JPH09134510A - 磁気抵抗効果型磁気ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents
磁気抵抗効果型磁気ヘッドおよびその製造方法Info
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- JPH09134510A JPH09134510A JP7311604A JP31160495A JPH09134510A JP H09134510 A JPH09134510 A JP H09134510A JP 7311604 A JP7311604 A JP 7311604A JP 31160495 A JP31160495 A JP 31160495A JP H09134510 A JPH09134510 A JP H09134510A
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- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01R—MEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
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- G01R33/02—Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
- G01R33/06—Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using galvano-magnetic devices
- G01R33/09—Magnetoresistive devices
- G01R33/093—Magnetoresistive devices using multilayer structures, e.g. giant magnetoresistance sensors
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- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B5/00—Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
- G11B5/127—Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
- G11B5/33—Structure or manufacture of flux-sensitive heads, i.e. for reproduction only; Combination of such heads with means for recording or erasing only
- G11B5/39—Structure or manufacture of flux-sensitive heads, i.e. for reproduction only; Combination of such heads with means for recording or erasing only using magneto-resistive devices or effects
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 反強磁性交換結合膜を用いた磁気抵抗効果型
磁気ヘッドにおいて、NiFeならびにNiMnの配向
度を制御することにより、交換結合磁界を向上させ、バ
ルクハウゼンノイズを抑制して再生性能を向上させる。 【解決手段】 磁気抵抗効果素子として強磁性体層と反
強磁性体層とから構成される磁気抵抗効果ヘッドにおい
て、面心立方晶(fcc)の強磁性体層の直上にfcc
構造を有する反強磁性体層が積層され、更に面心正方晶
(fct)の反強磁性体層が積層された構造を特徴と
し、fcc構造を有する反強磁性体層は、強磁性体層と
反強磁性体層の界面近傍に形成され、強磁性体層と反強
磁性体層の界面はエピタキシャル成長によって連続性を
保持しており、強磁性体層はNiFe系合金であり、反
強磁性体層はNiMn合金であることを特徴としてい
る。
磁気ヘッドにおいて、NiFeならびにNiMnの配向
度を制御することにより、交換結合磁界を向上させ、バ
ルクハウゼンノイズを抑制して再生性能を向上させる。 【解決手段】 磁気抵抗効果素子として強磁性体層と反
強磁性体層とから構成される磁気抵抗効果ヘッドにおい
て、面心立方晶(fcc)の強磁性体層の直上にfcc
構造を有する反強磁性体層が積層され、更に面心正方晶
(fct)の反強磁性体層が積層された構造を特徴と
し、fcc構造を有する反強磁性体層は、強磁性体層と
反強磁性体層の界面近傍に形成され、強磁性体層と反強
磁性体層の界面はエピタキシャル成長によって連続性を
保持しており、強磁性体層はNiFe系合金であり、反
強磁性体層はNiMn合金であることを特徴としてい
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク装置
等に使用される磁気抵抗効果型磁気ヘッド(MRヘッ
ド)に係わり、特にその検出部を構成する反強磁性交換
結合膜によるバルクハウゼンノイズの抑制効果を向上さ
せた磁気抵抗効果層(MR層)とその製造方法に関わ
る。
等に使用される磁気抵抗効果型磁気ヘッド(MRヘッ
ド)に係わり、特にその検出部を構成する反強磁性交換
結合膜によるバルクハウゼンノイズの抑制効果を向上さ
せた磁気抵抗効果層(MR層)とその製造方法に関わ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録技術の進歩は著しい。例
えば家庭用VTRの分野では小型、軽量化のために、ま
た磁気ディスク装置の分野では小型、大容量化のニーズ
に対応できるように高記録密度化技術が検討されてい
る。磁気ヘッドとしてはこの高記録密度化に対して、磁
