JPH09126255A - ブレーキデイスクロータ用カバー - Google Patents

ブレーキデイスクロータ用カバー

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JPH09126255A
JPH09126255A JP30362395A JP30362395A JPH09126255A JP H09126255 A JPH09126255 A JP H09126255A JP 30362395 A JP30362395 A JP 30362395A JP 30362395 A JP30362395 A JP 30362395A JP H09126255 A JPH09126255 A JP H09126255A
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JP
Japan
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brake disc
disc rotor
brake disk
disk rotor
cover
Prior art date
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Application number
JP30362395A
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English (en)
Inventor
Takashi Shimazu
孝 志満津
Miyo Mochizuki
美代 望月
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Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレーキデイスクロータR1の内外の各通路
を流通する流れの圧力状態の改善により、冷却風の表面
の熱伝達率の低下を少なくし、ブレーキデイスクロータ
R1の送風能力を飛躍的に向上し、冷却面積を拡大する
ため総放熱量を増加させる。 【解決手段】 半径方向外方で径方向に沿って開口した
入口開口S1と、半径方向内方で軸まわりに開口した出
口開口E1とを有し、ホイールWH1の内側に設け軸ま
わりにベントホールV1を備えたブレーキデイスクロー
タR1を覆着して収納するように対向配設し、入口開口
S1より導入した空気をブレーキデイスクロータR1と
の間を通じて半径方向内方の出口開口E1より導出する
ようにして成り、入口開口S1から流入しブレーキデイ
スクロータR1との間を流れるながれを半径方向内方で
軸回りの出口開口E1へ流通推進することにより、ブレ
ーキデイスクロータR1の内外を通じて流れを効率良く
安定、円滑化を図り、圧力状態を適正に保つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両その他で使用
されるデイスクブレーキ装置のブレーキデイスクロータ
用カバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のブレーキデイスクロータ用ダスト
カバーDCは、図9および図10に示すように、各ホイ
ールWHの内側に設けたブレーキデイスクロータRに対
向配設されている。このダストカバーDCは、半径方向
外方、すなわち、車風の取り込みを目的に車両進行方向
で半径方に沿って開口した入口開口Sより吸入した空気
をブレーキデイスクロータRのベントホールV内に導入
する。そして、ベントホールV内を流通した空気は、ホ
イールWHの連通口Pを通じて外部に導出される。ま
た、ブレーキデイスクロータRは、円板状の慴動板O
P、IPの間に放射状に複数の隔壁Fを形成し、各隔壁
間に入口開口S、出口開口Oおよび放射状のベントホー
ルVを構成するものである。そして、従来のブレーキデ
イスクロータ用ダストカバーDCは、ブレーキデイスク
ロータRへの防塵、異物等の侵入を防止し、ブレーキデ
イスクロータRおよび作動状態を保護し得る。また、従
来のブレーキデイスクロータ用ダストカバーDCは、泥
水、雪、雨等による錆や表面劣化を防止しブレーキデイ
スクロータRの寿命の向上を図る。図9および図10中
Cはキヤリパ、SOは車軸をそれぞれ示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のブレーキデイス
