JPH09130312A - フィールドバスのバスリセット方式およびその通知方式 - Google Patents

フィールドバスのバスリセット方式およびその通知方式

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JPH09130312A
JPH09130312A JP28561595A JP28561595A JPH09130312A JP H09130312 A JPH09130312 A JP H09130312A JP 28561595 A JP28561595 A JP 28561595A JP 28561595 A JP28561595 A JP 28561595A JP H09130312 A JPH09130312 A JP H09130312A
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bus
field
fieldbus
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JP28561595A
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Makoto Kogure
誠 小暮
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Hitachi Ltd
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  • Arrangements For Transmission Of Measured Signals (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】フィールド機器が何らかの原因で暴走し、バス
全体の通信を妨げる状態になってしまった場合、フィー
ルド機器の送信回路が異常で通信信号を送信できない場
合などに、オンラインでバス全体をリセットすることが
できるようにし、バスに接続している各フィールド機器
のリセットとその状態の通知を可能とする。 【解決手段】フィールド機器1a,1b,1cは、伝送
路5を介して、外部電源4から供給される電力により動
作し、伝送路5を介して上位機器3,上位通信機器2と
ディジタル信号で双方向の通信を行い、検出した物理量
の送信,制御値の受信などの処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の伝送路上で
信号伝送を行うフィールドバスシステムに係り、特に、
簡単な回路構成でバスに接続されたフィールド機器全体
をリセットすることができるリセット方式、および、そ
の通知方式に関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆるフィールド機器と称される機器
は各種プラントの圧力,温度,流量などの物理量を検出
し、その値を電気信号に変換し、伝送路を介して上位計
器へ伝送したり、また、逆に、上位計器から伝送される
制御信号を受信し、プラントのバルブなどを制御してい
るのが通常である。
【0003】そして、電気信号の伝送は、信号がアナロ
グ信号の場合に、規格化されており、フィールド機器と
上位計器との間は、4〜20mAのアナログ電流信号の
伝送が行われている。また、一般的にはフィールド機器
と上位計器との間は、アナログ信号での一方向通信が行
われていた。
【0004】しかし、近年、半導体集積回路技術の向上
により、マイクロプロセッサ内蔵のフィールド機器が開
発され実用化されてきている。これによれば、伝送路上
で一方向のアナログ信号の通信のほかに、双方向のディ
ジタル信号の通信を行い、フィールド機器のレンジ設
定,自己診断などを遠隔から指令できるようになってき
ている。
【0005】また、この他に複数台のフィールド機器を
同一伝送路上にマルチドロップで接続し、双方向のディ
ジタル信号だけで通信を行うシステムとしてフィールド
バスシステムが提案されている。
【0006】フィールドバスシステムの代表的な構成例
を図4を用いて説明する。同図は、複数台のフィールド
機器と上位計器とが伝送路を介してツリー形に接続され
た装置構成例を示している。フィールド機器1a,1
b,1cは、伝送路5を介して、外部電源4から供給さ
れる電力により動作し、伝送路5を介して、順番に上位
計器3とディジタル信号で双方向の通信を行い、検出し
た物理量の送信,制御値の受信などを処理を行う。上位
通信機器2は、フィールド機器1a,1b,1cと上位
計器4,外部電源4との間に接続され、フィールド機器
1a,1b,1cなどとディジタル信号で双方向の通信
