JP3182346B2 - 青色発光素子及びその製造方法 - Google Patents
青色発光素子及びその製造方法Info
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Description
(GaN)系 III−V族化合物半導体を用いた発光ダイ
オード(LED)や半導体レーザーダイオード(LD)
等の発光素子及びその製造方法に関し、特に青色発光素
子及びその製造方法に関する。
Al1-xNといった、窒化ガリウム系化合物半導体が、
青色LEDや青色LDの材料として、注目されている。
この化合物半導体を使うことによって、これまで困難で
あった青色光の発光を得ることが可能となってきた。従
来の青色発光素子としては、例えば、特開平5−632
66号公報に記載されているようなGaNを用いたもの
があった。図5に、このような従来のLEDの構造を示
す。すなわち、青色発光素子2は、サファイヤ(Al2
O3)基板99の上にバッファ層201を介して積層さ
れたn型GaN半導体層202、p型GaN半導体層2
03からなっている。これらn型GaN半導体層20
2、p型GaN半導体層203間のpn接合に、キャリ
アを注入することによって発光を行うことができる。
た青色発光素子では、発光波長を変えることは不可能で
あった。又InxGa1-xN,GaxAl1-xN等の3元系
半導体では基板との格子整合の問題もあり、組成xを変
えると発光領域の結晶性が低下する問題があった。すな
わち従来の3元系半導体では波長の可変範囲に制限があ
り、波長を変えても発光する光の強度が低下するという
欠点があった。この為、所望の発光波長を任意に選択で
きるず応用分野に対する制限があった。
光素子では、サファイヤ基板99は絶縁性基板であり、
サファイア基板99の裏面より電極層を取り出すことは
できないという問題があった。このため図5に示すよう
にn型GaN半導体層202に達する溝を形成しn型G
aN半導体層202とp型GaN半導体層203の両方
に対して、同一表面側から電極層204、205を形成
する必要があり、さらにこの2つの電極層204,20
5にワイヤーボンディング接続しなければならなかっ
た。しかし、GaNはエッチングが困難な材料であり、
溝形成が困難であるため製造工程が複雑となるという問
題もあった。また図5に示すような構造は、全体形状を
小さくすることができず、歩留りが低いという問題があ
った。また、1つの素子について、面倒なワイヤーボン
ディングを2度行う必要があった。特に、このような点
は、集積化を行おうとする場合に顕著な障害となる問題
であった。
ることなく、波長の調整を自由に行うことのできる青色
発光素子を提供することである。
くすることが可能な青色発光素子を提供することであ
る。
青色発光素子を提供することである。
m以下の導電性サファイア膜を簡単に得ることが可能な
青色発光素子の製造方法を提供することである。
程の簡略化が可能な青色発光素子の製造方法を提供する
ことである。
に、本発明は、所定の基板と、この基板の上部に形成さ
れた第1導電型のInxAlyGa1-x-yN層(0≦x≦
0.5、0.5≦y≦1.0)から成るバッファ層と、
このバッファ層の上部に形成された第1導電型のInx
AlyGa1-x-yN層(0≦x≦0.3、0.1≦y≦
1.0)から成る第1のクラッド層と、この第1のクラ
ッド層の上部に形成された実質的に真性なInxAlyG
a1-x-yN層(0≦x≦0.6、0≦y≦0.5)から
成る活性層と、この活性層の上部に形成された第1導電
型とは反対の第2導電型のInxAlyGa1-x-yN層
(0≦x≦0.3、0.1≦y≦1.0)から成る第2
のクラッド層と、この第2のクラッド層の上部に形成さ
れた第2導電型のInxAlyGa1-x-yN層(0.5≦
x≦1.0,0≦y≦0.1)からなるコンタクト層と
を少なくとも具備する青色発光素子であることを第1の
特徴とする。なお、第1導電型とはたとえばn型であ
り、第2導電型とはn型とは反対導電型のp型をいう
が、n型とp型とを逆にしてもよい。
は、4種類の元素を含んだ化合物半導体であるのでそれ
らの成分の比率を調整することで、バンドギャップE
g、すなわち発光波長をかなり自由に変えることがで
き、しかもバンドギャップEgを変えても基板との格子
整合を維持できるため、InxAlyGa1-x-yN層の結
晶性は良好で発光強度を一定に維持、又は最適化するこ
とが可能となる。
電性基板とすれば、導電性基板の裏面に下部電極層を形
成できる。こうすれば、1素子(1チップ)当たりのワ
イヤーボンディングは、上部電極層に対する1回のワイ
ヤーボンディングですみ、製造工程が非常に簡略化され
る。また、このように構成すれば、1チップの上面にあ
る電極層コンタクト部(上部電極層)は1つで良くなる
ので、集積化を効果的に行うことができる。
の下部電極層の上部に形成された比抵抗1Ω−cm以下
の導電性基板と、この導電性基板の上部に形成された第
1導電型のInxAlyGa1-x-yN層(0≦x≦0.
