JPH09132524A - 徐放性製剤の製造法 - Google Patents

徐放性製剤の製造法

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JPH09132524A
JPH09132524A JP8229162A JP22916296A JPH09132524A JP H09132524 A JPH09132524 A JP H09132524A JP 8229162 A JP8229162 A JP 8229162A JP 22916296 A JP22916296 A JP 22916296A JP H09132524 A JPH09132524 A JP H09132524A
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acid
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康孝 猪狩
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重行 高田
Hiroshi Kosakai
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Abstract

(57)【要約】 【課題】医薬品として臨床上、非常に優れた性質を有す
る徐放性マイクロカプセルの製造法の提供。 【解決手段】生理活性物質と生体内分解性ポリマーとを
含有するマイクロカプセルの製造法において、該生体内
分解性ポリマーを60%(W/W)以上含有させること、及
びマイクロカプセル化後に該生体内分解性ポリマーのガ
ラス転移温度以上で約24〜約120時間加熱乾燥する
ことを特徴とする徐放性マイクロカプセルの製造法。 【効果】 本発明の製造法によれば、投与直後の生理活
性物質の過剰量の初期放出が飛躍的に抑制され、 投与直
後から非常に長期間にわたって一定量の生理活性物質を
放出し、且つ残留有機溶媒が極めて少ない、医薬品とし
て臨床上、非常に優れた性質を有する徐放性マイクロカ
プセルが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投与直後の生理活
性物質の過剰量の初期放出が抑制され、 投与直後から長
期間にわたって一定量の生理活性物質を放出する徐放性
マイクロカプセルの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】特表平2−503315号にはポリマー
を用いた固体形態物の製造法において、該固体形態物を
構成ポリマーのガラス転移温度あるいはこれより高い温
度で保持することを特徴とする固体形態物の製造法が開
示されている。又、EPA No. 0586238には、
生理活性物質を含む内水相と、生体内分解性ポリマーを
含む外油相からなるW/O型乳化物を用いた生理活性物
質の徐放性マイクロカプセルの製造法において、生体内
分解性ポリマーのガラス転移温度以上で、マイクロカプ
セルの各粒子が互いに付着しない程度の温度に加熱する
製造法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】生体内分解性ポリマー
を用いた徐放性マイクロカプセルは生理活性物質の初期
放出、特に1日以内の過剰量の放出が抑制されしかも長
期間にわたって生理活性物質放出性を任意にコントロー
ルできることが望ましい。しかし前記公報の記載から
は、投与直後のペプチドなどの生理活性物質の過剰量の
初期放出が抑制され、 投与直後から長期間にわたって一
定量の生理活性物質を放出する十分満足できる放出性を
有し、医薬品として臨床上、非常に優れた徐放性マイク
ロカプセルを製造することはできない。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに鋭意研究の結果、生理活性物質と生体内分解性ポリ
マーとを含有するマイクロカプセルの製造法において、
該生体内分解性ポリマーを60%(W/W)以上含有させ、
かつマイクロカプセル化後に該ポリマーのガラス転移温
度以上で約24〜約120時間加熱すると、予想外にも
投与直後の生理活性物質の過剰量の初期放出が飛躍的に
抑制され、 投与直後から非常に長期間にわたって一定量
の生理活性物質を放出し、且つ残留有機溶媒が極めて少
ない、医薬品として臨床上、非常に優れた性質を有する
徐放性マイクロカプセルを製造できることを見い出し
た。この知見に基づいて、本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明は、(1)生理活性物質と生
体内分解性ポリマーとを含有する徐放性マイクロカプセ
ルの製造法において、該生体内分解性ポリマーを徐放性
マイクロカプセルに対する最終含有率が60%(W/W)以
上になるように含有させること、及びマイクロカプセル
化後に該生体内分解性ポリマーのガラス転移温度以上で
約24〜約120時間加熱乾燥することを特徴とする徐
放性マイクロカプセルの製造法、(2)生理活性物質が
分子量約200から約80,000のペプチドである前
記(1)記載の製造法、(3)生理活性物質が黄体形成
ホルモン放出ホルモンまたはその類縁体または誘導体で
ある前記(1)記載の製造法、(4)生理活性物質が一
般式(I); (Pyr)Glu-R1-Trp-Ser-R2-R3-R4-Arg-Pro-R5 (I) 〔式中、R1はHis,Tyr,Trpまたはp−NH2−Ph
e、R2はTyrまたはPhe、R3はGlyまたはD型のアミ
ノ酸残基、R4はLeu,IleまたはNle、R5はGly−N
H−R6 (R6は水素原子または水酸基を有しまたは有し
ない低級アルキル基)またはNH−R6 (R6は前記と同
意義)を示す〕で表わされるペプチドまたはその塩であ
る前記(1)記載の製造法、(5)生理活性物質が式 (Pyr)Glu-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-Pro-NHCH2-C
H3 で表わされるペプチドまたはその塩である前記(1)記
載の製造法、(6)生理活性物質が一般式(II);
【化2】 〔式中、Xは水素原子またはテトラヒドロフリルカルボ
キサミドを、Qは水素原子またはメチルを、Aはニコチ
ノイルまたはN,N'−ジエチルアミジノを、Bはイソプ
ロピルまたはN,N'−ジエチルアミジノを示す〕で表さ
れるペプチドまたはその塩である前記(1)記載の製造
法、(7)一般式(II)において、Xがテトラヒドロフ
リルカルボキサミドである前記(6)記載の製造法、
【0006】(8)一般式(II)において、Xが(2
S)−テトラヒドロフリルカルボキサミドである前記
(6)記載の製造法、(9)一般式(II)において、X
が(2S)−テトラヒドロフリルカルボキサミド、Qが
メチル、Aがニコチノイル、Bがイソプロピルである前
記(6)記載の製造法、(10)生理活性物質が甲状腺
ホルモン放出ホルモンである前記(1)記載の製造法、
(11)生体内分解性ポリマーの含有量が70%(W/W)
以上である前記(1)記載の製造法、(12)生体内分
解性ポリマーがα−ヒドロキシカルボン酸類の単独もし
くは共重合体、またはそれらの混合物である前記(1)
記載の製造法、(13)生体内分解性ポリマーが乳酸/
グリコール酸の組成率が約100/0〜約50/50モ
ル%の乳酸/グリコール酸単独重合体又は共重合体であ
る前記(1)記載の製造法、(14)生体内分解性ポリ
マーが乳酸単独重合体である前記(1)記載の製造法、
(15)生体内分解性ポリマーの重量平均分子量が約
3,000〜約30,000である前記(1)記載の製造
法、(16)マイクロカプセルを生体内分解性ポリマー
のガラス転移温度からガラス転移温度より約30℃高い
温度範囲内で加熱乾燥する前記(1)記載の製造法、
(17)マイクロカプセルを生体内分解性ポリマーのガ
ラス転移温度よりは高温で、かつガラス転移温度より5
℃高い温度以下で加熱乾燥する前記(1)記載の製造
法、(18)加熱乾燥時間が約48〜約120時間であ
る前記(1)記載の製造法、(19)マイクロカプセル
化を、水中乾燥法で行う前記(1)記載の製造法、(2
0)生理活性物質の徐放性マイクロカプセルに対する最
終含有率が0.01〜40%(W/W)である前記(1)記載
の製造法、(21)徐放性マイクロカプセルが、生理活
性物質を最終含有率として5〜15%(W/W)、生体内分
解性ポリマーを最終含有率として80〜95%(W/W)含
有する前記(4)記載の製造法、(22)前記(1)記
載の製造法により得られる徐放性マイクロカプセル、
(23)注射用である前記(22)記載のマイクロカプ
セル、(24)前記(23)記載の徐放性マイクロカプ
セルを含有する性ホルモン依存性疾病治療剤または避妊
剤、及び(25)性ホルモン依存性疾病が前立腺肥大
症、前立腺癌、子宮筋腫、子宮内膜症、月経困難症、思
春期早発症または乳癌である前記(24)記載の治療剤
に関する。
