JP3676987B2 - 外観検査装置および外観検査方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、IC(Integrated Circuit)などの半導体を製造するプロセスにおいて、レジストの塗布またはパターンの露光の不良によって発生するマクロ欠陥の外観検査装置および外観検査方法に関する。本発明は、特に露光パターンにメモリセルなどの繰返しパターンを含んだ基板の外観検査装置および外観検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体の製造工程においては、様々な検査が行われている。半導体の製造工程の中には、レジストを塗布した基板にパターンを形成した後でパターンが正常に形成されているかを外観上で検査する外観検査工程がある。外観検査にはミクロ検査とマクロ検査とがある。ミクロ検査ではパターンを顕微鏡などで拡大し、形成されたパターンの形状および線幅などの検査を行う。マクロ検査ではパターンの幅に比べて低い解像度でICのチップの濃淡レベルおよび形状の検査を行う。
【0003】
マクロ検査では、傷、異物、レジストの塗布むら、現像不良、および露光フォーカス不良などが原因であるマクロ欠陥を検査する。
【0004】
傷または異物が原因であるマクロ欠陥を検査する場合には、基板に対して低い角度から基板に光を照射し、傷または異物に光が当たって生じる散乱光を検出する方法が用いられている。他の欠陥については基板に対して様々な角度から基板に光を照射し、様々な方向から基板を観察するなかで、正常な部分との違いを検出する方法が用いられている。特にメモリセルなどの繰返しパターンを持つ基板については、繰返しパターンによって発生する回折光を観察すると、欠陥部分が正常な部分と区別しやすいことが知られている。
【0005】
従来のマクロ検査は人が目視で前記手法によって行っていた。しかし作業者による検査レベルのばらつきや、作業者による目視検査そのものが欠陥発生の原因になることから、マクロ検査の自動化が行われている。
【0006】
自動マクロ検査の手法としては、特開平8−75661号公報、特開2000−207562号公報、特開平10−160681号公報および特開平9−329555号公報などに開示されている。
【0007】
特開平8−75661号公報に開示されている発明は、平行または収束する光を被検査基板に照射し、正反射から外れた回折光が生じる方向に撮像手段を置いて、被検査基板の繰返しパターンによって生じる回折光の画像を撮像する。そして、撮像された回折光の画像を画像処理手段に入力して検査を行う。欠陥によって繰返しパターンの特性が乱れると、回折光に乱れが生じる。撮像された回折光の画像を比較することによって被検査基板上のマクロ欠陥を検査する。
【0008】
特開2000−207562号公報に開示されている発明は、被検査基板に光を照射し、上方から被検査基板を撮像する。そして、撮像された画像から被検査基板上の繰返しパターンの画像を抽出し、それに基づいて被検査基板上のマクロ欠陥を検査する。
【0009】
特開平10−160681号公報に開示されている発明は、参照画像と被検査基板の画像とを比較することによって被検査基板上のマクロ欠陥を検査する。
【0010】
特開平9−329555号公報に開示されている発明は、単色光または複数の波長から成る光を被検査基板に照射し、1つまたは複数の方位に撮像手段を置いて、被検査基板の繰返しパターンによって生じる回折光の画像を撮像する。そして、撮像された画像データを画像処理手段に入力して被検査基板上のマクロ欠陥の検査を行う。照射する光の波長を制限することによって、被検査基板の繰返しパターンの周期から回折光の生じる方位を特定し、その方位に撮像手段を置いて回折光のみを撮像して検査する。また、被検査基板上に異なる周期の繰返しパターンがある場合、複数の波長の光を照射して、異なる方位で回折光を撮像することによって、同様に検査する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
