JPH09134910A - プラズマ化学気相成長装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

プラズマ化学気相成長装置および半導体装置の製造方法

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JPH09134910A
JPH09134910A JP29246395A JP29246395A JPH09134910A JP H09134910 A JPH09134910 A JP H09134910A JP 29246395 A JP29246395 A JP 29246395A JP 29246395 A JP29246395 A JP 29246395A JP H09134910 A JPH09134910 A JP H09134910A
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JP
Japan
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plasma
chemical vapor
vapor deposition
film
semiconductor device
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Application number
JP29246395A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Saito
政良 斉藤
Yutaka Kudo
豊 工藤
Yoshio Honma
喜夫 本間
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Hitachi Ltd
Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Electronics Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低コストで信頼性の高い、被覆性と耐水性に優
れた層間絶縁膜の形成装置及び半導体装置のシリコン酸
化膜の製造方法を提供する。 【解決手段】シリコンソースにアルコキシシランを用い
て高耐水性膜を、0.5Torr以下の低圧プラズマCVDで
高被覆性膜を形成し、高周波電力印加のタイミングを制
御してプラズマダメージを低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層配線における
金属配線間の絶縁膜形成に用いる化学気相成長装置およ
び、半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多層配線用絶縁膜の形成法として、三つ
の代表的なプラズマを用いたSi酸化膜形成法が知られ
ている。
【0003】第一は、平行平板型プラズマCVD法と呼
ばれている方法で、アルミニウムのCVD室側壁と平行
平板型電極を持つプラズマCVD装置を用い、2〜10
Torrの圧力領域で、10mm以下のいわゆる狭電極間隔条
件下で膜形成を行う。上部電極から13.56 MHzの
高周波電力を印加する単周波方式のものと、基板側にも
高周波(50kHz〜13.56MHz)電力を印加する
二周波励起方式のものが知られている。Siソースはテ
トラエチルオルソシリケート(TEOS)を用いるのが
一般的である。
【0004】第二は、Si酸化膜のバイアススパッタ法
である。この方法では圧力が5〜30mTorr程度に保た
れたチャンバの中の一方の電極側に石英のターゲット
を、もう一方の電極に基板を配置し、プラズマを生成し
てターゲットの石英をスパッタリングし、基板上に堆積
させるものである。この時、上部電極に高周波電力を印
加するとともに、下部電極にも埋込性を向上するため高
周波電力を印加していた。
【0005】第三は、バイアスECRに代表されるバイ
アス印加高密度プラズマCVD法である。バイアスEC
Rを例に説明すると、モノシランと酸素をCVD室に導
入し、10mTorr程度の一定圧力に保って2.45GH
z のマイクロ波を印加する。反応室には磁石が装備さ
れており、電子サイクロトロン共鳴を利用し、高密度プ
ラズマを形成する方式を取っている。段差部の被覆形状
を整えるため、基板側電極には13.56MHz の高周
波電力を印加している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらの上記従来技術
は、今後の微細化される半導体集積回路の成膜法として
次の課題を抱えている。
【0007】まず、平行平板型プラズマCVD法では、
テトラエチルオルソシリケートと酸素を用いているが、
多層配線の高密度化に伴いアスペクト比(配線の高さ/
