JPH09127049A - 自己校正型酸素分析方法及び装置 - Google Patents

自己校正型酸素分析方法及び装置

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JPH09127049A
JPH09127049A JP7285278A JP28527895A JPH09127049A JP H09127049 A JPH09127049 A JP H09127049A JP 7285278 A JP7285278 A JP 7285278A JP 28527895 A JP28527895 A JP 28527895A JP H09127049 A JPH09127049 A JP H09127049A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被測定ガスと基準ガスとの間の酸素分圧差に
基づく酸素濃淡電池方式による発生起電力を、常時校正
された状態で出力せしめて、定期的な校正操作を実質的
に不要と為す、自己校正型酸素分析方法及び装置を提供
すること。 【解決手段】 センサ素子2内に設けた第一の基準室4
に存在する一定酸素分圧P1 の第一の基準ガスと被測定
ガスとの間の酸素濃淡電池による第一の起電力V 1 を測
定する一方、該第一の基準室4とは別個にセンサ素子2
内に設けた第二の基準室6に存在する、前記第一の基準
ガスの酸素分圧P1 とは異なる一定の酸素分圧P2 の第
二の基準ガスと被測定ガスとの間の酸素濃淡電池による
第二の起電力V2 を測定し、更に該第一の基準ガスと第
二の基準ガスとの間の酸素濃淡電池による第三の起電力
3 を測定して、それら得られた三つの起電力値
(V1 、V 2 、V3 )に基づいて、前記第一又は第二の
起電力値の校正を行ない、そしてその校正された起電力
値から被測定ガス中の酸素分圧を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、自己校正型酸素分析方法及び装
置に係り、特に、酸素濃淡電池方式にて測定される起電
力を自己補正(校正)して、装置の出力が初期値よりも
変化するに至った劣化状態下においても、被測定ガス中
の酸素濃度(分圧)を正確に求めることの出来る、自己
校正型酸素分析方法とそのための装置に関するものであ
る。
【0002】
【背景技術】従来から、ボイラーや工業炉等の燃焼管理
や雰囲気管理に、酸素分析装置が広く用いられてきてお
り、また、そのような酸素分析装置の一つとして、酸素
濃淡電池の原理を利用したものが知られている。具体的
には、例えば、ジルコニア磁器等の酸素イオン伝導性の
固体電解質と、この固体電解質に接して設けられた、多
孔質白金電極の如き電極の少なくとも一対とを含んで構
成される電気化学的セルを有し、その一対の電極が異な
る酸素分圧の雰囲気に晒されることによって惹起される
起電力から、よく知られているように、ネルンストの式
を用いて、目的とする雰囲気中の酸素分圧を求めて、燃
焼管理や雰囲気管理に利用しているのである。
【0003】しかしながら、このような酸素分析装置に
は、被測定ガスに晒される電極の経時的な劣化や電極表
面へのすすの付着等に起因して、得られる起電力の測定
値が経時的に変化する問題が内在しており、このため、
酸素分析装置の設置後において、定期的に、例えば月に
一回程度の割合において、標準ガス又は大気エアによる
校正を手動操作にて或いは自動操作にて行ない、酸素分
析装置における分析計の指示校正を行なっている。
【0004】しかしながら、かかる月に一回の定期的な
標準ガス等による校正操作においては、その校正のため
に、燃焼制御や雰囲気制御を一時停止する必要があり、
これが操炉の稼働率を低下せしめている他、そのような
制御を手動にて行なうにしても、複雑な制御システムで
は、作業者に大きな負担が掛かることとなる問題があ
り、また校正ガスが月一回の割合にて使用されることと
なるところから、そのような校正ガスの使用量も多量と
なる等の問題も内在している。
【0005】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上記した事情を
背景として為されたものであって、その解決課題とする
ところは、被測定ガスと基準ガスとの間の酸素分圧差に
基づくところの酸素濃淡電池方式による発生起電力を、
常時校正された状態で出力せしめて、定期的な校正操作
を実質的に不要と為す、自己校正型酸素分析方法及び装
置を提供することにある。
【0006】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、本
発明にあっては、センサ素子内に設けた第一の基準室に
存在する一定酸素分圧の第一の基準ガスと被測定ガスと
の間の酸素濃淡電池による第一の起電力を測定する一
方、該第一の基準室とは別個にセンサ素子内に設けた第