を行っている。また、ターミネータ7は、直列に接続し
た抵抗とコンデンサで構成され、伝送路5の両端に接続
される。本質安全防爆の条件下では、危険領域と安全領
域との間にバリア6を設置し、危険領域で使用するエネ
ルギがある一定値を越えないようにしている。
【0007】フィールドバスは、ディジタル通信を行う
という点で、既存システムに比べ、耐ノイズに対する信
頼性の面での配慮が必要であり、さらに、通信不良が頻
繁に発生すると、今まで一定周期で行われていたフィー
ルド機器の制御が行えないという問題を含んでいる。
【0008】特に、通常の通信ネットワークに比べ、伝
送距離が長く通信信号の減衰・なまり・歪が条件により
大きく変化するという伝送路の特性や、フィールドに設
置されるというノイズ環境を考慮し、規格においては各
機器の送信信号は0.75 〜1.0Vp-pと大きな値にし
てあり、受信可能な受信信号の範囲は0.15〜2.0V
p-p と広範囲にしてある。フィールド機器の場合、伝送
路を介して動作電力を受給するため、この送信信号が1
5〜20mAp-p の電流信号になる。ここで、送信電流
信号は上下方向に均等な振幅で通信時に電流が逆流する
のを防ぐことから、フィールド機器の消費電流は約8m
A以上の値にする必要があった。
【0009】既存のアナログ信号のシステムからフィー
ルドバスシステムへ移行する場合は、上位機器とフィー
ルド機器をフィールドバス対応のものに変更する必要が
あるが、伝送路5をそのまま使用できるため、容易にシ
ステムの移行が行え、かつ、伝送路5上に接続するフィ
ールド機器の台数が増やせることからシステムの拡張が
容易であるとされている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
技術では、一つの伝送路に複数台のフィールド機器を接
続するため、1台のフィールド機器が何らかの原因で暴
走し、バス全体の通信を妨げる状態になってしまった場
合、オンラインで、バス全体をリセットすることができ
ず、各フィールド機器に動作電力を供給する外部電源を
手動で一度停電状態にする必要があった。また、フィー
ルド機器の送信回路が異常で通信信号を送信できない場
合、その異常状態の回復、および、他の機器への通知が
できないという問題もあった。
【0011】本発明は、簡単な回路構成で上記問題を解
決し、バスに接続している各フィールド機器のリセット
とその状態の通知を可能とするフィールドバスシステム
を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、他の機器、または機器自体で異常が発生
し、その異常を通知できなかったり、通信するのに妨げ
となったりする場合、フィールド機器が消費する電流を
一時的に大きくすることにより、フィールド側の伝送路
の線間電圧を、フィールド機器の最小動作電圧以下に
し、各フィールド機器をリセットするようにしたもので
ある。また、同時に、伝送路に過大な電流が流れたこと
を上位側の機器が検出することにより、そのリセット信
号を通知できるようにしたものである。また、フィール
ドに設置されたフィールド機器のみで、バスをリセット
できるようにした。
【0013】本提案によるフィールドバスシステムは、
上位機器側の例えばバリア内の内部抵抗など伝送路に直
列に接続された負荷抵抗により、フィールド側の伝送路
の線間電圧は、各フィールド機器が消費する電流に対応
して低くなる。このため、異常を検出したフィールド機
器が一時的に消費する電流を増大させることにより、フ
ィールド側の伝送路の線間電圧は、各フィールド機器が
動作するための最小動作電圧より低くすることができ、
これによって、伝送路に接続されている各フィールド機
器を強制的にリセットすることができる。また、負荷抵
抗の両端にかかる電圧を検出して監視し、これがある一
定値を越えたとき、フィールド機器がリセットを実行し
たことを上位側が識別できるため、リセット動作のみ
で、上位機器側への通知も兼用することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の一
実施例を説明する。
【0015】図1は本発明のバスリセット方式、および
その通知方式を用いた本質安全防爆対応のフィールドバ
ス・システム装置構成例である。
【0016】同図において、フィールド機器1a,1
b,1cは、ディジタル信号で双方向の通信を行うもの
であり、各種プラントにおけるプロセスの圧力,温度,
流量などの物理量を検出してその値を送信したり、また
は、バルブなどの制御量を受信したりするものである。
フィールド機器1a,1b,1cは、伝送路5を介して
外部電源4から供給される電力により動作し、伝送路5
の任意の箇所に接続できる。本実施例では、フィールド
