JPH09128769A - ディスク装置 - Google Patents

ディスク装置

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JPH09128769A
JPH09128769A JP30813095A JP30813095A JPH09128769A JP H09128769 A JPH09128769 A JP H09128769A JP 30813095 A JP30813095 A JP 30813095A JP 30813095 A JP30813095 A JP 30813095A JP H09128769 A JPH09128769 A JP H09128769A
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signal
circuit
converter
tracking
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JP30813095A
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Yutaka Osada
豊 長田
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Victor Company of Japan Ltd
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対物レンズを駆動するアクチュエータに常時
安定した電圧を供給可能なディジタルサーボ系を備えた
ディスク装置を提供する。 【解決手段】 ディスクDを走査する対物レンズ5と、
レンズ5を位置決めするアクチュエータ)11と、レン
ズ5の走査状態に応じて検出されるトラッキングエラー
信号TEに基づいて、アクチュエータ11へ位置決め動
作制御信号TE´を出力するトラッキング駆動回路20
とを備えたディスク装置BBであって、トラッキング駆
動回路20は、信号Wpn´,Wi ´を出力するローパス
フィルタ20A、AD変換器20D、比例回路20F
1、積分回路20F2から構成される第1の信号処理手
段と、信号Wdn´を出力するハイパスフィルタ20B、
増幅回路20C、AD変換器20E、微分回路20F3
から構成される第2の信号処理手段と、信号pn´,Wi
´,Wdn´を加算して得た加算信号Wn ´を信号TE´
として出力する加算器20F5とから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば光ディス
ク、磁気ディスクの使用が可能なディスク装置のトラッ
キングサーボ、フォーカスサーボに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は従来のディスク装置のトラッキン
グサーボ系のブロック図、図6は光検出器及び再生処理
回路の構成図、図7は従来のアナログ回路による代表的
なトラッキングサーボ系の構成図、図8は図7に示すト
ラッキング駆動回路のボード線図、図9は従来のディジ
タル回路によるトラッキングサーボ系の構成図、図10
は3ビーム方式の原理図である。以下、ディスク装置を
光ディスク装置に限定して説明するが、磁気ディスク装
置にも適用可能であることは言うまでもない。
【0003】従来のディスク装置AAは、図5に示すよ
うに、光源1、回折格子2、ハーフプリズム3、コリメ
ータレンズ4、対物レンズ5、凹レンズ6、円筒レンズ
7、光検出器8、再生処理回路9、トラッキング駆動回
路10、アクチュエータ11から主に構成される。Dは
光ディスク。
【0004】次に、上記した構成の光ディスク装置AA
の動作について説明する。半導体レーザ等の光源1から
出射する光は回折格子2を介して、所定の光束径に絞り
込まれた光としてハーフプリズム3へ出射される。ハー
フプリズム3は回折格子2から入射する光をコリメータ
レンズ4側へ透過する。コリメータレンズ4はハーフプ
リズム3から入射する光束を平行光束にして対物レンズ
5へ出射する。対物レンズ5はハーフプリズム3から入
射する平行光束を絞り込み、ディスクDの記録面D1に
形成されているトラック上へその絞り込んだスポット光
を照射する。このスポット光を照射したことによりディ
