JPH09133381A - 空気調和機の室外機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 Ｌ字状に形成した熱交換器の下部前端とファ
ンリングとの隙間を規制する規制手段を設け、前記熱交
換器の下部前端位置の通風性を向上させて氷結を防止で
きるようにした空気調和機の室外機を提供することを目
的とする。 【解決手段】 底板２上を、同底板上に仕切板３を立設
して圧縮機室と熱交換器室とに区画し、前記圧縮機室に
圧縮機４を、前記熱交換器室に背面と一側とに亘るＬ字
状の熱交換器５および、同熱交換器の上下略中央位置に
対向した送風ファン６を載置し、前記底板に、前記送風
ファンを臨ませた吹出口1bを有し、背面および一側面に
吸込口1dを有するカバーを被着し、前記吹出口に、前記
送風ファンの周縁に沿わせてベルマウスを形成する合成
樹脂製のファンリング７を設けてなる空気調和機の室外
機において、前記熱交換器の下部前端と前記ファンリン
グの一側との間に、同間隔を規制する規制手段1eまたは
7aを設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、空気調和機の室外機に
係わり、より詳細には、Ｌ字状に形成した熱交換器の下
部前端とファンリングとの間に、同間隔を規制する規制
手段を設け、前記熱交換器の下部前端箇所における通風
性を適宜向上させて、氷結を防止するようにした構造に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の空気調和機の室外機は、例えば図
５（Ａ）（Ｂ）で示すように、底板２上を、同底板２上
に仕切板３を立設して圧縮機室と熱交換器室とに区画
し、前記圧縮機室に圧縮機４を、前記熱交換器室に背面
と一側とに亘るＬ字状の熱交換器５および、同熱交換器
５の上下略中央位置に対向した送風ファン６を載置し、
前記底板２に、前記送風ファン６を臨ませた吹出口1bを
有し、背面および一側面に吸込口1dを有する、フロント
カバー1aおよびリヤカバー1cからなるカバーを被着し、
前記吹出口1bに、前記送風ファン６の周縁に沿わせてベ
ルマウスを形成する合成樹脂製のファンリング７を設け
てなる構成であった。

【０００３】しかしながら、前記構成で、図５（Ｂ）で
示すように、前記熱交換器６の下部前端と前記ファンリ
ング７との間に隙間ａを有していることから、一側面の
前記吸込口1dから吸い込まれた空気が、図５（Ｂ）で示
す矢印ｂのように、前記熱交換器５を通過するよりも、
前記隙間ａから前記熱交換器室内により多量に吸い込ま
れるため、とくに、図５（Ｂ）の斜線で示す前記熱交換
器５の下部前端位置ｃで氷結してしまいやすいという問
題を有していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明においては、Ｌ
字状に形成した熱交換器の下部前端とファンリングとの
間に、同間隔を規制する規制手段を設け、前記熱交換器
の下部前端位置の通風性を向上させて氷結を防止できる
ようにした空気調和機の室外機を提供することを目的と
する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するためになされたものであり、底板上を、同底板上
に立設した仕切板により圧縮機室と熱交換器室とに区画
し、前記圧縮機室に圧縮機を、前記熱交換器室に背面と
一側とに亘るＬ字状の熱交換器および、同熱交換器の上
下略中央位置に対向した送風ファンを載置し、前記底板
に、前記送風ファンを臨ませた吹出口を有し、背面およ
び一側面に吸込口を有するカバーを被着し、前記吹出口
に、前記送風ファンの周縁に沿わせてベルマウスを形成
する合成樹脂製のファンリングを設けてなる空気調和機
の室外機において、前記熱交換器の下部前端と、前記フ
ァンリングの一側との間に、同間隔を規制する規制手段
を設けたことを特徴とする。

【０００６】また、前記規制手段が、前記熱交換器の下
部前端の内側に対向して、前記カバーの前面に立設した
第一リブからなることを特徴とする。また、前記カバー
を合成樹脂製とし、前記第一リブを、前記カバーと一体
的に形成したことを特徴とする。

【０００７】また、前記規制手段が、前記熱交換器の下
部前端に対向して、前記ファンリングに立設した第二リ
ブからなることを特徴とする。また、前記第二リブを、
前記ファンリングと一体的に形成したことを特徴とす
る。

【０００８】また、前記熱交換器の下部に対向する前記
ファンリングの側部後端に、切欠部を設けたことを特徴
とする。また、前記切欠部を、円弧状に形成したことを
特徴とする。