機器1a,1b,1cがフィールド側のジャンクション
・ボックス(中継箱)に接続した例を示すが、これは、
他の、例えば、伝送路5の中間からであっても問題な
い。バリア6は、本質安全防爆の条件下において、危険
領域と安全領域との間に接続し、外部電源4から伝送路
5を介してフィールド機器側に供給する電圧、およびフ
ィールド機器側に流れる電流を制限している。また、フ
ィールド機器の接続台数の最大値は、バリア6が許容す
る出力電流とフィールド機器の消費電流との関係から決
まっている。
【0017】上位機器4は、フィールド機器1a,1
b,1c、上位通信機器2などのフィールドバス対応機
器と伝送路5を介して、ディジタル信号の通信を行い、
フィールド機器の検出した各種物理量(圧力,温度,流
量など)を受信し、また、プラントの制御情報として、
バルブなどのフィールド機器へ制御信号を送信してい
る。
【0018】上位通信機器2は、伝送路5上の任意の場
所に接続でき、上位通信機器2内にあるディスプレイや
キーボードを操作することにより、フィールド機器1
a,1b,1cの出力値のモニタ,調整などの処理を、
伝送路5を介して通信を行い実行する。本質安全防爆の
条件下においては、上位通信機器2は、安全領域に接続
している。
【0019】ターミネータ7は、直列に接続した抵抗と
コンデンサで構成され、伝送路5の両端に接続される。
このターミネータは、伝送路5上に接続されるフィール
ド機器の通信周波数帯域での入力インピーダンスと比べ
て、かなり小さい値にすることにより、フィールド機器
の接続箇所、および接続台数などの条件による通信信号
への影響を小さく押さえている。
【0020】このため、伝送路からターミネータが外れ
た場合に、フィールド機器からみた伝送路のインピーダ
ンスが大きくなり、各フィールド機器からの送信信号
は、大きくなる方向に変化する。ただし、フィールドバ
スに接続されるフィールド機器が送信する信号の大きさ
は、一定であっても、そのドライバ回路の方式,伝送路
の長さ、および、接続形態などの条件により、伝送路上
の各箇所での信号の大きさは、異なっていて一様ではな
い。ターミネータを設置する位置は、危険領域側でのキ
ャパシタンスを低くし本質安全防爆システムが構成し易
いように、バリア6に対して安全領域側と危険領域側と
に配置し、危険領域側に二つのターミネータを配置しな
くてもよい構成にしている。
【0021】次に、バリア6の動作について説明する。
ツェナーダイオード62は、外部電源3から供給される
電圧がバリア6を介して伝送路5に出力する際に、ある
一定電圧値を越えないように制限するものであり、通
常、図1に示すように、一つのツェナーダイオード62
が故障しても、上記機能を満足するように複数個並列に
接続している。ヒューズ63は、故障時にツェナーダイ
オード62の過剰電力消費を保護している。負荷抵抗6
1は、危険領域で伝送路5を短絡したときなどの故障時
に、過大な電流が伝送路に流れるのを抑制している。こ
のため、ツェナーダイオード62と負荷抵抗61によっ
て、伝送路の線間電圧と伝送路を流れる電流とをある一
定値以下に抑えることができ、この結果、危険領域で使
用することができるエネルギを必ずある一定値以下にす
ることができる。一定値を対象のガス又は蒸気に点火を
生じないレベルすることにより、本質安全防爆システム
を実現している。
【0022】上記理由により、本質安全防爆対応のフィ
ールドバスシステムでは、伝送路5を介してフィールド
機器1が使用する電流に制限があり、接続できるフィー
ルド機器の台数にも制限がある。このため、フィールド
機器の消費電力を下げるための施策を実施して、接続で
きるフィールド機器の台数を増やすことが検討されてい
るが、負荷抵抗61とヒューズ63とを合わせたバリア
6の内部抵抗が原因で通信信号が大幅に減衰するため
に、この理由で、使用できる伝送路5の長さ、および接
続できるフィールド機器の台数に制限がある。図3を用
いて、上記問題の概要を説明する。
【0023】図3は、図1のシステム構成でバリア6が
ない場合の通信信号の減衰特性であり、送信電流信号を
20mAp-p とした状態において上位機器が設置されて
いる計器室側とフィールド機器が設置されているフィー
ルド側で測定した受信信号の最大値と最小値とを接続し
たフィールド機器の台数(3〜50台)と伝送路長(2
00m,1800m)をパラメータとして示したもので
ある。ここで、バリア6内の内部抵抗が負荷抵抗61と
ヒューズ63との合計の抵抗値は、通常、約120Ωあ
り、これが通信上、仮想的に伝送路5の長さを長くした
ように写り、上位機器とフィールド機器との間で通信す
る信号の減衰を大きくしている。例えば、断面積が1.