5、0.5≦y≦1.0)から成るバッファ層と、この
バッファ層の上部に形成された第1導電型のInxAly
Ga1-x-yN層(0≦x≦0.3、0.1≦y≦1.
0)から成る第1のクラッド層と、この第1のクラッド
層の上部に形成された実質的に真性なInxAlyGa
1-x-yN層(0≦x≦0.6、0≦y≦0.5)から成
る活性層と、この活性層の上部に形成された第1導電型
とは反対の第2導電型のInxAlyGa1-x-yN層(0
≦x≦0.3、0.1≦y≦1.0)から成る第2のク
ラッド層と、この第2のクラッド層の上方に形成された
上部電極層とを少なくとも具備する青色発光素子である
ことである。
は、導電性基板の裏面に下部電極層が構成されており、
1素子(1チップ)当たりで見れば、上部電極層に対す
る1回のワイヤーボンディングですむ構造である。ま
た、1チップの上面にある上部電極層は1つなので、集
積化を効果的に行うことができる。さらに、第1の特徴
と同様に、4種類の元素を含んだ化合物半導体であるの
でそれらの成分の比率を調整することで、発光波長を自
由に変えることができ、しかも発光波長を変えるよう
に、成分の比率を変えても導電性基板との格子整合を維
持できるため、InxAlyGa1-x-yN層の結晶性は良
好で発光強度を一定に維持、又は最適化することが可能
となる。
に導電性サファイア膜を成長する工程と、(ロ)この導
電性サファイア膜の上に、第1導電型のInxAlyGa
1-x-yN層(0≦x≦0.5、0.5≦y≦1.0)、
第1導電型のInxAlyGa1-x-yN層(0≦x≦0.
3、0.1≦y≦1.0)、実質的に真性なInxAly
Ga1-x-yN層(0≦x≦0.6、0≦y≦0.5)及
び第2導電型のInxAlyGa1-x-yN層(0≦x≦
0.3、0.1≦y≦1.0)とを、この順に連続的に
積層する工程と、(ハ)原基板を除去し、導電性サファ
イア膜の裏面を露出する工程と、(ニ)導電性サファイ
ア膜の裏面に下部電極層を形成する工程とを少なくとも
含む青色発光素子の製造方法であることである。
製造方法では、比抵抗1Ω−cm以下の導電性サファイ
ア膜をCVD法等により簡単に得ることが可能となる。
子の製造方法では、導電性サファイア膜の裏面に下部電
極層を形成しているので、1素子(1チップ)当たり上
部電極層に対する1回のワイヤーボンディングですみ、
製造工程が非常に簡略化される。
−cm以下の導電性基板の第1主表面上に、第1導電型
のInxAlyGa1-x-yN層(0≦x≦0.5、0.5
≦y≦1.0)、第1導電型のInxAlyGa1-x-yN
層(0≦x≦0.3、0.1≦y≦1.0)、実質的に
真性なInxAlyGa1-x-yN層(0≦x≦0.6、0
≦y≦0.5)及び第2導電型のInxAlyGa1-x-y
N層(0≦x≦0.3、0.1≦y≦1.0)とを少な
くとも含む積層構造を形成する工程と、(ロ)この積層
構造の最上層に上部電極層を形成する工程と、(ハ)第
1主表面に対向した導電性基板の第2主表面に下部電極
層を形成する工程と、(ニ)積層構造を所定のチップに
切り分ける工程と、(ホ)チップをワイヤーフレームに
載置する工程と、(ヘ)上部電極層に対してボンディン
グワイヤーをボンディングする工程とを少なくとも含む
ことを特徴とする青色発光素子の製造方法であることで
