JPH09124865A - 耐油性クロロスルホン化エチレンアルファ−オレフィンコポリマー - Google Patents

耐油性クロロスルホン化エチレンアルファ−オレフィンコポリマー

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JPH09124865A
JPH09124865A JP24670296A JP24670296A JPH09124865A JP H09124865 A JPH09124865 A JP H09124865A JP 24670296 A JP24670296 A JP 24670296A JP 24670296 A JP24670296 A JP 24670296A JP H09124865 A JPH09124865 A JP H09124865A
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JP
Japan
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alpha
ethylene
olefin
copolymer
chlorosulfonated
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JP24670296A
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Stanley Killian August
スタンレイ キリアン オーガスト
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EIDP Inc
Original Assignee
EI Du Pont de Nemours and Co
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Publication date
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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/34Introducing sulfur atoms or sulfur-containing groups
    • C08F8/38Sulfohalogenation

Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化により得られてエラストマーが高温およ
び低温における優れた温度特性、顕著な耐油性および動
特性を示す硬化により得られてエラストマーの提供。 【解決手段】 この発明は、23〜35重量パーセント
の塩素含有量および0.5〜6.0重量パーセントの硫
黄含有量を有するエチレンおよびC3 〜C20アルファ−
オレフィンのクロロスルホン化コポリマーを含む組成物
であり、このエチレンおよびC3 〜C20アルファ−オレ
フィンのコポリマーが、クロロスルホン化前において、
0.900g/cc以上の密度を有する実質的に線状の
コポリマーであり、メルトフローレイショウI10/I2
≧5.63、式Mw/Mn≦(I10/I2 )−4.63
により定義される分子量分布、および約4×10-6dy
ne/cm2 より大きいグロスメルトフラクチャーの開
始時における臨海剪断応力を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、クロロスルホン
化エチレンアルファ−オレフィンコポリマーエラストマ
ーに関する。
【0002】なお、本明細書の記述は本件出願の優先権
の基礎たる米国特許出願第003,860号(1995
年9月18日出願)の明細書の記載に基づくものであっ
て、当該米国特許出願の番号を参照することによって当
該米国特許出願の明細書の記載内容が本明細書の一部分
を構成するものとする。
【0003】
【従来の技術】クロロスルホン化エチレンアルファ−オ
レフィンコポリマーエラストマー(クロロスルホン化線
状低密度ポリエチレン)は、顕著な耐薬品および野外で
の耐候性を示すエラストマー組成物である。このような
組成物は、米国特許第2,879,261号、第3,2
06,444号および第4,786,665号に開示さ
れているが、チグラー・ナッタ触媒の存在下に得られた
エチレンアルファ−オレフィンベース樹脂のクロロスル
ホン化により製造される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】クロロスルホン化コポ
リマーの物性は、クロロスルホン化ポリエチレンの物性
と比較され、ある点においてはクロロスルホン化ポリエ
チレンホモポリマーの物性を越えている。クロロスルホ
ン化コポリマーは各種の広い用途、とくに低温特性が必
要とされる用途においては有用であるが、ある欠陥を克
服するためにこれれら組成物の物性をさらに改良するこ
とが望まれている。例えば、20〜35重量%の範囲で
塩素を有するクロロスルホン化線状低密度ポリエチレン
の耐油性は、多くの自動車用用途において不適当であ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、エチレンー
ベース樹脂のアルファ−オレフィンのクロロスルホン化
により製造される耐油性エラストマー性クロロスルホン
化エチレンアルファ−オレフィンポリマーに関するもの
である。
【0006】特に、この発明は、23〜35重量パーセ
ントの塩素含有量および0.5〜6.0重量パーセント
の硫黄含有量を有するエチレンおよびC3 〜C20アルフ
ァ−オレフィンのクロロスルホン化コポリマーを含む組
成物であり、このエチレンおよびC3 〜C20アルファ−
オレフィンのコポリマーが、クロロスルホン化前におい
て、0.900g/cc以上の密度を有する実質的に線
状のコポリマーであり、このコポリマーについて、メル
トフロー比がI10/I2 ≧5.63であり、分子量分布
Mw/Mnが次の式により定義されるのもであり、 Mw/Mn≦(I10/I2 )−4.63 およびグロスメルトフラクチャーの開始時における臨海
剪断応力が約4×10-6dyne/cm2 より大きい、
ことを特徴とする前記組成物に関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】この発明のクロロスルホン化エチ
レンアルファ−オレフィンポリマーは、エチレン単位と
3 〜C20アルファ−オレフィンとの共重合単位からな
るベース樹脂のクロロスルホン化により製造される。ベ
ース樹脂は均一な分岐分布および狭い分子量分布を有す
るコポリマーである。このようなポリマーは、例えば、
米国特許第5,272,236号に開示されており、こ
の米国特許の開示事項は本明細書の一部をなすものとす
る。この樹脂は、実質的に線状であり、さらに主鎖の炭
素原子1000当たり3までの長鎖の分岐で置換された
ポリマー主鎖を持つことによって特徴づけられている。
好ましい樹脂は、主鎖の炭素原子1000当たり約0.
