JPH09133636A - 照明装置及びこれを適用した欠陥検査装置 - Google Patents

照明装置及びこれを適用した欠陥検査装置

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JPH09133636A
JPH09133636A JP8234971A JP23497196A JPH09133636A JP H09133636 A JPH09133636 A JP H09133636A JP 8234971 A JP8234971 A JP 8234971A JP 23497196 A JP23497196 A JP 23497196A JP H09133636 A JPH09133636 A JP H09133636A
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JP8234971A
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Tomoyo Ogawa
智代 小川
Yukihiro Goto
幸博 後藤
Kaori Oota
香織里 太田
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、微細化パターンであっても欠陥から
の散乱光の感度を高くして確実に欠陥を検出する。 【解決手段】4本の光ファイバー束22a〜22dによ
る照射角を半導体ウエハ14の表面14aに対して10
°〜20°の角度に配置したので、半導体ウエハ14そ
のものからの散乱光の光量を低く抑えら、欠陥部分から
の散乱光の光量を相対的に大きくして、結果として感度
を高くできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体ウエ
ハ上に形成されたレジストパターンの欠陥検査に係わ
り、特にこの欠陥検査を行うときに半導体ウエハに対し
て照明を行う照明装置及びこの照明装置を適用した欠陥
検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造工程では、図39(a) に示す
ように半導体ウエハ基板1に形成されているパターン2
上にレジスト3を塗布し、このレジスト3に対してマス
クを通して露光を行い、この後に現像処理を行って同図
(b) に示すようにマスクパターンをレジスト3に転写し
ている。
【0003】このマスクパターンの転写の終了後には、
レジスト3がマスクパターンに従ってパターン形成され
ているかの検査が行われる。
【0004】このレジストパターンの検査は、検査員に
よる目視検査が中心であり、これまでの技術開発によっ
ても半導体ウエハの搬送とその位置決めが自動化された
にすぎず、半導体ウエハの多種多様な不良を全自動で検
査するのは困難である。
【0005】すなわち、このように自動検査の困難な理
由は、半導体を製造するまでには、半導体ウエハ表面に
多種多様な形状のパターンが形成されるので、これら半
導体ウエハを検査するためには、高倍率の顕微鏡を用
い、半導体ウエハに周期的に形成されるパターンをその
繰り返し周期に合わせてパターンを比較する方法しかな
いためである。
【0006】しかしながら、この方法では、1枚の半導
体ウエハを全面検査するのに数分から数十分を要してし
まい、全数の半導体ウエハに対する検査が困難である。
【0007】一方、レジストパターン検査装置として
は、例えば第1619800号特許に記載されている技
術がある。この技術は、図40に示すように光源11に
対してレンズ系12を介してグラスファイバ等からなる
4本の光伝導体13a〜13dを接続し、これら光伝導
体13a〜13dを通して光源11からの疑似平行光を
半導体ウエハ14に照射している。
【0008】ここで、4本の光伝導体13a〜13d
は、図41(a) に示すように光出力端部がそれぞれ半導
体ウエハ14に形成されているパターンの方向X、Yに
対して光軸が45°ずれるように配置され、かつ半導体
ウエハ14に対する仰角(以下では照射角と記す)が図
41(b) に示すように半導体ウエハ14のパターン形成
面(表面)14aに対して20°〜30°の角度となる
ように設定されている。
【0009】これら光伝導体13a〜13dにより照明
された半導体ウエハ14の表面の反射光学像は、対物レ
ンズ系15及び接眼レンズ系16を通して工業用テレビ
ジョン(ITV)カメラ17により撮像され、その画像
信号が2値化回路18を通して信号処理回路19に送ら
れる。
【0010】この信号処理回路19は、2値化回路18
の2値化出力を画素化したのち画素毎にレベル判定する
等して傷等の欠陥の有無を検出し、欠陥有りの場合にそ
の位置や大きさ等の情報を求める。
【0011】しかしながら、このような検査装置では、
半導体ウエハに形成されているパターンが微細化する
と、図41に示す4本の光伝導体13a〜13dの配置
条件が必ずしも最適な条件となるとは限らない。
【0012】すなわち、微細化パターンをレジスト3に
転写した場合、図39(c) に示すようにそのレジストパ
ターン3のエッジパターンにダレが発生することが多
い。このエッジパターンのダレが発生すると、このエッ
ジパターンからの散乱光がITVカメラ7に入射し、こ
の散乱光の光量が欠陥による光量に近くなる。
【0013】このため、半導体ウエハ14からの反射光
学像からレベル判定等して欠陥を検出することは困難と
なる。
【0014】一方、検査条件として斜光照明を用いる検
査装置では、散乱光等の照明を行う方向角が45°に固
定されたものがある。
【0015】しかしながら、最近の半導体ウエハ14の
凹凸パターンは複雑となっており、固定方向角の照明で
は、ウエハのマクロ検査(現像検査)の全工程について
検査判定に用いるためのコントラストのとれた画像が得
られなくなる。
【0016】このため、照明の最適方向角は、作業者が
さまざまな方向角度や条件を変えながら検査を行い、そ
の結果によって最も感度高いと思われる方向角に設定し
ているのが現状である。
【0017】又、半導体ウエハ14の表面の欠陥判定の
方法としては、例えば半導体ウエハ14上の繰り返しパ
ターンごとに反射光量としきい値とを比較し、この反射
光量の一致しない部分を欠陥として判定することが行わ
れている。
【0018】しかしながら、この欠陥判定の方法は、半
導体ウエハ14に対する照明光量の変動やプロセスマー
ジン上許されるばらつきは欠陥として判定しないように
しきい値を設定する必要があるため、検出感度を高くで
きない。
【0019】他の半導体ウエハ14の表面の欠陥判定の
方法としては、例えば特公平6−44281号公報に記
載されている技術がある。この技術は、半導体ウエハ1
4を撮像して得られる画像信号において、直前のパター
ンの濃淡値の出現頻度を計数し、この計数結果を基に比
較検査のための2値化しきい値を求めるものである。
【0020】しかしながら、この欠陥判定の方法は、濃
淡値の変化がなだらかな場合に有効であるが、濃淡値の
変化がわずかであってもその変化が急激であると欠陥と
して判定してしまう。
【0021】通常、濃淡値の急激な変化は欠陥と判定し
て間違いないが、良品の半導体ウエハであってもこのよ
うな濃淡値の急激な変化があると、欠陥として間違った
判定を行ってしまう。
【0022】一方、半導体ウエハ14の欠陥検査は、半
導体ウエハ14をITVカメラ17により撮像してその
画像処理を行うが、この画像処理では、半導体ウエハ1
4に対する照明強度等の条件によって検査結果に大きな
影響が現れる。
【0023】このような事から、半導体ウエハ14に対
する照明強度等を一定にした上で検査を行い、この検査
結果が許容範囲に入っていれば良品の半導体ウエハ14
としている。
【0024】しかしながら、半導体ウエハ14の場合、
同一の品種、同一の製造工程であっても、製造装置が異
なると、半導体ウエハ14の表面状態はそれぞれ微妙に
異なる。
【0025】このため、半導体ウエハ14の表面状態の
ばらつきは、たとえ半導体ウエハ14の製品としての品
質に問題がなくても、欠陥検査装置から見るとその検査
精度やSN比等に影響が現れる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】以上のように半導体ウ
エハ14に形成されているパターンが微細化すると、エ
ッジパターンからの散乱光の光量が欠陥による光量に近
くなり、欠陥を検出することが困難となる。
【0027】又、固定方向角の照明では、検査判定に用
いるためのコントラストのとれた画像が得られないの
で、作業者がさまざまな方向角度や条件を変えながら検
査を行い、その結果によって最も感度高いと思われる方
向角に設定している。
【0028】又、上記欠陥判定の方法では、半導体ウエ
ハ14に対する照明光量の変動やプロセスマージン上許
されるばらつきは欠陥として判定しないようにしきい値
を設定する必要があるため検出感度を高くできない。
【0029】他の欠陥判定の方法では、濃淡値の変化が
なだらかな場合に有効であるが、濃淡値の変化がわずか
であってもその変化が急激であると欠陥として判定して
しまう。
【0030】又、半導体ウエハ14の表面状態はそれぞ
れ微妙に異なるので、このような表面状態のばらつき
は、欠陥検査装置から見るとその検査精度やSN比等に
影響が現れる。
【0031】そこで本発明は、微細化パターンであって
もパターン以外からの散乱光を相対的に大きくできる照
明装置を提供することを目的とする。
【0032】又、本発明は、微細化パターンであっても
欠陥検査のために最適な方向角の照明に自動的に設定で
きる照明装置を提供することを目的とする。
【0033】又、本発明は、微細化パターンであっても
欠陥からの散乱光の感度を高くして確実に欠陥を検出で
きる欠陥検査装置を提供することを目的とする。
【0034】又、本発明は、照明光量の変動等による対
象物からの反射光量のばらつきを補正して感度の高い欠
陥検出ができる欠陥検査装置を提供することを目的とす
る。
【0035】又、本発明は、対象物の表面状態が微妙に
異なっても、この対象物に対する照明強度などの条件を
最適にして感度の高い欠陥検出ができる欠陥検査装置を
提供することを目的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、表面
に少なくとも一方向に微細なパターンが配列された対象
物に対して照明を行う照明装置において、対象物の表面
に対しての仰角xが10°≦x<20°で、かつパター
ンの配列方向及びパターンのエッジ方向と異なる方向か
ら拡散光を照射する照射光学系、を備えた照明装置であ
る。
【0037】このような照明装置であれば、表面に微細
なパターンが配列された対象物の表面に対して照射光学
系から仰角xが10°≦x<20°で、かつパターンの
配列方向及びパターンのエッジ方向と異なる方向から拡
散光を照射する。このような照明により、微細化パター
ンであってもパターン以外からの散乱光を相対的に大き
くなる。
【0038】請求項2によれば、請求項1記載の照明装
置において、光源と、この光源から出射された光を拡散
する拡散板と、を有する。
【0039】このような照明装置であれば、光源から出
射された光を拡散板を通して拡散光とする。
【0040】請求項3によれば、請求項1記載の照明装
置において、光源と、この光源から出射された光をそれ
ぞれ伝搬する複数の光ファイバーと、を有する。
【0041】このような照明装置であれば、光源から出
射された光を複数の光ファイバーで伝搬して対象物に照
射する。
【0042】請求項4によれば、請求項1記載の照明装
置において照射光学系は、照射光学系は、対象物に対し
て同一側に相対向する方向に1対、又はそれぞれ対象物
に対して同一側に方向角が90°ごとの間隔を有して4
つ配置される。
【0043】このような照明装置であれば、照射光学系
を相対向する方向に1対、又はそれぞれ方向角90°ご
との間隔をおいて4つ配置して散乱光を対象物に照射す
る。
【0044】請求項5によれば、請求項1記載の照明装
置において照射光学系は、パターンの配列方向及びパタ
ーンのエッジ方向に対しての方向角yが3°≦y≦8°
で拡散光を対象物に照射するように配置される。
【0045】このような照明装置であれば、照射光学系
をパターンの配列方向に対してパターンの配列方向及び
パターンのエッジ方向に対しての方向角yが3°≦y≦
8°で拡散光を対象物に照射する。
【0046】請求項6によれば、表面に少なくとも一方
向に微細なパターンが配列された対象物に対して照明を
行う照明装置において、対象物の表面に対しての仰角x
が10°≦x<20°で、かつパターンの配列方向及び
パターンのエッジ方向と異なる方向から略平行光を照射
する照射光学系、を備えた照明装置である。
【0047】このような照明装置であれば、表面に微細
なパターンが配列された対象物の表面に対して照射光学
系から略平行光を仰角xが10°≦x<20°で、かつ
パターンの配列方向及びパターンのエッジ方向と異なる
方向から照射する。
【0048】請求項7によれば、表面に微細なパターン
が配列された対象物に対して照明を行う照明装置におい
て、対象物の表面に対しての仰角xが10°≦x<20
°で拡散光を照射し、かつ拡散光の対象物に対する照射
方向角を可変自在とする斜光光学系と、対象物を撮像す
る撮像装置と、この撮像装置の撮像により得られた画像
データから対象物からの反射光量に基づく統計量を求め
る統計処理手段と、この統計処理手段により求められた
統計量に基づいて拡散光の最適照射方向角を求め、この
最適照射方向角に斜光光学系による拡散光の照射方向を
設定する駆動手段と、を備えた照明装置である。
【0049】このような照明装置であれば、斜光光学系
から対象物の表面に対して仰角xが10°≦x<20°
の斜め上方から拡散光を照射する場合、対象物を撮像し
て得られた画像データから対象物からの反射光量に基づ
く統計量を求め、この統計量に基づいて拡散光の最適照
射方向角を求め、この最適照射方向角に斜光光学系の拡
散光の照射方向を自動設定する。
【0050】請求項8によれば、請求項7記載の照明装
置において、斜光光学系は、斜光光学系は、互いに対向
配置され、かつ対象物の表面に対しての仰角xが10°
≦x<20°で拡散光を照射する少なくとも2つの光源
と、これらの光源を保持する回転リングと、を備える。
【0051】このような照明装置であれば、リング状の
回転リング上に少なくとも2つの光源が設けられ、これ
ら光源が回転リングの回転により最適照射方向角に自動
設定される。
【0052】請求項9によれば、請求項7記載の照明装
置において、統計処理手段は、対象物に対する拡散光の
照射方向角を所定角度ごとに変化させて対象物全面を撮
像して得た複数の第1の画像データと、これら第1の画
像データでの所定領域の画像とそれ以外の領域の画像と
の差画像から成る複数の第2の画像データとを作成する
第1の処理手段と、第1の画像データと第2の画像デー
タとにおける少なくとも各輝度の平均値をそれぞれ求め
る第2の処理手段と、拡散光の各照射方向角ごとに第1
の画像データと第2の画像データとにおける各輝度の平
均値の比を求め、この比に基づいて拡散光の最適照射方
向角を求める第3の処理手段と、を備える。
【0053】このような照明装置であれば、対象物に対
する散乱光の照射方向を変えて、対象物全体を撮像して
得た複数の第1の画像データと、これら第1の画像デー
タ中の所定領域の画像とそれ以外の領域の画像との差画
像から成る複数の第2の画像データとを作成し、これら
画像データにおける少なくとも各輝度の平均値をそれぞ
れ求めるとともにこれらの輝度の平均値の比を求め、こ
の比に基づいて拡散光の最適照射方向角を求める。
【0054】請求項10によれば、請求項7記載の照明
装置において、統計処理手段は、対象物に対する拡散光