ある。
子の製造方法では、導電性基板の第2主表面に下部電極
層を形成し、積層構造の最上層に上部電極層を形成して
いるので、1素子(1チップ)当たりについては、ワイ
ヤーボンディングですみ、製造工程が非常に簡略化され
る。
施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態に係る
窒化ガリウム系化合物半導体青色発光ダイオードの断面
図である。本発明の窒化ガリウム系化合物半導体青色発
光ダイオード1は、サファイヤ基板100の上に、窒化
ガリウム系n型半導体から成るバッファ層101を介し
て形成された窒化ガリウム系n型半導体から成る第1の
クラッド層102、窒化ガリウム系半導体から成る活性
層103、窒化ガリウム系p型半導体から成る第2のク
ラッド層104を主な構成層としている。
ァイア基板の上に窒素(N2)をキャリアガスとし、A
lCl3,TMA等のアルミニウムを含む化合物ガスお
よび酸素(O2)又はCO2やN2O等の酸素を含む化合
物ガスを用いたCVDで形成し、その後、最初に用意し
たサファイア基板を除去したエピタキシャル成長基板で
ある。本発明においては、このサファイアのエピタキシ
ャル成長(CVD)の際に不純物としてII族又はIV族等
の元素を導入することによって、生成されたサファイア
基板に導電性を持たせている。本発明の青色LEDはサ
ファイヤ基板100を導電性とすることにより金属電極
層(下部電極層)106を基板裏面に直接設けている。
なお、サファイヤ基板100と金属電極層106とのコ
ンタクト抵抗の低減化や製造工程の便宜性から、窒化ガ
リウム系n型半導体からなるコンタクト層をサファイア
基板100と金属電極層106の間に設けてもよい。
がサファイヤ基板100の裏面に設けられたため、もう
一方の電極層(p側電極層)、すなわち上部電極層10
5は、窒化ガリウム系p型半導体から成る第2のクラッ
ド層104の上面のほぼ全体に形成することができる。
これには、同一チップ面積で比較すれば発光領域を大き
くする効果がある。p側電極層105と第2のクラッド
層104とのオーミックコンタクト特性の改善のために
は、p側電極層105と第2のクラッド層の間に窒化ガ
リウム系p型半導体からなるコンタクト層を形成するこ
とが好ましい。
ガリウム系半導体として、InxAlyGa1-x-yN化合
物半導体を用いることが好ましい。ここで、組成x,y
は0≦x≦1、0≦y≦1.0と、x+y≦1.0が満
たされている。本発明では、その組成x、およびyを調
整することで、広範囲の青色発光スペクトルを実現する
ことができる。
ガリウム系n型半導体から成るバッファ層101は、窒
化ガリウム系n型半導体から成る第1のクラッド層10
2と、サファイヤ基板100との格子間の不整合を緩和
するものである。InxAlyGa1-x-yNの各パラメー
タの値は、例えば、0≦x≦1、0≦y≦1.0好まし
くは、0≦x≦0.5、0≦y≦0.5に選ばれる。
又、n型とするために、シリコン(Si)やセレン(S
e)といった不純物が添加されている。不純物密度は、
1x1018cm-3である。
型クラッド層(第1のクラッド層)である。InxAly
Ga1-x-yNの各組成値は、発光させたい波長によって
適宜調整されるが、例えば、0≦x≦1、0≦y≦1.
