JPH09131566A - 常温硬化型塗料によるプレコート鋼板の端面防食方法 - Google Patents
常温硬化型塗料によるプレコート鋼板の端面防食方法Info
- Publication number
- JPH09131566A JPH09131566A JP29152895A JP29152895A JPH09131566A JP H09131566 A JPH09131566 A JP H09131566A JP 29152895 A JP29152895 A JP 29152895A JP 29152895 A JP29152895 A JP 29152895A JP H09131566 A JPH09131566 A JP H09131566A
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- JP
- Japan
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- steel sheet
- coating material
- end surface
- face
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- Laminated Bodies (AREA)
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明はプレコート鋼板の端面部の防食と金
属光沢の隠蔽と同時に、美麗な外観仕上げを可能にする
方法を提供する事にある。 【解決手段】 プレコート鋼板の端面部に常温乾燥型塗
料を塗布し、自然乾燥によりこの膜厚を硬化させること
を特徴とする。前記常温乾燥型塗料には、塗装後の端面
外観を向上するために塗料粘度を500〜2500cp
sにする事が好適である。また、端面の金属光沢を隠蔽
するためには黒色顔料を2wt%以下添加し、塗膜表面
の光沢を70%以下にすると好適である。
属光沢の隠蔽と同時に、美麗な外観仕上げを可能にする
方法を提供する事にある。 【解決手段】 プレコート鋼板の端面部に常温乾燥型塗
料を塗布し、自然乾燥によりこの膜厚を硬化させること
を特徴とする。前記常温乾燥型塗料には、塗装後の端面
外観を向上するために塗料粘度を500〜2500cp
sにする事が好適である。また、端面の金属光沢を隠蔽
するためには黒色顔料を2wt%以下添加し、塗膜表面
の光沢を70%以下にすると好適である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家電製品、家具、
建材及び自動車部品などの外板にプレコート鋼板を用
い、剪断加工を受けた際にプレコート鋼板の端面を防食
する方法に関する。
建材及び自動車部品などの外板にプレコート鋼板を用
い、剪断加工を受けた際にプレコート鋼板の端面を防食
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】家電製品、家具、建材及び自動車部品な
どでは、従来、冷薄鋼板や表面処理鋼板を成形、剪断加
工後に塗装を行うというポストコートが行われてきた。
しかし、近年になって、最終製品メーカーでの塗装工程
の省略を目的に、鉄鋼メーカーで既に冷薄鋼板や表面処
理鋼板上に塗装を施したプレコート鋼板を使用する割合
が増加しつつある。
どでは、従来、冷薄鋼板や表面処理鋼板を成形、剪断加
工後に塗装を行うというポストコートが行われてきた。
しかし、近年になって、最終製品メーカーでの塗装工程
の省略を目的に、鉄鋼メーカーで既に冷薄鋼板や表面処
理鋼板上に塗装を施したプレコート鋼板を使用する割合
が増加しつつある。
【0003】プレコート鋼板を外板として使用するとき
の欠点として、プレコート鋼板を成形、剪断加工機、剪
断された端面は塗装もメッキもされていない鉄の地肌と
なるため、この端面では錆等の腐食が発生する点、また
端面は鋼板表面の塗装色とは異なる金属光沢面がむき出
しとなる点が挙げられる。そのため、最終製品において
プレコート鋼板の端面部が外部から見えると端面の金属
光沢や錆が最終製品の品位を低下させてしまう。
の欠点として、プレコート鋼板を成形、剪断加工機、剪
断された端面は塗装もメッキもされていない鉄の地肌と
なるため、この端面では錆等の腐食が発生する点、また
端面は鋼板表面の塗装色とは異なる金属光沢面がむき出
しとなる点が挙げられる。そのため、最終製品において
プレコート鋼板の端面部が外部から見えると端面の金属
光沢や錆が最終製品の品位を低下させてしまう。
【0004】この問題を解決するために、従来技術では
プレコート鋼板の端部を製品の内側に折り込む構造とな
るように製品設計を行って、端面が見えない様にしてき
た。また、デザイン上の問題で、製品の外側に端面部が
見えるような構造にしなければならないときは、プレコ
ート鋼板は使用せずに成形・剪断加工後塗装する事で鋼
板端面部も塗装してしまうポストコート方式を採用して
いた。
プレコート鋼板の端部を製品の内側に折り込む構造とな
るように製品設計を行って、端面が見えない様にしてき
た。また、デザイン上の問題で、製品の外側に端面部が
見えるような構造にしなければならないときは、プレコ
ート鋼板は使用せずに成形・剪断加工後塗装する事で鋼
板端面部も塗装してしまうポストコート方式を採用して
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる課題を
解決するためなされたもので、その目的とするところ
は、プレコート鋼板の端面部の防食と金属光沢の隠蔽と