【0007】本明細書中でアミノ酸,保護基等に関し、
略号で表示する場合、IUPAC−IUB コミッショ
ン・オン・バイオケミカル・ノーメンクレーチュアー
(Commission on Biochemical Nomenclature)による略
号あるいは当該分野における慣用略号に基づくものと
し、また、アミノ酸に関し光学異性体がありうる場合
は、特に明示しなければL体を示すものとする。また、
本明細書中で使用される略号は次のような意味を示す。 NAcD2Nal :N-アセチル-D-3-(2-ナフチル)アラニル D4ClPhe :D-3-(4-クロロフェニル)アラニル D3Pal :D-3-(3-ピリジル)アラニル NMeTyr :N-メチルチロシル DLys(Nic):D-(イプシロン-N-ニコチノイル)リシル Lys(Nisp):(イプシロン-N-イソプロピル)リシル DhArg(Et2):D-(N,N'-ジエチル)ホモアルギニル
【0008】本発明に用いられる生理活性物質としては
特に限定されないが、生理活性を有するペプチド、抗腫
瘍剤、抗生物質、解熱,鎮痛,消炎剤、鎮咳去痰剤、鎮
静剤、筋弛緩剤、抗てんかん剤、抗潰瘍剤、抗うつ剤、
抗アレルギー剤、強心剤、不整脈治療剤、血管拡張剤、
降圧利尿剤、糖尿病治療剤、抗凝血剤、止血剤、抗結核
剤、ホルモン剤、麻薬拮抗剤、骨吸収抑制剤、血管新生
抑制剤などが挙げられる。本発明で用いられる生理活性
物質としては、生理活性を有するペプチドが好ましい。
該ペプチドとしては、2個以上のアミノ酸によって構成
されるもので、分子量約200〜約80,000のもの
が好ましい。とりわけ、分子量約300〜40000の
ものがより好ましい。最も好ましくは、分子量約100
0〜20000のペプチドである。該ペプチドの具体例
としては、例えば黄体形成ホルモン放出ホルモン(LH
−RH)またはその類縁体(例、LH−RHアゴニス
ト,LH−RHアンタゴニスト等)である。LH−RH
アゴニストの代表例として、例えば一般式(I); (Pyr)Glu-R1-Trp-Ser-R2-R3-R4-Arg-Pro-R5 (I) 〔式中、R1はHis,Tyr,Trpまたはp−NH2−Ph
e、R2はTyrまたはPhe、R3はGlyまたはD型のアミ
ノ酸残基、R4はLeu,IleまたはNle、R5はGly−N
H−R6(R6は水素原子または水酸基を有しまたは有し
ない低級アルキル基)またはNH−R6(R6は前記と同意
義)を示す。〕で表わされるペプチド(以下、単にペプ
チド(I)と称することがある)またはその塩が挙げら
れる〔米国特許第3,853,837,同第4,008,2
09,同第3,972,859,英国特許第1,423,0
83,プロシーデイングス・オブ・ザ・ナショナル・ア
カデミー・オブ・サイエンス・オブ・ジ・ユナイテッド
・ステイツ・オブ・アメリカ(Proceedings of the Nati
onal Academy of Sciences of the United States of A
merica)第78巻第6509〜6512頁(1981年)
参照〕。
【0009】ペプチド(I)において、R3で示される
D型のアミノ酸残基としては、たとえば炭素数が9まで
のα−D−アミノ酸(例、D−Leu,Ile,Nle,Va
l,Nval,Abu,Phe,Phg,Ser,Thr,Met,Al
a, Trp,α−Aibu)などがあげられ、それらは適宜保
護基(例、t−ブチル,t−ブトキシ,t−ブトキシカ
ルボニルなど)を有していてもよい。勿論ペプチド
(I)の酸塩(例、炭酸塩、重炭酸塩、酢酸塩、プロピ
オン酸塩等),金属錯体化合物(例、銅錯体、亜鉛錯体
等)もペプチド(I)と同様に使用しうる。ペプチド
(I)の代表的なペプチドとして、例えば R1=His,
2=Tyr,R3=D−Leu,R4=Leu, R5=NHCH
2−CH3であるペプチド(本ペプチドの 酢酸塩は、一
般名酢酸リュープロレリンと称し、以下TAP−144
と略記することもある)が挙げられる。
【0010】また、生理活性を有するペプチドとして
は、LH−RH拮抗物質(米国特許第4,086,219
号,同第4,124,577号,同第4,253,997
号,同第4,317,815号参照)であって、一般式
(II)
【化3】 〔式中、Xは水素原子またはテトラヒドロフリルカルボ
キサミドを、Qは水素原子またはメチルを、Aはニコチ
ノイルまたはN,N'−ジエチルアミジノを、Bはイソプ
ロピルまたはN,N'−ジエチルアミジノを示す〕で表さ
れるペプチド(以下、単にペプチド(II)と称すること
がある)またはその塩が挙げられる。ペプチド(II)に
おいて、Xは好ましくはテトラヒドロフリルカルボキサ
ミドである。Xは、さらに好ましくは(2S)−テトラ
ヒドロフリルカルボキサミドである。また、Aは好まし
くはニコチノイルである。Bは好ましくはイソプロピル
である。ペプチド(II)が1種以上の不斉炭素原子を有
する場合、2種以上の光学異性体が存在する。このよう
な光学異性体およびこれらの混合物も本発明に含まれ
る。
【0011】ペプチド(II)またはその塩は、自体公知
の方法により製造できる。このような方法としては、例
えば特開平3−101695、ジャーナル・オブ・メデ
ィシナル・ケミストリー(Journal of Medicinal Chemi
stry)、35巻、3942頁、(1992)などに記載の方法ある
いはこれに類する方法が挙げられる。ペプチド(II)の
塩としては、好ましくは、薬理学的に許容される塩が用
いられる。このような塩としては、無機酸(例、塩酸,
硫酸,硝酸など),有機酸(例、炭酸,重炭酸,コハク
酸,酢酸,プロピオン酸,トリフルオロ酢酸,パモイン
酸など)などとの塩が挙げられる。ペプチド(II)の塩
は、さらに好ましくは有機酸(例、炭酸,重炭酸,コハ
ク酸,酢酸,プロピオン酸,トリフルオロ酢酸,パモイ
ン酸など)との塩である。ペプチド(II)の塩は、特に
好ましくは酢酸との塩である。これらの塩は、モノない
しトリ塩のいずれであってもよい。好ましくは、ジない
しトリ塩である。
【0012】ペプチド(II)またはその塩の好ましい例
を以下に示す。
【化4】 〔式中、mは1ないし3の実数を示す〕 (3)NAcD2Nal-D4ClPhe-D3Pal-Ser-Tyr-DhArg(Et2)-Le
u-hArg(Et2)-Pro-DAlaNH2 (4)NAcD2Nal-D4ClPhe-D3Pal-Ser-Tyr-DhArg(Et2)-Le
u-hArg(Et2)-Pro-DAlaNH2・n(CH3COOH) 〔式中、nは1ないし3の実数を示す〕 ペプチド(II)またはその塩は特に好ましくは上記
(1),(2)である。
【0013】また、さらに生理活性を有するペプチドと
しては、たとえばインスリン,ソマトスタチン,ソマト
スタチン誘導体(米国特許第4,087,390号,同第
4,093,574号,同第4,100,117号,同第
4,253,998号参照),成長ホルモン,プロラクチ
ン,副腎皮質刺激ホルモン(ACTH),メラノサイト
刺激ホルモン(MSH),甲状腺ホルモン放出ホルモン
〔(Pyr)Glu-His-ProNH2 の構造式で表わされ、以下TR
Hと略記することもある〕その塩およびその誘導体〔特
開昭50−121273号(USP No. 395924
7),特開昭52−116465号(USP No. 41
00152)公報参照〕,甲状腺刺激ホルモン(TS
H),黄体形成ホルモン(LH),卵胞刺激ホルモン
(FSH),バソプレシン,バソプレシン誘導体{デス
モプレシン〔日本内分泌学会雑誌,第54巻第5号第6
76〜691頁(1978)〕参照},オキシトシン,カ
ルシトニン,副甲状腺ホルモン,グルカゴン,ガストリ
ン,セクレチン,パンクレオザイミン,コレシストキニ
ン,アンジオテンシン,ヒト胎盤ラクトーゲン,ヒト絨
毛性ゴナドトロピン(HCG),エンケファリン,エン
ケファリン誘導体〔米国特許第4,277,394号,ヨ
ーロッパ特許出願公開第31567号公報参照〕,エン
ドルフイン,キョウトルフイン,インターフェロン類
(例、α型,β型,γ型等),インターロイキン類
(例、I,II,III等),タフトシ ン,サイモポイエチ
ン,サイモシン,サイモスチムリン,胸腺液性因子(T
HF),血中胸腺因子(FTS)およびその誘導体(米
国特許第4,229,438号参照),およびその他の胸
腺因子〔医学のあゆみ,第125巻,第10号,835
−843頁(1983年)〕,腫瘍壊死因子(TNF),
コロニー誘発因子(CSF),モチリン,ダイノルフイ
ン,ボムベシン,ニューロテンシン,セルレイン,ブラ
ディキニン,ウロキナーゼ,アスパラギナーゼ,カリク
レイン,サブスタンスP,神経成長因子,細胞増殖因
子,神経栄養因子,血液凝固因子の第VIII因子,第IX因
子,塩化リゾチーム,ポリミキシンB,コリスチン,グ
ラミシジン,バシトラシンおよびエリスロポエチン(E
PO),エンドセリン拮抗作用を有するペプチド類(ヨ
ーロッパ特許公開第436189号,同第457195
