JPH0912603A - 酸化防止剤グラフト多糖類及びそれらの用途 - Google Patents
酸化防止剤グラフト多糖類及びそれらの用途Info
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- JPH0912603A JPH0912603A JP8158739A JP15873996A JPH0912603A JP H0912603 A JPH0912603 A JP H0912603A JP 8158739 A JP8158739 A JP 8158739A JP 15873996 A JP15873996 A JP 15873996A JP H0912603 A JPH0912603 A JP H0912603A
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- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ヒドロキシルラジカルによる分解に対する耐
性が高くかつ哺乳動物の関節炎の治療に使用できるグラ
フト多糖類を提供する。 【解決手段】 多糖類の1個以上のヒドロキシル基に、
例えば、ヒンダードフェノールなどの酸化防止剤をグラ
フトさせる。
性が高くかつ哺乳動物の関節炎の治療に使用できるグラ
フト多糖類を提供する。 【解決手段】 多糖類の1個以上のヒドロキシル基に、
例えば、ヒンダードフェノールなどの酸化防止剤をグラ
フトさせる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化防止剤をグラ
フトした多糖類、好ましくはヒンダードフェノールをグ
ラフトしたヒアルロン酸又は架橋ヒアルロン酸に関す
る。哺乳類の関節にみいだされる滑液は滑剤及び緩衝剤
として機能する。滑液の最も重要な成分はヒアルロン酸
ナトリウムであり、それが液体の機械的性質に最も寄与
する。ヒアルロン酸は、天然に産出する、2-アミノ-2-
デオキシ-3-O-(β-D- グルコピラノシルウロン酸)-D-グ
ルコースの二糖類反復単位を有する高分子量グルコサミ
ノグリカンである。二糖類はβ1 →4 グルコシド結合に
より結合して未分岐、未架橋多糖類連鎖を形成する。ヒ
アルロン酸は、滑液中に存在するほか、細胞膜、細胞の
まわりのゲル、脊椎動物の結合組織の細胞外マトリック
ス物質、目の硝子体液、ヒトのヘソの緒組織、雄鶏のと
さか及びある種の細菌中に存在する。例えば、骨関節炎
又はリューマチ性関節炎によりひきおこされた関節の炎
症中には、ヒアルロン酸の分子量及びその濃度はともに
減少する。この分子量の低下により滑液が緩衝剤として
作用する能力を低下させるため、滑液が関節の軟骨を満
足に保護できなくなってしまう。更に、分子量の低下は
粘度も低下させるため、関節からの漏れを促進してしま
う。進行した関節炎の場合には、軟骨がすりへり、関節
が動くときに痛むようになる(例えば、"The Merck Man
ual of Diagnosis and Therapy-16th Edition",p.1338-
42を参照されたい)。
フトした多糖類、好ましくはヒンダードフェノールをグ
ラフトしたヒアルロン酸又は架橋ヒアルロン酸に関す
る。哺乳類の関節にみいだされる滑液は滑剤及び緩衝剤
として機能する。滑液の最も重要な成分はヒアルロン酸
ナトリウムであり、それが液体の機械的性質に最も寄与
する。ヒアルロン酸は、天然に産出する、2-アミノ-2-
デオキシ-3-O-(β-D- グルコピラノシルウロン酸)-D-グ
ルコースの二糖類反復単位を有する高分子量グルコサミ
ノグリカンである。二糖類はβ1 →4 グルコシド結合に
より結合して未分岐、未架橋多糖類連鎖を形成する。ヒ
アルロン酸は、滑液中に存在するほか、細胞膜、細胞の
まわりのゲル、脊椎動物の結合組織の細胞外マトリック
ス物質、目の硝子体液、ヒトのヘソの緒組織、雄鶏のと
さか及びある種の細菌中に存在する。例えば、骨関節炎
又はリューマチ性関節炎によりひきおこされた関節の炎
症中には、ヒアルロン酸の分子量及びその濃度はともに
減少する。この分子量の低下により滑液が緩衝剤として
作用する能力を低下させるため、滑液が関節の軟骨を満
足に保護できなくなってしまう。更に、分子量の低下は
粘度も低下させるため、関節からの漏れを促進してしま
う。進行した関節炎の場合には、軟骨がすりへり、関節
が動くときに痛むようになる(例えば、"The Merck Man
ual of Diagnosis and Therapy-16th Edition",p.1338-
42を参照されたい)。
【0002】分子量の低下及び滑液からヒアルロン酸ナ
トリウムが高い割合で損失する原因の一は、ヒドロキシ
ルラジカルによる分子の分解である。ヒドロキシルラジ
カルは2つの出所から生ずる。その一は白血球であり、
それは炎症時に関節に入り、キサンチンペルオキシダー
ゼ及びその他の酵素を放出して超酸化物アニオン、過酸
化水素及び次亜塩素酸塩を形成し、破壊時にヒドロキシ
ルラジカルを形成する。ヒドロキシルラジカルのもう一
つの出所は鉄の存在下における還元剤による酸素の還元
である。体内の一般的な還元剤はアスコルビン酸であ
る。酸素は鉄(II)により還元されて超酸化物アニオンを
形成し、次いでそれは鉄(III) と反応して過酸化水素を
形成する。過酸化水素が還元されてヒドロキシルラジカ
ルとなる。競争馬の脚の関節に補充滑液として中程度の
分子量のヒアルロン酸ナトリウムを使用することが報告
された(Balazs et al.,J.Equine Vet.Sci.,p.217-228,
1985)。しかしながら、ヒトの関節内の滑液は馬のそれ
より実質的に高い分子量のヒアルロン酸ナトリウムを含
む。
トリウムが高い割合で損失する原因の一は、ヒドロキシ
ルラジカルによる分子の分解である。ヒドロキシルラジ
カルは2つの出所から生ずる。その一は白血球であり、
それは炎症時に関節に入り、キサンチンペルオキシダー
ゼ及びその他の酵素を放出して超酸化物アニオン、過酸
化水素及び次亜塩素酸塩を形成し、破壊時にヒドロキシ
ルラジカルを形成する。ヒドロキシルラジカルのもう一
つの出所は鉄の存在下における還元剤による酸素の還元
である。体内の一般的な還元剤はアスコルビン酸であ
る。酸素は鉄(II)により還元されて超酸化物アニオンを
形成し、次いでそれは鉄(III) と反応して過酸化水素を
形成する。過酸化水素が還元されてヒドロキシルラジカ
ルとなる。競争馬の脚の関節に補充滑液として中程度の
分子量のヒアルロン酸ナトリウムを使用することが報告
された(Balazs et al.,J.Equine Vet.Sci.,p.217-228,
1985)。しかしながら、ヒトの関節内の滑液は馬のそれ
より実質的に高い分子量のヒアルロン酸ナトリウムを含
む。
【0003】ヒアルロン酸ナトリウムの溶液を、関節に
注入することによりヒトの骨関節炎の関節の補充滑液と
して調べた。ヒアルロン酸ナトリウムの注入による関節
炎の治療は、Weiss et al.,Semin.Arthritis Rheum.,1
1,p.143,(1981);Nakimi et al.,J.Clin.Pharmcol.Thera
py Toxicology, 20,p.501,(1982);Grecomoro et al.,Ph
armatherapeutica, 5,p.137,(1987) 及びBriganiti et
al.,Clinical Trials Journal, 24,p.333,(1987) に開
示されている。しかしながら、ヒアルロン酸ナトリウム
溶液の関節内注入が測定できるほど偽薬とは異ならない
とも報告されている(Dahlberg et al.,"Arthritis & Rh
eumatism" 37,p.521,1994)。ブラウン(Brown) らはExp.
Physiol.76,p.125,(1991) において、関節内に注入され
たヒアルロン酸の半減期は僅かに約13時間であると報
告した。前述のダールベルグ(Dahlberg)は、13時間の
半減期は治療には短いと開示した。注入されたヒアルロ
ン酸の短い半減期は一つにはヒドロキシルラジカルによ
る分解のためであるとされている(J.M.McCord,Science,
185,p.529,1974)。
注入することによりヒトの骨関節炎の関節の補充滑液と
して調べた。ヒアルロン酸ナトリウムの注入による関節
炎の治療は、Weiss et al.,Semin.Arthritis Rheum.,1
1,p.143,(1981);Nakimi et al.,J.Clin.Pharmcol.Thera
py Toxicology, 20,p.501,(1982);Grecomoro et al.,Ph
armatherapeutica, 5,p.137,(1987) 及びBriganiti et
al.,Clinical Trials Journal, 24,p.333,(1987) に開
示されている。しかしながら、ヒアルロン酸ナトリウム
溶液の関節内注入が測定できるほど偽薬とは異ならない
とも報告されている(Dahlberg et al.,"Arthritis & Rh
eumatism" 37,p.521,1994)。ブラウン(Brown) らはExp.