スクDの記録面D1から反射した反射光は、再び対物レ
ンズ5、コリメータレンズ4を介した後、ハーフプリズ
ム3へ出射される。ハーフプリズム3はこの反射光を凹
レンズ6側へ反射する。凹レンズ6により所定量絞られ
たハーフプリズム3からの反射光は円筒レンズ7を介し
た後、光検出器8に照射される。光検出器8は円筒レン
ズ7からの入射光を光電変換した信号を再生処理回路9
へ出力する。
【0005】ここで、上記した光ディスク装置AAが3
ビーム方式の装置である場合、対物レンズ5からディス
クDの記録面D1に照射されるスポットは、図10に示
すように、再生用の主ビームにより形成されるスポット
S12と、主ビームのトラッキングエラーを検出する一
方及び他方の副ビームにより形成されるスポットS1
1,S13とである。
【0006】また、上記した光ディスク装置AAが3ビ
ーム方式の装置である場合、光検出器8及び再生処理回
路9は図5に示す回路構成となる。即ち、光検出器8は
光検出部8A〜8Cから構成される。光検出部8Aは前
記した副ビームにより形成されるスポットS11(図1
0に図示)がディスクDの記録面D1から反射され、対
物レンズ5、コリメータレンズ4、ハーフプリズム3、
凹レンズ6、円筒レンズ7を介して入射する反射スポッ
トを光電変換した検出信号を出力する。同様に、光検出
部8Cは前記した一方の副ビームにより形成されるスポ
ットS13(同図に図示)がディスクDの記録面D1か
ら反射され、対物レンズ5、コリメータレンズ4、ハー
フプリズム3、凹レンズ6、円筒レンズ7を介して入射
する反射スポットを光電変換した検出信号を出力する。
光検出部8Bは4分割光検出器であり、前記した主ビー
ムにより形成されるスポットS12(同図に図示)がデ
ィスクDの記録面D1から反射され、対物レンズ5、コ
リメータレンズ4、ハーフプリズム3、凹レンズ6、円
筒レンズ7を介して入射する反射スポットを光電変換し
た分割検出信号を出力する。前記した光検出部8Bは4
分割光検出部8BA,8BB,8BC,8BDを有す
る。
【0007】前記した光検出部8A,8Cから出力する
検出信号はアンプ9A,9Bにて所定量増幅した後、比
較器9Cの+,−入力端子に供給され、ここで両信号の
差分に応じた信号はトラッキングエラー信号(TE)と
して、トラッキング駆動回路10へ供給される。トラッ
キング駆動回路10はこのトラッキングエラー信号がゼ
ロになるようにアクチュエータ11を駆動制御して対物
レンズ5を動かす。前記した光検出部8Bの分割光検出
部8BA〜8BDから出力する分割検出信号は、加算器
9D,9E,9Fで加算され、RF再生信号として図示
せぬ再生回路へ出力される。
【0008】ところで、図10(A)に示すように、主
ビームのスポットS12が右ずれの場合、副ビームのス
ポットS11,S13の光量は、S11>S13とな
り、比較器9Cからこの光量差に応じたトラッキングエ
ラー信号が出力される。また、図10(B)に示すよう
に、主ビームのスポットS12がオントラックの場合、
副ビームのスポットS11,S13の光量は、S11=
S13となり、比較器9Cからの出力はない。さらに、
図10(C)に示すように、主ビームのスポットS12
が左ずれの場合、副ビームのスポットS11,S13の
光量は、S11<S13となり、比較器9Cからこの光
量差に応じたトラッキングエラー信号が出力される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、CDプレー
ヤをはじめとする光ディスク装置に対して、小型化、低
価格化の要請が高まりつつある。このような中でディジ
タル技術の進歩によって回路のディジタル化が進み、サ
ーボ系に関しても信号処理をディジタルで行うディジタ
ルサーボ系が採用されてきている。
【0010】従来のアナログ回路による代表的なトラッ
キングサーボ系の構成を図7に示す。トラッキングサー
ボ系は、同図に示すように、トラッキング駆動回路10
1を構成しており、比例回路101B1、微分回路10
1B2、積分回路101B3、加算器101B4、モー
タドライバ10Dから構成される。上記した比例回路1
01B1の伝達関数はKp1、以下同様に、微分回路10
1B2の伝達関数はsKd1、積分回路101B3の伝達
関数は(Ki1/s)である。ここでsはラプラス変換の
sである。上記したKp1,Kd1,Ki1は設計により決定