号,同第496452号,特開平3−94692号,同
3−130299号公報参照)などが挙げられる。
【0014】前記抗腫瘍剤としては、ブレオマイシン,
メソトレキセート,アクチノマイシンD,マイトマイシ
ンC,硫酸ビンブラスチン,硫酸ビンクリスチン,ダウ
ノルビシン,アドリアマイシン,ネオカルチノスタチ
ン,シトシンアラビノシド,フルオロウラシル,テトラ
ヒドロフリル−5−フルオロウラシル,クレスチン,ピ
シバニール,レンチナン,レバミゾール,ベスタチン,
グリチルリチン,ポリI:C,ポリA:U,ポリICL
Cなどが挙げられる。上記抗生物質としては、例えばゲ
ンタマイシン,ジベカシン,カネンドマイシン,リビド
マイシン,トブラマイシン,アミカシン,フラジオマイ
シン,シソマイシン,塩酸テトラサイクリン,塩酸オキ
シテトラサイクリン,ロリテトラサイクリン,塩酸ドキ
シサイクリン,アンピシリン,ピペラシリン,チカルシ
リン,セファロチン,セファロリジン,セフォチアム,
セフスロジン,セフメノキシム,セフメタゾール,セフ
ァゾリン,セフォタキシム,セフォペラゾン,セフチゾ
キシム,モキサラクタム,チエナマイシン,スルファゼ
シン,アズスレオナムなどが挙げられる。
【0015】前記の解熱,鎮痛,消炎剤としては、サリ
チル酸,スルピリン,フルフェナム酸,ジクロフェナッ
ク,インドメタシン,モルヒネ,塩酸ペチジン,酒石酸
レボルファノール,オキシモルフォンなどが挙げられ
る。鎮咳去痰剤としては、塩酸エフェドリン,塩酸メチ
ルエフェドリン,塩酸ノスカピン,リン酸コデイン,リ
ン酸ジヒドロコデイン,塩酸アロクラマイド,塩酸クロ
フェダノール,塩酸ピコペリダミン,クロペラスチン,
塩酸プロトキロール,塩酸イソプロテレノール,硫酸サ
ルブタモール,硫酸テルブタリンなどが挙げられる。鎮
静剤としては、クロルプロマジン,プロクロルペラジ
ン,トリフロペラジン,硫酸アトロピン,臭化メチルス
コポラミンなどが挙げられる。筋弛緩剤としては、メタ
ンスルホン酸プリジノール,塩化ツボクラリン,臭化パ
ンクロニウムなどが挙げられる。抗てんかん剤として
は、フェニトイン,エトサクシミド,アセタゾラミドナ
トリウム,クロルジアゼポキシドなどが挙げられる。抗
漬瘍剤としては、メトクロプロミド,塩酸ヒスチジンな
どが挙げられる。抗うつ剤としては、イミプラミン,ク
ロミプラミン,ノキシプチリン,硫酸フェネルジンなど
が挙げられる。抗アレルギー剤としては、塩酸ジフェン
ヒドラミン,マレイン酸クロルフェニラミン,塩酸トリ
ペレナミン,塩酸クレミゾール,塩酸ジフェニルピラリ
ン,塩酸メトキシフェナミンなどが挙げられる。
【0016】強心剤としては、トランスパイオキソカン
ファー,テオフィロール,アミノフィリン,塩酸エチレ
フリンなどが挙げられる。不整脈治療剤としては、プロ
プラノール,アルプレノロール,ブフェトロール,オキ
シプレノロールなどが挙げられる。血管拡張剤として
は、塩酸オキシフェドリン,ジルチアゼム,塩酸トラゾ
リン,ヘキソベンジン,硫酸バメタンなどが挙げられ
る。降圧利尿剤としては、ヘキサメトニウムブロミド,
ペントリニウム,塩酸メカミルアミン,塩酸エカラジ
ン,クロニジンなどが挙げられる。糖尿病治療剤として
は、グリミジンナトリウム,グリピザイド,塩酸フェン
フォルミン,塩酸ブフォルミン,メトフォルミンなどが
挙げられる。抗凝血剤としては、ヘパリンナトリウム,
クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。止血剤として
は、トロンボプラスチン,トロンビン,メナジオン亜硫
酸水素ナトリウム,アセトメナフトン,ε−アミノカプ
ロン酸,トラネキサム酸,カルバゾクロムスルホン酸ナ
トリウム,アドレノクロムモノアミノグアニジンメタン
スルホン酸塩などが挙げられる。抗結核剤としては、イ
ソニアジド,エタンブトール,パラアミノサリチル酸な
どが挙げられる。ホルモン剤としては、プレドニゾロ
ン,リン酸ナトリウムプレドニゾロン,デキサメタゾン
硫酸ナトリウム,ベタメタゾンリン酸ナトリウム,リン
酸ヘキセストロール,酢酸ヘキセストロール,メチマゾ
ールなどが挙げられる。
【0017】麻薬拮抗剤としては、酒石酸レバロルファ
ン,塩酸ナロルフィン,塩酸ナロキソンなどが挙げられ
る。骨吸収抑制剤としては、(硫黄含有アルキル)アミ
ノメチレンビスフォスフォン酸などが挙げられる。血管
新生抑制剤としては、血管新生抑制ステロイド〔サイエ
ンス(Science)第221巻719頁(1983年)参
照〕,フマギリン(ヨーロッパ特許公開第325199
号公報参照),フマギロール誘導体(ヨーロッパ特許公
開第357061号,同第359036号,同第386
667号,同第415294号公報参照)などが挙げら
れる。これらのうち、水溶性の生理活性物質の製剤の場
合に過剰の初期放出が認められることが多いため、本発
明は水溶性の生理活性物質に適用するのがより好まし
い。
【0018】生理活性物質の水溶性は、水とオクタノ-
ルとの分配率で定義され、水/オクタノール溶解度の比
が0.1以上の生理活性物質への適用が好ましく、1以
上の生理活性物質への適用がより好ましい。油水分配率
の測定は、「物理化学実験法」鮫島実三郎著,裳華房
刊,昭和36年に記載された方法に従えばよい。すなわ
ち、まず試験管中にn−オクタノールおよび pH5.5
の緩衝液(1対1の等量混合物)を入れる。該緩衝液と
してはたとえばゼーレンゼン(Sφerensen)緩衝液〔Er
geb. Physiol. 12,393(1912)〕,クラーク
ルブス(Clark-Lubs)緩衝液〔J. Bact. 2,(1),1
09,191(1917)〕,マクルベイン(Macllvai
ne)緩衝液〔J. Biol. Chem. 49,183(192
1)〕,ミカエリス(Michaelis)緩衝液〔Die Wasser-
stoffionenkonzentration, p.186(1914)〕,
コルソフ(Kolthoff)緩衝液〔Biochem. Z, 179,4
10(1926)〕などが挙げられる。これに生理活性
物質を適宜量投入し、さらに栓をして恒温槽(25℃)
に浸し、しばしば強く振盪する。そして生理活性物質が
両液層間に溶け、平衡に達したと思われる頃、液を静置
あるいは遠心分離し、上下各層より別々にピペットにて
一定量の液をとり出し、これを分析して各層の中におけ
る生理活性物質の濃度を決定し、n−オクタノール層中
の生理活性物質の濃度/水層中の生理活性物質の濃度の
比をとれば、油水分配率となる。
【0019】生理活性物質はそれ自身であっても、薬理
学的に許容される塩(例えば、生理活性物質がアミノ基
等の塩基性基を有する場合、無機酸、例えば、塩酸,硫
酸,硝酸や有機酸、例えば炭酸,コハク酸等との塩、生
理活性物質がカルボキシ基等の酸性基を有する場合、無
機塩基、例えばナトリウム,カリウム等のアルカリ金属
や有機塩基化合物、例えばトリエチルアミン等の有機ア
ミン類、例えばアルギニン等の塩基性アミノ酸類との
塩)であってもよい。徐放性マイクロカプセルにおい
て、ペプチドなどの生理活性物質の配合量は生理活性物
質の種類、所望の薬理効果および効果の持続期間などに
よって異なるが、マイクロカプセルに対して好ましくは
約0.01〜約40%(W/W)が用いられる。さらに好まし
くは約0.1〜約30%(W/W)が用いられる。
【0020】本発明のマイクロカプセルの基剤に、生体
内分解性ポリマーを用いるのがよい。本発明に用いられ
る生体内分解性ポリマーとしては、末端に遊離のカルボ
キシル基を有する生体内分解性ポリマーが望ましい。末
端に遊離のカルボキシル基を有する生体内分解性ポリマ
ーは、GPC測定による数平均分子量と末端基定量によ
る数平均分子量とがほぼ一致する生体内分解性ポリマー
である。末端基定量による数平均分子量は以下のように
算出される。約1〜約3gの生体内分解性ポリマーを、
アセトン(25ml)とメタノール(5ml)の混合溶媒に
溶解し、フェノールフタレインを指示薬としてこの溶液
中のカルボキシル基を室温(20℃)での撹拌下0.0
5Nアルコール性水酸化カリウム溶液で速やかに滴定
し、次式より数平均分子量を算出する。 末端基定量による数平均分子量=20000×A/B A:生体内分解性ポリマーの質量(g) B:滴定終点までに添加した0.05Nアルコール性水
酸化カリウム溶液の量(ml) 例えば、1種類以上のα−ヒドロキシ酸類から無触媒脱
水重縮合法で合成され、末端に遊離のカルボキシル基を
有する重合体では、GPC測定による数平均分子量と末
端定量による数平均分子量とがほぼ一致する。これに対
し、環状二量体から触媒を用いて開環重合法で合成さ
れ、末端に遊離のカルボキシル基を実質的には有しない
重合体では、末端基定量による数平均分子量がGPC測
定による数平均分子量を大きく上回る。この相違によっ
て、末端に遊離のカルボキシル基を有する重合体は、末
端に遊離のカルボキシル基を有しない重合体と明確に区
別することができる。
【0021】末端基定量による数平均分子量が絶対値で