特開平8−75661号公報に開示されている従来の技術の外観検査装置は、回折光を用いて欠陥検査を行う。この外観検査装置では、被検査基板上を複数の領域に分割し、各領域に対して同一の方位で1度だけ撮像して欠陥検査を行う。様々な波長の光を用いる場合、被検査基板上の場所の違いによって撮像される波長が異なってくる。通常のCCD(Charge Coupled Device)カメラなどの撮像手段は波長によって感度特性が異なるため、撮像される波長の違いが濃淡の差となって現れる。また欠陥によって生じる回折光の乱れも濃淡の差となって現れる。したがって欠陥によって現れる濃淡の差と被検査基板上の場所の違いによって現れる濃淡の差とを区別することは困難である。
【0012】
特開2000−207562号公報に開示されている発明においても同様の問題を有する。
【0013】
特開平10−160681号公報に開示されている発明は、パターンマッチングを行って欠陥検査を行うので、画像処理が複雑となるといった問題を有する。
【0014】
特開平9−329555号公報に開示されている発明によれば、照明に用いる波長を制限することによって撮像される波長を限定し、撮像手段の波長による感度特性を一定にしている。波長を限定することによって回折光の生じる方位が限定されるので、撮像手段を正確に回折光の方位に設定する必要がある。回折光の生じる方位は、照明手段の方位、光の波長および繰返しパターンの周期によって決まる。基板の繰返しパターンの最小周期は、パターンを形成するプロセスの精度によって決まる。実際に基板に形成されるパターンの周期は、機種または検査を行うパターンの層によって異なる。したがってパターンの周期が変わるたびに、照明手段の方位、撮像手段の方位および光の波長を調整する必要がある。照明手段および撮像手段の方位を調整するためには調整の機構が必要となり、装置構成が複雑になる。光の波長を調整するには、透過波長の異なるフィルタを用いる方法および分光器を用いる方法がある。いずれの方法によっても追加の機構が必要となり、装置が複雑化する。フィルタを用いる場合、選択できる波長が離散値となり、照明手段および撮像手段の方位が限定されてしまう。分光器を用いる場合、波長を連続して変化させることができるが、フィルタを用いる場合に比べてより複雑な機構となる。
【0015】
レジストの塗布むら、現像不良および露光フォーカス不良などは、照明手段の方位、撮像手段の方位および光の波長によって見え方が異なる。人による目視検査では、被検査基板を傾けることによって欠陥が見えやすい状況で検査を行っている。特開平9−329555号公報に開示されている発明では、照明手段の方位、撮像手段の方位および光の波長が1つまたは複数に限定されているので、欠陥の種類または程度によって見え方が異なり、検出感度に差が出るという問題がある。
【0016】
本発明の目的は、回折光を用いた繰返しパターンの外観検査において、回折光の波長による感度の影響がなく、基板の機種ごとの調整作業が不要で、装置構成が簡単で、人による目視検査と同様に様々な方位と様々な波長とで検査を行う、外観検査装置および外観検査方法を提供することである。
【0017】
本発明の他の目的は、半導体のパターン形成工程で行われている目視検査を自動化し、歩留りと製品品質とを向上させる外観検査装置および外観検査方法を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、同形状のパターンが複数形成される被検査基板を保持する基板保持手段と、
被検査基板を予め定める撮像範囲ごとに撮像する撮像手段と、
前記撮像手段に対して固定的な位置にあり、連続した波長帯域の光を被検査基板に照射する照明手段と、
前記撮像範囲を前記パターン単位の複数の領域に区切り、1回につき前記領域の整数倍だけ、前記撮像手段および前記照明手段の組と、前記基板保持手段とを相対的に移動させる駆動手段と、
前記駆動手段によって、前記撮像手段および前記照明手段の組と、前記基板保持手段とを相対的に前記領域の整数倍ずつ移動させながら、前記撮像手段によって、被検査基板を複数回撮像することで得られる複数位置での被検査基板の画像データに基づいて、撮像範囲における同一位置の領域で、被検査基板上の異なる場所のパターンを比較して、欠陥の検出を行う画像処理手段とを備えることを特徴とする外観検査装置である。
