JPH09131954A - スタンプ - Google Patents

スタンプ

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JPH09131954A
JPH09131954A JP31600695A JP31600695A JPH09131954A JP H09131954 A JPH09131954 A JP H09131954A JP 31600695 A JP31600695 A JP 31600695A JP 31600695 A JP31600695 A JP 31600695A JP H09131954 A JPH09131954 A JP H09131954A
Authority
JP
Japan
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stamp
porous support
ink
seal member
thermal head
Prior art date
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Pending
Application number
JP31600695A
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English (en)
Inventor
Minoru Yamamoto
稔 山本
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多孔性支持体3の下面をシール部材5で覆
い、シール部材5を所定のパターンで加熱溶融処理し
て、多孔性支持体3の孔を塞ぐこと。 【解決手段】 シール部材5をサーマルヘッドにて所定
のパターンで加熱溶融処理すると、シール部材5の加熱
溶融された部分のみが多孔性支持体3の下面に融着し
て、多孔性支持体3の孔が塞がれる。また、多孔性支持
体3の下面のうちシール部材5の加熱溶融されない部分
が、インク透過性を有する印面パターンに形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔性支持体に印
面部を形成したスタンプに関し、特に、多孔性支持体の
下面を覆った熱可塑性の薄膜状のシール部材を、サーマ
ルヘッドを用いて所定のパターンに加熱溶融し、その溶
融したシール部材が多孔性支持体の下面に融着して多孔
性支持体の孔を塞いで、印面部を形成したものである。
【0002】
【従来の技術】従来のスタンプは、把持部を有するスタ
ンプ体の下面にゴム製の印版を取付けた構造で、印版の
下面に凸状の印面パターンを有する印面部が形成されて
いる。しかし、この種のスタンプにおいては、ゴム板に
凸状の印面パターンを形成する関係上、注文後入手まで
かなりの期間がかかり高価であることから、最近では、
印版を熱可塑性とインク透過性を有する多孔性支持体で
構成し、多孔性支持体の表面を所定のパターンで加熱溶
融処理して、インク透過性を有する印面パターンと液密
性を有する非印面パターンを形成したスタンプが実用化
されている。
【0003】例えば、特開昭60−193686号公報
には、前記多孔性支持体の表面に印面部を形成する為の
型体が設けられている。型体の表面部には印面パターン
に対応する凹部と非印面パターンに対応する凸部が形成
され、型体を加熱して多孔性支持体に押圧すると、型体
の凸部で多孔性支持体が圧縮して加熱され、インク透過
性を消失して非印面パターンに形成され、加熱溶融処理
されない部分がインク透過性を有する凸状の印面パター
ンに形成されるように構成してある。しかし、このスタ
ンプにおいては、多孔性支持体に印面部を形成する為の
型体を製作する必要があるため、製作コストが非常に高
価になるという問題がある。
【0004】一方、既存のサーマルヘッドを用いて、多
孔性支持体の表面を加熱溶融処理して印面部を形成した
スタンプが本出願人による特願平7−204329号の
明細書及び図面において提案されている。サーマルヘッ
ドは既存のサーマルプリンタに備えられ実用化されてい
るが、そのヘッド部には点状発熱素子が一列状配設され
ており、ヘッド部で多孔性支持体を押圧しつつサーマル
ヘッドを多孔性支持体の表面を移動させながら、所定の