0好ましくは、0≦x≦0.3、0.1≦y≦1.0に
選ばれる。又、やはり、n型とするために、SiやSe
といった不純物が添加されているが、その不純物密度
は、5x1018cm-3である。
3は、故意には不純物ドープしない、いわゆるアンドー
プの半導体層で発光領域の中心となる層である。Inx
AlyGa1-x-yNの各組成値は、発光させたい波長によ
って適宜調整されるが、例えば、0≦x≦1、0≦y≦
1.0好ましくは、0≦x≦0.6、0≦y≦0.5に
選ばれる。
型クラッド層(第2のクラッド層)である。InxAly
Ga1-x-yNの各組成値は、n型クラッド層102や活
性層103との関係で、発光させたい波長によって適宜
調整されるが、例えば、0≦x≦1、0≦y≦1.0好
ましくは、0≦x≦0.3、0.1≦y≦1.0に選ば
れる。又、p型とするために、マグネシウム(Mg)、
ベリリウム(Be)、亜鉛(Zn)といった不純物が添
加されている。不純物密度は、3x1018cm-3であ
る。
層103の発光にたいして透明な電極層である。具体的
には、ITO(インジウム・ティン・オキサイド)やS
nO2のような金属と酸素の化合物が好ましい。あるい
は金属を十分薄く形成して透明電極層105として用い
てもよい。又、窒化ガリウム系p型半導体層からなるコ
ンタクト層をp側電極層105とp型クラッド層104
の間に形成する場合はInxAlyGa1-x-yNの各組成
値は、例えば、0≦x≦1、0≦y≦1.0好ましく
は、0.5≦x≦1.0、0≦y≦0.1に選ばれる。
又、p型とするために、Mg、Be、Znといった不純
物を添加すればよい。コンタクト層の不純物密度は、5
x1019cm-3〜2×1020cm-3である。
電極層)106は特に透明である必要はない。窒化ガリ
ウム系半導体InxAlyGa1-x-yNからなるコンタク
ト層をn側電極層106とサファイア基板100の間に
形成する場合は、その各組成値は、発光させたい波長に
よって適宜調整されるが、例えば、0≦x≦1、0≦y
≦1.0好ましくは、0.5≦x≦1.0、0≦y≦
0.1に選ばれる。やはり、n型とするために、Siや
Seといった不純物が添加されているが、その不純物密
度は、8x1018cm-3〜5×1019cm-3である。勿
論、サファイヤ基板100との接合が良好なほかの金属
等の導電性材料を用いてもよい。
lyGa1-x-yNの組成x,yの値は、n型クラッド層1
02とp型クラッド層104のバンドギャップが、活性
層103のバンドギャップよりも大きくなるよう決めら
れている。このようにすることによって、活性層103
へキャリアを閉じ込め、実効的に活性層103へ注入さ
れるキャリアの量を多くし、発光強度を更に向上させる
ことができる。
(e)および図4を用いて本発明の青色発光ダイオード
の製造方法を説明する。
ァイア基板(原基板)99を用意し、この上に厚さ80
〜150μmのサファイア膜100を図2(a)に示す
ように形成する。このサファイア膜100はAlC
l3,TMA,TIBA等のアルミニウムを含む化合物
ガスおよび酸素(O2)又はCO2,N2O等の酸素を含
むガスを窒素(N2),ヘリウム(He),アルゴン
(Ar)等をキャリアガスとして用いたCVD法で成長
する。この際不純物としてIV族からなる元素たとえば
C,Si,Ge,Sn,PbをAlCl3,TMA,C
O2やN2O等の原料ガスと同時にサファイア基板上に導
入することにより、n型導電性を持たせることができ
る。たとえばSiH4を用いればSiを,GeH4用いれ
ばGeを、TMGを用いればCをドーピングできる。
g,Ca,Sr,Ba,Ra,Zn,Cd,Hgを導入
することによりp型導電性を持たせることができる。こ
れはサファイアのAl2O3のAlとII族あるいはIV族元
素が置換することによる。