される定数であり、モータドライバ10Dの伝達関数は
定数となる。
【0011】トラッキング駆動回路101のボード線図
を示すと図8のようになる。図7に図示のトラッキング
サーボ系の設計の考え方は、サーボ設計論として最も多
く使われているものである。即ち、積分回路101B3
のゲイン特性101B3により、低域のゲインを補足
し、微分回路101B2のゲイン特性101B2によ
り、高域での位相を進ませ、サーボループの位相余裕を
確保するという考え方である。
【0012】一方、デジタルサーボ系の設計手法で最も
多く使われているものに、アナログサーボ系として前記
トラッキング駆動回路を設計し、そこで得られたトラッ
キング駆動回路の伝達関数G(s)について s=(1−Z-1)/T (T:デジタルサーボのサン
プリング周波数) の式を代入して、G(z)の式(これをパルス伝達関数
と一般に言われている)を得るものがある。sをZに変
換し、得られたZの式からデジタル処理の計算式を求め
る方法である。従って、この計算式を実行すれば、図7
のアナログ処理をデジタル処理で置換えたサーボ系がで
きる。この考え方に従って、図7に示したアナログトラ
ッキングサーボ系の構成をデジタルトラッキングサーボ
系の構成に置換えたのが図9に示すものである。
【0013】即ち、このデジタルトラッキングサーボ系
は、図9に示すように、トラッキング駆動回路10を構
成しており、AD変換器10A、デジタルシグナルプロ
セッサ(DSP)10B、DA変換器10C、モータド
ライバ10Dから構成される。このDSP10Bは比例
回路10B1、微分回路10B2、積分回路10B3、
加算器10B4から構成される。そして、図7,図9に
おいて、 K2 p 3 =Kp12 d 3 =Kd2 i 3 =Ki1 となっている。
【0014】次に上記した構成のトラッキングサーボ系
(図9に図示)の動作について説明する。再生処理回路
9(図5に図示)から出力するトラッキングエラー信号
(TE信号)はAD変換器10Aに供給され、ここでA
D変換して得たディジタル入力信号un としてDSP1
0Bへ出力される。DSP10Bでは、前記した比例回
路10B1、微分回路10B2、積分回路10B3によ
るPID制御を行う形になっている(Pは比例、Iは積
分、Dは微分の各演算を意味している)。
【0015】即ち、DSP10Bを構成する比例回路1
0B1は入力信号un にパルス伝達関数Kp を乗算して
得た比例出力信号Wpnを加算器10B4へ出力する。ま
た、微分回路10B2は入力信号un にパルス伝達関数
{(1−Z-1)/T}Kd を乗算して得た微分出力信号
dnを加算器10B4へ出力する。さらに、積分回路1
0B3は入力信号un にパルス伝達関数{T/(1−Z
-1)}Ki を乗算して得た積分出力信号WinWを加算器
10B4へ出力する。
【0016】このように、DSP10Bは入力信号un
に、比例・微分・積分の演算処理を行って得た加算信号
n (=Wpn+Wdn+Win)を次段のDA変換器10C
へ出力する。DA変換器10Cはここでこの加算信号W
n をDA変換し、トラッキングドライブ信号(TD信
号)をモータドライバ10Dへ出力する。モータドライ
バ10DはこのTD信号がゼロになるように(言い換え
るとTE信号がゼロになるように)アクチュエータ11
を駆動して対物レンズ5をトラッキング方向へ動かす。
前記したAD変換器10A、DA変換器10Cの各伝達
関数はK2 (定数)、K3 (定数)である。
【0017】ここで、DSP10B内において上記した
パルス伝達関数で示される比例・微分・積分の各演算処
理を行うための、各演算式を列記すると、次の通りとな
る。 (1) 比例 パルス伝達関数:Kp 演算式:Wpn=Kp n ………………………………………(1式) (2) 微分 パルス伝達関数:{(1−Z-1)/T}Kd 演算式:Wdn=(Kd /T)(un −un-1 )……………(2式) (3) 積分 パルス伝達関数:{T/(1−Z-1)}Ki 演算式:Win=TKi n +Wi n-1 )……………………(3式) 但し、サンプリング周期:T, パラメータ:Kd ,K
i ,Kp ,n:整数
【0018】さて、図9に示したトラッキングサーボ系
においては、AD変換器10Aは8ビットであり、その