二の基準室に存在する、前記第一の基準ガスの酸素分圧
とは異なる一定の酸素分圧の第二の基準ガスと被測定ガ
スとの間の酸素濃淡電池による第二の起電力を測定し、
更に該第一の基準ガスと該第二の基準ガスとの間の酸素
濃淡電池による第三の起電力を測定して、それら得られ
た三つの起電力値に基づいて、前記第一又は第二の起電
力値の校正を行ない、そしてその校正された起電力値か
ら被測定ガス中の酸素分圧を求めることを特徴とする自
己校正型酸素分析方法を、その要旨とするものである。
【0007】このように、本発明にあっては、センサ素
子内に別個に設けられた第一の基準室と第二の基準室
に、それぞれ、互いに異なる一定の酸素分圧の第一の基
準ガスと第二の基準ガスを存在せしめ、それら二つの基
準ガスと被測定ガスとの間の酸素分圧差に基づくところ
の、酸素濃淡電池による三つの起電力を測定することに
より、そのうちの二つの起電力値、即ち第一の基準ガス
と被測定ガスとの間及び第二の基準ガスと被測定ガスと
の間の酸素濃淡電池による起電力が経時的な劣化等によ
って変動しても、そのような経時的劣化等の現象の影響
を受けない、第一の基準ガスと第二の基準ガスとの間の
酸素濃淡電池による起電力は、常に一定の値となるとこ
ろから、それら三つの起電力値を用いて補正演算を行な
い、第一又は第二の基準ガスと被測定ガスとの間の酸素
濃淡電池による起電力値を校正することが出来るのであ
り、そしてそのように校正された起電力値を用いて、よ
く知られているネルンストの式に基づいて、被測定ガス
中の酸素分圧を演算することが出来るのである。
【0008】なお、このような本発明に従う自己校正型
酸素分析方法の望ましい態様によれば、前記第三の起電
力が常に一定となるように、前記第一の基準ガスの酸素
分圧と前記第二の基準ガスの酸素分圧が、前記第一及び
第二の基準室に対する酸素のポンプ作用にて相互に関連
して制御せしめられることとなる。
【0009】また、本発明は、上記せる手法を有利に実
施し得る装置として、(a)センサ素子内に設けられ
た、一定の酸素分圧の第一の基準ガスが存在せしめられ
る第一の基準室と、(b)該第一の基準室とは別個にセ
ンサ素子内に設けられた、前記第一の基準ガスの酸素分
圧とは異なる一定の酸素分圧の第二の基準ガスが存在せ
しめられる第二の基準室と、(c)前記第一の基準室の
壁部の一部を構成する第一の酸素イオン伝導性固体電解
質と、該第一の酸素イオン伝導性固体電解質の前記第一
の基準室露呈面に接して設けられた第一の基準電極と、
該第一の酸素イオン伝導性固体電解質の被測定ガス露呈
面に接して設けられた第一の測定電極とから構成され、
前記第一の基準ガスと被測定ガスとの間の酸素分圧差に
基づく第一の起電力を出力する第一の電気化学的センサ
セルと、(d)前記第二の基準室の壁部の一部を構成す
る第二の酸素イオン伝導性固体電解質と、該第二の酸素
イオン伝導性固体電解質の前記第二の基準室露呈面に接
して設けられた第二の基準電極と、該第二の酸素イオン
伝導性固体電解質の被測定ガス露呈面に接して設けられ
た第二の測定電極とから構成され、前記第二の基準ガス
と被測定ガスとの間の酸素分圧差に基づく第二の起電力
を出力する第二の電気化学的センサセルと、(e)前記
第一及び第二の基準室の壁部の一部をそれぞれ構成する
第三の酸素イオン伝導性固体電解質と、該第三の酸素イ
オン伝導性固体電解質の前記第一の基準室露呈面に接し
て設けられた第三の基準電極と、該第三の酸素イオン伝
導性固体電解質の前記第二の基準室露呈面に接して設け
られた第三の測定電極とから構成され、前記第一の基準
ガスと第二の基準ガスとの間の酸素分圧差に基づく第三
の起電力を出力する第三の電気化学的センサセルと、
(f)それら第一、第二及び第三の電気化学的センサセ
ルからそれぞれ出力される第一、第二及び第三の起電力
に基づいて、該第一又は第二の起電力値の校正を行な
い、そしてその校正された起電力値から被測定ガス中の
酸素分圧を演算する演算手段とを、有することを特徴と
する自己校正型酸素分析装置を、その要旨とするもので
ある。
【0010】このような本発明に従う自己校正型酸素分
析装置の望ましい態様の一つにおいては、前記第一、第
二及び第三の酸素イオン伝導性固体電解質のうちの少な
くとも二つが、同一とされている。
【0011】また、本発明に従う自己校正型酸素分析装
置の有利な態様においては、前記第一の基準電極と前記
第三の基準電極、前記第二の基準電極と前記第三の測定
電極、及び前記第一の測定電極と前記第二の測定電極の
組合せのうち、少なくとも一つの組合せの電極が、同一
とされていると共に、それら同一とされた電極を含む前
記電気化学的センサセルの少なくとも二つのものの酸素
イオン伝導性固体電解質が、同一とされている。
【0012】さらに、本発明の自己校正型酸素分析装置
の好ましい他の態様においては、前記第一及び第二の基