配線の間隔)が高くなり、0.3μm 以降の微細デバイ
スで要求される絶縁膜に対しては、段差被覆性,平坦化
特性,吸湿性,耐水性が課題として挙げられる。
【0008】次に、バイアススパッタ法では、成膜速度
が毎時2枚程度と小さくてスループットが小さかったこ
と、更にスパッタされたシリコン酸化物がチャンバ内に
付着し、パーティクルが多かったこと、CVDのような
膜の組成制御には適していないこと、適正埋込形状を得
るバイアス条件の設定ウインドウが小さいこと、クリー
ニング機構が用意されてなかったことなどにより、生産
の主流の方式にはならなかった。
【0009】次に、バイアスECR−CVD法に代表さ
れるバイアス印加高密度プラズマCVD法は、以下に示
す膜質の均一性向上,スループット向上,装置の堆積プ
ロセスの稼働率向上,生産コスト低減,パターン上の三
角形の被覆形状の平坦化,プラズマダメージの抑制の課
題を抱えている。
【0010】まず、形成された膜の膜質の均一性向上に
ついての現在の水準は、直径6インチまたは8インチの
基板上に成膜したとき、HF水溶液に対するエッチング
速度のばらつきが大きく、15%を越えている。これを
5%以下としなければならない。これは均一磁場の形成
が難しいことに起因している。このとき成膜速度にも大
きなばらつきが見られる。磁場の均一性を高めるためい
ろいろと装備すると装置は高価になる。現在のバイアス
ECR−CVD装置は、従来装置の2倍以上の価格であ
る。
【0011】また、パーティクルについても低減する必
要がある。これはモノシランが反応性の高い材料である
ことと、深いバイアスのもとでスパッタリングを行いな
がら膜形成を行っているためである。長時間のクリーニ
ングを行ってこのパーティクル低減を試みてはいるが、
依然として対策すべき大きな課題である。バイアスを印
加して積極的にスパッタリング効果を利用しているた
め、三角形の被覆形状がパターン上に形成され、平坦化
の為に化学的機械研磨(CMP)法を適用しなければな
らず、これもコスト低減の障害の一つとなっている。
【0012】本発明は、平行平板型のプラズマCVD装
置を用いて、0.5μm より微細で高アスペクト比の溝
に対し、オーバーハングのない被覆形状の膜形成を行
う、水分の透過を阻止する優れた耐水性を有する膜形成
を行う、低いコストでプラズマダメージの少ない膜形成
を行う、ことを目的としてなされたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】平行平板型の簡便なプラ
ズマCVD装置を用いてオーバーハングのない被覆形状
の膜形成を行うという課題は、上部電極の放電に加え
て、基板ホルダを兼ねた下部電極にも50kHz以上の
高周波電力を加えるか、あるいは電極と側壁との絶縁性
を高めて、平行平板型電極間に低圧域(0.5Torr 以
下)でも安定したプラズマが得られるようにすることに
より解決できる。
【0014】水分の透過を阻止する優れた耐水性を有す
る膜形成を行うという課題は、シリコンソースにSi−
H 結合を有するアルコキシシランを用いることにより
解決できる。
【0015】プラズマダメージの少ない膜形成を行うと
いう課題は、上部電極に高周波電力を印加している間に
のみ基板を保持する下部電極に高周波電力を印加するこ
とにより解決できる。
【0016】CVD反応室の内壁に絶縁物を配置する
か、または電極近傍にシールドを設置することにより、
低圧領域での不安定性を引き起こす異常放電を防ぎ、
0.5 Torr以下の低圧で電極間に安定したプラズマを
形成すると、低圧にすることによりイオンの平均自由工
程は圧力に反比例して大きくなり、基板に入射する垂直
成分が増す。また、下部電極側の電界に加速されたイオ
ンのエネルギは高まり、このイオンのスパッタリングの
効果が高まるので、段差部での被覆形状においてオーバ
ーハングを形成しないようにする作用を有する。
【0017】また、シリコンソースにSi−H結合を有
するアルコキシシランを用いると、プラズマCVD法で
形成した膜中の水酸基を低減するのと同時に膜中にSi
−H基を含有させることができ、膜中を水分が透過する
のを阻止する緻密な膜が得られるという作用を有する。
【0018】また、上部電極に高周波電力を印加してい
る間にのみ基板を保持する下部電極に高周波電力を印加
することは、プラズマを形成している間に下部電極に生
じたセルフバイアスによる電荷が徐々に拡散して中和す
るようにするため、プラズマのダメージを抑制するよう
作用する。
【0019】
【発明の実施の形態】図1に本発明のCVD装置の一実
施例のCVD室を示す。反応室の構成は、CVD室側壁
101が導伝体(アルミニウム等)で、その内壁を絶縁
体(アルミナ等)103で絶縁する構造とした。さら
に、反応ガスを均一にして供給するガス供給ヘッド兼上