の照射方向角を所定角度ごとに変化させて対象物全面を
撮像して得た複数の第1の画像データと、これら第1の
画像データ中においてそれぞれ所定領域の画像とそれ以
外の領域の画像との差画像から成る複数の第2の画像デ
ータとを作成する第1の処理手段と、第1の画像データ
と第2の画像データとにおける少なくとも各輝度の平均
値を拡散光の各照射方向角ごとに求め、かつこれら各輝
度の平均値の比を求める第2の処理手段と、第1の画像
データから対象物の複数の領域ごとの輝度分布分散値を
求め、この輝度分布分散値に基づいて対象物における良
/不良部での統計量の変化を求める第3の処理手段と、
各輝度の平均値の比と良/不良部での統計量の変化とに
基づいて拡散光の最適照射方向角を求める第4の処理手
段と、を備える。
【0055】このような照明装置であれば、対象物に対
する拡散光の照射方向を変えて、対象物全体を撮像して
得た複数の第1の画像データと、これら第1の画像デー
タ中の所定領域の画像とそれ以外の領域の画像との差画
像から成る複数の第2の画像データとを作成し、これら
画像データにおける少なくとも各輝度の平均値からこれ
ら輝度の平均値の比を求め、かつ第1の画像データから
対象物の複数の領域ごとの輝度分布分散値を求め、この
輝度分布分散値に基づいて対象物における良/不良部の
特徴量の変化を求め、輝度の平均値の比と良/不良部の
特徴量の変化とに基づいて拡散光の最適照射方向角を求
める。
【0056】請求項11によれば、請求項1記載の照明
装置において、光源と、この光源から出射された光を拡
散する複数の拡散板と、これら拡散板を光源に対して切
り換える切換機構と、光源及び拡散板を一体的に対象物
の仰角方向に対して移動自在とする仰角移動機構と、光
源及び拡散板を一体的に対象物の方向角方向に移動自在
とする方向角移動機構と、を備えた。
【0057】このような照明装置であれば、仰角移動機
構により光源及び拡散板を一体的に対象物の仰角方向に
対して移動し、かつ円周移動機構により対象物の円周方
向に対して移動して所望する方向から光が対象物に照射
されるようにし、かつ複数の拡散板を切り代えて拡散光
を対象物に照射する。
【0058】請求項12によれば、表面に少なくとも一
方向に微細なパターンが配列された対象物に対して照明
を行い欠陥検査をする欠陥検査装置において、対象物の
表面に対しての仰角xが10°≦x<20°で、かつパ
ターンの配列方向及びパターンのエッジ方向と異なる方
向から拡散光を照射する照射光学系と、対象物を撮像す
る撮像装置と、この撮像装置から出力される画像信号を
画像処理して少なくともパターンの欠陥を検出する信号
処理手段と、を備えた欠陥検査装置である。
【0059】このような欠陥検査装置であれば、表面に
微細なパターンが配列された対象物の表面に対して照射
光学系から拡散光を仰角xが10°≦x<20°で、か
つパターンの配列方向及びパターンエッジ方向と異なる
方向から照射し、このときに撮像装置から出力される対
象物の画像信号を信号処理手段により画像処理して少な
くともパターンの不均一性から対象物の形状欠陥を検出
する。
【0060】請求項13によれば、請求項12記載の欠
陥検査装置において、光源と、この光源から出射された
光を拡散する拡散板と、を有する。
【0061】このような欠陥検査装置であれば、欠陥検
査のときに対象物に照射する拡散光は、光源から出射さ
れた光を拡散板を通して得ている。
【0062】請求項14によれば、請求項12記載の欠
陥検査装置において、光源と、この光源から出射された
光をそれぞれ伝搬する複数の光ファイバーと、を有す
る。
【0063】このような欠陥検査装置であれば、この欠
陥検査のときに対象物に照射する拡散光は、光源から出
射された光を複数の光ファイバーで伝搬して得ている。
【0064】請求項15によれば、請求項12記載の欠
陥検査装置において照射光学系は、対象物に対して同一
側に方向角が90°ごとの間隔を有して4つ配置され
る。
【0065】このような欠陥検査装置であれば、対象物
に照射する拡散光は、照射光学系を相対向する方向に1
対、又はそれぞれ方向角90°ごとの間隔をおいて4つ
配置して対象物に照射する。
【0066】請求項16によれば、請求項12記載の欠
陥検査装置において照射光学系は、パターンの配列方向
及びパターンのエッジ方向に対しての方向角yが3°≦
y≦8°で拡散光を対象物に照射するように配置され
る。
【0067】このような欠陥検査装置であれば、対象物
に照射する拡散光は、照射光学系はをパターンの配列方
向に対して方向角yが3°≦y≦8°ずれ、かつパター
ンエッジの方向に対して方向角yが3°≦y≦8°ずれ
た角度の方向に配置して拡散光を対象物に照射する。
【0068】請求項17によれば、表面に微細なパター
ンが配列された対象物に対して照明を行い欠陥検査をす
る欠陥検査装置において、対象物の表面に対しての仰角
xが10°≦x<20°で拡散光を照射し、かつ拡散光
の対象物に対する照射方向角を可変自在とする斜光光学
系と、対象物を撮像する撮像装置と、この撮像装置の撮
像により得られた画像データから対象物からの反射光量
に基づく統計量を求める統計処理手段と、この統計処理
手段により求められた統計量に基づいて拡散光の最適照
射方向角を求め、この最適照射方向角に斜光光学系によ
る拡散光の照射方向を設定する駆動手段と、撮像装置か
ら出力される画像信号を画像処理して少なくともパター
ンの欠陥を検出する信号処理手段と、を備えた欠陥検査
装置である。
【0069】このような欠陥検査装置であれば、斜光光
学系から対象物の表面に対して仰角xが10°≦x<2
0°の斜め上方から拡散光を照射する場合、対象物を撮
像して得られた画像データから対象物からの反射光量に
基づく統計量を求め、この統計量に基づいて拡散光の最
適照射方向角を求め、この最適照射方向角に斜光光学系
の拡散光の照射方向を自動設定し、この状態に撮像装置
から出力される画像信号を画像処理して少なくともパタ
ーンの不均一性から対象物の形状欠陥を検出する。
【0070】請求項18によれば、請求項17記載の欠
陥検査装置において、斜光光学系は、互いに対向配置さ
れ、かつ対象物の表面に対しての仰角xが10°≦x<
20°で拡散光を照射する少なくとも2つの光源と、こ
れらの光源を保持する回転リングと、を備えた。
【0071】このような欠陥検査装置であれば、リング
状の回転リング上に少なくとも2つの出射源が設けら
れ、これら出射源が回転リングの回転により最適照射方
向角に自動設定され、この状態に撮像装置から出力され
る画像信号を画像処理して少なくともパターンの不均一
性から対象物の形状欠陥を検出する。
【0072】請求項19によれば、請求項17記載の欠
陥検査装置において、統計処理手段は、対象物に対する
拡散光の照射方向角を所定角度ごとに変化させて対象物
全面を撮像して得た複数の第1の画像データと、これら
第1の画像データ中においてそれぞれ所定領域の画像と
それ以外の領域の画像との差画像から成る複数の第2の
画像データとを作成する第1の処理手段と、第1の画像
データと第2の画像データとにおける少なくとも各輝度
の平均値をそれぞれ求める第2の処理手段と、拡散光の
各照射方向角ごとに第1の画像データと第2の画像デー
タとにおける各輝度の平均値の比を求め、この比に基づ
いて拡散光の最適照射方向角を求める第3の処理手段
と、を備えた。
【0073】このような欠陥検査装置であれば、対象物
に対する散乱光の照射方向を変えて、対象物全面を撮像
して得た複数の第1の画像データと、これら第1の画像
データ中の所定領域の画像とそれ以外の領域の画像との
差画像から成る複数の第2の画像データとを作成し、こ
れら画像データにおける少なくとも各輝度の平均値をそ
れぞれ求めるとともにこれらの輝度の平均値の比を求
め、この比に基づいて拡散光の最適照射方向角を求め
る。そして、この状態に撮像装置から出力される画像信
号を画像処理して少なくともパターンの不均一性から対
象物の形状欠陥を検出する。
【0074】請求項20によれば、請求項17記載の欠
陥検査装置において、統計処理手段は、対象物に対する
拡散光の照射方向角を所定角度ごとに変化させて対象物
全面を撮像して得た複数の第1の画像データと、これら
第1の画像データ中においてそれぞれ所定領域の画像と
それ以外の領域の画像との差画像から成る複数の第2の
画像データとを作成する第1の処理手段と、第1の画像
データと第2の画像データとにおける少なくとも各輝度
の平均値をそれぞれ求め、かつこれら各輝度の平均値の
比を求める第2の処理手段と、第1の画像データから対
象物の複数の領域ごとの輝度分布分散値を求め、この輝
度分布分散値に基づいて対象物における良/不良部での
統計量の変化を求める第3の処理手段と、輝度の平均値
の比と良/不良部での統計量の変化とに基づいて拡散光
の最適照射方向角を求める第4の処理手段と、を備え
た。
【0075】このような欠陥検査装置であれば、対象物
に対する散乱光の照射方向を変えて、対象物全面を撮像
して得た複数の第1の画像データと、これら第1の画像
データ中の所定領域の画像とそれ以外の領域の画像との
差画像から成る複数の第2の画像データとを作成し、こ
れら画像データにおける少なくとも各輝度の平均値から
これら輝度の平均値の比を求め、かつ第1の画像データ
から対象物の複数の領域ごとの輝度分布分散値を求め、
この輝度分布分散値に基づいて対象物における良/不良
部の特徴量の変化を求め、これら輝度の平均値の比と良
/不良部の特徴量の変化とに基づいて拡散光の最適照射
方向角を求める。そして、この状態に撮像装置から出力
される画像信号を画像処理して少なくともパターンの不
均一性から対象物の形状欠陥を検出する。
【0076】請求項21によれば、表面に少なくとも一
方向に微細なパターンが配列された対象物に対して照明
を行い欠陥検査をする欠陥検査装置において、対象物の
表面に対しての仰角xが10°≦x<20°で、かつパ
ターンの配列方向及びパターンのエッジ方向と異なる方
向から拡散光を照射する照射光学系と、対象物を撮像す
る撮像装置と、この撮像装置の撮像により得られる対象
物全体の画像データをこの対象物表面に仮定された複数
の小領域に対応するデータに分割し、これらの小領域に
対応するデータごとに対象物からの反射光量に関する特
徴量を一定にするデータ補正値を算出する補正値算出手
段と、この補正値算出手段により求められた各小領域に
対応するデータごとの各補正値を用いて撮像装置から出
力される画像信号を補正する補正手段と、を具備した欠
陥検査装置である。
【0077】このような欠陥検査装置であれば、表面に
微細なパターンが配列された対象物の表面に対して照射
光学系から拡散光を仰角xが10°≦x<20°で、か
つパターンの配列方向及びパターンエッジ方向と異なる
方向から照射し、このときに撮像装置の撮像により得ら
れる対象物全体の画像データを補正値算出手段において
複数の小領域に分割し、これら小領域ごとに対象物から
の反射光量に関する各特徴量を等しくする各補正値を算
出し、実際に対象物の検査を行うときに、各小領域ごと
の各補正値を用いて撮像装置から出力される画像信号を
補正手段により補正する。
【0078】請求項22によれば、請求項21記載の欠
陥検査装置においては、補正値算出手段は、反射光量に
関する特徴量として反射光量の最大値や最小値、小領域
内の平均値や分散値を求める。
【0079】このような欠陥検査装置であれば、反射光
量に関する特徴量として反射光量の最大値や最小値、小
領域内の平均値や分散値を求めて補正値とする。
【0080】請求項23によれば、請求項21記載の欠
陥検査装置において補正値算出手段は、対象物が半導体
ウエハの場合、この半導体ウエハ表面上に形成される半
導体チップの寸法、又は半導体ウエハに対する露光処理
での露光処理単位面積の寸法に形成された小領域に対応
して対象物全面の画像データを分割して用いる。
【0081】このような欠陥検査装置であれば、対象物
が半導体ウエハの場合、補正値を求める小領域は、半導
体ウエハに形成される半導体チップの寸法、又は半導体
ウエハの露光処理での露光処理単位面積の寸法に形成さ
れた小領域に対応して対象物全面の画像データを分割す
る。
【0082】請求項24によれば、請求項21記載の欠
陥検査装置において、補正値算出手段は、複数に分割し
た画像データに基づいて各小領域間の各境界を一致させ
る、又は所定長さだけ重ねる。
【0083】このような欠陥検査装置であれば、補正値
を求めるとき、これら小領域間の各境界は一致させる、
又は所定長さだけ重ねる。
【0084】請求項25によれば、表面に少なくとも一
方向に微細なパターンが配列された対象物に対して照明
を行い欠陥検査をする欠陥検査装置において、対象物の
表面に対しての仰角xが10°≦x<20°で、かつパ
ターンの配列方向及びパターンのエッジ方向と異なる方
向から拡散光を照射する照射光学系と、対象物を撮像す
る撮像装置と、この撮像装置の撮像により得られる対象
物全体の画像データをこの対象物表面に仮定された複数
の小領域に対応するデータに分割し、これら小領域に対
応するデータごとに対象物からの反射光量に関する特徴
量の変動の平均値及びこの変動の幅を算出する補正値算
出手段と、この補正値算出手段により求められた各小領
域に対応するデータごとの各平均値をそれぞれ補正値と
して、撮像装置から出力される反射光量の画像信号を補
正する補正手段と、この補正手段により補正された反射
光量の画像信号と変動の幅とに基づいて対象物の良否判
定を行う判定手段と、を具備した欠陥検査装置である。
【0085】このような欠陥検査装置であれば、表面に
微細なパターンが配列された対象物の表面に対して照射
光学系から拡散光を仰角xが10°≦x<20°で、か
つパターンの配列方向及びパターンエッジ方向と異なる
方向から照射し、このときに撮像装置の撮像により得ら
れる対象物全体の画像データを補正値算出手段において
各小領域ごとに対象物からの反射光量に関する特徴量の
変動の平均値及び変動の幅を算出し、このうち各小領域
ごとの各平均値を各補正値として撮像装置から出力され
る反射光量の画像信号を補正し、この補正された反射光
量の画像信号を変動の幅に基づいて対象物の良否判定を
行う。
【0086】請求項26によれば、表面に少なくとも一
方向に微細なパターンが配列された複数の対象物に対し
て照明を行い所定単位枚数の対象物の欠陥検査をする欠
陥検査装置において、対象物の表面に対しての仰角xが
10°≦x<20°で、かつパターンの配列方向及びパ
ターンのエッジ方向と異なる方向から拡散光を照射する
照射光学系と、対象物を撮像する撮像装置と、この撮像
装置により得られる対象物からの反射光量に基づいて少
なくとも照射光学系による照明強度の最適条件を求める
最適条件導出手段と、この最適条件導出手段により求め
られた最適条件が許容範囲外であれば、再び対象物に対
して最適条件導出手段を動作させ、かつ最適条件が許容
範囲内であれば、この際の最適条件を保存し、この最適
条件にて複数の対象物に対する欠陥検査を最適条件にて
行う照明設定手段と、最適条件導出手段により求められ
る最適条件が所定枚数の対象物に対して連続して許容範
囲外であれば、所定単位枚数の対象物に対して不良と判
定する判定手段と、を具備した欠陥検査装置である。
【0087】このような欠陥検査装置であれば、表面に
微細なパターンが配列された複数の対象物の表面に対し
て照射光学系から拡散光を仰角xが10°≦x<20°
で、かつパターンの配列方向及びパターンエッジ方向と
異なる方向から照射し、このときの対象物における少な
くとも照明強度の最適条件を求め、この最適条件が許容
範囲外であれば、再び最適条件手段を動作させ、最適条
件が許容範囲内であればこの最適条件にて各対象物に対
する照明強度等を設定する。ところが、最適条件が所定
数だけ連続して許容範囲外であれば、所定単位枚数の対
象物に対して不良と判定する。