あるのに対してGPC測定による数平均分子量は各種分
析・解析条件(例えば移動相の種類,カラムの種類,基
準物質,スライス幅の選択,ベースラインの選択等)に
よって変動する相対値である。そのため、両者の一義的
な数値による関連づけは困難であるが、例えばGPC測
定による数平均分子量と末端基定量による数平均分子量
とがほぼ一致するとは、末端基定量による数平均分子量
がGPC測定による数平均分子量の約0.4倍から約2
倍、好ましくは約0.5倍から約2倍、さらに好ましく
は約0.8倍から約1.5倍の範囲であることをいう。ま
た、末端基定量による数平均分子量がGPC測定による
数平均分子量を大きく上回るとは、末端基定量による数
平均分子量がGPC測定による数平均分子量の約2倍を
越えることをいう。
【0022】前記生体内分解性ポリマーの重量平均分子
量は、好ましくは約3,000〜約30,000、さらに
好ましくは約5,000から約25,000、特に好まし
くは約7,000から約20,000である。また、生体
内分解性ポリマーの分散度(重量平均分子量/数平均分
子量)は、好ましくは約1.2から約4.0である。分散
度は、さらに好ましくは、約1.5から約3.5である。
【0023】末端に遊離のカルボキシル基を有する生体
内分解性ポリマーの具体例としては、例えばα−ヒドロ
キシ酸類,通常、α−ヒドロキシカルボン酸(例、グリ
コール酸,乳酸,ヒドロキシ酪酸等),ヒドロキシジカ
ルボン酸類(例、リンゴ酸等),ヒドロキシトリカルボ
ン酸(例、クエン酸等)等の1種以上から無触媒脱水重
縮合で合成された重合体、共重合体、あるいはこれらの
混合物、ポリ−α−シアノアクリル酸エステル、ポリア
ミノ酸(例、ポリ−γ−ベンジル−L−グルタミン酸
等)、無水マレイン酸系共重合体(例、スチレン−マレ
イン酸共重合体等)等が用いられる。重合の形式は、ラ
ンダム、ブロック、グラフトのいずれでもよい。また、
上記したα−ヒドロキシ酸類,ヒドロキシジカルボン酸
類,ヒドロキシトリカルボン酸類が分子内に光学活性中
心を有する場合、D−,L−,DL−体のいずれも用い
ることができる。本発明で用いられる生体内分解性ポリ
マーは公知の方法、例えば特開昭50−17525号,
同56−45920号,同57−118512号,同5
7−150609号,同61−28521号,同62−
54760号公報,ヨーロッパ特許公開第481732
号公報に記載の方法あるいはこれらに準じた方法に従い
製造することができる。
【0024】末端に遊離のカルボキシル基を有する生体
内分解性ポリマーは、好ましくは(1)乳酸単独重合
体、(2)乳酸/グリコール酸共重合体または(3)グ
リコール酸と一般式(III)
【化5】 (式中、Rは炭素数2から8のアルキル基を表す)で示
されるヒドロキシカルボン酸との共重合体(以下、グリ
コール酸共重合体(A)と略称する)およびポリ乳酸
(以下ポリ乳酸(B)と略称する)を混合した生体内分
解性ポリマーである。末端に遊離のカルボキシル基を有
する生体内分解性ポリマーは、特に好ましくは乳酸単独
重合体または乳酸/グリコール酸共重合体である。生体
内分解性ポリマーとして乳酸/グリコール酸共重合体又
は単独重合体を用いる場合、その組成率(乳酸/グリコ
ール酸)(モル%)は約100/0ないし約50/50
が好ましく、さらに好ましくは約90/10ないし約6
0/40である。乳酸/グリコール酸の組成率(モル
%)は、特に好ましくは約80/20ないし約70/3
0である。又乳酸単独重合体も好ましい。
【0025】前記乳酸単独重合体および乳酸/グリコー
ル酸共重合体は、公知の製造法、例えば特開昭61−2
8521号公報に記載の製造法に従って製造できる。乳
酸単独重合体の分解・消失速度は分子量によって大きく
変化するが、長期間(例えば1〜4カ月)型徐放性製剤
とするには、前記の重量平均分子量の範囲の乳酸単独重
合体が好ましい。
【0026】乳酸/グリコール酸共重合体の分解・消失
速度は組成あるいは分子量によって大きく変化するが、
一般的にはグリコール酸分率が低いほど分解・消失が遅
いため、グリコール酸分率を低くするかあるいは分子量
を大きくすることによって放出期間を長くすることがで
きる。逆に、グリコール酸分率を高くするかあるいは分
子量を小さくすることによって放出期間を短くすること
もできる。比較的長期間(例えば1カ月)型徐放性製剤
とするには、前記の組成率および重量平均分子量の範囲
の乳酸/グリコール酸共重合体が好ましい。前記の組成
率および重量平均分子量の範囲の乳酸/グリコール酸共
重合体よりも分解が速い乳酸−グリコール酸共重合体を
選択すると初期バーストの抑制が困難であり、逆に前記
の組成率および重量平均分子量の範囲の乳酸/グリコー
ル酸共重合体よりも分解が遅い乳酸−グリコール酸共重
合体を選択すると有効量の生理活性物質が放出されない
期間を生じやすい。
【0027】前記した一般式(III)中、Rで示される
炭素数2から8の直鎖もしくは分枝状のアルキル基とし
ては、例えばエチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチ
ル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、1
−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−
ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメ
チルブチル、2−エチルブチルなどが用いられる。好ま
しくは、炭素数2から5の直鎖もしくは分枝状のアルキ
ル基が用いられる。具体例としては、例えばエチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチルなどが用い
られる。特に好ましくは、Rはエチルである。一般式
(III)で示されるヒドロキシカルボン酸としては、例
えば2−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ吉草酸、2−
ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−ヒドロキシカプロン
酸、2−ヒドロキシイソカプロン酸、2−ヒドロキシカ
プリン酸などが用いられる。このうち特に、2−ヒドロ
キシ酪酸、2−ヒドロキシ吉草酸、2−ヒドロキシ−3
−メチル酪酸、2−ヒドロキシカプロン酸が好ましい。
一般式(III)で示されるヒドロキシカルボン酸は、特
に好ましくは2−ヒドロキシ酪酸である。これらのヒド
ロキシカルボン酸はD−体、L−体およびD,L−体の
何れでもよいが、D−体/L−体の組成率(モル%)が
約75/25ないし約25/75の範囲のものが好まし
い。さらに好ましくは、D−体/L−体(モル%)が約
60/40ないし約40/60の範囲のヒドロキシカル
ボン酸である。特に好ましくは、D−体/L−体(モル
%)が約55/45ないし約45/55の範囲のヒドロ
キシカルボン酸である。
【0028】グリコール酸共重合体(A)において、共
重合の形式は、ランダム,ブロック,グラフトの何れで
もよい。好ましくは、ランダム共重合体である。一般式
(III)で示されるヒドロキシカルボン酸は、1種また
は2種以上適宜の割合で用いてもよい。グリコール酸共
重合体(A)におけるグリコール酸と一般式(III)で
示されるヒドロキシカルボン酸との組成率は、グリコー
ル酸が約10ないし約75モル%、残りがヒドロキシカ
ルボン酸である場合が好ましい。さらに好ましくは、グ
リコール酸が約20ないし約75モル%、残りがヒドロ
キシカルボン酸である場合である。特に好ましくは、グ
リコール酸が約40〜約70モル%、残りがヒドロキシ
カルボン酸である場合である。これらグリコール酸共重
合体(A)は、重量平均分子量が約2,000から約5
0,000のものが用いられる。重量平均分子量は、好
ましくは約3,000から約40,000である。重量平
均分子量は、さらに好ましくは約8,000から約30,
000である。また、これらのグリコール酸共重合体
(A)の分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は、
好ましくは約1.2から約4.0である。分散度は、特に
好ましくは約1.5から約3.5である。上記グリコール
酸共重合体(A)は、公知の製造法、例えば特開昭61
−28521に記載の方法に従って製造できる。
【0029】ポリ乳酸(B)としては、L−体、D−体
およびこれらの混合物の何れでもよいが、D−体/L−
体(モル%)が約75/25ないし約20/80の範囲
のものが好ましい。さらに好ましくは、D−体/L−体
(モル%)が約60/40ないし約25/75の範囲の
ポリ乳酸(B)である。特に好ましくは、D−体/L−
体(モル%)が約55/45ないし約25/75の範囲
のポリ乳酸(B)である。該ポリ乳酸(B)の重量平均
分子量は、好ましくは約1,500から約30,000で
る。重量平均分子量は、さらに好ましくは約2,000
