JPH09126551A - 温風暖房機のフィルタ構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は確実な清掃作業が可能となる温風
暖房機のフィルタ構造に係るものである。 【構成】 暖房機の枠体１の背面に室内空気取入口２を
設け、該室内空気取入口２には対流ファン４と、対流フ
ァン４の背部に網目の細かいフィルタ５を位置させ、該
フィルタ５はスライドガイド６によって着脱自在に保持
する。該室内空気取入口２に取付けられ、かつ、フィル
タ５と近接する第二フィルタ７を設け、該フィルタ５か
ら第二フィルタ７に向けてブラシ８を取付け、フィルタ
４の着脱時にブラシ８が第二フィルタ７と接触して、第
二フィルタ７に付着したゴミやホコリをクリーニングし
て取除くものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は温風暖房機の対流ファ
ンに吸い込まれる室内空気の為のフィルタ構造に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】温風暖房機は枠体内に背面から前面に向
かう室内空気が通過する空気流路を設け、枠体内に備え
た熱源部から発生した燃焼ガスを直接空気流路に流入さ
せたり、空気流路に取付けた熱交換器に燃焼ガスを導い
て、対流ファンによって空気流路を通過する室内空気の
温度を上昇させ、枠体前面の吹出口から温風を送風する
ものである。

【０００３】そして、空気流路にホコリなどが侵入して
壁面やコーナー部などに付着しないように、枠体背面の
室内空気取入口に取付けた対流ファンの吸込側にフィル
タが取付けられており、このフィルタによって対流ファ
ンに吸込まれる空気にホコリが含まないようにしてい
る。一方、フィルタには多量のゴミやホコリが付着する
ものであり、このホコリはフィルタを取外して掃除機等
で取り除き、水洗いによって清掃することも行なわれ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、温風暖房機
の対流ファンの吸込側に取付けるフィルタを着脱自在と
して清掃を行ないやすくする時、一般に温風暖房機はフ
ィルタを取外した状態でも運転可能であるから、フィル
タの清掃中に対流ファンが回転すると、誤って手の指や
物が対流ファンに触れることがあり、極めて危険であ
る。

【０００５】この為、多くの温風暖房機ではフィルタを
室内空気取入口に固着して、取外しができないようにし
てこの危険を防いでいるが、温風暖房機の枠体に固着し
た状態でフィルタの清掃を行なう時は完全な清掃が困難
で、網目の細かいフィルタではフィルタが目詰まりして
空気量が不足し、枠体内の温度が異常に上昇して危険に
なることがある。また、網目を粗くして目詰まりが起き
にくくすれば、対流ファンや空気流路にホコリが蓄積
し、熱源部の熱でホコリが焦げて発火する恐れもあり、
フィルタを着脱して清掃することが望ましい。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は、フィルタを
着脱可能にしながら安全性を高めたもので、暖房機の枠
体１の前面に温風吹出口２を設け、かつ、枠体１の背面
に室内空気取入口３を設け、該室内空気取入口３付近に
対流フアン４を取付け、室内空気を枠体１内に吹込み、
前面の温風吹出口２から温風を送風すると共に、対流フ
ァン４の背部に網目の細かいフィルタ５を位置させ、該
フィルタ５はスライドガイド６によって着脱自在に保持
する温風暖房機において、フィルタ５と近接して枠体１
の背面の室内空気取入口３には第二フィルタ７を固着
し、かつ、フィルタ５の枠には第二フィルタ７に向けて
ブラシ８を取付け、フィルタ５の着脱時にブラシ８が第
二フィルタ７と接触してクリーニングするものである。

【０００７】また、第二フィルタ７は対流ファン４とフ
ィルタ５との間で、室内空気取入口３をおおって取付
け、かつ、第二フィルタ７の網目をフィルタ５の網目よ
りも粗く形成して、第二フィルタ７へのホコリの付着量
を少なくしたものである。

【０００８】

【作用】対流ファン４の吸込側に取り付けたフィルタ５
には多量のゴミやホコリが捕集されており、スライドガ
イド６に沿ってフィルタ５を取外すと対流ファン３がむ
きだしとなるものであった。この発明はフィルタ５と近
接して室内空気取入口３に固着して第二フィルタ７を設
け、また、フィルタ５の枠に第二フィルタ７に向けてブ
ラシ８を取り付けたから、フィルタ５の着脱時にブラシ
８が第二フィルタ６の表面に接触して、第二フィルタ６
に付着するゴミやホコリを取り除くと共に、対流ファン
４の吸込側に位置する第二フィルタ７によって手・指が
対流ファン３に触れる恐れがなくなった。

【０００９】

【実施例】以下、実施例を示す図により構成を説明する
と、１は温風暖房機の枠体、９は枠体１内に収納設置し
た熱源部、１０は熱源部９の上方に位置させた燃焼室で
あり、実施例の熱源部９は灯油を燃料とするポット式バ
ーナで構成している。

【００１０】２は枠体１の前面に形成した温風吹出口、
３は枠体１の背面に形成した室内空気取入口、１１は枠
体１内で室内空気取入口３と温風吹出口２とを連絡する
空気流路、４は空気流路１１の入口側である室内空気取
入口３付近に取付けた対流ファン、４ａは対流ファン４
を駆動するモータであり、該モータ４ａが回転すると対
流ファン４が回転して室内空気を空気流路１１内に吸込
み、該空気流路１１を通過した空気は枠体１の前面の温
風吹出口２から室内へ吹出している。２ａは温風吹出口
２に取付けたルーバーであり、該ルーバー２ａは温風吹
出口２から吹出す空気を整流し、所定の方向に向けて吹
出す働きをしている。