出力信号un には量子化誤差が含まれている。また、D
SP10Bの出力信号Wn も前記量子化誤差により量子
化ノイズを含む信号となっている。実施例においてはA
D変換器10Aのビット数はコスト、変換時間等の理由
から8ビットが限界であり、これより多くすることはで
きない。また、計算における係数及び変数のビット長は
同理由から16ビットであり、これを多くすることはで
きない。
【0019】上記したデジタルトラッキングサーボ系を
用いた従来のCDプレーヤにおいては、トラッキングサ
ーボ系のゲイン交点は約1kHzであり、Kp ,Kd
iの値は後述する場合よりも小さく、またサンプリン
グ周期は後述する場合よりも長くて良かった。以上述べ
たアナログトラッキングサーボ系からデジタルトラッキ
ングサーボ系の変換の考え方を使って求めると、CDプ
レーヤにおけるゲイン交点が約1kHzの時、上記した
(1式)〜(3式)におけるKp ,Kd /T,TKi
値は次の通りとなる。 Kp =2.3 Kd /T=25 TKi =0.27 これらの値は後述する場合よりもかなり小さくなる。
(1式)〜(3式)よりこの数値が大きいと、(1式)
〜(3式)の計算結果が飽和しやすいことが分かる。一
般的に、Kd /Tの値がKp ,TKi に比べて非常に大
きく、特にTが小さくなる場合、言い換えると、サンプ
リング周波数が高くなる場合に、Kd /Tの値が大きく
なり、Kd /Tの値に着目する必要がある。
【0020】近年、光ディスクDの高密度化が要求さ
れ、それを達成するために高精度なトラッキングサーボ
系を備えたディスクプレーヤが要求されるようになっ
た。この理由は概ね次のようになる。CDプレーヤはデ
ィスク線速度1.2m/s〜1.4m/sであり、次世
代高密度光ディスク(DVD,デジタルビデオディス
ク)はその約3倍である。回転速度が増大すると、トラ
ック振れ加速度も増加する。この要因に対して位置決め
精度を確保するためにはゲインを上げる必要がある。ま
た、高密度化のためにトラックピッチを狭くする必要が
あり、それに伴って読取りスポットの位置決め精度も向
上しなければならない。これに対応するためにもサーボ
ゲインを上げる必要がある。
【0021】以上の理由により、CDプレーヤのトラッ
キングサーボ系のゲイン交点が約1kHzであるのに対
して、前記高密度光ディスクプレーヤのそれは約3kH
zが必要である。前述の考えを基に導かれる(1式)〜
(3式)におけるKp ,Kd/T,TKi の値は次の通
りとなる。 Kp =20.6 Kd /T=224.5 TKi =0.27
【0022】従って、高密度化光ディスクDを安定して
記録再生走査するに必要なトラッキングサーボ系におけ
る、上記した比例・微分・積分の各演算を実施する演算
式を列記すると、次の通りとなる。 (1) 比例 演算式:Wpn=Kp n =20.56………………………(4式) (2) 微分 演算式:Wdn=(Kd /T)(un −un-1 ) =224.5(un −un-1 )………………(5式) (3) 積分 演算式:Win=TKi n +Wi n-1 =0.2745un +Wi n-1 ………………(6式)
【0023】(5式)より、入力信号un と直前の入力
信号un-1 との差が1と僅かであって、微分出力信号
は、Wdn=224.5となり、この演算結果は非常に大
きくなることが分かる。このことは連続する2つのサン
プル値が僅かでも、演算結果は非常に大きくなり、16
ビットの範囲で行っている演算が飽和しやすいことを示
している。デジタルサーボの場合、ADCの分解能で決
まる量子化誤差があり、これも微分出力を大きく振らせ
る要因となる。以上のような状況の結果、トラッキング
動作中に非常に大きな電圧がアクチュエータ11に連続
して加わることになる。ダイナミックレンジの点から見
ると、トラッキング動作中は出力限界に対して大きな範
囲を変動していることになり、トラッキングはずれ、位
置決め精度悪化の原因となる。また、アクチュエータ1
1の消費電力も非常に大きくなり問題である。
【0024】本発明はこの量子化入力値及び量子化誤差
(量子化ノイズ)により、常時大きな変動電圧がアクチ
ュエータ11に加わる問題を解決することを目的とする
ものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は下記する構成のディスク装置を提供す