準室の壁部の一部をそれぞれ構成する第四の酸素イオン
伝導性固体電解質と、該第四の酸素イオン伝導性固体電
解質の前記第一の基準室露呈面及び前記第二の基準室露
呈面にそれぞれ接して設けられた一対のポンプ電極とか
ら構成される電気化学的ポンプセルを含む第一の酸素ポ
ンプ手段を設けると共に、拡散抵抗を有する拡散通路に
て前記第一の基準室と前記第二の基準室とを連結せし
め、該第一の酸素ポンプ手段のポンプ作動にて前記第二
の基準室より前記第一の基準室に酸素を汲み入れる一
方、前記拡散通路を通じて該第一の基準室内の酸素が該
第二の基準室内に流入し得るように構成し、更に前記第
三の電気化学的センサセルから出力される第三の起電力
に基づいて前記第一の酸素ポンプ手段のポンプ作動を制
御せしめて、前記第一及び第二の基準室内の基準ガスの
酸素分圧がそれぞれ一定となるように構成されることと
なる。
【0013】更にまた、本発明に従う自己校正型酸素分
析装置の他の好ましい一つの態様においては、前記第一
の基準室に対して、酸素を汲み入れ或いは汲み出す第二
の酸素ポンプ手段が、更に設けられることなる。
【0014】そして、そのような第二の酸素ポンプ手段
は、有利には、前記第一の基準室の壁部の一部を構成す
る第五の酸素イオン伝導性固体電解質と、該第五の酸素
イオン伝導性固体電解質の前記第一の基準室露呈面に接
して設けられた内側ポンプ電極と、該第五の酸素イオン
伝導性固体電解質の被測定ガス露呈面に接して設けられ
た外側ポンプ電極とから構成される電気化学的ポンプセ
ルを含んでいる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
に従う自己校正型酸素分析方法及び装置について、更に
具体的に説明することとする。
【0016】先ず、図1は、本発明に従う自己校正型酸
素分析方法及び装置の原理的な構成を示すものであっ
て、そこにおいて、2は、ジルコニア磁器等の公知の酸
素イオン伝導性の固体電解質材料からなる一体構造のセ
ンサ素子である。そして、このセンサ素子2内には、そ
れぞれ外部から区画された形態において、第一の基準室
4と第二の基準室6とが別個に設けられ、それら基準室
4、6内に、それぞれ、一定の酸素分圧P1 、P2 で、
異なる酸素分圧(P1 ≠P2 )の第一の基準ガス及び第
二の基準ガスが、それぞれ、存在せしめられている。な
お、この第一及び第二の基準ガス中の酸素分圧P1 、P
2 は、経時的に変化することなく、常に一定となるよう
に維持されている。
【0017】また、センサ素子2を構成する酸素イオン
伝導性固体電解質の第一の基準室4内露呈面に接するよ
うに、第一の基準電極8が設けられ、更に、そのような
固体電解質の第二の基準室6内露呈面に接するように、
第二の基準電極10が設けられている一方、センサ素子
2の外面には、測定電極12が設けられている。従っ
て、第一の基準電極8には、一定の酸素分圧P1 の第一
の基準ガスが接触せしめられ、また第二の基準電極10
には、かかるP1 とは異なる一定の酸素分圧P2の第二
の基準ガスが接触せしめられる一方、測定電極12に
は、被測定ガス(酸素分圧:Ps )が接触せしめられる
ようになっているのである。なお、それら基準電極8、
10や測定電極12は、何れも、公知の電極構造のもの
であって、例えば、多孔質白金電極等から構成されてい
る。
【0018】そして、かかるセンサ素子2の固体電解質
と第一の基準電極8と測定電極12とから、第一の酸素
濃淡電池である第一の電気化学的センサセルが構成さ
れ、第一の基準ガスと被測定ガスとの間の酸素分圧差に
基づく第一の起電力V1 が、第一の電圧計14にて検出
されるようになっており、またセンサ素子2の固体電解
質と第二の基準電極10と測定電極12とから、第二の
酸素濃淡電池である第二の電気化学的センサセルが構成
され、第二の基準ガスと被測定ガスとの間の酸素分圧差
に基づく第二の起電力V2 が、第二の電圧計16にて検
出されるようになっていると共に、センサ素子2の固体
電解質と第一の基準電極8と第二の基準電極10とか
ら、第三の酸素濃淡電池である第三の電気化学的センサ
セルが構成され、第一の基準ガスと第二の基準ガスとの
間の酸素分圧差に基づく第三の起電力V3 が、第三の電
圧計18にて検出されるようになっているのである。
【0019】そして、それぞれの電気化学的センサセル
(酸素濃淡電池)にて発生し、それぞれの電圧計14、
16、18にて検出される、第一、第二、及び第三の起
電力値V1 、V2 、V3 は、演算装置20に入力せしめ
られ、それら三つの起電力値に基づいて、経時的に変化
する第一の起電力値V1 又は第二の起電力値V2 が校正
(補正)され、そしてその校正された起電力値HV1
はHV2 から、よく知られているネルンストの式に従っ
て、被測定ガス中の酸素分圧Psnが算出されるのであ
る。
【0020】ところで、上記の如き構成の酸素分析装置
