JPH09132478A - 多孔質炭化珪素焼結体及びその製造方法 - Google Patents

多孔質炭化珪素焼結体及びその製造方法

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JPH09132478A
JPH09132478A JP7311696A JP31169695A JPH09132478A JP H09132478 A JPH09132478 A JP H09132478A JP 7311696 A JP7311696 A JP 7311696A JP 31169695 A JP31169695 A JP 31169695A JP H09132478 A JPH09132478 A JP H09132478A
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JP
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silicon carbide
sliding
molding
porous silicon
carbide sintered
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JP7311696A
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Akira Kani
明 可児
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Eagle Industry Co Ltd
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Eagle Industry Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B38/00Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摺動面に常に良好な液体潤滑膜が形成され摺
動性に優れた炭化珪素摺動材を提供する。 【解決手段】 炭化珪素微粉末に炭化ほう素粉末、カー
ボンブラック粉末、アルミナ粉末、ポリビニルアルコー
ル等の適量の焼結助剤を混合して複数種類の成形用顆粒
体を造粒し、この複数種類の成形用顆粒体を混合して圧
縮成形し焼結することによって、平均気孔径が0.5μ
m〜10μmの気孔を、2〜18容量%の気孔率で含有
する多孔質炭化珪素焼結体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化珪素(Si
C)の焼結技術に関し、特に、例えばメカニカルシール
の摺動材等のように過酷な摺動条件下で使用される多孔
質炭化珪素焼結体及びその製造方法を提供するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】軸封装置であるメカニカルシールは、回
転軸側に設けられてこの回転軸と共に回転する摺動材
と、軸周の非回転のハウジング側に設けられた静止側の
摺動材とが、軸心と直交する端面同士で密接摺動するこ
とによって、軸周からの液体等の漏洩を阻止するもので
あるため、前記摺動材には優れた耐摩耗性や摺動特性が
要求される。近年、このような摺動材としては、炭化珪
素焼結体が多く使用されている。これは、炭化珪素焼結
体からなる摺動材は過酷な摺動条件に対する耐久性に優
れているので、摺動面圧と回転周速度との積で表される
PV値の限界値が高くなり、機器の高性能化及び小型化
を図ることができるからである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、液体を密封対
象とするメカニカルシールにおいては、密封対象液体の
一部は静止側摺動材と回転側摺動材の互いの摺動面間に
介入して潤滑液膜として機能する。ところが、炭化珪素
焼結体からなる摺動材は、その鏡面状の平滑な摺動面同
士を摺動させた場合に、しばしば「鳴き」と呼ばれる耳
障りなグーグー又はキーキーという摺擦音や、リンキン
グと呼ばれる摺動面の固着現象を発生し、また、炭化珪
素焼結体からなる摺動材に、自己潤滑性を有するカーボ
ン成形体からなる摺動材を摺動させた場合は、上記のよ
うな摺擦音や固着現象は防止できるが、カーボン側の摺
動面にブリスタと呼ばれる虫食い状の異常損耗がしばし
ば発生する問題が指摘される。そしてこれらの問題は、
摩擦熱によって摺動面間の潤滑液膜が部分的又は完全に
消失して潤滑不足となることにより発生するものであ
る。
【0004】本発明は、上記のような事情のもとになさ
れたもので、その技術的課題とするところは、摺動材と
して用いられる炭化珪素焼結体において、摺動面に常に
良好な液体潤滑膜が形成されるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題を有
効に解決するための手段として、本発明に係る多孔質炭
化珪素焼結体は、平均気孔径が0.5μm〜10μmの
気孔を、2〜18容量%の気孔率で有するものである。
【0006】すなわち、この多孔質炭化珪素焼結体を摺
動材として他の部材と摺動させた場合に、摺動面に存在
する多数の開放気孔(凹部)が、この摺動面と相手材の
摺動面との間に流体力学的な潤滑液膜として介入する液
体を保持する潤滑液溜りとして機能し、各開放気孔に保
持された液体が、起動時の摺動熱によって摺動面に直ち
に滲み出して安定した潤滑液膜が形成されるのである。
また、摺動面が徐々に摩耗すると、これに伴って摺動面
上の一部の開放気孔が消滅する一方、次々と焼結体内部
の気孔が現れるため、潤滑液溜りとしての機能が損なわ
れない。
【0007】ここで、本発明において気孔の平均気孔径
の範囲を0.5μm〜10μmと規定したのは、平均気
孔径が0.5μm未満では、気孔による摺動面の微小凹
部に浸透した液体が短時間で摺動面間に滲み出さなくな
るので摺動初期に潤滑不足を発生し、平均気孔径が10
