JPH09132720A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性樹脂組成物

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JPH09132720A
JPH09132720A JP23390396A JP23390396A JPH09132720A JP H09132720 A JPH09132720 A JP H09132720A JP 23390396 A JP23390396 A JP 23390396A JP 23390396 A JP23390396 A JP 23390396A JP H09132720 A JPH09132720 A JP H09132720A
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JP
Japan
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group
flame
resin
weight
resin composition
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Application number
JP23390396A
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English (en)
Inventor
Koji Yamauchi
幸二 山内
Hideo Matsuoka
英夫 松岡
Shunei Inoue
俊英 井上
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い難燃性、機械特性を有し、かつ添加剤のブ
リードアウトが極めて少ない難燃性樹脂組成物の取得を
課題とする。 【手段】加熱分解残渣量が25wt%以上の樹脂
(B)、下記式(1)、(2)、(3)、(4)の難燃
剤およびシアヌール酸あるいはイソシアヌール酸とメラ
ミン系化合物との塩を難燃剤として配合した熱可塑性難
燃性樹脂組成物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、非ハロゲン系難燃
剤を使用した熱可塑性樹脂組成物に関する。更に詳しく
は、機械的性質が優れ、難燃剤のブリードアウトが少な
く、コネクター、リレー、スイッチ、ケース部材、トラ
ンス部材、コイルボビン等の電気・電子機器部品、自動
車部品、機械部品に好適な難燃性熱可塑性樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ
シクロヘキサンジメチレンテレフタレートなどに代表さ
れるポリエステル、あるいはポリカーボネート、ポリア
ミド、ポリフェニレンオキシド等の熱可塑性樹脂は、そ
の優れた諸特性を生かし、射出成形材料として機械機構
部品、電気部品、自動車部品などの幅広い分野に利用さ
れつつある。一方、これら熱可塑性樹脂は本質的に可燃
性であるため、工業用材料として使用するには一般の化
学的、物理的諸特性のバランス以外に火炎に対する安全
性、すなわち難燃性が要求される場合が多い。
【0003】熱可塑性樹脂に難燃性を付与する方法とし
ては、難燃剤としてハロゲン系有機化合物、さらに難燃
助剤としてアンチモン化合物を樹脂にコンパウンドする
方法が一般的である。しかしながら、この方法には、燃
焼の際の発煙量が多いなどの問題点を有している。
【0004】そこで、近年これらハロゲン系難燃剤の欠
点を克服するためにハロゲンを全く含まない難燃剤を用
いることが強く望まれるようになった。
【0005】これまで、ハロゲン系難燃剤を使わずに熱
可塑性樹脂を難燃化する方法としてはリン化合物の共重
合やブレンドが広く知られている。たとえば、芳香族ホ
スフェート、芳香族ホスフェートオリゴマーを添加して
難燃化する技術が特開昭48−90348号公報、特開
昭48−91147号公報等に開示されているが、これ
らは繊維における難燃化を主たる狙いとしている。一
方、欧州公開特許EP491986号にはPBT系アロ
イ成形品の難燃化にレゾルシン型芳香族ホスフェートオ
リゴマーを添加する方法が、また特開平05−7067
1号公報ではポリアルキレンテレフタレートに対してレ
ゾルシン型芳香族ビスホスフェート、メラミンシアヌレ
ートおよび無機充填材を添加する方法が、特表平6−5
04563ではポリブチレンテレフタレートとポリカー
ボネートのブレンドあるいはポリブチレンテレフタレー
トとポリエーテルイミドのブレンドに対して、レゾルシ
ン型芳香族ビスホスフェートを添加する方法が開示され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】射出成形用、特に機械
部品、電気・電子部品、自動車部品用としての難燃性熱
可塑性樹脂組成物は、成形品の優れた難燃性、機械的性
能、耐熱性だけでなく、樹脂組成物中に多量に含まれる
難燃剤が成形品表面に滲み出てくるブリードアウトの抑
制が要求される。しかしながら従来の技術であるレゾル
シン型芳香族ビスホスフェートあるいはレゾルシン型芳
香族ホスフェートオリゴマーを配合した樹脂組成物を成
形品にした場合、これらの化合物が成形品表面に滲み出
て来るブリードアウトが認められ、これによる電気接点
汚染が問題となった。
【0007】そこで本発明は、非ハロゲン系難燃剤を使
用し、熱可塑性樹脂に高度な難燃性を付与すると同時
に、良好な成形性を有し、機械物性が良好で、特に難燃
剤のブリードアウトが少ない熱可塑性樹脂射出成形品を
得ることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは以上の状況
を鑑み、鋭意検討を重ねた結果、射出成形用途において
は熱可塑性樹脂に特定の熱可塑性・熱硬化性樹脂、前記
式(1)、(2)、(3)、(4)で表される難燃剤、
シアヌール酸またはイソシアヌール酸と前記式(5)で
表わされる化合物との塩との併用により機械物性に優
れ、特に難燃剤のブリードアウトが少ないことを見いだ
し、本発明に到達した。
【0009】すなわち本発明は、(A)850℃におけ
る加熱分解残渣量が25wt%未満の熱可塑性樹脂10
0重量部に対して(B)ポリフェニレンオキシド樹脂、
ポリフェニレンスルフィド樹脂以外の樹脂であり、かつ
850℃における加熱分解残渣量が25wt%以上の樹
脂1〜100重量部、(C)一般式(1)〜(4)で表
わされる構造を有する化合物から選ばれた1種または2
種以上からなる難燃剤1〜100重量部および、(D)
一般式(5)で表わされる化合物とシアヌール酸または
イソシアヌール酸からなる塩1〜100重量部を配合し
てなる難燃性樹脂組成物を提供するものである。
【0010】
【化7】 (ただし上記式Rは、同一または相異なる水素原子ま