において、第一の基準室4における第一の基準ガスの酸
素分圧P1 及び第二の基準室6における第二の基準ガス
の酸素分圧P2 は、何れも、一定とされていることによ
り、P1 /P2 は常に一定の値となるのであり、また被
測定ガスの酸素分圧は、経時的に変化するものとして把
握される。なお、第一の基準ガスの酸素分圧P1 は、通
常、第二の基準ガスの酸素分圧P2 よりも大きくされ、
それら二つの酸素分圧P1 、P2 の間に被測定ガスの酸
素分圧が位置するように、設定されている。図2には、
それら三つの酸素分圧の状態が示されている。なお、第
一の基準ガスの酸素分圧P1 としては、一般に、1at
mが採用され、また第二の基準ガスの酸素分圧P2 とし
ては、実質的に0の状態、例えば5×10-8atm程度
が採用される。
【0021】かかる状況下、上記した酸素分析装置の設
置当初の測定初期における正常作動時においては、図3
(a)に示される如く、それぞれ、被測定ガスを対象と
した第一の酸素濃淡電池の発生起電力V1 と第二の酸素
濃淡電池の発生起電力V2 との和が、一定の酸素分圧P
1 、P2 である二つの基準ガス間の、一定の酸素分圧差
に基づくところの第三の酸素濃淡電池の一定の発生起電
力V3 に等しくなっているが、酸素分析装置が経時劣化
すると、図3(b)に示される如く、第一の酸素濃淡電
池の発生起電力V1 と第二の酸素濃淡電池の発生起電力
2 との和が、第三の酸素濃淡電池の発生起電力V3
は等しくなくなり、このため、そのような発生起電力V
1 若しくはV2 から、被測定ガス中の酸素分圧Psnを求
めると、実際の酸素分圧Ps との間に大きな差が生じ、
正確な酸素分圧の測定が出来なくなるのである。このた
め、それら第一若しくは第二の酸素濃淡電池の発生起電
力V1 若しくはV2 を、酸素分析装置の初期正常作動時
の状態における起電力値に補正してやる必要があるので
あり、そしてその得られた補正された発生起電力値HV
1 若しくはHV2 に基づいて、通常のネルンストの式か
ら、被測定ガス中の酸素分圧を演算することにより、正
確な酸素分圧値を求めることが出来るのである。
【0022】ところで、それら第一若しくは第二の酸素
濃淡電池の発生起電力V1 、V2 を補正するに際して
は、被測定ガスの酸素分圧の変動を利用して、装置(受
信器)のゲインを常時監視し、そのずれ量に応じて、補
正すればよいこととなる。具体的には、第一の酸素濃淡
電池の発生起電力V1 と第二の酸素濃淡電池の発生起電
力V2 及び一定化された第三の酸素濃淡電池の発生起電
力V3 を用いて、第一、第二の酸素濃淡電池の発生起電
力の変化量の比:|dV1 /dV2 |より、第一及び第
二の酸素濃淡電池の発生起電力V1 、V2 のうちの一方
と他方の発生起電力分を、該一方の発生起電力レベルに
変換して加算し、第三の酸素濃淡電池の発生起電力V3
たる基準電極に一致するように受信器のゲインを定め
て、ゲイン補正することにより、目的とする補正起電力
値HV1 若しくはHV2 を得ることが出来るのであり、
それは、以下の式(1)及び(2)にて表すことが出
来、また図4には、そのようなゲイン補正の形態の一例
が示されている。 HV1 =(V3 ・V1 )/〔V1 +|dV1 /dV2 |・V2 〕 ・・・(1) HV2 =(V3 ・V2 )/〔V2 +|dV1 /dV2 |・V1 〕 ・・・(2)
【0023】このように、本発明にあっては、センサ素
子2内に設けた第一の基準室4及び第二の基準室6内
に、それぞれ、一定の酸素分圧の基準ガスを存在せし
め、そして、それらの基準ガス間の酸素分圧差に基づく
ところの一定の発生起電力を前提にして、第一若しくは
第二の酸素濃淡電池の発生起電力V1 、V2 を補正し、
以てその補正値HV1 、HV2 から、被測定ガス中の酸
素分圧を演算するものであるが、かかる第一及び第二の
基準室4、6内の雰囲気中の酸素分圧は、センサ素子2
の積層構造や各電極に接続されるリード部の配設部等か
らの漏洩、更には酸素濃淡電池自身による酸素の移動等
によって変化せしめられ易く、そのために、実用的に
は、第一の基準室4や第二の基準室6に対して、適当な
酸素ポンプ手段が配設され、この酸素ポンプ手段による
酸素のポンピングにて、それら第一の基準室4や第二の
基準室6内の雰囲気(基準ガス)中の酸素分圧が、所定
の一定の値となるように維持せしめられることが望まし
く、その望ましい一例が、図5に示されている。
【0024】すなわち、かかる図5に示される具体例に
おいては、センサ素子2が、二つの酸素イオン伝導性の
固体電解質2a、2bの積層構造において示されてお
り、そのような固体電解質2a、2bの積層によって、
内部に第一の基準室4及び第二の基準室6が形成されて
いると共に、それら二つの基準室4、6を接続するよう
に拡散通路22が設けられ、第一の基準室4内の酸素分