部電極102及び加熱試料台兼下部電極105の周囲も
絶縁体でシールドした。プラズマ発生方式は、上部電極
102に高周波(13.56MHz)を印加し、下部電
極105に高周波電源(400kHz)を印加する二周
波励起CVD法を用いた。
【0020】平行平板型プラズマCVD装置である本装
置の電極間隔と成膜圧力による放電状態の一例を図2に
示す。従来の平行平板型プラズマ酸化膜CVD装置は、
成膜速度を大きくするため高圧側(1Torr以上)で狭電
極間隔方式を採用していた(図2中の1の領域)。しか
し、この領域では、スパッタリング効果が不足で、堆積
した酸化膜には、オーバーハングが見られる。この理由
は、プラズマ中の分子の平均自由工程が極端に小さいた
めに、イオンが十分に加速される前に他の分子と衝突し
てしまうためである。例えば、4Torrの場合のプラズマ
中の分子の平均自由工程は、およそ0.1mm 以下であ
る。スパッタリング効果を有効に利用するには、平均自
由工程が圧力の逆数に比例するので、イオンの平均自由
工程の大きい低圧(1Torr以下)で安定したプラズマを
得ることが必要である(図2中の2の領域)。電極間隔
を広くすると電極間の分子数が増加するので従来の圧力
より低圧側でも安定放電領域が存在する。
【0021】しかし、従来の並行平板型プラズマ装置で
単純に圧力を下げていくと、プラズマが不安定になり、
やがて電極と側壁間に放電するようになり、電極間では
うまく放電しなくなった。そこで本発明の装置では電極
周辺と側壁を絶縁した。これにより電極と側壁間の放電
を防ぐことができた。更に、電極間隔を50mmに広げる
ことにより0.5Torr 以下の低圧でより安定に放電する
ことが可能となった。
【0022】上部電極に印加する高周波電力の周波数に
ついては、13.56MHz の他に27MHz及び40
MHzを検討した。マッチングボックスのマッチングを
調整することと、フィルタのカットオフ周波数を設定し
直すことでいずれの周波数を用いても安定した放電が維
持された。周波数が高い方がCVD条件の変動に対し、
マージンが大きいという特性があった。これは、電離度
が周波数の増大に伴って大きくなるためである。
【0023】また、低圧での安定した放電を形成するた
めのもう一つの手段として、電極近傍に0.5〜4mm の
ギャップでアース電位のシールドを配置する方式も検討
した。この方式も低圧での安定放電に有効であった。
【0024】次に成膜方法について説明する。反応ガス
にはテトラエチルオルトシリケート(以下TEOS)、
液体材料中にSi−Hを含むトリメトキシシリケート
(以下TMS)やトリエトキシシリケート(以下TE
S)などのシリコンアルコキシドあるいは、フッ素を含
む材料(フロロアルコキシド)を用い、酸素または酸素
を含むガスと混合してプラズマCVD法でシリコン酸化
膜を堆積することができる。また、CVD室のクリーニ
ングでは、CF4 やC26などのフッ素系ガスを含むガ
スとの反応により電極および反応室内壁の堆積物の除去
を行う。
【0025】次に、TMSを用いてシリコン酸化膜を形
成した例をもとに実施例を説明する。TMSの場合の成
膜速度の酸素流量依存性を図3に示した。酸素流量を1
00sccm以上に設定すると、200nm/min 以上の成
膜速度が得られることがわかった。後に述べる膜質の検
討結果を考慮して代表的な成膜条件を表1のように定め
た。
【0026】この条件下では成膜速度が約200nm/
min で500nm堆積する場合、ウエハ搬送1分,流量
および圧力調整0.5分,成膜時間2.5分で1枚当たり
約4.0 分である。また、クリーニングには2分かか
り、成膜/クリーニング工程の1枚当たりの処理時間は
6.0 分で1時間当たり約10枚の処理が可能である。
さらに、複数枚処理装置(反応室が3基の場合)では、
1時間当たり約25枚程度の処理が可能である。
【0027】
【表1】
【0028】次に図4に段差被覆性(カバレッジ)に対
するバイアスパワー依存性を示す。この様子を図4に示
した。従来の成膜時の圧力の4Torrでは順テーパは確認
されなかった。圧力を低圧にしていくと、約0.5Torr
付近からオーバーハングは減少する傾向が認められた。
0.1Torr では顕著なバイアスパワー依存性が認められ
た。カバレッジは、形成した酸化膜の傾斜角で表示する
(図4(a))。200W付近よりバイアスパワーの増加
に伴って酸化膜の傾斜角は90度以上の広角となり、順
テーパ形状を示した。400W以上でθは一定値にぜん
近する傾向となった(図4(b))。従来の4Torrでは順
テーパは確認されないので、圧力を低減して平均自由工
程を大きくしたことと、バイアスを印加して基板付近に
イオンを加速する電界を形成した両者による効果が現れ
ている。Arを添加すると同じ傾斜角を示す圧力が0.