01から1の長鎖の分岐で置換されている。“線状オレ
フィンポリマー”という用語は、オレフィンポリマーが
長鎖の分岐を持たないことを意味する。すなわち、線状
オレフィンポリマーは、例えば伝統的な線状低密度ポリ
エチレンポリマーあるいは線状高密度ポリエチレンポリ
マーのように、長鎖の分岐を持たないものである。この
線状低密度ポリエチレンポリマーあるいは線状高密度ポ
リエチレンポリマーはチグラー・重合プロセスを用いて
製造される(例えば、米国特許第4,076,698号
あるいは米国特許第3,645,992号に開示されて
おり、この米国特許の開示事項は本明細書の一部をなす
ものとする)。“線状オレフィンポリマー”という用語
は、高圧分岐ポリエチレン、エチレン/ビニルアセテー
トコポリマー、あるいはエチレン/ビニルアルコールコ
ポリマーには適用されない。これらは、多くの長鎖の分
岐を有するものとして当業者には良く知られている。
【0008】ここで用いられている長鎖の分岐という語
句は、少なくとも約6個の炭素原子の炭化水素鎖として
定義される。エチレンアルファ−オレフィンポリマー中
における長鎖の分岐の程度は、ランダール(Randall) の
方法(Rev. Macromol. Chem.Phys., C29(2&3), P. 285-2
97)に従って、13C 核磁気共鳴分光分析法を用いて決定
することができる。ベース樹脂の分子量分布Mw/Mn
は、約5より少なく、好ましくは3.5であり、さらに
好ましくは1.5〜2.5である。実質的線状ポリマー
のユニークな特性は、I10/I2 値が本来ポリディスパ
リティインデックス(polydisperity index) (すなわち
Mw/Mn)から独立しているところでは、ほとんど予
期されていない流れ特性についてである。これは、ポリ
ディスパリティインデックスが増加すればI10/I2
も増加するようなレオロジカル特性を有する通常のポリ
エチレン樹脂と対照される。ベース樹脂のさらなる特性
は、それらが5.63より大きいかそれに等しいメルト
フロー比I10/I2 (一般的には7〜20)を示すこと
である。ここではI2 はASTM D-1238 により決定される
メルトインデックスであり、I10はASTM D-1238 (190/1
0)により決定されるメルトインデックスである。Mw/
MnとI10/I2 との間の関係は、Mw/Mn≦(I10
/I2 )−4.63の式によって定義される。さらに、
このポリマーは、約4×10-6dyne/cm2 より大
きいグロスメルトフラクチャーの開始時において臨海剪
断応力を示す。このグロスメルトフラクチャーは、温度
190℃、窒素圧2500sigで径が0.0296イ
ンチ、L/Dが20:1のダイを用いて、ガス押出式流
動計により決定される。
【0009】見かけの剪断応力対見かけの剪断速度のプ
ロットは、メルトフラクチャー現象を特定するのに用い
られる。ガス押出式流動計は、M. Shida, R. N. Shroff
およびL.V. Cancio の“ポリマーエンジニアリングサイ
エンス(Polymer EngineeringScience) ”、Vol. 17, n
o. 11, p.770(1977)およびJohn Dealy の“溶融プラス
チックに対するレオメーター(Rheometers for Molten P
lastics)”Van Nostrand Reinhold Co. (1982)発行、p.