Physiol.76,p.125,(1991) において、関節内に注入され
たヒアルロン酸の半減期は僅かに約13時間であると報
告した。前述のダールベルグ(Dahlberg)は、13時間の
半減期は治療には短いと開示した。注入されたヒアルロ
ン酸の短い半減期は一つにはヒドロキシルラジカルによ
る分解のためであるとされている(J.M.McCord,Science,
185,p.529,1974)。
【0004】
【発明を解決するための手段】本発明は、多糖類、特に
ヒアルロン酸及びヒアルロン酸ナトリウムに酸化防止剤
をグラフトさせることにより、それらのヒドロキシルラ
ジカルに対する耐性を増大させる新規方法に関する。本
発明は、多糖類の1個以上のヒドロキシル基に酸化防止
剤をグラフトさせた多糖類を含むグラフト多糖類組成物
に関する。好ましい実施態様においては、多糖類は酸性
基を含む多糖類からなる。最も好ましい実施態様におい
ては、多糖類はヒアルロン酸又はヒアルロン酸の塩から
なる。酸化防止剤はヒンダードフェノールからなり、グ
ラフト組成物のヒドロキシルラジカルに対する耐性は未
グラフトヒアルロン酸又はそのナトリウム塩のそれより
実質的に大きい。別の実施態様においては、本発明は、
多糖類と酸化防止剤のヒドロキシル反応性誘導体とを反
応させることを含む多糖類のグラフト方法に関する。別
の実施態様においては、本発明は又、活性成分として本
発明の酸化防止剤グラフト多糖類を含む、例えば関節炎
のような哺乳動物の関節の炎症の治療、術後の癒着の予
防及び慢性の傷の治癒の促進のための製薬組成物にも関
する。更なる実施態様においては、本発明は、架橋した
酸化防止剤グラフト多糖類を含む薬剤放出系に関する。
ヒアルロン酸及びヒアルロン酸ナトリウムに酸化防止剤
をグラフトさせることにより、それらのヒドロキシルラ
ジカルに対する耐性を増大させる新規方法に関する。本
発明は、多糖類の1個以上のヒドロキシル基に酸化防止
剤をグラフトさせた多糖類を含むグラフト多糖類組成物
に関する。好ましい実施態様においては、多糖類は酸性
基を含む多糖類からなる。最も好ましい実施態様におい
ては、多糖類はヒアルロン酸又はヒアルロン酸の塩から
なる。酸化防止剤はヒンダードフェノールからなり、グ
ラフト組成物のヒドロキシルラジカルに対する耐性は未
グラフトヒアルロン酸又はそのナトリウム塩のそれより
実質的に大きい。別の実施態様においては、本発明は、
多糖類と酸化防止剤のヒドロキシル反応性誘導体とを反
応させることを含む多糖類のグラフト方法に関する。別
の実施態様においては、本発明は又、活性成分として本
発明の酸化防止剤グラフト多糖類を含む、例えば関節炎
のような哺乳動物の関節の炎症の治療、術後の癒着の予
防及び慢性の傷の治癒の促進のための製薬組成物にも関
する。更なる実施態様においては、本発明は、架橋した
酸化防止剤グラフト多糖類を含む薬剤放出系に関する。
【0005】更に別の実施態様においては、本発明は、
活性成分として本発明の酸化防止剤グラフト多糖類を含
む製薬組成物を有効量注入又は塗布することを含む、例
えば関節炎のような哺乳動物の関節の炎症の治療、術後
の癒着の発生の軽減及び慢性の傷及び潰瘍の治癒の促進
のための方法に関する。本発明のグラフト多糖類組成物
は、多糖類の1個以上のヒドロキシル基に酸化防止剤を
グラフトさせた多糖類を含む。本発明の組成物は、
活性成分として本発明の酸化防止剤グラフト多糖類を含
む製薬組成物を有効量注入又は塗布することを含む、例
えば関節炎のような哺乳動物の関節の炎症の治療、術後
の癒着の発生の軽減及び慢性の傷及び潰瘍の治癒の促進
のための方法に関する。本発明のグラフト多糖類組成物
は、多糖類の1個以上のヒドロキシル基に酸化防止剤を
グラフトさせた多糖類を含む。本発明の組成物は、
【0006】
【化3】 (式中、Rは酸性基又はその塩を含む多糖類又は架橋多
糖類の主鎖を表し、−(O)−は多糖類ヒドロキシル基
の残基であり、R1 は水素、C1 〜C20のアルキル、フ
ェニル又は置換フェニルであり、R2 はC1 〜C20のア
ルキル、フェニル又は置換フェニルであり、かつAr は
アリール又は置換アリールである。)
糖類の主鎖を表し、−(O)−は多糖類ヒドロキシル基
の残基であり、R1 は水素、C1 〜C20のアルキル、フ
ェニル又は置換フェニルであり、R2 はC1 〜C20のア
ルキル、フェニル又は置換フェニルであり、かつAr は
アリール又は置換アリールである。)
【0007】からなる群から選択された化学式を有する
物質を含む。好ましくは本発明の組成物は、
物質を含む。好ましくは本発明の組成物は、
【0008】
【化4】 (式中、Rは酸性基又はその塩を含む多糖類又は架橋多
糖類の主鎖を表し、−(O)−は多糖類ヒドロキシル基
の残基であり、R1 は水素、C1 〜C20のアルキル、フ
ェニル又は置換フェニルであり、かつR2 はC1 〜C20
のアルキル、フェニル又は置換フェニルである。)
糖類の主鎖を表し、−(O)−は多糖類ヒドロキシル基
の残基であり、R1 は水素、C1 〜C20のアルキル、フ
ェニル又は置換フェニルであり、かつR2 はC1 〜C20
のアルキル、フェニル又は置換フェニルである。)
【0009】からなる群から選択された化学式を有する
物質を含む。化学式I乃至Vにおいては、好ましくはR
1 は水素、メチル、エチル、i-プロピル及びt-ブチルか
らなる群から選択され、R2 はメチル、エチル、i-プロ
ピル及びt-ブチルからなる群から選択される。更に好ま
しくは、組成物はR1 及びR2 がt-ブチルであり、多糖
類がヒアルロン酸からなる化学式I、II及びIVの物
質を含む。本発明に使用する多糖類には、例えば、アラ
ビアゴム、カラヤゴム、トラガカントゴム、ハリエンジ
ュゴム、ガーゴム、プシリウムゴム(psyllium gum)、デ
ンプン、ペクチン、寒天、アルギン酸、フルセララン(f
urcellaran) 、デキストラン、キサンタン、カルボキシ
メチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルカルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルデン
プン、カチオン性デンプン、ヒアルロン酸、コンドロイ
チン硫酸、ケラタン(keratan) 硫酸、デルマタン(derma
tan)硫酸、ヘパラン(heparan) 硫酸、ヘパリン、ポリガ
ラクツロン酸、ポリマンヌロン酸、ポリグルクロン酸及
びカラギーナンからなる群から選択されるものが含まれ
うる。好ましくは本発明の多糖類は、酸性基又は酸性基
の塩を含む多糖類からなる。好ましい酸性基は、カルボ
キシル、スルフェート、スルフィット及びホスフェート
からなる群から選択された一以上を含む。最も好ましい
酸性基はカルボキシル基である。
物質を含む。化学式I乃至Vにおいては、好ましくはR
1 は水素、メチル、エチル、i-プロピル及びt-ブチルか
らなる群から選択され、R2 はメチル、エチル、i-プロ
ピル及びt-ブチルからなる群から選択される。更に好ま
しくは、組成物はR1 及びR2 がt-ブチルであり、多糖
類がヒアルロン酸からなる化学式I、II及びIVの物
質を含む。本発明に使用する多糖類には、例えば、アラ
ビアゴム、カラヤゴム、トラガカントゴム、ハリエンジ
ュゴム、ガーゴム、プシリウムゴム(psyllium gum)、デ
ンプン、ペクチン、寒天、アルギン酸、フルセララン(f
urcellaran) 、デキストラン、キサンタン、カルボキシ
メチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルカルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルデン
プン、カチオン性デンプン、ヒアルロン酸、コンドロイ
チン硫酸、ケラタン(keratan) 硫酸、デルマタン(derma
tan)硫酸、ヘパラン(heparan) 硫酸、ヘパリン、ポリガ
ラクツロン酸、ポリマンヌロン酸、ポリグルクロン酸及
びカラギーナンからなる群から選択されるものが含まれ
うる。好ましくは本発明の多糖類は、酸性基又は酸性基
の塩を含む多糖類からなる。好ましい酸性基は、カルボ
キシル、スルフェート、スルフィット及びホスフェート
からなる群から選択された一以上を含む。最も好ましい
酸性基はカルボキシル基である。
【0010】酸性基を含む多糖類には、例えば、ヒアル
ロン酸、コンドロイチン硫酸、ケラタン硫酸、デルマタ
ン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリン、カルボキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルカルボキシメチルセルロー
ス、カルボキシメチルデンプン、ペクチン、キサンタ
ン、アルギン酸、ポリガラクツロン酸、ポリマンヌロン
酸、ポリグルクロン酸及びカラギーナンからなる群から
選択されたものが含まれる。ヒアルロン酸が最も好まし
い。本発明による好ましい塩には、アルカリ又はアルカ
リ土類金属、アルミニウム又はアンモニウムの塩が含ま
れる。最も好ましい塩はナトリウム塩である。本発明の
グラフト多糖類は架橋してもよい。架橋多糖類は、当業
界に開示されているいかなる方法によっても調製しう
る。サクライ(Sakurai) らは米国特許第4,716,224 号に
おいて、ヒアルロン酸又はその塩を多官能性エポキシド
で架橋することにより調製した架橋ヒアルロン酸又はそ
れらの塩を開示した。米国特許第4,863,907 号において
サクライらは、グリコサミノグリカン又はそれらの塩を
多官能性エポキシ化合物で架橋することにより調製した
架橋グリコサミノグリカン又はそれらの塩を開示した。
ファング(Huang) らは欧州特許願第0 507 604 A2号にお
いて、架橋剤が3価のカチオンを有する化合物であるイ