パターンで多孔性支持体の表面を加熱溶融処理すると、
溶融した多孔性支持体で多孔性支持体の表面の孔が塞が
れてインク不透過性の薄膜が形成され、多孔性支持体の
加熱溶融処理されなかった部分が、インク透過性を有す
る印面パターンに形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、サーマルヘッド
で多孔性支持体に印面部を形成したスタンプにおいて
は、多孔性支持体に孔が大きく孔の密度が大きいものを
適用すると、多孔性支持体を加熱溶融処理しても、全て
の孔を完全に塞ぐことができず、逆に孔が小さく孔の密
度が小さい多孔性支持体を適用すると、多孔性支持体を
加熱溶融処理して孔を塞ぐことができるが、粒子が非常
に小さなインクしか適用できないという問題がある。し
かも、多孔性支持体に直接サーマルヘッドを押圧するの
で、サーマルヘッドに溶融した多孔性支持体が付着する
という問題もある。
【0006】本発明の目的は、多孔性支持体の印面パタ
ーン以外の部分の孔を完全に塞ぐこと、加熱溶融された
シール部材がサーマルヘッドに付着するのを防止するこ
と、等である。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1のスタンプは、
把持部とこの把持部の下端側に連結されたスタンプ本体
部とスタンプ本体部に形成した下端開放状の収容部とを
有するスタンプ体と、前記収容部から下端部が突出する
状態にして収容部に収容され印面部に適した硬さの多孔
性の多孔性支持体と、前記多孔性支持体の下面を覆うよ
うに剥離自在に固着された熱可塑性の薄膜状のシール部
材であって、サーマルヘッドを用いて所定のパターンに
加熱溶融された部分のみが多孔性支持体の下面に融着し
て多孔性支持体の孔を塞ぐ薄膜状のシール部材と、前記
シール部材の下面に貼着され耐熱性に優れた薄膜状の保
護シートであって、サーマルヘッドによるシール部材に
対する加熱溶融処理後にシール部材のうちの加熱溶融さ
れない部分とともにシール部材から剥離除去される保護
シートとを備えたものである。
【0008】印面部に適した硬さの多孔性の多孔性支持
体の下面をシール部材で覆ったので、サーマルヘッドで
シール部材を所定のパターンで加熱溶融処理すると、シ
ール部材の加熱溶融された部分のみが、多孔性支持体の
下面に融着して、多孔性支持体の孔が完全に塞がれ、多
孔性支持体の下面のうちシール部材が加熱溶融されない
部分が、インク透過性を有する印面パターンに形成され
る。
【0009】シール部材を多孔性支持体の下面に剥離自
在に固着し、シール部材の下面に保護シートを貼着した
ので、サーマルヘッドでシール部材に加熱溶融処理した
後に保護シートを剥がすと、保護シートとともにシール
部材のうちの加熱溶融されない部分が剥離除去される。
しかも、保護シートは耐熱性に優れているので、サーマ
ルヘッドの加熱溶融処理によって溶融することもなく、
溶融したシール部材がサーマルヘッドに付着するのを防
止できる。
【0010】請求項2のスタンプは、請求項1の発明に
おいて、前記多孔性支持体は、インクを含浸可能な合成
樹脂製の発泡材料で構成されたものである。それ故、多
孔性支持体にインクを確実に含浸させることができる。
【0011】請求項3のスタンプは、請求項2の発明に
おいて、前記スタンプ本体部の下端部の外周部に一体形
成され多孔性支持体の下端外周部の一部を支持する複数
のL型係止爪であって、サーマルヘッドによる加熱溶融
処理後にスタンプ本体部から分離される複数のL型係止
爪を設けたものである。複数のL型係止爪を設けること
により、シール部材にサーマルヘッドで加熱溶融処理す
る際、サーマルヘッドがシール部材を介して多孔性支持
体に押圧されても、多孔性支持体が弓なりに弾性変形す
るのを防止できるので、サーマルヘッドにより多孔性支
持体の下面部に高い精度で加熱溶融処理を実行できる。
【0012】請求項4のスタンプは、請求項1又は請求
項3の発明において、収容部のうちの多孔性支持体の上
側にインクを含浸可能なインク含浸体を配設し、そのイ
ンク含浸体にインクを供給する為のインク供給口をスタ
ンプ体に設けたものである。インク供給口からインク含
浸体に供給されたインクは、インク含浸体からその下側