る。図1及び図2において、記録媒体(光ディスク)D
を走査して情報を記録または再生する走査部(対物レン
ズ)5と、この走査部(対物レンズ)5を位置決めする
位置決め部(アクチュエータ)11と、前記走査部(対
物レンズ)5の走査状態に応じて検出される位置検出信
号(即ち、光ディスクDから反射される反射光を光電変
換して得た検出信号に基づいて再生処理回路9で生成出
力されるトラッキングエラー信号)TEに基づいて、前
記位置決め部(アクチュエータ)11へ位置決め動作制
御信号TE´を出力する位置検出部(トラッキング駆動
回路)20とを備えたディスク装置(光ディスク装置)
BBであって、前記位置検出部(トラッキング駆動回
路)20は、前記位置検出信号(トラッキングエラー信
号)TEの低域成分を抽出して得た低域位置検出信号U
naに比例演算及び/又は積分演算(即ち、比例演算の
み、積分演算のみ、比例演算及び積分演算を平行して同
時に行う)、あるいはこれら各演算に相当する演算を施
して得た第1及び/又は第2の信号Wpn´,Wi ´を出
力する(即ち、比例演算のみ行っている場合は第1の信
号Wpn´を出力し、積分演算のみ行っている場合は第2
の信号Wi ´を出力し、比例演算及び積分演算を平行し
て同時に行っている場合は第1の信号Wpn´及び第2の
信号Wi ´を出力する)(ローパスフィルタ20A、A
D変換器20D、比例回路20F1、積分回路20F2
から構成される)第1の信号処理手段と、前記位置検出
信号(トラッキングエラー信号)TEの高域成分を抽出
して得た高域位置検出信号unb´に微分演算を施して得
た第3の信号Wdn´を出力する(ハイパスフィルタ20
B、増幅回路20C、AD変換器20E、微分回路20
F3から構成される)第2の信号処理手段と、前記第1
乃至第3の信号pn´,Wi ´,Wdn´を加算して得た加
算信号Wn ´を前記位置決め動作制御信号TE´として
出力する加算手段(加算器)20F5とから構成される
ことを特徴とするディスク装置。
【0026】ここで、例えば、上記第1の信号処理手段
はAD変換器20Dを含んで構成されると共に、上記第
2の信号処理手段はAD変換器20Eを含んで構成され
る場合が考えられるが、1つのAD変換器を共用し、2
つの入力信号をスイッチで必要に応じて選択してこれを
AD変換する構成であっても良い。
【0027】
【発明の実施の態様】以下、添付図面を用いながら本発
明の一実施例を説明する。図1は本発明のディスク装置
のブロック図、図2は本発明のディスク装置のトラッキ
ング駆動回路を構成するディジタルサーボ系の構成図、
図3,図4はディジタルサーボ系の各要素のゲイン特性
を示す図、である。前述したものと同一構成部分には同
一符号を付し、その説明を省略する。以下、本発明のデ
ィスク装置を光ディスク装置に限定して説明するが、磁
気ディスク装置にも適用可能であることは言うまでもな
い。
【0028】本発明のディスク装置は、後述するよう
に、光ディスクDのトラッキンクサーボ、フォーカスサ
ーボの補償をディジタルサーボ系(図2に図示)で行う
装置であり、特に、TE信号の帯域を2分割して得た分
割TE信号をそれぞれのAD変換器でAD変換する構成
とすることにより、TE信号をAD変換するときに発生
する量子化の影響を大幅に低減し、量子化により常に発
生する大きな変動電圧を良好に除去してアクチュエータ
に常時加わる大きな変動を確実に除去することを可能と
するものである。
【0029】本発明のディスク装置BBは3ビーム方式
の装置であり、前述した3ビーム方式の従来のディスク
装置AAを構成するトラッキング制御回路10(図5に
図示)の代わりにトラッキング制御回路20を用いたも
のと等しいものであり、これ以外の構成はディスク装置
AAと同一である。
【0030】即ち、ディスク装置BBは、図1に示すよ
うに、光源1、回折格子2、ハーフプリズム3、コリメ
ータレンズ4、対物レンズ5、凹レンズ6、円筒レンズ
7、光検出器8、再生処理回路19、トラッキング駆動
回路20、アクチュエータ11から主に構成される。D
は光ディスク。再生処理回路9から出力するトラッキン
グエラー信号(TE信号)はトラッキング駆動回路20
へ出力される。
【0031】ディスク装置BBを構成するトラッキング
駆動回路20は図2に示す回路構成となる。トラッキン