たは炭素数1〜5のアルキル基を表す。Ar、A
、Ar、Arは同一または相異なるフェニル基
あるいはハロゲンを含有しない有機残基で置換されたフ
ェニル基を表す。また、nは数平均重合度を表し、n
は5以上40未満である。またk、mはそれぞれ0以
上2以下の整数であり、かつk+mは0以上2以下の整
数である。)
【0011】
【化8】 (ただし上式においてR、R、R、Rは、同一
または相異なる水素原子または炭素数1〜5のアルキル
基を表わす。Ar、Ar、Ar、Arは同一ま
たは相異なるフェニル基あるいはハロゲンを含有しない
有機残基で置換されたフェニル基を有する。またn
数平均重合度を表わし、nは0.5以上40未満であ
る。またk、mはそれぞれ0以上2以下の整数であり、
かつk+mは0以上2以下の整数である。)
【0012】
【化9】 (ただし上式においてR、R、R、Rは同一ま
たは相異なる水素原子または炭素数1〜5のアルキル基
を表す。Ar、Ar10、Ar11、Ar12は同一または
相異なるフェニル基あるいはハロゲンを含有しない有機
残基で置換されたフェニル基を表す。また、Xは直接結
合、O、S、SO、C(CH、CH、CHP
hを表し、Phはフェニル基を表す。またnは数平均
重合度を表し、数平均分子量が500となる値≦n3<
40の範囲をとる。またk、mはそれぞれ0以上2以下
の整数であり、かつk+mは0以上2以下の整数であ
る。)
【0013】
【化10】 (ただし上式においてAr13は2価の芳香族残基を表
し、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、
アラルキル基、アリール基で置換されても良い。R10
炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アラ
ルキル基、アリール基を表す。nは数平均重合度を表
し、n≧40である)
【0014】
【化11】 (ただし上式においてR11、R12、R13、R14は同一ま
たは相異なる水素アルキル基、アラルキル基、シクロア
ルキル基、または−CONHである。また、Rは上式
中の−NR1112または−NR1314と同一の基、また
はこれらと独立に水素、アリール基、アルキル基、アラ
ルキル基、シクロアルキル基、−NH、または−CO
NHから選ばれた基である。)
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の熱可塑性樹脂(A)と
は、加熱すると流動性を示し、これを利用して成形加工
できる合成樹脂のことである。
【0016】また本発明の熱可塑性樹脂(A)は、85
0℃における加熱分解残渣量が25wt%未満であり、
好ましくは20wt%未満、さらに好ましくは15wt
%未満である。
【0017】ここで850℃における加熱分解残渣量
は、サンプル量10mgで、TGA(熱重量分析計)を
用い、窒素雰囲気下100℃から850℃まで20℃/
分で昇温し、850℃で10分間保持した際の残渣量を
表す。
【0018】このような熱可塑性樹脂(A)としては、
具体的には、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリア
ミド、フェノキシ樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン
などのオレフィン系重合体、エチレン/プロピレン共重
合体、エチレン/1−ブテン共重合体、エチレン/プロ
ピレン/非共役ジエン共重合体、エチレン/アクリル酸
エチル共重合体、エチレン/メタクリル酸グリシジル共
重合体、エチレン/酢酸ビニル/メタクリル酸グリシジ
ル共重合体およびエチレン/プロピレン−g−無水マレ
イン酸共重合体などのオレフィン系共重合体、ポリエス
テルポリエーテルエラストマー、ポリエステルポリエス
テルエラストマー等のエラストマーなどが挙げられ、こ
れらは1種または2種以上の混合物で用いることができ
る。また、熱可塑性ポリエステル樹脂の具体例としては
ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナ
フタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリシクロヘ
キサンジメチレンテレフタレートおよびポリエチレン−
1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカル
ボキシレートなどのほか、ポリエチレンイソフタレート
/テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート/イソ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート/デカンジカ
ルボキシレートおよびポリシクロヘキサンジメチレンテ
レフタレート/イソフタレートなどの共重合ポリエステ
ル等が挙げられる。さらにこれらのうち機械的性質、成
形性などのバランスのとれたポリブチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジ
メチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートお
よびポリエチレンテレフタレート等が特に好ましく使用
できる。
【0019】また、本発明においては熱可塑性樹脂
(A)としてフェノキシ樹脂とフェノキシ樹脂以外の熱
可塑性樹脂を併用することが好ましく、熱可塑性樹脂
(A)中のフェノキシ樹脂の含有量は1〜90重量%で
あることが好ましく、特に5〜80重量%、さらに10
〜40重量%であることが好ましい。
【0020】本発明において用いられる樹脂(B)は、
ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリフェニレンスルフィ
ド樹脂以外の樹脂であり、かつ850℃における加熱分
解残渣量が25wt%以上の樹脂である。
【0021】ここで850℃における加熱分解残渣量
は、TGA(熱重量分析計)を用い、サンプル量10m
gで、窒素雰囲気下100℃から850℃まで20℃/
分で昇温し、850℃で10分間保持した際の残渣量を
表す。
【0022】樹脂(B)の加熱分解残渣量が25wt%
以上でないと、難燃性およびブリードアウト抑制効果が
なく、好ましくは30wt%、さらに好ましくは35w
t%以上である。
【0023】これら樹脂(B)の具体例としては、例え
ば全芳香族ポリアミド、半芳香族ポリアミド、全芳香族
ポリエステル、加熱分解残渣量25%以上の半芳香族ポ
リエステル、ポリイミド、ポリベンズイミダゾール(P
BI)、ポリエーテルスルホン(PES)、フェノール
樹脂、フェノールーホルムアルデヒド樹脂から選ばれる
1種または2種以上の混合物などが挙げられるが、好ま