気抵抗効果素子を検出素子としたMRヘッドの実用化が
進められている。高記録密度化に対する磁気ディスク装
置用磁気ヘッドの技術的なエポックを挙げると、単結晶
フェライトを適用した記録・再生動作を単一ヘッドで行
うリング型磁気ヘッド、磁気ギャップ部に高飽和磁束密
度の磁性膜を設けたメタルインギャップ型磁気ヘッド、
フォトリソグラフィー技術を応用した誘導型薄膜ヘッ
ド、更に記録動作を誘導型薄膜磁気ヘッドで行い、再生
動作をMRヘッドで行う記録再生分離型磁気ヘッド等が
ある。将来的には、高記録密度化に好適と考えられる記
録再生分離型磁気ヘッドに進展しつつある。
えば家庭用VTRの分野では小型、軽量化のために、ま
た磁気ディスク装置の分野では小型、大容量化のニーズ
に対応できるように高記録密度化技術が検討されてい
る。磁気ヘッドとしてはこの高記録密度化に対して、磁
気抵抗効果素子を検出素子としたMRヘッドの実用化が
進められている。高記録密度化に対する磁気ディスク装
置用磁気ヘッドの技術的なエポックを挙げると、単結晶
フェライトを適用した記録・再生動作を単一ヘッドで行
うリング型磁気ヘッド、磁気ギャップ部に高飽和磁束密
度の磁性膜を設けたメタルインギャップ型磁気ヘッド、
フォトリソグラフィー技術を応用した誘導型薄膜ヘッ
ド、更に記録動作を誘導型薄膜磁気ヘッドで行い、再生
動作をMRヘッドで行う記録再生分離型磁気ヘッド等が
ある。将来的には、高記録密度化に好適と考えられる記
録再生分離型磁気ヘッドに進展しつつある。
【0003】さて、磁気ディスク装置を小型化するため
には、まず磁気記録媒体である磁気ディスクの外径を小
さくする方法が効果的であるが、磁気ディスクと磁気ヘ
ッドの相対速度が低下してしまうため、電磁誘導現象を
利用している従来のりング型フェライト磁気ヘッド、あ
るいは誘導型薄膜磁気へッドでは、充分な出力を得るこ
とが困難になるという問題を有している。しかしなが
ら、MRヘッドでは信号磁界の大きさまたは方向の少な
くとも一方を検出することにしているため、出力は磁気
ヘッドと磁気ディスクとの相対速度に無関係に一定であ
るという特徴を有している。このため、今後の磁気ディ
スク装置の小型化要請に対して、MRヘッドの性能向上
は必須課題であると言える。
には、まず磁気記録媒体である磁気ディスクの外径を小
さくする方法が効果的であるが、磁気ディスクと磁気ヘ
ッドの相対速度が低下してしまうため、電磁誘導現象を
利用している従来のりング型フェライト磁気ヘッド、あ
るいは誘導型薄膜磁気へッドでは、充分な出力を得るこ
とが困難になるという問題を有している。しかしなが
ら、MRヘッドでは信号磁界の大きさまたは方向の少な
くとも一方を検出することにしているため、出力は磁気
ヘッドと磁気ディスクとの相対速度に無関係に一定であ
るという特徴を有している。このため、今後の磁気ディ
スク装置の小型化要請に対して、MRヘッドの性能向上
は必須課題であると言える。
【0004】図12は記録再生分離型磁気ヘッドの概略
構成を示したものである。この図は磁気ヘッドの中心線
に沿って切断した後の左側半分を磁気記録媒体側から見
た斜視図である。基板20上には、絶縁層を介して下部
シールド1およびミッドシールド5の間に挟まれて磁気
抵抗効果素子(MR素子)3が配置された再生専用のM
Rヘッドが形成されている。更に、その上層に上部磁極
7とミッドシールド5によって閉磁路が構成され、書き
込み用のコイル6が設けられた記録専用ヘッドとしての
誘導型薄膜磁気ヘッドがMRヘッド上に搭載される。両
ヘッドはミッドシールド5により互いに磁気的に干渉さ
れない構造を採用している。
構成を示したものである。この図は磁気ヘッドの中心線
に沿って切断した後の左側半分を磁気記録媒体側から見
た斜視図である。基板20上には、絶縁層を介して下部
シールド1およびミッドシールド5の間に挟まれて磁気
抵抗効果素子(MR素子)3が配置された再生専用のM
Rヘッドが形成されている。更に、その上層に上部磁極
7とミッドシールド5によって閉磁路が構成され、書き
込み用のコイル6が設けられた記録専用ヘッドとしての
誘導型薄膜磁気ヘッドがMRヘッド上に搭載される。両
ヘッドはミッドシールド5により互いに磁気的に干渉さ
れない構造を採用している。
【0005】磁気記録媒体面側から見たMRヘッドの検
出部を図13に示す。MR素子は、磁気抵抗効果を呈す
るNiFe等の強磁性体層(MR層)3,非磁性で比較
的高低抗性を有するTa等による磁気分離層9および軟
磁性材からなるソフトバイアス膜(SAL膜)8の多層
体構成である。SAL膜8はMR層3に横バイアス磁界
を与え、再生動作を線形領域内で行わせる目的で設けら
れるものである。更に、MR層3に直接接してNiMn
等による反強磁性体層30が積層される。この反強磁性
体層30はMR層3に対して反強磁性交換結合作用を生
じ、バルクハウゼンノイズの抑制効果がある。反強磁性
体層30には電極32が配置され、外部磁界としての信
号磁界がMR素子部に印加されると、MR層3の電気抵
抗が低下することになる。このため、電極32から導入
されている一定電流による電圧降下分が減少し、この変
化分を信号磁界に対応する電気信号として検出するもの
である。
出部を図13に示す。MR素子は、磁気抵抗効果を呈す
るNiFe等の強磁性体層(MR層)3,非磁性で比較
的高低抗性を有するTa等による磁気分離層9および軟
磁性材からなるソフトバイアス膜(SAL膜)8の多層
体構成である。SAL膜8はMR層3に横バイアス磁界
を与え、再生動作を線形領域内で行わせる目的で設けら
れるものである。更に、MR層3に直接接してNiMn
等による反強磁性体層30が積層される。この反強磁性
体層30はMR層3に対して反強磁性交換結合作用を生
じ、バルクハウゼンノイズの抑制効果がある。反強磁性
体層30には電極32が配置され、外部磁界としての信
号磁界がMR素子部に印加されると、MR層3の電気抵
抗が低下することになる。このため、電極32から導入
されている一定電流による電圧降下分が減少し、この変
化分を信号磁界に対応する電気信号として検出するもの