クロータ用ダストカバーDCは、ダストカバーDCの装
着によりブレーキデイスクロータRの内部への流入抵抗
が増加する問題がある。具体的には、ブレーキデイスク
ロータRの送風作用と流入抵抗から内周側圧損が大き
く、内圧が低下した場合、相対的にベントホールVの外
周との圧力差が減少するためである。特に、ベントホー
ルVの内周圧力が外周圧力より低い場合、極端に風量が
低下し風量が零となる。ベンチレーションデイスクブレ
ーキロータRでは、ベントホールVの内周、外周の圧力
差が低下する。また、ベントホールVの冷却風量が著し
く減少し、ブレーキデイスクロータRの冷却能力の低下
を招く。さらに、ベントホールVの送風・冷却作用の著
しい低下により冷却能力の向上手段として注目している
フインの枚数増加やフイン形状の改変(直線的配列や湾
曲的配列等)による冷却能力の向上効果を十分発揮でき
ない状態が発生する。
【0004】そこで、本発明者らは、従来のブレーキデ
イスクロータRについて、種々流れの解析をした結果、
ブレーキデイスクロータRのベントホールVにおける周
辺の環境(圧力状態)を適正にし、ベントホールVの冷
却風量を増加、冷却能力の向上を図り得る。また、他の
冷却能力の向上効果との併用によりブレーキデイスクロ
ータRの冷却能力を強化し得る。すなわち、ベントホー
ルVは、ブレーキデイスクロータRの全表面積に対し約
50%を占め、冷却能力への寄与度が高い。また、作動
上の制約が少ないため形状変更の自由度が高く、冷却能
力の改善部位として注目することができる。本発明者ら
は、さらに研究開発を重ねた結果、ダストカバーDCの
装着によりブレーキデイスクロータRの内部への流入抵
抗を低減し、風量増加により冷却能力の向上が可能で、
かつ入口開口S(エアースクープ)より流入した流れ
(慴動面とほぼ平行流)を軸方向に変換し、ベントホー
ルVの内周側へ導くと共に、ブレーキデイスクロータR
の中央後方側より冷却風を排出してブレーキデイスクロ
ータRやダストカバーDCの間の流れ損失を低減し、効
果的な抜きにより冷却風量を増加し、冷却能力の向上が
可能である本発明に到達した。すなわち、従来のブレー
キデイスクロータRの回転に伴う連れ回り風によりブレ
ーキデイスクロータRの中央への風流れが十分でなかっ
た。しかし、本発明は、効果的な抜きによりブレーキデ
イスクロータRの中央への風流れを強くするといった特
徴を有する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1に記載
の第1発明)のブレーキデイスクロータ用カバーは、半
径方向外方で径方向に沿って開口した入口開口と、半径
方向内方で軸まわりに開口した出口開口とを有し、ホイ
ールの内側に設け軸まわりにベントホールを備えたブレ
ーキデイスクロータを覆着して収納するように対向配設
し、前記入口開口より導入した空気をブレーキデイスク
ロータとの間を通じて半径方向内方の出口開口より導出
するようにした構成である。
【0006】本発明(請求項2に記載の第2発明)のブ
レーキデイスクロータ用カバーは、第2発明において、
前記入口開口と出口開口の間に、入口開口からの空気流
れを半径方向内方へ案内導通し出口開口より導出する案
内部材を設けた構成である。
【0007】〔作用〕上記構成からなる第1発明のブレ
ーキデイスクロータ用カバーは、入口開口から流入した
流れのうちブレーキデイスクロータとの間を流れる流れ
の一部をベントホールの入口開口を通過して通路に流れ
込ませ、出口開口への流れを形成することにより、さら
にはブレーキデイスクロータとの間を流れる流れを半径
方向内方で軸まわりの出口開口へ流通推進することによ
り、ブレーキデイスクロータの内外を通じて流れる流れ
を効率良く安定、円滑化を図り、圧力状態を適正に保つ
という作用を奏する。
【0008】上記構成からなる第2発明のブレーキデイ
スクロータ用カバーは、入口開口と出口開口の間に案内
部材を設けたことにより、入口開口から流入した流れの
うちブレーキデイスクロータとの間を流れる流れの一部
をベントホールへ流れ込ませ、出口開口への流れを形成
して流通案内すると共に、ブレーキデイスクロータの間
を流れる流れを半径方向内方で軸まわりの出口開口へ流
通推進してブレーキデイスクロータの内外を通じて流れ
る流れを流通案内するという作用を奏する。
【0009】
【発明の効果】上記作用を奏する第1発明のブレーキデ
イスクロータ用カバーは、ブレーキデイスクロータの内
外の各通路を流通する流れの圧力損失を小さくして、冷