97に開示されている。ポリマーは一般に、0.85から
0.95g/ccの密度、0.01g/10分から10
00g/10分のメルトインデックスを有している。ベ
ース樹脂ポリマーは、3,000から200,000の
重量平均分子量をもつ低または高分子量組成物である。
【0010】エチレンと共重合されてポリマー主鎖を形
成する適切なC3 〜C20アルファ−オレフィンコモノマ
ーは、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ヘ
キセン、4−メチルー1−ペンテンおよび1−オクテン
を含む。ベース樹脂はジポリマー、ターポリマー、ある
いは高秩序(higher order)ポリマーであり得るが、ジポ
リマーが好ましい。
【0011】このようなポリマーは、市販されており、
例えば、ダウケミカル社から入手可能なアフィニティ(A
ffinity)ポリオレフィンプラストマー(登録商標)が含
まれる。ポリオレフィンは、20〜250℃の温度、お
よび大気圧から100MPa圧力で、固定床触媒(const
rained geometry catalysts)を用いて、連続あるいはバ
ッチで製造される。好ましくは触媒は均一な方法で用い
られる。重合は、溶液、懸濁、スラリー、あるいはガス
相プロセスである。例えば、ベース樹脂は、エチレンと
3 〜C20アルファ−オレフィンとを、連続重合条件下
にあるメタロセン(metallocene) 固定床触媒組成物と連
続的に接触させることにより製造される。このような触
媒組成物は、米国特許第5,272,236号に開示さ
れており、一般的には触媒と助触媒から構成されてい
る。触媒は金属配位錯体であり、この金属配位錯体は、
周期律表の3〜10グループまたはランタニド系列の金
属および拘束誘起部分(constrain inducing moiety) で
置換された非局在化(delocalized) π結合部分で構成さ
れている。錯体は、金属原子について拘束された配置を
有している。すなわち、非局在化された置換π結合部分
の面心と少なくとも一つの残りの置換基の中心との間の
金属原子における角度が、そのような拘束ー誘起置換基
を持たない同様のπ結合部分を含む同様の錯体における
角度より小さい。少なくとも1つの非局在化された置換
π結合部分を有するこのタイプの錯体においては、錯体
の各金属原子当たりの環状の、非局在化された、置換π
結合部分はただ1つである。好ましい触媒錯体は、次の
式に対応するものである。
【0012】
【化1】
【0013】ここで、Mは、周期律表の3〜10グルー
プまたはランタニド系列の金属であり、Cp・は、η5
ボンディングモードにおいてMに結合されたシクロペン
タジエニル基または置換シクロペンタジエニル基であ
る。
【0014】Zは、ホウソまたは周期律表の14グルー
プのメンバーを含む部分であり、所望により硫黄または
酸素であり、該部分は20までの非水素原子を有し、任
意にCp・およびZともに縮合環系を形成する。
【0015】各X は、30までの非水素原子を有する独
立にアニオン配位子グループあるいは中性ルイス塩基配
位子グループである。
【0016】nは、0、1、2、3、あるいは4であ
り、Mの原子価は2以下である。
【0017】Yは、ZあるいはMに結合されたアニオン
あるいは非アニオン配位子グループであり、窒素、燐、
酸素あるいは硫黄を含み、20までの非水素原子を有し
ている。所望によりYおよびZはともに縮合環系を形成
する。
【0018】適切な触媒は、不活性の、溶解性の、配位
しない、イオン形成する化合物としての高分子のあるい
は低重合のアルモキサン(alumoxanes)、特にメチルアル
モキサンである。
【0019】本発明のクロロスルホン化組成物は、上記
したエチレンアルファ−オレフィンコポリマーのクロロ
スルホン化によって調製される。クロロスルホン化した
コポリマー生成物は、23〜35重量%の塩素、好まし
くは27〜32重量%の塩素と、0.5〜6.0重量%
の硫黄、好ましくは1〜3重量%の硫黄、最も好ましく
は1〜2重量%の硫黄とを含有する。
【0020】クロロスルホン化は、ハロゲン化溶媒中で
最も効果的に行うことが可能であり、好ましくは塩素化
に対して不活性な、あるいは実質的に不活性な溶媒中で