オン架橋含カルボキシル多糖類を開示した。メルソン(M
alson)らは米国特許第4,716,154 号において、二官能性
又は多官能性エポキシド又はそれらの対応するハロヒド
リン、エピハロヒドリン又はハロゲン化物、及びジビニ
ルスルホンを用いたヒアルロン酸の架橋を開示した。メ
ルソンらは米国特許第4,772,419 号において、多官能性
エポキシドを用いたヒアルロン酸の架橋も開示した。米
国特許第4,957,744 号においてデラ・ヴァレ(della Val
le) らは、ヒアルロン酸のカルボキシル基を多価アルコ
ールでエステル化することにより調製した架橋ヒアルロ
ン酸エステルを開示した。バラツ(Balazs)らは米国特許
第4,582,865 号、同第4,605,691 号及び同第4,636,524
号において、ジビニルスルホンとの反応によるヒアルロ
ン酸及びその塩、及びその他の多糖類の架橋を開示し
た。米国特許第5,128,326 号及び同第4,582,865 号にお
いてバラツらは、ホルムアルデヒド、エポキシド、ポリ
アジリジル化合物及びジビニルスルホンを用いたヒアル
ロン酸の架橋を開示した。米国特許第4,713,448 号にお
いてバラツらは、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒ
ド及びグリオキサールのようなアルデヒドとの反応によ
るヒアルロン酸の化学的な変性を開示し、架橋が起こる
可能性を教示した。米国特許第5,356,883 号においてク
オ(Kuo) らは、ビスカルボジイミドとの反応によるヒア
ルロン酸の架橋を開示した。
ロン酸、コンドロイチン硫酸、ケラタン硫酸、デルマタ
ン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリン、カルボキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルカルボキシメチルセルロー
ス、カルボキシメチルデンプン、ペクチン、キサンタ
ン、アルギン酸、ポリガラクツロン酸、ポリマンヌロン
酸、ポリグルクロン酸及びカラギーナンからなる群から
選択されたものが含まれる。ヒアルロン酸が最も好まし
い。本発明による好ましい塩には、アルカリ又はアルカ
リ土類金属、アルミニウム又はアンモニウムの塩が含ま
れる。最も好ましい塩はナトリウム塩である。本発明の
グラフト多糖類は架橋してもよい。架橋多糖類は、当業
界に開示されているいかなる方法によっても調製しう
る。サクライ(Sakurai) らは米国特許第4,716,224 号に
おいて、ヒアルロン酸又はその塩を多官能性エポキシド
で架橋することにより調製した架橋ヒアルロン酸又はそ
れらの塩を開示した。米国特許第4,863,907 号において
サクライらは、グリコサミノグリカン又はそれらの塩を
多官能性エポキシ化合物で架橋することにより調製した
架橋グリコサミノグリカン又はそれらの塩を開示した。
ファング(Huang) らは欧州特許願第0 507 604 A2号にお
いて、架橋剤が3価のカチオンを有する化合物であるイ
オン架橋含カルボキシル多糖類を開示した。メルソン(M
alson)らは米国特許第4,716,154 号において、二官能性
又は多官能性エポキシド又はそれらの対応するハロヒド
リン、エピハロヒドリン又はハロゲン化物、及びジビニ
ルスルホンを用いたヒアルロン酸の架橋を開示した。メ
ルソンらは米国特許第4,772,419 号において、多官能性
エポキシドを用いたヒアルロン酸の架橋も開示した。米
国特許第4,957,744 号においてデラ・ヴァレ(della Val
le) らは、ヒアルロン酸のカルボキシル基を多価アルコ
ールでエステル化することにより調製した架橋ヒアルロ
ン酸エステルを開示した。バラツ(Balazs)らは米国特許
第4,582,865 号、同第4,605,691 号及び同第4,636,524
号において、ジビニルスルホンとの反応によるヒアルロ
ン酸及びその塩、及びその他の多糖類の架橋を開示し
た。米国特許第5,128,326 号及び同第4,582,865 号にお
いてバラツらは、ホルムアルデヒド、エポキシド、ポリ
アジリジル化合物及びジビニルスルホンを用いたヒアル
ロン酸の架橋を開示した。米国特許第4,713,448 号にお
いてバラツらは、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒ
ド及びグリオキサールのようなアルデヒドとの反応によ
るヒアルロン酸の化学的な変性を開示し、架橋が起こる
可能性を教示した。米国特許第5,356,883 号においてク
オ(Kuo) らは、ビスカルボジイミドとの反応によるヒア
ルロン酸の架橋を開示した。
【0011】多糖類を架橋する好ましい方法は、多糖類
とカルボン酸二又は多無水物との反応による。好ましい
架橋組成物は、R1 及びR2 がt-ブチルであり、多糖類
がピロメリット酸二無水物との反応により架橋したヒア
ルロン酸又はそのナトリウム塩である前記化学式Iの物
質を含む。グラフト組成物においては、グラフト量は多
糖類の反復単位の単位当量当たりに存在する酸化防止剤
の当量数により最も容易に表される。本発明において
は、最少のグラフト量は多糖類の反復単位1000当量
当たり約1当量程度の酸化防止剤である。好ましい最少
のグラフト量は多糖類の反復単位700当たり約1当量
であり、最も好ましい最少のグラフト量は多糖類の反復
単位600当たり約1当量である。最高のグラフト量は
多糖類の反復単位10当量当たり約1当量程度である。
好ましい最高のグラフト量は多糖類の反復単位100当
たり約1当量であり、最も好ましい最高のグラフト量は
多糖類の反復単位400当たり約1当量である。本発明
による酸化防止剤グラフト組成物はヒアルロン酸又はそ
の塩から誘導され、ヒドロキシルラジカルにより引き起
こされる分解に対する耐性は未グラフトヒアルロン酸又
はその塩より実質的に大きい。
とカルボン酸二又は多無水物との反応による。好ましい
架橋組成物は、R1 及びR2 がt-ブチルであり、多糖類
がピロメリット酸二無水物との反応により架橋したヒア
ルロン酸又はそのナトリウム塩である前記化学式Iの物
質を含む。グラフト組成物においては、グラフト量は多
糖類の反復単位の単位当量当たりに存在する酸化防止剤
の当量数により最も容易に表される。本発明において
は、最少のグラフト量は多糖類の反復単位1000当量
当たり約1当量程度の酸化防止剤である。好ましい最少
のグラフト量は多糖類の反復単位700当たり約1当量
であり、最も好ましい最少のグラフト量は多糖類の反復
単位600当たり約1当量である。最高のグラフト量は
多糖類の反復単位10当量当たり約1当量程度である。
好ましい最高のグラフト量は多糖類の反復単位100当
たり約1当量であり、最も好ましい最高のグラフト量は
多糖類の反復単位400当たり約1当量である。本発明
による酸化防止剤グラフト組成物はヒアルロン酸又はそ
の塩から誘導され、ヒドロキシルラジカルにより引き起
こされる分解に対する耐性は未グラフトヒアルロン酸又
はその塩より実質的に大きい。
【0012】ヒドロキシルラジカルによる分解に関する
試験においては、ウォング(Wong)らによりInorganic Bi
ochemistry, 14,p.127(1981)に記載されているように、
塩化第二鉄とアスコルビン酸の反応によりヒドロキシル
ラジカルを発生させた。典型的な試験においては、粘度
半減期はヒアルロン酸に関して0.9時間であった。同
一の試験を同一条件下で、R、すなわち多糖類がヒアル
ロン酸であり、R1 及びR2 がt-ブチルである化学式I
の本発明の架橋及び非架橋グラフト組成物に関して実施
した場合には、粘度半減期は3乃至48時間であり、グ
ラフト組成物のほうがヒドロキシルラジカルによる分解
に対する耐性が実質的に大きいことを示す。酸化防止剤
グラフト組成物は、多糖類とヒドロキシル反応性酸化防
止剤誘導体との反応により調製する。“ヒドロキシル反
応性酸化防止剤誘導体”という用語は、多糖類中に含ま
れるヒドロキシル基と反応しうる官能基を含む酸化防止
剤を意味する。本発明の組成物を調製するための好まし
いヒドロキシル反応性酸化防止剤は、
試験においては、ウォング(Wong)らによりInorganic Bi
ochemistry, 14,p.127(1981)に記載されているように、
塩化第二鉄とアスコルビン酸の反応によりヒドロキシル
ラジカルを発生させた。典型的な試験においては、粘度
半減期はヒアルロン酸に関して0.9時間であった。同
一の試験を同一条件下で、R、すなわち多糖類がヒアル
ロン酸であり、R1 及びR2 がt-ブチルである化学式I
の本発明の架橋及び非架橋グラフト組成物に関して実施
した場合には、粘度半減期は3乃至48時間であり、グ
ラフト組成物のほうがヒドロキシルラジカルによる分解
に対する耐性が実質的に大きいことを示す。酸化防止剤
グラフト組成物は、多糖類とヒドロキシル反応性酸化防
止剤誘導体との反応により調製する。“ヒドロキシル反
応性酸化防止剤誘導体”という用語は、多糖類中に含ま
れるヒドロキシル基と反応しうる官能基を含む酸化防止
剤を意味する。本発明の組成物を調製するための好まし
いヒドロキシル反応性酸化防止剤は、
【0013】
【化5】 (式中、R1 は水素、C1 〜C20のアルキル、フェニル
又は置換フェニルであり、R2 はC1 〜C20のアルキ
ル、フェニル又は置換フェニルであり、Aは−C(O)
X、−C(O)OCH2 CH2 OCH2 CH2 Y、−C
(O)NHCH2 CH2 CH2 Y、−OCH2 CH2 O
CH2 CH2 Y又は−CH2 Yであり、Bは−C(O)
X、−CH2 Y、又はXであり、Xはハロゲン、1-イミ
ダゾール、フェノキシ、ニトロフェノキシ、p-トルエン
スルホネート、メタンスルホネート又はアルキル又はア