2Torr ほど高圧側にシフトした。これはプラズマ密度
の増加とArイオンの衝撃効果によるものと思われる。
【0029】図5にプラズマシリコン酸化膜の絶縁耐圧
のバイアス停止時間依存性を示す。低抵抗シリコン基板
上に膜厚100nmのプラズマ酸化膜を堆積し、複数の
1mm平方のアルミニウム電極を形成したMOSダイオー
ドを試料に用いた。図5の縦軸は絶縁耐圧で、リーク電
流が1μA/cm2 に達したときの電界である。横軸はプ
ラズマシリコン酸化膜の形成時のバイアス停止タイミン
グ時間で、下部電極のRF電力の停止時刻から上部電極
のRF電力の停止時刻を引き算した値を示している。負
の時間は下部電極のRF電力を停止してから上部電極の
RF電力を停止したことを表している。
【0030】図に示されているように、下部電極のRF
電力を停止してから上部電極のRF電力を停止した場合
に高耐圧が保たれていることがわかる。これは、高周波
を先に停止した場合、ブロッキングキャパシタの電荷が
拡散して基板に帯電するのを抑えて絶縁破壊を防ぐため
である。本発明では、反応室に反応ガスを供給し、圧力
が一定になったところで高周波を印加し、続いて低周波
を印加する。また、成膜終了直前(3〜5秒前)に低周
波(バイアス)を先に停止した後、成膜終了時に高周波
を停止した。
【0031】また、基板側電極の400KHzの高周波
電力とともに、正のパルス電力を印加した。パルス幅は
100nsec、パルス高さは40ボルト、繰り返し回数は
毎秒200回とした。このバイアス印加方式によれば、
パルスの効果としてプラズマ中から移動度の大きい電子
を基板表面に引き寄せて、基板表面の帯電を小さくで
き、チャージアップによる損傷を従来の10分の1以下
に小さく抑えられることが確認された。
【0032】次に本装置で形成したトリエトキシシラン
を原料としたプラズマ酸化膜の膜特性について説明す
る。図6に0.5%HF 水溶液を用いた場合のエッチン
グ速度の酸素流量依存性を示す。このエッチング条件を
用いた場合のシリコン熱酸化膜は2.3nm/min 、T
EOS−プラズマ酸化膜は9.5nm/min であった。
トリエトキシシラン−プラズマ酸化膜では酸素流量の増
加に伴いエッチング速度も増加する。さらに、エッチン
グ速度の範囲は、2.3〜4.9nm/min でこれらTE
OSを用いたプラズマシリコン酸化膜より低い。
【0033】本装置で形成したシリコン酸化膜は、非常
に緻密な膜であった。図7に屈折率に対する酸素流量依
存性を示す。TES−プラズマ酸化膜の屈折率は酸素流
量の増加に伴い減少し、50sccm以下で急激に高くな
る。ややシリコン熱酸化膜よりシリコン過剰の膜であっ
た。
【0034】図8に本装置で堆積した酸化膜の耐水性を
示す。評価法はプレッシャークッカ(PCT)法で、酸
化膜の水分透過阻止性を調べた。評価試料は、基板80
1の上にPSG膜802を200nm堆積し、さらに、
その上に評価するプラズマ酸化膜803を200nm堆
積した構造とした(b)(c)。この試料をPCT評価
(加湿試験)の前後でFT−IR(フーリエ変換型赤外
吸光分光)測定を行い、1320cm-1付近のP=O結合
の吸光度変化を調べた。加湿試験の条件は、圧力2atm
,温度121℃,湿度100%,168時間行った。
従来のプラズマTEOS膜では、成膜後とPCT処理後で比
較すると、P=O結合の吸光度がPCT処理後で小さく
なり、プラズマ膜803の中を水分がPSG膜802ま
で透過していることを示す。しかし、本装置で堆積した
TES−プラズマ酸化膜では、同条件下でもP=O結合
の変化は見られず、プラズマTEOS膜に比べ水分透過
阻止性に優れる。
【0035】図9を用いて本発明のプラズマ酸化膜の被
覆形状を説明する。図9(a)は従来のプラズマCVD
装置により堆積した酸化膜の形状で、配線902に対し
オーバーハングが見られる。しかし、本発明による酸化
膜は配線902に対しポジイテイブテーパ形状で配線9
01上部の開口部が、従来の酸化膜(a)に比べ広くな
る(b)。さらに、CVD条件の最適化により配線間を
完全に埋め込むことも可能である(c)。
【0036】図10はプラズマシリコン酸化膜上にO3
−TEOS膜(オゾンとTEOSを熱的に反応させて成
膜させたSiO2 膜)を堆積した時の下地依存性を示し