却風の表面の熱伝達率の低下を少なくすることにより、
ブレーキデイスクロータの送風・冷却効率を向上すると
共に、冷却面積を拡大するため総放熱量を増加させると
いう効果を奏する。すなわち、第1発明のブレーキデイ
スクロータ用カバーは、ダストカバーの装着によりブレ
ーキデイスクロータの内部への流入抵抗を低減し、風量
増加により冷却能力の向上が可能で、かつ入口開口(エ
アースクープ)より流入した流れ(慴動面とほぼ平行
流)を軸方向に変換し、ベントホールの内周側へ導くと
共に、ブレーキデイスクロータの中央後方側より冷却風
を排出してブレーキデイスクロータRやダストカバーの
間の流れ損失を低減し、効果的な抜きにより冷却風量を
増加し、冷却能力の向上を図ることができる作用効果を
実奏する。
【0010】上記作用を奏する第2発明のブレーキデイ
スクロータ用カバーは、ブレーキデイスクロータの内外
の各通路を流通する流れを的確に案内することにより、
第1発明に比してより有効にブレーキデイスクロータの
送風・冷却効率を向上すると共に、冷却面積を拡大する
ため総放熱量を増加させるという効果を奏する。
【0011】また、第1発明、さらに第2発明のブレー
キデイスクロータ用カバーは、上記の他、以下の作用効
果を奏する。 各発明は、ブレーキデイスクロータ用カバーの装着
により発生するブレーキデイスクロータ内部への流入抵
抗を低減し、風量増加により冷却能力を向上することが
できる。すなわち、車両ホイールとカバーの入口開口
(エアスクープ)の進行方向先端間の軸方向相対位置関
係から開口部を形成し、車風を効果的に導風できる。ま
た、車両のアンダーボデイー形状を考慮し、車両進行方
向下方側にエアスクープの入口開口を設けることによ
り、フロントグリルより流入した車両下部の流れを効果
的に導風できる。さらに、エアスクープの終端とブレー
キデイスクロータの間の軸方向距離を十分に取ることに
より流入抵抗を低減でき、特にブレーキデイスクロータ
中心への積極的な導風を図ることができる。
【0012】 また、エアスクープより流入した流れ
(摺動面と略平行流)を軸方向に変換し、ベントホール
内周側へ効率良く的確に導くことができる。特に、ブレ
ーキデイスクロータとカバーとの間に設けた案内部材と
しての例えば整流翼によりカバーとブレーキデイスクロ
ータの間に流入した風流れを効果的に中心・軸方向に変
換でき、ブレーキデイスクロータ中心部への積極的な導
風を図ることができる。 さらに、ブレーキデイスクロータの車軸周辺におけ
る出口開口(排気孔)を設置することにより、カバーと
ブレーキデイスクロータの間に発生する流れを積極的に
ブレーキデイスクロータ中心部へ導くことができ、ブレ
ーキデイスクロータの中央の後方側より冷却風を排出で
きる。このため、ブレーキデイスクロータとカバーの間
の流れ損失を低減でき、カバー内部から車軸内周側への
排気による効果的な抜きにより冷却風量を増加し、冷却
能力の向上を図ることができる。
【0013】 上記各発明のブレーキデイスクロータ
用カバーは、入口開口より流入した冷却風流れをブレー
キデイスクロータの半径方向内方の軸まわり、すなわ
ち、中央に効果的に導くことにより、ベントホールの内
周圧力を上昇(適正なロータ周囲環境を実現)でき、ベ
ントホールの送風能力を有効に生かし、冷却能力を強化
できる。 また、各発明は、ブレーキデイスクロータの外径お
よびブレーキデイスクロータの摺動面を覆うカバーを装
着することによりブレーキデイスクロータへの異物侵
入、泥水等の付着を抑制できる。さらに、開口部(入口
開口、出口開口)の配設による異物、雪等の侵入防止策
として、メッシュ、スリット等の利用が有効である。こ
の場合、侵入防止効果とメッシュ、スリット等の取付け
による圧力損失の増加とのバランスを考慮し、低圧損な
カバー形状を採用することが必要である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態について
図を用いて説明する。
【0015】
【第1の実施の形態】第1の実施の形態のブレーキデイ
スクロータ用ダストカバーDC1は、自動車用のデイス
クブレーキ装置に適用したもので、図1ないし図4に示
すように、各ホイールの内側に配設したダストカバーD
C1の入口開口としての吸入口S1より吸入した空気を
ブレーキデイスクロータR1のベントホールV1内に導
入するものであり、図1ないし図4を用いて詳細に説明
する。第1の実施の形態のブレーキデイスクロータ用カ
