JPH09129927A - 青色発光素子 - Google Patents

青色発光素子

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JPH09129927A
JPH09129927A JP23046596A JP23046596A JPH09129927A JP H09129927 A JPH09129927 A JP H09129927A JP 23046596 A JP23046596 A JP 23046596A JP 23046596 A JP23046596 A JP 23046596A JP H09129927 A JPH09129927 A JP H09129927A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チップサイズの小さなGaN系半導体青色発
光素子を提供する。 【解決手段】 第1導電型GaN系半導体から成るバッ
ファ層と、第1導電型GaN系半導体からなる第1のク
ラッド層と、実質的に真性なGaN系半導体からなる活
性層と、第2導電型のGaN系半導体からなる第2のク
ラッド層とが、導電性基板上に積層された青色発光ダイ
オードである。各GaN系半導体は四元系の化合物半導
体であり、より好ましくはその組成x,yが0≦x≦
1、0≦y≦1、x+y≦1を満足するInx Aly
1-x-y Nである。そして所望の発光波長および強度を
得るべく、組成x,yの値が選ばれている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、窒化ガリウム
(GaN)系 III−V族化合物半導体を用いた発光ダイ
オード(LED)や半導体レーザーダイオード(LD)
等の発光素子に関し、特に青色発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、GaN、Inx Ga1-x N、Ga
x Al1-x Nといった、窒化ガリウム系化合物半導体
が、青色LEDや青色LDの材料として、注目されてい
る。この化合物半導体を使うことによって、これまで困
難であった青色光の発光を得ることが可能となってき
た。従来の青色発光素子としては、例えば、特開平5−
63266号公報に記載されているようなGaNを用い
たものがあった。図5に、このような従来のLEDの構
造を示す。すなわち、青色発光素子2は、サファイヤ
(Al2 3 )基板99の上にバッファ層201を介し
て積層されたn型GaN半導体層202、p型GaN半
導体層203からなっている。これらn型GaN半導体
層202、p型GaN半導体層203間のpn接合に、
キャリアを注入することによって発光を行うことができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、GaNを用い
た青色発光素子では、発光波長を変えることは不可能で
あった。又Inx Ga1-x N,Gax Al1-x N等の3
元系半導体では基板との格子整合の問題もあり、組成x
を変えると発光領域の結晶性が低下する問題があった。
すなわち従来の3元系半導体では波長の可変範囲に制限
があり、波長を変えても発光する光の強度が低下すると
いう欠点があった。この為、所望の発光波長を任意に選
択できるず応用分野に対する制限があった。
【0004】又、このような従来の窒化ガリウム青色発
光素子では、サファイヤ基板99は絶縁性基板であり、
サファイア基板99の裏面より電極を取り出すことはで
きないという問題があった。このため図5に示すように
n型GaN半導体層202に達する溝を形成しn型Ga
N半導体層202とp型GaN半導体層203の両方に
対して、同一表面側から電極204、205を形成する
必要があり、さらにこの2つの電極204,205にワ
イヤーボンディング接続しなければならなかった。しか
し、GaNはエッチングが困難な材料であり、溝形成が
困難であるため製造工程が複雑となるという問題もあっ
た。また図5に示すよううな構造は、全体形状を小さく
することができず、歩留りが低いという問題があった。
また、1つの素子について、面倒なワイヤーボンディン
グを2度行う必要があった。特に、このような点は、集
積化を行おうとする場合に顕著な障害となる問題であっ
た。
【0005】本発明の目的は、発光する光の強度を下げ
ることなく、波長の調整を自由に行うことのできる青色