の多孔性支持体に供給されるので、一度インクを供給す
ると複数回の印刷が可能になる。
【0013】請求項5のスタンプは、請求項4の発明に
おいて、前記収容部のうちのインク含浸体の上側に、イ
ンク供給口から供給されるインクをインク含浸体の上面
の全面に分散させる分散部材を設けたものである。即
ち、分散部材によりインク供給口から供給されるインク
をインク含浸体の上面の全面に分散させることで、イン
クをインク含浸体に均一に含浸させることができ、多孔
性支持体の下面に形成された印面パターンから、均等に
インクを染み出させることができる。
【0014】請求項6のスタンプは、請求項5の発明に
おいて、前記把持部がインク供給口を開閉可能に閉じる
蓋部材として兼用されたものである。それ故、インク供
給口に蓋をする蓋部材を設ける必要がないので、部材数
を少なくしてスタンプを非常に安価に製造できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しつつ説明する。本実施形態に係るスタンプ
は、インク透過性を有する印面パターンと、液密性を有
する非印面パターンからなる印面部を多孔性支持体の表
面部に形成したスタンプに本発明を適用した場合の例で
ある。
【0016】図1〜図3のスタンプ1は、多孔性支持体
3の下面に印面部25を形成する前のスタンプを示して
いる。このスタンプ1は、スタンプ体2と、スタンプ体
2に保持された多孔性支持体3と、多孔性支持体3の下
面に装着された印面部形成シート4とで構成されてい
る。スタンプ体2は、把持部10と、把持部10の下端
側に連結されたスタンプ本体部11からなり、スタンプ
本体部11には下端開放状の収容部12が形成され、こ
の収容部12に多孔性支持体3が収容されている。収容
部12の上面の外周部には、接着剤14が塗布されてお
り、収容部12に多孔性支持体3が収容されると、接着
剤14で多孔性支持体3の上部が接着される。
【0017】スタンプ本体部11の下端部の外周部に
は、多孔性支持体3の下端外周部の一部と印面部形成シ
ート4の一部とを支持する4つのL型係止爪13が設け
られている。L型係止爪13はスタンプ本体部11と一
体形成され、L型係止爪13とスタンプ本体部11の連
結部の外面部には、切込み部13aが形成されており、
サーマルヘッド50による加熱溶融処理後、即ち、多孔
性支持体3に印面部25が形成された後に、これらL型
係止爪13は、切込み部13aから折られてスタンプ本
体部11から分離される。
【0018】多孔性支持体3は、インクを含浸可能な直
方体状の合成樹脂製の発泡材料(例えば、複数の孔を有
するポリオレフィン系のポリエチレン)で構成され、そ
の下端部を収容部12から僅かに下方へ突出させた状態
にして、収容部12に収容されている。尚、多孔性支持
体3を天然繊維(例えば、マニラ麻、こうぞ、みつまた
等)、又は、合成繊維(例えば、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリビニルアルコール、ポリアクリルニトリル
等)、又は、半合成繊維(例えば、レーヨン等)等で構
成してもよい。
【0019】図4に示すように、印面部形成シート4
は、多孔性支持体3の下面を覆うように剥離自在に固着
された熱可塑性の薄膜状のシール部材5と、シール部材
5の下面に貼着された薄膜状の保護シート6で構成され
ている。シール部材5は、厚さ数100μm のポリプロ
ピレンで形成され、サーマルヘッド50で所定のパター
ンに加熱溶融された部分のみが、多孔性支持体3の下面
に融着して多孔性支持体3の孔を塞ぐように構成してあ
る。尚、シール部材5には、サーマルヘッド50により
加熱溶融して多孔性支持体3の孔を塞ぐようなもの(例
えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体やポリアミド等)
であれば適用できる。
【0020】保護シート6は、シール部材5の下面に貼
着され、厚さ数10μm 〜数100μm の耐熱性に優れ
たアルミ板で構成されている。サーマルヘッド50でシ
ール部材5を加熱溶融処理した後に、保護シート6を剥
離すると、保護シート6とともにシール部材5のうちの
加熱溶融されない部分が剥離除去されるように構成して