から約20,000である。重量平均分子量は、特に好
ましくは約3,000から約15,000である。また、
ポリ乳酸(B)の分散度は、好ましくは約1.2から約
4.0である。分散度は、特に好ましくは約1.5から約
3.5である。ポリ乳酸(B)の製造法については、乳
酸の二量体であるラクチッドを開環重合する方法と乳酸
を脱水重縮合する方法が知られている。本発明で使用す
る比較的低分子量のポリ乳酸(B)を得るためには、乳
酸を直接脱水重縮合する方法が好ましい。該製造法は、
例えば特開昭61−28521に記載されている。
【0030】グリコール酸共重合体(A)とポリ乳酸
(B)は、例えば(A)/(B)で表わされる混合比
(重量%)が約10/90ないし約90/10の範囲で
使用される。混合比(重量%)は、好ましくは約20/
80ないし約80/20である。混合比(重量%)は、
さらに好ましくは約30/70ないし約70/30であ
る。(A),(B)のうち何れかの成分が多すぎると
(A)もしくは(B)成分を単独で使用した場合とほと
んど同じ生理活性物質放出パターンを有する製剤しか得
られず、混合基剤による放出後期の直線的な放出パター
ンが期待できない。グリコール酸共重合体(A)および
ポリ乳酸(B)の分解・消失速度は分子量あるいは組成
によって大きく変化するが、一般的にはグリコール酸共
重合体(A)の分解・消失速度の方が速いため、混合す
るポリ乳酸(B)の分子量を大きくする、あるいは
(A)/(B)で表わされる混合比を小さくすることに
よって放出期間を長くすることができる。逆に、混合す
るポリ乳酸の分子量を小さくする、あるいは(A)/
(B)で表わされる混合比を大きくすることによって放
出期間を短くすることもできる。さらに、一般式〔II
I〕で示されるヒドロキシカルボン酸の種類や割合を変
化させることにより、放出期間を調節することもでき
る。徐放性マイクロカプセルにおいて、生体内分解性ポ
リマーの含有率はポリマーの種類などによって異なる
が、マイクロカプセルに対して好ましくは60%以上(W
/W)が用いられる。さらに好ましくは70%(W/W)以上が
用いられる。とりわけ、生理活性物質が式(I)で表わ
されるペプチドである場合、生理活性物質は、徐放性マ
イクロカプセル中の最終含有率として5〜15%(W/
W)、生体分解性ポリマーは、同最終含有率として80〜
95(W/W)含有しているのが好ましい。
【0031】本明細書での重量平均分子量および分散度
とは、重量平均分子量が120,000、52,000、
22,000、9,200、5,050、2,950、1,
050、580、162の9種類のポリスチレンを基準
物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)で測定したポリスチレン換算の分子量および
算出した分散度をいう。測定は、GPCカラムKF80
4Lx2(昭和電工製)、RI モニターL−3300
(日立製作所製)を使用、移動相としてクロロホルムを
用いた。
【0032】以下に、本発明の製造法について詳述す
る。本発明において生理活性物質と生体内分解性ポリマ
ーとを含有するマイクロカプセルを製造する方法として
は、例えば生理活性物質を含む溶液を内水相とし、生体
内分解性ポリマーを含む溶液を油相とするW/O型乳化
物から製造する方法等が用いられる。具体的には、以下
のような公知のマイクロカプセル化方法、例えば水中乾
燥法、相分離法あるいは噴霧乾燥法などによりマイクロ
カプセル化する方法またはこれに準ずる方法が用いられ
る。まず、水に生理活性物質を溶解もしくは懸濁し、こ
れに必要であればゼラチン、寒天、アルギン酸、ポリビ
ニールアルコールあるいは塩基性アミノ酸(例、Lys、H
is等)などの薬物保持物質を加えて溶解もしくは懸濁
し、内水相液とする。薬物保持物質は、特に好ましくは
ゼラチンである。内水相における薬物の濃度は、好まし
くは0.1ないし200%(W/V)である。さらに好
ましくは20ないし110%(W/V)である。特に好
ましくは30ないし100%(W/V)である。薬物保
持物質と生理活性物質の重量比は100:1〜1:10
0、好ましくは10:1〜1:50、さらに好ましくは
10:1〜1:10である。これらの内水相液中には、
生理活性物質の安定性、溶解性を保つための pH調整剤
として、炭酸、酢酸、シュウ酸、クエン酸、リン酸、塩
酸、水酸化ナトリウム、アルギニン、リジンおよびそれ
らの塩などを添加してもよい。また、さらに生理活性物
質の安定化剤として、アルブミン、ゼラチン、クエン
酸、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、デキストリ
ン、亜硫酸水素ナトリウム、ポリエチレングリコールな
どのポリオール化合物などを、あるいは保存剤として、
一般に用いられるパラオキシ安息香酸エステル類(メチ
ルパラベン、プロピルパラベンなど)、ベンジルアルコ
ール、クロロブタノール、チメロサールなどを添加して
もよい。
【0033】このようにして得られた内水相液を、生体
内分解性ポリマーを含む溶液(油相)中に加え、ついで乳
化操作を行い、W/O型乳化物(エマルション)をつく
る。該乳化操作は、公知の分散法、例えば、断続振とう
法、プロペラ型攪はん機あるいはタービン型ホモミキサ
ーなどのミキサーによる方法、コロイドミル法、ホモジ
ナイザー法、超音波照射法などが用いられる。上記生体
内分解性ポリマーを含む溶液(油相)は、該ポリマーを有
機溶媒中に溶解したものが用いられる。該溶媒として
は、沸点が約120℃以下で、かつ水と混和しない性質
のもので、生体内分解性ポリマーを溶解するものであれ
ばよく、たとえばハロゲン化炭化水素(例、ジクロロメ
タン、クロロホルム、クロロエタン、ジクロロメタン、
トリクロロエタン、四塩化炭素など)、脂肪酸エステル
(例、酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、エーテル類
(例、エチルエーテル、イソプロピルエーテルなど)、
芳香族炭化水素(例、ベンゼン、トルエン、キシレンな
ど)等が用いられる。これらは2種以上適宜の割合で混
合して用いてもよい。有機溶媒は、好ましくはハロゲン
化炭化水素、さらに好ましくはジクロロメタンが用いら
れる。油相におけるポリマーの濃度は、最終的にマイク
ロカプセルにおける生体内分解性ポリマーの含有率が6
0%(w/w)以上、好ましくは70〜99%(w/w)にな
る限り特に限定されないが、該ポリマーの分子量、溶媒
の種類によって異なり、好ましくは約0.1ないし約8
0%(W/W)である。さらに好ましくは約1ないし約
70%(W/W)である。特に好ましくは約10ないし
約60%(W/W)である。
【0034】ついで、このようにして調製されたW/O
型エマルションをマイクロカプセル化工程に付す。 (1)水中乾燥法 W/O型エマルションを例えば水中乾燥法によりマイク
ロカプセルとする場合は、該W/Oエマルションをさら
に第3相目の水相(外水相)中に加え、W/O/W型の
3相エマルションを形成させた後、油相中の溶媒を蒸発
させ、マイクロカプセルを調製する。 W/O/W型エマルションは、W/O型エマルションを
つくるのに用いたと同様な乳化操作によりつくられる。
油相の溶媒の蒸発には、通常用いられる方法が用いられ
る。該方法としては、プロペラ型攪はん機、あるいはマ
グネチックスターラーなどで攪はんしながら常圧もしく
は徐々に減圧して行うか、ロータリーエバポレーターな
どを用いて、真空度を調節しながら行う。外水相として
は調製したW/O型エマルションの1〜約10000倍
の体積の外水相を使用する。さらに好ましくは約10〜
約2000倍、より好ましくは約50〜約500倍であ
る。外水相にW/O型乳化物を添加する際、外水相の温
度をあらかじめ例えば約10〜約20℃に調整しておい
てもよい。
【0035】上記外水相中に乳化剤を加えてもよく、そ
の例としては、一般に安定なO/W型エマルションを形
成するものであればいずれでもよいが、たとえば、アニ
オン界面活性剤(オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸
ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムなど)、非イオン
性界面活性剤(ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エ
ステル〔ツイーン(Tween)80、ツイーン(Tween)60、
アトラスパウダー社〕、ポリオキシエチレンヒマシ油誘
導体〔HCO−60、HCO−50、日光ケミカルズ〕
など)、あるいはポリビニールピロリドン、ポリビニー
ルアルコール、カルボキシメチルセルロース、レシチ
ン、ゼラチンなどが用いられる。乳化剤としては、これ
らの中の1種類か、いくつかを組み合わせて使用しても
よい。乳化剤は、特に好ましくはポリビニルアルコール
である。乳化剤の濃度(w/v)は、外水相に対し、約0.