発光素子を提供することである。
【0006】本発明の他の目的は、チップサイズを小さ
くすることが可能な青色発光素子を提供することであ
る。
【0007】本発明の更に他の目的は、製造工程が簡単
な青色発光素子を提供することである。
【0008】本発明の更に他の目的は、集積化に適した
青色発光素子を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する為
に、本発明による青色発光ダイオードは、図1に例示す
るような四元系の化合物半導体から構成されることを特
徴とする。すなわち、本発明の発光ダイオードは導電性
の基板100の上に形成された第1導電型の窒化ガリウ
ム系半導体から成るバッファ層101と、第1導電型の
窒化ガリウム系半導体から成るクラッド層102と、故
意には不純物をドープしない、すなわち実質的に真性な
窒化ガリウム系半導体から成る活性層103と、第1導
電型とは反対の第2導電型の窒化ガリウム系から成る第
2の半導体クラッド層104が、基板100上に積層さ
れた構造を有している。第2のクラッド層104の上部
は上部電極層105が形成され、導電性基板100の下
部には下部電極層106が形成されている。そしてこれ
らの窒化ガリウム系半導体層は四元系の化合物半導体の
Inx Aly Ga1-x-y Nであり、その組成x,yは0
≦x≦1、0≦y≦1、x+y≦1の範囲内で所定の値
に選ばれていることを特徴とする。なお、第1導電型と
はたとえばn型であり、第2導電型とはn型とは反対導
電型のp型をいうが、n型とp型とを逆にしてもよい。
導電性基板100は導電性サファイア基板であることが
好ましい。
【0010】本発明による窒化ガリウム系化合物半導体
青色発光素子では、4種類の元素を含んだ化合物半導体
であるのでそれらの成分の比率を調整することで、バン
ドギャップEg、すなわち発光波長をかなり自由に変え
ることができ、しかもバンドギャップEgを変えても基
板との格子整合を維持できるため、結晶性は良好で発光
強度を一定に維持、又は最適化することが可能となる。
又、本発明による窒化ガリウム系化合物半導体青色発光
素子では、1素子(1チップ)当たり上部電極105に
対する1回のワイヤーボンディングですみ、製造工程が
非常に簡略化される。更に、本発明による窒化ガリウム
系化合物半導体青色発光素子では、1チップの上面にあ
る電極コンタクト部(上部電極)105は1つなので、
集積化を効果的に行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態に係る
窒化ガリウム系化合物半導体青色発光ダイオードの断面
図である。本発明の窒化ガリウム系化合物半導体青色発
光ダイオード1は、サファイヤ基板100の上に、窒化
ガリウム系n型半導体から成るバッファ層101を介し
て形成された窒化ガリウム系n型半導体から成る第1の
クラッド層102、窒化ガリウム系半導体から成る活性
層103、窒化ガリウム系p型半導体から成る第2のク
ラッド層104を主な構成層としている。
【0012】サファイヤ基板100は、母体となるサフ
ァイア基板の上に窒素(N2 )をキャリアガスとし、A
lCl3 ,TMA等のアルミニウムを含む化合物ガスお
よび酸素(O2 )又はCO2 やN2 O等の酸素を含む化
合物ガスを用いたCVDで形成し、その後、最初に用意
したサファイア基板を除去したエピタキシャル成長基板
である。本発明においては、このサファイアのエピタキ
シャル成長(CVD)の際に不純物としてII族又はI
V族等の元素を導入することによって、生成されたサフ
ァイア基板に導電性を持たせている。本発明の青色LE
Dはサファイヤ基板100を導電性とすることにより金
属電極(下部電極)層106を基板裏面に直接設けてい
る。なお、サファイヤ基板100と金属電極106との
コンタクト抵抗の低減化や製造工程の便宜性から、窒化
ガリウム系n型半導体からなるコンタクト層をサファイ
ア基板100と金属電極106の間に設けてもよい。
【0013】また、n型電極となる金属電極106がサ
ファイヤ基板100の裏面に設けられたため、もう一方
の電極(p側電極)、すなわち上部電極105は、窒化
ガリウム系p型半導体から成る第2のクラッド層104
の上面のほぼ全体に形成することができる。これには、
同一チップ面積で比較すれば発光領域を大きくする効果
がある。p側電極105と第2のクラッド層104との