【0019】
本発明に従えば、基板保持手段によって被検査基板を保持し、照明手段によって基板を照射し、撮像手段によって被検査基板を撮像する。照明手段は、連続した波長帯域の光を被検査基板に照射するので、連続した波長の回折光あるいは散乱光が発生する。したがって基板の機種ごとに調整作業を行う必要がない。また照明手段および撮像手段の方位を厳密に調整する必要がなく、複雑な方位調整機構も必要がない。複数の異なる周期の繰返しパターンを持つ基板であっても、周期に応じた回折光を捕えることができるので、複数の照明手段および撮像手段を設ける必要がない。したがって装置構成が簡単になる。
【0020】
しかも駆動手段によって、照明手段および撮像手段の組と、基板保持手段とを相対的に移動させながら、撮像手段によって、被検査基板を複数回撮像する。これによって複数位置での被検査基板の画像データが得られる。被検査基板には、同形状のパターンが複数、形成されており、撮像手段の撮像範囲は、前記パターン単位の複数の領域に区切られる。画像処理手段は、複数位置での被検査基板の画像データに基づいて、撮像範囲における同一位置の領域で、被検査基板上の異なる場所のパターンを比較して、欠陥の検出を行う。
【0021】
したがって被検査基板上の異なる場所のパターンを、照明手段および撮像手段の組に対して相対的に同じ位置で、比較することができる。換言すると、被検査基板上の異なる場所のパターンを、同じ条件で比較することができる。これによって被検査基板上の場所の違いによって発生する回折光の波長の変化と、欠陥によって発生する回折光の波長および輝度の変化とを区別でき、正確な欠陥検査ができる。
【0022】
また本発明は、前記画像処理手段は、1つのパターンについて、撮像範囲における位置が異なる複数の領域でそれぞれ、他のパターンと比較して、欠陥の検出を行うことを特徴とする。
【0023】
本発明に従えば、欠陥の検出を行うにあたって、画像処理手段は、1つのパターンについて、撮像範囲における位置が異なる複数の領域でそれぞれ、他のパターンと比較するので、1つのパターンについて、複数の方位および光の波長で検査することができる。したがって欠陥の種類や程度の違いがあっても、最適な条件で検査をすることができ、欠陥の検出対象を広げることができる。
【0024】
また本発明は、前記画像処理手段は、各領域内で波長ごとに平均値を求めることを特徴とする。
【0025】
本発明に従えば、各領域内で波長ごとに平均値を求めるので、領域ごとの検査を容易に行うことができる。
【0026】
また本発明は、前記撮像手段は3板式カラーCCDカメラであることを特徴とする。
【0027】
本発明に従えば、撮像手段に3板式カラーCCDカメラを用いることによって、簡単に可視光領域の光を赤、緑または青の中心波長の画像として捕えることができる。さらに、CCDの1画素単位で3つの波長の信号を得ることができるので、光の波長を精度よく計測することができ、同形状のパターンとの比較を行っても、撮像した画像の波長成分の誤差が少なく、誤って正常な部分を欠陥とすることがない。
【0028】
また本発明は、前記撮像手段は、被検査基板からの回折光を撮像することを特徴とする。
【0029】
本発明に従えば、被検査基板からの回折光を撮像するので、レジストの塗布むら、現像不良または露光フォーカス不良などの欠陥を検出することができる。
【0030】
また本発明は、連続した波長帯域の光を、同形状のパターンが複数形成される被検査基板に照射するとともに、撮像範囲を前記パターン単位の複数の領域に区切り、撮像範囲に対して被検査基板を前記領域の整数倍ずつ移動させながら、被検査基板を複数回撮像することで、複数位置での被検査基板の画像データを得て、
複数位置での被検査基板の画像データに基づいて、撮像範囲における同一位置の領域で、被検査基板上の異なる場所のパターンを比較して、欠陥の検出を行うことを特徴とする外観検査方法である。
【0031】