圧の高い第一の基準ガスが、所定の拡散抵抗の下に、酸
素分圧の低い第二の基準室6内に導き入れられるように
なっている。なお、ここでは、第一の基準室4から第二
の基準室6に戻る酸素の透過係数が、Kb にて示されて
いる。また、第一の基準室4内の第一の基準ガスの酸素
分圧が、外部の被測定ガスの酸素分圧よりも高くされて
いるため、かかる第一の基準室4から、リーク通路24
を通じて、外部に第一の基準ガスがリークすることとさ
れ、そのようなリークによる酸素の透過係数が、ここで
は、Ko とされている。更に、第二の基準室6に対して
は、第二の基準ガスよりも酸素分圧の高い外部の被測定
ガスが侵入通路26を通じて侵入、リークすることとさ
れ、そして、そのような侵入リークによる酸素の透過係
数が、Ki とされているのである。
【0025】そして、このような構成のセンサ素子2に
おいて、その第一の基準室4内に露呈する酸素イオン伝
導性の固体電解質2b部分に接するように、第一のポン
プ電極28が設けられる一方、第二の基準室6内に露呈
する酸素イオン伝導性の固体電解質2b部分には、第二
のポンプ電極30が設けられており、それら二つのポン
プ電極28、30と固体電解質2bとによって、第一の
酸素ポンプを与える電気化学的セルが構成されている。
また、この第一の酸素ポンプは、第三の電圧計18にて
検出される第一の基準室4と第二の基準室6との間の酸
素分圧差に基づく発生起電力V3 が第一の酸素ポンプの
設定電圧Eと等しくなるように、ポンプ作動せしめられ
て、第二の基準室6側から第一の基準室4側に酸素を汲
み込むようになっている。なお、この第一の酸素ポンプ
のポンプ作動は、よく知られているPID制御によっ
て、制御されている。
【0026】さらに、第一の基準室4内に露呈する酸素
イオン伝導性の固体電解質2b部分には、それに接する
ように、内側ポンプ電極32が設けられていると共に、
該固体電解質2bの外側面には、外側ポンプ電極34が
設けられており、これら二つのポンプ電極32、34と
酸素イオン伝導性の固体電解質2bとによって、第二の
酸素ポンプを与える電気化学的セルが構成されている。
この第二の酸素ポンプのポンプ作動によって、外部の被
測定ガスから第一の基準室4内に酸素が汲み込まれて、
該第一の基準室4内において、所定の基準酸素分圧の第
一の基準ガスが形成されるのである。また、この第二の
酸素ポンプは、第一の基準ガスにおける酸素分圧を作る
に必要な酸素量から、第一の基準室から測定ガスに流出
する酸素量のうちで、測定ガスの酸素分圧によって押し
戻される酸素量と測定ガスの酸素分圧から第二の基準室
に流入する酸素量との和を引いた酸素量に比例する第二
の酸素ポンプ電流を、前記第一、第二の酸素濃淡電池の
補正された起電力で測定された測定ガス中の酸素分圧を
使用して先行制御することによって、ポンプ作動される
ものである。
【0027】なお、このようなセンサ素子2の固体電解
質2b部分に設けられる四つのポンプ電極28、30、
32、34は、何れも、前記した基準電極8、10や測
定電極12と同様なものであって、一般に、多孔質白金
電極にて構成されている。また、センサ素子2の外面に
は、そこに設けられた測定電極12や外側ポンプ電極3
4を保護するために、アルミナ等からなる多孔質保護層
36a、36bが、一体的に積層形成されている。そし
て、それら多孔質保護層36a、36bの上には、公知
のヒーター38a、38bが、それぞれ、一体的に若し
くは別体にて設けられており、それらヒーター38a、
38bにて、センサ素子2が所望の作動温度に加熱せし
められ得るようになっている。なお、それらヒーター3
8a、38bが、多孔質保護層36a、36b上に一体
的に積層形成されていても、外部の被測定ガスは、多孔
質保護層36a、36bの被測定ガス露呈部分から入り
込み、測定電極12や外側ポンプ電極34に到達するこ
ととなる。
【0028】そして、このような構成のセンサ素子を用
いた酸素分析装置においては、第一の基準室4と第二の
基準室6との酸素分圧差に基づくところの第三の酸素濃
淡電池の発生起電力が、第二の基準室6から第一の基準
室4へ酸素を汲み込む第一の酸素ポンプによって、一定
の電圧(実用的には、300〜500mV程度)に制御
されることとなる。
【0029】一方、被測定ガスから侵入通路26を通じ
て、第二の基準室6内に流入し、第一の酸素ポンプ(2
b、28、30)によって汲み上げられて第一の基準室
4内に流入する酸素量と、第一の基準室4からリーク通
路24を通じて外部の被測定ガス側に流出する酸素量の
うちで、被測定ガスの酸素分圧(Ps )で押し戻される
酸素量の和に相当する抽出用の酸素量を、第一の酸素濃
淡電池で測定された酸素分圧で特定し、第一の基準ガス
における酸素分圧を作るのに必要な酸素量から、かかる
抽出する酸素量をひいた酸素量に比例する酸素ポンプ電
流を用いて、被測定ガスから第一の基準室4内へ酸素を