オーミックコンタクト特性の改善のためには、p側電極
105と第2のクラッド層の間に窒化ガリウム系p型半
導体からなるコンタクト層を形成することが好ましい。
【0014】より具体的には本発明の実施の形態の窒化
ガリウム系半導体として、Inx Aly Ga1-x-y N化
合物半導体を用いることが好ましい。ここで、組成x,
yは0≦x≦1、0≦y≦1と、x+y≦1が満たされ
ている。本発明では、その組成x、およびyを調整する
ことで、広範囲の青色発光スペクトルを実現することが
できる。
【0015】以下に具体的な組成の例を記載する。窒化
ガリウム系n型半導体から成るバッファ層101は、窒
化ガリウム系n型半導体から成る第1のクラッド層10
2と、サファイヤ基板100との格子間の不整合を緩和
するものである。Inx Aly Ga1-x-y Nの各パラメ
ータの値は、例えば、0≦x≦1、0≦y≦1好ましく
は、0≦x≦0.5、0≦y≦0.5に選ばれる。又、
n型とするために、シリコン(Si)やセレン(Se)
といった不純物が添加されている。不純物密度は、1x
1018cm-3である。
【0016】窒化ガリウム系n型半導体層102は、n
型クラッド層(第1のクラッド層)である。Inx Al
y Ga1-x-y Nの各組成値は、発光させたい波長によっ
て適宜調整されるが、例えば、0≦x≦1、0≦y≦1
好ましくは、0≦x≦0.3、0.1≦y≦1に選ばれ
る。又、やはり、n型とするために、SiやSeといっ
た不純物が添加されているが、その不純物密度は、5x
1018cm-3である。
【0017】窒化ガリウム系半導体から成る活性層10
3は、故意には不純物ドープしない、いわゆるアンドー
プの半導体層で発光領域の中心となる層である。Inx
Aly Ga1-x-y Nの各組成値は、発光させたい波長に
よって適宜調整されるが、例えば、0≦x≦1、0≦y
≦1好ましくは、0≦x≦0.6、0≦y≦0.5に選
ばれる。
【0018】窒化ガリウム系p型半導体層104は、p
型クラッド層(第2のクラッド層)である。Inx Al
y Ga1-x-y Nの各組成値は、n型クラッド層102や
活性層103との関係で、発光させたい波長によって適
宜調整されるが、例えば、0≦x≦1、0≦y≦1好ま
しくは、0≦x≦0.3、0.1≦y≦1.0に選ばれ
る。又、p型とするために、マグネシューム(Mg)、
ベリリューム(Be)、亜鉛(Zn)といった不純物が
添加されている。不純物密度は、3x1018cm-3であ
る。
【0019】p側電極層(上部電極装置)105は、活
性層103の発光にたいして透明な電極である。具体的
には、ITO(インジューム・ティン・オキサイド)や
SnO2 のような金属と酸素の化合物が好ましい。ある
いは金属を十分薄く形成して透明電極105として用い
てもよい。又、窒化ガリウム系p型半導体層からなるコ
ンタクト層をp側電極層105とp型クラッド層104
の間に形成する場合はInx Aly Ga1-x-y Nの各組
成値は、例えば、0≦x≦1、0≦y≦1好ましくは、
0.5≦x≦1.0、0≦y≦0.1に選ばれる。又、
p型とするために、Mg、Be、Znといった不純物を
添加すればよい。コンタクト層の不純物密度は、5x1
19cm-3〜2×1020cm-3である。
【0020】もう一方の電極であるn側電極層(下部電
極層)106は特に透明である必要はない。窒化ガリウ
ム系半導体Inx Aly Ga1-x-y Nからなるコンタク
ト層をn側電極層106とサファイア基板100の間に
形成する場合は、その各組成値は、発光させたい波長に
よって適宜調整されるが、例えば、0≦x≦1、0≦y
≦1好ましくは、0.5≦x≦1.0、0≦y≦0.1
に選ばれる。やはり、n型とするために、SiやSeと
いった不純物が添加されているが、その不純物密度は、
8x1018cm-3〜5×1019cm-3である。勿論、サ
ファイヤ基板100との接合が良好なほかの金属等の導
電性材料を用いてもよい。
【0021】本発明の構成においては各層の、Inx
y Ga1-x-y Nの組成x,yの値は、n型クラッド層
102とp型クラッド層104のバンドギャップが、活
性層103のバンドギャップよりも大きくなるよう決め
られている。このようにすることによって、活性層10
3へキャリアを閉じ込め、実効的に活性層103へ注入
されるキャリアの量を多くし、発光強度を更に向上させ
ることができる。
【0022】次に図2(a)〜(c),図3(d),