リールカルボキシレートであり、Yはハロゲン、p-トル
エンスルホネート及びメタンスルホネートであり、Ar
はアリール又は置換アリールである。)
又は置換フェニルであり、R2 はC1 〜C20のアルキ
ル、フェニル又は置換フェニルであり、Aは−C(O)
X、−C(O)OCH2 CH2 OCH2 CH2 Y、−C
(O)NHCH2 CH2 CH2 Y、−OCH2 CH2 O
CH2 CH2 Y又は−CH2 Yであり、Bは−C(O)
X、−CH2 Y、又はXであり、Xはハロゲン、1-イミ
ダゾール、フェノキシ、ニトロフェノキシ、p-トルエン
スルホネート、メタンスルホネート又はアルキル又はア
リールカルボキシレートであり、Yはハロゲン、p-トル
エンスルホネート及びメタンスルホネートであり、Ar
はアリール又は置換アリールである。)
【0014】からなる群から選択される。好ましいヒド
ロキシル反応性酸化防止剤は、R1 が水素、メチル、エ
チル、i-プロピル又はt-ブチルであり、R2 がメチル、
エチル、i-プロピル又はt-ブチルである構造式XIIの
ヒドロキシル反応性ヒンダードフェノールからなる。
“ヒンダードフェノール”という用語は、ヒドロキシル
基の少なくとも一方のオルソ位がフェニル、置換フェニ
ル又はC1 〜C20のアルキル置換基により占められてい
るフェノールを言及する。好ましい構造式XIIのヒド
ロキシル反応性ヒンダードフェノールには、R1及びR
2 がt-ブチルであり、Aが−C(O)X、−CH2 Y又
は−C(O)OCH2 CH2 OCH2 CH2 Yであり、
式中のXが塩素又は1-イミダゾールであり、Yが臭素で
あるものが含まれる。特に好ましいヒドロキシル反応性
ヒンダードフェノールは、3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロ
キシベンゾイルクロライド、2,6-ジ-t- ブチル-4- ブロ
モメチルフェノール、3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシ
ベンゾイル2-[2-(クロロエトキシ) エトキシ] エチルエ
ーテル及び3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンゾイル
-1- イミダゾールである。ヒドロキシル反応性酸化防止
剤誘導体は水と容易に反応しうるので、それらの多糖類
との反応は乾燥した極性非プロトン溶媒中で実施するの
が好ましい。好ましい溶媒は、N-メチルピロリドン、N-
エチルピロリドン、N-シクロヘキシルピロリドン、4-メ
チルモルホリンN-オキシド、ジメチルホルムアミド、ス
ルホラン及びジメチルスルホキシドである。
ロキシル反応性酸化防止剤は、R1 が水素、メチル、エ
チル、i-プロピル又はt-ブチルであり、R2 がメチル、
エチル、i-プロピル又はt-ブチルである構造式XIIの
ヒドロキシル反応性ヒンダードフェノールからなる。
“ヒンダードフェノール”という用語は、ヒドロキシル
基の少なくとも一方のオルソ位がフェニル、置換フェニ
ル又はC1 〜C20のアルキル置換基により占められてい
るフェノールを言及する。好ましい構造式XIIのヒド
ロキシル反応性ヒンダードフェノールには、R1及びR
2 がt-ブチルであり、Aが−C(O)X、−CH2 Y又
は−C(O)OCH2 CH2 OCH2 CH2 Yであり、
式中のXが塩素又は1-イミダゾールであり、Yが臭素で
あるものが含まれる。特に好ましいヒドロキシル反応性
ヒンダードフェノールは、3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロ
キシベンゾイルクロライド、2,6-ジ-t- ブチル-4- ブロ
モメチルフェノール、3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシ
ベンゾイル2-[2-(クロロエトキシ) エトキシ] エチルエ
ーテル及び3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンゾイル
-1- イミダゾールである。ヒドロキシル反応性酸化防止
剤誘導体は水と容易に反応しうるので、それらの多糖類
との反応は乾燥した極性非プロトン溶媒中で実施するの
が好ましい。好ましい溶媒は、N-メチルピロリドン、N-
エチルピロリドン、N-シクロヘキシルピロリドン、4-メ
チルモルホリンN-オキシド、ジメチルホルムアミド、ス
ルホラン及びジメチルスルホキシドである。
【0015】酸性多糖類の塩は好ましい溶媒に溶けなく
てもよい。特に、ヒアルロン酸のナトリウム塩は好まし
い溶媒に溶けないので、この実施態様においてはナトリ
ウム塩をテトラアルキルアンモニウム塩に変換して溶解
性を増大させるのが一般的には都合がよい。テトラアル
キルアンモニウム塩とヒドロキシル反応性酸化防止剤誘
導体とのグラフト反応の後、イオン交換により生成物を
ナトリウム塩に戻しうる。酸化防止剤グラフト架橋組成
物を調製するのが望ましい場合には、架橋反応はグラフ
ト反応の前でも後でも実施しうる。架橋に使用する溶媒
がグラフト反応に使用するそれと同一の場合には、グラ
フト反応と同時に実施してもよい。グラフト反応におい
ては、ヒドロキシル反応性酸化防止剤誘導体の多糖類に
対する割合は、多糖類中の反復単位の単位当量当たりの
使用する酸化防止剤誘導体のモル数により最も容易に表
しうる。本発明においては、ヒドロキシル反応性酸化防
止剤誘導体の最少量は、多糖類反復単位1000当量当
たり約1当量程度である。好ましい最少量は多糖類反復
単位700当たり約1当量であり、最も好ましい最少量
は多糖類反復単位600当たり約1当量である。ヒドロ
キシル反応性酸化防止剤誘導体の最高量は、多糖類反復
単位10当量当たり約1当量程度である。好ましい最高
量は多糖類反復単位100当たり約1当量であり、最も
好ましい最高量は多糖類反復単位400当たり約1当量
である。
てもよい。特に、ヒアルロン酸のナトリウム塩は好まし
い溶媒に溶けないので、この実施態様においてはナトリ
ウム塩をテトラアルキルアンモニウム塩に変換して溶解
性を増大させるのが一般的には都合がよい。テトラアル
キルアンモニウム塩とヒドロキシル反応性酸化防止剤誘
導体とのグラフト反応の後、イオン交換により生成物を
ナトリウム塩に戻しうる。酸化防止剤グラフト架橋組成
物を調製するのが望ましい場合には、架橋反応はグラフ
ト反応の前でも後でも実施しうる。架橋に使用する溶媒
がグラフト反応に使用するそれと同一の場合には、グラ
フト反応と同時に実施してもよい。グラフト反応におい
ては、ヒドロキシル反応性酸化防止剤誘導体の多糖類に
対する割合は、多糖類中の反復単位の単位当量当たりの
使用する酸化防止剤誘導体のモル数により最も容易に表
しうる。本発明においては、ヒドロキシル反応性酸化防
止剤誘導体の最少量は、多糖類反復単位1000当量当
たり約1当量程度である。好ましい最少量は多糖類反復
単位700当たり約1当量であり、最も好ましい最少量
は多糖類反復単位600当たり約1当量である。ヒドロ
キシル反応性酸化防止剤誘導体の最高量は、多糖類反復
単位10当量当たり約1当量程度である。好ましい最高
量は多糖類反復単位100当たり約1当量であり、最も
好ましい最高量は多糖類反復単位400当たり約1当量
である。
【0016】前述のように、別の実施態様においては本
発明は、例えば関節炎のような哺乳動物の関節の炎症の
治療、術後の癒着の予防及び慢性の傷及び潰瘍の治癒の
促進のための組成物に関する。これらの組成物の活性成
分は本発明の酸化防止剤グラフト多糖類からなる。好ま
しい酸化防止剤グラフト多糖類は、ヒンダードフェノー
ルグラフトヒアルロン酸又はヒンダードフェノールグラ
フト架橋ヒアルロン酸、又はそれらの薬学的に許容しう
る塩である。薬学的に許容しうる塩には、アルカリ又は
アルカリ土類金属、アルミニウム又はアンモニウムの塩
が含まれる。好ましい薬学的に許容しうる塩はナトリウ
ムである。本発明の酸化防止剤グラフト多糖類組成物
は、手術後の望んでいない癒着が形成されやすいいずれ
の動物においても術後の癒着の予防に使用しうる。組成
物は哺乳動物、好ましくは人間において癒着の予防に使
用される。例えば、腹部の手術、婦人科の手術、胸部の
手術、整形外科の手術、神経科の手術及び眼科の手術の
ような術後の癒着の形成を抑制することが望ましいあら
ゆる手術にそれらは有用である。この用途に好ましい組
成物は、ヒンダードフェノールグラフトヒアルロン酸又
はヒンダードフェノールグラフト架橋ヒアルロン酸、又
はそれらの薬学的に許容しうる塩である。
発明は、例えば関節炎のような哺乳動物の関節の炎症の
治療、術後の癒着の予防及び慢性の傷及び潰瘍の治癒の
促進のための組成物に関する。これらの組成物の活性成
分は本発明の酸化防止剤グラフト多糖類からなる。好ま
しい酸化防止剤グラフト多糖類は、ヒンダードフェノー
ルグラフトヒアルロン酸又はヒンダードフェノールグラ
フト架橋ヒアルロン酸、又はそれらの薬学的に許容しう
る塩である。薬学的に許容しうる塩には、アルカリ又は
アルカリ土類金属、アルミニウム又はアンモニウムの塩
が含まれる。好ましい薬学的に許容しうる塩はナトリウ
ムである。本発明の酸化防止剤グラフト多糖類組成物
は、手術後の望んでいない癒着が形成されやすいいずれ
の動物においても術後の癒着の予防に使用しうる。組成
物は哺乳動物、好ましくは人間において癒着の予防に使
用される。例えば、腹部の手術、婦人科の手術、胸部の
手術、整形外科の手術、神経科の手術及び眼科の手術の
ような術後の癒着の形成を抑制することが望ましいあら
ゆる手術にそれらは有用である。この用途に好ましい組
成物は、ヒンダードフェノールグラフトヒアルロン酸又
はヒンダードフェノールグラフト架橋ヒアルロン酸、又
はそれらの薬学的に許容しうる塩である。