25mm2の伝送線を用いた場合、伝送線のループ抵抗が
約35Ω/kmであり、フィールドバス規格で定められ
ている最大伝送路長1.8km を越える約3.5km 分
の抵抗がバリア6内で発生している。このため、図3に
おいて受信信号の最小値は、フィールドバス規格で定め
られている最小受信感度の0.15Vp-pと比べ十分余裕
のある値としておく必要があることから、図1のシステ
ム構成の場合、実際の伝送路長が0kmであっても接続
台数が10台になると通信の信頼性が問題となる範囲ま
で信号が減衰する。
【0024】このため、バリア6内の負荷抵抗61,出
力電圧、および、ヒューズ63の溶断しない範囲の許容
電流などの値とフィールド機器が消費する電流とによ
り、接続可能なフィールド機器の台数が決まっている。
【0025】次に、本発明のバスリセット方式について
説明する。
【0026】図1で、外部電源4から供給される電力に
よりフィールド機器1が動作するための最小動作電圧
は、一定値(約9V)となっている。また、本実施例で
は、バリア6の出力電圧(フィールド機器1が接続され
ていない場合の値)は約20Vの値に、負荷抵抗61の
抵抗値は約100Ωの値に設定されている。
【0027】このため、フィールド機器の最小動作電圧
未満の電圧となるのは、フィールド側全体で消費するこ
とができる電流が、伝送路5の長さを0kmとした場
合、約110mA以上、伝送路5の長さを1.0km(伝
送線のループ抵抗が約35Ω/km)とした場合、約8
1.5mA 以上となった場合である。ここで、本実施例
においては、バリア6内の負荷抵抗61と使用している
が、これが本質安全防爆対応のシステムでない場合は、
負荷抵抗61のみであっても問題ない。
【0028】フィールド機器がバスをリセットする動作
として、通常、フィールド機器1は、約8mAの電流を
消費しているが、上記結果から、バスをリセットすると
きに1台のフィールド機器が一時的に110mA以上の
電流を消費することにより、フィールド側の伝送路の線
間電圧はフィールド機器の最小動作電圧以下となり、各
フィールド機器を電源投入状態(リセット状態)にする
ことができる。本例においては、フィールド機器の最小
動作電圧以下にすることにより、バスに接続されたフィ
ールド機器全体をリセットする方式を説明したが、これ
が、フィールド機器の最小動作電圧にならなくとも、フ
ィールド機器に印加される電圧の急激な変動を、各フィ
ールド機器が検知することなどによっても、バスのリセ
ット信号を各機器が認識でき、バスリセットを実行でき
る。
【0029】ここで、ヒューズ63は、フィールド機器
がバスをリセットするための消費電流値と、バリア6内
の負荷抵抗61と、上位機器側に設置された外部電源4
の電源電圧値とが、バスリセット時でも、ヒューズ63
を溶断させることのない関係としている。
【0030】バスリセットを行う場合は、各フィールド
機器が自己診断機能を備え、自己診断時に異常があった
場合にフィールド機器自身がバスをリセットする場合
や、フィールド機器が少なくとも一回の通信データの送
信を他の機器により妨害されたときに、または、バス上
に通信を妨害する信号が一定期間以上検出した場合など
がある。これらの場合、フィールド機器がバスのリセッ
トを自機器が通信データを送信する権利を与えられた期
間中に行うことや、フィールド機器のアドレス番号など
の機器固有の番号からなる待機時間を経た後に行うこと
などで、バスをリセットする複数のフィールド機器が同
時にバスリセット動作を行うことがないようにしてい
る。
【0031】また、上位機器側では、負荷抵抗61の両
端の電位差を上位機器3で検出しており、上記バスリセ
ットが発生した場合には、この電位差がある一定値以上
になることを検出することによって、バスリセット状態
を認識できるため、フィールド機器側は、上位機器側へ
通知するため、特別に通信などを行って通知する必要が
ない。
【0032】次に、上位機器3の内部動作について説明
する。
【0033】上位機器3内の電位差検出器33は、バリ