【0088】請求項27によれば、表面に少なくとも一
方向に微細なパターンが配列された対象物に対して照明
を行い所定単位枚数の対象物の欠陥検査をする欠陥検査
装置において、対象物の表面に対しての仰角xが10°
≦x<20°で、かつパターンの配列方向及びパターン
のエッジ方向と異なる方向から拡散光を照射する照射光
学系と、対象物を撮像する撮像装置と、この撮像装置に
より得られる対象物からの反射光量に基づいて少なくと
も照明光学系による照明強度の最適条件を求める最適条
件導出手段と、この最適条件導出手段により求められた
最適条件が許容範囲外であれば、再び対象物に対して最
適条件導出手段を動作させ、かつ最適条件が許容範囲内
であれば、この際の最適条件を保存し、この最適条件に
て複数の対象物に対する欠陥検査を最適条件にて行う照
明設定手段と、撮像装置により得られる対象物全面の画
像データをこの対象物表面に仮定された複数の小領域に
対応する複数のデータに分割し、これらの小領域に対応
するデータごとに対象物からの反射光量に関する特徴量
を一定にするデータ補正値を算出する補正値算出手段
と、この補正値算出手段により求められた各小領域に対
応するデータごとの補正値を用いて撮像装置から出力さ
れる画像信号を補正する補正手段と、この補正手段によ
り補正された反射光量の画像信号に基づいて複数の対象
物個々の良否を判定する第1の判定手段と、最適条件導
出手段により求められる最適条件が所定枚数の対象物に
対して連続して許容範囲外であれば、所定単位枚数の複
数の対象物に対して不良と判定する第2の判定手段と、
を具備した欠陥検査装置である。
【0089】このような欠陥検査装置であれば、対象物
の表面に対して拡散光を仰角xが10°≦x<20°で
かつパターンの配列方向及びパターンエッジ方向と異な
る方向から照射し、このときの対象物における少なくと
も照明強度の最適条件が許容範囲外であれば、再び最適
条件手段を動作させ、最適条件が許容範囲内であればこ
の最適条件にて各対象物に対する照明強度等を設定す
る。ところが、最適条件が所定数だけ連続して許容範囲
外であれば、所定単位枚数の対象物に対して不良と判定
する。
【0090】一方、最適条件で拡散光を対象物に照射し
ているときに、撮像装置の撮像により得られる対象物全
体の画像データを複数の小領域ごとに対象物からの反射
光量に関する各特徴量を等しくする各補正値を算出し、
実際に対象物の検査を行うときに、各小領域ごとの各補
正値を用いて撮像装置から出力される画像信号を補正し
て良否の判定を行う。
【0091】
【発明の実施の形態】
(1) 以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参
照して説明する。
【0092】図1は半導体ウエハのパターン検査を行う
欠陥検査装置の構成図である。
【0093】ハロゲンランプ等の光源20には、レンズ
系21を介して複数本のグラスファイバからなる4本の
光ファイバー束22a〜22dが接続されている。
【0094】これら光ファイバー束22a〜22dは、
図2(a) に示すように光出力端部がそれぞれ半導体ウエ
ハ14に形成されている互いに直交するパターンの方向
X、Yに対して光軸が10°以上40°以下ずれるよう
に配置され、かつ照射角が同図(b) に示すように半導体
ウエハ14のパターン形成面(表面)14aに対して1
0°〜20°の角度となるように設定されている。
【0095】すなわち、これら光ファイバー束22a〜
22dは、それぞれ図3に示すように複数本のグラスフ
ァイバ23−1〜23−nを束ねたものであり、これら
グラスファイバ23−1〜23−nから出力される光路
上に各レンズ系24a〜24dが配置されている。
【0096】なお、これら光ファイバー束22a〜22
dから出力される光は、各光ファイバー束22a〜22
dから同時に照射することも、互いに対向する光ファイ
バー束22a〜22d、例えば光ファイバー束22a及
び22b、22c及び22dの2組でそれぞれ照射する
こと可能である。これら光ファイバー束22a〜22d
の組み合わせは、事前に良品の半導体ウエハ14を調べ
て決定する。
【0097】一方、半導体ウエハ14の上方には、レン
ズ系25を介してCCD(固体撮像素子)カメラ26が
配置されている。
【0098】このCCDカメラ26の画像出力端子に
は、信号処理回路27が接続されている。この信号処理
回路27は、コンピュータを備えたもので、CCDカメ
ラ26から出力される画像信号を入力し、画素毎にレベ
ル判定する等して傷等の欠陥の有無を検出し、欠陥有り
の場合にその位置や大きさ等の情報を求める機能を有し
ている。
【0099】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。
【0100】光源20から出力された光は、4本の光フ
ァイバー束22a〜22dをそれぞれ伝搬して半導体ウ
エハ14の表面に照射される。
【0101】ここで、4本の光ファイバー束22a〜2
2dは、光出力端部が半導体ウエハ14のパターン方向
X、Yに対して光軸を10°以上40°以下にずれ、か
つ照射角を半導体ウエハ14の表面14aに対して10
°〜20°の角度となるように配置されているので、こ
れらの配置角度に従って光を半導体ウエハ14に照射す
る。
【0102】又、4本の光ファイバー束22a〜22d
は、複数本のグラスファイバ23−1〜23−nを束ね
たものなので、これら光ファイバー束22a〜22dか
ら出力される光は、拡散光となって半導体ウエハ14に
照射する。
【0103】ところで、半導体製造工程の露光処理にお
いて、半導体ウエハ基板1にレジストパターン3を転写
した場合、正常なレジストパターン3であれば、図4
(a) に示すようにパターンエッジが鋭いので、拡散光を
照射したとき、レジストパターン3からは垂直上方に散
乱光は生じない、又は生じてもわずかである。
【0104】ところが、露光処理において、露光装置の
焦点が部分的にずれたことによるパターンエッジのダレ
が生じると、図4(b) に示すように拡散光を照射したと
き、レジストパターン3からは垂直上方への散乱光が増
加する。
【0105】従って、このレジストパターン3からの散
乱光は、欠陥部分からの散乱光としてCCDカメラ26
に入射する。
【0106】特に、照射角は、図2(b) に示すように半
導体ウエハ14の表面14aに対して角度10°以上2
0°未満にして拡散光を照射しているので、例えば照射
角30°以上で拡散光を照射した場合と比較して、半導
体ウエハ14そのものからの散乱光の光量を低く抑えら
れる。
【0107】又、照射角を例えば照射角10°以下とし
て半導体ウエハ14に照射すると、半導体ウエハ14そ
のものからの散乱光の光量を低く抑えられるが、その反
面欠陥部分からの散乱光の光量も低くなり、結果として
感度が低下する。
【0108】従って、半導体ウエハ14に対する照射角
は、10°〜20°として拡散光を照射するのが最も感
度が高くなる。
【0109】一方、方向角は、図2(a) に示すようにパ
ターンの方向X、Yに対して光軸が10°以上40°以
下にずれるように拡散光を照射している。
【0110】ところが、図5に示すようにレジストパタ
ーン3のパターンエッジに対して90°の方向から拡散
光を照射すると、最も強い散乱光が垂直上方に生じる。
【0111】又、図6に示すように半導体ウエハ14の
表面に孤立パターン28が規則的に配列している場合、
パターンエッジの方向に加えて、1つ1つ孤立パターン
28からの回折光の影響を受ける。
【0112】すなわち、孤立パターン28aからの回折
光と孤立パターン28bからの回折光とをCCDカメラ
26の配置された半導体ウエハ14の上方から見ると、
干渉現象を発生し、孤立パターン28の配列と拡散光の
照射角度によって半導体ウエハ14の表面に明暗の縞模
様が現れる。これでは、欠陥部分だけを感度よく検出す
るのは困難となる。
【0113】従って、方向角は、パターンエッジ方向
(X方向)とパターンの配列方向(Y方向)とのいずれ
の方向とも一致しない方向、つまり図2(a) に示すよう
にパターンの方向X、Yに対して光軸が10°以上40
°以下にずれるようにすることにより、孤立パターン2
8の配列による干渉光の縞模様が現れずに、感度良く欠
陥部分からの散乱光をCCDカメラ26に入射できる。
【0114】なお、予め欠陥のある半導体ウエハ14を
用いれば、照射角10°以上20°未満、方向角10°
以上40°以下の範囲内で最も良い感度の条件を設定し
て最大の感度を得ることができる。
【0115】図7及び図8にこの場合における測定結果
を示す。
【0116】この測定における被検査物である半導体ウ
エハ14には、表面にAl膜が施してある。
【0117】図7には半導体ウエハ14に対する照射角
が示してある。この測定結果から照射角15°のときに
欠陥部分の感度が最もよいことが分かる。
【0118】図8には半導体ウエハ14に対する方向角
が示してある。ここで、方向角の設定は、図9に示す通
りである。この測定結果から方向角20°のときに欠陥
部分の感度が最もよいことが分かる(方向角が0°〜9
0°で考える)。
【0119】このように半導体ウエハ14そのものから
の散乱光は低く抑えられ、欠陥部分からの散乱光は強め
られてCCDカメラ26に入射する。
【0120】このCCDカメラ26は、半導体ウエハ1
4の表面の反射光学像を撮像してその画像信号を出力す
る。
【0121】信号処理回路27は、CCDカメラ26か
ら出力される画像信号を入力し、画素毎にレベル判定す
る等してその欠陥部分のレベル、位置、寸法、大きさ等
から欠陥の有無を検出し、その良品又は不良品の判定を
行う。
【0122】このように上記第1の実施の形態によれ
ば、4本の光ファイバー束22a〜22dによる照射角
を半導体ウエハ14の表面14aに対して10°〜20
°の角度に配置したので、半導体ウエハ14そのものか
らの散乱光の光量を低く抑えられ、欠陥部分からの散乱
光の光量を相対的に大きくして、結果として感度を高く
できる。
【0123】又、半導体ウエハ14のパターン方向X、
Yに対して光軸が10°以上40°以下にずれるように
配置したので、孤立パターン28等の配列による干渉光
の縞模様が現れずに、感度良く欠陥部分からの散乱光を
CCDカメラ26に入射できる。
【0124】このように拡散光の照射角度により、パタ
ーン欠陥等からの散乱光を感度良く検出でき、よって微
細化パターンであっても欠陥部分からの散乱光の感度を
高くして確実に欠陥を検出でき、又低い光学倍率で高速
に半導体ウエハ14全体を検査できるので、半導体ウエ
ハ14の全数自動検査ができる。
【0125】一方、各光ファイバー束22a〜22dの
各グラスファイバ23−1〜23−nは、それぞれ1つ
1つが光源と見做せるので、孤立パターン28からの回
折光は、これらファイバー23−1〜23−nの各光源
ごとに発生し、なおかつ位相や方向角が不揃いとなり、
半導体ウエハ14の上方から見ると各回折光が混ざり合
い、半導体ウエハ14全体として均一な明るさに見え、
干渉による縞模様は低く抑えられる。
【0126】(2) 次に本発明の第2の実施の形態につい
て説明する。
【0127】この第2の実施の形態は、第1の実施の形
態における4本の光ファイバー束22a〜22dの方向
角を設定したものである。
【0128】図10はこれら光ファイバー束22a〜2
2dの方向角を示している。すなわち、各光ファイバー
束22a〜22dは、半導体ウエハ14のパターンエッ
ジ方向X、Yに対して光軸を3°〜8°ずれた方向、よ
り最良な方向角としては6°ずれた方向で、かつパター
ンの配列している方向に対して光軸を3°〜8°ずれた
方向、より最良な方向角としては6°ずれた方向に配置
されている。
【0129】このように4本の光ファイバー束22a〜
22dを配置することにより上記第1の実施の形態の効
果に加えて次の効果を奏することができる。
【0130】すなわち、半導体ウエハ14に形成される
レジストパターン3には種々のパターンがあり、かつ半
導体ウエハ14にも多層に形成されたものもあり、これ
ら各種の半導体ウエハ14ではその反射回折の仕方がそ
れぞれ異なる。
【0131】このような各種半導体ウエハ14であって
も、半導体ウエハ14からの散乱光を均一化して、欠陥
部分による散乱光の光量を相対的に大きくして、パター
ン欠陥等からの散乱光を感度良く検出できる。
【0132】(3) 次に本発明の第3の実施の形態につい
て説明する。なお、図1と同一部分には同一符号を付し
てその詳しい説明は省略する。
【0133】図11は半導体ウエハのパターン検査を行
う欠陥検査装置の構成図である。
【0134】ハロゲンランプ等の光源20には、レンズ
系21を介して4本の光ファイバー30a〜30dが接
続されている。なお、同図では4本のうち2本の光ファ
イバー30a、30bを示している。
【0135】これら光ファイバー30a〜30dは、光
出力端部がそれぞれ半導体ウエハ14に形成されている
パターンの方向X、Yに対して光軸が10°以上40°
以下にずれるように配置され、かつ照射角が半導体ウエ
ハ14の14aに対して10°〜20°の角度となるよ
うに設定されている。
【0136】又、これら光ファイバー30a〜30dの
出力光路上には、それぞれレンズ系24a〜24dを介
して粗い各拡散板31a〜31dが配置されている。
【0137】このような構成であれば、光源20から出
力された光は、4本の光ファイバー30a〜30dをそ
れぞれ伝搬し、各拡散板31a〜31dを透過し、拡散
光として半導体ウエハ14の表面に照射される。
【0138】このとき、照射角は、半導体ウエハ14の
表面14aに対して角度10°以上20°未満にして拡
散光を照射しているので、半導体ウエハ14そのものか
らの散乱光の光量を低く抑えられる。
【0139】又、方向角は、パターンの方向X、Yに対
して光軸を10°以上40°以下にずれるように拡散光
を照射するので、孤立パターン28の配列による干渉光
の縞模様が現れずに、感度良く欠陥部分からの散乱光を
CCDカメラ26に入射できる。
【0140】このように半導体ウエハ14そのものから
の散乱光は低く抑えられ、欠陥部分からの散乱光は強め
られてCCDカメラ26に入射する。
【0141】このCCDカメラ26は、半導体ウエハ1
4の表面の反射光学像を撮像してその画像信号を出力す
る。
【0142】信号処理回路27は、CCDカメラ26か
ら出力される画像信号を入力し、画素毎にレベル判定す
る等してその欠陥部分のレベル、位置、寸法、大きさ等
から欠陥の有無を検出し、その良品又は不良品の判定を
行う。
【0143】このように上記第3の実施の形態によれ
ば、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することが
でき、かつ各拡散板31a〜31dを用いたので、拡散
の粒子1つ1つが光源と見做せるものとなり、これによ
り、孤立パターン28からの回折光は、これら光源ごと
に発生し、なおかつ位相や方向角が不揃いとなり、半導
体ウエハ14の上方から見ると各回折光が混ざり合い、
半導体ウエハ14全体として均一な明るさに見え、干渉
による縞模様は低く抑えられる。
【0144】(4) 次に本発明の第4の実施の形態につい
て説明する。なお、図11と同一部分には同一符号を付
してその詳しい説明は省略する。
【0145】図12は半導体ウエハのパターン検査を行
う欠陥検査装置の構成図である。
【0146】この装置は、各拡散板31a〜31dを省
いて、4本の光ファイバー30a〜30dから半導体ウ
エハ14の表面に照射される光を、疑似平行光としたも
のである。
【0147】このような構成であれば、4本の光ファイ
バー30a〜30dをそれぞれ伝搬した光は、各レンズ
系24a〜24dを通過して疑似平行光として半導体ウ
エハ14の表面に照射される。
【0148】このとき、照射角は、半導体ウエハ14の