【０００９】更に、前記送風ファンおよび前記ファンリ
ングを、少許下方に移動したことを特徴とする。

【００１０】

【作用】上記構成であるならば、Ｌ字状に形成した熱交
換器の下部前端とファンリングとの間に、同間隔を規制
する規制手段を設け、前記熱交換器の下部前端位置の通
風性を向上させて氷結を防止できるようにした空気調和
機の室外機となる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明における実施例を添付図面に基
づいて説明する。図１、図２（Ａ）（Ｂ）、図３（Ａ）
（Ｂ）、図４（Ａ）（Ｂ）において、１は空気調和機の
室外機本体、1aは同本体１をカバーするための上面およ
び前面を構成する合成樹脂製のフロントカバー、1bは同
フロントカバー1aの前面に後述する送風ファンを臨ませ
て設けられた吹出口、1cは前記本体１をカバーするため
の背面および両側面を構成する合成樹脂製のリヤカバ
ー、1dは同リヤカバー1cの背面および一側面に設けられ
た吸込口である。

【００１２】1eは、第一の実施例として図２（Ａ）で示
すように、前記熱交換器５の下部前端と前記ファンリン
グ７との間に、同間隔を規制するための規制手段とし
て、前記熱交換器５の下部前端内側に対向して、前記フ
ロントカバー1aの前面に立設した第一リブである。前記
第一リブ1eを前記フロントカバー1aに立設したことによ
り、前記熱交換器５の下部前端と前記ファンリング７と
の間の間隔を規制できて、これにより、一側の前記吸込
口1dから吸い込まれた空気を前記熱交換器５の下部に通
気させやすくなり、同熱交換器５の下部に氷結させにく
くした構成となる。なお、前記第一リブ1eは、前記フロ
ントカバー1aと一体的に形成されたことにより、寸法形
状が精度よく仕上げられると共に、コスト的に有利な構
成となっている。

【００１３】２は、前記フロントカバー1aおよび前記リ
ヤカバー1cからなるカバーを被着した底板で、同底板２
に後述する仕切板が立設されて、同底板２上を圧縮機室
と熱交換器室とに区画するようにした構成となってい
る。３は、前記底板２に立設された仕切板で、同仕切板
３により、前記底板２上が圧縮機室と熱交換器室とに区
画された構成となっている。４は、前記底板２上に載置
されて前記圧縮機室に設けられた圧縮機で、５は、前記
底板２上に載置されて前記熱交換器室に設けられた熱交
換器である。

【００１４】６は、前記熱交換器５に対向させて、後述
する吹出口に臨ませて設けられた送風ファンである。前
記送風ファン６は、従来技術として図３（Ａ）で示すよ
うに、前記熱交換器５の上下略中央に位置するようにし
た前記底板２からの高さ位置ａに対向させた状態から、
図３（Ｂ）で示すように、少許下方に移動させた前記底
板２からの高さ位置ｂに設けられた構造となっており、
これによって、前記吸込口1dから吸い込まれた空気を前
記熱交換器５の下部に通気させやすくなり、同熱交換器
５の下部に氷結させにくくした構成となる。

【００１５】７は、前記送風ファン６の周縁に沿わせて
設けられ、ベルマウスを形成した合成樹脂製のファンリ
ングである。前記ファンリング７は、図４（Ａ）（Ｂ）
で示す斜線部のように、前記熱交換器５の下部に対向す
る側部後端に切欠部ｂを設けた構成となっており、同切
欠部ｂによって、一側の前記吸込口1dから吸い込まれ、
前記熱交換器５を通過した空気が前記ファンリング７に
流入しやすくなり、前記吹出口1bから効率よく吹き出せ
るようにした構成となっている。前記ファンリング７に
設けた前記切欠部ｂは、円弧状に形成されたことによっ
て、図４（Ｂ）で示す破線の矢印Ｃに比して、実線の矢
印Ｃ’のように、前記熱交換器５を通過した空気が、前
記吹出口1bに近い流路で、前記ファンリング７に円滑に
流入できるようにした構成となっている。また、前記フ
ァンリング７は、前記送風ファン６を、従来技術に比し
て少許下方に移動させたのに対応して、同様に下方に移
動させた構成となっている。

【００１６】7aは、第二の実施例として図２（Ｂ）で示
すように、前記熱交換器５の下部前端と前記ファンリン
グ７との間に、同間隔を規制するための規制手段とし
て、前記熱交換器５の下部前端に対向して、前記ファン
リング７に立設した第二リブである。前記第二リブ7aを
前記ファンリング７に立設したことにより、前記熱交換
器５の下部前端と前記ファンリング７との間の間隔を規
制できて、これにより、一側の前記吸込口1dから吸い込
まれた空気を前記熱交換器５の下部に通気させやすくな
り、同熱交換器５の下部に氷結させにくくした構成とな
る。なお、前記第二リブ7aは、前記ファンリング７と一
体的に形成されたことにより、寸法形状が精度よく仕上
げられると共に、コスト的に有利な構成となっている。