バーDC1は、キヤリパCが車両進行方向後方に配設さ
れたフロントキヤリパに適用して成り、車両進行方向に
対向して半径方向外方で径方向に沿って円弧状に開口し
た入口開口S1を有する。また、ダストカバーDC1
は、半径方向内方で軸まわりに開口した出口開口E1を
有する。このダストカバーDC1は、ホイールWH1の
内側に設け軸まわりにベントホールV1を備えたブレー
キデイスクロータR1を覆着し収納するように対向配設
し前記入口開口S1より導入した空気をブレーキデイス
クロータR1の間を通じて半径方向内方の出口開口E1
より導出するように構成されている。具体的には、車風
取り入れ用の入口開口S1は、図3中破線にて示す領域
に車両進行方向の下方側15度を中心線とし約90度に
傾斜して開口形成されている。ダストカバーDC1は、
図2に示すように、キヤリパCの取付け部以外のブレー
キデイスクロータR1の外径をカバーする径を有する。
【0016】このダストカバーDC1は、図2に示すよ
うに、ホイールWH1の内側端部と入口開口S1の位置
関係がほぼ等しい面内に配設されている。また、ダスト
カバーDC1には、図3中破線Xにて示すように、入口
開口S1の傾斜部終端(車軸内周側)とブレーキデイス
クロータR1との間の軸方向対向間距離が5mmで両者
間隙を十分に取るように傾斜部終端を車軸内方側へ凹形
状に膨出して湾曲し、通路は、従来の凸形状で狭小形成
されたものに比して拡大形成されている。この他平面状
に形成しても良い。
【0017】また、出口開口E1は、図3に示すよう
に、車両進行方向の下方側15度を中心線とし約120
度以上の部位に、すなわち、車軸周辺で車両進行方向
(車両進行方向を零とした場合に反時計方向)に約27
0度以内の範囲に開口配設されている。出口開口E1
は、内周軸端部からブレーキデイスクロータR1の摺動
面の半径方向中央位置までの円周上に配設されている。
前記入口開口S1と出口開口E1の間には、図3に示す
ように車両進行方向の下方側15度を中心線とし約12
0度以内に案内部材として2枚の整流翼G1をそれぞれ
配設している。この整流翼G1は、ブレーキデイスクロ
ータR1の内周端から外周端に亘り対向して形成されて
いる。整流翼G1は、ブレーキデイスクロータR1の表
面に対して車両進行方向後方へ約45度の角度で屈曲形
成され、整流翼G1の先端とブレーキデイスクロータR
1とのクリアランスが3mm以下に構成されている。ま
た、整流翼G1の後方開口部gは、開口幅が15mmに
構成されている。ブレーキデイスクロータR1は、車軸
SOの軸方向に離間して並設されたインナ側およびアウ
タ側の摺動板11および12が内径165mmで外径2
75mmで厚みが10mmである。摺動板11および1
2と隣合う隔壁13によって形成される。ベントホール
V1は軸まわり36枚配列され入口開口S1から出口開
口E1における高さが8mmに形成されている。また、
ダストカバーDC1は、厚さ1〜2mmの薄板鉄板から
なり外径がブレーキデイスクロータRを覆着し内部に収
納するため約280mmでプレス加工により形成されて
いる。
【0018】
【作用】上記構成からなる第1の実施の形態のブレーキ
デイスクロータ用ダストカバーDC1は、図1ないし図
4に示すように、入口開口S1から流入した流れのうち
ブレーキデイスクロータR1との間を流れる流れの一部
をベントホールV1の入口開口S1を通過して流れ込ま
せ、出口開口E1への流れを形成することにより、さら
にはブレーキデイスクロータR1との間を流れる流れを
半径方向内方で軸まわりの出口開口E1へ流通推進する
ことにより、ブレーキデイスクロータR1の内外を通じ
て流れる流れを効率良く安定、円滑化を図り、圧力状態
を適正に保つという作用を奏する。
【0019】また、上記構成からなる第1の実施の形態
のブレーキデイスクロータ用ダストカバーDC1は、入
口開口S1と出口開口E1の間に案内部材としての整流
翼G1を設けたことにより、入口開口S1から流入した
流れのうちブレーキデイスクロータR1との間を流れる
流れの一部をベントホールV1へ流れ込ませ、出口開口
E1への流れを的確に形成して流通案内すると共に、ブ
レーキデイスクロータR1の間を流れる流れを半径方向
内方で軸まわりの出口開口E1へ流通推進してブレーキ
デイスクロータR1の内外を通じて流れる流れを流通案
内するという作用を奏する。
【0020】〔第1の実施の形態の効果〕上記作用を奏
する第1の実施の形態のブレーキデイスクロータ用ダス