ある。尚、保護シート6には、耐熱性と熱伝導性に優れ
たもの(例えば、ポリエチレンテレフタレート等)であ
れば適用できる。
【0021】次に、多孔性支持体3の下面に印面部25
を形成する方法について説明する。尚、図1に示すよう
に、シール部材5と保護シート6とを、予め貼着させた
状態で多孔性支持体3の下面に固着してから、多孔性支
持体3を弾性変形させて、L型係止爪13と緩衝しない
ように収容部12に収容して、図2、図3に示すスタン
プ1が組立てられる。
【0022】先ず、スタンプ1を加熱穿孔装置(図示
略)のサーマルヘッド50により、印面部形成シート4
に所望のパターンで押圧加熱するが、ここで、加熱穿孔
装置について簡単に説明する。加熱穿孔装置には、文字
や記号等を入力する文字キーと各種機能キー等を有する
キーボード部と、入力された文字や記号等を表示可能な
液晶表示部と、スタンプ1を着脱自在に装着するスタン
プ装着部と、スタンプ1の多孔性支持体3を下面側から
押圧加熱する為のサーマルヘッド50と、サーマルヘッ
ド50を多孔性支持体3に押圧させて移動駆動する駆動
手段等が設けられ、加熱穿孔装置の制御装置には、この
装置を制御する種々の制御プログラム、かな入力文字列
を漢字に変換する漢字変換プログラム等が格納されてい
る。
【0023】この加熱穿孔装置により、スタンプ1をス
タンプ装着部に装着して、サーマルヘッド50で印面部
形成シート4を加熱溶融処理するが、その際、4つのL
型係止爪13により、多孔性支持体3が弓なりに弾性変
形するのを防止でき、サーマルヘッド50により多孔性
支持体3の下面部に高い精度で加熱溶融処理を実行でき
る。サーマルヘッド50により印面部形成シート4が所
定のパターンで加熱溶融処理されると、図5、図6に示
すように、シール部材5の加熱溶融された部分のみが、
多孔性支持体3の下面に融着して、多孔性支持体3の孔
を塞いで液密性の薄膜20が形成され、シール部材5の
加熱溶融されない部分が、インク透過性を有する印面パ
ターン21に形成される。
【0024】次に、図7に示すように、4つのL型係止
爪13を、切込み部13aから外側へ折ってスタンプ本
体部11から分離し、その後、多孔性支持体3の下面か
ら保護シート6を剥離除去すると、保護シート6ととも
に、シール部材5のうちの加熱溶融されない部分が除去
され、図8、図9に示すように、多孔性支持体3の下面
に、印面パターン21を有する印面部25が形成され
る。
【0025】このスタンプ1で印刷する際には、先ず、
インクを含浸させたスタンプパッド(図示略)に、印面
部25を押圧して、多孔性支持体3の印面パターン21
にインクを吸収させ、スタンプパッドに押圧した際に液
密性の薄膜20の下面に付着したインクを取る為に、数
回の試し印刷をした後、印刷対象体に印面部25を押圧
して印面パターン21の印刷対象画像「ABCDE」を
印刷する。
【0026】このスタンプ1によれば、印面部に適した
硬さの多孔性の多孔性支持体3の下面を覆うシール部材
5を設けたので、サーマルヘッド50でシール部材5の
加熱溶融された部分のみが、多孔性支持体3の下面に融
着して、多孔性支持体3の孔を完全に塞がぐことができ
る。しかも、シール部材5を多孔性支持体3の下面に剥
離自在に固着し、シール部材5の下面に貼着した保護シ
ート6を設けたので、サーマルヘッド50によるシール
部材5を加熱溶融処理した後、保護シート6を剥がす
と、保護シート6とともにシール部材5のうちの加熱溶
融されない部分を剥離除去することができる。
【0027】更に、保護シート6は耐熱性に優れている
ので、サーマルヘッド50の加熱溶融処理によってシー
ル部材5が溶融することもなく、溶融したシール部材5
がサーマルヘッド50に付着するのを防止できる。ま
た、多孔性支持体3は、合成樹脂製の発泡材料で構成さ
れているので、インクを確実に含浸させることができ、
しかも、一度多孔性支持体3にインクを含浸させると、
複数回の印刷が可能になる。
【0028】また、スタンプ本体部11の下端部の外周
部に一体形成され多孔性支持体3の下端外周部の一部を
支持する複数のL型係止爪13であって、サーマルヘッ
ド50による加熱溶融処理後にスタンプ本体部11から
分離される複数のL型係止爪13を設けたもので、シー
ル部材5にサーマルヘッド50で加熱溶融処理する際、