【００１７】以上の構成により、第一の実施例として図
１、図２（Ａ）、図３（Ｂ）、図４（Ａ）（Ｂ）で示す
ように、前記熱交換器５の下部前端内側に対向して、前
記フロントパネル1aに前記第一リブ1eを立設し、前記送
風ファン６および前記ファンリング７を少許下方に移動
し、同ファンリング７に前記切欠部ｂを設けることによ
って、一側の前記吸込口1dから吸い込まれた空気が、前
記熱交換器５の下部前端位置に流入しやすくなって氷結
を防止でき、熱交換効率を損ねないようにした空気調和
機の室外機となる。

【００１８】また、前記構成で、第二の実施例として図
１、図２（Ｂ）、図３（Ｂ）、図４（Ａ）（Ｂ）で示す
ように、前記熱交換器５の下部前端に対向して、前記フ
ァンリング７に前記第二リブ7aを立設し、前記送風ファ
ン６および前記ファンリング７を少許下方に移動し、同
ファンリング７に前記切欠部ｂを設けることによって、
一側の前記吸込口1dから吸い込まれた空気が、前記熱交
換器５の下部前端位置に流入しやすくなって氷結を防止
でき、熱交換効率を損ねないようにした空気調和機の室
外機となる。

【００１９】なお、前記説明した規制手段としての前記
第一リブ1eおよび前記第二リブ7aは、前記フロントカバ
ー1aおよび前記ファンリング７を成形する時、成形のし
やすさ等に基づく設計上の理由によって何れか一方の規
制手段を採用して、前記説明のとおり、氷結を防止でき
て熱交換効率を損ねないようにした空気調和機の室外機
となる。

【００２０】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、Ｌ字状に
形成した熱交換器の下部前端とファンリングとの間に、
同間隔を規制する規制手段を設け、前記熱交換器の下部
前端位置の通風性を向上させて氷結を防止できるように
した空気調和機の室外機となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による空気調和機の室外機の説明図であ
る。

【図２】図１で示すＡ部の拡大図で、（Ａ）は第一の実
施例を示し、（Ｂ）は第二の実施例を示す。

【図３】図１で示すＢ矢視図で、（Ａ）は従来技術の例
を示し、（Ｂ）は本発明による第一の実施例および第二
の実施例を示す。

【図４】本発明による空気調和機の室外機の要部説明図
で、（Ａ）は斜視図であり、（Ｂ）は側面図である。

【図５】従来例による空気調和機の室外機の説明図で、
（Ａ）は上面図であり、（Ｂ）は（Ａ）で示すＡ部の拡
大図である。

【符号の説明】

１ 空気調和機の室外機本体 1a フロントカバー 1b 吹出口 1c リヤカバー 1d 吸込口 1e 第一リブ ２ 底板 ３ 仕切板 ４ 圧縮機 ５ 熱交換器 ６ 送風ファン ７ ファンリング 7a 第二リブ ａ，ａ’ 送風ファンの底板からの高さ位置 ｂ 切欠部

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 底板上を、同底板上に立設した仕切板に
   より圧縮機室と熱交換器室とに区画し、前記圧縮機室に
   圧縮機を、前記熱交換器室に背面と一側とに亘るＬ字状
   の熱交換器および、同熱交換器の上下略中央位置に対向
   した送風ファンを載置し、前記底板に、前記送風ファン
   を臨ませた吹出口を有し、背面および一側面に吸込口を
   有するカバーを被着し、前記吹出口に、前記送風ファン
   の周縁に沿わせてベルマウスを形成する合成樹脂製のフ
   ァンリングを設けてなる空気調和機の室外機において、 前記熱交換器の下部前端と、前記ファンリングの一側と
   の間に、同間隔を規制する規制手段を設けたことを特徴
   とする空気調和機の室外機。
2. 【請求項２】 前記規制手段が、前記熱交換器の下部前
   端の内側に対向して、前記カバーの前面に立設した第一
   リブからなることを特徴とする請求項１記載の空気調和
   機の室外機。
3. 【請求項３】 前記カバーを合成樹脂製とし、前記第一
   リブを、前記カバーと一体的に形成したことを特徴とす
   る請求項１、２記載の空気調和機の室外機。
4. 【請求項４】 前記規制手段が、前記熱交換器の下部前
   端に対向して、前記ファンリングに立設した第二リブか
   らなることを特徴とする請求項１記載の空気調和機の室
   外機。
5. 【請求項５】 前記第二リブを、前記ファンリングと一
   体的に形成したことを特徴とする請求項４記載の空気調
   和機の室外機。
6. 【請求項６】 前記熱交換器の下部に対向する前記ファ
   ンリングの側部後端に、切欠部を設けたことを特徴とす
   る請求項１、２、３、４記載の空気調和機の室外機。
7. 【請求項７】 前記切欠部を、円弧状に形成したことを
   特徴とする請求項６記載の空気調和機の室外機。
8. 【請求項８】 前記送風ファンおよび前記ファンリング
   を、少許下方に移動したことを特徴とする請求項１、
   ２、３、６、７記載の空気調和機の室外機。