JPH0788448B2 - ポリエチレンフイルム - Google Patents

ポリエチレンフイルム

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JPH0788448B2
JPH0788448B2 JP60177748A JP17774885A JPH0788448B2 JP H0788448 B2 JPH0788448 B2 JP H0788448B2 JP 60177748 A JP60177748 A JP 60177748A JP 17774885 A JP17774885 A JP 17774885A JP H0788448 B2 JPH0788448 B2 JP H0788448B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は農業用被覆フイルム、更に詳しくは一般にマル
チフイルムと呼ばれている農業用被覆フイルムに関す
る。
〔従来の技術〕
従来から植物の成育促進を図るためにマルチ栽培が広く
行われており、低密度ポリエチレンがこの用途に広く普
及している。しかしながら、低密度ポリエチレンフイル
ムを用いて実施した場合、使用時にフイルムの熱溶融な
どによる損傷が大きいこと、フイルム自体の強度及び伸
びに方向性があり、施工時に裂け易いこと、及びフイル
ム強度の不足のため比較的厚いフイルムを使用しなけれ
ばならないことなど、多くの問題点を有している。
一方これらの問題点を克服すべく高密度ポリエチレンに
エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムを配合したり、
線状低密度ポリエチレンを用いてマルチフイルムとして
利用することが提案されている(特開昭56-116735号公
報、特開昭57-28114号公報等)。しかしながら、これら
のフイルムも十分満足できるものでなく、新しい技術で
より有用な農業用被覆ポリエチレンフイルムの提供が望
まれている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは、従来用いられていた低密度ポリエチレン
製被覆フイルムに見られる上記問題点を解決すると共
に、強度のバランス、耐衝撃性、及び保温性のバランス
に優れた農業用被覆ポリエチレンフイルムを開発すべく
鋭意検討した結果、高密度ポリエチレンに特定のエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体と線状低密度ポリエチレンを配
合してなる組成物を用いたフイルムが農業用被覆ポリエ
チレンフイルムとして極めて好適であることを見い出し
た。
〔問題点を解決するための手段〕
即ち、本発明は、密度0.94〜0.97g/cm3、メルトインデ
ックス0.01〜0.5g/10分の高密度ポリエチレン65〜90重
量部、メルトインデックス0.1〜1g/10分、酢酸ビニル含
有量2〜20重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体5〜
30重量部、及びメルトインデックス0.01〜10g/10分、密
度0.88〜0.93g/cm3のエチレン−α−オレフィン共重合
体5〜30重量部からなる合計100重量部の重合体組成物
からなるポリエチレン系フイルムに関するものである。
本発明で用いられる高密度ポリエチレンは、密度0.94〜
0.97g/cm3のエチレン単独重合体又はエチレンと他のオ
レフィン、ジエン類との共重合体である。
共重合に用いられる他のオレフィン及びジエンとして
は、プロピレン、ブテン−1、ペンテン、4−メチルペ
ンテン−1、ヘキセン、オクテン、デセン等のα−オレ
フィン類、ブタジエン、イソプレン等のジオレフィン
類、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロペンタジ
エン、ノルボルネン等のシクロオレフィン類が挙げられ
る。
重合方法としては、通常の懸濁重合、気相重合、溶液重
合を用いることができる。重合に用いる触媒としては、
遷移金属化合物(例えばチタン含有化合物)、若しくは
担体(例えばマグネシウム含有化合物)に担持された遷
移金属化合物と、有機金属化合物(例えば有機アルミニ
ウム化合物)とから得られる触媒系、又は担体(例えば
シリカ、シリカ−アルミナ)に担持されたクロム含有化
合物を少なくとも使用することによって得られる触媒系
を用いることができる。
本発明の高密度ポリエチレンは、より好ましくは、次に
述べる高中密度ポリエチレンの高分子量成分(A)及び
低分子量成分(B)の混合物である。この混合物は2段
以上の多段重合によって、又は(A)及び(B)のポリ
エチレンを別々に製造した後均一に混合し、溶融混練す
ることにより製造することができる。
成分(A)及び成分(B)の混合比率は重量比で30対70