ア6内の負荷抵抗61を介して伝送路5全体を流れる電
流を検出し、MPU31へその信号を伝えている。MP
U31では、伝送路5を流れている電流が規定値以上の場
合、バスのリセット状態であるとして認識している。ま
た、その他に、MPU31は、送受信器32を介して通
信を行う際に、少なくとも一回の通信データの送信を他
の機器により妨害されたときに、または、バス上に通信
を妨害する信号が一定期間以上検出したときなど、I/
O34を介して外部電源4の出力を遮断する信号を出力
し、外部電源4の出力を一時的に遮断することにより、
バス全体をリセットすることができる。次に、図2によ
り、本発明によるフィールド機器の実施例について説明
する。図2において、DC−DCコンバータ107は伝
送路を介して外部電源より加えられる電圧からフィール
ド機器1自身が動作するための電圧VDDを作りだし、定
電流回路110は、フィールド機器1全体の消費電流が
一定になるように制御する。複合センサ108の各出力
はマルチプレクサ109へ入力されるようになってい
る。マルチプレクサ109には、I/Oインターフェイ
ス106からの入力切換信号が入力され、その信号はA
/D変換器105に入力されるようになっている。さら
にマイクロプロセッサ101があり、このマイクロプロ
セッサ101はA/D変換器105から順次、送り込まれ
る出力と、ROM103,RAM102に格納されている種々の係数
を用いて、補正演算を行い、これにより真値を求め、RA
M102にその値が格納される。
【0034】フィールド機器1が通信を行う場合には、
次の動作を行う。送信動作は、最初に、マイクロプロセ
ッサ101の指令で、RAM102などに格納されているデー
タなどを、コントローラ104からシリアルのディジタ
ル信号列を出力する。この信号は、送信回路112でコ
ード化された信号となり、ドライバ111に入力され、
ドライバ111から伝送路へ通信信号として出力され
る。ここで、コード化方式は、例えば、ベースバンド信
号のマンチェスタ符号に変換する方式,ディジタル信号
の“1”,“0”に対応して異なった周波数信号を変調
する方式などがある。また、ドライバの方式は、電圧信
号で出力する方式と電流信号で出力する方式とがある
が、図2は、電流信号で出力する方式である。
【0035】受信動作は、伝送路からの通信信号を受信
回路113でデコード処理を行い、コード化された信号
から変換してシリアルのディジタル信号列の形で取り出
し、コントローラ104にディジタル信号の“1”,
“0”からなるデータとして入力される。コントローラ
104に入力された信号は、マイクロプロセッサ101
により、受信データとして取り出される。
【0036】ここで、マイクロプロセッサ101の指示
により、I/Oインターフェイス106を経由して、定
電流回路110とドライバ111の内部回路の条件を切
替ることができる。バスリセット時では、マイクロプロ
セッサ101からI/Oインターフェイス106を経由
して、定電流回路110に一時的にフィールド機器全体
の消費電流が過大な値となるように切替え指令を行って
いる。前述の通り、このバスリセット指令は、フィール
ド機器が自己診断機能を備え、自己診断時に異常があっ
たとき、フィールド機器が少なくとも一回の通信データ
の送信を他の機器により妨害されたとき、または、バス
上に通信を妨害する信号が一定期間以上検出したときな
どに行われる。また、フィールド機器がバスのリセット
を自機器が通信データを送信する権利を与えられた期間
中に行うことや、同時にバスリセットを行ってしまうタ
イミングでは、各フィールド機器のアドレス番号などの
機器固有の番号からなる待機時間を経た後にバスリセッ
トを行うことなとで、バスをリセットする複数のフィー
ルド機器が同時にバスリセット動作を行わないようにし
ている。
【0037】
【発明の効果】本発明によるバスリセット方式、および
その通知方式を用いてフィールドバスシステムを構成す
ることにより、フィールド機器が何らかの原因で暴走