しくは芳香族ポリアミド、ポリベンズイミダゾール、ポ
リエーテルスルホン、フェノール樹脂、フェノールーホ
ルムアルデヒド樹脂から選ばれる1種または2種以上の
混合物、さらに好ましくは、フェノール樹脂、フェノー
ルーホルムアルデヒド樹脂から選ばれる1種または2種
以上の混合物である。
【0024】上記樹脂(B)の使用量は熱可塑性樹脂
(A)100重量部に対して1〜100重量部、好まし
くは5〜80重量部、さらに好ましくは10〜70重量
部である。樹脂(B)の使用量が1重量部より少ないと
難燃性およびブリード現象抑制効果が認められず、また
100重量部を越えると成形品の機械物性や表面外観が
損なわれるため好ましくない。
【0025】本発明で用いられる難燃剤(C)は前記式
(1)〜(4)で表される構造を有する化合物から選ば
れる1種または2種以上からなるものである。以下それ
ぞれについて説明する。
【0026】まず前記式(1)で表される難燃剤の構造
について説明する。前記式(1)の式中k、mは、それ
ぞれ0以上2以下の整数であり、かつk+mは、0以上
2以下の整数であるが、好ましくはk、mはそれぞれ0
以上1以下の整数、特に好ましくはk、mはそれぞれ1
である。
【0027】また数平均重合度nは5以上、好ましく
は7以上40未満、特に好ましくは8以上40未満であ
る。なお、ここで数平均重合度nはGPC(Gel Permea
tionChromatography 、ポリスチレン換算)によって求
められる値である。
【0028】前記式(1)で表される繰り返し単位構造
を有する化合物の内、枝分かれ構造を有する化合物につ
いて、各枝分かれ部分の単位構造の数平均分子量を正確
に測定することは困難である。したがって枝分かれ化合
物のGPC測定により得られた数平均分子量を、そのま
ま枝分かれ化合物の数平均分子量と見なす。したがっ
て、この場合は、上記数平均分子量より算出した、数平
均重合度を枝分れ数(3−k−m)で割った数平均重合
度nが5以上であれば特に問題はない。
【0029】また前記式(1)の式中、Rは同一また
は相異なる水素または炭素数1〜5のアルキル基を表
す。ここで炭素数1〜5のアルキル基の具体例として
は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブ
チル基、n−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチ
ル基、ネオペンチル基などが挙げられるが、水素、メチ
ル基、エチル基が好ましく、とりわけ水素が好ましい。
【0030】またAr、Ar、Ar、Arは同
一または相異なるフェニル基あるいはハロゲンを含有し
ない有機残基で置換されたフェニル基を表す。具体例と
しては、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル
基、メシチル基、ナフチル基、インデニル基、アントリ
ル基などが挙げられるが、フェニル基、トリル基、キシ
リル基、クメニル基、ナフチル基が好ましく、特にフェ
ニル基、トリル基、キシリル基が好ましい。
【0031】前記式(1)で表される難燃剤は一般に下
記化学式(10)に従って製造される。この場合、副生
成物としてトリアリールホスフェートのような低分子量
ホスフェートが混入することもある。その場合、ホスフ
ェート混合物全体の数平均重合度が5未満にならないよ
うな量であれば特に問題はない。
【0032】
【化12】
【0033】つづいて前記式(2)で表される難燃剤に
ついて説明する。前記式(2)の式中k、mは、それぞ
れ0以上2以下の整数であり、かつk+mは、0以上2
以下の整数であるが、好ましくはk、mはそれぞれ0以
上1以下の整数、特に好ましくはk、mはそれぞれ1で
ある。またGPCにより測定した数平均重合度n2は
0.5以上40未満であるが、好ましくは0.5〜2
0、特に好ましくは0.8〜15である。
【0034】また前記式(2)で表される繰り返し単位
構造を有する化合物の内、枝分かれ構造を有する化合物
については、GPC測定により得られた数平均分子量
を、そのまま枝分かれ化合物の数平均分子量と見なすた
め、したがってこの場合は、上記数平均分子量より算出
した、数平均重合度を枝分れ数(3−k−m)で割った
数平均重合度n2が0.5以上40未満であれば特に問
題はない。
【0035】また前記式(2)中、R、R、R
は同一または相異なる水素または炭素数1〜5のア
ルキル基を表す。ここで炭素数1〜5のアルキル基の具
体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t
ert−ブチル基、n−ペンチル基、2ーペンチル基、
3−ペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられるが、
水素、メチル基、エチル基が好ましく、とりわけ水素が
好ましい。
【0036】またAr、Ar、Ar、Arは同
一または相異なるフェニル基あるいはハロゲンを含有し
ない有機残基で置換されたフェニル基を表す。具体例と
しては、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル
基、メシチル基、ナフチル基、インデニル基、アントリ
ル基などが挙げられるが、フェニル基、トリル基、キシ
リル基、クメニル基、ナフチル基が好ましく、特にフェ
ニル基、トリル基、キシリル基が好ましい。
【0037】前記式(2)で表される難燃剤は一般に下
記の化学反応式(11)に従って製造される。この場
合、副生物としてトリアリールホスフェートのような低
分子量ホスフェートが混入することもある。その場合、
ホスフェート混合物全体の数平均重合度が0.5未満に
ならないような量であれば特に問題はない。
【0038】
【化13】
【0039】つづいて前記式(3)で表される難燃剤に
ついて説明する。前記式(3)中、k、mは、それぞれ
0以上2以下の整数であり、かつk+mは、0以上2以
下の整数であるが、好ましくはk、mはそれぞれ0以上
1以下の整数、特に好ましくはk、mはそれぞれ1であ
る。またGPCにより測定した数平均分子量n3は、数
平均分子量で500となる値以上、かつ40未満(数平
均分子量が500となる値≦n3<40)のものである
が、好ましくは2以上40未満、特に好ましくは3以上
40未満である。
【0040】また枝分かれ化合物については前記式
(1)、(2)の場合と同様にして求めた数平均重合度
が数平均分子量で500となる値以上、かつ40未
満であれば特に問題はない。
【0041】また前記式(3)中、R、R、R
は同一または相異なる水素または炭素数1〜5のア
ルキル基を表す。ここで炭素数1〜5のアルキル基の具
体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t