トカバーDC1は、ブレーキデイスクロータR1の内外
の各通路Hを流通する流れの圧力損失を小さくして、冷
却風の表面の熱伝達率の低下を少なくすることにより、
ブレーキデイスクロータR1の送風・冷却効率を向上す
ると共に、冷却面積を拡大するため総放熱量を増加させ
るという効果を奏する。
【0021】上記作用を奏する第1の実施の形態のブレ
ーキデイスクロータ用ダストカバーDC1は、ブレーキ
デイスクロータR1の内外の各通路Hを流通する流れを
的確に案内することにより、より一層有効にブレーキデ
イスクロータR1の送風・冷却効率を向上すると共に、
冷却面積を拡大するため総放熱量を増加させるという効
果を奏する。
【0022】また、第1の実施の形態のブレーキデイス
クロータ用ダストカバーDC1は、上記の他、以下の作
用効果を奏する。すなわち、第1の実施の形態は、ブレ
ーキデイスクロータ用ダストカバーDC1の装着により
発生するブレーキデイスクロータR1内部への流入抵抗
を低減し、風量増加により冷却能力を向上することがで
きる。すなわち、車両ホイールWH1とダストカバーD
C1の入口開口S1(エアスクープ)の進行方向先端間
の軸方向相対位置関係から開口部を形成し、車風を効果
的に導風できる。また、車両のアンダーボデイー形状を
考慮し、車両進行方向下方側にエアスクープの入口開口
S1を設けることにより、フロントグリルより流入した
車両下部の流れを効果的に導風できる。さらに、エアス
クープの終端とブレーキデイスクロータR1の間の軸方
向距離を十分に取ることにより流入抵抗を低減でき、特
にブレーキデイスクロータR1中心への積極的な導風を
図ることができる。
【0023】また、第1の実施の形態は、エアスクープ
より流入した流れ(摺動面と略平行流)を軸方向に変換
し、ベントホールV1内周側へ効率良く的確に導くこと
ができる。特に、ブレーキデイスクロータR1とダスト
カバーDC1との間に設けた案内部材としての例えば整
流翼G1によりダストカバーDC1とブレーキデイスク
ロータR1の間に流入した風流れを効果的に中心・軸方
向に変換でき、ブレーキデイスクロータR1中心部への
積極的な導風を図ることができる。さらに、第1の実施
の形態は、ブレーキデイスクロータR1の車軸周辺にお
ける出口開口E1(排気孔)を設置することにより、カ
バーとブレーキデイスクロータR1の間に発生する流れ
を積極的にブレーキデイスクロータR1中心部へ導くこ
とができ、ブレーキデイスクロータR1の中央の後方側
より冷却風を排出できる。このため、ブレーキデイスク
ロータR1とダストカバーDC1の間の流れ損失を低減
でき、ダストカバーDC1内部から車軸内周側への排気
による効果的な抜きにより冷却風量を増加し、冷却能力
の向上を図ることができる。
【0024】上記第1の実施の形態のブレーキデイスク
ロータ用ダストカバーDC1は、入口開口S1より流入
した冷却風流れをブレーキデイスクロータR1の半径方
向内方の軸まわり、すなわち、中央に効果的に導くこと
により、ベントホールV1の内周圧力を上昇(適正なブ
レーキデイスクロータR1の周囲環境を実現)でき、ベ
ントホールV1の送風能力を有効に生かし、冷却能力を
強化できる。さらに、第1の実施の形態のブレーキデイ
スクロータR1の外径およびブレーキデイスクロータR
1の摺動面を覆うダストカバーDC1を装着することに
よりブレーキデイスクロータR1への異物侵入、泥水等
の付着を抑制できる。また、上記第1の実施の形態のブ
レーキデイスクロータ用ダストカバーDC1は、低圧力
型送風機の機能を果たし、ブレーキデイスクロータR1
のベントホールV1の内外圧力差が小さく(内圧≒外
圧)なった場合、送風能力が著しく低下する。逆に、内
圧を効果的に上昇した場合、風量向上の効果をかなり期
待できるのである。
【0025】〔第2の実施の形態〕第2の実施の形態の
ブレーキデイスクロータ用ダストカバーDC2は、図5
に示すように、前記入口開口S2と出口開口E2の間
に、入口開口S2からの空気流れを半径方向内方へ案内
導通し出口開口E2より導出する案内部材としてブレー
キデイスクロータR2へ凹形状に膨出して形成した整流
部G2を設けた構成で、その他は前記実施の形態とほぼ
同様である。上記構成からなる第2の実施の形態のブレ
ーキデイスクロータ用ダストカバーDC2は、前記実施
の形態とほぼ同様の作用・効果を奏する。
【0026】〔第3の実施の形態〕第3の実施の形態の
ブレーキデイスクロータ用ダストカバーDC3は、図6