である。
【0006】MRヘッドにおいて常に問題になること
は、バルクハウゼンノイズの発生によりS/N比が低下
することである。MRヘッドの感磁部即ち検出部には通
常、磁気抵抗効果を呈する強磁性体としてパーマロイ
(NiFe)膜が使用されるが、NiFe膜等の磁性体
の磁区構造は、磁気エネルギーが最小となる還流型の多
磁区状態をとる。このため、磁気記録媒体からの信号磁
界によって磁区は回転を始め磁壁移動が進むが、NiF
e膜中の不純物や欠陥によって磁壁移動が阻害され、磁
気抵抗応答曲線が不連続となり、履歴を示すようにな
る。これに伴い再生出力波形が歪み、ノイズの発生原因
となる。これがバルクハウゼンノイズの発生メカニズム
である。
は、バルクハウゼンノイズの発生によりS/N比が低下
することである。MRヘッドの感磁部即ち検出部には通
常、磁気抵抗効果を呈する強磁性体としてパーマロイ
(NiFe)膜が使用されるが、NiFe膜等の磁性体
の磁区構造は、磁気エネルギーが最小となる還流型の多
磁区状態をとる。このため、磁気記録媒体からの信号磁
界によって磁区は回転を始め磁壁移動が進むが、NiF
e膜中の不純物や欠陥によって磁壁移動が阻害され、磁
気抵抗応答曲線が不連続となり、履歴を示すようにな
る。これに伴い再生出力波形が歪み、ノイズの発生原因
となる。これがバルクハウゼンノイズの発生メカニズム
である。
【0007】このバルクハウゼンノイズ抑制のために
は、MR素子の長手方向に強い磁気異方性を誘起させ、
MR素子を単磁区化することが有効である。Hemps
teadらは、NiFe膜上に反強磁性体のγ型FeM
n膜をスパッタし、両者の界面で強磁性体と反強磁性体
のスピンを交換相互作用により磁気的に結合させ、Ni
Fe膜中のスピンの向きをFeMnのスピンの向きに揃
える方法を報告している(IEEE Trans.Ma
gn.,MAG−14,521(1978))。しか
し、FeMn膜の欠点は非常に錆やすい上に、NiFe
/FeMn膜間の交換結合磁界(Hua)が消失するブ
ロッキング温度(TB)が150℃以下と比較的低いた
め、使用条件および環境に制限を受けることである。
は、MR素子の長手方向に強い磁気異方性を誘起させ、
MR素子を単磁区化することが有効である。Hemps
teadらは、NiFe膜上に反強磁性体のγ型FeM
n膜をスパッタし、両者の界面で強磁性体と反強磁性体
のスピンを交換相互作用により磁気的に結合させ、Ni
Fe膜中のスピンの向きをFeMnのスピンの向きに揃
える方法を報告している(IEEE Trans.Ma
gn.,MAG−14,521(1978))。しか
し、FeMn膜の欠点は非常に錆やすい上に、NiFe
/FeMn膜間の交換結合磁界(Hua)が消失するブ
ロッキング温度(TB)が150℃以下と比較的低いた
め、使用条件および環境に制限を受けることである。
【0008】Tsann.Linらは、FeMn膜の代
替材としてNiMn膜を検討した結果を報告している
(Appl.Phys.Lett,65,(9),11
83(1994))。TBは400℃以上、Huaは10
0 Oe以上の特性を示しており、また耐食性はFeMn
膜よりも良好であることが示されている。しかし、Fe
Mn膜は製膜時においても20〜30 OeのHuaが発
生するが、NiMn膜は製膜時において数 Oeであり、
NiFe膜との結合は非常に小さい。一方、NiMn膜
のHuaを発現させてかつ増加させるためには、240
〜250℃以上の温度で数時間以上の熱処理が必要であ
ることが報告されている。一方、バルク状態のNiMn
の結晶構造は面心正方晶(fct)であることが知られ
ている(J.S.Kasper,et al.:J.P
hys.Chem.Solids Pergamon
Press.,11,231(1959))。したがっ
て、反強磁性を示すものは結晶構造がfct構造である
と考えると、薄膜のNiMnであってもHuaを発現さ
せるためには、fctの結晶構造をとることが推定され
る。
替材としてNiMn膜を検討した結果を報告している
(Appl.Phys.Lett,65,(9),11
83(1994))。TBは400℃以上、Huaは10
0 Oe以上の特性を示しており、また耐食性はFeMn
膜よりも良好であることが示されている。しかし、Fe
Mn膜は製膜時においても20〜30 OeのHuaが発
生するが、NiMn膜は製膜時において数 Oeであり、
NiFe膜との結合は非常に小さい。一方、NiMn膜
のHuaを発現させてかつ増加させるためには、240
〜250℃以上の温度で数時間以上の熱処理が必要であ
ることが報告されている。一方、バルク状態のNiMn
の結晶構造は面心正方晶(fct)であることが知られ
ている(J.S.Kasper,et al.:J.P
hys.Chem.Solids Pergamon
Press.,11,231(1959))。したがっ
て、反強磁性を示すものは結晶構造がfct構造である
と考えると、薄膜のNiMnであってもHuaを発現さ
せるためには、fctの結晶構造をとることが推定され
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、熱処理を十分
に施しても大きなHuaが得られる場合と得られない場
合が観測された。図7にその一例を示すが、NiFeの
下地膜としてTa膜を形成した場合とTa膜無しの場合
では、Huaは約半分(112→60 Oe)に低下する
ことが確認された。この時のサンプルは、測定前に約2
90℃で約6hr(雰囲気は窒素中)熱処理を実施したも
のである。この低下原因を検討した結果、NiFe膜の
下地無しに比較して、Taを下地膜に用いた場合は、f
cc構造をとるNiFe膜の(111)面の配向度が飛
躍的に増加することが明らかになった。
に施しても大きなHuaが得られる場合と得られない場
合が観測された。図7にその一例を示すが、NiFeの
下地膜としてTa膜を形成した場合とTa膜無しの場合
では、Huaは約半分(112→60 Oe)に低下する
ことが確認された。この時のサンプルは、測定前に約2