調整注入する第二の酸素ポンプ(2b、32、34)に
よって、第一の基準ガスにおける酸素分圧(P1 )が、
一定に制御されるのである。そして、第一の酸素ポンプ
のポンプ電流(I1 )、第二の酸素ポンプにおけるポン
プ電流(I2 )、流入通路(26)の酸素透過係数(K
i)、流出通路(24)の酸素透過係数(Ko )、及び
戻り通路(22)の酸素透過係数(Kb )によって、既
知の第一の基準ガスにおける酸素分圧(P1 )と第二の
基準ガスにおける酸素分圧(P2 )が特定されるのであ
る。例えば、第一の基準室4における第一の基準ガスの
酸素分圧は、下式(3)の如くして演算されることとな
る。 P1 =〔(Ko +Ki )・I1 +Ki ・I2 〕 /〔(Ko +Ki )・Kb +Ko ・Ki 〕 ・・・(3)
【0030】一方、第一の酸素濃淡電池の発生起電力V
1 と第二の酸素濃淡電池の発生起電力V2 、及び一定化
された第三の酸素濃淡電池の発生起電力V3 (=E)を
用いて、第一、第二の酸素濃淡電池の発生起電力の変化
量の比:dV1 /dV2 より、第一の酸素濃淡電池の発
生起電力V1 と第二の酸素濃淡電池の発生起電力V
2を、第一の酸素濃淡電池の発生起電力レベルに変換し
て加算し、第三の酸素濃淡電池の発生起電力V3 に一致
するように受信器(装置)のゲインが定められる。な
お、このために、第一及び第二の酸素濃淡電池の発生起
電力V1 、V2 が常時監視され、それらの変化量の比が
求められて、ゲインの算出が行なわれるようになってい
る。そして、この得られたゲインより、前記の(1)
式、又は(2)式に基づいて、第一若しくは第二の酸素
濃淡電池の発生起電力V1 若しくはV2 を補正して、H
1 又はHV2 を求め、そしてその補正値に基づいて、
それぞれの基準ガスにおける酸素分圧P1 又はP2 と、
被測定ガスの酸素分圧Ps との比が求められるのであ
る。
【0031】そして、このようにして求められた基準酸
素分圧と被測定ガスの酸素分圧との比と、前記基準室に
おける酸素分圧の演算値とから、被測定ガスにおける酸
素分圧の演算を行ない、目的とする酸素分圧値(演算
値)Psnが、分析装置の出力として得られるのである。
【0032】図6には、かくの如き構成の酸素分析装置
を用いた、被測定ガスの酸素分圧の測定のアルゴリズム
ブロック図の一例が示されている。そこにおいては、被
測定ガスの酸素分圧は、第一の酸素濃淡電池の発生起電
力V1 を用い、そのゲイン補正値HV1 から、第一の基
準ガスにおける酸素分圧P1 と被測定ガスの酸素分圧P
s との比:P1 /Ps が算出される一方、第一及び第二
の酸素ポンプのポンプ電流I1 、I2 から、第一の基準
室4における酸素分圧P1 が演算され、そしてそれらP
1 /Ps 値及びP1 値より、目的とする被測定ガス中の
酸素分圧の計算が行なわれている。
【0033】かくして、本発明によれば、酸素分圧が一
定の二つの基準ガスを用い、それら基準ガスと被測定ガ
スとの間の発生起電力V1 、V2 、更には基準ガス間の
発生起電力V3 の測定値から、基準ガスの酸素分圧を既
知とすることにより、演算により自己補正して、目的と
する被測定ガス中の酸素分圧を有効に求めることが出来
ることとなり、以て従来の如き、月一回の割合の頻繁な
校正操作は、全く不要となったのである。尤も、このよ
うに、装置内部で常時、校正、補正操作されながら、信
号処理が為されているところから、本発明にあっては、
基本的には、校正操作なしでも、被測定ガスの酸素分圧
の計測は可能であるが、安心を得るために、例えば、操
炉の六ヵ月に一回の定期点検時等に合わせて、校正ガス
とのトレーサビリティを行なうことも可能である。
【0034】なお、本発明は、上記の例示の具体例にの
み限定して解釈されるものでは決してなく、本発明の趣
旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づい
て、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において
実施され得るものであり、そしてそのような実施の態様
が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、
本発明の範囲内に属するものであることが、理解される
べきである。
【0035】例えば、センサ素子2は、一般に、酸素イ
オン伝導性の固体電解質層を含む、複数のセラミックス
層の一体的な積層構造体において構成されるのが通常で
あり、本発明においても、そのような積層構造体が採用
され得ることは、言うまでもないところであり、それ故
に、第一、第二及び第三の電気化学的センサセルにおけ
る第一、第二及び第三の酸素イオン伝導性固体電解質
は、一つの酸素イオン伝導性固体電解質にて構成される
場合の他、それら第一、第二及び第三の酸素イオン伝導