に示すように、出口開口E3の開口全域に所定メッシュ
の金網eを装着した構成で、その他は前記実施の形態と
ほぼ同様で、図6中G3は整流部、S3は入口開口であ
る。上記構成からなる第3の実施の形態のブレーキデイ
スクロータ用ダストカバーDC3は、出口開口E3の開
口全域に所定メッシュの金網eを装着したことにより、
異物、雪等の侵入を阻止することができる。この第3の
実施の形態のブレーキデイスクロータ用ダストカバーD
C3の場合、侵入防止効果と所定メッシュの金網eの取
付けによる圧力損失の増加とバランスを考慮し、低圧損
な形状のダストカバーDC3であり、この他、前記実施
の形態とほぼ同様の作用・効果を奏する。
【0027】〔第4の実施の形態〕第4の実施の形態の
ブレーキデイスクロータ用ダストカバーDC4は、図7
に示すように、出口開口E4が整流翼G1 より後方端縁
を開放した構成で、その他は前記実施の形態とほぼ同様
である。上記構成からなる第4の実施の形態のブレーキ
デイスクロータ用ダストカバーDC4は、前記実施の形
態に比してブレーキデイスクロータR1に対して開放型
にしたことにより、より一層低圧損なダストカバーDC
4であり、この他、前記実施の形態とほぼ同様の作用・
効果を奏する。
【0028】〔第5の実施の形態〕第5の実施の形態の
ブレーキデイスクロータ用ダストカバーDC5は、図8
に示すように、キャリパCが車両進行方向前方に配設さ
れたフロントキャリパに適用したもので、車両進行方向
に対向して半径方向外方で径方向に沿ってコ字状に開口
した入口開口S5を有する。また、ダストカバーDC5
は、半径方向内方で軸まわり円弧状に開口した出口開口
E5を有する。ダストカバーDC5は、ホイールWH5
の内側に設け軸回りにベントホールV5を備えたブレー
キデイスクロータR5を覆着し収納するように対向配設
し、前記入口開口S5より導入した空気をブレーキデイ
スクロータR5の間を通じて半径方向内方の出口開口E
5より導出するように構成されている。
【0029】具体的には、軸風取り入れの入口開口S5
は、図8に示すように、車両進行方向の下方側30度か
ら60度の範囲にかけてコ字状に開口形成されている。
ダストカバーDC5は、図8に示すように、キャリパC
の取付け部以外のブレーキデイスクロータR5の外径を
カバーする径である。ダストカバーDC5は、ホイール
の内側端部と入口開口S5の高さの位置関係がほぼ等し
い面内に配設されている。ダストカバーDC5には、入
口開口S5の傾斜部終端(車軸内周側)とブレーキデイ
スクロータR5との間の軸方向対向間距離が5mmで配
設されている。出口開口E5は、図8に示すように、車
両進行方向(車両進行方向を零とした場合に反時計方
向)120度以上の部位に、すなわち、車軸SOの周辺
で車両進行方向に約270度以内の範囲に開口配設され
ている。入口開口S5と出口開口E5の間には、図8に
示すように、車両進行方向を中心線としこれと直交する
90度の位置に整流翼G5を配設してなる。整流翼G5
は、ブレーキデイスクロータR5の内周端から外周端に
亘り対向して形成されている。この整流翼G5はブレー
キデイスクロータR5の表面に対して約45度の角度で
屈曲形成され当該整流翼G5の開放先端とブレーキデイ
スクロータR5とのクリアランスが3mm以下となされ
ている。整流翼G5の後方開口部gは開口幅が15mm
に構成されている。
【0030】〔第5の実施の形態の作用・効果〕上記構
成からなる第5の実施の形態のブレーキデイスクロータ
用ダストカバーDC5は、図8に示すように、入口開口
S5から流入した流れのうちブレーキデイスクロータR
5との間を流れる流れの一部をベントホールV5の入口
開口S5を通過して通路Hに流れ込ませ、出口開口E5
への流れを形成することにより、さらには、ブレーキデ
イスクロータR5との間を流れる流れを半径方向内方で
軸まわりの出口開口E5へ流通推進することにより、ブ
レーキデイスクロータR5の内外を通じて流れる流れを
効率良く安定、円滑化を図り、圧力状態を適正に保つと
いう作用・効果を奏する。
【0031】また、上記構成からなる第5の実施の形態
のブレーキデイスクロータ用ダストカバーDC5は、入
口開口S5と出口開口E5の間に案内部材としての整流
翼G5を設けたことにより、入口開口S5から流入した
流れのうちブレーキデイスクロータR5との間を流れる
流れの一部をベントホールV5へ流れ込ませ、出口開口
E5への流れを的確に形成して流通案内すると共に、ブ
レーキデイスクロータR5の間を流れる流れを半径方向