形成する場合はn型の導電性サファイア膜100とする
ことが好ましく、その比抵抗は1Ω−cm以下とする。
−CVD等を用いて図2(b)に示すように、n−In
xAlyGa1-x-yNバッファ層101,n−InxAly
Ga1-x-yNクラッド層102、ノンドープInxAly
Ga1-x-yN活性層103、p−InxAlyGa1-x-yN
クラッド層104を連続的に積層する。この積層は、た
とえば高周波(RF)誘導加熱方式の減圧CVD炉又は
常圧CVD炉中に、上記サファイア膜100を形成した
サファイア基板99を配置し有機金属化合物ガスを含む
反応ガスを所定の圧力たとえば常圧(大気圧)で導入す
ればよい。反応ガスとしては、例えば、Ga(C
H3)3,In(CH3)3,Al(CH3)3等の有機金属
化合物ガス及びNH3等を用いればよく、水素(H2)や
窒素(N2)等からなるキャリアガスと共に、所定の基
板温度、たとえば700〜1050℃で導入する。この
ようにしてバッファ層101〜クラッド層104までの
窒化ガリウム系半導体の連続成長が行われる。その際、
反応ガスの夫々の成分比率を切り替えて、各層の成分比
を調節する。又、不純物を添加するために、モノシラン
(SiH4)やビスシクロペンタディエニールマグネシ
ウム(CP2Mg)等を導入する。
ファイア基板99をCVD炉から取り出し、スパッタリ
ングや蒸着法でp側電極層105を形成後研磨治具82
にワックス81を用いて図2(c)に示すように取り付
ける。そしてガラス基板に布83を敷き、その上に水を
流し研磨剤を置く。研磨剤の粒子粗さは2000番から
4000番程度である。そして研磨治具(ホルダ)82
に固定されたサファイア基板を研磨治具82を回転させ
ながら研磨を行う。この研磨によりサファイア基板99
が消失し、エピタキシャル成長したサファイア膜100
が露出したら研磨を終了する。
ピタキシャル成長膜100〜104を研磨治具から取り
はずし、ワックス81の除去等の洗浄を行い、スパッタ
装置や真空蒸着装置等の真空チャンバー中に配置し、露
出したサファイア膜100の表面に下部電極層106と
して金属膜を図3(d)に示すように形成する。
(e)に示すようにスクライブラインのメサエッチング
を行う。これは窒化ガリウム系半導体の積層体等が成形
された基板を、多数のチップに切り分ける際、その切り
口で半導体装置の特性が悪影響を受けるので、予め窒化
ガリウム系半導体の積層体に溝をつけておくのである。
ていることである。すなわち、カットを行うスクライブ
ラインの位置に沿って、窒化ガリウム系半導体から成る
バッファ層101,n型クラッド層102、活性層10
3、p型クラッド層104、上部電極層(p側電極層)
105をエッチングによって部分的に知り除く。さらに
エピタキシャルサファイア膜100の一部を除去するよ
うに深くメサエッチングを行ってもよい。
本発明の窒化ガリウム系化合物半導体青色発光ダイオー
ドの組み立て工程を行う。サファイヤ基板上に生成され
た窒化ガリウム系半導体の積層構造は、上記のメサエッ
チング後に積層ウエハとして形成された状態から、ダイ
ヤモンドカッター等を用いて適当な大きさの、多数のチ
ップ1に切り出される。切り出し後夫々のチップ1は、
ワイヤーフレーム108上に載置し、ボンディングワイ
ヤー115を上部電極層へボンディングし、さらに樹脂
109等によりモールディングが行なわれる。その後、
ワイヤーフレーム108の不要の部分を取り除けば、2
端子の青色発光素子として完成する。
際、切り口がダメージを受けて発光に悪い影響を与える
可能性があるので、図3(e)に示したようにエッジ部
分をメサエッチングで除去したのであるが、場合によっ
てはメサ型のエッチングは省略してもよい。しかしメサ
型の半導体チップとすることが好ましいことはもちろん