本発明に従えば、連続した波長帯域の光を被検査基板に照射するとともに、撮像範囲に対して被検査基板を移動させながら、被検査基板を複数回撮像することで、複数位置での被検査基板の画像データを得る。複数位置での被検査基板の画像データに基づいて、撮像範囲における同一位置の領域で、被検査基板上の異なる場所のパターンを比較して、欠陥の検出を行う。したがって被検査基板上の異なる場所のパターンを、同じ条件で比較することができる。これによって被検査基板上の場所の違いによって発生する回折光の波長の変化と、欠陥によって発生する回折光の波長および輝度の変化とを区別でき、正確な欠陥検査ができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態である外観検査装置の基本構成を示す図である。本実施形態の外観検査装置は、照明手段1、撮像手段2、撮像レンズ3、基板保持手段4、駆動手段5、画像処理手段6および光源7を備えている。照明手段1は、光源7の光をファイバでライトガイドに導き、基板法線方向Nに対してθiの角度の平行光を照射する。以下、θiを照明角度と呼称する。光源7は、波長400nm〜700nm程度の可視光に連続した分光特性を持つメタルハライドランプであり、紫外光をカットするフィルタを備えている。撮像手段2は、3板式カラーCCDカメラである。3板式カラーCCDカメラは、撮像した画像の1画素ごとに赤、緑および青の光を受光するので、カラーフィルタを用いた単板式カラーCCDカメラに比べて、得られる画像の波長の誤差が少ない。したがって本発明の目的である、欠陥による微小な回折光の変化を検出する用途に適している。撮像手段2は、撮像レンズ3を介して基板8を撮像するように基板法線方向Nに対してθoの光軸で設置されている。以下、θoを撮像角度と呼称する。照明手段1の中心を通る光軸L1および撮像手段2の中心を通る光軸L2は、同一平面上に配置されている。この平面は、基板8の中央を通り、かつ基板8を含む水平面に直交している。基板8は、上から見たとき、形成された繰返しパターンが照明手段1の光軸L1と直交するように、基板保持手段4に吸着保持されている。1軸のステージである駆動手段5は、基板8が保持された水平面内で、繰返しパターンに垂直な方向に基板保持手段4を駆動させる。撮像手段2によって撮像された赤、緑および青に中心波長を持つ画像は、画像処理手段6に入力される。
【0033】
図2は、基板8上の繰返しパターンによって発生する回折光について説明する図である。周期dで形成された基板上の繰返しパターンに、θiの角度で光が入射すると、式(1)の条件を満たす角度θmにm次の回折光が発生する。
d(sinθi+sinθm)= mλ …(1)
λは光の波長であり、mは回折光の次数となる整数である。
θは基板法線方向Nを0°とし、紙面左回りの方向をプラスとしている。
【0034】
式(1)から明らかなように、特定の次数の回折光において、回折光の角度θmは波長λに従って連続的に変化する。可視光における回折を考える場合、λは400nm〜700nm程度である。
【0035】
図3は、撮像手段2の撮像範囲について説明する図である。撮像手段2の中心を通る光軸L2は基板法線方向Nに対しθoの角度であるが、撮像範囲の両端ではθo1およびθo2となる。θiの角度で光が入射して生じる回折光のうち、θmがθo1以上θo2以下の範囲の回折光が撮像される。撮像レンズ3の焦点距離を短くして画角を広げると、広範囲の回折光を捕えることができる。ただし、焦点距離をあまり短くすると、歪が大きくなったり、画像周辺の明るさが暗くなるなどの影響が出る。したがって対象とする繰返しパターンの周期で発生する回折光の範囲を想定し、画角を設定するとよい。
【0036】
たとえば、パターン周期500nmで直径200mmのウエハを検査する場合を考える。照明角度θi=75°、撮像角度θo=0°、撮像レンズ3の焦点距離f=8.5mmとする。また撮像手段2のCCDは1/2型(長辺6.4mm、短辺4.8mm)とする。CCDの短辺方向は、上から見たとき、照明手段1の光軸L1と平行になるようにする。撮像範囲は200mm×150mmとする。焦点の合う条件から式(2)および式(3)が成り立つ。l=150mmおよびh=4.8mmから、a=274.1mmおよびb=8.8mm、さらにθo1=−15.3°およびθo2=15.3°が求まる。θo1以上θo2以下の範囲にかかる可視光の回折光は、m=1のとき、λ=400nm(θm=−9.6°)以上λ=615nm(θm=15.3°)以下となり、橙色から青色の回折光が撮像される。