01%から約20%の範囲から適宜選択でき、より好ま
しくは約0.05%から約10%の範囲で用いられる。
【0036】このようにして得られたマイクロカプセル
は遠心分離あるいは濾過して分取した後、マイクロカプ
セルの表面に付着している遊離の生理活性物質、薬物保
持物質、乳化剤などを、蒸留水で数回繰り返し洗浄した
後、再び、蒸留水などに分散して凍結乾燥する。凍結乾
燥中の粒子どうしの凝集を防ぐために、凝集防止剤
〔例、マンニトール,ラクトース,ブドウ糖,デンプン
類(例、コーンスターチ等)などの水溶性糖類、グリシ
ン,アラニン等のアミノ酸類、ゼラチン,フィブリン,
コラーゲン等のタンパク質、塩化ナトリウム,臭化ナト
リウム,炭酸カリウム等の無機塩等〕を加えてもよい。
凝集防止剤は、特に好ましくはマンニトールである。マ
イクロカプセルと凝集防止剤との混合比(重量比)は約5
0:1〜約1:1、好ましくは約20:1〜約1:1、
さらに好ましくは約10:1〜約5:1である
【0037】(2)相分離法 相分離法によりマイクロカプセルを製造する場合は、該
W/Oエマルションに攪はん下、コアセルベーション剤
を徐々に加え、高分子重合体を析出、固化させる。コア
セルベーション剤としては、高分子重合体の溶剤に混和
する高分子系、鉱物油系または、植物油系の化合物で、
カプセル化用重合体を溶解しないものであればよく、例
えば、シリコン油、ゴマ油、大豆油、コーン油、綿実
油、ココナツ油、アマニ油、鉱物油、n−ヘキサン、n
−ヘプタンなどが挙げられる。これらは2種以上混合し
て用いてもよい。このようにして得られたマイクロカプ
セルは、濾過して分取した後、ヘプタン等により繰り返
し洗浄し、コアセルベーション剤を除去する。さらに、
水中乾燥法と同様の方法で遊離薬物の除去、溶媒の脱離
を行う。
【0038】(3)噴霧乾燥法 噴霧乾燥法によりマイクロカプセルを製造する場合に
は、上記W/Oエマルションを、ノズルを用いてスプレ
ードライヤー装置(噴霧乾燥器)の乾燥室内へ噴霧し、
極めて短時間に微粒化液滴内の有機溶媒および水を揮発
させ、微粒状のマイクロカプセルを調製する。ノズルと
しては、二液体ノズル型,圧力ノズル型,回転ディスク
型等がある。このとき、所望により、W/Oエマルショ
ンの噴霧と同時にマイクロカプセルの凝集防止を目的と
して、前記凝集防止剤の水溶液を別ノズルより噴霧する
ことも有効である。とりわけ、前記式(I)で表わされ
る生理活性物質の徐放性マイクロカプセルの製造法にお
いては、水中乾燥法によりマイクロカプセル化するのが
好適である場合が多い。このようにして得られたマイク
ロカプセルは、必要があれば減圧下加温乾燥しマイクロ
カプセル中の水分および溶媒の除去をより完全に行う。
【0039】前記水中乾燥法、相分離法または噴霧乾燥
法で得られたマイクロカプセルを要すれば減圧下、基剤
として用いた生体内分解性ポリマーのガラス転移温度以
上で該マイクロカプセルが溶融せず、又各粒子が互いに
付着しない程度の温度に加熱乾燥し、マイクロカプセル
中の水分および有機溶媒の脱離をより完全に行うと共に
徐放性の改善を行う。有機溶媒は、1000ppm 未満、
好ましくは500ppm未満、より好ましくは100p
pm 未満程度まで除くのがよい。ガラス転移温度と
は、示差走査熱量計(DSC)を用い、加温速度毎分1
0または20℃で昇温した際に得られる中間点ガラス転
移温度(Tmg)をいう。加熱の時期は、徐放性マイクロ
カプセルの凍結乾燥または加温乾燥に引き続いて行うこ
とが好ましいが、特に限定されるものではなく、例えば
小分け後でも可能である。
【0040】加熱温度が基剤として用いた生体内分解性
ポリマーのガラス転移温度未満では、生理活性物質の過
剰量の初期放出性改善の効果がなく、また高温過ぎると
マイクロカプセルの融着,変形,生理活性物質の分解,
劣化等の危険性が増大する。加熱温度は一概にいえない
が、基剤として用いた生体内分解性ポリマーの物性
(例、分子量,安定性等),生理活性物質,マイクロカ
プセルの平均粒子径,加熱時間,マイクロカプセルの乾
燥程度,加熱方法等を考慮し適宜決定することができ
る。好ましくは、基剤として用いた生体内分解性ポリマ
ーのガラス転移温度以上で、該マイクロカプセルが溶融
せず、又各粒子が互いに付着しない程度の温度で加熱乾
燥する。より好ましくは、基剤として用いた生体内分解
性ポリマーのガラス転移温度からガラス転移温度より約
30℃高い温度範囲内で加熱乾燥する。とりわけ、前記
(1)乳酸単独重合体および(2)乳酸/グリコール酸
共重合体が用いられた場合は、これらのガラス転移温度
以上ガラス転移温度より5℃高い温度以下の温度(特に
ガラス転移温度より3〜4℃高い温度)で加熱乾燥する
と、徐放性が顕著に改善される。又、加熱乾燥時の温度
が基剤として用いた生体内分解性ポリマーのガラス転移
温度から5℃高い温度を超えた温度であると、マイクロ
カプセル同志の凝集が有機溶媒残存が多い加熱乾燥初期
に起きやすいことからも、ガラス転移温度より3〜4℃
高い温度で加熱するのが好ましい。
【0041】加熱乾燥時間も加熱温度,処理するマイク
ロカプセル量などによって異なるが、一般的にはマイク
ロカプセル自体の温度が所定の温度に達した後、約24
〜約120時間が好ましい。さらに約48〜約96時間
が好ましい。とりわけ、上限に関しては、加熱時間は残
存有機溶媒、水分が許容値以下であれば何時間でもよい
が、ガラス転移温度以上の条件下ではマイクロカプセル
は軟化しており、マイクロカプセル同志の物理的接触あ
るいはマイクロカプセル積層時の荷重により、変形す
る。従って、有機溶媒、水分の残存が許容値以下になっ
たら、速やかに加熱乾燥を終了することが好ましい。加
熱方法は特に限定されないが、マイクロカプセルが均一
に加熱される方法であればいかなる方法を用いてもよ
い。該加熱乾燥方法の好ましい具体例として、例えば恒
温槽,流動槽,移動層あるいはキルン中で加熱乾燥する
方法、マイクロ波で加熱乾燥する方法などが用いられ
る。これらの中で、恒温槽中で加熱乾燥する方法が好ま
しい。
【0042】本発明方法によって製造された徐放性マイ
クロカプセルは、そのまま細粒剤として生体に投与する
ことができるが、また、種々の製剤に成型して投与する
こともでき、そのような製剤を製造する際の原料物質と
しても使用され得る。上記製剤としては、注射剤、経口
投与製剤(例、散剤、顆粒剤、カプセル剤、錠剤)、経
鼻投与製剤、坐剤(例、直腸坐剤、膣坐剤)などが用い
られる。これらの製剤中含有させる生理活性物質の量
は、生理活性物質の種類,投与剤型,対象とする疾患な
どにより変化し得るが、通常は、1製剤当たり約0.0
01mgから約5g、好ましくは約0.01mgから約2g
である。これらの製剤は、製剤工程において通常一般に
用いられる公知の方法により製造することができる。た
とえば、本発明方法により製造された徐放性マイクロカ
プセルは分散剤(例、Tween 80, HCO 60(日光
ケミカルズ製)、カルボキシメチルセルロース、アルギ
ン酸ナトリウムなど)、保存剤(例、メチルパラベン、
プロピルパラベン、ベンジールアルコール、クロロブタ
ノールなど)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、グリセ
リン、ソルビトール、ブドウ糖など)などと共に水性懸
濁剤に、あるいはオリーブ油、ゴマ油、ラッカセイ油、
綿実油、コーン油などの植物油、プロピレングリコール
などに分散して油性懸濁剤に成形し、注射剤とすること
ができる。さらに、本発明の製造法により作製される徐
放性マイクロカプセルはプレフィルドシリンジのチャン
バー内に充填されてもよいし、また、分散媒と徐放性マ
イクロカプセルをいわゆるダブルチャンバープレフィル
ドシリンジ(DPS)内の異なるチャンバーに分離して
充填してもよい。さらに、上記の徐放性マイクロカプセ
ルの注射剤は、懸濁剤として、上記の組成以外に、賦形
剤(たとえば、マンニトール、ソルビトール、ラクトー
ス、ブドウ糖など)を加えて、再分散した後、凍結乾燥
もしくは噴霧乾燥して固型化し、用時に、注射用蒸留水
あるいは適当な分散媒を加えると、より安定した徐放性
注射剤が得られる。
【0043】たとえば経口投与製剤にするには、自体公
知の方法に従い、本発明方法により製造された徐放性マ
イクロカプセルをたとえば賦形剤(例、乳糖、白糖、デ
ンプンなど)、崩壊剤(例、デンプン、炭酸カルシウム