ert−ブチル基、n−ペンチル基、2−ペンチル基、
3−ペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられるが、
水素、メチル基、エチル基が好ましく、とりわけ水素が
好ましい。
【0042】またAr、Ar10、Ar11、Ar12は同
一または相異なるフェニル基あるいはハロゲンを含有し
ない有機残基で置換されたフェニル基を表す。具体例と
しては、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル
基、メシチル基、ナフチル基、インデニル基、アントリ
ル基などが挙げられるが、フェニル基、トリル基、キシ
リル基、クメニル基、ナフチル基が好ましく、特にフェ
ニル基、トリル基、キシリル基が好ましい。
【0043】またXは直接結合、O、S、SO、C
(CH、CH、CHPhを表し、Phはフェニ
ル基を表す。
【0044】前記式(3)で表される難燃剤は一般に下
記の化学反応(12)に従って製造される。この場合副
生成物としてトリアリールホスフェートのような低分子
量ホスフェートが混入することもある。その場合、ホス
フェート混合物全体の数平均分子量が500未満になら
ないような量であれば特に問題はない。
【0045】
【化14】
【0046】さらに式(4)で表される難燃剤(C)に
ついて説明する。前記式(4)中、数平均分子量n
は、難燃性、溶融粘度、成形性の面から40以上であ
り、上限としては特に制限はないが、通常3000以
下、好ましくは50〜2000、特に好ましくは60〜
1000である。なお、ここで数平均重合度nはGP
C(Gel Permeation Chromatography 、ポリスチレン換
算)によって求められる値である。
【0047】前記式(4)中R10は炭素数1〜12のア
ルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール
基を表し、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、
イドプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert
−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチ
ル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウン
デシル、n−ドデシル、シクロプロピル、シクロブチ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ル、シクロオクチル、シクロドデシル、ベンジル、1−
フェニルエチル、2−フェニルエチル、フェニル、トル
イル、キシリル、1−ナフチル、2−ナフチル、メチル
−1−ナフチル、メチル−2−ナフチル、ジメチル−1
−ナフチル、ジメチル−2−ナフチルなどである。
【0048】またAr13は2価の芳香族残基を表し、
好ましくはヒドロキノン、レゾルシノール、カテコー
ル、4,4’−イドプロピリデンジフェノール、4,
4’−ビフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,6−
ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタ
レン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,8−ジヒ
ドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン
などの残基であり、これらは炭素数1〜12、好ましく
は炭素数1〜6、さらに好ましくは1〜3のアルキル基
で置換されていても良い。
【0049】さらに前記一般式(4)で表される難燃剤
は、下記の化学反応式(9)に示されるようにリン酸ジ
クロリドとビスフェノール類との重縮合によって製造さ
れる。リン酸ジクロリドはオキシ塩化リンとアルコール
あるいはフェノール類との反応により製造されるため、
これを単離・精製することなく、粗製物のままでビスフ
ェノール類との重縮合を行うと副生成物として低分子量
ホスフェートや架橋体が混入することもある。その場
合、ホスフェート混合物全体の数平均重合度が40未満
にならないような量であれば特に問題はない。
【0050】
【化15】
【0051】また一般式(4)で表される難燃剤の末端
構造には特に制限はなく、熱可塑性樹脂に配合した際に
樹脂の分解を引き起こさないような構造であればそのよ
うな構造であってもかまわない。末端構造は重合反応ま
たは反応後に求核試薬や求電子試薬と反応させることに
より変換することができる。
【0052】本発明における難燃剤(1)、(2)、
(3)、(4)の具体例として、次の例が挙げられるが
これに限定されるものではない。
【0053】前記式(1)で表される難燃剤としては、
例えば、
【化16】
【0054】
【化17】
【0055】
【化18】
【0056】
【化19】
【0057】
【化20】 が挙げられる。
【0058】また前記式(2)で表される難燃剤として
は、例えば、
【化21】
【0059】
【化22】
【0060】
【化23】
【0061】
【化24】
【0062】
【化25】
【0063】
【化26】
【0064】
【化27】
【0065】
【化28】
【0066】
【化29】 が挙げられる。
【0067】また上記式(3)で表される難燃剤として
は、例えば、
【化30】
【0068】
【化31】
【0069】
【化32】
【0070】
【化33】
【0071】
【化34】 が挙げられる。
【0072】また上記式(4)で表される難燃剤として
は、例えば、
【化35】
【0073】
【化36】
【0074】
【化37】
【0075】
【化38】 が挙げられる。
【0076】これら(1)、(2)、(3)、(4)の
難燃剤の内、特に下記一般式(6)、(7)、(8)、
(9)で表わされる難燃剤が難燃性、機械物性、経済性
の面から好ましく用いられる。
【0077】
【化39】
【0078】本発明における難燃剤の添加量は、熱可塑
性樹脂(A)100重量部に対して1〜100重量部、
好ましくは2〜80重量部、より好ましくは5〜50重
量部である。添加量が1重量部未満の時は難燃効果が十
分でなく、100重量部を越えると成形品の機械物性が
低下するため好ましくない。
【0079】樹脂組成物の難燃性は組成物中に占めるリ
ン含量にも左右される。従ってリン含量の高い難燃剤の
場合には少量の配合で十分に高い難燃性を達成すること
ができるが、リン含量の低い難燃剤の場合には多量の配
合が必要となる。熱可塑性樹脂組成物の難燃化に必要な
リン含量(組成物中に占めるリン含量)は通常0.1〜
10%、好ましくは0.2〜8%、特に好ましくは0.