a/b = l/h …(2)
1/a + 1/b = 1/f …(3)
【0037】
次に、図4を用いて、本実施形態の外観検査装置によるウエハの検査手順を説明する。
【0038】
(A)ウエハ10を搬送手段(図示せず)によって基板保持手段4に搭載する。ウエハ10は、上から見たとき、検査する繰返しパターン方向12が照明手段1の光軸L1に直交するように、位置あわせをして載せる(図4(a))。
【0039】
(B)ウエハ10および基板保持手段4を、駆動手段5によって、ウエハ10が撮像範囲14の一端にかかる位置に移動させる。
【0040】
(C)移動の幅がウエハ10上に多数形成されたICチップ11の移動方向の長さ13の整数倍になるように、ウエハ10を駆動方向15に移動させる(図4(b))。
【0041】
(D)照明手段1によって撮像範囲14を白色光で照射しつつ、撮像手段2でウエハ10からの回折光の像を撮像する。
【0042】
(E)撮像範囲内をICチップ単位のm個の領域R1〜Rmに区切り、撮像されたi番目の画像Piについて、特徴値として赤、緑、青の輝度および明るさ(赤緑青の輝度合計)の領域内の平均値Ir(i,m),Ig(i,m),Ib(i,m)およびIa(i,m)を求める。ただし、各画像でICチップが存在する領域についてのみ値を求める。
【0043】
(F)ウエハ10が撮像範囲のもう一方の端から出るまで(C),(D),(E)を繰返し、完了したらウエハ10を搬送手段によって取り出す(図4(c))。
【0044】
(G)撮像されたn枚の画像P1〜Pnの特徴値から、領域R1〜Rm別の平均値Ar(m),Ag(m),Ab(m)およびAa(m)を求める。少なくとも1箇所以上の領域で、平均との差の絶対値が閾値Tr,Tg,TbまたはTaを超える特徴値を持つチップを不良とする。
【0045】
直径200mmのウエハ10に、大きさが4mm×5mmのICチップ11が39行49列で形成されているとする。また検査する繰返しパターン方向12はICチップ11の長辺方向とする。この場合、撮像範囲14に設定される領域R1〜Rmは39行37列、m=1443となる。1回につき5チップ分の20mmだけウエハ10を移動させると、撮像枚数n=16となる。すべてのICチップ11はウエハ10の移動によって、7または8回、駆動方向15に異なった位置で撮像され、異なった波長の回折光で検査されることになる。
以上によって本発明の外観検査が終了する。
【0046】
各領域では、照明手段1、ICチップ11および撮像手段2の位置関係が同じ条件で、ウエハ10上の複数のICチップ11が比較検査される。したがって撮像手段2上の場所による回折光の波長の変化が生じていても、比較されるICチップ11が同じ条件であるので問題がない。
【0047】
またウエハ10を移動させて複数の場所で撮像することによって、各ICチップは回折光の波長が異なる複数の領域で比較される。そして、1箇所の領域でも平均との差が閾値を超えると、不良と判断する。つまり、欠陥の種類や程度の違いがあっても、一番正常な領域と最も差が出る波長を基に検査することができる。
【0048】
また連続した撮像角度で検査するので、複数の異なる繰返しパターン周期がウエハ10上に存在してもその回折光を捕えることができる。したがって1組の照明手段1と撮像手段2とによって、同時に複数の異なる繰返しパターンを検査することができる。
【0049】
本実施形態の外観検査装置では、照明角度、撮像角度および画角などの条件を、パターン周期500nmで直径200mmのウエハ10を例に設定した。他のプロセスのウエハの場合には、それに合わせた照明角度、撮像角度、画角などの条件を設定すればよい。その場合でも、本実施形態の外観検査装置が導入されるプロセスの最小繰返しパターン周期を元に条件を設定すれば、個々の機種または検査するパターンの層によって周期に多少の差があっても、撮像する画角に対応した回折光で検査できるので、条件を設定しなおす必要はない。
【0050】