内方で軸まわりの出口開口E5へ流通推進してブレーキ
デイスクロータR5の内外を通じて流れる流れを流通案
内するという作用・効果を奏する。第5の実施の形態
は、この他、前記実施の形態とほぼ同様の作用・効果を
奏する。
【0032】なお、前記実施の形態において、例えば、
第2ないし第4の実施の形態にあっては出口開口を車両
進行方向後方に開放したコ字状に開口した構成とするこ
とができ(第5の実施の形態における入口開口S5の開
口方向を異にする形状、構造に相当する)、前記実施の
形態とほぼ同様の作用・効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のブレーキデイスク
ロータ用ダストカバーを示す斜視図
【図2】第1の実施の形態のブレーキデイスクロータ用
ダストカバーを示す縦断面図
【図3】第1の実施の形態のブレーキデイスクロータ用
ダストカバーを示す正面図
【図4】第1の実施の形態のブレーキデイスクロータ用
ダストカバーを示す斜視図
【図5】第2の実施の形態のブレーキデイスクロータ用
ダストカバーを示す斜視図
【図6】第3の実施の形態のブレーキデイスクロータ用
ダストカバーを示す斜視図
【図7】第4の実施の形態のブレーキデイスクロータ用
ダストカバーを示す斜視図
【図8】第5の実施の形態のブレーキデイスクロータ用
ダストカバーを示す斜視図
【図9】従来のブレーキデイスクロータ用ダストカバー
を示す縦断面図
【図10】従来のブレーキデイスクロータ用ダストカバ
ーを示す正面図
【符号の説明】
DC、DC1、DC2、DC3、DC4、DC5 ダ
ストカバー R、R1、R5 ブレーキデイスクロータ V、V1、V5 ベントホール IP、11 インナ側摺動面 OP、12 アウタ側摺動面 S、S1、S2、S3、S5 入口開口 E、E1、E2、E3、E4、E5 出口開口 G1、G5 整流翼 G2、G3 整流部 C キヤリパ SO 車軸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半径方向外方で径方向に沿って開口し
    た入口開口と、半径方向内方で軸まわりに開口した出口
    開口とを有し、ホイールの内側に設け軸まわりにベント
    ホールを備えたブレーキデイスクロータを覆着して収納
    するように対向配設し、前記入口開口より導入した空気
    をブレーキデイスクロータとの間を通じて半径方向内方
    の出口開口より導出するようにしたことを特徴とするブ
    レーキデイスクロータ用カバー
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記入口開口と出
    口開口の間に、入口開口からの空気流れを半径方向内方
    へ案内導通し出口開口より導出する案内部材を設けたこ
    とを特徴とするブレーキデイスクロータ用カバー
JP30362395A 1995-10-27 1995-10-27 ブレーキデイスクロータ用カバー Pending JPH09126255A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102020002918A1 (de) * 2020-05-15 2021-07-15 Daimler Ag Abschirmelement für eine Bremsscheibe, Radbremsvorrichtung für ein Rad eines Fahrzeugs, Fahrzeug sowie Verwendung eines technischen Gestricks aus Metall für ein Abschirmelement

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102020002918A1 (de) * 2020-05-15 2021-07-15 Daimler Ag Abschirmelement für eine Bremsscheibe, Radbremsvorrichtung für ein Rad eines Fahrzeugs, Fahrzeug sowie Verwendung eines technischen Gestricks aus Metall für ein Abschirmelement

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