JPH05283744A - 半導体素子 - Google Patents

半導体素子

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JPH05283744A
JPH05283744A JP6281292A JP6281292A JPH05283744A JP H05283744 A JPH05283744 A JP H05283744A JP 6281292 A JP6281292 A JP 6281292A JP 6281292 A JP6281292 A JP 6281292A JP H05283744 A JPH05283744 A JP H05283744A
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JP
Japan
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layer
type
crystal
substrate
gan
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Pending
Application number
JP6281292A
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English (en)
Inventor
Toshihide Izumitani
敏英 泉谷
Gokou Hatano
吾紅 波多野
Yasuo Oba
康夫 大場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Publication of JPH05283744A publication Critical patent/JPH05283744A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 格子定数が小さく格子整合する基板が無いと
される化合物半導体において、結晶学的な欠陥が少なく
高品質な薄膜を成長させることを目的とする。 【構成】 基板と目的とする半導体層の間に燐化ホウ素
(BP)あるいはZnOからなるバッファ層を成長させ
半導体層に発生する欠陥を低減する。 【効果】 2μm程度のBPあるいはZnOバッファ層
をはさみGaAlN系エピタキシャル層を成長させるこ
とにより、従来はアンドープでも高キャリア濃度であっ
たものが2〜3桁キャリア濃度が低下して電気的特性の
制御が容易になった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下地材料を改良して形
成したエピタキシャル成長層を有する半導体素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、短波長発光素子用、耐環境半導体
素子用の材料として可能性のある半導体材料に窒素をV
族として含む III−V族半導体材料例えばGaNが考え
られて来た。しかしながらこのGaNは窒素解離圧が極
度に高いため、気相成長の過程において、N原子がぬけ
てしまい、そのためにn+ 型となってしまい、n- 型、
I型、p型といった他の導電型を形成できなかった。ま
た、格子定数の差が10%以上におよぶサファイヤある
いは立方晶のSiC表面上に成長させる従来行われてい
る方法では、安定な結晶型である六方晶の半導体しか形
成できず、六方晶に比べて不安定であるが発光素子の発
光層等への適用が期待される立方晶の半導体は作成する
ことができなかった。
【0003】この様な問題は、GaNだけでなくこれ以
外のAlN、InGaN、GaAlN及びInGaAl
N等といったInx Gay Al1-x-y N(0≦x≦1、
0≦y≦1)の系の比較的バンドギャップの広い材料に
見られる共通の問題であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来の
サファイヤ、SiC表面上にInx Gay Al1-x-y
(0≦x≦1、0≦y≦1)を成長させる方法ではn+
型以外の導電型の半導体や、六方晶以外の立方晶半導体
を作成できないという問題があった。
【0005】そこで、第1の発明は、Gax Aly
(0≦x≦1)なる材料について、n+ 型以外の導電型
の半導体層、或いは六方晶以外の立方晶の半導体層を有