行われる。しかし、例えば米国特許第5,242,98
7号に記載されているようなスラリー法などの他のプロ
セスを採用してもよい。好適な溶媒の例としては、四塩
化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロフル
オロメタン、ジブロモフルオロメタン、ジフルオロトリ
クロロエタン、テトラフルオロトリクロロプロパン、ペ
ンタフルオロジクロロプロパン、モノクロロベンゼン、
ジクロロベンゼン、フルオロベンゼンおよび、モノクロ
ロモノフルオロベンゼンが挙げられる。クロロスルホン
化は、クロロスルホン化剤(通常は塩素化剤と組み合わ
せて)を、上記コポリマーを選択された特定のハロゲン
化溶媒に溶解した溶液を含有する反応槽中に、約50〜
150℃、好ましくは80〜110℃の温度で通過させ
ることにより達成されてもよい。好ましくは、その反応
混合物は、0.10〜0.35MPaの圧力に保持され
る。クロロスルホン化剤としては、例えば、塩化スルフ
リル、二酸化硫黄と塩素との混合物、または塩化スルフ
リルと塩素と二酸化硫黄との混合物が挙げられる。十分
なクロロスルホン化剤が導入されると、23〜35重量
%のレベルのコポリマーベース樹脂の塩素化が起こっ
て、0.1〜6.0重量%のレベルの化学的に結合した
硫黄を導入する。
【0021】塩素化反応は、有機過酸化物、有機ヒドロ
ペルオキシド、または脂肪族アゾ化合物などの遊離基開
始剤により促進される。典型的な開始剤としては、2,
2′−アゾビス(2−メチルプロパンニトリル)、ベン
ゾイルペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペ
ルオキシド、およびα,α′−アゾビス(α,γ−ジメ
チルバレロニトリル)が挙げられる。通常、開始剤は、
存在するポリマーの0.1〜3重量%の量で存在する。
【0022】クロロスルホン化反応は、バッチ式操作ま
たは連続式操作で行ってもよい。
【0023】クロロスルホン化の後で、クロロスルホン
化されたコポリマー生成物は、当業界で公知のあらゆる
慣用の手段、好ましくはドラム乾燥機または押出単離に
より、凝集性フィルムとして、あるいはストランド、ペ
レットまたはチップの形で溶液から単離される。ドラム
乾燥機が用いられる場合、反応混合物は、一対の加熱し
たドラム乾燥機のニップに導入される。溶媒蒸発物とし
て得られるポリマーフィルムは、ドクターナイフ等の適
当な手段により除去され、集められ、運搬しやすいロー
プにされる。押出単離の場合には、例えば脱蔵押出機(d
evolatilization extruder) 等のベント付きスクリュー
押出機の供給部に導入される。反応混合物は、所望によ
り、押出機に導入する前に、周知の方法[例えば、薄膜
蒸発(thin film evaporation) または真空脱蔵(vacuum
devolatilization) ]にいずれかによって反応混合物を
濃縮してもよい。ポリマー溶液または溶融物は、一軸ス
クリューまたは二軸スクリュー(特に、非かみ合い型ま
たは逆回転型のもの)の動作によって供給部から出口へ
と運ばれる。溶媒を蒸発するのに用いられる熱は、バレ
ル壁を通って移送することにより導入される。さらに、
熱は、フィルムとスクリューとの相互作用により発生す
る。一般に、ベント部は、真空室に連結されて、蒸発の
効率を増加させる。
【0024】ドラム乾燥機または押出機による単離を行
う前に、酸脱除剤(例えば、エポキシ含有化合物)をポ
リマー溶液に添加して、単離処理の際にクロロスルホン
化樹脂をさらに安定化してもよい。好適なエポキシ化合
物の例としては、ジグリシジルエーテルとビスフェノー
ルAとの縮合生成物、エピクロロヒドリンとジフェノー
ル、グリコール、またはグリセリンとの縮合生成物、エ
ポキシド化したモノ不飽和化アルカン、およびエポキシ
ド化大豆油が挙げられる。
【0025】クロロスルホン化したエチレンアルファ−
オレフィンポリマーは、クロロスルホン化オレフィンポ
リマーに通常採用される処方を用いて配合および硬化さ
れてもよい。配合は、通常、バンバリー・ミキサー中ま
たはラバー・ミル上で達成される。慣用の硬化剤として
は、多塩基性金属酸化物[特に、リサージ(PbO2