など)、結合剤(例、デンプン、アラビアゴム、カルボ
キシメチルセルロース、ポリビニールピロリドン、ヒド
ロキシプロピルセルロースなど)または滑沢剤(例、タ
ルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコ
ール6000など)などを添加して圧縮成形し、次いで
必要により、味のマスキング,腸溶性あるいは持続性の
目的のため自体公知の方法でコーティングすることによ
り経口投与製剤とすることができる。そのコーティング
剤としては、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス,エチルセルロース,ヒドロキシメチルセルロース,
ヒドロキシプロピルセルロース,ポリオキシエチレング
リコール,ツイーン80,ブルロニックF68,セルロ
ースアセテートフタレート,ヒドロキシプロピルメチル
セルロースフタレート,ヒドロキシメチルセルロースア
セテートサクシネート,オイドラギット(ローム社製,
西ドイツ,メタアクリル酸・アクリル酸共重合)および
酸化チタン,ベンガラ等の色素が用いられる。
【0044】たとえば経鼻投与製剤とするには、自体公
知の方法に従い、本発明方法により製造された徐放性マ
イクロカプセルを固状、半固状または液状の経鼻投与剤
とすることができる。たとえば、上記固状のものとして
は、該マイクロカプセルをそのまま、あるいは賦形剤
(例、グルコース、マンニトール、デンプン、微結晶セ
ルロースなど)、増粘剤(例、天然ガム類、セルロース
誘導体、アクリル酸重合体など)などを添加、混合して
粉状の組成物とする。上記液状のものとしては、注射剤
の場合とほとんど同様で、油性あるいは水性懸濁剤とす
る。半固状の場合は、水性または油性のゲル剤、あるい
は軟膏状のものがよい。また、これらはいずれも、pH
調節剤(例、炭酸、リン酸、クエン酸、塩酸、水酸化ナ
トリウムなど)、防腐剤(例、パラオキシ安息香酸エス
テル類、クロロブタノール、塩化ベンザルコニウムな
ど)などを加えてもよい。
【0045】たとえば坐剤とするには、自体公知の方法
に従い、本発明方法により製造された徐放性マイクロカ
プセルを油性または水性の固状、半固状あるいは液状の
座剤とすることができる。上記組成物に用いる油性基剤
としては、該マイクロカプセルを溶解しないものであれ
ばよく、たとえば高級脂肪酸のグリセリド〔例、カカオ
脂、ウイテプゾル類(ダイナマイトノーベル社)な
ど〕、中級脂肪酸〔例、ミグリオール類(ダイナマイト
ノーベル社)など〕、あるいは植物油(例、ゴマ油、大
豆油、綿実油など)などが用いられる。また、水性基剤
としては、たとえばポリエチレングリコール類、プロピ
レングリコール、水性ゲル基剤としては、たとえば天然
ガム類、セルロース誘導体、ビニール重合体、アクリル
酸重合体などが用いられる。本発明方法によって製造さ
れた徐放性マイクロカプセルは、注射剤として用いるこ
とが好ましい。本発明方法により製造される徐放性マイ
クロカプセルの平均粒子径は、例えば懸濁注射剤として
使用する場合には、その分散性、通針性を満足させる範
囲であればよく、例えば平均粒子径として約0.1から
約500μmの範囲が挙げられる。平均粒子径は、好ま
しくは約1から約300μm、さらに好ましくは約2か
ら約200μmである。本発明方法によって製造された
マイクロカプセルは、生理活性物質を、2〜3日から約
1年、通常、約1週間から2〜3ケ月に亘る長期間に亘
って徐々に放出することができる。
【0046】本発明方法によって製造された徐放性マイ
クロカプセルは低毒性であり安全に用いられる。本発明
方法により製造された徐放性マイクロカプセルの投与量
は、主薬である生理活性物質の種類と含量、剤形、薬物
放出の持続期間、投与対象動物(例、マウス、ラット、
ウマ、ウシ、人等の温血哺乳動物)、投与対象疾病
(例、前立腺癌,前立腺肥大症,子宮内膜症,子宮筋
腫,思春期早発症,乳癌等のホルモン依存性の疾病およ
び避妊など)により種々異なるが、該主薬の有効量であ
ればよい。たとえば、成人(体重50kg)1人に1回あた
りの投与量として、該マイクロカプセルの重量が約1mg
ないし約10g、好ましくは約5mgないし約2gの範囲
から、適宜選択することができる。なお、上記注射剤と
して投与する場合の懸濁液の容量は、約0.1ないし5m
l、好ましくは約0.5ないし3mlの範囲から適宜選ぶこ
とができる。
【0047】特に、本発明で用いられる前記ペプチド
(I)または(II)及びそれらの塩は、LH−RH作動
作用または拮抗作用を有し、ペプチド(I)または(I
I)及びそれらの塩を含有する本発明の製造法で製造さ
れた徐放性マイクロカプセルは、ホルモン依存性の疾
病、例えば前立腺肥大症、前立腺癌、子宮筋腫、子宮内
膜症、月経困難症、思春期早発症または乳癌等の治療剤
および避妊剤として用いられる。とりわけ、ペプチド
(I)又はその塩を上記治療剤および避妊剤として用い
る場合の成人(体重50kgとして)1人への1回あたり
の投与量は、該ペプチド(I)として約1mg〜100m
g、好ましくは2mg〜50mgである。
【0048】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げて本発明をさ
らに具体的に説明する。なお、以下の記載において、T
mgは前述の中間点ガラス転移温度を示す。
【実施例】
実施例1 1gの酢酸リュープロレリン(TAP−144)と15
7.5mgのゼラチンとを、70〜80℃に加温した蒸留
水1.0mlに加え加温溶解した。ゼラチンが固化しない
程度に若干加温しておいた溶解液に、7.85gの乳酸
/グリコール酸共重合体(乳酸/グリコール酸=75/
25モル%、粘度0.155、重量平均分子量約110
00;和光純薬、尚、粘度及び重量平均分子量は、下記
のようにして求めた。)を13.15gのジクロロメタ
ンに溶解した溶液21gを加え、小型ホモジナイザーで
数分間攪拌乳化し、W/O型エマルションを得た。この
エマルションを10〜20℃に冷却した後、あらかじめ
10〜20℃に調節しておいた0.1%(w/v)ポリビ
ニールアルコール水溶液5000ml中に注入し、タービ
ン型ホモミキサーを用いてW/O/W型エマルションと
した。このW/O/W型エマルションを20〜35℃で
撹拌してジクロロメタンを揮散させ、内部のW/O型エ
マルションを固化させた後、遠心分離機を用いて捕集し
た。これを再び蒸留水に分散後、さらに遠心分離を行
い、遊離薬物及びポリビニールアルコール等を洗浄除去
した。捕集されたマイクロカプセルを少量の蒸留水に懸
濁しD−マンニトール1.5gを添加溶解後、得られた
マイクロカプセル懸濁液を減圧下凍結乾燥に付しマイク
ロカプセルを得た。 重量平均分子量:該共重合体0.20gをテトラヒドロ
フラン(THF)10mlに溶かし、試料溶液とする。別
に重量平均分子量が約964000、約19600、約
5570及び約870のポリスチレン標準品(それぞ
れ、東ソーのカタログ No. F−10,F−2,A−5
000及びA−1000を使用)をそれぞれ0.1gと
りTHF 10mlに溶かし、標準溶液Aとする。また同
分子量が約37900,約9100,約2980及び約
500のポリスチレン標準品(それぞれ、東ソーのカタ
ログ No. F−4,F−1,A−2500及びA−50
0を使用)をそれぞれ0.1gとり、THF 10mlに溶
かし、標準溶液Bとする。試料溶液及び標準溶液A,B
100μl につき、次の条件のゲル浸透クロマトグラ
フ(GPC)法で操作し、下記の計算で重量平均分子量
(Mw)を求めた。 (操作条件) 検 出 器:示差屈折計〔Shodex RI SE−51(昭
和電工)又はこれと同等の性能を有するもの〕。 カ ラ ム:プレカラム Shodex A−800p(50×
6mm内径)にShimadzu HSG−30(500×7.9mm
内径),ShimadzuHSG−20(500×7.9mm内
径),Shimadzu HSG−15(500×7.9mm内径)
及び Shimadzu HSG−10(500×7.9mm内径)
を充てん剤の孔径が減少する順に接続する。またはこれ
らと同等の性能を有するもの。 カラム温度:50℃付近の一定温度 移 動 相:テトラヒドロフラン 流 量:1.0ml/分 注 入 量:100μl (計算)ポリスチレン標準溶液A及びBから得た保持時