である。
成方法としては、上述したCVD法以外にも、引き上げ
法やその他の公知の方法を利用してもよい。
しながら垂直に引き上げる引き上げ法、 (b)ルツボ中に型を設け、毛細管現象で上昇した融液
に種子結晶を接合して、型上端のエッジで結晶の形状を
規制しながら引き上げるキャピラリー法、 (c)原料の微粉末を酸水素火炎中で溶融し、耐火棒上
の種子結晶上に累積させて育成する火炎溶融法、 (d)底部中央に種子結晶を入れたルツボを熱交換器の
上に乗せ、種子結晶を冷却しながら原料を加熱溶融した
後、除冷して結晶を育成する熱交換器法 等のバルク結晶成長の手法により成長してもよい。この
バルク結晶を成長する際に不純物としてIV族からなる元
素、たとえばC,Si,Ge,Sn,Pbを導入するこ
とによりn型導電性のバルク結晶とすることができる。
またII族からなる元素たとえばBe,Mg,Ca,S
r,Ba,Ra,Zn,Cd,Hgを導入することによ
りp型導電性のバルク結晶とすることができる。このバ
ルク結晶の成長後、250〜450μmの厚さにスライ
スすれば本発明の基板100が完成する。この場合には
上記(c)の研磨工程は不要である。すなわち、図2
(a)〜2(c)に示した工程のかわりに、直接サファ
イア基板100の上に減圧MOCVD法又は常圧MOC
VD法でバッファ層101,n型クラッド層102,活
性層103,p型クラッド層104となるInxAlyG
a1-x-yN層を成長し、その上に上部電極層105を形
成すればよい。又これらの層を成長した表面と反対側に
下部電極層106を形成すればよい。
アに限らず、窒化ガリウム系半導体との相性のよい他の
適当な導電性基板を用いてもよい。その様な材料として
は、例えば,SiC,GaN,InN,AlN,GaA
s,ZnSe等の化合物半導体や、ZnO等の金属酸化
物がある。
05との間、およびサファイア基板100と下部電極層
106との間にコンタクト層をそれぞれ形成すれば、コ
ンタクト抵抗が低減され、特性が向上することはもちろ
んである。
子によれば、4種類の元素を含み、それらの成分の比率
を調整することで格子不整合に伴う結晶欠陥を発生させ
ることもなく発光波長と発光効率とを最適の状態にする
ことができる。
チップの上面にある電極層取り出し用のコンタクト部は
1つなので、高密度に集積化した回路の実現が容易であ
る。
よれば、比抵抗1Ω−cm以下の導電性サファイア膜を
簡単に得ることが可能となる。
よれば、導電性基板の裏面に下部電極層を形成している
ので、1素子(1チップ)当たり上部電極層に対する1
回のワイヤーボンディングですみ、製造工程が非常に簡
略化される。
発光ダイオードの半導体チップの層構造を示す断面図で
ある。
発光ダイオードの素子の製造工程を説明する工程断面図
(その1)である。
発光ダイオードの素子の製造工程を説明する工程断面図
(その2)である。
発光ダイオードの組み立て工程を説明する図である。
イオードの半導体チップの層構造を示す図である。
ドの半導体チップ 81 ワックス 82 研磨治具 83 布 99 サファイア基板(原基板) 100 エピタキシャル・サファイア膜 101,201 窒化ガリウム系半導体バッファ層 102,202 窒化ガリウム系n型半導体層 103 窒化ガリウム系半導体活性層 104,203 窒化ガリウム系p型半導体層 105,106,204,205 金属電極層 108 ワイヤーフレーム 109 樹脂 115 ボンディングワイヤー
Claims (12)
- 【請求項1】 所定の基板と、 該基板の上部に形成された第1導電型のInxAlyGa
1-x-yN層(0≦x≦0.5、0.5≦y≦1.0)か
ら成るバッファ層と、 該バッファ層の上部に形成された第1導電型のInxA
lyGa1-x-yN層(0≦x≦0.3、0.1≦y≦1.