表面14aに対して角度10°以上20°未満にし、か
つ方向角は、パターンの方向X、Yに対して光軸を10
°以上40°以下にずれるようにしているので、孤立パ
ターン28の配列による干渉光の縞模様が現れずに、感
度良く欠陥部分からの散乱光をCCDカメラ26に入射
できる。
【0149】しかして、信号処理回路27は、CCDカ
メラ26から出力される画像信号を入力し、画素毎にレ
ベル判定する等してその欠陥部分のレベル、位置、寸
法、大きさ等から欠陥の有無を検出し、その良品又は不
良品の判定を行う。
【0150】このように上記第4の実施の形態によれ
ば、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することが
できる。
【0151】なお、上記第1〜第4の実施の形態におけ
る4本の光ファイバー束22a〜22d、又は4本の光
ファイバー30a〜30dの方向角は、半導体ウエハ1
4のパターンからの回折光の状況から右回りに10°以
上40°以下にずれるように配置してもよい。
【0152】(5) 次に本発明の第5の実施の形態につい
て説明する。
【0153】図13は半導体ウエハのパターン検査を行
う欠陥検査装置の構成図である。
【0154】XYテーブル100上には、半導体ウエハ
14を載置する検査テーブル101が連結されている。
このXYテーブル100は、テーブル駆動部102の駆
動によってX方向及びY方向に移動する機構となってい
る。
【0155】このXYテーブル100の上方には、リン
グ状の回転リング103が配置されている。この回転リ
ング103には、2つのライトガイド104、105が
設けられている。
【0156】これらライトガイド104、105は、ハ
ロゲンランプ106にそれぞれ光ファイバー107、1
08を介して接続され、ハロゲンランプ106から出射
された光を出射するものとなっている。
【0157】又、これらライトガイド104、105
は、図14に示すように光が半導体ウエハ14の表面に
対して仰角10°〜20°の範囲内で照射されるように
その照射角度が設定されている。
【0158】又、これらライトガイド104、105
は、回転リング103上において互いに対向する位置に
配置され、かつこの対向配置の関係は、回転リング10
3が回転しても変わらないように設定されている。
【0159】これらライトガイド104、105の各出
射口の前方には、それぞれ各拡散板109、110が配
置されている。これら拡散板109、110は、それぞ
れ各ライトガイド104、105から出射された光を拡
散して半導体ウエハ14に照射するものである。
【0160】又、これら拡散板109、110は、回転
リング103の回転移動に伴って各ライトガイド10
4、105と一体となって移動する構成となっている。
【0161】ライトガイド駆動部111は、回転リング
103を回転駆動し、各ライトガイド104、105及
び各拡散板109、110を予め設定された角度、例え
ば10°づつ角度0°〜180°の範囲で回転移動させ
る機能を有している。
【0162】一方、ITV(工業用テレビジョン)カメ
ラ112が検査テーブル101の上方に配置されてい
る。このITVカメラ112は、検査テーブル101上
に載置される半導体ウエハ14を撮像してその映像信号
を信号処理系の画像処理部113に送る機能を有してい
る。
【0163】この画像処理部113は、ITVカメラ1
12から出力された映像信号をディジタル化して画像デ
ータに変換し、この画像データを画像処理して少なくと
も半導体ウエハ14の表面に形成されているパターンの
不均一性から形状欠陥を検出する機能、すなわち画素毎
にレベル判定する等して傷等の欠陥の有無を検出し、欠
陥有りの場合にその位置や大きさ等の情報を求める機能
を有している。
【0164】又、信号処理系には、CPU等から成る主
制御部114が備えられ、この主制御部114から発せ
られる指令により画像処理部113、画像メモリ115
及び統計処理部116が作動するものとなっている。
【0165】なお、画像処理部113の画像処理により
得られる各画像データは、画像メモリ115に記憶され
るようになっている。
【0166】統計処理部116は、ITVカメラ112
の撮像により得られた半導体ウエハ14の画像データか
ら半導体ウエハ14からの反射光量に基づく統計量を求
める機能を有するもので、原画像作成部117、差画像
作成部118、比演算部119及び最適方向算出部12
0の各機能を有している。
【0167】このうち原画像作成部117は、ITVカ
メラ112により半導体ウエハ14の全面を図15に示
すように例えば9つの撮像領域s1 〜s9 に分割して9
ショットで撮像したとき、これら撮像領域s1 〜s9
各画像データを合成圧縮して半導体ウエハ14の全面の
原画像データを作成する機能を有している。
【0168】差画像作成部118は、原画像データ中の
所定の撮像領域、例えば中心の撮像領域s5 の画像デー
タとそれ以外の各撮像領域s1 〜s4 、s6 〜s9 との
各差画像を求め、これら差画像を合成圧縮して1枚の差
画像データを作成する機能を有している。
【0169】比演算部119は、原画像作成部117に
より作成された原画像データと差画像作成部118によ
り作成された差画像データとの濃淡レベルについての各
ヒストグラムを求め、これらヒストグラムから原画像デ
ータの最大値(最も明るい点の値)、最小値(最も暗い
点の値)、これら最大値と最小値との差(明暗差)、及
び平均値を求めるとともに、差画像データについても同
様に最大値、最小値、明暗差、及び平均値を求める機能
を有している。
【0170】なお、半導体ウエハ14の表面上の欠陥部
分は、明るいものと暗いものとがあるので、原画像は適
度な反射が必要であり、差画像は回折光や散乱光などの
影響をできるだけ受けないようにするため暗いものがよ
い。
【0171】又、この比演算部119は、原画像データ
の明暗差と差画像データの明暗差との比εa を求め、か
つ原画像データの平均値と差画像データの平均値との比
εbを求める機能を有している。
【0172】すなわち、 εa =原画像データの明暗差/差画像データの明暗差 εb =原画像データの平均値/差画像データの平均値 である。
【0173】なお、これら明暗差の比εa 、平均値の比
εb は、それぞれ大きな値程欠陥検査の結果が確実にな
る。
【0174】最適方向算出部120は、比演算部119
により求められた明暗差の比εa 、平均値の比εb を受
け取り、かつ各ライトガイド104、105を角度10
°づつ0°〜180°の範囲で回転移動したときの明暗
差の比εa と平均値の比εbとの各変化を求め、これら
変化においてピークとなる明暗差の比εa 又は平均値の
比εb に対応する各ライトガイド104、105を角度
を最適照射方向角として求め、この最適照射方向角をラ
イトガイド駆動部111に送る機能を有している。
【0175】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。
【0176】半導体ウエハ14を検査テーブル101上
に位置合わせして載置する。
【0177】2つのライトガイド104、105を回転
リング103を回転することにより、図16に示すよう
に方向角0°、すなわち半導体ウエハ14の表面上に形
成されているパターンの方向x、yに対して光の照射方
向が45°ずれるところに配置する。
【0178】ハロゲンランプ106から光が出射される
と、この光は各光ファイバー107、108内を通って
それぞれのライトガイド104、105の出射口から出
射される。
【0179】これらライトガイド104、105から照
射された光は、図14に示すようにそれぞれ拡散板10
9、110で拡散されて半導体ウエハ14の表面に対し
て仰角10°〜20°の範囲内で照射される。
【0180】このように半導体ウエハ14の表面に対す
る照射は、対向する2方向から行われるので、1方向の
みからの光照射と比べて光強度が高く、かつ半導体ウエ
ハ14の表面全体に亘って均等な照明となる。
【0181】ITVカメラ112は、照明された半導体
ウエハ14を撮像してその映像信号を出力するが、この
場合、テーブル駆動部102の駆動によってXYステー
ジ100が移動し、図15に示すように各撮像領域s1
〜s9 に分割して9ショットで撮像し、それらの映像信
号を出力する。
【0182】画像処理部113は、ITVカメラ112
から出力された各映像信号をディジタル化して画像デー
タに変換し、これら画像データを画像メモリ115に記
憶する。この際、画像メモリ115の容量は限られてい
るので、容量の節約のために画像データの圧縮と合成と
を、例えば下記のように繰り返して記憶する。以下の説
明に示すように記憶すれば各撮像領域s1 〜s9 に対応
した9つ以上のメモリを設けることが不要となるのであ
る。
【0183】先ず、第1に所定の撮像領域s5 (半導体
ウエハ14の中心部)付近で、各撮像領域s1 〜s9
同じ面積を持つ撮像領域sの画像データを採取し、第1
メモリに記憶する。
【0184】第2に先ず撮像領域s1 の画像データを採
取し、第2メモリに記憶する。
【0185】第3に撮像領域sと撮像領域s1 との差画
像データd1 を作成し、第3メモリに記憶する。
【0186】ここまでの記憶工程では、画像データの圧
縮や合成は行っていないが、以下の記憶工程では画像デ
ータの圧縮や合成が行われる。
【0187】さて、第4に第2メモリに記憶されている
撮像領域s1 の画像データを圧縮して第4メモリに番地
(address )を指定して記憶する。
【0188】第5に第3メモリに記憶されている差画像
データd1 を圧縮し第5メモリに番地を指定して記憶す
る。
【0189】以上で、撮像領域s1 についての画像デー
タ及び差画像データの記憶処理が終り、次に撮像領域s
2 についての画像データ及び差画像データの記憶処理を
行う。
【0190】撮像領域s2 の記憶処理については、第1
に撮像領域s2 の画像データを採取し、第2メモリに記
憶する。この時点で第2メモリ中の撮像領域s1 の画像
データは消去される。
【0191】第2に撮像領域sと撮像領域s2 との差画
像データd2 を作成し、第3メモリに記憶する。この時
点で第3メモリ中の差画像データd1 は消去される。
【0192】第3に第2メモリに記憶されている撮像領
域s2 の画像データを圧縮して第4メモリに撮像領域s
1 が記憶されているのとは異なる番地を指定して記憶す
る。この様にすれば、撮像領域s1 の圧縮された画像デ
ータが消去されることはなく撮像領域s1 と撮像領域s
2 との各々の圧縮された画像データが第4メモリで合成
される。
【0193】第4に第3メモリに記憶されている差画像
データd2 を圧縮して第5メモリに差画像データd1
記憶されているのとは異なる番地を指定して記憶する。
この様にすれば、圧縮された差画像データd1 が消去さ
れることなく各々の圧縮された差画像データd1 と差画
像データd2 とが第5メモリで合成される。
【0194】これで撮像領域s2 についての画像データ
及び差画像データの記憶処理が終り、次に撮像領域s3
以降の記憶処理を繰り返してこの要領で行い、半導体ウ
エハ14の全面を示す1枚の原画像データ及びそれに対
応した1枚の差画像データを作成する。
【0195】以上の説明では、番地を指定して画像デー
タの消去をせずにメモリに記憶・合成をしていったが、
画像データの消去をせずにメモリに記憶・合成できる方
法ならば、この方法に限らないのは言うまでもない。
【0196】なお、以上の説明の中で原画像作成部11
7は、第2メモリ及び第4メモリにあたり、差画像作成
部118は第3メモリ及び第5メモリにあたる。このよ
うな記憶処理を行えば、メモリは5つしか必要なくメモ
リ容量の節約を図ることができる。又、これら原画像デ
ータ及び差画像データも、画像メモリ115に記憶され
る。
【0197】なお、これら原画像データ及び差画像デー
タは、画像メモリ115に記憶される。
【0198】次に比演算部119は、画像メモリ115
に記憶された原画像データを読み出し、この原画像デー
タの濃淡レベルについてのヒストグラムを求め、このヒ
ストグラムから原画像データの最大値、最小値、これら
最大値と最小値との差である明暗差及び平均値を求め
る。
【0199】これと共に比演算部119は、画像メモリ
115に記憶された差画像データを読み出し、この差画
像データの濃淡レベルについてのヒストグラムを求め、
このヒストグラムから原画像データの最大値、最小値、
明暗差及び平均値を求める。
【0200】そして、比演算部119は、原画像データ
の明暗差と差画像データの明暗差との比εa を求めると
ともに、原画像データの平均値と差画像データの平均値
との比εb を求める。
【0201】これにより1方向角についての統計量の取
り出しが終了、すなわち図16に示す方向角0°につい
ての明暗差の比εa 、平均値の比εb の算出が終了す
る。
【0202】次に、2つのライトガイド104、105
は、回転リング103の回転により方向角10°のとこ
ろに配置され、ハロゲンランプ106から出射された光
を各拡散板109、110を通して半導体ウエハ14の
表面に対して仰角10°〜20°の範囲内で照射する。
【0203】ITVカメラ112は、上記同様に、図1
5に示すように各撮像領域s1 〜s9 に分割して9ショ
ットで撮像し、それらの映像信号を出力するので、これ
らの画像データが画像メモリ115に記憶される。
【0204】原画像作成部117は、上述の手法で画像
データの圧縮と合成を繰り返し、画像メモリ115に記
憶された各撮像領域s1 〜s9 の画像データから半導体
ウエハ14の全面を示す1枚の原画像データを作成す
る。
【0205】又、差画像作成部118は、上述の手法で
差画像データの圧縮と合成とを繰り返し、画像メモリ1
15に記憶された各撮像領域s1 〜s9 の画像データと
撮像領域s5 (半導体ウエハ14の中心部)付近で、各
撮像領域s1 〜s9 と同じ面積をもつ撮像領域sの画像
データから半導体ウエハ14の全面に対応した1枚の差
画像データを作成する。
【0206】比演算部119は、上記原画像データの濃
淡レベルについてのヒストグラムを求め、このヒストグ
ラムから最大値、最小値、その明暗差及び平均値を求
め、かつ上記差画像データの濃淡レベルについてのヒス
トグラムを求め、このヒストグラムから原画像データの
最大値、最小値、その明暗差及び平均値を求める。
【0207】そして、比演算部119は、原画像データ
の明暗差と差画像データの明暗差との比εa を求め、か
つ原画像データの平均値と差画像データの平均値との比
εbを求める。
【0208】これにより方向角10°についての明暗差
の比εa 、平均値の比εb が算出される。
【0209】以下、上記同様に、方向角20°、30
°、…、180°についての各原画像データと各差画像
データとを作成し、これら原画像データと差画像データ
との各明暗差、平均値とから方向角20°、30°、
…、180°についての明暗差の比εa 、平均値の比ε
b が算出される。
【0210】これにより、各ライトガイド104、10
5を角度10°づつ方向角0°〜180°の範囲で回転
移動したときの明暗差の比εa と平均値の比εb との各
変化が求められる。
【0211】例えば、図17は原画像データの方向角2
0°〜180°に対する平均値の変化を示し、図18は
差画像データの方向角20°〜180°に対する平均値
の変化を示している。
【0212】そして、図19はこれら原画像データと差
画像データとの方向角0°〜180°に対する各平均値
の比εb の変化を示している。
【0213】さらに比演算部119は、図19に示す原
画像データと差画像データとの各平均値の比εb の変化
からこの変化量平均εs を求める。
【0214】すなわち、図19に示す原画像データと差