【0017】癒着予防薬は、例えば洗浄、ゲル、クリー
ム、フィルム又はフォームのサイトへの直接塗布、又は
いずれかのその他の従来の方法のようないずれかの都合
のよい方法により手術の外傷のあるサイトに投薬しう
る。癒着予防薬の投薬は、主要な傷が治癒するまでいつ
でも可能である。手術の終了時、傷を閉じる直前に投薬
するのが好ましい。しかしながら、予防薬を連続的に手
術中ずっと投薬するのが望ましい場合もある。癒着予防
薬の有効量とは、術後の癒着の発生の低下に影響を及ぼ
すのに必要な量である。好ましくは、その量は手術の外
傷に暴露された領域全体に塗布するのに十分であるべき
であり、望ましい場合には外傷の領域に隣接する体の組
織に塗布するのに十分な量も必要である。本発明の酸化
防止剤グラフト多糖類組成物は又、やけどのような慢性
の傷、及び哺乳動物、特に人間における糖尿病の足の潰
瘍のような潰瘍の治癒の促進にも使用しうる。この用途
に好ましい組成物は、ヒンダードフェノールグラフトヒ
アルロン酸又はヒンダードフェノールグラフト架橋ヒア
ルロン酸、又はそれらの薬学的に許容しうる塩である。
ヒアルロン酸は水分を保持し、この用途に有用な脈管形
成の特徴を有する。傷の治癒に用いる場合には、組成物
は単独で水溶液、好ましくは生理的食塩水溶液で使用し
うるが、溶液は傷治癒薬及びその他の水溶性ポリマーと
組み合わせてもよい。それらは、例えば洗浄、ゲル、ク
リーム、フィルム又はフォームのサイトへの直接塗布、
傷又は潰瘍に適用するバンドエイド又は傷の手当用品へ
の含浸、又はいずれかのその他の従来の方法のようない
ずれかの都合のよい方法により傷又は潰瘍のあるサイト
に投薬しうる。治癒の促進に有効な量とは、傷又は潰瘍
の領域全体に塗布するのに十分であるべきであり、望ま
しい場合には傷又は潰瘍の領域に隣接する体の組織に塗
布するのに十分な量も必要である。典型的な酸化防止剤
グラフト多糖類組成物は、その他の成分として水溶性ポ
リマー、抗生物質、免疫抑制剤及び鎮痛剤を含みうる。
ム、フィルム又はフォームのサイトへの直接塗布、又は
いずれかのその他の従来の方法のようないずれかの都合
のよい方法により手術の外傷のあるサイトに投薬しう
る。癒着予防薬の投薬は、主要な傷が治癒するまでいつ
でも可能である。手術の終了時、傷を閉じる直前に投薬
するのが好ましい。しかしながら、予防薬を連続的に手
術中ずっと投薬するのが望ましい場合もある。癒着予防
薬の有効量とは、術後の癒着の発生の低下に影響を及ぼ
すのに必要な量である。好ましくは、その量は手術の外
傷に暴露された領域全体に塗布するのに十分であるべき
であり、望ましい場合には外傷の領域に隣接する体の組
織に塗布するのに十分な量も必要である。本発明の酸化
防止剤グラフト多糖類組成物は又、やけどのような慢性
の傷、及び哺乳動物、特に人間における糖尿病の足の潰
瘍のような潰瘍の治癒の促進にも使用しうる。この用途
に好ましい組成物は、ヒンダードフェノールグラフトヒ
アルロン酸又はヒンダードフェノールグラフト架橋ヒア
ルロン酸、又はそれらの薬学的に許容しうる塩である。
ヒアルロン酸は水分を保持し、この用途に有用な脈管形
成の特徴を有する。傷の治癒に用いる場合には、組成物
は単独で水溶液、好ましくは生理的食塩水溶液で使用し
うるが、溶液は傷治癒薬及びその他の水溶性ポリマーと
組み合わせてもよい。それらは、例えば洗浄、ゲル、ク
リーム、フィルム又はフォームのサイトへの直接塗布、
傷又は潰瘍に適用するバンドエイド又は傷の手当用品へ
の含浸、又はいずれかのその他の従来の方法のようない
ずれかの都合のよい方法により傷又は潰瘍のあるサイト
に投薬しうる。治癒の促進に有効な量とは、傷又は潰瘍
の領域全体に塗布するのに十分であるべきであり、望ま
しい場合には傷又は潰瘍の領域に隣接する体の組織に塗
布するのに十分な量も必要である。典型的な酸化防止剤
グラフト多糖類組成物は、その他の成分として水溶性ポ
リマー、抗生物質、免疫抑制剤及び鎮痛剤を含みうる。
【0018】哺乳動物、特に人間における、例えば関節
炎のような炎症を起こした関節の治療に本発明のグラフ
トヒアルロン酸又は架橋グラフトヒアルロン酸を適用す
る場合には、注射針を通過するのに十分な粘度にヒアル
ロン酸誘導体を通常生理的食塩水に溶解させる。最高粘
度は約50,000cps であり、好ましくは約30,0
00cps である。最低粘度は約5,000cps である。
次いで治療溶液を罹病関節に注入する。典型的な膝関節
の滑液の補充液を注入する手段は、ミラー(Miller)らに
よりJ.Bone and Joint Surgery, 40,p.636(1985)に記載
された方法と同様である。その方法においては、酸化防
止剤グラフトヒアルロン酸のナトリウム塩を緩衝食塩水
(塩化ナトリウム8.5mg/ml 、第二燐酸ナトリウム
0.537mg/ml 、燐酸二水素ナトリウム0.016mg
/ml)に溶かした滅菌溶液(グラフトヒアルロン酸の濃
度:10mg/ml)、2.5mlをゆっくりシリンジに入れ、
エアポケットの不在を確保する。次いで膝を石鹸で洗浄
し、セチルトリメチルアンモニウムブロマイドで拭きか
つヨードチンキを塗る。脛骨の平坦域、靱帯膝蓋骨の端
部、及び横方向の大腿骨の骨頭の曲面により拘束された
関節の横側の予め印を付けた三角形の弧から溶液を滑液
に注入する。注入の前に局部麻酔を使用しうる。滑液補
充液の注入の前に緩衝食塩水溶液を用いて膝吸引を必要
とする場合もある。そのような方法はダールベルグ(Dah
lberg)らによりArthritis & Rheumatism, 37,1994,p.52
1に記載されている。
炎のような炎症を起こした関節の治療に本発明のグラフ
トヒアルロン酸又は架橋グラフトヒアルロン酸を適用す
る場合には、注射針を通過するのに十分な粘度にヒアル
ロン酸誘導体を通常生理的食塩水に溶解させる。最高粘
度は約50,000cps であり、好ましくは約30,0
00cps である。最低粘度は約5,000cps である。
次いで治療溶液を罹病関節に注入する。典型的な膝関節
の滑液の補充液を注入する手段は、ミラー(Miller)らに
よりJ.Bone and Joint Surgery, 40,p.636(1985)に記載
された方法と同様である。その方法においては、酸化防
止剤グラフトヒアルロン酸のナトリウム塩を緩衝食塩水
(塩化ナトリウム8.5mg/ml 、第二燐酸ナトリウム
0.537mg/ml 、燐酸二水素ナトリウム0.016mg
/ml)に溶かした滅菌溶液(グラフトヒアルロン酸の濃
度:10mg/ml)、2.5mlをゆっくりシリンジに入れ、
エアポケットの不在を確保する。次いで膝を石鹸で洗浄
し、セチルトリメチルアンモニウムブロマイドで拭きか
つヨードチンキを塗る。脛骨の平坦域、靱帯膝蓋骨の端
部、及び横方向の大腿骨の骨頭の曲面により拘束された
関節の横側の予め印を付けた三角形の弧から溶液を滑液
に注入する。注入の前に局部麻酔を使用しうる。滑液補
充液の注入の前に緩衝食塩水溶液を用いて膝吸引を必要
とする場合もある。そのような方法はダールベルグ(Dah
lberg)らによりArthritis & Rheumatism, 37,1994,p.52
1に記載されている。
【0019】注入溶液は、グラフト組成物以外の物質も
含みうる。これらには、コンドロイチン硫酸、デルマタ
ン硫酸のような水溶性ポリマー、及び/又は溶液の滑性
を改良するための燐脂質が含まれる。麻酔薬、抗炎症
剤、抗生物質、抗菌物質、細胞毒素(cytotoxin) 及び糖
も添加しうる。特に架橋した形の本発明の酸化防止剤グ
ラフト多糖類は薬剤放出系として使用しうる。この用途
に好ましい組成物は、ヒンダードフェノールグラフトヒ
アルロン酸又はヒンダードフェノールグラフト架橋ヒア
ルロン酸、又はそれらの薬学的に許容しうる塩である。
架橋ヒアルロン酸は、薬学的な活性を有する分子が分散
されうる分子ケージを形成する。ケージに含まれる物質
は拡散により環境中に放出される。薬剤分子、又は薬剤
分子の混合物は共有結合又は非共有結合によりヒアルロ
ン酸に結合している。共有結合はヒアルロン酸分子のカ
ルボン酸又はヒドロキシル基と結合しうる。ヒアルロン
酸を基剤とする組成物のゲル、フィルム、糸、粒子又は
スポンジは、含有されている薬剤物質を必要とする位置
に置いたり、噴霧したり、摂取したり、注射したり、移
植したりしうる。これらの物質は、治療薬(例えば、麻
酔薬、鎮痛薬、抗炎症剤、利尿剤、拮抗剤、抗生物質、
ホルモン、抗リュウマチ剤、アドレナリン作用薬、細胞
活動抑止剤、血圧降下薬又は免疫抑制剤)、発育因子、
酵素又は細胞抗癒着化合物でもよい。
含みうる。これらには、コンドロイチン硫酸、デルマタ
ン硫酸のような水溶性ポリマー、及び/又は溶液の滑性
を改良するための燐脂質が含まれる。麻酔薬、抗炎症
剤、抗生物質、抗菌物質、細胞毒素(cytotoxin) 及び糖
も添加しうる。特に架橋した形の本発明の酸化防止剤グ
ラフト多糖類は薬剤放出系として使用しうる。この用途
に好ましい組成物は、ヒンダードフェノールグラフトヒ
アルロン酸又はヒンダードフェノールグラフト架橋ヒア
ルロン酸、又はそれらの薬学的に許容しうる塩である。
架橋ヒアルロン酸は、薬学的な活性を有する分子が分散
されうる分子ケージを形成する。ケージに含まれる物質
は拡散により環境中に放出される。薬剤分子、又は薬剤
分子の混合物は共有結合又は非共有結合によりヒアルロ
ン酸に結合している。共有結合はヒアルロン酸分子のカ
ルボン酸又はヒドロキシル基と結合しうる。ヒアルロン
酸を基剤とする組成物のゲル、フィルム、糸、粒子又は
スポンジは、含有されている薬剤物質を必要とする位置
に置いたり、噴霧したり、摂取したり、注射したり、移
植したりしうる。これらの物質は、治療薬(例えば、麻
酔薬、鎮痛薬、抗炎症剤、利尿剤、拮抗剤、抗生物質、
ホルモン、抗リュウマチ剤、アドレナリン作用薬、細胞