する半導体素子を提供することを目的とする。
【0006】第2の発明は、Inx Gay Al1-x-y
(0<x≦1、0≦y≦1)なる材料について、n+ 型
以外の導電型の半導体層、或いは六方晶以外の立方晶の
半導体層を有する半導体素子を提供することを目的とす
る。
【0007】また、第3の発明は、一般にN原子を構成
元素の一つとして、成長の過定でN原子空乏が問題にな
っている材料と格子定数が小さくそのための格子不整合
が原因で良質の結晶を得られない材料例えばInx Ga
y Al1-x-y N(0≦x≦1、0≦y≦1)なる材料に
ついて結晶性の良い半導体層、或いは六方晶以外の立方
晶の半導体層を有する半導体素子を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、単結晶BP層と、このBP層の表面
に形成された少なくとも500オングストローム(以下
Aと記す)以上のGax Al1-x-y N(0≦x≦1)の
エピタキシャル成長層とを具備することを特徴とする半
導体素子を提供するものである。
【0009】また、第2の発明は単結晶BP層と、この
BP層の表面に形成されたInx Gay Al1-x-y
(0<x≦1、0≦y≦1)のエピタキシャル成長層と
を具備することを特徴とする半導体素子を提供するもの
である。
【0010】特に、第1の発明に係わるGax Al1-x
N(0≦x≦1)系材料については、結晶構造が単一
で、導電型も安定した膜となるために、500A以上の
膜厚が必要であり、好ましくは1000A以上であるこ
とが良い。
【0011】また、第3の発明はZnOから成るバッフ
ァ層と、このバッファ層の表面に形成された窒素を構成
元素とする半導体からなるエピタキシャル成長膜層とを
具備することを特徴とする半導体素子を提供するもので
ある。
【0012】また、ここでのBP層及びZnO層は、単
結晶であることが必要であるが、欠陥の全くない完全な
単結晶以外に、結晶表面をエッチングした際、1×10
8 /cm2 以下の欠陥に起因するピットを見い出せる程度
の多少の多結晶が混じった単結晶も含む。
【0013】
【作用】薄膜として結晶性の良いものを形成することが
困難なInx Gay Al1-x-yN(0≦x≦1、0≦y
≦1)のエピタキシャル成長層の下地材料として単結晶
BP層、あるいはZnO層を採用することにより下地と
成長層間の格子不整合を緩和することができ、欠陥の少
ない高品質の結晶を得ることが先ず可能になる。しか
も、BP層あるいはZnO層を下地に用いることでIn
x Gay Al1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1)のN
原子空孔をより押えることが可能なことが実験により明
らかになった。これにより結晶中のN原子の欠乏に起因
するn+ 型化が抑えられ、n+ 型以外のn型、n- 型、
I型、p型等の半導体層の形成が可能になった。さら
に、BP層を下地に使用することで成長条件によっては
立方晶の半導体層の形成が可能になった。
【0014】
【実施例】この発明の実施例を図面を参照し、詳細に説
明する。図1は、本発明の第1の実施例である。
【0015】先ず、(100)面のSi基板11上に原
料ガスとして、ジボラン(B2 6)1×10-6 mol/m
in フォスフィン(PH3 )5×10-4 mol/min を吹
き付け成長温度1200℃、成長圧力0.1気圧の条件
で六方晶のBP層12をMOCVD法によって2μm成
長させた。次いで、成長温度と成長圧力はそのままの状
態にし、このBP層12表面上にトリメチルガリウム
(TMG)1×10-6 mol/min 、アンモニア(N
3 )1×10-3 mil/min を吹き付けGaN層13を
1μm成長させた。こうして形成した六方晶GaN層1
3のホール測定を行った結果、キャリア濃度1×1016
/cm3 、ホール移動度150cm2 /Vsecのn- 型伝
導を示すことが分った。従来のサファイヤ上に成長した
GaN膜は所謂n+ 型でありキャリア濃度は1×1019
〜1×1020/cm3 であるから、本実施例のGaN層1
3はこれと比べてN原子空孔を格段に除去できたことが
分った。
【0016】この様に下地にBP層を採用することによ
ってGax Al1-x N(0≦x≦1)エピタキシャル成