た図である。下地依存性とは、プラズマ酸化膜のような
絶縁体上にO3 −TEOS膜を堆積すると表面が荒れる
現象(a)で、この結果段差部の平坦化が難しいとされ
ていた。しかし、本発明によるプラズマ酸化膜上では、
3 −TEOS膜の下地依存性は見られず、配線間をボ
イドなく平坦化が可能であった(b)。さらに、CMP
(化学機械研磨)と組み合わせることにより優れた平坦
性を得ることが可能である(c)。また、O3 −CVD
膜の代わりに、塗布絶縁膜(SOG)を重ねて形成して
も同様の効果が得られる。
【0037】シリコン酸化膜のソースガスにSi−Hを
含むアルコキシシランを用いると、高耐水性膜が形成で
き、モノシランよりパーティクルが少なく、安全面の取
り扱い上の制約も少なくなり、生産コストが低減する。
極端なバイアスを印加しなくても高段差被覆性が得られ
るという利点がある。
【0038】また、ソースガスにTEOSを用いると順
テーパの緻密なシリコン酸化膜を形成することができ
る。
【0039】ここまでの説明はノンドープのシリコン酸
化膜について行ってきたが、Fを含むソースガスを使用
するか、あるいは添加すると膜中にFを含む低誘電率膜
を形成することができる。また、Siを含有するガスと
アンモニアガスとを用いて、プラズマ化学気相成長を行
うと、シリコン窒化膜を形成することができる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、平行平板型のシンプル
な装置を用いて微細配線を有する半導体装置の高被覆性
層間絶縁膜を形成することができる。また、アルコキシ
シランを用いると、モノシランよりパーティクルが少な
く製品の歩留まりが向上するとともに、安全確保のため
の設備投資が少なくなる。また、高耐水性の膜が形成で
きるので塗布ガラス膜やオゾンCVD膜などの極めて埋
込性の優れた膜と積層して用いることができる。これら
によって、低コストでより高密の半導体装置を製造でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のプラズマCVD装置の反応
室を示す断面図。
【図2】反応室圧力と平行平板電極間隔の関係を示す放
電特性図。
【図3】酸素流量と成膜速度の関係を示す測定図。
【図4】バイアスパワーと段差被覆性の相関を示す説明
図。
【図5】バイアス停止タイミング時間と耐圧の関係を示
す説明図。
【図6】本発明の一実施例を示すプラズマシリコン酸化
膜形成時の酸素流量とエッチング速度の関係を示す特性
図。
【図7】本発明の一実施例を示すプラズマシリコン酸化
膜形成時の酸素流量と形成した膜の屈折率の関係を示す
特性図。
【図8】耐水性評価試料の断面図。
【図9】本発明の一実施例を示すプラズマシリコン酸化
膜の段差被覆性の特性図。
【図10】本発明の一実施例を示す層間絶縁膜形成の工
程の説明図。
【符号の説明】
901…CVDシリコン酸化膜、902…アルミニウム
配線、903…プラズマシリコン酸化膜。
フロントページの続き (72)発明者 本間 喜夫 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応室内で、0.5Torr 以下の低圧領域
    で、平行平板型電極間にプラズマを発生させ、絶縁膜を
    形成する機構を有することを特徴とするプラズマ化学気
    相成長装置。
  2. 【請求項2】電極周辺に絶縁体を含み、0.5Torr 以下
    の低圧領域で、平行平板型電極間にプラズマを発生さ
    せ、絶縁膜を形成する機構を有することを特徴とするプ
    ラズマ化学気相成長装置。
  3. 【請求項3】電極周辺に導電体シールドを形成して、
    0.5Torr 以下の低圧領域で、平行平板型電極間にプラ
    ズマを発生させ、絶縁膜を形成する機構を有することを
    特徴とするプラズマ化学気相成長装置。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3において、上部電極
    と試料ホルダを兼ねた下部電極にそれぞれ高周波電力を
    印加する機構を有するプラズマ化学気相成長装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記上部電極に13.