90℃で約6hr(雰囲気は窒素中)熱処理を実施したも
のである。この低下原因を検討した結果、NiFe膜の
下地無しに比較して、Taを下地膜に用いた場合は、f
cc構造をとるNiFe膜の(111)面の配向度が飛
躍的に増加することが明らかになった。
【0010】図8には2θ/θ法により求めたX線回折
強度のプロフィールを示すが、膜構成としてSi/Si
02/NiFeの積層体とSi/Si02/Ta/NiF
eの積層体のX線回折強度を比較すると、Taを下地膜
とした後者の方が約30倍大きい結果が得られた。これ
は、NiFe膜とNiMn膜の界面における整合性が深
く関連しているものと考えられる。すなわち、NiMn
膜がNiFe膜上にエピタキシャル成長することにより
NiFe膜とNiMn膜の結合性が強くなるためと考え
られる。したがって、NiFe膜に直接接している反強
磁性体であるNiMn膜の結晶構造は、NiFeと同じ
fcc構造となることが予想され、また両者の格子定数
差もより小さくなることが考えられる。
強度のプロフィールを示すが、膜構成としてSi/Si
02/NiFeの積層体とSi/Si02/Ta/NiF
eの積層体のX線回折強度を比較すると、Taを下地膜
とした後者の方が約30倍大きい結果が得られた。これ
は、NiFe膜とNiMn膜の界面における整合性が深
く関連しているものと考えられる。すなわち、NiMn
膜がNiFe膜上にエピタキシャル成長することにより
NiFe膜とNiMn膜の結合性が強くなるためと考え
られる。したがって、NiFe膜に直接接している反強
磁性体であるNiMn膜の結晶構造は、NiFeと同じ
fcc構造となることが予想され、また両者の格子定数
差もより小さくなることが考えられる。
【0011】ところで、NiFe膜の(111)面配向度
を更に増大化した場合、エピタキシャル成長がより促進
されてHuaを増すことができることが予想されたた
め、Huaの限界値について検討した。なお、配向度向
上の方法の一つとして、基板上のSi02膜を除去し、
Si基板にTaあるいはNiFe膜を直接製膜する方法
により増大可能であることは既に明らかになっている。
Si基板上に直接TaあるいはNiFe膜を製膜し、前
述と同様にX線回折強度を測定した結果を図8に示す。
同図には前述したようにSi02下地膜有りと比較して
示してある。測定結果を検討してみると、NiFe単層
の回折強度は、Si/Si02/Ta/NiFeの回折
強度と同程度に増加し、更にNiFeの下地にTaを積
層したSi/Ta/NiFeの回折強度は、Si/Si
02/Ta/NiFeの回折強度の2倍以上の大きな値
を示すことが分かった。そこで、このSi02膜の有無
による各積層構造のサンプルを熱処理し、各々のHua
を測定した結果を図14に示す。その結果、Si02膜
有りのHuaが100 Oe以上を示すのに対し、NiF
e(111)面配向度向上が著しいSi02膜無しのHu
aは、約18 Oe程度と非常に小さな値しか得られなか
った。
を更に増大化した場合、エピタキシャル成長がより促進
されてHuaを増すことができることが予想されたた
め、Huaの限界値について検討した。なお、配向度向
上の方法の一つとして、基板上のSi02膜を除去し、
Si基板にTaあるいはNiFe膜を直接製膜する方法
により増大可能であることは既に明らかになっている。
Si基板上に直接TaあるいはNiFe膜を製膜し、前
述と同様にX線回折強度を測定した結果を図8に示す。
同図には前述したようにSi02下地膜有りと比較して
示してある。測定結果を検討してみると、NiFe単層
の回折強度は、Si/Si02/Ta/NiFeの回折
強度と同程度に増加し、更にNiFeの下地にTaを積
層したSi/Ta/NiFeの回折強度は、Si/Si
02/Ta/NiFeの回折強度の2倍以上の大きな値
を示すことが分かった。そこで、このSi02膜の有無
による各積層構造のサンプルを熱処理し、各々のHua
を測定した結果を図14に示す。その結果、Si02膜
有りのHuaが100 Oe以上を示すのに対し、NiF
e(111)面配向度向上が著しいSi02膜無しのHu
aは、約18 Oe程度と非常に小さな値しか得られなか
った。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述したよう
に各種サンプルのHuaについて発生と原因のメカニズ
ムを解明した結果、NiFe/NiMn間のHuaを向
上させ、安定したHuaを得る構成および製造方法に想
到するに至った。従来の欠点を解決するための手段につ
いて以下詳述する。MR層と反強磁性体層から構成され
た検出部を有するMRヘッドにおいて、面心立方晶(f
cc)のMR層と直接接してfcc構造を有する反強磁
性体層を積層して、更にfcc構造の反強磁性体層の上
方には面心正方晶(fct)構造を有する反強磁性体層
を形成するようにしたものである。また、fcc構造を
有する反強磁性体層は、MR層と反強磁性体層の界面近
傍に形成され、MR層と反強磁性体層の界面はエピタキ
シャル成長によって連続性を保持させている。MR層と
してはNiFe系合金であり、一方反強磁性体層はNi
Mn合金であることを特徴としている。
に各種サンプルのHuaについて発生と原因のメカニズ
ムを解明した結果、NiFe/NiMn間のHuaを向
上させ、安定したHuaを得る構成および製造方法に想
到するに至った。従来の欠点を解決するための手段につ
いて以下詳述する。MR層と反強磁性体層から構成され
た検出部を有するMRヘッドにおいて、面心立方晶(f
cc)のMR層と直接接してfcc構造を有する反強磁
性体層を積層して、更にfcc構造の反強磁性体層の上
方には面心正方晶(fct)構造を有する反強磁性体層
を形成するようにしたものである。また、fcc構造を
有する反強磁性体層は、MR層と反強磁性体層の界面近
傍に形成され、MR層と反強磁性体層の界面はエピタキ
シャル成長によって連続性を保持させている。MR層と
してはNiFe系合金であり、一方反強磁性体層はNi
Mn合金であることを特徴としている。