長層の1例であるGaNの欠陥の減少を図れたのは以下
の理由と考えられる。即ち六方晶のBPの格子定数は
4.54Aと他の III−V族化合物半導体と比べて小さ
くGaNとの結合長の差は0.5%にすぎない。しかも
BPは高融点で化学的に安定であり、成長温度の高い傾
向にある格子定数の小さい半導体をBP層上に成長させ
ることができる。これにより欠陥の少ない高品質の結晶
がN原子の抜けを抑制する何らかの働きをしたものと考
えられる。GaNのエピタキシャル成長層は100Aや
200A程度の厚さでは、下地の結晶構造の影響を受け
て欠陥が多く、安定な結晶構造の半導体になり難いが、
500A以上の膜厚では結晶構造も単一の六方晶や立方
晶となり導電型も安定して優れた膜となる。
【0017】図2は、本発明の第2の実施例を示す。こ
の試料は第1の実施例に示す同じ条件でエピタキシャル
成長層とMOCVD法により作成した。以下の実施例で
は、第1の実施例と同様に実施可能であるが、同一部分
は同一番号を付し、詳しい説明を省略した。
【0018】先ず、(100)面のSi基板11上に原
料ガスとしてジボラン(B2 6 )1×10-6 mol/mi
n フォスフィン(PH3 )5×10-4 mol/min を吹き
付けBP層12を2μm成長させた。
【0019】次いで、このBP層12表面上にトリメチ
ルガリウム(TMG)1×10-6 mol/min 、アンモニ
ア(NH3 )1×10-3 mol/min 、ドーパントとして
シクロペンタジエニルマグネシウム(CP2 Mg)適量
を吹き付けてGaN層21を1μm成長させた。このM
gドープのGaN層21はキャリア濃度1×1016/cm
3 、ホール移動度150cm2 /Vsecのp型伝導を示
した。この方法によってp型の導電型のGaN層を得る
ことができた。
【0020】この実施例ではMgをドーピングしたので
GaN層はp型となったが、このMgドーピングを行わ
ないなら、真性半導体でI型と呼ばれるその他の導電型
を呈するものも形成することが可能である。
【0021】以上の第1及び第2の実施例では、Gax
Al1-x N(0≦x≦1)としてGaNを挙げて説明し
たが、GaNの代わりにGaAlN、AlN等も同様に
実施することが可能である。以下の実施例で順次説明す
る。
【0022】図3は本発明の第3の実施例である。Ga
Nよりさらにバンドギャップの広いAlNを同様の方法
で成長させた。この場合BPとの結合長の差は4%有
る。第1の実施例においてTMGをTMAに代えること
により1μmのAlN33を得た。基板は同じくSi
(100)で、成長温度が1300℃、成長圧力0.1
気圧、成長速度は1μm/hrとした。一般にAlNは絶
縁体に近く高抵抗であり、それはAlN中のN原子空孔
が原因とされている。この試料はキャリア濃度が1×1
18/cm3 あり、少くとも導電性を呈し、しかも低抵抗
のn型であった。これは、N原子空孔が十分押えられて
いるためと考えられる。
【0023】次に第4の実施例を説明する。図4はGa
AlNの3元系の材料のpn接合を利用してシングルヘ
テロ構造の発光ダイオード(LED)を作製した例であ
る。n型Si基板(図示せず)上に成長温度1200℃
でSiドープn型BP層(2×1017/cm3 )42を3
μm、更に3μmのアンドープAl0.3 Ga0.7 N層
(n型・1×1017/cm3 )43と3μmのMgドープ
Al0.1 Ga0.9 N層(p型・2×1016/cm3 )44
を順次成長させpn接合を形成した。さらにコンタクト
層としてMgドープBP層(p型・5×1017cm3
45を0.5μm成長させて機械研磨とエッチングによ
りSi基板を除去し、In電極46を取り付けLEDと
した。
【0024】こうして得られたLEDは、10mcd の青
色発光が得られた。この様な方法を用いるとGaAlN
においても高品質のLEDが作製可能になり従来のもの
よりも輝度が格段に向上する。さらに、第5の実施例を
説明する。
【0025】基板にSiを使用し、表面が(100)面
のウェハを使用すると、その表面に成長するBP層は、
(100)面を基板の表面と平行にしたエピタキシャル
膜が成長し、Siのウェハ表面が(111)面では(1
11)面が基板の表面に平行に成長する。これにより、
面上に成長する半導体の結晶構造を制御することが可能