グ駆動回路20はトラッキングサーボ系から構成されて
おり、このトラッキングサーボ系は、図2に示すよう
に、ローパスフィルタ(LPF)20A、ハイパスフィ
ルタ(HPF)20B、増幅回路20C、AD変換器2
0D,20E、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)
20F、DA変換器10C、モータドライバ10Dから
構成される。ここで、DA変換器10C、モータドライ
バ10Dは前述の図9に示したトラッキングサーボ系を
構成するDA変換器10C、モータドライバ10Dと同
一構成であるので同一符号を付している。DSP20F
は比例回路20F1、積分回路20F2、微分回路20
F3、加算器20F5から構成される。
【0032】さて、ここで、上記した構成のトラッキン
グサーボ系(図2に図示)を用いる要点を以下に述べ
る。
【0033】再生信号処理回路9から供給されるTE信
号をAD変換するAD変換器は、ローコスト、変換時間
の短縮化の点から8ビットの変換器を使用することが望
ましい。しかし、TE信号の変位に対するAD変換器の
分解能は、TE信号の振幅を大きくとればそれだけ良い
分解能が得られるが、AD変換器の変換電圧範囲の制約
ためTE信号の振幅には限界がある。
【0034】そこで、このTE信号の帯域を2分割して
得た分割TE信号をそれぞれのAD変換器20D,20
EでAD変換することにより、TE信号の帯域を2分割
しないで直接AD変換する従来の場合(図9に図示のA
D変換器10A)と比較して、高い分解能の分割ディジ
タルTE信号を得るように構成したのである。つまり、
TE信号の変位に対するAD変換器の分解能を上げて、
これによりAD変換して得たTE信号をディジタルサー
ボ系の高域補償処理の入力データとしても用いることが
できるように、DSP20Fを構成する微分回路20F
3の前段(AD変換器20Eの入力側)にハイパスフィ
ルタ20Bを新たに挿入したものである。
【0035】具体的には、AD変換器の分解能及び量子
化誤差の影響が小さくかつ入力するTE信号のDC成分
までを用いて信号処理を行うことが必要な、DSP20
Fを構成する比例回路20F1、積分回路20F2は、
TE信号をローパスフィルタ20Aに供給しここで高域
の不要成分を除去しAD変換器20DでAD変換して得
た分割ディジタルTE信号を用いて、比例・積分演算を
行う。このローパスフィルタ20Aのカットオフ周波数
は約800Hzであり、DC(直流)〜低域(約800
Hz)までのTE信号を通過し、不要な高域成分をカッ
トする。
【0036】一方、AD変換器の分解能及び量子化誤差
の影響が大きく出るDSP20Fを構成する微分回路2
0F3に入力する分割ディジタルTE信号としては、T
E信号のDC〜低域成分は必要ない。このため、TE信
号をハイパスフィルタ20Bに供給しここで低域の不要
成分を除去し、増幅回路20Cで所定量増幅した後、A
D変換器20EでAD変換して得た分割ディジタルTE
信号を用いて、微分演算を行う。このハイパスフィルタ
20Bのカットオフ周波数は約400Hzであり、約4
00Hz以上のTE信号を通過し、不要な低域成分をカ
ットする。ハイパスフィルタ20Bから出力する高域T
E信号は約400Hzまでの低域がカットされているの
で、変動幅が小さくなっている。
【0037】これにより、この高域TE信号はAD変換
器20Eの入力範囲内でかなり増幅できる。従って、高
域TE信号の変位に対するAD変換器20Eの変位に対
する分解能を上げ量子化誤差を圧縮してディジタル化で
きる。ここで、増幅回路20Cはハイパスフィルタ20
Bの出力をK1 倍増幅する。但し、ここで、K1 >>1
となるようにして設定する。実施例では、K1 =約5
であった。
【0038】こうして、DSP20Fを構成する微分回
路20F3からの微分出力信号は増幅回路20F4で
(1/K1 )倍された後、加算器20F5へ出力され
る。一方、DSP20Fを構成する比例回路20F1、
積分回路20F2からの比例出力信号、積分出力信号は
直接、加算器20F5へ出力される。加算器20F5は
これら微分出力信号、比例出力信号、積分出力信号を加
算して得た出力信号を次段のDA変換器10Cへ出力す
る。DA変換器10Cはここでこの加算信号をDA変換
し、トラッキングドライブ信号(TD信号)をモータド