5〜5%である。
【0080】本発明で使用されるシアヌール酸またはイ
ソシアヌール酸の塩(D)とは、シアヌール酸またはイ
ソシアヌール酸と前記一般式(5)で表わされる化合物
との付加物であり、通常は1対1(モル比)、場合によ
り1対2(モル比)の組成を有する付加物である。前記
一般式(5)で表わされる化合物のうち、シアヌール酸
またはイソシアヌール酸と塩を形成しないものは除外さ
れる。
【0081】前記一般式(5)においてR11、R12、R
13、R14は同一または相異なる水素、アリール基、アル
キル基、アラルキル基、シクロアルキル基、または−C
ONH2である。ここでアリール基としては炭素数6〜
15のもの、アルキル基としては炭素数1〜10のも
の、アラルキル基としては炭素数7〜16のもの、シク
ロアルキル基としては4〜15のものが好ましい。ま
た、Rは上式中の−NR1112または−NR1314と同
一の基、またはこれらと独立に水素、アリール基、アル
キル基、アラルキル基、シクロアルキル基、−NH
または−CONHから選ばれた基であり、ここでアリ
ール基としては炭素数6〜15のもの、アルキル基とし
ては炭素数1〜10のもの、アラルキル基としては炭素
数7〜16のもの、シクロアルキル基としては4〜15
のものが好ましい。
【0082】R11、R12、R13、R14の具体的な例とし
ては水素、フェニル基、p−トルイル基、α−ナフチル
基、β−ナフチル基、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、ヒドロキシメチル基、メトキ
シメチル基、ベンジル基、シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基、シクロヘプチル基、2−メチル−1−ペンチ
ル基、4−メチル−1−シクロヘキシル基、アミド基な
どが挙げられるが、中でも水素、フェニル基、メチル
基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、ベンジル
基、アミド基が好ましい。
【0083】また、Rの具体的な例としてはアミノ基、
アミド基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチル
アミノ基、ジエチルアミノ基、モノ(ヒドロキシメチ
ル)アミノ基、ジ(ヒドロキシメチル)アミノ基、モノ
(メトキシメチル)アミノ基、ジ(メトキシメチル)ア
ミノ基、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、水
素、フェニル基、p−トルイル基、α−ナフチル基、β
−ナフチル基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t
ert−ブチル基、ベンジル基、シクロペンチル基、シ
クロヘキシル基、シクロヘプチル基、2−メチル−1−
ペンチル基、4−メチル−1−シクロヘキシル基などが
挙げられるが、中でも水素、アミノ基、アミド基、メチ
ル基、モノ(ヒドロキシメチル)アミノ基、ジ(ヒドロ
キシメチル)アミノ基、モノ(メトキシメチル)アミノ
基、ジ(メトキシメチル)アミノ基、フェニル基、ベン
ジル基が好ましい。
【0084】前記一般式(5)で表わされる化合物とシ
アヌール酸またはイソシアヌール酸との塩のうち、特に
好ましい例としてはメラミン、モノ(ヒドロキシメチ
ル)メラミン、ジ(ヒドロキシメチル)メラミン、トリ
(ヒドロキシメチル)メラミン、ベンゾグアナミン、ア
セトグアナミン、2−アミド−4,6−ジアミノ−1,
3,5−トリアジンの塩が挙げられ、とりわけメラミ
ン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミンの塩が好まし
い。
【0085】前記一般式(5)で表わされる化合物とシ
アヌール酸またはイソシアヌール酸との塩は、一般式
(5)で表わされる化合物とシアヌール酸またはイソシ
アヌール酸の混合物を水スラリーとなし、良く混合して
両者の塩を微粒子状に形成させた後、このスラリーを濾
過、乾燥して得られる粉末であり、単なる混合物とは異
なる。この塩は完全に純粋である必要は無く、多少未反
応の(5)式で表わされる化合物ないしシアヌール酸、
イソシアヌール酸が残存していても良い。また、この塩
の形態としては特に制限はないが、できる限り微細な粉
末として得られたものを用いるのが、本発明の組成物か
ら得られる成形品の機械的強度や表面性の点から好まし
く、樹脂に配合する前の平均粒径が100μmのものが
特に好ましい。また、上記塩の分散性が悪い場合には、
トリス(β−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートなど
の分散剤を併用してもかまわない。
【0086】上記塩の使用量は熱可塑性樹脂(A)10
0重量部に対して1〜100重量部、好ましくは2〜8
0重量部、さらに好ましくは3〜70重量部である。上
記塩の使用量が1重量部より少ないと難燃性の向上効果
が認められず、また100重量部を超えると成形品の機
械的物性や表面外観が損なわれるため好ましくない。
【0087】本発明の樹脂組成物はさらにフッ素系樹脂
を添加すると燃焼時の液滴の落下(ドリップ)が抑制さ
れる。そのようなフッ素系樹脂としては、ポリテトラフ
ルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、(テ
トラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン)共
重合体、(テトラフルオロエチレン/パーフルオロアル
キルビニルエーテル)共重合体、(テトラフルオロエチ
レン/エチレン)共重合体、(ヘキサフルオロプロピレ
ン/プロピレン)共重合体、ポリビニリデンフルオライ
ド、(ビニリデンフルオライド/エチレン)共重合体な
どが挙げられるが、中でもポリテトラフルオロエチレ
ン、(テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキル
ビニルエーテル)共重合体、(テトラフルオロエチレン
/ヘキサフルオロプロピレン)共重合体、(テトラフル
オロエチレン/エチレン)共重合体、ポリビニリデンフ
ルオライドが好ましく、特にポリテトラフルオロエチレ
ン、(テトラフルオロエチレン/エチレン)共重合体が
好ましい。 フッ素系樹脂の添加量は機械物性、成形性
の面から熱可塑性樹脂100重量部に対して通常0.0
1〜10重量部であり、好ましくは0.1〜5重量部、