【0013】前述した従来例の課題にて挙げた種々の矛
盾点は、以下に述べるメカニズムの説明から明解にな
る。Hua向上のためには少なくとも2個の条件が必要
である。すなわち、fct結晶構造を有する反強磁性
体が存在すること、NiFe/NiMn界面は整合性
向上のためにエピタキシャル成長が必要であり、界面近
傍の一部の反強磁性体はfcc結晶構造が結晶上好まし
い。したがって、上記とを両立させるためには、N
iMn膜が2層構造となることが必要となる。この層構
造の概念図を図1に示す。NiFeによるMR層とNi
Mnによる反強磁性体層におけるエピタキシャル成長
は、電子顕微鏡(以下、TEMと略記)観察により明ら
かになった。その結果を図2に示す。
盾点は、以下に述べるメカニズムの説明から明解にな
る。Hua向上のためには少なくとも2個の条件が必要
である。すなわち、fct結晶構造を有する反強磁性
体が存在すること、NiFe/NiMn界面は整合性
向上のためにエピタキシャル成長が必要であり、界面近
傍の一部の反強磁性体はfcc結晶構造が結晶上好まし
い。したがって、上記とを両立させるためには、N
iMn膜が2層構造となることが必要となる。この層構
造の概念図を図1に示す。NiFeによるMR層とNi
Mnによる反強磁性体層におけるエピタキシャル成長
は、電子顕微鏡(以下、TEMと略記)観察により明ら
かになった。その結果を図2に示す。
【0014】一方、NiMnによる反強磁性体層のうち
fccからfctに結晶構造変化させる一般的な方法は
熱処理である。製膜時においてHuaが発現しない理由
は、NiMn層の全てがNiFe層と同じfcc構造で
ある。この様子をTEMで観察した結果が図3である。
図3に示す写真を注意深く観察すれば、熱処理前にはN
iFe/NiMn界面は不明瞭で同質と考えられるが、
熱処理後は両者の界面が明瞭に分離できる。したがっ
て、結晶構造が変化したことが理解できる。NiMn層
の結晶構造は、製膜時に当初fcc構造であったが、熱
処理の効果によりMR層との接合面の反対側がfct構
造に変わった結果、本来の反強磁性を示すものとなっ
た。以上のことから明らかな如く、NiMn層内の結晶
構造は、fccからfctに連続的に変化すると共に、
明瞭な境界相を有していない。
fccからfctに結晶構造変化させる一般的な方法は
熱処理である。製膜時においてHuaが発現しない理由
は、NiMn層の全てがNiFe層と同じfcc構造で
ある。この様子をTEMで観察した結果が図3である。
図3に示す写真を注意深く観察すれば、熱処理前にはN
iFe/NiMn界面は不明瞭で同質と考えられるが、
熱処理後は両者の界面が明瞭に分離できる。したがっ
て、結晶構造が変化したことが理解できる。NiMn層
の結晶構造は、製膜時に当初fcc構造であったが、熱
処理の効果によりMR層との接合面の反対側がfct構
造に変わった結果、本来の反強磁性を示すものとなっ
た。以上のことから明らかな如く、NiMn層内の結晶
構造は、fccからfctに連続的に変化すると共に、
明瞭な境界相を有していない。
【0015】次に、NiFe(111)面配向度をより大
きくした場合のHuaの低下原因は、製膜時と同様な現
象が起き、熱処理後においてもNiMnの結晶構造がf
ccのまま維持固定された結果と考えられる。熱処理前
後のTEM像を図3に示したが、図4に示すようにSi
02膜無しのTEM像はNiFeから発生した柱状晶
が、NiMn層の保護膜のMoまで貫通している様子が
明瞭に観察できる。したがって、NiFe(111)面配
向度が大き過ぎたため、熱処理を施したにも拘わらずf
ccからfctに結晶構造変化すべき層の部分の変化が
阻害されたものと考えることができる。以上のことか
ら、NiFe(111)面配向度は、NiFe層とNiM
n層がその界面でエピタキシヤル成長が達成できる大き
さで、なおかつNiMn層のfccからfctへの結晶
構造変化を阻害しない大きさの範囲である必要がある。
すなわち、Si/Si02/Ta/NiFeで得られた
X線回折強度程度の大きさに制御することが重要であ
る。
きくした場合のHuaの低下原因は、製膜時と同様な現
象が起き、熱処理後においてもNiMnの結晶構造がf
ccのまま維持固定された結果と考えられる。熱処理前
後のTEM像を図3に示したが、図4に示すようにSi
02膜無しのTEM像はNiFeから発生した柱状晶
が、NiMn層の保護膜のMoまで貫通している様子が
明瞭に観察できる。したがって、NiFe(111)面配
向度が大き過ぎたため、熱処理を施したにも拘わらずf
ccからfctに結晶構造変化すべき層の部分の変化が
阻害されたものと考えることができる。以上のことか
ら、NiFe(111)面配向度は、NiFe層とNiM
n層がその界面でエピタキシヤル成長が達成できる大き
さで、なおかつNiMn層のfccからfctへの結晶
構造変化を阻害しない大きさの範囲である必要がある。
すなわち、Si/Si02/Ta/NiFeで得られた
X線回折強度程度の大きさに制御することが重要であ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】製膜にはRFマグネトロンスパッ
タ装置を用い、ターゲットは直径6インチとした。製膜
時のArガス圧力は0.2〜0.5Pa、製膜前の到達真
空度は2×10ー5Pa以下を目標とした。基板温度は室
温である。また、MR層としてのNiFe層に一軸磁気
異方性を付与するため、約70 Oe の外部磁場を印加し
ながら製膜した。基板材は、直径3インチの酸化膜付き
Siウェハーを用いた。基坂上にTa(20nm)/Ni
Fe(30nm)/NiMn(50nm)/Mo(10nm)
を連続して同一チャンバ内で製膜を行った。各々の投入
電力密度は1.6/2.2/1.1/2.2w/cm2であ
る。評価に用いた試料の層構成を図5および6に示す。
最上層にあるMo層は保護層である。配向度の測定には
2θ/θ法(理学電機製)を適用し、広角ゴニオメー
タ、管球;Cu、管電圧;50kV、管電流;40mA
の条件で、またHuaは振動型磁力計(VSM)で評価
した。