サーマルヘッド50がシール部材5を介して多孔性支持
体3に押圧されても、多孔性支持体3が弓なりに弾性変
形するのを防止できるので、サーマルヘッド50により
多孔性支持体3の下面部に高い精度で加熱溶融処理を実
行できる。
【0029】次に、前記実施形態のスタンプ1の変更例
について説明する。但し、同一のものには同一の符号を
付し、その説明を省略する。図10に示すように、この
スタンプ1Aには、前記実施形態のスタンプ1におい
て、スタンプ本体部11の上壁部にインク供給口26
と、このインク供給口26に螺合して栓をする栓部材2
7とを設けらたものである。このスタンプ1Aにおいて
は、インクをインク供給口26から多孔性支持体3に供
給でき、多孔性支持体3の下面側からインクを吸収させ
なくてもよいので、印面部25のスタンプパッドへの押
圧により、液密性の薄膜20の下面にインクが付着する
のを防止できるとともに、一度インクを供給すると複数
回の印刷が可能になる。
【0030】次に、別実施形態のスタンプについて説明
する。図11、図12のスタンプ1Bは、多孔性支持体
31の下面に印面部47を形成する前のスタンプを示し
ている。このスタンプ1Bは、スタンプ体30と、スタ
ンプ体30に保持されている多孔性支持体31とインク
含浸体32と分散部材33と、多孔性支持体31の下面
に装着される印面部形成シート4Bとで構成される。
【0031】スタンプ体30は、スタンプ本体部40と
保持部45からなり、スタンプ本体部40には下端開放
状の収容部41が形成され、この収容部41には、下側
から多孔性支持体31、インク含浸体32、分散部材3
3が収容されている。スタンプ本体部40の上端部には
突出部43が設けられ、この突出部43に、外部からイ
ンク含浸体32にインクを供給する為のインク供給口4
4が形成されている。突出部43の先端部には、蓋部材
として兼用され、インク供給口44を開閉可能に閉じる
把持部45が装着されている。
【0032】多孔性支持体31とインク含浸体32と分
散部材33について説明すると、多孔性支持体31は、
インクを含浸可能な合成樹脂製の発泡材料で構成され、
その先端部を収容部41から僅かに下方へ突出させた状
態で収容部41に収容されている。収容部41の下端の
壁面には接着剤42が塗布され、収容部41に収容され
た多孔性支持体31は、接着剤41でスタンプ本体部4
0に接着される。
【0033】インクを含浸可能なインク含浸体32(例
えば、ポリエーテル系のウレタンフォームで構成され
る)は、多孔性支持体31と略同じ厚さに形成されて、
収容部41のうちの多孔性支持体31の上側に配設され
ている。分散部材33は、インク供給口44から供給さ
れるインクをインク含浸体32の上面の全面に分散させ
る為のもので、分散部材33には複数の格子状の孔33
aが形成され、収容部41のうちのインク含浸体32の
上側に設けられている。
【0034】印面部形成シート4Bは、前記実施形態の
印面部形成シート4と同様の構造に構成され、多孔性支
持体31の下面を覆うように剥離自在に固着された熱可
塑性の薄膜状のシール部材5Bと、シール部材5Bの下
面に貼着され耐熱性に優れた薄膜状の保護シート6Bか
らなる。このスタンプ1Bにおいては、前記実施形態と
同様、サーマルヘッド50で印面部形成シート4Bに加
熱溶融処理すると、図13、図14に示すように、シー
ル部材5Bの加熱溶融された部分のみが、多孔性支持体
31の下面に融着して、多孔性支持体31の孔を塞いで
液密性の薄膜48を形成し、サーマルヘッド50で加熱
溶融処理されていない部分が印面パターン49となる印
面部47が形成される。
【0035】即ち、このスタンプ1Bによれば、前記実
施形態のスタンプ1と略同様の効果が得られるが、収容
部41のうちの多孔性支持体31の上側にインクを含浸
可能なインク含浸体32を配設し、そのインク含浸体3
2にインクを供給する為のインク供給口44をスタンプ
体30に設けたので、インクをインク供給口44からイ
ンク含浸体32に供給でき、インク含浸体32に含浸さ
れたインクは、その下側の多孔性支持体31に供給さ
れ、一度インクを供給すると複数回の印刷が可能にな
る。
【0036】しかも、収容部41のうちのインク含浸体
32の上側に、インク供給口44から供給されるインク