な場合がある。例えば図5に示す如く、BP層12上に
InGaAlN(組成は特に規定しない)を成長させる
場合、Si基板の面方位を(100)とし基板温度を5
50〜800℃、成長速度を0.5μm/hrと温度を低
めにしまた成長速度を遅めにすることにより、BP層1
2上に立方晶のInGaAlN53が成長する。このア
ンドープのInGaAlN53の特性を調べたところ、
キャリア濃度は1×1016/cm3 、ホール移動度200
cm2 /Vsecであった。この様に立方晶のInGaA
lNが成長することにより、同じ立方晶のBPとの歪の
ない層が作製できる。しかもp型ドーパントを導入する
ことにより高品質なp型半導体を得られる等新しい4元
系材料として大いに期待できる。一方(111)の基板
を使用すると500A未満の界面近傍まで立方晶の混ら
ない六方晶のGaNが成長することが本発明者らの行っ
た実験により明らかになった。このことからも例えば発
光素子において、発光層にはキャリアの再結合に適した
立方晶を用い、その他のクラッド層やコンタクト層には
厚いものの形成が容易な六方晶を用いる等して種々の結
晶構造の使い分けができる。このためデバイス設計の自
由度は向上する。
【0026】又、InGaAlN系半導体はIn、G
a、Alの比率を変化させることによって広くオレンジ
色から紫外の領域まで連続的に変化させることができる
のでこの点においても設計の自由度が増す。
【0027】ここでは、InGaAlNについて説明し
たが、他のInx Gay Al1-x-yN(0≦x≦1、0
≦y≦1)例えばInGaN、InAlNについても物
性上の性質が近いためInGaAlNの代わりとして同
様に使用することができる。
【0028】図6は、第6の実施例である。Si基板に
代りサファイヤ基板61を使用し、その表面上にBPの
バッファ層12、アンドープGaAlN膜63を順次成
長させた例である。第5の実施例までは全てSi基板を
用いたが、夫々の実施例ではSi基板の代りにAlを含
む材料のこのサファイアやアルミナの基板を使用しても
良い。また、BPと比較的格子定数の近いSiC、原子
面によっては格子定数の近いTiO2 、MgF2 を利用
しても従来と比較して欠陥の少ないエピタキシャル膜、
例えば低キャリア濃度のアンドープGaNが得られる。
これらの基板では処理により表面のダメージ層さえ除去
できればより低能度のものが得られることが、本発明者
らの行った基板に様々な処理を行う一連の実験から予想
される。なお、BP層の成長にホウ素原料としてトリエ
チルホウ素やトリメチルホウ素など有機金属を用いるこ
とも有効である。また格子整合をさらに良好なものとす
るためにGa、Al、InやAs、Sbを混合し格子定
数を変化させることも可能である。Ga原料としてトリ
エチルガリウム(TEG)、Al原料としてトリエチル
アルミニウム(TEA)を使用しても全く同様に実施で
きる。以上の実施例では、半導体材料のNの一部をA
s、Sbに置換することにより、よりN原子を空孔を抑
えることも可能である。図7を用いて本発明の第7の実
施例であるLEDを説明する。
【0029】ZnO基板71上にZnOバッファ層72
(アンドープ)が1μm形成され、その上にn型Ga
0.8 In0.2 N層73(アンドープあるいはSiドー
プ、1×1016〜1×1019cm-3例えば1×1017c
m-3)が3μm形成され、その上にp型Ga0.8 In
0.2 N層74(Mgドープ、1×1016〜1×1019cm
-3例えば1×1017cm-3)が2μm形成される。
【0030】各層はMOCVD法により形成し、原料と
してNH3 を1×10-3 mol/min、Ga(C2 5
3 を1×10-5 mol/min 、In(CH3 3 を1×1
-6mol/min 、CO2 を1×10-5 mol/min 、Zn
(CH3 3 を1×10-6 mol/min を導入して成長を
行った。基板温度は700℃、圧力75torr、原料
ガスの総流量は、11/min とした。ドーパントには、
n型にSi、p型にMgを用いた。Siはシラン(Si
4 )を、Mgはシクロペンタジエニルマグネシウム
(Cp2 Mg)をそれぞれ原料ガスに混入することより
ドープした。46は電極である。
【0031】ここで、GaNの成長には原料であるNH
3 の分解温度が高いため、1000℃以上の高温が必要