タ装置を用い、ターゲットは直径6インチとした。製膜
時のArガス圧力は0.2〜0.5Pa、製膜前の到達真
空度は2×10ー5Pa以下を目標とした。基板温度は室
温である。また、MR層としてのNiFe層に一軸磁気
異方性を付与するため、約70 Oe の外部磁場を印加し
ながら製膜した。基板材は、直径3インチの酸化膜付き
Siウェハーを用いた。基坂上にTa(20nm)/Ni
Fe(30nm)/NiMn(50nm)/Mo(10nm)
を連続して同一チャンバ内で製膜を行った。各々の投入
電力密度は1.6/2.2/1.1/2.2w/cm2であ
る。評価に用いた試料の層構成を図5および6に示す。
最上層にあるMo層は保護層である。配向度の測定には
2θ/θ法(理学電機製)を適用し、広角ゴニオメー
タ、管球;Cu、管電圧;50kV、管電流;40mA
の条件で、またHuaは振動型磁力計(VSM)で評価
した。
【0017】図7にNiFeの下地膜としてTa膜が有
る場合と無い場合のHuaの関係を示すが、Ta膜有り
の方が約2倍強いHuaを示していることが分かる。図
8に2θ/θ法により求めた各積層構造のX線回折強度
の比較を示す。まず、Si/Si02/NiFeの稲層
体とSi/Si02/Ta/NiFeの積層体のX線回
折強度を比較すると、Ta膜を下地とした後者の方が約
30倍大きいことが分かる。NiFeの界面におけるエ
ピタキシャル成長について検討すると、下地膜との整合
性が必須の条件になるが、本発明ではNiFe膜の(1
11)面配向度の向上がその整合性を高める重要な要因
と考えられる。
る場合と無い場合のHuaの関係を示すが、Ta膜有り
の方が約2倍強いHuaを示していることが分かる。図
8に2θ/θ法により求めた各積層構造のX線回折強度
の比較を示す。まず、Si/Si02/NiFeの稲層
体とSi/Si02/Ta/NiFeの積層体のX線回
折強度を比較すると、Ta膜を下地とした後者の方が約
30倍大きいことが分かる。NiFeの界面におけるエ
ピタキシャル成長について検討すると、下地膜との整合
性が必須の条件になるが、本発明ではNiFe膜の(1
11)面配向度の向上がその整合性を高める重要な要因
と考えられる。
【0018】また、エピタキシャル成長を助長させるた
めには、界面の清浄化も同様重要な要因である。したが
って、NiFe/NiMn界面の清浄化がこれに該当す
る。このため、NiMnの製膜前にNiFe表面をエッ
チングした場合のエッチング時間とその効果を、Hua
について図9に示す。当然ながら、エッチング時間の増
加に伴いHuaは大きくなることが分かった。エッチン
グ処理によりNiFeの膜厚は減少するが、その減少分
を補い所定厚にするため、各エッチング時間ごとに製膜
時の膜厚を制御した。この結果から、NiFe/NiM
nの界面をより清浄化することによりエピタキシャル成
長を助長することは明らかである。
めには、界面の清浄化も同様重要な要因である。したが
って、NiFe/NiMn界面の清浄化がこれに該当す
る。このため、NiMnの製膜前にNiFe表面をエッ
チングした場合のエッチング時間とその効果を、Hua
について図9に示す。当然ながら、エッチング時間の増
加に伴いHuaは大きくなることが分かった。エッチン
グ処理によりNiFeの膜厚は減少するが、その減少分
を補い所定厚にするため、各エッチング時間ごとに製膜
時の膜厚を制御した。この結果から、NiFe/NiM
nの界面をより清浄化することによりエピタキシャル成
長を助長することは明らかである。
【0019】一方、スパッタリング法では基板にバイア
ス電圧を印加しながら製膜すると、膜質が向上する。ま
た、NiFe製膜時の基板バイアス電圧と(111)面回
折強度の関係を図10に示す。基板バイアス電圧を上昇
させるに伴いX線回折強度は増加しており、配向度は向
上する。その時のHuaの値を測定した結果、図11に
示すように基板バイアス電圧をマイナス側に高めるに従
ってHuaも増加傾向があり、一40V以上でその効果
が顕著になる。
ス電圧を印加しながら製膜すると、膜質が向上する。ま
た、NiFe製膜時の基板バイアス電圧と(111)面回
折強度の関係を図10に示す。基板バイアス電圧を上昇
させるに伴いX線回折強度は増加しており、配向度は向
上する。その時のHuaの値を測定した結果、図11に
示すように基板バイアス電圧をマイナス側に高めるに従
ってHuaも増加傾向があり、一40V以上でその効果
が顕著になる。
【0020】
【発明の効果】本発明の実施により反強磁性交換結合膜
を用いた磁気抵抗効果型磁気ヘッドの特性を従来に比べ
て格段の向上を図ることができる。更に詳しく述べるな
らば、交換結合磁界を向上できる強磁性体層と直接接す
る反強磁性体層の層構造の解明により、磁気抵抗効果型
磁気ヘッドの固有の課題であったバルクハウゼンノイズ
を抑制でき、S/Nを高く再生性能に優れたMRヘッド
を容易に製造することが可能である。
を用いた磁気抵抗効果型磁気ヘッドの特性を従来に比べ
て格段の向上を図ることができる。更に詳しく述べるな
らば、交換結合磁界を向上できる強磁性体層と直接接す
る反強磁性体層の層構造の解明により、磁気抵抗効果型
磁気ヘッドの固有の課題であったバルクハウゼンノイズ
を抑制でき、S/Nを高く再生性能に優れたMRヘッド
を容易に製造することが可能である。
【図1】本発明による検出部断面構成
【図2】NiFe/NiMn界面におけるエピタキシャ
ル成長を示す暗視の電子顕微鏡写真像
ル成長を示す暗視の電子顕微鏡写真像
【図3】熱処理前後のNiFe/NiMn界面における
明視の電子顕微鏡写真像の比較
明視の電子顕微鏡写真像の比較
【図4】基板/Ta/NiFe/NiMn/Mo積層膜
の明視の電子顕微鏡写真像(Si02なし)
の明視の電子顕微鏡写真像(Si02なし)
【図5】実施例による積層構成(Si02有り)
【図6】実施例による積層構成(Si02なし)
【図7】Ta膜有無の積層膜のHuaの比較
【図8】Si02膜有無の単層および2層膜の製膜時に
おけるX線回析パターン
おけるX線回析パターン
【図9】NiFe膜エッチング時間とHuaの関係