をインク含浸体32の上面の全面に分散させる分散部材
33を設けたもので、インク供給口44から供給される
インクをインク含浸体32の上面の全面に分散させ、イ
ンクをインク含浸体32に均一に含浸させることがで
き、多孔性支持体31の下面に形成された印面パターン
49から、均等にインクを染み出させることができる。
また、把持部45がインク供給口44を開閉可能に閉じ
る蓋部材として兼用するように構成してあるので、スタ
ンプ1Bの部材数を少なくし構造を簡単化できる。
【0037】次に、前記実施形態及び別実施形態の変更
態様について説明する。 1〕前記実施形態においては、スタンプ本体部11の下
端部の外周部のうち左右両側に、L型係止爪13を2個
ずつ設けたが、加熱溶融処理時のサーマルヘッド50の
移動方向を考慮して前後両側に設けてもよい。 2〕別実施形態において、複数の格子状の孔を有する分
散部材33に、複数の縦横溝を形成して、インク供給口
44から供給されたインクを、インク含浸体32の上面
の全面に確実に分散させるようにしてもよい。
【0038】3〕シール部材5と保護シート6からなる
印面形成シート4は、サーマルヘッド50以外で多孔性
の多孔性支持体の下面を加熱処理する場合にも適用でき
る。例えば、印面パターンに対応する凹部と非印面パタ
ーンに対応する凸部が形成された型体を、印面形成シー
ト4を介して、加熱して多孔性支持体に押圧すると、加
熱溶融処理されたシール部材5が多孔性支持体に融着し
て、多孔性支持体の孔を完全に塞ぐことができる。
【0039】
【発明の効果】請求項1のスタンプによれば、多孔性の
多孔性支持体の下面をシール部材で覆ったので、サーマ
ルヘッドでシール部材を所定のパターンで加熱溶融処理
すると、シール部材の加熱溶融された部分のみが多孔性
支持体の下面に融着して、多孔性支持体の孔を完全に塞
ぐことができる。しかも、シール部材を多孔性支持体の
下面に剥離自在に固着し、シール部材の下面に貼着した
保護シートを設けたので、サーマルヘッドによるシール
部材を加熱溶融処理した後、保護シートを剥がすと、保
護シートとともにシール部材のうちの加熱溶融されない
部分を剥離除去することができる。また、保護シートは
耐熱性に優れているので、サーマルヘッドの加熱溶融処
理によって溶融することもなく、溶融したシール部材が
サーマルヘッドに付着するのを防止できる。
【0040】請求項2のスタンプによれば、請求項1と
同様の効果を奏するが、前記多孔性支持体は、インクを
含浸可能な合成樹脂製の発泡材料で構成されているの
で、多孔性支持体にインクを確実に含浸させることがで
きる。
【0041】請求項3のスタンプによれば、請求項2と
同様の効果を奏するが、スタンプ本体部の下端部の外周
部に一体形成され多孔性支持体の下端外周部の一部を支
持する複数のL型係止爪であって、サーマルヘッドによ
る加熱溶融処理後にスタンプ本体部から分離される複数
のL型係止爪を設けたもので、シール部材にサーマルヘ
ッドで加熱溶融処理する際、サーマルヘッドがシール部
材を介して多孔性支持体に押圧されても、多孔性支持体
が弓なりに弾性変形するのを防止できるので、サーマル
ヘッドにより多孔性支持体の下面部に高い精度で加熱溶
融処理を実行できる。
【0042】請求項4のスタンプによれば、請求項1又
は請求項3と同様の効果を奏するが、収容部のうちの多
孔性支持体の上側にインクを含浸可能なインク含浸体を
配設し、そのインク含浸体にインクを供給する為のイン
ク供給口をスタンプ体に設けたので、インクをインク供
給口からインク含浸体に供給し、インク含浸体から多孔
性支持体に供給することができる。
【0043】請求項5のスタンプによれば、請求項4と
同様の効果を奏するが、前記収容部のうちのインク含浸
体の上側に、インク供給口から供給されるインクをイン
ク含浸体の上面の全面に分散させる分散部材を設けたも
ので、インク供給口から供給されるインクをインク含浸
体の上面の全面に分散させることで、インクをインク含
浸体に均一に含浸させることができ、多孔性支持体の下
面に形成された印面パターンから、均等にインクを染み
出させることができる。
【0044】請求項6のスタンプによれば、請求項5と
同様の効果を奏するが、前記把持部がインク供給口を開