であると信じられてきた。しかし、本発明者らの研究に
よればNH3 の分解には必ずしも高温が必要ではないこ
とが判明した。1000℃以上という温度は通常使われ
ているサファイア基板上に成長する際の最適温度であ
り、GaNの成長には成長する基板の種類によって最適
成長温度が存在する。つまり、基板との格子不整合が大
きい場合には格子不整の影響を緩和するために高温成長
が必要となるが、格子整合をする基板を用いる場合には
低温成長が可能になる。そこで、最適基板を選択するこ
とができれば、低温成長が可能になり、低温成長が可能
になれば不純物の取り込まれも抑えることができる。
【0032】ZnOは、GaNと同じウルツ鉱型(六方
晶系の結晶構造の一つ)の結晶構造を持ち、格子定数が
3.250AでありGaNの3.189Aと非常に近
い。バンドギャップは3.2eVである。そこで、Zn
O上にGaNを成長することにより、基板との格子不整
合は2%以下に抑えられる。さらに、Inを添加するこ
とにより基板との格子不整合を図ることが可能となる。
【0033】ただし、いくら格子定数の近い基板を用い
たとしても、基板表面の状態が悪い場合には昇温時にH
2 中に晒されることになるので、基板表面から酸素がH
2 Oとなって抜けてしまう。従って基板表面は酸素不足
になってしまい、良好な基板表面の結晶配列を得ること
ができない。
【0034】本発明に示すようにZnO基板に一旦Zn
Oバッファ層を成長させてからGaN層を成長させるこ
とにより、清浄なZnO表面上にGaN層を成長するこ
とが可能となり、格子定数が近いというメリットを十分
生かすことができる。これによってGaN層はN原子空
孔の少い良質の層となるため、n型のみならずp型のG
aNを形成でき、GaNのPN接合を持ったLEDが形
成できる。図8にこの実施例によるLEDチップをレン
ズを兼ねた樹脂ケース82に埋め込んだ状態を示す。8
3は内部リード、84は外部リードである。
【0035】この実施例によるLEDは、樹脂ケースに
埋め込んで約5mcdの青色発光が確認された。この効
果は基板との格子整合のずれが±0.5%の範囲あるい
は基板の面方位のずれが±5%の範囲で十分に得られ
た。なお、GaInNにAlを添加して格子定数を保っ
たままバンドギャップを変化させることも可能である。
図9は本発明の第8の実施例であるMIS型のLEDの
概略断面図である。
【0036】ZnO基板71上にZnOバッファ層7
2、n型Ga0.8 In0.2 N層73(アンドープあるい
はSiドープ、1×1016〜1×1019cm-3例えば1×
1017cm-3)が3μm形成され、その一部に高抵抗部9
1が形成されている。46は金属電極である。本実施例
によりN原子空孔の少い良質のGaInN層を形成する
ことができ、この様なMIS型のLEDも提供すること
ができる。図10は本発明の第9の実施例である半導体
レーザ装置の断面図である。
【0037】ZnO基板71上にZnOバッファ層7
2、n型Ga0.8 In0.2 Nバッファ層101、n型G
0.8 In0.2 Nクラッド層102、アンドープGa
0.8 In0.2 N活性層103、p型Ga0.8 In0.2
クラッド層104が形成され、その上にn型Ga0.8
0.2 N電流素子層105、p型Ga0.8 In0.2 Nコ
ンタクト層106が形成されている。46は金属電極で
ある。この様にn型GaInN層を持った短波長用半導
体レーザも提供することができる。図11は本発明の第
10の実施例であるバイポーラトランジスタの概略構成
図である。
【0038】ZnO基板71上にZnOバッファ層7
2、アンドープGa0.8 In0.2 Nバッファ層111、
n型Ga0.8 In0.2 Nコレクタ層112、p型Ga
0.8 In0.2 Nベース層113、n型Ga0.8 In0.2
Nエミッタ層114、n型Ga0.8 In0.2 Nエミッタ
コンタクト層115が形成されている。46は電極であ
る。n型或はp型のGaInNを形成できるため、この
様に複雑な構造のバイポーラトランジスタも提供するこ
とができる。
【0039】以上のZnOをバッファ層に使用した実施
例では、この上に形成する膜としてGaNやGaInN
等のInx Gay Al1-x-y N(0≦x≦1、0≦y≦
1)を選んだが、N電子空孔が発生する他の窒素含有の
化合物半導体をこれらの代わりに選んで用いても良い。