性固体電解質のうちの少なくとも二つを、同一の固体電
解質とすることが出来る。
【0036】また、例示の具体例においては、第一の電
気化学的センサセルにおける第一の基準電極と第三の電
気化学的センサセルにおける基準電極、第二の電気化学
的センサセルにおける基準電極と第三の電気化学的セン
サセルにおける測定電極、及び第一の電気化学的センサ
セルにおける測定電極と第二の電気化学的センサセルに
おける測定電極の組み合わせの何れもが、同一の電極に
て構成されているが、それら組み合わせの電極の何れも
を、別個の電極として構成することも可能である。ま
た、それら組み合わせのうち、少なくとも一つの組み合
わせの電極が同一とされている場合においては、それら
同一とされた電極を含む電気化学的センサセルの少なく
とも二つのものの酸素イオン伝導性固体電解質は、同一
とされることとなる。
【0037】さらに、図5に示される具体例において、
酸素イオン伝導性の固体電解質2bの一つによって、第
一の酸素ポンプを構成する固体電解質と第二の酸素ポン
プを構成する固体電解質とが、同時に与えられている
が、それら酸素ポンプを構成する固体電解質を、それぞ
れ、別個のものとすることも可能であることは、言うま
でもないところである。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に従う自己校正型酸素分析方法及び装置によれば、セン
サ素子内に設けた基準室の一定の酸素分圧と、被測定ガ
スの酸素分圧とから得られる酸素濃淡電池の発生起電力
が、常時校正された状態において出力されることとなる
ところから、規定の測定精度以内が常時保証されて、正
確な被測定ガスの酸素分圧の測定が可能となるのであ
り、また校正間隔を著しく長く為し得て、頻繁な校正操
作を不要と為し得たのであり、これによって、校正操作
による稼働率の低下等の問題を効果的に改善すると共
に、校正ガスの使用量も著しく低減し得ることとなった
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う自己校正型酸素分析装置の基本的
な一例を概略的に示す説明図である。
【図2】本発明における第一の基準ガスの酸素分圧、第
二の基準ガスの酸素分圧、及び被測定ガスの酸素分圧の
経時的状態の一例を示すグラフである。
【図3】第一、第二、及び第三の酸素濃淡電池の発生起
電力の相互の関係を示すグラフであり、(a)は装置設
置初期における正常作動時の状態における関係を示し、
また(b)は装置の劣化後における発生起電力の関係を
示している。
【図4】装置の経時劣化後において得られる第一及び第
二の酸素濃淡電池の発生起電力を基準電圧に合わせてゲ
インを定め、第一の酸素濃淡電池の電圧発生係数レベル
とした状態を示すグラフである。
【図5】本発明に従う自己校正型酸素分析装置の具体的
な一例を、概略的に示す説明図である。
【図6】図5に示される具体例における被測定ガスの酸
素分圧を求める一例に係る、アルゴリズムブロック図で
ある。
【符号の説明】
2 センサ素子 4 第一の基準室 6 第二の基準室 8 第一の基準電極 10 第二の基準電極 12 測定電極 14 第一の電圧計 16 第二の電圧計 18 第三の電圧計 20 演算装置 22 拡散通路 24 リーク通路 26 侵入通路 28 第一のポンプ電極 30 第二のポンプ電極 32 内側ポンプ電極 34 外側ポンプ電極 36a、36b 多孔質保護層 38a、38b ヒーター

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 センサ素子内に設けた第一の基準室に存
    在する一定酸素分圧の第一の基準ガスと被測定ガスとの
    間の酸素濃淡電池による第一の起電力を測定する一方、
    該第一の基準室とは別個にセンサ素子内に設けた第二の
    基準室に存在する、前記第一の基準ガスの酸素分圧とは
    異なる一定の酸素分圧の第二の基準ガスと被測定ガスと
    の間の酸素濃淡電池による第二の起電力を測定し、更に
    該第一の基準ガスと該第二の基準ガスとの間の酸素濃淡
    電池による第三の起電力を測定して、それら得られた三
    つの起電力値に基づいて、前記第一又は第二の起電力値
    の校正を行ない、そしてその校正された起電力値から被
    測定ガス中の酸素分圧を求めることを特徴とする自己校
    正型酸素分析方法。
  2. 【請求項2】 前記第三の起電力が常に一定となるよう
    に、前記第一の基準ガスの酸素分圧と前記第二の基準ガ
    スの酸素分圧が、前記第一及び第二の基準室に対する酸
    素のポンプ作用にて相互に関連して制御されている請求
    項1記載の自己校正型酸素分析方法。
  3. 【請求項3】 センサ素子内に設けられた、一定の酸素
    分圧の第一の基準ガスが存在せしめられる第一の基準室