し、バス全体の通信を妨げる状態になってしまった場合
などで、オンラインでバス全体をリセットすることがで
きる。また、フィールド機器の送信回路が異常で通信信
号を送信できない場合などでも、その異常状態の回復、
および、他の機器への通知ができる。
【0038】さらに、本発明は、簡単な回路構成でバス
に接続している各フィールド機器のリセットとその状態
の通知を可能とするフィールドバスシステムを構成でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフィールドバスシステムの一実施
例のブロック図。
【図2】本発明によるフィールド機器の一実施例のブロ
ック図。
【図3】通信信号の減衰の特性図。
【図4】従来のフィールドバスシステムのブロック図。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c…フィールド機器、2…上位通信
機、3…上位機器、4…外部電源、5…伝送路、6…バ
リア、7…ターミネータ。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の伝送線からなるフィールドバスの伝
    送路上に接続された少なくとも各一台のフィールド機器
    と上位機器との間で通信するフィールドバスシステムに
    おいて、システム構成を前記フィールド機器の動作電力
    を供給する外部電源を上位機器側に設置する構成と、上
    位機器が設置されている上位機器側とフィールド機器が
    設置されているフィールド機器側との間の伝送路に負荷
    抵抗を挿入する構成にし、前記フィールド機器が伝送路
    から消費する電流を増大させる手段を備え、前記フィー
    ルド機器が一時的に消費電流を増大させることによりバ
    ス全体をリセットすること特徴とするフィールドバスの
    バスリセット方式。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記フィールド機器が
    消費電流を増大させる手段の増大させる消費電流を、フ
    ィールド機器が設置されているフィールド機器側の伝送
    路の線間電圧をフィールド機器が動作するための最小動
    作電圧未満の値となる電流値とすることにより、前記伝
    送路に接続されたすべてのフィールド機器を電源投入時
    に状態に戻すフィールドバスのバスリセット方式。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、前記負荷抵抗
    を危険領域と安全領域との間に設置される本質安全防爆
    バリアの負荷抵抗とすることにより、危険領域であるフ
    ィールド機器側で使用する電圧と電流を故障時において
    も必ずある一定値以下の値とする状態で、バスをリセッ
    トするフィールドバスのバスリセット方式。
  4. 【請求項4】請求項3において、フィールド側の故障時
    にもフィールド側へ過大な電流を流れるのを防止するた
    めに前記本質安全防爆バリア内にヒューズを備える構成
    にし、前記フィールド機器がバスをリセットするための
    消費電流値と、前記本質安全防爆バリア内の負荷抵抗値
    と、上位機器側に設置された前記外部電源の電源電圧値
    とが、バスリセット時でも、前記ヒューズを溶断させる
    ことのない関係としたフィールドバスのバスリセット方
    式。
  5. 【請求項5】請求項1,2,3または4において、前記
    フィールド機器が自己診断機能を備え、自己診断時に異
    常があった場合にフィールド機器自身がバスをリセット
    するフィールドバスのバスリセット方式。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記フィールド機器が
    バスのリセットを自機器が通信データを送信する権利を
    与えられた期間中に行うことにより、複数のフィールド