酸化マグネシウム]、弱酸の多塩基性金属塩(三塩基性
マレイン酸鉛等)、ペルオキシド、ジアミン、およびチ
ウラム化合物を遊離の硫黄と組み合わせたものが挙げら
れる。クロロスルホン化ポリオレフィンエラストマーに
添加される種類の充填剤、顔料、安定化剤、促進剤、お
よび加工助剤は、通常はエラストマー100部当たり約
20〜100部の量でポリマーに混合することが可能で
ある。代表的な充填剤としては、カーボンブラック、炭
酸カルシウム、焼成粘土、水和化シリカおよびアルミナ
が挙げられる。二酸化チタン等の顔料およびニッケルジ
ブチルジチオカルバメート等の安定化剤をポリマーに添
加してもよい。炭化水素油およびステアリン酸等の加工
助剤を添加して、加工性を改善することが可能である。
【0026】硬化時において、本発明の組成物は、同様
の塩素濃度を有する従来技術のクロロスルホン化線状低
密度ポリエチレンと比較した場合、低温柔軟性における
著しい改善および改善された耐油性と共に典型的なエラ
ストマー的特性を示す。従来技術の組成物は、慣用のチ
グラー・ナッタ) 触媒の存在下で重合された線状エチレ
ンアルファ−オレフィンポリマーをクロロスルホン化す
ることにより調製される。そのような反応から誘導され
る線状エチレンアルファ−オレフィンポリマーは、ラン
ダムに分布するペンダント側鎖を含有し、その結果、ポ
リマー主鎖に沿った不均一な側鎖分布を生ずる。そのよ
うなポリマーの主鎖への塩素の導入は、本発明で用いら
れるベース樹脂における塩素の導入と比較して、不均一
である。高レベルの均一に分散した側鎖を有するエチレ
ンアルファオレフィンコポリマーを23〜35重量%の
塩素レベルにまでクロロスルホン化することにより、改
善された低温特性および耐油性と共に伝統的なクロロス
ルホン化ポリオレフィンの耐薬品性および耐熱性を有す
る組成物を製造することが可能であることがわかってい
る。
【0027】本発明の耐油性組成物は、ホース、電気被
覆物、ベルト、および成形品の成分として有用である。
それらは特に自動車用ベルトとしての使用に好適であ
る。その理由は、それらが、顕著な動的性能と共に、優
れた高温特性と低温特性との両方を示すからである。
【0028】本発明は、以下の具体例によってさらに説
明されるが、それらの具体例において全ての「部」は特
に指示しないかぎり重量部である。
【0029】
【実施例】以下の手順を用いて、実施例に記載された組
成を評価した。
【0030】 応力ー歪特性 ASTM D412 破断点引張り強さ, TB 伸び100%でのモジュラス, M100 破断点伸び, EB 硬さ, ショア A ASTM D2240 903オイル中の体積膨潤度 ASTM D471 脆化点 @−65℃ ASTM D746 ゲーマンT2 ASTM D1053 温度, Ret,70 ASTM D1389 動的剛性およびタンデルタ(Tan Delta) を、MTS83
0エラストマー試験機システム試験装置を用いて、振幅
±2.5%の歪み5%、周波数10ヘルツかつ100℃
での圧縮モードにおいて、直径1/4インチ(0.64
cm)、高さ1/2インチ(1.27cm)の成形円筒
ペレットで測定した。
【0031】実施例1 4ポンド(1.82kg)のAffinityポリオレ
フィンプラストマー、1845(登録商標)(このAf
finityポリオレフィンプラストマーは、約9.5
%のオクテン含量を有し、メルトインデックスが3.5
g/分であり、固定床メタロセン触媒の存在下で製造さ
れたエチレン/オクテン共重合体のことであり、この触
媒はダウケミカル社から入手可能である。)を、撹拌機
および環流冷却器をもつ10ガロン(37.8リット
ル)の反応器中で、106℃、40psig(0.27
MPa)の圧力で、50ポンド(22.7kg)のクロ
ロホルムに溶解した。1%のアゾ触媒(α, α′−アゾ
ビスイソブチロニトリル)溶液のクロロホルムへの添加
を開始し、そして反応の間中、20cc/分の割合で連
続的に添加した。次いで、塩素ガス流を1ポンド/時間
(0.456kg/時間)の割合で10分間導入した。
ちょうどその時点で、塩素と塩化スルフリルの混合物
を、塩素が1ポンド/時間(0.456kg/時間)で
塩化スルフリルが50cc/分の割合で、添加された合
計が塩素で1.98ポンド(0.9kg)、塩化スルフ