(e)および図4を用いて本発明の青色発光ダイオード
の製造方法を説明する。
【0023】(a)まず厚さ450〜250μmのサフ
ァイア基板(原基板)99を用意し、この上に厚さ80
〜150μmのサファイア膜100を図2(a)に示す
ように形成する。このサファイア膜100はAlC
3 ,TMA,TIBA等のアルミニウムを含む化合物
ガスおよび酸素(O2 )又はCO2 ,N2 O等の酸素を
含むガスを窒素(N2 ),ヘリウム(He),アルゴン
(Ar)等をキャリアガスとして用いたCVD法で成長
する。この際不純物としてIV族からなる元素たとえば
C,Si,Ge,Sn,PbをAlCl3 ,TMA,C
2 やN2 O等の原料ガスと同時にサファイア基板上に
導入することにより、n型導電性を持たせることができ
る。たとえばSiH4 を用いればSiを,GeH4 用い
ればGeを、TMGを用いればCをドーピングできる。
【0024】またII族からなる元素たとえばBe,M
g,Ca,Sr,Ba,Ra,Zn,Cd,Hgを導入
することによりp型導電性を持たせることができる。こ
れはサファイアのAl2 3 のAlとII族あるいはI
V族元素が置換することによる。サファイア膜99の上
にn型の半導体層を形成する場合はn型の導電性サファ
イア膜100とすることが好ましく、その比抵抗は1Ω
−cm以下とする。
【0025】(b)次にサファイア膜100の上にMO
−CVD等を用いて図2(b)に示すように、n−In
x Aly Ga1-x-y Nバッファ層101,n−Inx
yGa1-x-y Nクラッド層102、ノンドープInx
Aly Ga1-x-y 活性層103、p−Inx Aly Ga
1-x-y Nクラッド層104を連続的に積層する。この積
層は、たとえば高周波(RF)誘導加熱方式の減圧CV
D炉又は常圧CVD炉中に、上記サファイア膜100を
形成したサファイア基板99を配置し有機金属化合物ガ
スを含む反応ガスを所定の圧力たとえば常圧(大気圧)
で導入すればよい。反応ガスとしては、例えば、Ga
(CH3 3 ,In(CH3 3 ,Al(CH3 3
の有機金属化合物ガス及びNH3 等を用いればよく、水
素(H2 )や窒素(N2 )等からなるキャリアガスと共
に、所定の基板温度、たとえば700〜1050℃で導
入する。このようにしてバッファ層101〜クラッド層
104までの窒化ガリウム系半導体の連続成長が行われ
る。その際、反応ガスの夫々の成分比率を切り替えて、
各層の成分比を調節する。又、不純物を添加するため
に、モノシラン(SiH4 )やビスシクロペンタディエ
ニールマグネシウム(CP2 Mg)等を導入する。
【0026】(c)この後、エピタキシャル成長したサ
ファイア基板99をCVD炉から取り出し、スパッタリ
ングや蒸着法でp側電極105を形成後研磨治具82に
ワックス81を用いて図2(c)に示すように取り付け
る。そしてガラス基板に布83を敷き、その上に水を流
し研磨剤を置く。研磨剤の粒子粗さは2000番から4
000番程度である。そして研磨治具(ホルダ)82に
固定されたサファイア基板を研磨治具82を回転させな
がら研磨を行う。この研磨によりサファイア基板99が
消失し、エピタキシャル成長したサファイア膜100が
露出したら研磨を終了する。
【0027】(d)次にp側電極105を形成したエピ
タキシャル成長膜100〜104を研磨治具から取りは
ずし、ワックス81の除去等の洗浄を行い、スパッタ装
置や真空蒸着装置等の真空チャンバー中に配置し、露出
したサファイア膜100の表面に下部電極106として
金属膜を図3(d)に示すように形成する。
【0028】(e)次にダイシングの準備として図3
(e)に示すようにスクライブラインのメサエッチング
を行う。これは窒化ガリウム系半導体の積層体等が成形
された基板を、多数のチップに切り分ける際、その切り
口で半導体装置の特性が悪影響を受けるので、予め窒化
ガリウム系半導体の積層体に溝をつけておくのである。
これはメサ型の半導体装置一般で行われていることであ
る。すなわち、カットを行うスクライブラインの位置に
沿って、窒化ガリウム系半導体から成るバッファ層10
1,n型クラッド層102、活性層103、p型クラッ
ド層104、上部電極(p側電極)層105をエッチン
グによって部分的に知り除く。さらにエピタキシャルサ
ファイア膜100の一部を除去するように深くメサエッ
チングを行ってもよい。