本実施形態では、繰返しパターンの回折光のみによって欠陥検査を行う外観検査装置を説明したが、散乱光を用いて傷または異物などの検査を行うように装置を構成してもよい。
【0051】
図5は、本発明の他の実施形態である外観検査装置の基本構成を示す図である。本実施形態の外観検査装置の基本的な構成は、図1に示す外観検査装置と同様であるが、照明系および撮像系が異なっている。紫外光を反射するダイクロイックミラー22は、撮像手段2の光軸L2に対して45°の角度で設置されている。紫外光用撮像手段20および紫外光用撮像レンズ21は、ダイクロイックミラー22を挟んで撮像手段2および撮像レンズ3と対称な位置に設置されている。紫外光用撮像手段20は、波長400nm以下に中心感度を持ち、その画像を出力する。撮像手段2は図1に示す外観検査装置と同じ3板式カラーCCDカメラ、または単板の白黒CCDカメラを用いる。撮像手段2および紫外光用撮像手段20は、それぞれの撮像範囲が一致するように、CCD素子の大きさ、撮像レンズ焦点距離および位置関係などを設定する。光源7には、可視光から紫外光までの波長分布がある高圧水銀灯を用いる。可視光から紫外光までの光を基板8上の繰返しパターンに照射することで生じる回折光の一部はダイクロイックミラー22に到達する。紫外光はダイクロイックミラー22によって反射されて、紫外光用撮像レンズ21を介して紫外光用撮像手段20によって撮像される。可視光はダイクロイックミラー22を透過し、撮像レンズ3を介して撮像手段2によって撮像される。図1に示す外観検査装置と同様に、照明手段1、撮像手段2および紫外光用撮像手段20の組と、基板8とを相対移動させ、基板8を複数回撮像する。画像処理手段6は、撮像手段2から得られる可視光の画像(白黒またはカラー)と、紫外光用撮像手段20から得られる紫外光の画像とを用いて検査を行う。
【0052】
半導体のプロセスが進歩して微細化すると繰返しパターンの周期が短くなり、式(1)から明らかなように、長い波長では回折光が発生しなくなる。本実施例によれば、そのような微細なプロセスに対しても、回折光を用いた検査を適用できる。
【0053】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、基板保持手段によって被検査基板を保持し、照明手段によって、連続した波長帯域の光を被検査基板に照射し、撮像手段によって被検査基板を撮像する。したがって基板の機種ごとに調整作業を行う必要がなく、照明手段および撮像手段の方位を厳密に調整する必要もなく、複雑な方位調整機構も必要ない。また複数の異なる周期の繰返しパターンを持つ基板であっても、周期に応じた回折光を捕えることができるので、複数の照明手段および撮像手段を設ける必要がない。したがって装置構成が簡単になる。
しかも駆動手段によって、照明手段および撮像手段の組と、基板保持手段とを相対的に移動させながら、撮像手段によって、被検査基板を複数回撮像することで、複数位置での被検査基板の画像データが得られる。被検査基板には、同形状のパターンが複数、形成されており、撮像手段の撮像範囲は、前記パターン単位の複数の領域に区切られる。画像処理手段は、複数位置での被検査基板の画像データに基づいて、撮像範囲における同一位置の領域で、被検査基板上の異なる場所のパターンを比較して、欠陥の検出を行う。したがって被検査基板上の異なる場所のパターンを、同じ条件で比較することができる。これによって被検査基板上の場所の違いによって発生する回折光の波長の変化と、欠陥によって発生する回折光の波長および輝度の変化とを区別でき、正確な欠陥検査ができるので、歩留りと製品品質とを向上させることができる。
【0054】
また本発明によれば、欠陥の検出を行うにあたって、画像処理手段は、1つのパターンについて、撮像範囲における位置が異なる複数の領域でそれぞれ、他のパターンと比較するので、1つのパターンについて、複数の方位および光の波長で検査することができる。したがって欠陥の種類や程度の違いがあっても、最適な条件で検査をすることができ、欠陥の検出対象を広げることができる。
【0055】
また本発明によれば、各領域内で波長ごとに平均値を求めるので、領域ごとの検査を容易に行うことができる。
【0056】