同時に、美麗な外観仕上げを可能にする方法を提供する
事にある。
解決するためなされたもので、その目的とするところ
は、プレコート鋼板の端面部の防食と金属光沢の隠蔽と
同時に、美麗な外観仕上げを可能にする方法を提供する
事にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】プレコート端面は鉄面が
むき出しになっているため、この面の防食と金属光沢隠
蔽を行うには何らかのコーティングを施さなければなら
ない。前記目的を達成するため本発明の方法は、プレコ
ート鋼板の端面部に常温乾燥型塗料を塗布し、自然乾燥
によりこの膜厚を硬化させることを特徴とする。前記常
温乾燥型塗料には、塗装後の端面外観を向上するために
塗料粘度を500〜2500cpsにする事が好適であ
る。また、端面の金属光沢を隠蔽するためには黒色顔料
を2wt%以下添加し、塗膜表面の光沢を70%以下に
すると好適である。
むき出しになっているため、この面の防食と金属光沢隠
蔽を行うには何らかのコーティングを施さなければなら
ない。前記目的を達成するため本発明の方法は、プレコ
ート鋼板の端面部に常温乾燥型塗料を塗布し、自然乾燥
によりこの膜厚を硬化させることを特徴とする。前記常
温乾燥型塗料には、塗装後の端面外観を向上するために
塗料粘度を500〜2500cpsにする事が好適であ
る。また、端面の金属光沢を隠蔽するためには黒色顔料
を2wt%以下添加し、塗膜表面の光沢を70%以下に
すると好適である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明においては、プレコート鋼
板の剪断加工等によって、鉄面がむき出しになった端面
に常温乾燥型塗料を塗布する。常温乾燥型塗料は、自然
乾燥により塗膜が硬化するため、加熱炉等の塗膜を硬化
させるための設備が不要である。常温硬化型塗料として
用いるメイン樹脂としては、エポキシ系樹脂、アクリル
系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。塗料の粘
度は高すぎると塗膜の乾燥が速すぎて塗膜が平滑する前
に硬化し、外観不良となる。また、粘度が低すぎると塗
装時に塗料が垂れるため、作業性が低下する。そこで、
美観な塗装外観を得るためには塗料粘度500〜250
0cpsが好適である。
板の剪断加工等によって、鉄面がむき出しになった端面
に常温乾燥型塗料を塗布する。常温乾燥型塗料は、自然
乾燥により塗膜が硬化するため、加熱炉等の塗膜を硬化
させるための設備が不要である。常温硬化型塗料として
用いるメイン樹脂としては、エポキシ系樹脂、アクリル
系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。塗料の粘
度は高すぎると塗膜の乾燥が速すぎて塗膜が平滑する前
に硬化し、外観不良となる。また、粘度が低すぎると塗
装時に塗料が垂れるため、作業性が低下する。そこで、
美観な塗装外観を得るためには塗料粘度500〜250
0cpsが好適である。
【0008】端面の金属光沢を隠蔽するためには、着色
する必要がある。通常プレコート鋼板は2mm以下の薄
板で、その端面部を塗装するのにプレコート鋼板の塗装
色に調色する必要はない。黒系顔料を2wt%以下添加
して着色し、塗膜表面の光沢を35%以下にすれば、金
属光沢感もなく、プレコート鋼板の塗装色との調和もと
る事ができる。黒系顔料としては、カーボンブラック、
酸化鉄等塗料に使用される着色顔料が用いられる。ま
た、塗料の光沢を下げるにはコロイダルシリカなど塗料
の艶消し剤として使用される艶消し剤が用いられる。常
温硬化型塗料の塗布方法は、通常用いられている塗布方
法でかまわず、製品の用途や環境に合った塗布方法、例
えばスプレー塗布、はけ塗りなどを自由に選択できる。
する必要がある。通常プレコート鋼板は2mm以下の薄
板で、その端面部を塗装するのにプレコート鋼板の塗装
色に調色する必要はない。黒系顔料を2wt%以下添加
して着色し、塗膜表面の光沢を35%以下にすれば、金
属光沢感もなく、プレコート鋼板の塗装色との調和もと
る事ができる。黒系顔料としては、カーボンブラック、
酸化鉄等塗料に使用される着色顔料が用いられる。ま
た、塗料の光沢を下げるにはコロイダルシリカなど塗料
の艶消し剤として使用される艶消し剤が用いられる。常
温硬化型塗料の塗布方法は、通常用いられている塗布方
法でかまわず、製品の用途や環境に合った塗布方法、例
えばスプレー塗布、はけ塗りなどを自由に選択できる。
【0009】
【実施例】まず、板厚0.6mmの鋼板上にクロメート
処理、プライマーコート、トップコートを順次積層した
プレコート鋼板を100mm×50mmの大きさに剪断
加工した試料を準備した。次に、表1に示す組成からな
る常温硬化型塗料を調合し、プレコート鋼板の剪断端面
部に膜厚50μm刷毛塗り塗布した。塗装の際はプレコ
ート鋼板の表面にはマスキングテープを貼り、端面の断
面部のみ塗装した。常温硬化型塗料としてはアクリル系
樹脂のものを使用した。その後、72時間自然乾燥を行
い塗膜を硬化させた。
処理、プライマーコート、トップコートを順次積層した
プレコート鋼板を100mm×50mmの大きさに剪断
加工した試料を準備した。次に、表1に示す組成からな
る常温硬化型塗料を調合し、プレコート鋼板の剪断端面
部に膜厚50μm刷毛塗り塗布した。塗装の際はプレコ
ート鋼板の表面にはマスキングテープを貼り、端面の断
面部のみ塗装した。常温硬化型塗料としてはアクリル系
樹脂のものを使用した。その後、72時間自然乾燥を行
い塗膜を硬化させた。