【図10】DCバイアス電圧と(111)面回折強度の
関係
関係
【図11】DCバイアス電圧印加時のHua依存性
【図12】従来のMRヘッドの概略構成を示す斜視図
【図13】従来のMRヘッドの検出部の断面図
【図14】Si02膜有無の積層膜の熱処理後のHua
の比較
の比較
1 下部シールド、3 MR層、5 ミッドシールド、
6 コイル、7 上部磁極、8 MR素子、9 磁気分
離層、12 上部絶縁層、18 記録用ギャップ、20
基板、21 絶縁層、23 下部絶縁層、25 絶縁
膜、30 反強磁性体層、32 電極
6 コイル、7 上部磁極、8 MR素子、9 磁気分
離層、12 上部絶縁層、18 記録用ギャップ、20
基板、21 絶縁層、23 下部絶縁層、25 絶縁
膜、30 反強磁性体層、32 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野口 伸 埼玉県熊谷市三ケ尻5200番地日立金属株式 会社磁性材料研究所内
Claims (8)
- 【請求項1】 磁気抵抗効果を呈する強磁性体層(MR
層)とこれに直接接する反強磁性体層によって検出部が
構成され、前記検出部には電極が設けられると共に絶縁
層を介してシールド間に挟まれて配置される磁気抵抗効
果型磁気ヘッドにおいて、前記検出部の能動領域ではM
R層は面心立方晶(fcc)構造であり、直接接する前
記反強磁性体層はfcc構造から面心正方晶(fct)
構造に連続的に変化することを特徴とする磁気抵抗効果
型磁気ヘッド(MRヘッド)。 - 【請求項2】 請求項1に記載のMRヘッドにおいて、
前記強磁性体層の内fcc構造を有する反強磁性体層は
MR層と反強磁性体層の境界界面近隣に形成することを
特徴とするMRヘッド。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載のMRヘッドに
おいて、MR層と反強磁性体層の界面はエピタキシャル
成長によって連続性を保持していることを特徴とするM
Rヘッド。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のMRヘ
ッドにおいて、MR層はNiFe系合金であり、反強磁
性体層はNiMn合金であることを特徴とするMRヘッ
ド。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のMRヘ
ッドにおいて、MR層の(111)面配向度を強め、エ
ピタキシャル成長が可能で且つfccからfct構造に
結晶構造変化を阻害しない範囲に制御できる非磁性で絶
縁性のある層をMR層の下地膜として配することを特徴
とするMRヘッド。 - 【請求項6】 請求項5に記載のMRへッドにおいて、
MR膜の下地膜はTa、Ta/Si02またはTa/A
1203のいずれかによって構成されることを特徴とする
MRヘッド。 - 【請求項7】 磁気抵抗効果を呈する強磁性体層(MR
層)とこれに直接接する反強磁性体層によって検出部が
構成され、この検出部には電極が設けられると共に絶縁
層を介してシールド間に配置される磁気抵抗効果型磁気
ヘッドにおいて、MR層を一40V以上の直流バイアス
電圧を印加して製膜する工程、MR層をエッチング処理
により表面を清浄化する工程、更に反強磁性体層を製膜
する工程とを含むことを特徴とするMRヘッドの製造方
法。 - 【請求項8】 請求項7に記載のMRヘッドの製造方法
において、MR層をエッチング処理により表面清浄化処
理した後、MR層が所定の厚さになる製膜工程を含むこ
とを特徴とするMRヘッドの製造方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7311604A JPH09134510A (ja) | 1995-11-06 | 1995-11-06 | 磁気抵抗効果型磁気ヘッドおよびその製造方法 |
US08/744,661 US5910868A (en) | 1995-06-11 | 1996-11-06 | Magnetoresistive sensor |
US09/026,528 US5866212A (en) | 1995-06-11 | 1998-02-20 | Method of producing magnetoresistive sensor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7311604A JPH09134510A (ja) | 1995-11-06 | 1995-11-06 | 磁気抵抗効果型磁気ヘッドおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09134510A true JPH09134510A (ja) | 1997-05-20 |
Family
ID=18019256
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7311604A Pending JPH09134510A (ja) | 1995-06-11 | 1995-11-06 | 磁気抵抗効果型磁気ヘッドおよびその製造方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US5910868A (ja) |
JP (1) | JPH09134510A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7119998B2 (en) | 2000-07-11 | 2006-10-10 | Alps Electric Co., Ltd. | Exchange coupling film and magnetoresistive element using the same |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19825391A1 (de) * | 1998-05-28 | 1999-12-02 | Hahn Meitner Inst Berlin Gmbh | Magnetischer Speicher |