μmを超えると、これらの気孔によって摺動面に形成さ
れる微小凹部の縁が切り立った形状になって相手摺動面
に対する攻撃性が高くなり、いわゆる「おろし金」作用
によって相手摺動材の摩耗を促進させてしまう傾向のあ
ることが判明したからである。また、気孔率を2〜18
容量%と規定したのは、気孔による摺動面の微小凹部が
潤滑液溜りとして有効に機能することが気孔率2容量%
以上の場合において認められたことと、18容量%を超
える気孔率では、大幅な強度低下を来すからである。
【0008】上記多孔質炭化珪素焼結体は、炭化珪素微
粉末に焼結助剤を混合して複数種類の成形用顆粒体を造
粒し、この複数種類の成形用顆粒体を混合して加圧成形
しその成形体を焼結することによって得られる。焼結助
剤としては、例えば炭化ほう素粉末、カーボンブラック
粉末、アルミナ粉末等、炭化珪素の焼結に用いられる公
知のものである。また、種類の異なる成形用顆粒体は、
炭化珪素微粉末の粒度、焼結助剤の配合量及び種類のう
ちいずれか1以上を相違させることによって得られたも
ので、焼結の際に、これらの成形用顆粒体の焼結性の相
違によって気孔が形成されるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係る多孔質炭化珪素焼結
体は、例えばメカニカルシールの静止側及び/又は回転
側摺動材として使用される。この摺動材は円環状であ
り、軸心に対して直角な一端面を密封摺動面とするもの
で、その製造に際しては、まず炭化珪素微粉末に適量の
焼結助剤を配合して均一に混合し、これを造粒すること
によって成形用顆粒体を得る。この成形用顆粒体は、炭
化珪素微粉末の粒度、焼結助剤の配合量及び焼結助剤の
種類のうちいずれか1以上を相違させた複数種類を用意
する。これら複数種類の成形用顆粒体を十分に混合した
後、金型に充填して環状に加圧成形し、その成形体を前
記複数種類の成形用顆粒体のうちの特定の成形用顆粒体
を緻密に焼結するための焼結条件に合わせて焼結する。
【0010】炭化珪素微粉末の粒度、焼結助剤の配合
量、焼結助剤の種類が相違する成形用顆粒体は、緻密な
焼結組織を発現するための焼結条件も微妙に異なる。し
たがって、これら複数種類の成形用顆粒体を混合して圧
縮成形した成形体を、特定の成形用顆粒体に合わせて焼
結温度や焼結時間等を設定すると、この特定の成形用顆
粒体からなる部分は緻密に焼結されるが、他の成形用顆
粒体からなる部分は緻密な組織にならず、これによって
気孔が形成される。この場合、気孔の平均気孔径は、前
記他の成形用顆粒体における炭化珪素微粉末の粒度、焼
結助剤の配合量、焼結助剤の種類、加圧成形地の圧力等
によって調整され、気孔率は、前記特定の成形用顆粒体
と他の成形用顆粒体との混合比率によって調整される。
【0011】
【実施例】まず粒子径0.3μm〜0.6μmの炭化珪
素微粉末100重量部に対し、焼結助剤として炭化ほう
素粉末0.4重量部、カーボンブラック粉末1.0重量
部及びアルミナ粉末0.3重量部と、ポリビニルアルコ
ール2.3重量部を添加し、水を加えて40%濃度のス
ラリーとした。次にこのスラリーをボールミルの中で1
2時間混合し、スプレードライヤにて平均径80μmの
成形用顆粒体を造粒した(これを成形用顆粒体Aとす
る)。一方、粒子径5〜9μmの炭化珪素微粉末を用
い、上述と同様の方法によって平均径80μmの成形用
顆粒体を造粒した(これを成形用顆粒体Bとする)。
【0012】次に、成形用顆粒体Aを70%と成形用顆
粒体Bを30%の割合で十分に均一混合し、これを金型
に充填して1.2ton/cm2 の圧力で加圧成形し
た。その後、この成形体をアルゴンガス雰囲気中で2,
050℃の温度で2時間焼結することによって、多孔質
炭化珪素焼結体を得た。この焼結体において、成形用顆
粒体Aに由来する部分は気孔の存在しない緻密な結合組
織が形成され、成形用顆粒体Bに由来する部分には3μ
m〜5μmの気孔が形成されており、全体の気孔率は7
%であった。
【0013】なお、上述の実施例は、粒子径の異なる炭
化珪素微粉末によって種類の異なる成形用顆粒体を準備
したが、焼結助剤の成分や配合率を変えた成形用顆粒体
によっても、多孔質炭化珪素焼結体の焼結が可能であ
る。
【0014】
【発明の効果】本発明によると、摺動面に現れた多数の
気孔による各微小凹部が潤滑液溜りとして機能し、安定
した潤滑液膜が形成されるので、炭化珪素の摺動面同士
を摺動させた場合の摺動面の鳴き及び固着現象や、カー
ボン摺動材を摺動させた場合のカーボンブリスタが有効
に防止され、「おろし金」作用による相手摺動材の摩耗
促進がなく、強度低下を来さない多孔質摺動材を提供可
能である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均の気孔径が0.5μm〜10μmの
    気孔を、2〜18容量%の気孔率で有することを特徴と
    する多孔質炭化珪素焼結体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の多孔質炭化珪素焼結体
    を製造する方法であって、 炭化珪素微粉末に焼結助剤を混合して複数種類の成形用
    顆粒体を造粒し、 この複数種類の成形用顆粒体を混合して加圧成形しその
    成形体を焼結することを特徴とする多孔質炭化珪素焼結
    体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2の記載において、 成形用顆粒体の種類の相違を、炭化珪素微粉末の粒度、
    焼結助剤の配合量及び焼結助剤の種類のうちいずれか1
    以上を相違させることによって与えることを特徴とする
    多孔質炭化珪素焼結体の製造方法。
JP7311696A 1995-11-07 1995-11-07 多孔質炭化珪素焼結体及びその製造方法 Withdrawn JPH09132478A (ja)

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