【００１１】前記燃焼室１０は空気流路１１内に位置し
ており、ファンヒータと呼ばれる開放式の温風暖房機で
は燃焼室１０から燃焼ガスを空気流路１１に排出し、空
気流路１１を通過する室内空気と混合して温風となり、
温風吹出口２から吹出している。

【００１２】図に示す実施例は吸排気形の温風暖房機で
あり、１２は燃焼室１０と接続されて空気流路１１内に
設けた熱交換器、１３は熱交換器１２に接続した排気
管、１４は熱源部９へ燃焼空気を供給する燃焼用送風機
１５の入口側に接続した吸気管であり、図示せざる吸排
気トップが排気管１３と吸気管１４と接続し、室外の空
気を吸込んで燃焼に供給し、燃焼排気ガスを室外に排出
する。

【００１３】１６は室内空気取入口３に取付けて対流フ
ァン４をおおうファンケース、５はファンケース１６の
外側に設けたフィルタ、６はフィルタ５の外周の枠を支
えるようにファンケース１６に取付けたスライドガイ
ド、１７はフィルタ５の枠の上端に取付けた把手であ
り、該把手１７を持ってフィルタ５を上方へ引上げる
と、該フィルタ５はスライドガイド６に案内されて上方
へ取外すことができる。該フィルタ５は枠体１内の空気
流路１１にゴミやホコリの侵入を防止しており、空気流
路１１内に付着したゴミやホコリが暖房機運転中に焦げ
たり発火して起こるトラブルの発生を防止している。

【００１４】７は室内空気取入口２に取着するフィルタ
５と近接して枠体１の背面の室内空気取入口３に固着し
た第二フィルタであり、実施例を示す図において第二フ
ィルタ７はファンケース１６の外表面に多数パンチ孔を
あけて構成しており、前記対流ファン４のモータ４ａは
第二フィルタ７の中央部の無孔部に取付けてある。該第
二フィルタ７は対流ファン４をおおって取付けてあり、
第二フィルタ７によって対流ファン４に向けて手や指が
入らなくなり、安心してフィルタ５を着脱することがで
きる。

【００１５】８は着脱自在のフィルタ５の枠に第二フィ
ルタ７に向けて取付けたブラシであり、フィルタ５をス
ライドガイド６に沿って着脱する時、ブラシ８が第二フ
ィルタ７の表面に接触し、第二フィルタ７に付着したゴ
ミやホコリはフィルタ５の着脱操作によってクリーニン
グするものである。

【００１６】また、第二フィルタ７は対流ファン４とフ
ィルタ５との間で室内空気取入口３をおおって取付け、
フィルタ５の網目よりも粗く形成したから、第二フィル
タ７に付着するゴミやホコリの量が少なく、フィルタ５
の着脱時にブラシ８は確実に第二フィルタ７のクリーニ
ングができ、かつ、第二フィルタ７は手や指や物が対流
ファン４に近付くのを防止している。

【００１７】

【発明の効果】本発明は以上のような構成・作用を有す
るもので、暖房機の枠体１の背面の室内空気取入口３付
近に、対流ファン３をおおうフィルタ５を設け、スライ
ドガイド６によってフィルタ５は着脱自在であるから、
清掃作業が確実に行なうことができる。

【００１８】また、フィルタ５と近接して第二フィルタ
７を設け、該第二フィルタ７は室内空気取入口３に固着
して二重構造のフィルタとしたから、フィルタ５を取外
しても対流ファン４は第二フィルタ７によっておおわれ
ているので、手や指・物が対流ファン４に向けて入らな
くなり安全性が高まったものである。

【００１９】また、フィルタ５の枠に第二フィルタ７に
向けてブラシ８を取付け、フィルタ５の着脱時にブラシ
８が固定した第二フィルタ７をクリーニングする構成と
したから、第二フィルタ７に付着したゴミやホコリは簡
単に落とすことができ、目詰まりせずに長時間使用でき
るようになった。

【００２０】更に、第二フィルタ７は対流ファン４とフ
ィルタ５との間で室内空気取入口３をおおって取付け、
第二フィルタ７の網目をフィルタ５の網目よりも粗く形
成するもので、該網目はフィルタ機能よりも手や指が入
らない程度の大きな物で実用化でき、更に、第二フィル
タ７は網目が大きいから、ゴミやホコリが付着しにく
く、ブラシ８によるクリーニングが簡単に行うことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す温風暖房機の断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 枠体 ２ 温風吹出口 ３ 室内空気取入口 ４ 対流ファン ５ フィルタ ６ スライドガイド ７ 第二フィルタ ８ ブラシ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 暖房機の枠体１の前面に温風吹出口２を
   設け、かつ、枠体１の背面に室内空気取入口３を設け、
   該室内空気取入口３付近に対流フアン４を取付け、室内
   空気を枠体１内に吹込み、前面の温風吹出口２から温風
   を送風すると共に、対流ファン４の背部に網目の細かい
   フィルタ５を位置させ、該フィルタ５はスライドガイド
   ６によって着脱自在に保持する温風暖房機において、 フィルタ５と近接して枠体１の背面の室内空気取入口３
   には第二フィルタ７を固着し、かつ、フィルタ５の枠に
   は第二フィルタ７に向けてブラシ８を取付け、フィルタ
   ５の着脱時にブラシ８が第二フィルタ７と接触すること
   を特徴とする温風暖房機のフィルタ構造。
2. 【請求項２】 第二フィルタ７は対流ファン４とフィル
   タ５との間で、室内空気取入口３をおおって取付け、か
   つ、第二フィルタ７の網目をフィルタ５の網目よりも粗
   く形成したことを特徴とする請求項１記載の温風暖房機
   のフィルタ構造。