【0029】(f)そして、最後に、図4に示すような
本発明の窒化ガリウム系化合物半導体青色発光ダイオー
ドの組み立て工程を行う。サファイヤ基板上に生成され
た窒化ガリウム系半導体の積層構造は、上記のメサエッ
チング後に積層ウエハとして形成された状態から、ダイ
ヤモンドカッター等を用いて適当な大きさの、多数のチ
ップ1に切り出される。切り出し後夫々のチップ1は、
ワイヤーフレーム108上に載置し、ボンディングワイ
ヤー115を上部電極へボンディングし、さらに樹脂1
09等によりモールディングが行なわれる。その後、ワ
イヤーフレーム108の不要の部分を取り除けば、2端
子の青色発光素子として完成する。
【0030】上記工程において、チップ1を切り出した
際、切り口がダメージを受けて発光に悪い影響を与える
可能性があるので、図3(e)に示したようにエッジ部
分をメサエッチングで除去したのであるが、場合によっ
てはメサ型のエッチングは省略してもよい。しかしメサ
型の半導体チップとすることが好ましいことはもちろん
である。
【0031】尚、基板100としてのサファイヤ膜の形
成方法としては、上述したCVD法以外にも、引き上げ
法やその他の公知の方法を利用してもよい。
【0032】たとえば、(a)ルツボ中の融液に種子結
晶を挿入し、結晶を回転しながら垂直に引き上げる引き
上げ法、(b)ルツボ中に型を設け、毛細管現象で上昇
した融液に種子結晶を接合して、型上端のエッジで結晶
の形状を規制しながら引き上げるキャピラリー法、
(c)原料の微粉末を酸水素火炎中で溶融し、耐火棒上
の種子結晶上に累積させて育成する火炎溶融法、(d)
底部中央に種子結晶を入れたルツボを熱交換器の上に乗
せ、種子結晶を冷却しながら原料を加熱溶融した後、除
冷して結晶を育成する熱交換器法等のバルク結晶成長の
手法により成長してもよい。このバルク結晶を成長する
際に不純物としてIV族からなる元素、たとえばC,S
i,Ge,Sn,Pbを導入することによりn型導電性
のバルク結晶とすることができる。またII族からなる
元素たとえばBe,Mg,Ca,Sr,Ba,Ra,Z
n,Cd,Hgを導入することによりp型導電性のバル
ク結晶とすることができる。このバルク結晶の成長後、
250〜450μmの厚さにスライスすれば本発明の基
板100が完成する。この場合には上記(c)の研磨工
程は不要である。すなわち、図2(a)〜2(c)に示
した工程のかわりに、直接サファイア基板100の上に
減圧MOCVD法又は常圧MOCVD法でバッファ層1
01,n型クラッド層102,活性層103,p型クラ
ッド層104となるInx Aly Ga1-x-y N層を成長
し、その上に上部電極層105を形成すればよい。又こ
れらの層を成長した表面と反対側に下部電極層106を
形成すればよい。
【0033】又、導電性基板の材料としては、サファイ
アに限らず、窒化ガリウム系半導体との相性のよい他の
適当な導電性基板を用いてもよい。その様な材料として
は、例えば,SiC,GaN,InN,AlN,GaA
s,ZnSe等の化合物半導体や、ZnO等の金属酸化
物がある。
【0034】またp型クラッド層104と上部電極層1
05との間、およびサファイア基板100と下部電極層
106との間にコンタクト層をそれぞれ形成すれば、コ
ンタクト抵抗が低減され、特性が向上することはもちろ
んである。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明の窒化ガリウ
ム系化合物半導体青色発光素子によれば、4種類の元素
を含み、それらの成分の比率を調整することで格子不整
合に伴う結晶欠陥を発生させることもなく発光波長と発
光効率とを最適の状態にすることができる。
【0036】又、本発明の窒化ガリウム系化合物半導体
青色発光素子によれば、1素子当たり1回のワイヤーボ
ンディングでよいので製造工程が非常に簡略化される。
【0037】更に、本発明の窒化ガリウム系化合物半導
体青色発光素子によれば、1チップの上面にある電極取
り出し用のコンタクト部は1つなので、高密度に集積化
した回路の実現が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による窒化ガリウム系化合物半導体青色
発光ダイオードの半導体チップの層構造を示す断面図で
ある。
【図2】本発明による窒化ガリウム系化合物半導体青色
発光ダイオードの素子の製造工程を説明する工程断面図
(その1)である。