活動抑止剤、血圧降下薬又は免疫抑制剤)、発育因子、
酵素又は細胞抗癒着化合物でもよい。
【0020】本発明の酸化防止剤グラフト多糖類は又、
局所用途の化粧品成分として機能する。この用途に好ま
しい組成物は、ヒンダードフェノールグラフトヒアルロ
ン酸又はヒンダードフェノールグラフト架橋ヒアルロン
酸、又はそれらの薬学的に許容しうる塩である。ヒアル
ロン酸は相対湿度が低い条件下で水分を保持し、相対湿
度が高い条件下で好ましいすべすべした感じを生ずるこ
とが示されているので、化粧品配合物の水分付与剤とし
て使用されている。本発明の組成物は同様な効果を提供
するであろう。グラフトヒアルロン酸組成物と、カルボ
キシメチルセルロース、ペクチン、アルギン酸塩、大豆
タンパク質、カゼイン及びゼラチンのようなその他の低
価格水溶性ポリマーとの混合物も使用しうる。サボテン
アロエベラ、メスキート、シカレギク、カミツレ、tume
ric 、にんじん、ホホバ、バラ等のような植物源の天然
抽出物もブレンドしてグラフトヒアルロン酸を含む化粧
品配合物としうる。皮膚の可塑性を改良するためには、
乳酸及びヒドロキシエタン酸のようなα‐ヒドロキシ酸
を配合物に添加しうる。典型的な抗老化化粧品配合物
は、2-ヒドロキシエタン酸、7%、プロピレングリコー
ル、15%、ヒンダードフェノールグラフトヒアルロン
酸溶液(1g/100ml)、1%、水、60%及びエチル
アルコール、17%である(全ての百分率は重量であ
る)。
局所用途の化粧品成分として機能する。この用途に好ま
しい組成物は、ヒンダードフェノールグラフトヒアルロ
ン酸又はヒンダードフェノールグラフト架橋ヒアルロン
酸、又はそれらの薬学的に許容しうる塩である。ヒアル
ロン酸は相対湿度が低い条件下で水分を保持し、相対湿
度が高い条件下で好ましいすべすべした感じを生ずるこ
とが示されているので、化粧品配合物の水分付与剤とし
て使用されている。本発明の組成物は同様な効果を提供
するであろう。グラフトヒアルロン酸組成物と、カルボ
キシメチルセルロース、ペクチン、アルギン酸塩、大豆
タンパク質、カゼイン及びゼラチンのようなその他の低
価格水溶性ポリマーとの混合物も使用しうる。サボテン
アロエベラ、メスキート、シカレギク、カミツレ、tume
ric 、にんじん、ホホバ、バラ等のような植物源の天然
抽出物もブレンドしてグラフトヒアルロン酸を含む化粧
品配合物としうる。皮膚の可塑性を改良するためには、
乳酸及びヒドロキシエタン酸のようなα‐ヒドロキシ酸
を配合物に添加しうる。典型的な抗老化化粧品配合物
は、2-ヒドロキシエタン酸、7%、プロピレングリコー
ル、15%、ヒンダードフェノールグラフトヒアルロン
酸溶液(1g/100ml)、1%、水、60%及びエチル
アルコール、17%である(全ての百分率は重量であ
る)。
【0021】顔用のソフトゲルの配合物は、カルボキシ
メチルセルロースの水性スラリ(3g/100ml)、25
%、トリエタノールアミンの水溶液(10g/100m
l)、11%、Methyl Gluceth-10 、5%、ヒンダード
フェノールグラフトヒアルロン酸水溶液(1g/100m
l)、1%、香料及び保存料、1%、水、57%である
(全ての百分率は重量である)。典型的な実質的皮膚水
分付与剤配合物は、ヒドロキシエチルセルロース、0.
5%、Methyl Gluceth-10 、2%、グリセリン、2%、
ヒンダードフェノールグラフトヒアルロン酸水溶液(1
g/100ml)、1%、水、94%、保存料及び香料、
0.5%である(全ての百分率は重量である)。
メチルセルロースの水性スラリ(3g/100ml)、25
%、トリエタノールアミンの水溶液(10g/100m
l)、11%、Methyl Gluceth-10 、5%、ヒンダード
フェノールグラフトヒアルロン酸水溶液(1g/100m
l)、1%、香料及び保存料、1%、水、57%である
(全ての百分率は重量である)。典型的な実質的皮膚水
分付与剤配合物は、ヒドロキシエチルセルロース、0.
5%、Methyl Gluceth-10 、2%、グリセリン、2%、
ヒンダードフェノールグラフトヒアルロン酸水溶液(1
g/100ml)、1%、水、94%、保存料及び香料、
0.5%である(全ての百分率は重量である)。
【0022】
【実施例】本発明を以下の実施例により説明するが、そ
れらは説明のために提供されているのであって、本発明
の範囲を限定するものではない。実施例中の全ての部及
び百分率は、特に指示がない限り重量である。実施例1 3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンゾイルクロライド
の合成 3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシ安息香酸(4g)、2
0mlのヘキサン及び20mlのチオニルクロライドの混合
物を4.5時間沸騰させた。蒸留により溶媒及び過剰の
チオニルクロライドを除去すると、固体が得られ、この
ものは更に精製することなく使用された。酸クロライド
であることを確認するため、少量の試料を過剰の無水エ
タノール及びトリエチルアミンで反応を停止した。この
試料を水及びメチレンクロライドで抽出した。溶媒を蒸
発させた後、オイルを得た。1H NMRスペクトル(CDCl3,T
MSからのppm)により、オイルが対応するエステルである
ことを確認した。7.9ppm (s,Ar,2)、5.25ppm
(s,OH,1)、4.3ppm (q,CH3,18)及び1.44ppm (t,C
H3,3) 。この結果から、3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキ
シベンゾイルクロライドが形成されたことが確認され
た。
れらは説明のために提供されているのであって、本発明
の範囲を限定するものではない。実施例中の全ての部及
び百分率は、特に指示がない限り重量である。実施例1 3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンゾイルクロライド
の合成 3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシ安息香酸(4g)、2
0mlのヘキサン及び20mlのチオニルクロライドの混合
物を4.5時間沸騰させた。蒸留により溶媒及び過剰の
チオニルクロライドを除去すると、固体が得られ、この
ものは更に精製することなく使用された。酸クロライド
であることを確認するため、少量の試料を過剰の無水エ
タノール及びトリエチルアミンで反応を停止した。この
試料を水及びメチレンクロライドで抽出した。溶媒を蒸
発させた後、オイルを得た。1H NMRスペクトル(CDCl3,T
MSからのppm)により、オイルが対応するエステルである
ことを確認した。7.9ppm (s,Ar,2)、5.25ppm
(s,OH,1)、4.3ppm (q,CH3,18)及び1.44ppm (t,C
H3,3) 。この結果から、3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキ
シベンゾイルクロライドが形成されたことが確認され
た。
【0023】実施例2 2,6-ジ-t- ブチル-4- ブロモメチルフェノールの合成 1gの2,6-ジ-t- ブチル-4- メチルフェノール、0.9
gのN-ブロモスクシンイミド及び40mlの四塩化炭素の
混合物を1.5時間沸騰させた。蒸留によりスクシンイ
ミドを除去し、得られた有機溶液を蒸発させると以下の
1H NMRスペクトル(CDCl3,TMSからのppm)を有する粘性液
体が得られた。7.05ppm (s,ArH,2)、5.15ppm
(s,OH,1)、4.35ppm (s,CH2Br,2) 及び1.3ppm
(s,CH3,18)。実施例3 3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンゾイル-2-[2-(2-
クロロエトキシ)エトキシ] エチルエステルの合成 Dean-Starkトラップを具備する250mlのフラスコに、
5gの3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシ安息香酸、3.
7gの2-[2-(2-クロロエトキシ)エトキシ] エタノー
ル、0.1gのp-トルエンスルホン酸及び60mlのトル
エンの混合物を4日間沸騰温度に加熱した。得られた混
合物を水及びメチレンクロライドで抽出し、次いでメチ
レンクロライド溶液をMgSO4 上で乾燥させた。溶媒の蒸
発により、以下の1H NMRスペクトル(CDCl3,TMSからのpp
m)を有するエステルが6.97g得られた。7.9ppm
(s,ArH,2) 、5.72ppm (s,OH,1)、5.45ppm (m,C
H2,2) 、3.86ppm (m,CH2,2) 、3.7ppm (m,CH2,
6) 、3.6ppm (m,CH2,2) 及び2.45ppm (s,CH3,1
8)。
gのN-ブロモスクシンイミド及び40mlの四塩化炭素の
混合物を1.5時間沸騰させた。蒸留によりスクシンイ
ミドを除去し、得られた有機溶液を蒸発させると以下の
1H NMRスペクトル(CDCl3,TMSからのppm)を有する粘性液
体が得られた。7.05ppm (s,ArH,2)、5.15ppm
(s,OH,1)、4.35ppm (s,CH2Br,2) 及び1.3ppm
(s,CH3,18)。実施例3 3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンゾイル-2-[2-(2-
クロロエトキシ)エトキシ] エチルエステルの合成 Dean-Starkトラップを具備する250mlのフラスコに、
5gの3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシ安息香酸、3.