特に、青色発光が可能なバンドギャップが広く格子定数
の小さい化合物半導体を選んだ場合には効果は絶大であ
る。その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で種々
変形して実施することができる。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、上記構成によれば
GaNやAlGaN等といったInxGay Al1-x-y
(0≦x≦1、0≦y≦1)の高品質の結晶の成長が困
難であった薄膜をn- 型、I型、p型等の所望の導電型
或いは、六方晶だけでなく立方晶の結晶構造の半導体層
を提供できる。これにより半導体素子設計上の自由度を
向上できる。従ってこれを利用した短波長発光素子など
への応用が可能で、ディスプレイ、光通信など情報処理
産業への貢献は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例であるSi基板上にB
Pバッファ層を成長させてアンドープGaNを成長させ
たウェファの断面図。
【図2】 本発明の第2の実施例に係わるSi基板上に
BPバッファ層を成長させてMgドープのGaNを成長
させたウェファの断面図
【図3】 本発明の第3の実施例に係わるSi基板上に
BPバッファ層を成長させてアンドープAlNを成長さ
せたウェファの断面図。
【図4】 本発明の第4の実施例に係わるBPバッファ
層を介して作成されたGaAlNからなるシングルヘテ
ロ接合型LEDの断面図。
【図5】 本発明の第5の実施例に係わるSi基板(1
00)表面上のBPバッファ層の上に立方晶InGaA
lNを成長させたウェファの断面図。
【図6】 本発明の第6の実施例に係わるサファイヤ基
板上にGaAlNを成長させたウェファの断面図。
【図7】 本発明の第7の実施例に係わるLEDの断面
図。
【図8】 本発明の第7の実施例に係わるLEDチップ
を樹脂ケースに埋め込んだ図。
【図9】 本発明の第8の実施例に係わるLEDの断面
図。
【図10】 本発明の第9の実施例に係わる半導体レー
ザ装置の断面図。
【図11】 本発明の第10の実施例に係わるバイポー
ラトランジスタの断面図。
【符号の説明】
11…Si基板 12…BP層 13…アンドープGaN層 21…MgドープAlN層 33…アンドープAlN層 42…n型BPバッファ層 43…n型GaAlN層 44…p型GaAlN層 45…p型BPコンタクト層 46…電極 61…サファイヤ基板 63…GaAlN層 71…ZnO基板 72…ZnOバッファ層 73…n型Ga0.8 In0.2 N層 74…p型Ga0.8 In0.2 N層 81…LEDチップ 82…樹脂ケース 83…内部リード 84…外部リード 91…高抵抗部 101…n型Ga0.8 In0.2 Nバッファ層 102…n型Ga0.8 In0.2 Nクラッド層 103…アンドープGa0.8 In0.2 N活性層 104…p型Ga0.8 In0.2 Nクラッド層 105…n型Ga0.8 In0.2 N電流阻止層 106…p型Ga0.8 In0.2 Nコンタクト層 111…アンドープGa0.8 In0.2 Nバッファ層 112…n型Ga0.8 In0.2 Nコレクタ層 113…p型Ga0.8 In0.2 Nベース層 114…n型Ga0.8 In0.2 Nエミッタ層 115…n型Ga0.8 In0.2 Nエミッタコンタクト層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単結晶BP層と、このBP層の表面に形成
    された少なくとも500A以上の厚さのGax A11-x
    N(0≦x≦1)のエピタキシャル成長層とを具備する
    ことを特徴とする半導体素子。
  2. 【請求項2】単結晶BP層とこのBP層の表面に形成さ
    れたInx Gay Al1-x-y N(0<x≦1、0≦y≦
    1)のエピタキシャル成長層とを具備することを特徴と
    する半導体素子。
  3. 【請求項3】単結晶ZnOのバッファ層と、このバッフ
    ァ層の表面に形成された窒素を構成元素とする半導体の
    エピタキシャル成長層とを具備することを特徴とする半
    導体素子。
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