    機器が同時にバスリセットを行うことがないようにした
    フィールドバスのバスリセット方式。
  7. 【請求項7】請求項1,2,3または4において、前記
    フィールド機器が少なくとも一回の通信データの送信を
    他の機器により妨害されたときに、または、バス上に通
    信を妨害する信号が一定期間以上検出したときに、前記
    フィールド機器のアドレス番号などの機器固有の番号か
    らなる待機時間を経た後、バスをリセットするフィール
    ドバスのバスリセット方式。
  8. 【請求項8】一対の伝送線からなるフィールドバスの伝
    送路上に接続された少なくとも各一台のフィールド機器
    と上位機器との間で通信するフィールドバスシステムに
    おいて、システム構成を前記フィールド機器の動作電力
    を供給する外部電源を上位機器側に設置する構成とし、
    上位機器が前記外部電源の出力を遮断する手段を備え、
    前記上位機器が少なくとも一回の通信データの送信を他
    の機器により妨害されたときに、または、バス上に通信
    を妨害する信号が一定期間以上検出したときに、前記外
    部電源の出力を一時的に遮断することにより、バス全体
    をリセットするフィールドバスのバスリセット方式。
  9. 【請求項9】一対の伝送線からなるフィールドバスの伝
    送路上に接続された少なくとも各一台のフィールド機器
    と上位機器との間で通信するフィールドバスシステムに
    おいて、システム構成を前記フィールド機器の動作電力
    を供給する外部電源を上位機器側に設置する構成と、上
    位機器が設置されている上位機器側とフィールド機器が
    設置されているフィールド機器側との間の伝送路に負荷
    抵抗を挿入する構成にし、前記フィールド機器が伝送路
    から消費する電流を増大させる手段を備え、前記負荷抵
    抗の両端の電位差を前記上位機器が測定する手段を備
    え、前記フィールド機器が一時的に消費電流を増大させ
    ることによりバス全体をリセットし、前記負荷抵抗の両
    端の電位差により前記上位機器がバスリセットを検知す
    るフィールドバスのバスリセット通知方式。
  10. 【請求項10】請求項9において、前記フィールド機器
    が消費電流を増大させる手段の増大させる消費電流を、
    フィールド機器が設置されているフィールド機器側の伝
    送路の線間電圧をフィールド機器が動作するための最小
    動作電圧未満の値となる電流値とすることにより、前記
    伝送路に接続されたすべてのフィールド機器を電源投入
    時に状態に戻し、その状態を前記上位機器へ通知するフ
    ィールドバスのバスリセット通知方式。
  11. 【請求項11】請求項9または10において、前記負荷
    抵抗を危険領域と安全領域との間に設置される本質安全
    防爆バリアの負荷抵抗とすることにより、危険領域であ
    るフィールド機器側で使用する電圧と電流を故障時にお
    いても必ずある一定値以下の値とする状態で、バスをリ
    セットし、その状態を上位機器へ通知するフィールドバ
    スのバスリセット通知方式。
  12. 【請求項12】請求項11において、フィールド側の故
    障時にもフィールド側へ過大な電流を流れるのを防止す
    るために前記本質安全防爆バリア内にヒューズを備える
    構成にし、前記フィールド機器がバスをリセットするた
    めの消費電流値と、前記本質安全防爆バリア内の負荷抵
    抗値と、上位機器側に設置された前記外部電源の電源電
    圧値とが、バスリセット時でも、前記ヒューズを溶断さ
    せることのない関係とし、バスリセット信号を上位機器
    へ通知するフィールドバスのバスリセット通知方式。
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