画像データとの各平均値の比εb は、実際は図20に示
すように各方向角0°、10°、20°、…、180°
ごとの値となっている。
【0215】変化量平均εs は、図21に示すように例
えば方向角10°であれば、方向角0°、10°、20
°の各値a、b、cの平均(a+b+c)/3から求め
られ、方向角20°であれば、方向角10°、20°、
30°の各値b、c、dの平均(b+c+d)/3から
求められる。
【0216】なお、比演算部119は、原画像データと
差画像データとの各明暗差の平均値の比εa の変化から
その変化量平均も求める。
【0217】最適方向算出部120は、比演算部119
により求められた例えば変化量平均εs を受け取り、こ
の変化量平均εs においてピークとなる角度、例えば図
21に示すようにピークとなる角度θp (例えば方向角
30°)を検出し、この角度θp を各ライトガイド10
4、105の最適照射方向角として求め、この最適照射
方向角をライトガイド駆動部111に送る。
【0218】このライトガイド駆動部111は、最適照
射方向角を受けて回転リング103を回転移動し、各ラ
イトガイド104、105を最適照射方向角(角度
θp )に自動設定する。
【0219】この後、半導体ウエハ14に対する欠陥検
査に移る。
【0220】すなわち、ITVカメラ112は、最適照
射方向角で照明された半導体ウエハ14を撮像してその
映像信号を出力する。
【0221】画像処理部113は、ITVカメラ112
から出力された映像信号をディジタル化して画像データ
に変換し、この画像データを画像処理して少なくとも半
導体ウエハ14の表面に形成されているパターンの不均
一性から形状欠陥を検出する、すなわち画素毎にレベル
判定する等して傷等の欠陥の有無を検出し、欠陥有りの
場合にその位置や大きさ等の情報を求める。
【0222】このように上記第5の実施の形態において
は、半導体ウエハ4の表面に対して角度10°以上20
°未満の斜め上方から拡散光を照射し、半導体ウエハ4
を撮像して得られた画像データから半導体ウエハ4から
の反射光量に基づく統計量を求め、この統計量に基づい
て拡散光の最適照射方向角を求め、この最適照射方向角
に各ライトガイド104、105の照射方向を自動設定
するようにしたので、半導体ウエハ4の表面のような微
細化パターンであっても、この半導体ウエハ4の表面の
欠陥検査のために各ライトガイド104、105の照射
方向を最適な方向角の照明に自動的に設定できる。
【0223】そして、このような最適な方向角の照明が
できるので、半導体ウエハ4の表面のような微細化パタ
ーンであっても、この半導体ウエハ4の表面上の欠陥か
らの散乱光の感度を高くして確実に欠陥を検出できる。
【0224】(6) 次に本発明の第6の実施の形態につい
て説明する。なお、図13と同一部分には同一符号を付
してその詳しい説明は省略する。
【0225】図22は半導体ウエハのパターン検査を行
う欠陥検査装置の構成図である。
【0226】統計処理部130は、ITVカメラ112
の撮像により得られた半導体ウエハ14の画像データか
ら半導体ウエハ14からの反射光量に基づく統計量を求
める機能を有するもので、原画像作成部117、差画像
作成部118、比演算部119、分散値演算部131及
び最適方向算出部132の各機能を有している。
【0227】このうち分散値演算部131は、画像メモ
リ115に記憶されている方向角0°〜180°の各原
画像データにおいて半導体ウエハ14の表面を複数の領
域に分割し、これら領域ごとの濃淡レベルから輝度分布
分散値を求め、この輝度分布分散値の大きさに基づいて
半導体ウエハ14における良/不良部の特徴量の変化を
求める機能を有している。
【0228】最適方向算出部132は、比演算部119
で求められた方向角0°〜180°に対する平均値に対
する変化量平均εs 又は明暗差に対する変化量平均と、
分散値演算部131により求められた方向角0°〜18
0°に対する半導体ウエハ14における良/不良部の特
徴量の変化とに基づいて拡散光の最適照射方向角を求め
る機能を有している。
【0229】すなわち、最適方向算出部132は、例え
ば、方向角0°〜180°に対する変化量平均εs にお
いて複数のピークが現れた場合、これらピークのうち良
/不良部の特徴量の変化との差が最も大きなところのピ
ークの角度θp を検出し、この角度θp を各ライトガイ
ド104、105の最適照射方向角として求め、この最
適照射方向角をライトガイド駆動部111に送る機能を
有している。
【0230】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。
【0231】半導体ウエハ14を検査テーブル101上
に位置合わせして載置し、2つのライトガイド104、
105を回転リング103を回転して図16に示すよう
に方向角0°、すなわち半導体ウエハ14の表面上に形
成されているパターンの方向x、yに対して光の照射方
向が45°ずれるところに配置する。
【0232】ハロゲンランプ106から光が出射される
と、この光は、各光ファイバー107、108内を通っ
てそれぞれのライトガイド104、105の出射口から
出射され、図14に示すようにそれぞれ拡散板109、
110で拡散されて半導体ウエハ14の表面に対して仰
角10°〜20°の範囲内で照射される。
【0233】ITVカメラ112は、照明された半導体
ウエハ14を撮像してその映像信号を出力するが、この
場合、テーブル駆動部102の駆動によってXYステー
ジ100が移動し、図15に示すように各撮像領域s1
〜s9 に分割して9ショットで撮像し、それらの映像信
号を出力する。
【0234】画像処理部113は、ITVカメラ112
から出力された各映像信号をディジタル化して画像デー
タに変換し、これら画像データを画像メモリ115に記
憶する。
【0235】原画像作成部117は、画像メモリ115
に記憶された各撮像領域s1 〜s9の各画像データを読
み出し、これら画像データを合成圧縮して半導体ウエハ
14の全面を示す1枚の原画像データを作成する。
【0236】又、差画像作成部118は、原画像作成部
117により作成された原画像データを読み出し、この
原画像データ中の所定の撮像領域、例えば中心の撮像領
域s5 の画像データとそれ以外の各撮像領域s1
4 、s6 〜s9 との各差画像を求め、これら差画像を
合成圧縮して1枚の差画像データを作成する。
【0237】次に比演算部119は、画像メモリ115
に記憶された原画像データを読み出し、この原画像デー
タの濃淡レベルについてのヒストグラムを求め、このヒ
ストグラムから原画像データの最大値、最小値、これら
最大値と最小値との差である明暗差及び平均値を求め
る。
【0238】これと共に比演算部119は、画像メモリ
115に記憶された差画像データを読み出し、この差画
像データの濃淡レベルについてのヒストグラムを求め、
このヒストグラムから原画像データの最大値、最小値、
明暗差及び平均値を求める。
【0239】そして、比演算部119は、原画像データ
の明暗差と差画像データの明暗差との比εa を求めると
ともに、原画像データの平均値と差画像データの平均値
との比εb を求める。
【0240】これにより1方向角についての統計量の取
り出しが終了、すなわち図16に示す方向角0°につい
ての明暗差の比εa 、平均値の比εb の算出が終了す
る。
【0241】以下、同様に、方向角10°、20°、
…、180°についての各原画像データと各差画像デー
タとを作成し、これら原画像データと差画像データとの
各明暗差、平均値とから方向角20°、30°、…、1
80°についての明暗差の比εa 、平均値の比εb が算
出される。
【0242】これにより、各ライトガイド104、10
5を角度10°づつ方向角0°〜180°の範囲で回転
移動したときの明暗差の比εa と平均値の比εb との各
変化が求められる。
【0243】上記の通り図17は原画像データの方向角
0°〜180°に対する平均値の変化を示し、図18は
差画像データの方向角20°〜180°に対する平均値
の変化を示す。そして、図19はこれら原画像データと
差画像データとの方向角0°〜180°に対する各平均
値の比εb の変化を示している。
【0244】さらに比演算部119は、図19に示す原
画像データと差画像データとの各平均値の比εb の変化
からこの変化量平均εs を求める。この変化量平均εs
は、図20及び図21に示すように例えば方向角10°
であれば、方向角0°、10°、20°の各値a、b、
cの平均(a+b+c)/3から求められ、方向角20
°であれば、方向角10°、20°、30°の各値b、
c、dの平均(b+c+d)/3から求められる。
【0245】なお、比演算部119は、原画像データと
差画像データとの各明暗差の平均値の比εa の変化から
その変化量平均も求める。
【0246】分散値演算部131は、画像メモリ115
に記憶されている方向角0°〜180°の各原画像デー
タに対してそれぞれ半導体ウエハ14の表面を複数の領
域に分割し、これら領域ごとの輝度分布分散値を求め、
この輝度分布分散値に基づいて半導体ウエハ14におけ
る良/不良部の特徴量の変化を求める。
【0247】図23はかかる半導体ウエハ14表面にお
ける良/不良部の特徴量の変化の一例を示している。こ
の例では方向角θk のところで良/不良部の分散値が大
きくなっている。
【0248】最適方向算出部132は、比演算部119
で求められた方向角0°〜180°に対する平均値に対
する変化量平均εs 又は明暗差に対する変化量平均と、
分散値演算部131により求められた方向角0°〜18
0°に対する半導体ウエハ14における良/不良部の特
徴量の変化とに基づいて各ライトガイド104、105
から出射される拡散光の最適照射方向角を求める。
【0249】例えば、変化量平均εs は、図24に示す
ように方向角0°〜180°において複数のピークが現
れる場合がある。
【0250】このような場合、これらピークのうち1つ
のピークに最適照射方向角があるが、これを選択するの
に、最適方向算出部132は、変化量平均εs と良/不
良部の特徴量の変化との差が最も大きなところのピーク
の角度θp を検出し、この角度θp を各ライトガイド1
04、105の最適照射方向角として求め、この最適照
射方向角をライトガイド駆動部111に送る。
【0251】このライトガイド駆動部111は、最適照
射方向角を受けて回転リング103を回転移動し、各ラ
イトガイド104、105を最適照射方向角(角度
θp )に自動設定する。
【0252】この後、半導体ウエハ14に対する検査に
移り、ITVカメラ112は、最適照射方向で照明され
た半導体ウエハ14を撮像してその映像信号を出力す
る。
【0253】画像処理部113は、ITVカメラ112
から出力された映像信号をディジタル化して画像データ
に変換し、この画像データを画像処理して少なくとも半
導体ウエハ14の表面に形成されているパターンの不均
一性から形状欠陥を検出する、すなわち画素毎にレベル
判定する等して傷等の欠陥の有無を検出し、欠陥有りの
場合にその位置や大きさ等の情報を求める。
【0254】このように上記第6の実施の形態において
は、半導体ウエハ14の表面を複数の領域ごとに分割し
てその領域ごとの輝度分布分散値を求め、この輝度分布
分散値に基づいて半導体ウエハ14における良/不良部
の特徴量の変化を求め、かつ輝度の平均値の比と良/不
良部の特徴量の変化とに基づいて拡散光の最適照射方向
角を求めるようにしたので、上記第5の実施の形態と同
様に、半導体ウエハ4の表面のような微細化パターンで
あっても、この半導体ウエハ4の表面の欠陥検査のため
に各ライトガイド104、105の照射方向を最適な方
向角の照明に自動的に設定できる。
【0255】特に変化量平均εs において複数のピーク
が現れても、これらピークの中から最適な方向角を選択
して自動設定できる。
【0256】そして、このような最適な方向角の照明が
できるので、半導体ウエハ4の表面のような微細化パタ
ーンであっても、この半導体ウエハ4の表面上の欠陥か
らの散乱光の感度を高くして精度が向上した欠陥検出が
できる。
【0257】(7) 次に本発明の第7の実施の形態につい
て説明する。なお、図1と同一部分には同一符号を付し
てその詳しい説明は省略する。
【0258】図25は半導体ウエハのパターン検査を行
う欠陥検査装置の構成図である。
【0259】回転テーブル40上には、半導体ウエハ1
4が載置されている。この回転テーブル40の周囲に
は、この回転テーブル40の円周に沿って略0°〜18
0°の範囲で回動する円周移動機構としての回動テーブ
ル41が設けられている。
【0260】なお、この回動テーブル41には、半導体
ウエハ14に照射する光の方向角を設定するための角度
目盛りが付されている。
【0261】この回動テーブル41には、仰角移動機構
としての4分の1円周の湾曲アーム42が設けら、この
湾曲アーム42にレール43が形成されている。このレ
ール43上には、可動支持アーム44が矢印方向に略0
°〜90°の範囲で移動自在に設けられている。
【0262】なお、湾曲アーム42には、半導体ウエハ
14に照射する光の照射角を設定するための仰角目盛り
が付されている。
【0263】又、可動支持アーム44には、ハロゲンラ
ンプ等の光源45が設けられ、かつその可動支持アーム
先端に切換拡散板46が回転自在に設けられている。
【0264】この切換拡散板46は、図26に示すよう
に複数、例えば粗さの異なる4枚の拡散板46a〜46
dが設けられ、その中心に可動支持アーム44が挿入さ
れて支持されている。
【0265】従って、この切換拡散板46は、可動支持
アーム44を中心として回転し、4枚の拡散板46a〜
46dのうちいずれか1枚が光源45の前方に位置決め
される。
【0266】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。
【0267】光源45から出射された光は、4枚の拡散
板46a〜46dのうち半導体ウエハ14のレジストパ
ターン3に応じて選択された例えば拡散板46aを透過
し、拡散光として半導体ウエハ14の表面に照射され
る。
【0268】一方、これら光源45及び切換拡散板46
は、可動支持アーム44の湾曲アーム42上に沿った移
動、及び湾曲アーム42の回動テーブル41による回動
によって、その拡散光の半導体ウエハ14に対する拡散
光の照射角及び方向角が調整される。
【0269】すなわち、拡散板46aからの拡散光は、
例えば照射角が半導体ウエハ14の表面14aに対して
10°〜20°の角度に調整され、かつ方向角が半導体
ウエハ14のパターン方向X、Yに対して光軸が10°
以上40°以下にずれるように調整される。
【0270】この状態にCCDカメラ26は、半導体ウ
エハ14の表面の反射光学像を撮像してその画像信号を
出力する。
【0271】信号処理回路27は、CCDカメラ26か
ら出力される画像信号を入力し、画素毎にレベル判定す
る等してその欠陥部分のレベル、位置、寸法、大きさ等
から欠陥の有無を検出し、その良品又は不良品の判定を
行う。
【0272】このように上記第5の実施の形態によれ
ば、光源45及び切換拡散板46を一体的に回動テーブ
ル41により半導体ウエハ14の円周方向に回動し、か
つ湾曲アーム42上に沿って移動して拡散光の照射角及
び方向角を調整するようにしたので、例えば照射角を半
導体ウエハ14の表面14aに対して10°〜20°の
角度に調整し、方向角を半導体ウエハ14のパターン方
向X、Yに対して10°以上40°以下にずれるように
調整でき、半導体ウエハ14そのものからの散乱光の光
量を低く抑えら、欠陥部分からの散乱光の光量を相対的
に大きくして、結果として感度を高くできる。
【0273】又、これら照射角及び方向角に限らず、照
射角を0°〜90°の範囲、方向角を0°〜180°の