ライバ10Dへ出力する。モータドライバ10Dはこの
TD信号がゼロになるように(言い換えるとTE信号が
ゼロになるように)アクチュエータ11を駆動制御して
対物レンズ5を動かす。前記したAD変換器20D,2
0Eの伝達関数はK2 、DA変換器10Cの伝達関数は
3 である。
【0039】ここで、上記したDSP20F内において
行われる比例・積分・微分の各演算処理を行うための、
パルス伝達関数と各演算式とを列記すると、次の通りと
なる。 (1) 比例 パルス伝達関数:Kp 演算式:Wpn´=Kp na……………………………………(7式) (2) 微分 パルス伝達関数:{(1−Z-1)/T}Ki 演算式:Wdn´=(Ki /T)(unb−unb-1)…………(8式) (3) 積分 パルス伝達関数:{T/(1−Z-1)}Ki 演算式:Win´=TKi na+Wi n-1 ´…………………(9式) 但し、サンプリング周期:T, パラメータ:Kd ,K
i ,Kp
【0040】(8式)より、入力信号unbと直前の入力
信号unb-1との差が1でも、微分出力信号Wdn´は前述
した224.5より一段と低い、(224.5/K1
1=約5)となり、非常に小さくなることが分かる。
量子化による影響で入力信号unbと直前の入力信号u
nb-1との差があっても微分回路出力は従来の場合に比べ
て小さくできる。この結果、これにより常時変動する変
動電圧がTD信号に混入しないので、アクチュエータ1
1にはこの不要な変動電圧は印加されない。ダイナミッ
クレンジの点から見ると、トラッキング動作中は出力限
界に対して大きな範囲で変動しないことになり、トラッ
キングはずれ、位置決め精度を一段と良好にすることが
できる。また、アクチュエータ11の消費電力も非常に
低減することが可能になる。
【0041】ここで、上記した構成のディジタルサーボ
系(図2に図示)における各要素の伝達特性は、図3,
図4に示すものとなる。図3中、特性Fはディジタルサ
ーボ系の伝達特性(図2中、ローパスフィルタ20Aと
ハイパスフィルタ20Bの各入力側の接続点からDA変
換器10Cの出力側に至るPID制御による入出力特
性。即ちTEからTDへの伝達特性)、20AAはロー
パスフィルタ20Aの周波数特性、20BBはハイパス
フィルタ20Bの周波数特性、20F1Cは比例回路2
0F1の伝達特性、20F2Dは積分回路20F2の伝
達特性、20F3Eは微分回路20F3の伝達特性であ
る。この図3で、ローパスフィルタ20A及びハイパス
フィルタ20Bの周波数特性の平坦部は0dBである
が、見やすいように少しずらして図示してある。
【0042】また、図4はトラッキングサーボループに
おける、前記特性Fの伝達関数と、トラッキングサーボ
ループの一巡伝達特性と、この一巡伝達特性から特性F
を除いた部分の伝達特性とを示している。この一巡伝達
特性は、前記した高密度光ディスクプレーヤにおける高
精度なトラッキングサーボ系が必要とするゲイン交点の
約3kHzを達成する特性である。この結果、前述した
ように、入力信号unbと直前の入力信号unb-1との差が
1でも、微分出力信号Wdn´は224.5より一段と低
い値(224.5/K1 ,K1 =約5)となり、非常に
小さくなることにより、量子化による影響で入力信号u
nbと直前の入力信号unb-1との差があっても微分回路出
力は従来の場合に比べて小さくできる。これにより常時
変動する変動電圧がTD信号に混入しないので、アクチ
ュエータ11にはこの不要な変動電圧は印加されない。
ダイナミックレンジの点から見ると、トラッキング動作
中は出力限界に対して大きな範囲で変動しないことにな
り、トラッキングはずれ、位置決め精度を一段と良好に
することができる。また、アクチュエータ11の消費電
力も非常に低減することが可能になる。
【0043】ところで、上記した2つのAD変換器20
D,20E(図2に図示)は、ローパスフィルタ20A
から供給される低域TE信号、増幅回路20Cを介して
ハイパスフィルタ20Bから供給される高域TE信号に
それぞれAD変換処理を並列して行っている。しかし、
このAD変換器20D,20Eの代わりに1つのAD変
換器を用い、このAD変換器の入力側に入力選択スッチ
を設け、この入力選択スッチの切り換えを極めて高速に
交互に切り換えたり、あるいは必要に応じて切り換える