0)から成る第1のクラッド層と、 該第1のクラッド層の上部に形成された実質的に真性な
InxAlyGa1-x-yN層(0≦x≦0.6、0≦y≦
0.5)から成る活性層と、 該活性層の上部に形成された第1導電型とは反対の第2
導電型のInxAlyGa1-x-yN層(0≦x≦0.3、
0.1≦y≦1.0)から成る第2のクラッド層と、 該第2のクラッド層の上部に形成された第2導電型のI
nxAlyGa1-x-yN層(0.5≦x≦1.0,0≦y
≦0.1)からなるコンタクト層とを少なくとも具備す
ることを特徴とする青色発光素子。 - 【請求項2】 前記基板は、導電性基板であることを特
徴とする請求項1に記載の青色発光素子。 - 【請求項3】 前記導電性基板の下部にさらに第1導電
型のInxAlyGa1-x-yN層(0.5≦x≦1.0,
0≦y≦0.1)からなるコンタクト層を具備すること
を特徴とする請求項2に記載の青色発光素子。 - 【請求項4】 前記導電性基板は、不純物の添加された
導電性サファイヤ基板であることを特徴とする請求項2
に記載の青色発光素子。 - 【請求項5】 前記導電性サファイア基板はCVD法で
形成されたエピタキシャル成長膜であることを特徴とす
る請求項4に記載の青色発光素子。 - 【請求項6】 前記コンタクト層の上部に、ITO膜か
ら成る上部電極層を更に具備することを特徴とする請求
項1又は2に記載の青色発光素子。 - 【請求項7】 前記コンタクト層の上部に、透光性の金
属薄膜から成る上部電極層を更に具備することを特徴と
する請求項1又は2に記載の青色発光素子。 - 【請求項8】 前記導電性基板の下部にさらに金属薄膜
からなる下部電極層を具備することを特徴とする請求項
2乃至7のいずれか1項に記載の青色発光素子。 - 【請求項9】 下部電極層と、 該下部電極層の上部に形成された比抵抗1Ω−cm以下
の導電性基板と、 該導電性基板の上部に形成された第1導電型のInxA
lyGa1-x-yN層(0≦x≦0.5、0.5≦y≦1.
0)から成るバッファ層と、 該バッファ層の上部に形成された第1導電型のInxA
lyGa1-x-yN層(0≦x≦0.3、0.1≦y≦1.
0)から成る第1のクラッド層と、 該第1のクラッド層の上部に形成された実質的に真性な
InxAlyGa1-x-yN層(0≦x≦0.6、0≦y≦
0.5)から成る活性層と、 該活性層の上部に形成された第1導電型とは反対の第2
導電型のInxAlyGa1-x-yN層(0≦x≦0.3、
0.1≦y≦1.0)から成る第2のクラッド層と、 該第2のクラッド層の上方に形成された上部電極層とを
少なくとも具備することを特徴とする青色発光素子。 - 【請求項10】 原基板の上に導電性サファイア膜を成
長する工程と、 該導電性サファイア膜の上に、第1導電型のInxAly
Ga1-x-yN層(0≦x≦0.5、0.5≦y≦1.
0)、第1導電型のInxAlyGa1-x-yN層(0≦x
≦0.3、0.1≦y≦1.0)、実質的に真性なIn
xAlyGa1-x-yN層(0≦x≦0.6、0≦y≦0.
5)及び第2導電型のInxAlyGa1-x-yN層(0≦
x≦0.3、0.1≦y≦1.0)とを、この順に連続
的に積層する工程と、 前記原基板を除去し、前記導電性サファイア膜の裏面を
露出する工程と、 前記導電性サファイア膜の裏面に下部電極層を形成する
工程とを少なくとも含むことを特徴とする青色発光素子
の製造方法。 - 【請求項11】 前記導電性サファイア膜の比抵抗は、
1Ω−cm以下であることを特徴とする請求項10に記
載の青色発光素子の製造方法。 - 【請求項12】 比抵抗1Ω−cm以下の導電性基板の
第1主表面上に、第1導電型のInxAlyGa1-x-yN
層(0≦x≦0.5、0.5≦y≦1.0)、第1導電
型のInxAlyGa1-x-yN層(0≦x≦0.3、0.
1≦y≦1.0)、実質的に真性なInxAlyGa
1-x-yN層(0≦x≦0.6、0≦y≦0.5)及び第
2導電型のInxAlyGa1-x-yN層(0≦x≦0.
3、0.1≦y≦1.0)とを少なくとも含む積層構造
を形成する工程と、 該積層構造の最上層に上部電極層を形成する工程と、 前記第1主表面に対向した前記導電性基板の第2主表面
に下部電極層を形成する工程と、 前記積層構造を所定のチップに切り分ける工程と、 前記チップをワイヤーフレームに載置する工程と、 前記上部電極層に対してボンディングワイヤーをボンデ
ィングする工程とを少なくとも含むことを特徴とする青
色発光素子の製造方法。
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1996
- 1996-08-30 JP JP23046596A patent/JP3182346B2/ja not_active Expired - Fee Related
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