リルで827ccになるまで添加した。塩化スルフリル
の添加中に、蒸発および外部冷却によって、反応温度を
106℃から89℃に下げた。次いで、反応器の中味を
103℃の温度にして、残留酸性ガスを除去するために
圧力を徐々に0psigまで下げた。反応混合物のアリ
コートを取り出して、溶媒を蒸発させた。得られた生成
物ポリマーは29.2%の塩素含量および1.01%の
硫黄含量を有することがわかった。主反応混合物を、エ
ポキシ当量180を有するクロロホルム溶媒中のエポキ
シ安定剤である、Epon828(登録商標)の1%溶
液で安定にした。150psig(1.04MPa)の
蒸気圧で、逆転蒸気加熱ドラムで乾燥させることによっ
て、生成物を反応溶媒から単離した。ML1+4@10
0℃でのムーニー粘度は57.9であった。
【0032】このように製造されたクロロスルホン化ポ
リマーの試料は、バンバリーミキサー中で1.5分間、
表1に示す成分で配合されてから、110℃の温度で滴
下された。得られた配合組成物をゴム用ロール機で圧延
してシートにした。その配合生地を、160℃で25分
間圧縮成形して、15.2cm×15.2cm×0.1
9cmのスラブに成形した。試験片を型抜きして、物理
的性質の試験を行った。結果を表1に示す。
【0033】実施例2 2番目の4ポンド(1.82kg)の試料であるAff
inityポリオレフィンプラストマー、PL1845
(登録商標)(ダウケミカル社から入手可能)を、85
7cc(3.1ポンド)の塩化スルフリルおよび合計で
1.52ポンド(0.69kg)の塩素ガスを利用した
以外は、実施例1で述べたのと実質的に同様にしてクロ
ロスルホン化した。ポリマー溶液のアリコートをクロロ
スルホン化の後で単離に先だって取り出した。アリコー
トから得られたポリマーは、27.2重量%の塩素含量
と1.1重量%の硫黄含量を有していた。実施例1で述
べたダブルドラム乾燥機で単離した後、ML1+4@1
00℃でのポリマーのムーニー粘度は47.3であるこ
とを確認した。クロルスルホン化ポリマー生成物は表1
に示す成分で配合された。それを実施例1で述べたよう
に硬化して、試験片を型抜きし、表1に示すような試験
を行った。
【0034】比較例A Dowlex2035樹脂(登録商標)(約8重量%の
オクテン含量、メルトインデックスが5.9g/10分
であり、チーグラー・ナッタ触媒の存在下で製造され、
ダウケミカル社から入手可能な、エチレン/オクテン樹
脂)の80部と、Sclair 11L1樹脂(登録商
標)(約8%のオクテン含量、0.70g/10分のメ
ルトインデックスを有し、チーグラー・ナッタ触媒の存
在下で製造され、ノボコ社(Novocor Corporation) から
入手可能な、エチレン/オクテン樹脂)の20部とのブ
レンドを、塩素含量が30.3重量%であり、硫黄含量
が1.02重量%となるまで、上記実施例1で述べたよ
うに一般的にクロロスルホン化した。単離した生成物の
ムーニー粘度は、ML1+4@100℃で58であっ
た。クロロスルホン化ポリマー生成物は表1に示す成分
で配合された。それを実施例1で述べたように硬化し
て、試験片を型抜きし、表1に示すように試験を行っ
た。
【0035】比較例B Dowlex2035樹脂(登録商標)とSclair
11L1樹脂(登録商標)との80/20のポリマー
ブレンドを、塩素含量が27.5重量%で硫黄含量が
1.0重量%となるまで、実施例1で述べたように一般
的にクロロスルホン化した。得られた生成物は、ML1
+4@100℃でのムーニー粘度が44であった。クロ
ロスルホン化ポリマー生成物は表1に示す成分で配合さ
れた。それを実施例1で述べたように硬化して、試験片
を型抜きし、表1に示すように試験を行った。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明は、23〜35重量パーセントの
塩素含有量および0.5〜6.0重量パーセントの硫黄
含有量を有するエチレンおよびC3 〜C20アルファ−オ
レフィンのクロロスルホン化コポリマーを含む特有の性
質を有する組成物を採用することにより、高温および低
温における優れた温度特性、顕著な耐油性および動特性
を示す各種の広い用途用いることのできるエラストマー