    と、 該第一の基準室とは別個にセンサ素子内に設けられた、
    前記第一の基準ガスの酸素分圧とは異なる一定の酸素分
    圧の第二の基準ガスが存在せしめられる第二の基準室
    と、 前記第一の基準室の壁部の一部を構成する第一の酸素イ
    オン伝導性固体電解質と、該第一の酸素イオン伝導性固
    体電解質の前記第一の基準室露呈面に接して設けられた
    第一の基準電極と、該第一の酸素イオン伝導性固体電解
    質の被測定ガス露呈面に接して設けられた第一の測定電
    極とから構成され、前記第一の基準ガスと被測定ガスと
    の間の酸素分圧差に基づく第一の起電力を出力する第一
    の電気化学的センサセルと、 前記第二の基準室の壁部の一部を構成する第二の酸素イ
    オン伝導性固体電解質と、該第二の酸素イオン伝導性固
    体電解質の前記第二の基準室露呈面に接して設けられた
    第二の基準電極と、該第二の酸素イオン伝導性固体電解
    質の被測定ガス露呈面に接して設けられた第二の測定電
    極とから構成され、前記第二の基準ガスと被測定ガスと
    の間の酸素分圧差に基づく第二の起電力を出力する第二
    の電気化学的センサセルと、 前記第一及び第二の基準室の壁部の一部をそれぞれ構成
    する第三の酸素イオン伝導性固体電解質と、該第三の酸
    素イオン伝導性固体電解質の前記第一の基準室露呈面に
    接して設けられた第三の基準電極と、該第三の酸素イオ
    ン伝導性固体電解質の前記第二の基準室露呈面に接して
    設けられた第三の測定電極とから構成され、前記第一の
    基準ガスと第二の基準ガスとの間の酸素分圧差に基づく
    第三の起電力を出力する第三の電気化学的センサセル
    と、 それら第一、第二及び第三の電気化学的センサセルから
    それぞれ出力される第一、第二及び第三の起電力に基づ
    いて、該第一又は第二の起電力値の校正を行ない、そし
    てその校正された起電力値から被測定ガス中の酸素分圧
    を演算する演算手段とを、有することを特徴とする自己
    校正型酸素分析装置。
  4. 【請求項4】 前記第一、第二及び第三の酸素イオン伝
    導性固体電解質のうちの少なくとも二つが、同一とされ
    ている請求項3記載の自己校正型酸素分析装置。
  5. 【請求項5】 前記第一の基準電極と前記第三の基準電
    極、前記第二の基準電極と前記第三の測定電極、及び前
    記第一の測定電極と前記第二の測定電極の組合せのう
    ち、少なくとも一つの組合せの電極が同一とされている
    と共に、それら同一とされた電極を含む前記電気化学的
    センサセルの少なくとも二つのものの酸素イオン伝導性
    固体電解質が同一とされている請求項3又は請求項4記
    載の自己校正型酸素分析装置。
  6. 【請求項6】 前記第一及び第二の基準室の壁部の一部
    をそれぞれ構成する第四の酸素イオン伝導性固体電解質
    と、該第四の酸素イオン伝導性固体電解質の前記第一の
    基準室露呈面及び前記第二の基準室露呈面にそれぞれ接
    して設けられた一対のポンプ電極とから構成される電気
    化学的ポンプセルを含む第一の酸素ポンプ手段を設ける
    と共に、拡散抵抗を有する拡散通路にて前記第一の基準
    室と前記第二の基準室とを連結せしめ、該第一の酸素ポ
    ンプ手段のポンプ作動にて前記第二の基準室より前記第
    一の基準室に酸素を汲み入れる一方、前記拡散通路を通
    じて該第一の基準室内の酸素が該第二の基準室内に流入
    し得るように構成し、更に前記第三の電気化学的センサ
    セルから出力される第三の起電力に基づいて前記第一の
    酸素ポンプ手段のポンプ作動を制御せしめて、前記第一
    及び第二の基準室内の基準ガスの酸素分圧がそれぞれ一
    定となるようにすることを特徴とする請求項3乃至請求
    項5の何れかに記載の自己校正型酸素分析装置。
  7. 【請求項7】 前記第一の基準室に対して、酸素を汲み
    入れ或いは汲み出す第二の酸素ポンプ手段を、更に設け
    てなる請求項6記載の自己校正型酸素分析装置。
  8. 【請求項8】 前記第二の酸素ポンプ手段が、前記第一
    の基準室の壁部の一部を構成する第五の酸素イオン伝導
    性固体電解質と、該第五の酸素イオン伝導性固体電解質
    の前記第一の基準室露呈面に接して設けられた内側ポン
    プ電極と、該第五の酸素イオン伝導性固体電解質の被測
    定ガス露呈面に接して設けられた外側ポンプ電極とから
    構成される電気化学的ポンプセルを含んでいる請求項7
    記載の自己校正型酸素分析装置。
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