範囲で調整でき、各検査条件で半導体ウエハ14の検査
ができる。
【0274】さらに、各拡散板46a〜46dを備えて
いるので、半導体ウエハ14のレジストパターンに応じ
て欠陥検査に最適な粗さの拡散板46a〜46dを選択
できる。
【0275】なお、上記第7の実施の形態は、光源45
に代えて図11に示す4本の光ファイバー30a〜30
dを設けることが可能である。従って、光ファイバー3
0a〜30dから出力される光をそれぞれ選択された拡
散板46a〜46dを透過し、その拡散光の照射角を0
°〜90°の範囲、方向角を0°〜180°の範囲で調
整できる。
【0276】(8) 次に本発明の第8の実施の形態につい
て説明する。なお、図1と同一部分には同一符号を付し
てある。
【0277】図27は半導体ウエハのパターン検査を行
う欠陥検査装置の構成図である。
【0278】4本の光ファイバー束22a〜22dは、
図2(a) に示すように光出力端部がそれぞれ半導体ウエ
ハ14に形成されているパターンの方向X、Yに対して
光軸が10°以上40°以下にずれるように配置され、
かつ照射角が同図(b) に示すように半導体ウエハ14の
表面14aに対して10°〜20°の角度となるように
設定されている。
【0279】ところで、半導体ウエハ14は、XYテー
ブル50a、50b上に載置されている。
【0280】このXYテーブル50a、50bは、CC
Dカメラ26の上方から見ると、図28に示すようにX
軸モータ51a、Y軸モータ51bが設けられ、これら
モータ51a、51bの回転軸にそれぞれ捩子切りされ
た各移動用軸52a、52bが連結されている。
【0281】従って、これらX軸、Y軸モータ51a、
51bの駆動により各移動用軸52a、52bが回転
し、XYテーブル50a、50bがXY方向に移動する
ものとなっている。
【0282】又、XYテーブル50a、50bの近傍に
は、ウエハカセット53及び検査済みカセット54が設
置され、このうちウエハカセット53内に検査対象の半
導体ウエハ14が複数枚収納され、又検査後の半導体ウ
エハ14が検査済カセット54に良品/不良品に別けて
収納されるものとなっている。
【0283】なお、ウエハカセット53から取り出され
た半導体ウエハ14は、ウエハ整列装置55によりその
向きが整列されてXYテーブル50a、50b上に載置
される。
【0284】一方、CCDカメラ26の画像出力端子に
は、信号処理回路60が接続されている。
【0285】この信号処理回路50は、コンピュータか
らなるもので、CCDカメラ26から出力される画像信
号を入力して画像処理し、半導体ウエハ14全体の反射
光量を等しくなるように補正し、この後に半導体ウエハ
14に対する良品、不良品の判定を行う機能を有してい
る。
【0286】具体的に信号処理回路60は、補正値算出
部61、補正部62及び判定部63の各機能を有してい
る。
【0287】このうち補正値算出部61は、CCDカメ
ラ26から出力される半導体ウエハ14全体の画像デー
タを複数の小領域、例えば20×20の小領域に分割
し、これら小領域ごとに半導体ウエハ14からの反射光
量に関する各特徴量、例えば反射光量の最大値や最小
値、小領域内の平均値や分散値を等しくする各補正値を
算出する機能を有している。
【0288】この場合、補正値算出部61は、小領域の
寸法を、半導体ウエハ14を露光処理するときの露光装
置による1回分の露光部分の寸法(ショットサイズ)と
同一に形成し、かつこれら小領域を検査ウィンドウを用
い、各小領域間の各境界を一致させて分割している。
【0289】なお、小領域は、半導体ウエハ14に形成
される半導体チップの寸法に形成してもよく、又、これ
ら小領域間は所定寸法だけ重ね合わせて分割するように
してもよい。
【0290】補正部62は、補正値算出部61により求
められた各小領域ごとの各補正値を用いてCCDカメラ
26から出力される画像データを補正し、各小領域の反
射光量に関する各特徴量、つまり反射光量の最大値や最
小値、小領域内の平均値や分散値を等しく補正する機能
を有している。
【0291】判定部63は、補正部62により補正され
た画像データに対し、画素毎にレベル判定する等して傷
等の欠陥の有無を検出し、欠陥有りの場合にその位置や
大きさ等の情報を求める機能を有している。
【0292】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。
【0293】ウエハカセット53には、目視検査により
欠陥なしと判定された複数の半導体ウエハ14が収納さ
れており、これら半導体ウエハ14は、ウエハ整列装置
55によりその向きが整列されてXYテーブル50a、
50b上に載置される。
【0294】この状態に、光源20から出力された光
は、4本の光ファイバー束22a〜22dをそれぞれ伝
搬して半導体ウエハ14の表面に照射される。
【0295】ここで、4本の光ファイバー束22a〜2
2dは、光出力端部が半導体ウエハ14のパターン方向
X、Yに対して光軸を10°以上40°以下にずれ、か
つ照射角を半導体ウエハ14の表面14aに対して10
°〜20°の角度となるように配置されているので、こ
れらの配置角度に従って光を半導体ウエハ14に照射す
る。
【0296】又、4本の光ファイバー束22a〜22d
は、複数本のグラスファイバ23−1〜23−nを束ね
たものなので、これら光ファイバー束22a〜22dか
ら出力される光は、拡散光となって半導体ウエハ14に
照射する。
【0297】一方、CCDカメラ26は、半導体ウエハ
14からの反射光学像を撮像してその画像信号を出力す
る。この場合、CCDカメラ26は、視野領域Sに半導
体ウエハ14の全体像が入らないので、XYテーブル5
0a、50bを移動して図29に示すように9つ又は1
6の視野領域Sの各箇所に移動してそれぞれ撮像する。
【0298】これら視野の画像データは、信号処理装置
60内の画像メモリに1画素当たり8ビットに量子化さ
れ、半導体ウエハ14の全体像の画像データとして格納
される。
【0299】この信号処理装置60の補正値算出部61
は、画像メモリに格納された半導体ウエハ14全体の画
像データを複数の小領域、例えば20×20の小領域に
分割する。
【0300】これら小領域への分割は、例えば半導体ウ
エハ14を露光処理するときの露光機の1ショットサイ
ズと同一寸法に形成された検査ウィンドウWを用いて分
割する。すなわち、図30に示すように4つの半導体チ
ップ14pが入る検査ウィンドウWを設定して、この検
査ウィンドウWの境界が一致するように20×20の各
小領域を設定する。
【0301】次に補正値算出部61は、これら小領域ご
とに量子化された画像データ、すなわち半導体ウエハ1
4からの反射光量に関する各特徴量、例えば平均値を求
める。
【0302】これら小領域ごとの各平均値は、良品の半
導体ウエハ14であれば本来全て同一平均値となる。
【0303】ところが、実際にラインを流れている半導
体ウエハ14は、下地の影響やプロセス変動に基づくば
らつきを生じている。典型的な例では、半導体ウエハ1
4に感光材(レジスト)を塗布する際にスピンコータを
用いると、半導体ウエハ14の中央部分と周辺部分とで
僅かにレジスト膜厚が異なり、このレジスト膜厚が原因
で図31に示すような反射光量のばらつきが生じること
がある。
【0304】この図では表面にパターンの形成されてな
い半導体ウエハ14のa−a´ライン上の反射光量を示
している。このような反射光量であれば、半導体ウエハ
14の中央部分と周辺部分とで反射光量に差があって
も、欠陥部分Gを判定することは比較的容易である。な
お、パターンの形成されてない半導体ウエハ14では、
もともと反射光量のばらつきは少ない。
【0305】一方、図32は表面にパターンの形成され
た半導体ウエハ14のb−b´ライン上の反射光量を示
す。この場合、反射光量の変化は、同図(b) に示すよう
にパターンの影響を受けて大きく変化し、そのうえレジ
スト膜厚のばらつきや下地のばらつきの影響をも受け
る。
【0306】しかるに、補正値算出部61は、上記の如
く各小領域ごとに半導体ウエハ14からの反射光量に関
する各特徴量、例えば平均値を求め、これら平均値が各
小領域ごとに等しくなるように各小領域ごとの各補正値
を求める。
【0307】例えば、図33に示すように半導体ウエハ
14の中央部分の小領域w1における反射光量の平均値
が「100」であれば、この小領域w1の平均値「10
0」に他の小領域の平均値を合わせる。すなわち、小領
域w2の平均値が「120」であればこの小領域w2の
補正値は「−20」となり、小領域w3の平均値が「1
30」であればこの小領域w3の補正値は「−30」と
なる。
【0308】次に補正部62は、補正値算出部61によ
り求められた各小領域ごとの各補正値を用いて画像メモ
リに格納されている画像データを補正する。すなわち、
図33に示す小領域w1における反射光量の平均値は
「100」のままであり、例えば小領域w2における平
均値は「120−20」により「100」となり、同様
に小領域w3における平均値は「130−30」により
「100」となる。
【0309】このようにして各小領域w1、w2、…の
各平均値は、「100」に補正される。図32(c) は補
正後の半導体ウエハ14における反射光量を示す。
【0310】なお、半導体ウエハ14の外周エッジ部分
の反射光量fは、パターンの形成されていない部分であ
り、予め既知であるのでマスクをかけて除外する。
【0311】次に判定部63は、補正部62により補正
された画像データに対し、画素毎にレベル判定する等し
て傷等の欠陥の有無を検出し、欠陥有りの場合にその位
置や大きさ等の情報を求める。
【0312】このように上記第8の実施の形態によれ
ば、半導体ウエハ14全体の画像データを複数の小領域
に分割し、これら小領域ごとに半導体ウエハ14からの
反射光量に関する各特徴量、例えば平均値を等しくする
各補正値を算出し、実際に半導体ウエハ14の検査を行
うときに、各小領域ごとの各補正値を用いて半導体ウエ
ハ14全体の画像データを補正するので、半導体ウエハ
14の中央部分と周辺部分とで反射光量に差があって
も、又反射光量がパターンの影響を受けて大きく変化し
たり、そのうえレジスト膜厚のばらつきや下地のばらつ
きの影響を受けても、これらの影響を補正して感度高く
欠陥部分による散乱光を検出し、低い光学倍率で高速に
半導体ウエハ14全体を検査でき、全数自動検査で正確
に半導体ウエハ14の良品、不良品の判定ができる。
【0313】この場合、4本の光ファイバー束22a〜
22dによる照射角を半導体ウエハ14の表面14aに
対して10°〜20°の角度に配置したので、半導体ウ
エハ14そのものからの散乱光の光量を低く抑えられ、
欠陥部分からの散乱光の光量を相対的に大きくして、結
果として感度を高くできる。
【0314】さらに、反射光量に関する特徴量は、反射
光量の最大値や最小値、小領域内の分散値として求める
ので、半導体製造工程等に対して予め設定された特徴量
を選択したり、半導体ウエハ14のパターンに応じた特
徴量を選択できる。
【0315】(9) 次に本発明の第9の実施の形態につい
て説明する。なお、図27と同一部分には同一符号を付
してその詳しい説明は省略する。
【0316】図34は半導体ウエハのパターン検査を行
う欠陥検査装置の構成図である。
【0317】信号処理回路70の補正値算出部71は、
CCDカメラ26の撮像により得られる半導体ウエハ1
4全体の画像データを複数の小領域に分割し、これら小
領域ごとに半導体ウエハ14からの反射光量の変動の平
均値及び変動の幅を算出する機能を有している。
【0318】補正部72は、補正値算出部71により求
められた各小領域ごとの各平均値を各補正値としてCC
Dカメラ26から出力される反射光量の画像信号を補正
する機能を有している。
【0319】判定部73は、補正部72により補正され
た反射光量の画像信号を、反射光量の変動の幅に基づい
て半導体ウエハ14の良品、不良品の判定を行う機能を
有している。
【0320】このような構成であれば、CCDカメラ2
6は、図29に示すように9つ又は16の視野領域Sの
各箇所に移動して半導体ウエハ14からの反射光学像を
撮像してその画像信号を出力する。これら画像信号は、
信号処理装置60内の画像メモリに1画素当たり8ビッ
トに量子化され、半導体ウエハ14の全体像の画像デー
タとして格納される。
【0321】この信号処理装置60の補正値算出部61
は、半導体ウエハ14全体の画像データを例えば20×
20の小領域に分割し、これら小領域ごとに半導体ウエ
ハ14からの反射光量の変動の平均値、及び変動の幅を
算出する。
【0322】次に補正部72は、補正値算出部71によ
り求められた各小領域ごとの各平均値を各補正値として
反射光量の画像信号を補正する。この補正により半導体
ウエハ14全体における各小領域の反射光量平均値は均
一化される。
【0323】次に判定部73は、補正部72により補正
された反射光量と補正値算出部71により求められた反
射光量の変動の幅とを比較し、この変動の幅内に補正さ
れた反射光量があれば半導体ウエハ14を良品として判
定し、変動の幅外にあれば半導体ウエハ14を不良品と
して判定する。
【0324】このように上記第9の実施の形態によれ
ば、上記第8の実施の形態の効果と同様の効果を奏する
ことができ、そのうえ拡散光の僅かな強度の変動により
不良品とならない反射光量の変動を欠陥として判定せず
に半導体ウエハ14の検査ができる。
【0325】なお、上記第8及び第9の実施の形態は、
半導体製造工程に適用するに次の通り変形してもよい。
例えば、反射光量の補正は、反射光量に関する特徴量、
例えば反射光量の平均値が所定値よりも大きい場合に行
い、所定値よりも小さい場合には行うないように選択機
能を備えてもよい。
【0326】(10)次に本発明の第10の実施の形態につ
いて説明する。
【0327】図35は半導体ウエハのパターン検査を行
う欠陥検査装置の構成図である。
【0328】半導体ウエハ14の斜め上方には、照射光
学系80が配置されている。この照射光学系80は、図
2(a)(b)に示すようにハロゲンランプ等の光源に対して
複数本のグラスファイバからなる4本の光ファイバー束
22a〜22dを接続したものである。
【0329】これら光ファイバー束22a〜22dは、
光出力端部をそれぞれ半導体ウエハ14に形成されてい
るパターンの方向X、Yに対して光軸が10°以上40
°以下にずれるように配置し、かつ照射角を半導体ウエ
ハ14の表面14aに対して10°〜20°の角度とな
るように設定されている。
【0330】この照射光学系80は、照明位置駆動装置
81の駆動により半導体ウエハ14に対する照明位置、
例えば方向及び角度が変更され、かつ照明制御装置82
の制御により半導体ウエハ14に対する照明強度が制御
されるものとなっている。
【0331】なお、照明位置駆動装置81は、図25に
示す円周移動機構の回転テーブル、、仰角移動機構の湾
曲アーム等を適用できる。
【0332】一方、半導体ウエハ14の上方にはCCD
カメラ83が配置され、このCCDカメラ83の画像出
力端子に画像処理装置84を通してホストコンピュータ
85が接続されている。
【0333】画像処理装置84は、半導体ウエハ14か
らの反射光を検出したCCDカメラ83から出力される
画像信号を入力してその濃淡レベルから半導体ウエハ1
4の表面の照明強度を算出する機能を有している。
【0334】ホストコンピュータ85は、図36に示す
検査フローチャートに従って照明位置駆動装置81、照
明制御装置82にそれぞれ指令を発するもので、図37
に示す最適条件導出部85a、照明設定部85b及び判
定部85cの各機能を有している。
【0335】最適条件導出部85aは、照射光学系80
により照明を行う半導体ウエハ14に対する少なくとも
照明強度の最適条件を求める機能を有している。