    56MHz 以上の高周波電力を印加する機構を有する
    プラズマ化学気相成長装置。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記下部電極に50K
    Hz以上の高周波電力を印加する機構を有するプラズマ
    化学気相成長装置。
  7. 【請求項7】請求項6において、前記下部電極に50K
    Hz以上の第一の高周波電力と、第二の正の複数のパル
    ス電力を印加する機構とを有するプラズマ化学気相成長
    装置。
  8. 【請求項8】請求項1,2,3,4,5,6または7に
    おいて、前記上部電極に高周波を印加してから基板を保
    持する下部電極に高周波を印加し、前記下部電極の高周
    波電力の印加を停止してから、前記上部電極の高周波電
    力の印加を停止する機構を有する半導体装置。
  9. 【請求項9】請求項1,2,3,4,5,6,7または
    8において、Siを含有するガスと、酸素または酸素を
    含むガスと、不活性ガスと、ハロゲンまたはハロゲン化
    ガスを導入する配管が接続されているシリコン酸化膜の
    プラズマ化学気相成長装置。
  10. 【請求項10】請求項1,2,3,4,5,6,7,8
    または9の前記プラズマ化学気相成長装置を用いて、
    0.5Torr 以下の低圧領域で、Siを含有するガスと、
    酸素または酸素を含むガスとを用いて、プラズマ化学気
    相成長法でシリコン酸化膜を形成する半導体装置の製造
    方法。
  11. 【請求項11】請求項10において、Siを含有するガ
    スと、酸素または酸素を含むガスと、アルゴンガスまた
    はアルゴンより原子番号が大きい不活性ガスとを用い
    て、プラズマ化学気相成長法でシリコン酸化膜を形成す
    る半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】請求項10または11において、Siを
    含有するガスが、アルコキシ基とSi−H結合を有する
    アルコキシシランまたはモノシランのいずれかである半
    導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】請求項12において、Siを含有するガ
    スが、トリメトキシシランまたはトリエトキシシランの
    いずれかである半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】請求項10または11において、Siを
    含有するガスが、フッ素を含有するフロロアルコキシシ
    ランまたはフロロアルコキシドであり、形成する膜がフ
    ッ素を含有するシリコン酸化膜である半導体装置の製造
    方法。
  15. 【請求項15】請求項10または11において、Siを
    含有するガスが、FSi(OCH3)3,FSi(OC25)
    3,FSi(OC37)3,FSiH(OCH3)2,FSiH(OC
    25)2,FSiH(OC37)2,SiHF3,SiH22
    のうちのいずれかである半導体装置の製造方法。
  16. 【請求項16】請求項10または11において、Siを
    含有するガスが、テトラエチルオルソシリケートである
    半導体装置の製造方法。
  17. 【請求項17】請求項10,11,12,13,14,
    15または16の前記半導体装置の製造方法によりプラ
    ズマシリコン酸化膜を形成してから、この膜上に塗布法
    またはオゾンを用いた化学気相堆積法によりシリコン酸
    化膜を形成する半導体装置の製造方法。
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