間と分子量の対数をプロットして検量線を作成する。次
に、試料溶液から得た共重合体溶出成分を30秒間隔に
分画し、その分画を面積自動積分法により測定する。
【数1】 粘度:該共重合体約1.0gを精密に量り、クロロホル
ムに溶かし、正確に100μlとし、試料溶液とする。
試料溶液及びクロロホルムにつき、25℃でウベローデ
型粘度計を用いて、流下時間を測定し、下式に従い、粘
度を求めた。
【数2】
【0049】実施例2 共重合体として、乳酸/グリコール酸共重合体(乳酸/
グリコール酸=75/25モル%、粘度0.154、重
量平均分子量約10300;和光純薬、粘度及び重量平
均分子量は、実施例1に記載のようにして求めた)を用
い、他は実施例1と同様な方法でマイクロカプセルを得
た。 実施例3 共重合体として、乳酸/グリコール酸共重合体(乳酸/
グリコール酸=75/25モル%、粘度0.155、重
量平均分子量約11500;和光純薬、粘度及び重量平
均分子量は、実施例1に記載のようにして求めた)を用
い、他は実施例1と同様な方法でマイクロカプセルを得
た。
【0050】実施例4 実施例1で得られたマイクロカプセルを、減圧下、基剤
である乳酸/グリコール酸共重合体のTmg(℃)よりも
3℃高い50℃で、約24時間加熱乾燥を行い粉末状の
徐放性マイクロカプセルを得た。 実施例5 実施例1で得られたマイクロカプセルを、減圧下、基剤
である乳酸/グリコール酸共重合体のTmg(℃)よりも
3℃高い50℃で、約48時間加熱乾燥を行い粉末状の
徐放性マイクロカプセルを得た。
【0051】実施例6 実施例1で得られたマイクロカプセルを、減圧下、基剤
である乳酸/グリコール酸共重合体のTmg(℃)よりも
3℃高い50℃で、約96時間加熱乾燥を行い粉末状の
徐放性マイクロカプセルを得た。 実施例7 実施例1で得られたマイクロカプセルを、減圧下、基剤
である乳酸/グリコール酸共重合体のTmg(℃)よりも
3℃高い50℃で、約120時間加熱乾燥を行い粉末状
の徐放性マイクロカプセルを得た。
【0052】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、投与直後の生
理活性物質の過剰量(例、50%など)の初期放出が飛
躍的に抑制され、 投与直後から非常に長期間、2〜3日
から約1年、通常、約1週間から2〜3ケ月にわたって
一定量の生理活性物質を放出し、且つ残留有機溶媒が極
めて少ない、医薬品として臨床上、非常に優れた性質を
有する徐放性マイクロカプセルが容易でかつ好収率で得
られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07K 7/06 ZNA A61K 37/43 ADU 14/58 AED

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生理活性物質と生体内分解性ポリマーとを
    含有する徐放性マイクロカプセルの製造法において、該
    生体内分解性ポリマーを徐放性マイクロカプセルに対す
    る最終含有率が60%(W/W)以上になるように含有させ
    ること、及びマイクロカプセル化後に該生体内分解性ポ
    リマーのガラス転移温度以上で約24〜約120時間加
    熱乾燥することを特徴とする徐放性マイクロカプセルの
    製造法。
  2. 【請求項2】生理活性物質が分子量約200から約8
    0,000のペプチドである請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】生理活性物質が黄体形成ホルモン放出ホル
    モンまたはその類縁体または誘導体である請求項1記載
    の製造法。
  4. 【請求項4】生理活性物質が一般式(I); (Pyr)Glu-R1-Trp-Ser-R2-R3-R4-Arg-Pro-R5 (I) 〔式中、R1はHis,Tyr,Trpまたはp−NH2−Ph
    e、R2はTyrまたはPhe、R3はGlyまたはD型のアミ
    ノ酸残基、R4はLeu,IleまたはNle、R5はGly−N
    H−R6 (R6は水素原子または水酸基を有しまたは有し
    ない低級アルキル基)またはNH−R6 (R6は前記と同
    意義)を示す〕で表わされるペプチドまたはその塩であ
    る請求項1記載の製造法。
  5. 【請求項5】生理活性物質が式 (Pyr)Glu-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-Pro-NHCH2-C
    H3 で表わされるペプチドまたはその塩である請求項1記載
    の製造法。
  6. 【請求項6】生理活性物質が一般式(II); 【化1】 〔式中、Xは水素原子またはテトラヒドロフリルカルボ
    キサミドを、Qは水素原子またはメチルを、Aはニコチ
    ノイルまたはN,N'−ジエチルアミジノを、Bはイソプ
    ロピルまたはN,N'−ジエチルアミジノを示す〕で表さ
    れるペプチドまたはその塩である請求項1記載の製造
    法。
  7. 【請求項7】一般式(II)において、Xがテトラヒドロ
    フリルカルボキサミドである請求項6記載の製造法。
  8. 【請求項8】一般式(II)において、Xが(2S)−テ
    トラヒドロフリルカルボキサミドである請求項6記載の
    製造法。
  9. 【請求項9】一般式(II)において、Xが(2S)−テ
    トラヒドロフリルカルボキサミド、Qがメチル、Aがニ
    コチノイル、Bがイソプロピルである請求項6記載の製
    造法。
  10. 【請求項10】生理活性物質が甲状腺ホルモン放出ホル
    モンである請求項1記載の製造法。
  11. 【請求項11】生体内分解性ポリマーの含有量が70%
    (W/W)以上である請求項1記載の製造法。
  12. 【請求項12】生体内分解性ポリマーがα−ヒドロキシ
    カルボン酸類の単独もしくは共重合体、またはそれらの
    混合物である請求項1記載の製造法。
  13. 【請求項13】生体内分解性ポリマーが乳酸/グリコー
    ル酸の組成率が約100/0〜約50/50モル%の乳
    酸/グリコール酸単独重合体又は共重合体である請求項
    1記載の製造法。
  14. 【請求項14】生体内分解性ポリマーが乳酸単独重合体
    である請求項1記載の製造法。
  15. 【請求項15】生体内分解性ポリマーの重量平均分子量
    が約3,000〜約30,000である請求項1記載の製
    造法。
  16. 【請求項16】マイクロカプセルを生体内分解性ポリマ
    ーのガラス転移温度からガラス転移温度より約30℃高
    い温度範囲内で加熱乾燥する請求項1記載の製造法。
  17. 【請求項17】マイクロカプセルを生体内分解性ポリマ
    ーのガラス転移温度よりは高温で、かつガラス転移温度
    より5℃高い温度以下で加熱乾燥する請求項1記載の製
    造法。
  18. 【請求項18】加熱乾燥時間が約48〜約120時間で
    ある請求項1記載の製造法。
  19. 【請求項19】マイクロカプセル化を、水中乾燥法で行
    う請求項1記載の製造法。
  20. 【請求項20】生理活性物質の徐放性マイクロカプセル
    に対する最終含有率が0.01〜40%(W/W)である請求
    項1記載の製造法。
  21. 【請求項21】徐放性マイクロカプセルが、生理活性物
    質を最終含有率として5〜15%(W/W)、生体内分解性
    ポリマーを最終含有率として80〜95%(W/W)含有す
    る請求項4記載の製造法。
  22. 【請求項22】請求項1記載の製造法により得られる徐
    放性マイクロカプセル。
  23. 【請求項23】注射用である請求項22記載のマイクロ
    カプセル。
  24. 【請求項24】請求項23記載の徐放性マイクロカプセ
    ルを含有する性ホルモン依存性疾病治療剤または避妊
    剤。
  25. 【請求項25】性ホルモン依存性疾病が前立腺肥大症、
    前立腺癌、子宮筋腫、子宮内膜症、月経困難症、思春期
    早発症または乳癌である請求項24記載の治療剤。
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