さらに好ましくは0.2〜3重量部である。
【0088】また本発明で用いる難燃剤は他の従来公知
のリン系難燃剤に比べエステル結合などの脱水縮合型構
造を有する熱可塑性樹脂の加水分解を促進する作用が極
めて軽微であるが、更にヒンダードフェノール系の安定
剤を併用すると長期間高温にさらされても極めて良好な
耐加水分解性が維持されることが見いだされた。このよ
うな安定剤としては例えば、トリエチレングリコール−
ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジ
オール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリ
チル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チ
オ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデ
シル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート、3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジルホスホネート ジエチルエステ
ル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、ビスもしくはトリス(3−t−ブチル−6−
メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、N,N’
−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、N,N’−トリメ
チレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
−ヒドロシンナマミド)などが挙げられる。
【0089】本発明においては、このようなヒンダード
フェノール系安定剤を必要に応じて添加することができ
るが、その際のヒンダードフェノール系安定剤の添加量
は通常、熱可塑性樹脂(A)100重量部に対し0.0
1〜3重量部、好ましくは0.01〜1重量部、更に好
ましくは0.03〜0.5重量部である。
【0090】さらに、本発明の樹脂組成物に対して本発
明の目的を損なわない範囲でリン系、イオウ系などの酸
化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、離型剤、お
よび染料・顔料を含む着色剤などの通常の添加剤を1種
以上添加することができる。
【0091】なお、特に必須ではないが、本発明組成物
に対してさらに繊維状、および/または粒状の充填材を
添加することにより、強度、剛性、耐熱性などを大幅に
向上させることができる。
【0092】このような充填材の具体例としては、ガラ
ス繊維、炭素繊維、金属繊維、アラミド繊維、アスベス
ト、チタン酸カリウムウィスカ、ワラステナイト、ガラ
スフレーク、ガラスビーズ、タルク、マイカ、クレー、
炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタンおよび酸化
アルミニウムなどが挙げられ、なかでもチョップドスト
ランドタイプのガラス繊維が好ましく用いられる。これ
らの添加量は熱可塑性樹脂(A)100重量部に対して
5〜140重量部が好ましく、特に好ましくは5〜10
0重量部である。
【0093】本発明の樹脂組成物は通常公知の方法で製
造される。例えば、熱可塑性樹脂(A)、樹脂(B)、
難燃剤(C)、シアヌール酸またはイソシアヌール酸の
塩(D)およびその他の必要な添加剤をエクストルーダ
ーで溶融混合する方法、あるいは粒子状物どうしを均一
に機械的に混合した後、射出成形機で混合と同時に成形
する方法などが挙げられる。
【0094】
【実施例】以下実施例により本発明の効果を更に詳細に
説明する。ここで部とはすべて重量部をあらわす。各特
性の測定方法は以下の通りである。
【0095】(1)機械特性 射出成形により得たダンベル試験片についてASTM
D−638に従い引張降伏強度、破断伸度を測定した。
【0096】(2)LOI(限界酸素濃度指数) ペレットから150mm×6mm×1mmの短冊状の試
験片を作成し、ASTM D−2863に従いLOIを
測定した。LOIは数値が大きいほど難燃性が高いこと
を意味する。
【0097】(3)難燃性 ペレットから127mm×12.7mm×0.8mmの
短冊状の試験片を作成し、UL94に定められている評
価基準に従い難燃性を評価した。
【0098】難燃性レベルはV−0>V−1>V−2>
HBの順に低下する。
【0099】(4)難燃剤のブリードアウト評価 ダンベル試験片をギヤーオーブン中で100℃、24時
間処理した。処理前後のサンプル表面のP含量は、以下
の方法で測定した。リン濃度測定試料を真空蒸着装置H
US−5GB((株)日立製作所)でカーボン蒸着した
後、SEM−XMA装置を用いて、下記条件でリンのピ
ーク強度を測定した。 SEM:機器名;S−2100A、印加電圧;10ke
V、倍率;100倍 XMA:機器名;エネルギー分散型X線分析装置EMA
X−2200((株)ホリバ製作所)、エネルギーレン
ジ;10keV、カウント幅;1.92〜2.12keV、カウ
ント時間;100秒 上機測定条件により処理前後のサンプル表面のリンピー
ク強度を測定し、(処理前のサンプルのピーク強度/処
理後のサンプルのピーク強度)をブリードアウトの指標
とした。
【0100】(5)加熱分解残渣量 TGA(熱重量分析計)を用い、サンプル量10mg
で、窒素雰囲気下100℃から850℃の温度範囲を2
0℃/分で昇温し、850℃で10分間保持した際の残
渣量を測定した。
【0101】実施例および比較例中で使用される難燃剤
の略記号、構造および数平均重合度を以下に示す。な
お、下記の数平均重合度nはGPCを用い、次に示す条
件で測定した値である。
【0102】装置:Waters、カラム:TSK−G
2500H/TSK−G4000H 溶媒:NMP(0.02N 塩化リチウム)、流速:
0.5mL/min、検出:UV(260nm)
【0103】
【化40】
【0104】また、本実施例で用いたシアヌール酸塩を
電子顕微鏡を用いて観察したところ、いずれも平均粒径
(固体数100の平均値)は100μmより小さかっ
た。
【0105】実施例1〜6 極限粘度が0.85(25℃、o−クロルフェノール溶
液)、加熱分解残渣量=8wt%のポリブチレンテレフ
タレート(以下PBTと略す)100重量部に対して、