【0336】照明設定部85bは、最適条件導出部85
aにより求められた最適条件が許容範囲外であれば、再
び最適条件導出部85aを動作させ、かつ最適条件が許
容範囲内であれば、この最適条件を保存し、複数の半導
体ウエハ14、例えば1ロットの半導体ウエハ14に対
する欠陥検査を最適条件にて実行する機能を有してい
る。
【0337】判定部85cは、最適条件導出部85aに
より求められる最適条件が所定数だけ連続して許容範囲
外であれば、1ロットの半導体ウエハ14に対して不良
と判定する機能を有している。
【0338】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて図36に示す検査フローチャートに従って説明す
る。
【0339】ホストコンピュータ85は、ステップ#1
において内部の最適値演算カウンタのカウント値nを
「0」にクリアし、ステップ#2において1ロットの半
導体ウエハ14のうち最初の半導体ウエハ14を検査位
置、すなわちCCDカメラ83の視野領域にローディン
グする。
【0340】次にホストコンピュータ85の最適条件導
出部85aは、照明光学系80に対して照明指令を発
し、続くステップ#3において照明強度の最適値を求め
る。
【0341】ここで、照明光学系80として図2(a)(b)
に示す4本の光ファイバー束22a〜22dを使用した
場合、光源から出力された光は、4本の光ファイバー束
22a〜22dをそれぞれ伝搬し、拡散光として半導体
ウエハ14の表面に照射される。
【0342】しかるに、ホストコンピュータ85の最適
条件導出部85aは、初期値として与えられた照明強度
を照明制御装置82に指令として与える。
【0343】このときにCCDカメラ83により撮像さ
れた半導体ウエハ14からの反射光学像は、画像データ
として画像処理装置84に送られる。この画像処理装置
84は、かかる画像データの濃淡レベルから半導体ウエ
ハ14からの反射光量を求める。
【0344】この後、最適条件導出部85aは、画像処
理装置84により求められる半導体ウエハ14からの反
射光量が、所定の値になるように照明強度の指令を照明
制御装置82に対して与える。
【0345】このようにして最適条件導出部85aは、
半導体ウエハ14からの反射光量が所定の値になるよう
に制御する。
【0346】この照明強度の制御の結果、半導体ウエハ
14からの反射光量が所定の値になると、ホストコンピ
ュータ85の照明設定部85bは、ステップ#4におい
て最適条件導出部85aにより求められた最適値の反射
光量と予め設定された許容範囲とを比較する。
【0347】この比較の結果、最適値の反射光量が許容
範囲内であれば、照明設定部85bは、ステップ#5に
移って上記最適値の反射光量を内部メモリに記憶する。
【0348】続いてホストコンピュータ85は、ステッ
プ#6において照明位置の最適位置を求める。すなわ
ち、ホストコンピュータ85は、初期値として与えられ
た照明位置を照明位置駆動装置81に指令として与え
る。
【0349】このときにCCDカメラ83により撮像さ
れた半導体ウエハ14からの反射光学像は、画像データ
として画像処理装置84に送られる。この画像処理装置
84は、かかる画像データの濃淡レベルから半導体ウエ
ハ14からの反射光量を求める。
【0350】この後、ホストコンピュータ85は、ステ
ップ#7において画像処理装置84により求められる半
導体ウエハ14からの反射光量が、所定の値になるよう
に照明位置の指令を照明位置駆動装置81に対して与え
る。
【0351】このようにしてホストコンピュータ85
は、半導体ウエハ14からの反射光量が所定の値になる
ように位置制御し、その最適位置をステップ#8におい
て記憶する。
【0352】これ以降、ホストコンピュータ85は、ス
テップ#9において上記照明強度の最適値、照明の最適
位置で半導体ウエハ14に対する照明を行い、半導体ウ
エハ14に対する欠陥検査を行う。
【0353】すなわち、照明強度の最適値、照明の最適
位置で照明された半導体ウエハ14の反射光学像がCC
Dカメラ83に入射する。このCCDカメラ83は、半
導体ウエハ14からの反射光学像を撮像してその画像信
号を出力する。画像処理装置84は、CCDカメラ83
からの画像データを入力して記憶する。
【0354】そうして、ホストコンピュータ85は、画
像データに対し、画素毎にレベル判定する等して傷等の
欠陥の有無を検出し、欠陥有りの場合にその位置や大き
さ等の情報を求める。
【0355】この後、ホストコンピュータ85は、ステ
ップ#10において1ロットの半導体ウエハ14の全数
に対して検査を行ったかを判断し、残りの半導体ウエハ
14があれば、ステップ#11に移って次の半導体ウエ
ハ14をローディングし、再び照明強度の最適値、照明
の最適位置で照明して半導体ウエハ14の欠陥検査を行
う。
【0356】ところで、上記ステップ#4における反射
光量の最適値が許容範囲内に入っているかの判断におい
て、反射光量の最適値が許容範囲外であれば、ホストコ
ンピュータ85の判定部85cは、ステップ#12に移
り最適値演算カウンタのカウント値nをカウントアップ
する。
【0357】そして、この判定部85cは、反射光量の
最適値が許容範囲外となる判断、すなわち最適値演算カ
ウンタのカウント値nが予め設定された設定値を越える
と、そのロットの半導体ウエハ14の全数を不良品とし
て判定する。
【0358】一方、上記ステップ#7における照明位置
の最適値が許容範囲内に入っているかの判断において、
照明位置の最適値が許容範囲外であれば、ホストコンピ
ュータ85の判定部85cは、ステップ#12に移り最
適値演算カウンタのカウント値nをカウントアップす
る。
【0359】そして、この判定部85cは、照明位置の
最適値が許容範囲外となる判断、すなわち最適値演算カ
ウンタのカウント値nが予め設定された設定値を越える
と、上記同様にそのロットの半導体ウエハ14の全数を
不良品として判定する。
【0360】このように上記第8の実施の形態によれ
ば、半導体ウエハ14に対して照射光学系80から拡散
光を角度10°以上20°未満でかつパターンの配列方
向又はこのパターンエッジ方向と異なる方向から照射
し、このときの半導体ウエハ14における照明強度の最
適値を求め、照明強度の最適値が許容範囲内であればそ
の照明強度及び照明位置で欠陥検査を行い、かつ照明強
度の最適値が設定値だけ連続して許容範囲外であれば、
1ロットの半導体ウエハ14に対して不良品と判定する
ようにしたので、半導体ウエハ14の表面状態が多少変
化しても、その表面状態に応じた最適な照明強度及び照
明位置に設定でき、このような最適条件から精度高くか
つSN比よく欠陥検査ができる。
【0361】又、最適な照明強度及び照明位置に対して
それぞれ許容範囲を設けているので、欠陥検査する際の
見逃しを防止できる。
【0362】(11)次に本発明の第11の実施の形態につ
いて説明する。なお、図34と同一部分には同一符号を
付してその詳しい説明は省略する。
【0363】図38は半導体ウエハのパターン検査を行
う欠陥検査装置の構成図である。この欠陥検査装置は、
信号処理回路90に、図27に示す信号処理回路60の
各機能、及び図37に示す各機能の両機能を備えたもの
である。すなわち、補正値算出部61は、CCDカメラ
26から出力される半導体ウエハ14全体の画像データ
を例えば20×20の小領域に分割し、これら小領域ご
とに半導体ウエハ14からの反射光量に関する各特徴
量、例えば反射光量の最大値や最小値、小領域内の平均
値や分散値を等しくする各補正値を算出する機能を有し
ている。
【0364】補正部62は、補正値算出部61により求
められた各小領域ごとの各補正値を用いてCCDカメラ
26から出力される画像データを補正し、各小領域の反
射光量に関する各特徴量、つまり反射光量の最大値や最
小値、小領域内の平均値や分散値を等しく補正する機能
を有している。
【0365】判定部63は、補正部62により補正され
た画像データに対し、画素毎にレベル判定する等して傷
等の欠陥の有無を検出し、欠陥有りの場合にその位置や
大きさ等の情報を求める機能を有している。
【0366】最適条件導出部85aは、照射光学系80
により照明を行う半導体ウエハ14に対する少なくとも
照明強度の最適条件を求める機能を有している。
【0367】照明設定部85bは、最適条件導出部85
aにより求められた最適条件が許容範囲外であれば、再
び最適条件導出部85aを動作させ、かつ最適条件が許
容範囲内であれば、この最適条件を保存し、複数の半導
体ウエハ14、例えば1ロットの半導体ウエハ14に対
する欠陥検査を最適条件にて実行する機能を有してい
る。
【0368】判定部85cは、最適条件導出部85aに
より求められる最適条件が所定数だけ連続して許容範囲
外であれば、1ロットの半導体ウエハ14に対して不良
と判定する機能を有している。
【0369】このような構成であれば、半導体ウエハ1
4全体の画像データを複数の小領域に分割し、これら小
領域ごとに半導体ウエハ14からの反射光量に関する各
特徴量、例えば平均値を等しくする各補正値を算出し、
実際に半導体ウエハ14の検査を行うときに、各小領域
ごとの各補正値を用いて半導体ウエハ14全体の画像デ
ータを補正するので、半導体ウエハ14の中央部分と周
辺部分とで反射光量に差があっても、又反射光量がパタ
ーンの影響を受けて大きく変化したり、そのうえレジス
ト膜厚のばらつきや下地のばらつきの影響を受けても、
これらの影響を補正して感度高く欠陥部分による散乱光
を検出し、低い光学倍率で高速に半導体ウエハ14全体
を検査でき、全数自動検査で正確に半導体ウエハ14の
良品、不良品の判定ができる。
【0370】又、半導体ウエハ14に対して拡散光を照
射し、このときの半導体ウエハ14における照明強度の
最適値を求め、照明強度の最適値が許容範囲内であれば
その照明強度及び照明位置で欠陥検査を行い、かつ照明
強度の最適値が設定値だけ連続して許容範囲外であれ
ば、1ロットの半導体ウエハ14に対して不良品と判定
するようにしたので、半導体ウエハ14の表面状態が多
少変化しても、その表面状態に応じた最適な照明強度及
び照明位置に設定でき、このような最適条件から精度高
くかつSN比よく欠陥検査ができる。
【0371】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、微
細化パターンであってもパターン以外からの散乱光を相
対的に大きくできる照明装置を提供できる。
【0372】又、本発明によれば、微細化パターンであ
っても欠陥検査のために最適な方向角の照明に自動的に
設定できる照明装置を提供できる。
【0373】又、本発明によれば、微細化パターンであ
っても欠陥からの散乱光の感度を高くして確実に欠陥を
検出できる欠陥検査装置を提供できる。
【0374】又、本発明によれば、照明光量の変動等に
よる対象物からの反射光量のばらつきを補正して感度の
高い欠陥検出ができる欠陥検査装置を提供できる。
【0375】又、本発明によれば、対象物の表面状態が
微妙に異なっても、この対象物に対する照明強度などの
条件を最適にして感度の高い欠陥検出ができる欠陥検査
装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる欠陥検査装置の第1の実施の形
態を示す構成図。
【図2】4本の光ファイバー束の配置図。
【図3】光ファイバー束の構成図。
【図4】レジストパターンから生じる散乱光を示す図。
【図5】拡散光を角度90°で照射したときの散乱光の
方向を示す図。
【図6】孤立パターンに生じる回折光を示す図。
【図7】照射角に対する反射像の濃度の測定結果を示す
図。
【図8】方向角に対する反射光量の測定結果を示す図。
【図9】方向角の設定を示す図。
【図10】4本の光ファイバー束の他の配置例を示す
図。
【図11】本発明に係わる欠陥検査装置の第3の実施の
形態を示す構成図。
【図12】本発明に係わる欠陥検査装置の第4の実施の
形態を示す構成図。
【図13】本発明に係わる欠陥検査装置の第5の実施の
形態を示す構成図。
【図14】ライトガイドによる半導体ウエハに対する照
射角度を示す図。
【図15】ITVカメラによる半導体ウエハの各撮像領
域を示す図。
【図16】各ライトガイドの初期の照射方向を示す図。
【図17】原画像データの濃淡レベルの方向角について
の平均値変化を示す図。
【図18】差画像データの濃淡レベルの方向角について
の平均値変化を示す図。
【図19】原画像データ平均値と差画像データ平均値と
の比の変化を示す図。
【図20】実際の原画像データ平均値と差画像データ平
均値との比の変化を示す図。
【図21】原画像データ平均値と差画像データ平均値と
の比の変化量平均を示す図。
【図22】本発明に係わる欠陥検査装置の第6の実施の
形態を示す構成図。
【図23】半導体ウエハにおける良/不良部分散値の変
化を示す図。
【図24】複数ピークの現れたときの最適照射方向の選
択作用を示す図。
【図25】本発明に係わる欠陥検査装置の第7の実施の
形態を示す構成図。
【図26】切換拡散板の構成図。
【図27】本発明に係わる欠陥検査装置の第8の実施の
形態を示す構成図。
【図28】半導体ウエハのローダ・アンローダの概略構
成図。
【図29】CCDカメラの視野領域を示す図。
【図30】小領域の分割を示す図。
【図31】パターンの形成されてない半導体ウエハの反
射光量を示す図。
【図32】パターンの形成された半導体ウエハの反射光
量を示す図。
【図33】反射光量に関する補正値の算出作用の一例を
示す図。
【図34】本発明に係わる欠陥検査装置の第9の実施の
形態を示す構成図。
【図35】本発明に係わる欠陥検査装置の第10の実施
の形態を示す構成図。
【図36】1ロットの半導体ウエハに対する検査フロー
チャートを示す図。
【図37】ホストコンピュータの機能ブロック図。
【図38】本発明に係わる欠陥検査装置の第11の実施
の形態を示す構成図。
【図39】半導体ウエハの露光処理を示す図。
【図40】従来装置の構成図。
【図41】従来装置の光ファイバーの配置図。
【符号の説明】
14…半導体ウエハ、 20…光源、 22a〜22d…光ファイバー束、 26…CCD(固体撮像素子)カメラ、 27…信号処理回路、 30a〜30d…光ファイバー、 31a〜31d…拡散板、 40…回転テーブル、 41…回動テーブル、 42…湾曲アーム、 45…光源、 46…切換拡散板、 46a〜46d…拡散板、 60,70…信号処理回路、 61,71…補正値算出部、 62,72…補正部、 63,73…判定部、 80…照射光学系、 81…照明位置駆動装置、 82…照明制御装置、 83…CCDカメラ、 84…画像処理装置、 85…ホストコンピュータ、 85a…最適条件導出部、 85b…照明設定部、 85c…判定部、 100…XYテーブル、 103…回転リング、 104,105…ライトガイド、 109,110…拡散板、 112…ITV(工業用テレビジョン)カメラ、 113…画像処理部、 116,130…統計処理部、 117…原画像作成部、 118…差画像作成部、 119…比演算部、 120,132…最適方向算出部、 131…分散値演算部。

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に少なくとも一方向に微細なパター
    ンが配列された対象物に対して照明を行う照明装置にお
    いて、 前記対象物の表面に対しての仰角xが10°≦x<20
    °で、かつ前記パターンの配列方向及び前記パターンの
    エッジ方向と異なる方向から拡散光を照射する照射光学
    系、を備えたことを特徴とする照明装置。
  2. 【請求項2】 光源と、 この光源から出射された光を拡散する拡散板と、を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