ことにより、上述したのと同様な動作が可能になるのは
言うまでもない。また、実施例においては純粋に微分、
積分演算を行うトラッキング駆動回路を用いているが、
これらと同等の演算を行う場合も本発明は有効である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、サーボ
系へのAD変換の分解能で決まる量子化及び量子化誤差
の影響を抑圧することができるので、フォーカスサー
ボ、トラッキングサーボの精度を一段と向上することが
でき、ダイナミックレンジに対して動作時変動振幅を小
さくでき、振動、衝撃などの外乱に対して強いなどの効
果がある。また、量子化誤差(量子化ノイズ)の発生に
より変動する電圧のアクチュエータへの印加を防止で
き、これによりトラッキングはずれ、位置決め精度を一
段と良好にすることができる。さらに、アクチュエータ
の消費電力も低減することができるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスク装置のブロック図である。
【図2】本発明のディスク装置のトラッキング駆動回路
を構成するディジタルサーボ系の構成図である。
【図3】ディジタルサーボ系の各要素のゲイン特性を示
す図である。
【図4】ディジタルサーボ系の各要素のゲイン特性を示
す図である。
【図5】従来のディスク装置のトラッキングサーボ系の
ブロック図である。
【図6】光検出器及び再生処理回路の構成図である。
【図7】従来のアナログ回路による代表的なトラッキン
グサーボ系の構成図である。
【図8】図7に示すトラッキング駆動回路のボード線図
である。
【図9】従来のディジタル回路によるトラッキングサー
ボ系の構成図である。
【図10】3ビーム方式の原理図である。
【符号の説明】
1 光源 5 対物レンズ(走査部) 9 再生処理回路 11 アクチュエータ(位置決め部) 20 トラッキング駆動回路(位置検出部) 20A ローパスフィルタ 20B ハイパスフィルタ 20C 増幅回路 20D,20E AD変換器 20F1 比例回路 20F2 積分回路 20F3 微分回路 20F5 加算器(加算手段) BB 光ディスク装置(ディスク装置) D 光ディスク(記録媒体) TE トラッキングエラー信号 TE´ 位置決め動作制御信号 Wdn´,Win´,Wpn´ 第1の信号〜第3の信号 Wn ´ 加算信号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録媒体を走査して情報を記録または再生
    する走査部と、 この走査部を位置決めする位置決め部と、 前記走査部の走査状態に応じて検出される位置検出信号
    に基づいて、前記位置決め部へ位置決め動作制御信号を
    出力する位置検出部とを備えたディスク装置であって、 前記位置検出部は、 前記位置検出信号の低域成分を抽出して得た低域位置検
    出信号に比例演算及び/又は積分演算、あるいはこれら
    各演算に相当する演算を施して得た第1の信号及び/又
    は第2の信号を出力する第1の信号処理手段と、 前記位置検出信号の高域成分を抽出して得た高域位置検
    出信号に微分演算あるいは微分演算に相当する演算を施
    して得た第3の信号を出力する第2の信号処理手段と、 前記第1乃至第3の信号を加算して得た加算信号を前記
    位置決め動作制御信号として出力する加算手段とから構
    成されることを特徴とするディスク装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004086385A1 (ja) * 2003-03-26 2004-10-07 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 光ディスク装置
CN100431019C (zh) * 2003-03-26 2008-11-05 松下电器产业株式会社 光盘装置

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US7995448B2 (en) 2003-03-26 2011-08-09 Panasonic Corporation Optical disc device

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