また本発明によれば、撮像手段に3板式カラーCCDカメラを用いるので、撮像した画像の波長成分の誤差が少なく、誤って正常な部分を欠陥とすることがない。
【0057】
また本発明によれば、被検査基板からの回折光を撮像するので、レジストの塗布むら、現像不良または露光フォーカス不良などの欠陥を検出することができる。
また本発明によれば、連続した波長帯域の光を被検査基板に照射するとともに、撮像範囲に対して被検査基板を移動させながら、被検査基板を複数回撮像することで、複数位置での被検査基板の画像データを得る。複数位置での被検査基板の画像データに基づいて、撮像範囲における同一位置の領域で、被検査基板上の異なる場所のパターンを比較して、欠陥の検出を行う。したがって被検査基板上の異なる場所のパターンを、同じ条件で比較することができる。これによって被検査基板上の場所の違いによって発生する回折光の波長の変化と、欠陥によって発生する回折光の波長および輝度の変化とを区別でき、正確な欠陥検査ができるので、歩留りと製品品質とを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である外観検査装置の基本構成を示す図である。
【図2】基板上の繰返しパターンによって発生する回折光について説明する図である。
【図3】撮像手段2の撮像範囲について説明する図である。
【図4】図1の外観検査装置による検査手順を説明する図である。
【図5】本発明の他の実施形態である外観検査装置の基本構成を示す図である。
【符号の説明】
1 照明手段
2 撮像手段
3 撮像レンズ
4 基板保持手段
5 駆動手段
6 画像処理手段
7 光源
8 基板
10 ウエハ
11 ICチップ
12 繰返しパターン方向
13 ICチップの移動方向の長さ
14 撮像範囲
15 駆動方向
20 紫外光用撮像手段
21 紫外光用撮像レンズ
22 ダイクロイックミラー
Claims (6)
- 同形状のパターンが複数形成される被検査基板を保持する基板保持手段と、
被検査基板を予め定める撮像範囲ごとに撮像する撮像手段と、
前記撮像手段に対して固定的な位置にあり、連続した波長帯域の光を被検査基板に照射する照明手段と、
前記撮像範囲を前記パターン単位の複数の領域に区切り、1回につき前記領域の整数倍だけ、前記撮像手段および前記照明手段の組と、前記基板保持手段とを相対的に移動させる駆動手段と、
前記駆動手段によって、前記撮像手段および前記照明手段の組と、前記基板保持手段とを相対的に前記領域の整数倍ずつ移動させながら、前記撮像手段によって、被検査基板を複数回撮像することで得られる複数位置での被検査基板の画像データに基づいて、撮像範囲における同一位置の領域で、被検査基板上の異なる場所のパターンを比較して、欠陥の検出を行う画像処理手段とを備えることを特徴とする外観検査装置。 - 前記画像処理手段は、1つのパターンについて、撮像範囲における位置が異なる複数の領域でそれぞれ、他のパターンと比較して、欠陥の検出を行うことを特徴とする請求項1記載の外観検査装置。
- 前記画像処理手段は、各領域内で波長ごとに平均値を求めることを特徴とする請求項2記載の外観検査装置。
- 前記撮像手段は3板式カラーCCDカメラであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の外観検査装置。
- 前記撮像手段は、被検査基板からの回折光を撮像することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の外観検査装置。
- 連続した波長帯域の光を、同形状のパターンが複数形成される被検査基板に照射するとともに、撮像範囲を前記パターン単位の複数の領域に区切り、撮像範囲に対して被検査基板を前記領域の整数倍ずつ移動させながら、被検査基板を複数回撮像することで、複数位置での被検査基板の画像データを得て、
複数位置での被検査基板の画像データに基づいて、撮像範囲における同一位置の領域で、被検査基板上の異なる場所のパターンを比較して、欠陥の検出を行うことを特徴とする外観検査方法。
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