前記
カップリング53には、図示されないシフトロッドに取
り付けられたフォークにより軸線方向に往復動させられ
るスリーブ55が摺動自在に嵌合し、前記第2のハブ5
4の係合歯54bに対して、軸線方向に係脱自在に係合
するようにされている。
【0025】次に、上述した構成を有する車輪構造50
の作動について説明すると、作業車1が、図2に示した
ように点Pを旋回中心として右側にUターン旋回する際
には、内側右前輪7bは外側右前輪7aよりも速く回転
しなければならない。この時には、前記スリーブ55を
軸線方向にフロントアクスルケース6側に後退させ、第
2のハブ54の係合歯54bとの係合を解除する。これ
により、内側右前輪7bは外側右前輪7aに対して自由
に相対回転することができるので、内外の右前輪7a、
7bが、お互いに相手の回転を束縛することがない。し
たがって、本第3実施形態の車輪構造50によっても、
作業車1は、内外の右前輪7a、7bにより芝を傷める
ことなく右側にUターン旋回することができる。
【0026】一方、作業車1が直進走行する際には、前
記スリーブ55を軸線方向にフロントアクスルケース6
とは反対側に前進させ、第2のハブ54の係合歯54b
と係合させる。これにより、内側右前輪7bと外側右前
輪7aとは一体に回転する。そして、外側右前輪7aに
伝達される駆動力が、内側右前輪7bにも伝達されるの
で、内側右前輪7bも駆動輪となる。また、外側右前輪
7aに作用する制動力を前記トッグクラッチ52を介し
て内側右前輪7bに伝達し、内側右前輪7bを制動する
こともできる。これとは反対に、内側右前輪7bに作用
する制動力を前記トッグクラッチ52を介して外側右前
輪7aに伝達し、外側右前輪7aを制動することもでき
る。
【0027】なお、以上の説明においては、右前輪7R
を構成する一対の車輪7a、7bの支持構造、および作
業車1が右側にUターン旋回する場合について説明した
が、左前輪7Lを構成する一対の車輪7c、7dの支持
構造、および作業車1が左側にUターン旋回する場合に
ついても全く同様である。
【0028】以上、本発明による芝刈り作業車の車輪構
造の各実施形態について詳しく説明したが、本発明は上
述した実施形態によって限定されるものではなく、種々
の変更が可能であることは言うまでもない。例えば、上
述した実施形態においては、左右一対の前輪7R、7L
のみを幅方向に2分割しているが、例えば4輪操舵を行
う場合等、左右一対の後輪11R、11LもまたUター
ン旋回の旋回中心Pに接近する際には、左右一対の後輪
11R、11Lも幅方向に2分割すれば良い。また、上
述した実施形態においては、車輪を幅方向に2分割する
例について述べているが、これにとらわれる必要はな
く、幅方向に3分割あるいは4分割することとしても良
い。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の芝刈り作業車の車輪構造は、芝刈り作業車がUターン
旋回する際の旋回中心に最も近い車輪を、その幅方向に
複数の車輪に分割するとともに、これらの分割された車
輪を、独立して回転可能に支持し、かつ、その接地幅
を、分割された複数の車輪を単一の車輪に置き換えると
きに接地圧を所定値以下に下げるために必要とされる接
地幅よりも狭くしたものであるから、芝刈り作業車がU
ターン旋回する際に、Uターン旋回の旋回中心Pに最も
近い車輪の接地部分に生じるスリップを小さくすること
ができ、芝を傷めることなくUターン旋回することがで
きる。これにより、芝刈り作業車がUターン旋回を繰り
返し、往復走行しながらゴルフ場の芝を刈る場合でも、
芝刈り作業車がUターン旋回した場所の芝が傷んで茶色
く変色した部分が出現することがないから、ゴルフ場の
外観を美しく保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による芝刈り作業車のシャシ構造を模式
的に示した側面図。
【図2】図1に示した芝刈り作業車が右側にUターンす
る状態を示した模式的に示した平面図。
【図3】図1に示した本発明による第1実施形態の芝刈
り作業車の右前輪の車輪構造の縦断面図。
【図4】本発明による第2実施形態の芝刈り作業車の車
輪構造の縦断面図。
【図5】本発明による第3実施形態の芝刈り作業車の車
輪構造の縦断面図。
【符号の説明】
1 作業車 2 シャシフレーム 3 エンジン 4、9 プロペラシャフト 5 HST変速機 6 フロントアクスルケース 7 前輪 8 ギヤボックス 10 リヤアクスルケース 11 後輪 12 芝刈り作業機 20 第1実施形態の車輪構造 21 駆動軸 22 ボールベアリング 23 第1のハブ 24 ナット 28 ユニットベアリング 29 ナット 30 第2のハブ 31 ブレーキドラム 32、35 ホイール 33、36 ハブボルト 34、37 ホイールナット 40 第2実施形態の車輪構造 41 第1のハブ 42 ワンウェイクラッチ 43 第2のハブ 50 第3実施形態の車輪構造 51 第1のハブ 52 ドッグクラッチ 53 カップリング 54 第2のハブ 54b 係合歯 55 スリーブ P 旋回中心 FC フロントアクスルケース軸線 RC リヤアクスルケース軸線 WL 左後輪の回転軸線 WR 右後輪の回転軸線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芝刈り作業車の車輪の内、少なくとも前記
    作業車がUターン旋回する際の旋回中心に最も近い車輪
    が、その幅方向に複数の車輪に分割されており、かつこ
    れらの分割された車輪は、独立して回転可能に前記作業
    車の車軸に支持されるとともに、これらの分割された車
    輪のそれぞれの接地幅が、前記分割された複数の車輪を
    単一の車輪として置き換えるときに、その接地圧が所定
    値以下となるために必要とされる接地幅よりも狭くされ
    ていることを特徴とする芝刈り作業車の車輪構造。
  2. 【請求項2】前記分割された複数の車輪の内、少なくと
    も一つの車輪が回転駆動される駆動輪とされるととも
    に、その他の車輪が従動輪とされていることを特徴とす
    る請求項1に記載の芝刈り作業車の車輪構造。
  3. 【請求項3】前記駆動輪と前記従動輪とが、回転方向係
    合手段を介して係脱自在に回転方向に係合し、かつ前記
    作業車がUターン旋回する際に、前記駆動輪と前記従動
    輪との回転方向の係合が解除されることを特徴とする請
    求項2に記載の芝刈り作業車の車輪構造。
  4. 【請求項4】前記回転方向係合手段がワンウェイクラッ
    チとされ、かつこのワンウェイクラッチは、前記従動輪
    が前記駆動輪よりもUターン旋回の旋回中心から旋回半
    径の半径方向外側に位置する際に、前記従動輪と前記駆
    動輪との回転方向の係合を解除するように設定されてい
    ることを特徴とする請求項3に記載の芝刈り作業車の車
    輪構造。
  5. 【請求項5】前記回転方向係合手段がドッグクラッチと
    され、かつこのドッグクラッチを作動させて、前記駆動
    輪と前記従動輪とが回転方向に係合する状態と係合しな
    い状態とに切り換えるアクチュエータをさらに備えるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の芝刈り作業車の車輪構
    造。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160040792A (ko) * 2014-10-06 2016-04-15 현대자동차주식회사 가변형 타이어

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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