【0010】次に、各試料について端面の金属光沢感の
有無、プレコート鋼板の塗装色との調和を目視観察し、
またJIS−Z0228法に準拠した方法による耐食性
評価を行った。耐食性の評価は以下の基準で判定した。 〇:錆発生認められず △:錆発生が少し認められる ×:多量の錆発生 評価結果を表1に示す。
有無、プレコート鋼板の塗装色との調和を目視観察し、
またJIS−Z0228法に準拠した方法による耐食性
評価を行った。耐食性の評価は以下の基準で判定した。 〇:錆発生認められず △:錆発生が少し認められる ×:多量の錆発生 評価結果を表1に示す。
【0011】
【表1】
【0012】この表から明らかなように、本発明の方法
によって剪断端面を被覆した試料は耐食性に優れ、ま
た、塗料に2%重量以下の顔料を添加し、塗料光沢を7
0%以下にしただけで、端面部の金属光沢感が無くな
る。また、塗料粘度500〜2500cpsで美麗な塗
装外観が得られる。
によって剪断端面を被覆した試料は耐食性に優れ、ま
た、塗料に2%重量以下の顔料を添加し、塗料光沢を7
0%以下にしただけで、端面部の金属光沢感が無くな
る。また、塗料粘度500〜2500cpsで美麗な塗
装外観が得られる。
【0013】
【発明の効果】これまでプレコート鋼板を用いた製品は
端面部を製品の内側に折り込むなどして、端面部が製品
の外から見えないような構造に設計しなければならなか
ったが、本発明の方法によれば、プレコート鋼板の端面
を常温硬化型塗料を用いて、コーティングするのでプレ
コート鋼板の端面が製品の外から見えるような構造に設
計することが可能となり、家電製品、家具、建材、自動
車部品等における設計の自由度が増す。
端面部を製品の内側に折り込むなどして、端面部が製品
の外から見えないような構造に設計しなければならなか
ったが、本発明の方法によれば、プレコート鋼板の端面
を常温硬化型塗料を用いて、コーティングするのでプレ
コート鋼板の端面が製品の外から見えるような構造に設
計することが可能となり、家電製品、家具、建材、自動
車部品等における設計の自由度が増す。
Claims (4)
- 【請求項1】 プレコート鋼板の端面部に常温硬化型塗
料を塗布し、自然乾燥によりこの塗膜を硬化させること
を特徴とするプレコート鋼板の端面防食方法。 - 【請求項2】 常温硬化型塗料の粘度を500〜250
0cpsにしたことを特徴とする請求項1記載のプレコ
ート鋼板の端面防食方法。 - 【請求項3】 黒系顔料を2%以下添加した請求項2記
載のプレコート鋼板の端面防食方法。 - 【請求項4】 塗膜の表面光沢を70%以下にした請求
項2または3記載のプレコート鋼板の端面防食方法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29152895A JPH09131566A (ja) | 1995-11-09 | 1995-11-09 | 常温硬化型塗料によるプレコート鋼板の端面防食方法 |
EP96929554A EP0855231A1 (en) | 1995-09-07 | 1996-09-06 | Device for painting a cut surface of a pre-coated steel plate |
PCT/JP1996/002550 WO1997009128A1 (fr) | 1995-09-07 | 1996-09-06 | Procede de peinture du flanc de decoupe d'une tole d'acier pre-enduite |
US09/011,582 US5891521A (en) | 1995-09-07 | 1996-09-06 | Method of painting cut edge of precoated steel sheet and painting apparatus for same |
KR1019980701699A KR19990044451A (ko) | 1995-09-07 | 1996-09-06 | 프리코트 강판의 절단면 도장방법 및 도장장치 |
CN96197527A CN1199354A (zh) | 1995-09-07 | 1996-09-06 | 预涂钢板断面的涂覆方法和涂覆装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29152895A JPH09131566A (ja) | 1995-11-09 | 1995-11-09 | 常温硬化型塗料によるプレコート鋼板の端面防食方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09131566A true JPH09131566A (ja) | 1997-05-20 |
Family
ID=17770076
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29152895A Withdrawn JPH09131566A (ja) | 1995-09-07 | 1995-11-09 | 常温硬化型塗料によるプレコート鋼板の端面防食方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09131566A (ja) |
-
1995
- 1995-11-09 JP JP29152895A patent/JPH09131566A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030204 |