加熱分解残渣量が25wt%以上の樹脂(B)として、
極限粘度が1.0(60℃、N−メチルピロリドン溶
液)、加熱分解残渣量=45wt%のポリエーテルスル
ホン(以下PESと略す)、GPCで測定したポリスチ
レン換算重量平均分子量が100000、加熱分解残渣
量=45wt%のフェノール樹脂、加熱分解残渣量=7
0%のポリイミド、さらにリン化合物、シアヌール酸ま
たはイソシアヌール酸の塩およびその他の添加剤を混合
し、30mmΦ2軸押し出し機を用いて樹脂温度260
℃で溶融押出した。
【0106】また実施例3では、GPCで測定したポリ
スチレン換算重量平均分子量が120000のフェノキ
シ樹脂(加熱分解残渣量=5wt%)とPBTの混合物
(30//70(重量部))を熱可塑性樹脂(A)とし
て100重量部使用した。
【0107】さらに実施例4ではGPCで測定したポリ
スチレン換算重量平均分子量が51000のビスフェノ
ールA型ポリカーボネート(加熱分解残渣量=24wt
%)とPBTの混合物(30//70(重量部))を熱
可塑性樹脂(A)として100重量部使用した。
【0108】得られたペレットを乾燥後、射出成形(金
型温度80℃)によりASTMD−638に規定されて
いる引張試験片を作製した。また、プレス成形を行なっ
てLOI測定用サンプル、UL94に基く難燃性評価用
サンプルおよびブリードアウト測定サンプルを調製し
た。
【0109】実施例7〜10 極限粘度が0.85(25℃、o−クロルフェノール溶
液)、加熱分解残渣量=8wt%のポリエチレンテレフ
タレート(以下PETと略す)、GPCで測定したポリ
スチレン換算重量平均分子量が51000のビスフェノ
ールA型ポリカーボネート(加熱分解残渣量=24wt
%)、相対粘度2.70(25℃、1%濃硫酸溶液)の
ナイロン6(加熱分解残渣量=0wt%)を熱可塑性樹
脂(A)とし、それぞれ100重量部に対して、樹脂
(B)としてPES(加熱分解残渣量=45wt%)、
フェノール樹脂(加熱分解残渣量=45wt%)、ポリ
イミド(加熱分解残渣量=70wt%)を添加し、さら
に難燃剤、シアヌール酸またはイソシアヌール酸の塩お
よびその他の添加剤を混合した。それ以外はすべて実施
例1〜6と同様に行った。実施例1〜10の配合処方を
表1に示す。
【0110】各サンプルのLOI、難燃性、機械的特
性、成形品の色調、ブリードアウトの測定結果を表2に
示す。
【0111】なお、各種難燃剤の配合量については部数
の他に、組成物中に占めるリンの重量%についても併せ
て記載した。
【0112】また、表中の酸化防止剤とはペンタエリス
リチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバ・ガ
イギー社製”IR−1010”)である。また、GFは
ガラス繊維を表わす。
【0113】
【表1】
【0114】
【表2】
【0115】実施例1〜6のLOI値、UL94に基く
評価結果およびブリードアウト評価結果より、PBTに
本発明の加熱分解残渣量が25wt%以上の樹脂である
PES、ポリイミド、フェノール樹脂、難燃剤として芳
香族ビスホスフェートおよびシアヌール酸塩を配合する
ことにより優れた難燃性を付与でき、さらにブリードア
ウトを抑制できることがわかる。
【0116】また実施例3、4から、熱可塑性樹脂とし
て、加熱分解残渣量が25wt%未満の樹脂であるPB
Tとフェノキシ樹脂あるいはPBTとポリカーボネート
の混合物でも、加熱分解残渣量が25wt%以上の樹脂
(フェノール樹脂)、難燃剤として芳香族ビスホスフェ
ートおよびシアヌール酸塩を配合することにより優れた
難燃性を付与でき、さらにブリードアウトを抑制するこ
とができることがわかる。また、実施例2、4、5より
ガラス繊維で強化した場合にも同様のことが言える。
【0117】実施例7〜10のLOI値、UL94に基
く評価結果およびブリードアウト評価結果より、加熱分
解残渣量が25wt%未満の樹脂(A)としてPET、
ポリカーボネート、ナイロン6を用いても、加熱分解残
渣量が25wt%以上の樹脂(B)、難燃剤として芳香
族ビスホスフェートおよびシアヌール酸塩を組み合わせ
ることにより優れた難燃性が付与でき、さらにブリード
アウトが抑制できることがわかる。またガラス繊維で強
化した場合にも同様のことが言える。
【0118】比較例1〜11 加熱分解残渣量が25wt%未満の熱可塑性樹脂(A)
としてPBTおよびPET、加熱分解残渣量が25wt
%以上の樹脂(B)としてPES、フェノール樹脂、ポ
リイミドを用いた。また比較例7では樹脂(B)として
加熱分解残渣量が25wt%未満のビスフェノール−A
型ポリカーボネート(加熱分解残渣量=24wt%)を
用いた。さらに難燃剤、シアヌール酸またはイソシアヌ
ール酸の塩およびその他の添加剤を混合し、30mmΦ
2軸押し出し機を用いて溶融押出した。得られたペレッ
トを射出成形によりASTMD−638に規定されてい
る引張試験片を作製した。また、プレス成形を行なって
LOI測定用サンプル、UL94に基く難燃性評価用サ
ンプルおよびブリードアウト評価用サンプルを調製し
た。配合処方を表3に示す。
【0119】各サンプルのLOI、難燃性、機械的特
性、成形品の色調、ブリードアウトの測定結果を表4に
示す。
【0120】
【表3】
【0121】
【表4】
【0122】比較例1〜11より加熱分解残渣量が25
wt%以上の樹脂(B)、難燃剤、シアヌール酸塩の内
のひとつでも欠如すると、難燃性が低下したり、あるい
は添加剤がブリードアウトしてしまうことがわかる。ま
た樹脂(B)として加熱分解残渣量が25wt%未満の
樹脂を使用すると難燃性が低下してしまうことがわか
る。またガラス繊維で強化した場合にも同様のことが言
える。
【0123】
【発明の効果】 (1)本発明の加熱分解残渣量が25wt%以上の樹脂
(B)、難燃剤(C)およびシアヌール酸またはイソシ
アヌール酸の塩(D)の併用は、従来公知の他のリン系
難燃剤に比べ高い難燃化効果を示す。さらに機械的性質
が優れ、特に添加剤のブリードアウトが少なく、コネク
ター、リレー、スイッチ、ケース部材、トランス部材、
コイルボビン等の電気・電子機器部品、自動車部品、機
械部品に好適な難燃性熱可塑性樹脂組成物として使用す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 85/02 LSB C08L 85/02 LSB

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)850℃における加熱分解残渣量が