  3. 【請求項3】 光源と、 この光源から出射された光をそれぞれ伝搬する複数の光
    ファイバーと、を有することを特徴とする請求項1記載
    の照明装置。
  4. 【請求項4】 照射光学系は、対象物に対して同一側に
    相対向する方向に1対、又はそれぞれ対象物に対して同
    一側に方向角が90°ごとの間隔を有して4つ配置され
    ることを特徴とする請求項1記載の照明装置。
  5. 【請求項5】 照射光学系は、パターンの配列方向及び
    前記パターンのエッジ方向に対しての方向角yが3°≦
    y≦8°で拡散光を対象物に照射するように配置される
    ことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
  6. 【請求項6】 表面に少なくとも一方向に微細なパター
    ンが配列された対象物に対して照明を行う照明装置にお
    いて、 前記対象物の表面に対しての仰角xが10°≦x<20
    °で、かつ前記パターンの配列方向及び前記パターンの
    エッジ方向と異なる方向から略平行光を照射する照射光
    学系、を備えたことを特徴とする照明装置。
  7. 【請求項7】 表面に微細なパターンが配列された対象
    物に対して照明を行う照明装置において、 前記対象物の表面に対しての仰角xが10°≦x<20
    °で拡散光を照射し、かつ前記拡散光の前記対象物に対
    する照射方向角を可変自在とする斜光光学系と、 前記対象物を撮像する撮像装置と、 この撮像装置の撮像により得られた画像データから前記
    対象物からの反射光量に基づく統計量を求める統計処理
    手段と、 この統計処理手段により求められた統計量に基づいて前
    記拡散光の最適照射方向角を求め、この最適照射方向角
    に前記斜光光学系による前記拡散光の照射方向を設定す
    る駆動手段と、を具備したことを特徴とする照明装置。
  8. 【請求項8】 斜光光学系は、互いに対向配置され、か
    つ対象物の表面に対しての仰角xが10°≦x<20°
    で拡散光を照射する少なくとも2つの光源と、 これらの光源を保持する回転リングと、を備えたことを
    特徴とする請求項7記載の照明装置。
  9. 【請求項9】 統計処理手段は、前記対象物に対する拡
    散光の照射方向角を所定角度ごとに変化させて前記対象
    物全面を撮像して得た複数の第1の画像データと、これ
    ら第1の画像データでの所定領域の画像とそれ以外の領
    域の画像との差画像から成る複数の第2の画像データと
    を作成する第1の処理手段と、 前記第1の画像データと前記第2の画像データとにおけ
    る少なくとも各輝度の平均値をそれぞれ求める第2の処
    理手段と、 前記拡散光の各照射方向角ごとに前記第1の画像データ
    と前記第2の画像データとにおける各輝度の平均値の比
    を求め、この比に基づいて前記拡散光の最適照射方向角
    を求める第3の処理手段と、を備えたことを特徴とする
    請求項7記載の照明装置。
  10. 【請求項10】 統計処理手段は、前記対象物に対する
    拡散光の照射方向角を所定角度ごとに変化させて前記対
    象物全面を撮像して得た複数の第1の画像データと、こ
    れら第1の画像データ中においてそれぞれ所定領域の画
    像とそれ以外の領域の画像との差画像から成る複数の第
    2の画像データとを作成する第1の処理手段と、 前記第1の画像データと前記第2の画像データとにおけ
    る少なくとも各輝度の平均値を前記拡散光の各照射方向
    角ごとに求め、かつこれら各輝度の平均値の比を求める
    第2の処理手段と、 前記第1の画像データから前記対象物の複数の領域ごと
    の輝度分布分散値を求め、この輝度分布分散値に基づい
    て前記対象物における良/不良部での統計量の変化を求
    める第3の処理手段と、 前記各輝度の平均値の比と前記良/不良部での統計量の
    変化とに基づいて前記拡散光の最適照射方向角を求める
    第4の処理手段と、を備えたことを特徴とする請求項7
    記載の照明装置。
  11. 【請求項11】 光源と、 この光源から出射された光を拡散する複数の拡散板と、 これら拡散板を前記光源に対して切り換える切換機構
    と、 前記光源及び前記拡散板を一体的に対象物の仰角方向に
    対して移動自在とする仰角移動機構と、 前記光源及び前記拡散板を一体的に対象物の方向角方向
    に移動自在とする方向角移動機構と、を備えたことを特
    徴とする請求項1記載の照明装置。
  12. 【請求項12】 表面に少なくとも一方向に微細なパタ
    ーンが配列された対象物に対して照明を行い欠陥検査を
    する欠陥検査装置において、 前記対象物の表面に対しての仰角xが10°≦x<20
    °で、かつ前記パターンの配列方向及び前記パターンの
    エッジ方向と異なる方向から拡散光を照射する照射光学
    系と、 前記対象物を撮像する撮像装置と、 この撮像装置から出力される画像信号を画像処理して少
    なくとも前記パターンの欠陥を検出する信号処理手段
    と、を備えたことを特徴とする欠陥検査装置。
  13. 【請求項13】 光源と、 この光源から出射された光を拡散する拡散板と、を有す
    ることを特徴とする請求項12記載の欠陥検査装置。
  14. 【請求項14】 光源と、 この光源から出射された光をそれぞれ伝搬する複数の光
    ファイバーと、を有することを特徴とする請求項12記
    載の欠陥検査装置。
  15. 【請求項15】 照射光学系は、対象物に対して同一側
    に相対向する方向に1対、又は対象物に対して同一側に
    方向角が90°ごとの間隔を有して4つ配置されること
    を特徴とする請求項12記載の欠陥検査装置。
  16. 【請求項16】 照射光学系は、パターンの配列方向及
    びパターンのエッジ方向に対しての方向角yが3°≦y
    ≦8°で拡散光を対象物に照射するように配置されるこ
    とを特徴とする請求項12記載の欠陥検査装置。
  17. 【請求項17】 表面に微細なパターンが配列された対
    象物に対して照明を行い欠陥検査をする欠陥検査装置に
    おいて、 前記対象物の表面に対しての仰角xが10°≦x<20
    °で拡散光を照射し、かつ前記拡散光の前記対象物に対
    する照射方向角を可変自在とする斜光光学系と、 前記対象物を撮像する撮像装置と、 この撮像装置の撮像により得られた画像データから前記
    対象物からの反射光量に基づく統計量を求める統計処理
    手段と、 この統計処理手段により求められた統計量に基づいて前
    記拡散光の最適照射方向角を求め、この最適照射方向角
    に前記斜光光学系による前記拡散光の照射方向を設定す
    る駆動手段と、 前記撮像装置から出力される画像信号を画像処理して少
    なくとも前記パターンの欠陥を検出する信号処理手段
    と、を具備したことを特徴とする欠陥検査装置。
  18. 【請求項18】 斜光光学系は、互いに対向配置され、
    かつ対象物の表面に対しての仰角xが10°≦x<20
    °で拡散光を照射する少なくとも2つの光源と、 これらの光源を保持する回転リングと、を備えたことを
    特徴とする請求項17記載の欠陥検査装置。
  19. 【請求項19】 統計処理手段は、対象物に対する拡散
    光の照射方向角を所定角度ごとに変化させて前記対象物
    全面を撮像して得た複数の第1の画像データと、これら
    第1の画像データ中においてそれぞれ所定領域の画像と
    それ以外の領域の画像との差画像から成る複数の第2の
    画像データとを作成する第1の処理手段と、 前記第1の画像データと前記第2の画像データとにおけ
    る少なくとも各輝度の平均値をそれぞれ求める第2の処
    理手段と、 前記拡散光の各照射方向角ごとに前記第1の画像データ
    と第2の画像データとにおける各輝度の平均値の比を求
    め、この比に基づいて前記拡散光の最適照射方向角を求
    める第3の処理手段と、を備えたことを特徴とする請求
    項17記載の欠陥検査装置。
  20. 【請求項20】 統計処理手段は、対象物に対する拡散
    光の照射方向角を所定角度ごとに変化させて前記対象物
    全面を撮像して得た複数の第1の画像データと、これら
    第1の画像データ中においてそれぞれ所定領域の画像と
    それ以外の領域の画像との差画像から成る複数の第2の
    画像データとを作成する第1の処理手段と、 前記第1の画像データと前記第2の画像データとにおけ
    る少なくとも各輝度の平均値をそれぞれ求め、かつこれ
    ら各輝度の平均値の比を求める第2の処理手段と、 前記第1の画像データから前記対象物の複数の領域ごと
    の輝度分布分散値を求め、この輝度分布分散値に基づい
    て前記対象物における良/不良部での統計量の変化を求
    める第3の処理手段と、 前記輝度の平均値の比と前記良/不良部での統計量の変
    化とに基づいて前記拡散光の最適照射方向角を求める第
    4の処理手段と、を備えたことを特徴とする請求項17
    記載の欠陥検査装置。
  21. 【請求項21】 表面に少なくとも一方向に微細なパタ
    ーンが配列された対象物に対して照明を行い欠陥検査を
    する欠陥検査装置において、 前記対象物の表面に対しての仰角xが10°≦x<20
    °で、かつ前記パターンの配列方向及び前記パターンの
    エッジ方向と異なる方向から拡散光を照射する照射光学
    系と、 前記対象物を撮像する撮像装置と、 この撮像装置の撮像により得られる前記対象物全体の画
    像データをこの対象物表面に仮定された複数の小領域に
    対応するデータに分割し、これらの小領域に対応するデ
    ータごとに前記対象物からの反射光量に関する特徴量を
    一定にするデータ補正値を算出する補正値算出手段と、 この補正値算出手段により求められた各前記小領域に対
    応するデータごとの各補正値を用いて前記撮像装置から
    出力される画像信号を補正する補正手段と、を具備した
    ことを特徴とする欠陥検査装置。
  22. 【請求項22】 補正値算出手段は、反射光量に関する
    特徴量として反射光量の最大値や最小値、小領域内の平
    均値や分散値を求めることを特徴とする請求項21記載
    の欠陥検査装置。
  23. 【請求項23】 補正値算出手段は、対象物が半導体ウ
    エハの場合、この半導体ウエハ表面上に形成される半導
    体チップの寸法、又は前記半導体ウエハに対する露光処
    理での露光処理単位面積の寸法に形成された小領域に対
    応して前記対象物全面の画像データを分割して用いるこ
    とを特徴とする請求項21記載の欠陥検査装置。
  24. 【請求項24】 補正値算出手段は、複数に分割した画
    像データに基づいて各小領域間の各境界を一致させる、
    又は所定長さだけ重ねることを特徴とする請求項21記
    載の欠陥検査装置。
  25. 【請求項25】 表面に少なくとも一方向に微細なパタ
    ーンが配列された対象物に対して照明を行い欠陥検査を
    する欠陥検査装置において、 前記対象物の表面に対しての仰角xが10°≦x<20
    °で、かつ前記パターンの配列方向及び前記パターンの
    エッジ方向と異なる方向から拡散光を照射する照射光学
    系と、 前記対象物を撮像する撮像装置と、 この撮像装置の撮像により得られる前記対象物全体の画
    像データをこの対象物表面に仮定された複数の小領域に
    対応するデータに分割し、これら小領域に対応するデー
    タごとに前記対象物からの反射光量に関する特徴量の変
    動の平均値及びこの変動の幅を算出する補正値算出手段
    と、 この補正値算出手段により求められた各前記小領域に対
    応するデータごとの各平均値をそれぞれ補正値として、
    前記撮像装置から出力される反射光量の画像信号を補正
    する補正手段と、 この補正手段により補正された反射光量の画像信号と前
    記変動の幅とに基づいて前記対象物の良否判定を行う判
    定手段と、を具備したことを特徴とする欠陥検査装置。
  26. 【請求項26】 表面に少なくとも一方向に微細なパタ
    ーンが配列された複数の対象物に対して照明を行い所定
    単位枚数の前記対象物の欠陥検査をする欠陥検査装置に
    おいて、 前記対象物の表面に対しての仰角xが10°≦x<20
    °で、かつ前記パターンの配列方向及び前記パターンの
    エッジ方向と異なる方向から拡散光を照射する照射光学
    系と、 前記対象物を撮像する撮像装置と、 この撮像装置により得られる前記対象物からの反射光量
    に基づいて少なくとも前記照射光学系による照明強度の
    最適条件を求める最適条件導出手段と、 この最適条件導出手段により求められた最適条件が許容
    範囲外であれば、再び前記対象物に対して前記最適条件
    導出手段を動作させ、かつ前記最適条件が許容範囲内で
    あれば、この際の前記最適条件を保存し、この最適条件
    にて複数の前記対象物に対する欠陥検査を前記最適条件
    にて行う照明設定手段と、 前記最適条件導出手段により求められる最適条件が所定
    枚数の前記対象物に対して連続して許容範囲外であれ
    ば、前記所定単位枚数の前記対象物に対して不良と判定
    する判定手段と、を具備したことを特徴とする欠陥検査
    装置。
  27. 【請求項27】 表面に少なくとも一方向に微細なパタ
    ーンが配列された対象物に対して照明を行い所定単位枚
    数の前記対象物の欠陥検査をする欠陥検査装置におい
    て、 前記対象物の表面に対しての仰角xが10°≦x<20
    °で、かつ前記パターンの配列方向及び前記パターンの
    エッジ方向と異なる方向から拡散光を照射する照射光学
    系と、 前記対象物を撮像する撮像装置と、 この撮像装置により得られる前記対象物からの反射光量
    に基づいて少なくとも前記照明光学系による照明強度の
    最適条件を求める最適条件導出手段と、 この最適条件導出手段により求められた最適条件が許容
    範囲外であれば、再び前記対象物に対して前記最適条件
    導出手段を動作させ、かつ前記最適条件が許容範囲内で
    あれば、この際の前記最適条件を保存し、この最適条件
    にて複数の対象物に対する欠陥検査を前記最適条件にて
    行う照明設定手段と、 前記撮像装置により得られる前記対象物全面の画像デー
    タをこの対象物表面に仮定された複数の小領域に対応す
    る複数のデータに分割し、これらの小領域に対応するデ
    ータごとに前記対象物からの反射光量に関する特徴量を
    一定にするデータ補正値を算出する補正値算出手段と、 この補正値算出手段により求められた各前記小領域に対
    応するデータごとの補正値を用いて前記撮像装置から出
    力される画像信号を補正する補正手段と、 この補正手段により補正された反射光量の画像信号に基
    づいて複数の前記対象物個々の良否を判定する第1の判
    定手段と、 前記最適条件導出手段により求められる最適条件が所定
    枚数の前記対象物に対して連続して前記許容範囲外であ
    れば、前記所定単位枚数の前記複数の対象物に対して不
    良と判定する第2の判定手段と、を具備したことを特徴
    とする欠陥検査装置。
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