閉可能に閉じる蓋部材として兼用されたものであるの
で、インク供給口に蓋をする蓋部材を設ける必要がない
ので、部材数を少なくしてスタンプを非常に安価に製造
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るスタンプの分解斜視図
である。
【図2】スタンプの斜視図である。
【図3】図2のIII −III 線断面図である。
【図4】印面部形成シートの拡大断面図である。
【図5】印面部形成シートが加熱溶融処理されたスタン
プの縦断面図である。
【図6】加熱溶融処理された印面部形成シートの拡大縦
断面図である。
【図7】印面部形成シートを剥離している状態のスタン
プの縦断面図である。
【図8】印面部が形成されたスタンプの縦断面図であ
る。
【図9】印面部が形成されたスタンプの斜視図である。
【図10】前記実施形態の変更例のスタンプの縦断面図
である。
【図11】別実施形態に係るスタンプの斜視図である。
【図12】図11のXII −XII 線断面図である。
【図13】印面部が形成されたスタンプの斜視図であ
る。
【図14】図13のXIV −XIV 線断面図である。
【符号の説明】
1,1A,1B スタンプ 2,30 スタンプ体 3,31 多孔性支持体 5,5B シール部材 6,6B 保護シート 10,45 把持部 11,40 スタンプ本体部 12,41 収容部 13 L型係止爪 25,47 印面部 26,44 インク供給口 32 インク含浸体 33 分散部材 50 サーマルヘッド

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 把持部とこの把持部の下端側に連結され
    たスタンプ本体部とスタンプ本体部に形成した下端開放
    状の収容部とを有するスタンプ体と、 前記収容部から下端部が突出する状態にして収容部に収
    容され印面部に適した硬さの多孔性の多孔性支持体と、 前記多孔性支持体の下面を覆うように剥離自在に固着さ
    れた熱可塑性の薄膜状のシール部材であって、サーマル
    ヘッドを用いて所定のパターンに加熱溶融された部分の
    みが多孔性支持体の下面に融着して多孔性支持体の孔を
    塞ぐ薄膜状のシール部材と、 前記シール部材の下面に貼着され耐熱性に優れた薄膜状
    の保護シートであって、サーマルヘッドによるシール部
    材に対する加熱溶融処理後にシール部材のうちの加熱溶
    融されない部分とともにシール部材から剥離除去される
    保護シートと、 を備えたことを特徴とするスタンプ。
  2. 【請求項2】 前記多孔性支持体は、インクを含浸可能
    な合成樹脂製の発泡材料で構成されことを特徴とする請
    求項1に記載のスタンプ。
  3. 【請求項3】 前記スタンプ本体部の下端部の外周部に
    一体形成され多孔性支持体の下端外周部の一部を支持す
    る複数のL型係止爪であって、サーマルヘッドによる加
    熱溶融処理後にスタンプ本体部から分離される複数のL
    型係止爪を設けたことを特徴とする請求項2に記載のス
    タンプ。
  4. 【請求項4】 前記収容部のうちの多孔性支持体の上側
    にインクを含浸可能なインク含浸体を配設し、そのイン
    ク含浸体にインクを供給する為のインク供給口をスタン
    プ体に設けたことを特徴とする請求項1又は請求項3に
    記載のスタンプ。
  5. 【請求項5】 前記収容部のうちのインク含浸体の上側
    に、インク供給口から供給されるインクをインク含浸体
    の上面の全面に分散させる分散部材を設けたことを特徴
    とする請求項4に記載のスタンプ。
  6. 【請求項6】 前記把持部がインク供給口を開閉可能に
    閉じる蓋部材として兼用されたことを特徴とする請求項
    5に記載のスタンプ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012197089A (ja) * 2011-03-18 2012-10-18 Laurel Precision Machines Co Ltd 紙葉類結束装置

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