    25wt%未満の熱可塑性樹脂100重量部に対して、 (B)ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリフェニレンス
    ルフィド樹脂以外の樹脂であり、かつ850℃における
    加熱分解残渣量が25wt%以上の樹脂1〜100重量
    部、 (C)一般式(1)〜(4)で表わされる構造を有する
    化合物から選ばれる1種または2種以上からなる難燃剤
    1〜100重量部および、 (D)一般式(5)で表わされる化合物とシアヌール酸
    またはイソシアヌール酸からなる塩1〜100重量部を
    含有せしめてなる難燃性樹脂組成物。 【化1】 (ただし上記式Rは、同一または相異なる水素原子ま
    たは炭素数1〜5のアルキル基を表す。Ar、A
    、Ar、Arは同一または相異なるフェニル基
    あるいはハロゲンを含有しない有機残基で置換されたフ
    ェニル基を表す。また、nは数平均重合度を表し、n
    は5以上40未満である。またk、mはそれぞれ0以
    上2以下の整数であり、かつk+mは0以上2以下の整
    数である。) 【化2】 (ただし上式においてR、R、R、Rは、同一
    または相異なる水素原子または炭素数1〜5のアルキル
    基を表わす。Ar、Ar、Ar、Arは同一ま
    たは相異なるフェニル基あるいはハロゲンを含有しない
    有機残基で置換されたフェニル基を有する。またn
    数平均重合度を表わし、nは0.5以上40未満であ
    る。またk、mはそれぞれ0以上2以下の整数であり、
    かつk+mは0以上2以下の整数である。) 【化3】 (ただし上式においてR、R、R、Rは同一ま
    たは相異なる水素原子または炭素数1〜5のアルキル基
    を表す。Ar、Ar10、Ar11、Ar12は同一または
    相異なるフェニル基あるいはハロゲンを含有しない有機
    残基で置換されたフェニル基を表す。また、Xは直接結
    合、O、S、SO、C(CH、CH、CHP
    hを表し、Phはフェニル基を表す。またnは数平均
    重合度を表し、数平均分子量が500となる値≦n
    40の範囲をとる。またk、mはそれぞれ0以上2以下
    の整数であり、かつk+mは0以上2以下の整数であ
    る。) 【化4】 (ただし上式においてAr13は2価の芳香族残基を表
    し、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、
    アラルキル基、アリール基で置換されても良い。R10
    炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アラ
    ルキル基、アリール基を表す。nは数平均重合度を表
    し、n≧40である)。 【化5】 (ただし上式においてR11、R12、R13、R14は同一ま
    たは相異なる水素アルキル基、アラルキル基、シクロア
    ルキル基、または−CONHである。また、Rは上式
    中の−NR1112または−NR1314と同一の基、また
    はこれらと独立に水素、アリール基、アルキル基、アラ
    ルキル基、シクロアルキル基、−NH、または−CO
    NHから選ばれた基である。)
  2. 【請求項2】難燃剤(C)の式中、k、mがそれぞれ1
    である請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】難燃剤(C)の式中、Ar〜Ar12が同
    一または相異なるフェニル、トリル、キシリル基である
    請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】難燃剤(C)が下記式(6)〜(9)で表
    される構造を有する化合物から選ばれた1種または2種
    以上からなるものものである請求項1記載の難燃性樹脂
    組成物。 【化6】
  5. 【請求項5】一般式(5)で表わされる化合物とシアヌ
    ール酸またはイソシアヌール酸からなる塩(C)の平均
    粒径が100μm以下である請求項1記載の難燃性樹脂
    組成物。
  6. 【請求項6】一般式(5)で表わされる化合物がメラミ
    ンである請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】樹脂(B)が850℃における加熱分解残
    渣量が30wt%以上の樹脂である請求項1記載の難燃
    性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】樹脂(B)がフェノール樹脂、フェノール
    ーホルムアルデヒド樹脂脂から選ばれる1種または2種
    以上である請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】熱可塑性樹脂(A)が熱可塑性ポリエステ
    ルである請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  10. 【請求項10】熱可塑性樹脂(A)がフェノキシ樹脂と
    フェノキシ樹脂以外の熱可塑性樹脂からなるものである
    請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  11. 【請求項11】熱可塑性樹脂中のフェノキシ樹脂の含有
    量が1〜90重量%である請求項10記載の難燃性樹脂
    組成物。
  12. 【請求項12】熱可塑性樹脂(A)100重量部に対し
    てフッ素系樹脂0.01〜10重量部をさらに配合して
    なる請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  13. 【請求項13】熱可塑性樹脂(A)100重量部に対し
    てヒンダードフェノール系安定剤0.01〜3重量部を
    さらに配合してなる請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  14. 【請求項14】熱可塑性樹脂(A)100重量部に対し
    て充填剤5〜140重量部をさらに配合してなる請求項
    1記載の難燃性樹脂組成物。
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