7gの2-[2-(2-クロロエトキシ)エトキシ] エタノー
ル、0.1gのp-トルエンスルホン酸及び60mlのトル
エンの混合物を4日間沸騰温度に加熱した。得られた混
合物を水及びメチレンクロライドで抽出し、次いでメチ
レンクロライド溶液をMgSO4 上で乾燥させた。溶媒の蒸
発により、以下の1H NMRスペクトル(CDCl3,TMSからのpp
m)を有するエステルが6.97g得られた。7.9ppm
(s,ArH,2) 、5.72ppm (s,OH,1)、5.45ppm (m,C
H2,2) 、3.86ppm (m,CH2,2) 、3.7ppm (m,CH2,
6) 、3.6ppm (m,CH2,2) 及び2.45ppm (s,CH3,1
8)。
【0024】実施例4 3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンゾイル-1- イミダ
ゾールの合成 1gの3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシ安息香酸、0.
7gの1,1 ′- ジカルボニルジイミダゾール及び50ml
のメチレンクロライドの混合物を室温において17時間
攪拌した。溶媒を除去した後、生成物をトルエン及びヘ
キサン中で再結晶すると、吸湿性の固体が得られた。少
量の固体試料を0.2gのエタノール及び2mlのメチレ
ンクロライドと混合し、10時間放置した。溶媒を除去
した後、実施例1のようにして1H NMRにより対応するエ
チルエステルを確認した。この結果は、3,5-ジ-t- ブチ
ル-4- ヒドロキシベンゾイル-1- イミダゾールが形成さ
れたことを示した。実施例5 ヒアルロン酸のメチルトリカプリルアンモニウム塩の調
製 10gのヒアルロン酸ナトリウム(日本国千葉のChisso
Corporationの醗酵生成物)を1000mlの水に溶解さ
せた溶液に、50gのメチルトリカプリルアンモニウム
クロライド(ウィスコンシン州ミルウォーキーのAldric
h ChemicalのAliquat 336)を50mlのアセトンに溶解さ
せた溶液を添加した。混合物を一昼夜攪拌し、次いでゴ
ム状沈殿物を濾過し、水及びアセトンで洗浄して、真空
中で一昼夜乾燥させた。それを500mlのアセトン中に
再び7時間浸漬し、真空中で一昼夜乾燥させると、4
6.9gのゴム状物質が得られた。
ゾールの合成 1gの3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシ安息香酸、0.
7gの1,1 ′- ジカルボニルジイミダゾール及び50ml
のメチレンクロライドの混合物を室温において17時間
攪拌した。溶媒を除去した後、生成物をトルエン及びヘ
キサン中で再結晶すると、吸湿性の固体が得られた。少
量の固体試料を0.2gのエタノール及び2mlのメチレ
ンクロライドと混合し、10時間放置した。溶媒を除去
した後、実施例1のようにして1H NMRにより対応するエ
チルエステルを確認した。この結果は、3,5-ジ-t- ブチ
ル-4- ヒドロキシベンゾイル-1- イミダゾールが形成さ
れたことを示した。実施例5 ヒアルロン酸のメチルトリカプリルアンモニウム塩の調
製 10gのヒアルロン酸ナトリウム(日本国千葉のChisso
Corporationの醗酵生成物)を1000mlの水に溶解さ
せた溶液に、50gのメチルトリカプリルアンモニウム
クロライド(ウィスコンシン州ミルウォーキーのAldric
h ChemicalのAliquat 336)を50mlのアセトンに溶解さ
せた溶液を添加した。混合物を一昼夜攪拌し、次いでゴ
ム状沈殿物を濾過し、水及びアセトンで洗浄して、真空
中で一昼夜乾燥させた。それを500mlのアセトン中に
再び7時間浸漬し、真空中で一昼夜乾燥させると、4
6.9gのゴム状物質が得られた。
【0025】実施例6 3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンゾイルクロライド
のヒアルロン酸へのグラフト 10gのヒアルロン酸のメチルトリカプリルアンモニウ
ム塩(実施例5の方法により調製した)を1000mlの
乾燥N-メチルピロリドン(NMP) に溶解させた溶液に、
0.4gの3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンゾイル
クロライド(実施例1)を添加した。混合物を3時間混
転し、次いで10℃において16時間貯蔵した。ナトリ
ウム塩にイオン交換で戻すために、次いでNaCl(250
mlの水中に15g)の水溶液を反応混合物に添加した。
得られた溶液を1時間攪拌させた後、生成物を沈殿させ
るために3gの炭酸水素ナトリウム及び200mlのアセ
トンを添加した。ポリマーを濾過し、アセトン/水(割
合:4/1、200ml)次いで100mlのアセトンで5
回洗浄した。生成物を1リットルの水中に再び溶解さ
せ、次いで多量のメタノール中で沈殿させることにより
更に精製した。4gの生成物が得られた。
のヒアルロン酸へのグラフト 10gのヒアルロン酸のメチルトリカプリルアンモニウ
ム塩(実施例5の方法により調製した)を1000mlの
乾燥N-メチルピロリドン(NMP) に溶解させた溶液に、
0.4gの3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンゾイル
クロライド(実施例1)を添加した。混合物を3時間混
転し、次いで10℃において16時間貯蔵した。ナトリ
ウム塩にイオン交換で戻すために、次いでNaCl(250
mlの水中に15g)の水溶液を反応混合物に添加した。
得られた溶液を1時間攪拌させた後、生成物を沈殿させ
るために3gの炭酸水素ナトリウム及び200mlのアセ
トンを添加した。ポリマーを濾過し、アセトン/水(割
合:4/1、200ml)次いで100mlのアセトンで5
回洗浄した。生成物を1リットルの水中に再び溶解さ
せ、次いで多量のメタノール中で沈殿させることにより
更に精製した。4gの生成物が得られた。
【0026】実施例7 3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンゾイル-1- イミダ
ゾールのヒアルロン酸へのグラフト 2gのヒアルロン酸のメチルトリカプリルアンモニウム
塩(実施例5の方法により調製した)を280mlのNMP
に溶解させた溶液に、0.25gの3,5-ジ-t-ブチル-4-
ヒドロキシベンゾイル-1- イミダゾール(実施例4)
を添加した。混合物を45℃に20時間保持し、次いで
実施例6に記載したようにナトリウム塩の形にイオン交
換で戻した。生成物は0.92g得られた。実施例8 ビスフェノールAのジグリシジルエーテルで架橋したヒ
アルロン酸への3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンゾ
イルクロライドのグラフト 2gのヒアルロン酸のメチルトリカプリルアンモニウム
塩(実施例5の方法により調製した)、0.2gのビス
フェノールAのジグリシジルエーテル、及び280mlの
NMP を混合し、混合物を45℃に24時間保持すること
により、まず架橋反応を実施した。次いでこの混合物に
0.2gの3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンゾイル
クロライドを添加し、次いで反応混合物全体を室温に1
7時間保持した。実施例6に記載したように、生成物を
ナトリウム塩に変換し、処理した。
ゾールのヒアルロン酸へのグラフト 2gのヒアルロン酸のメチルトリカプリルアンモニウム
塩(実施例5の方法により調製した)を280mlのNMP
に溶解させた溶液に、0.25gの3,5-ジ-t-ブチル-4-
ヒドロキシベンゾイル-1- イミダゾール(実施例4)
を添加した。混合物を45℃に20時間保持し、次いで
実施例6に記載したようにナトリウム塩の形にイオン交
換で戻した。生成物は0.92g得られた。実施例8 ビスフェノールAのジグリシジルエーテルで架橋したヒ
アルロン酸への3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンゾ
イルクロライドのグラフト 2gのヒアルロン酸のメチルトリカプリルアンモニウム
塩(実施例5の方法により調製した)、0.2gのビス
フェノールAのジグリシジルエーテル、及び280mlの
NMP を混合し、混合物を45℃に24時間保持すること
により、まず架橋反応を実施した。次いでこの混合物に
0.2gの3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンゾイル
クロライドを添加し、次いで反応混合物全体を室温に1
7時間保持した。実施例6に記載したように、生成物を
ナトリウム塩に変換し、処理した。
【0027】実施例9 1,2,4,5-ベンゼンテトラカルボン酸二無水物で架橋した
ヒアルロン酸への3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベン
ゾイルクロライドのグラフト 5gのヒアルロン酸のメチルトリカプリルアンモニウム
塩(実施例5の方法により調製した)を700mlのNMP
に溶解させた溶液に、0.5gの1,2,4,5-ベンゼンテト
ラカルボン酸二無水物を添加した。混合物を10℃に7
日間保持した。次いで反応混合物にトリエチルアミン
(1ml)及び3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンゾイ
ルクロライド(0.5g)を添加した。16時間後、Na
Cl(0.5g)及びNaHCO3(0.5g)を50mlの水に
溶解させた溶液で生成物をイオン交換し、次いで400
mlのアセトンを添加することにより沈殿させた。生成物
を濾過し、4/1のアセトン/水、次いで純粋アセトン
で洗浄した。乾燥後、2.9gのポリマーが得られた。実施例10 3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンゾイル-2-[2-(2-
クロロエトキシ)エトキシ] エチルエステルのヒアルロ
ン酸へのグラフト 2gのヒアルロン酸のメチルトリカプリルアンモニウム