【図3】本発明による窒化ガリウム系化合物半導体青色
発光ダイオードの素子の製造工程を説明する工程断面図
(その2)である。
【図4】本発明による窒化ガリウム系化合物半導体青色
発光ダイオードの組み立て工程を説明する図である。
【図5】従来の窒化ガリウム系化合物半導体青色発光ダ
イオードの半導体チップの層構造を示す図である。
【符号の説明】
1,2 窒化ガリウム系化合物半導体青色発光ダイオー
ドの半導体チップ 81 ワックス 82 研磨治具 83 布 99 サファイア基板(原基板) 100 エピタキシャル・サファイア膜 101,201 窒化ガリウム系半導体バッファ層 102,202 窒化ガリウム系n型半導体層 103 窒化ガリウム系半導体活性層 104,203 窒化ガリウム系p型半導体層 105,106,204,205 金属電極 108 ワイヤーフレーム 109 樹脂 115 ボンディングワイヤー

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の基板と、該基板の上部に形成され
    た第1導電型の窒化ガリウム系半導体から成るバッファ
    層と、該バッファ層の上部に形成された第1導電型の窒
    化ガリウム系半導体から成る第1のクラッド層と、該第
    1のクラッド層の上部に形成された実質的に真性な窒化
    ガリウム系半導体から成る活性層と、該活性層の上部に
    形成された第1導電型とは反対の第2導電型の窒化ガリ
    ウム系半導体から成る第2のクラッド層とを少なくとも
    具備し、 上記各窒化ガリウム系半導体層は、0≦x≦1、0≦y
    ≦1、x+y≦1の範囲内の組成x,yを有したInx
    Aly Ga1-x-y Nであり、各組成x、yの値は、バッ
    ファ層については、0≦x≦0.5、0.5≦y≦1、
    該第1のクラッド層については、0≦x≦0.3、0.
    1≦y≦1、該活性層については、0≦x≦0.6、0
    ≦y≦0.5、該第2のクラッド層については、0≦x
    ≦0.3、0.1≦y≦1.0、であることを特徴とす
    る青色発光素子。
  2. 【請求項2】 前記基板は、導電性基板であることを特
    徴とする請求項1記載の青色発光素子。
  3. 【請求項3】 前記導電性基板は、不純物の添加された
    サファイヤ基板であることを特徴とする請求項2記載の
    青色発光素子。
  4. 【請求項4】 前記第2のクラッド層の上部にさらに第
    2導電型のInx Aly Ga1-x N層(0.5≦x≦
    0.1,0.0≦y≦0.1)からなるコンタクト層を
    具備することを特徴とする請求項1記載の青色発光素
    子。
  5. 【請求項5】 前記導電性基板の下部にさらに第1導電
    型のInx Aly Ga1-x N層(0.5≦x≦1.0,
    0.0≦y≦0.1)からなるコンタクト層を具備する
    ことを特徴とする請求項2記載の青色発光素子。
  6. 【請求項6】 前記サファイア基板はCVDで形成され
    たエピタキシャル成長膜であることを特徴とする請求項
    3記載の青色発光素子。
  7. 【請求項7】 前記第2のクラッド層の上部にさらに透
    明電極層から成る上部電極層を具備することを特徴とす
    る請求項1記載の青色発光素子。
  8. 【請求項8】 前記透明電極層はITO膜であることを
    特徴とする請求項7記載の青色発光素子。
  9. 【請求項9】 前記透明電極層は金属薄膜であることを
    特徴とする請求項7記載の青色発光素子。
  10. 【請求項10】 前記第2のクラッド層と前記ITO膜
    の間にさらに第2導電型のInx Aly Ga1-x-y N層
    からなるコンタクト層を具備することを特徴とする請求
    項8記載の青色発光素子。
  11. 【請求項11】 前記第2のクラッド層と前記金属薄膜
    の間にさらに第2導電型のInx Aly Ga1-x-y N層
    からなるコンタクト層を具備することを特徴とする請求
    項8記載の青色発光素子。
  12. 【請求項12】 前記導電性基板の下部にさらに金属薄
    膜からなる下部電極層を具備することを特徴とする請求
    項8記載の青色発光素子。
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