JP2001093120A (ja) | 1999-09-27 | 2001-04-06 | Alps Electric Co Ltd | 薄膜磁気ヘッド |
US6430013B1 (en) | 1999-12-06 | 2002-08-06 | International Business Machines Corporation | Magnetoresistive structure having improved thermal stability via magnetic barrier layer within a free layer |
US6519117B1 (en) | 1999-12-06 | 2003-02-11 | International Business Machines Corporation | Dual AP pinned GMR head with offset layer |
JP3756758B2 (ja) * | 2000-07-11 | 2006-03-15 | アルプス電気株式会社 | 交換結合膜と、この交換結合膜を用いた磁気抵抗効果素子、ならびに前記磁気抵抗効果素子を用いた薄膜磁気ヘッド |
US6560078B1 (en) | 2000-07-13 | 2003-05-06 | International Business Machines Corporation | Bilayer seed layer for spin valves |
JP3756757B2 (ja) | 2000-12-01 | 2006-03-15 | アルプス電気株式会社 | 交換結合膜と、この交換結合膜を用いた磁気抵抗効果素子、ならびに前記磁気抵抗効果素子を用いた薄膜磁気ヘッド |
US7289303B1 (en) | 2001-04-05 | 2007-10-30 | Western Digital (Fremont), Llc | Spin valve sensors having synthetic antiferromagnet for longitudinal bias |
US6728078B2 (en) | 2001-06-20 | 2004-04-27 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. | High resistance dual antiparallel (AP) pinned spin valve sensor |
US20030235016A1 (en) * | 2002-06-19 | 2003-12-25 | International Business Machines Corporation | Stabilization structures for CPP sensor |
US7616403B2 (en) * | 2004-10-29 | 2009-11-10 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. | Winged design for reducing corner stray magnetic fields |
US7764469B2 (en) * | 2004-10-29 | 2010-07-27 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. | Notched shield and pole structure with slanted wing for perpendicular recording |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5315468A (en) * | 1992-07-28 | 1994-05-24 | International Business Machines Corporation | Magnetoresistive sensor having antiferromagnetic layer for exchange bias |
-
1995
- 1995-11-06 JP JP7311604A patent/JPH09134510A/ja active Pending
-
1996
- 1996-11-06 US US08/744,661 patent/US5910868A/en not_active Expired - Fee Related
-
1998
- 1998-02-20 US US09/026,528 patent/US5866212A/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7119998B2 (en) | 2000-07-11 | 2006-10-10 | Alps Electric Co., Ltd. | Exchange coupling film and magnetoresistive element using the same |
US7142399B2 (en) * | 2000-07-11 | 2006-11-28 | Alps Electric Co., Ltd. | Exchange coupling film and magnetoresistive element using the same |
US7218487B2 (en) | 2000-07-11 | 2007-05-15 | Alps Electric Co., Ltd. | Exchange coupling film and magnetoresistive element using the same |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US5910868A (en) | 1999-06-08 |
US5866212A (en) | 1999-02-02 |
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