塩(実施例5の方法により調製した)及び、0.25g
の3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンゾイル-2-[2-(2
- クロロエトキシ)エトキシ] エチルエステルを280
mlのNMP に溶解させた溶液の混合物を45℃に20時間
保持した。混合物を0.1gのNaCl及び0.1gのNaHC
O3を20mlの水に溶解させた溶液で処理し、次いで実施
例9のように取り扱った。乾燥後、1.0gのポリマー
が得られた。
ヒアルロン酸への3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベン
ゾイルクロライドのグラフト 5gのヒアルロン酸のメチルトリカプリルアンモニウム
塩(実施例5の方法により調製した)を700mlのNMP
に溶解させた溶液に、0.5gの1,2,4,5-ベンゼンテト
ラカルボン酸二無水物を添加した。混合物を10℃に7
日間保持した。次いで反応混合物にトリエチルアミン
(1ml)及び3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンゾイ
ルクロライド(0.5g)を添加した。16時間後、Na
Cl(0.5g)及びNaHCO3(0.5g)を50mlの水に
溶解させた溶液で生成物をイオン交換し、次いで400
mlのアセトンを添加することにより沈殿させた。生成物
を濾過し、4/1のアセトン/水、次いで純粋アセトン
で洗浄した。乾燥後、2.9gのポリマーが得られた。実施例10 3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンゾイル-2-[2-(2-
クロロエトキシ)エトキシ] エチルエステルのヒアルロ
ン酸へのグラフト 2gのヒアルロン酸のメチルトリカプリルアンモニウム
塩(実施例5の方法により調製した)及び、0.25g
の3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンゾイル-2-[2-(2
- クロロエトキシ)エトキシ] エチルエステルを280
mlのNMP に溶解させた溶液の混合物を45℃に20時間
保持した。混合物を0.1gのNaCl及び0.1gのNaHC
O3を20mlの水に溶解させた溶液で処理し、次いで実施
例9のように取り扱った。乾燥後、1.0gのポリマー
が得られた。
【0028】実施例11 グラフトヒアルロン酸のヒドロキシルラジカルによる分
解に対する耐性 ウォング(Wong)らによりInorganic Biochemistry, 14,
p.127(1981)に記載されているように、塩化第二鉄とア
スコルビン酸の反応によりヒドロキシルラジカルを発生
させた。ヒンダードフエノールグラフトヒアルロン酸ナ
トリウムの水溶液(示したように、0.3乃至0.6%w
t/vol 、pH=7.4において緩衝された)100mlに、
0.25mlの塩化第二鉄溶液(20mlの水中に1.1
g)及び0.25mlのアスコルビン酸溶液(20mlの水
中に0.64g)を添加した。混合物を約10秒間振盪
し、次いで10分後に初期粘度(ブルックフィールド)
を測定した。この時点の粘度を100%とした。10分
後の値の50%に粘度が低下するのに要する時間(粘度
半減期)を測定することにより、試料の耐分解性を評価
した。対照標準はヒアルロン酸ナトリウムである。結果
を表1に示す。
解に対する耐性 ウォング(Wong)らによりInorganic Biochemistry, 14,
p.127(1981)に記載されているように、塩化第二鉄とア
スコルビン酸の反応によりヒドロキシルラジカルを発生
させた。ヒンダードフエノールグラフトヒアルロン酸ナ
トリウムの水溶液(示したように、0.3乃至0.6%w
t/vol 、pH=7.4において緩衝された)100mlに、
0.25mlの塩化第二鉄溶液(20mlの水中に1.1
g)及び0.25mlのアスコルビン酸溶液(20mlの水
中に0.64g)を添加した。混合物を約10秒間振盪
し、次いで10分後に初期粘度(ブルックフィールド)
を測定した。この時点の粘度を100%とした。10分
後の値の50%に粘度が低下するのに要する時間(粘度
半減期)を測定することにより、試料の耐分解性を評価
した。対照標準はヒアルロン酸ナトリウムである。結果
を表1に示す。
【0029】
【表1】 ヒンダードフエノールグラフトヒアルロン酸の 塩化第二鉄/アスコルビン酸試験 実施例の生成物 試料濃度,%wt./vol. 粘度半減期, 時間 対照標準 0.4 0.9 6 0.4 3 7 0.3 4.5 8 0.34 5 9 0.6 48 10 0.3 5
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 15/30 C09K 15/30 15/32 15/32 C
Claims (21)
- 【請求項1】 多糖類の1個以上のヒドロキシル基に酸
化防止剤をグラフトさせた多糖類を含むグラフト多糖類
組成物。 - 【請求項2】 前記酸化防止剤がヒンダードフェノール
を含む請求項1記載の組成物。 - 【請求項3】 前記多糖類が酸性基又はその塩を含む請
求項1又は2記載の組成物。 - 【請求項4】 前記酸性基が、カルボキシル、スルフェ
ート、スルフィット及びホスフェートからなる群から選
択された一以上を含む請求項3記載の組成物。 - 【請求項5】 前記塩が、アルカリ又はアルカリ土類金
属、アルミニウム又はアンモニウムの塩を含む請求項3
又は4記載の組成物。 - 【請求項6】 前記グラフトされた酸化防止剤が、多糖
類の反復単位1000当たり1当量乃至多糖類の反復単
位10当たり1当量存在する請求項1乃至5のいずれか
に記載の組成物。 - 【請求項7】 前記グラフトされた酸化防止剤が、多糖
類の反復単位700当たり1当量乃至多糖類の反復単位
100当たり1当量存在する請求項1乃至6のいずれか
に記載の組成物。 - 【請求項8】 前記グラフトされた酸化防止剤が、多糖
類の反復単位600当たり1当量乃至多糖類の反復単位
400当たり1当量存在する請求項1乃至7のいずれか
に記載の組成物。 - 【請求項9】 前記グラフト多糖類が、 【化1】 (式中、Rは酸性基又はその塩を含む多糖類又は架橋多
糖類の主鎖を表し、−(O)−は多糖類ヒドロキシル基
の残基であり、R1 は水素、C1 〜C20のアルキル、フ
ェニル又は置換フェニルであり、R2 はC1 〜C20のア
ルキル、フェニル又は置換フェニルであり、かつAr は
アリール又は置換アリールである。)からなる群から選
択されたものを一以上含む請求項1乃至8のいずれかに
記載の組成物。 - 【請求項10】 前記グラフト多糖類が架橋されている
請求項1乃至9のいずれかに記載の組成物。 - 【請求項11】 前記グラフト多糖類が、カルボン酸二
無水物又は多無水物との反応により架橋されている請求
項1乃至10のいずれかに記載の組成物。 - 【請求項12】 前記多糖類が、ヒアルロン酸、コンド
ロイチン硫酸、ケラタン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパラ
ン硫酸、ヘパリン、カルボキシメチルセルロース、ヒド
ロキシエチルカルボキシメチルセルロース、カルボキシ
メチルデンプン、ペクチン、キサンタン、アルギン酸、
ポリガラクツロン酸、ポリマンヌロン酸、ポリグルクロ
ン酸及びカラギーナンからなる群から選択されたものを
一以上含む請求項1乃至11のいずれかに記載の組成
物。 - 【請求項13】 前記グラフト多糖類がグラフトヒアル
ロン酸を含む請求項1乃至12のいずれかに記載の組成
物。 - 【請求項14】 前記グラフトヒアルロン酸のヒドロキ
シルラジカルに対する耐性が、未グラフトヒアルロン酸
のそれより実質的に大きい請求項13記載の組成物。 - 【請求項15】 活性成分が請求項13又は14記載の
組成物である有効量の組成物を冒された関節に注入する
ことを含む哺乳動物の関節炎を治療する方法。 - 【請求項16】 多糖類の1個以上のヒドロキシル基に
酸化防止剤をグラフトさせた多糖類を調製する方法であ
って、前記多糖類を、 【化2】 (式中、R1 は水素、C1 〜C20のアルキル、フェニル
又は置換フェニルであり、R2 はC1 〜C20のアルキ
ル、フェニル又は置換フェニルであり、Aは−C(O)
X、−C(O)OCH2 CH2 OCH2 CH2 Y、−C
(O)NHCH2 CH2 CH2 Y、−OCH2 CH2 O
CH2 CH2 Y又は−CH2 Yであり、Bは−C(O)
X、−CH2 Y、又はXであり、Xはハロゲン、1-イミ
ダゾール、フェノキシ、ニトロフェノキシ、p-トルエン
スルホネート、メタンスルホネート又はアルキルカルボ
キシレート又はアリールカルボキシレートであり、Yは
ハロゲン、p-トルエンスルホネート又はメタンスルホネ
ートであり、Arはアリール又は置換アリールであ
る。)からなる群から選択された1種以上のヒドロキシ
ル反応性酸化防止剤誘導体と反応させることを含む方
法。 - 【請求項17】 前記多糖類が酸性基又はその塩を含む
請求項16記載の方法。 - 【請求項18】 前記多糖類が、ヒアルロン酸、コンド
ロイチン硫酸、ケラタン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパラ
ン硫酸、ヘパリン、カルボキシメチルセルロース、ヒド
ロキシエチルカルボキシメチルセルロース、カルボキシ
メチルデンプン、ペクチン、キサンタン、アルギン酸、
ポリガラクツロン酸、ポリマンヌロン酸、ポリグルクロ
ン酸及びカラギーナンからなる群から選択されたものを
一以上含む請求項16又は17記載の方法。 - 【請求項19】 前記グラフト多糖類が架橋されている
請求項16乃至18のいずれかに記載の方法。 - 【請求項20】 前記多糖類がヒアルロン酸又はヒアル
ロン酸の塩である請求項16乃至19のいずれかに記載
の方法。 - 【請求項21】 前記ヒドロキシル反応性酸化防止剤誘
導体を、多糖類の反復単位1000当たり1当量乃至多
糖類の反復単位10当たり1当量使用する請求項16乃
至20のいずれかに記載の方法。
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