が得られる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 23〜35重量パーセントの塩素含有量
    および0.5〜6.0重量パーセントの硫黄含有量を有
    するエチレンおよびC3 〜C20アルファ−オレフィンの
    クロロスルホン化コポリマーを含む組成物であって、前
    記エチレンおよびC3 〜C20アルファ−オレフィンのコ
    ポリマーが、クロロスルホン化前において、0.900
    g/cc以上の密度を有する実質的に線状のコポリマー
    であり、このコポリマーについて、メルトフロー比がI
    10/I2 ≧5.63であり、分子量分布Mw/Mnが次
    の式により定義されるのもであり、 Mw/Mn≦(I10/I2 )−4.63 およびグロスメルトフラクチャーの開始時における臨海
    剪断応力が約4×10-6dyne/cm2 より大きい、
    ことを特徴とする組成物。
  2. 【請求項2】 エチレンおよびC3 〜C20アルファ−オ
    レフィンのクロロスルホン化コポリマーの塩素含有量が
    27〜32重量パーセントであることを特徴とする請求
    項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 エチレンおよびC3 〜C20アルファ−オ
    レフィンのクロロスルホン化コポリマーの硫黄含有量が
    1〜3重量パーセントであることを特徴とする請求項1
    に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 エチレンおよびC3 〜C20アルファ−オ
    レフィンのクロロスルホン化コポリマーの硫黄含有量が
    1〜2重量パーセントであることを特徴とする請求項1
    に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 C3 〜C20アルファ−オレフィンが1−
    オクテンであることを特徴とする請求項1に記載の組成
    物。
  6. 【請求項6】 C3 〜C20アルファ−オレフィンが1−
    ブテンであることを特徴とする請求項1に記載の組成
    物。
JP24670296A 1995-09-18 1996-09-18 耐油性クロロスルホン化エチレンアルファ−オレフィンコポリマー Pending JPH09124865A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003072661A1 (fr) 2002-02-27 2003-09-04 Sustainable Titania Technology Incorporated Solution pour former un film photocatalyseur ultra-hydrophile, structure comportant ce film et procede de production de celui-ci
US7550539B2 (en) 2007-04-03 2009-06-23 Dupont Performance Elastomers Llc Partially neutralized chlorosulfonated polyolefin elastomers
JP2009161597A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Tosoh Corp クロロスルホン化ポリエチレン、その製造方法及び用途
JP2012162663A (ja) * 2011-02-08 2012-08-30 Tosoh Corp クロロスルホン化ポリオレフィン組成物

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JP2009161597A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Tosoh Corp クロロスルホン化ポリエチレン、その製造方法及び用途
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