から80対20でなければならない。(A)成分の量が30/7
0の(A)/(B)混合比率より少ない場合は、樹脂中
の高分子量成分の量が少ないために、本発明の優れた物
性が得られ難く、逆に成分(A)の量が80/20の(A)
/(B)混合比率より多い場合は、樹脂中の高分子量成
分の量が多いために、成形性が低下し、好ましくない。
高密度ポリエチレンの高分子量成分(A)の平均分子量
は10万から150万、好ましくは30万から100万であり、低
分子量成分(B)の平均分子量は0.1万以上10万未満、
好ましくは0.5万から5万である。(A)及び(B)の
分子量の比は5から200、好ましくは10から100である。
分子量の比が5未満では、本発明の優れた物性が得られ
難く、又成形性も低下する。一方分子量比が200を超え
ると、物性、成形性を向上させる上で何らの利点もな
く、かつ、製造上も不利となる。
本発明で用いられる高密度ポリエチレンは、密度0.94〜
0.97g/cm3及びメルトインデックス(MI)0.01〜0.5g/10
分(190℃)、好ましくは0.01〜0.2g/10分(190℃)の
ものが用いられる。MIが0.01未満のものでは、フイルム
成形時の押出性が劣り、一方0.5を超えるものではフイ
ルム強度が不足する。更に、本発明において高密度ポリ
エチレンとして上記の高分子量成分(A)及び低分子量
成分(B)からなる組成物を用いることにより、成形性
と強度バランスの優れたフイルムが得られる。
本発明で用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体は、
所謂高圧法、例えばオートクレーブ法、チューブラー法
で造られる。そのMIは0.1〜1g/10分であり、酢酸ビニル
含有量は2〜20重量%である。成形性、物性から0.1〜1
g/10分のMIが好ましい。酢酸ビニル含有量が2重量%未
満では、フイルム強度の方向性改良の効果が殆どないば
かりか、保温性の点でも十分に改良されない。酢酸ビニ
ル含有量が20重量%を超えると、フイルムの成形性が悪
化し、施工時にブロッキングを起こし易く、作業性を損
ねる原因となる。成形性、物性からより好ましい酢酸ビ
ニル含有量は3〜15重量%である。
本発明で用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体
とは、所謂線状密度ポリエチレンと称されるもので、MI
が0.01〜10g/10分、密度が0.88〜0.93g/cm3の範囲であ
り、炭素数3〜10個のα−オレフィンとの共重合体であ
る。炭素数3〜10個のα−オレフィンとしては、具体的
にはプロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン
−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1、デセン
−1などが挙げられる。該共重合体中のα−オレフィン
の含有量の約1〜10モル%である。
MIとしては0.01〜10g/10分、好ましくは0.05〜2g/10分
の範囲である。10g/10分を超えると、得られるフイルム
の衝撃強度が低下し、一方0.01g/10分未満では、加工性
が低下し好ましくない。
密度としては0.88〜0.93g/cm3の範囲のものが使用でき
る。0.93g/cm3をこえると引裂き抵抗が低下する。密度
が0.88g/cm3未満では、結晶化度が小さくなり過ぎ、所
謂線状低密度ポリエチレンとしての効果がなくなって、
本発明の特長が得られにくくなってくる。
本発明における高密度ポリエチレンに対するエチレン−
酢酸ビニル共重合体及びエチレン−α−オレフィン共重
合体の配合比率としては、高密度ポリエチレン65〜90重
量部に対してエチレン−酢酸ビニル共重合体を5〜30重
量部、及びエチレン−α−オレフィン共重合体を5〜30
重量部の範囲である。この高密度ポリエチレン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−α−オレフィン
共重合体の3成分を原料にした本発明のフイルムは高密
度ポリエチレンとエチレン−酢酸ビニル共重合体との2
成分を原料にした場合に比べ耐衝撃性に優れ、一方高密
度ポリエチレンとエチレン−α−オレフィン共重合体と
の2成分系に比べ引裂き抵抗性に優れている。
本発明者らは強度バランス、耐衝撃性及び保温性のバラ
ンスのとれた農業用被覆ポリエチレンフイルムを得るた
めには、高密度ポリエチレンに対してエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体及びエチレン−α−オレフィン共重合体を
本発明の範囲で配合することが極めて有効であることを
見いだした。従って、各原料を上記範囲以外のところで
配合しても、本発明のような優れた性能のフイルムは得
られない。
特に強度バランス、耐衝撃性、耐引裂き性及び保温性か
ら好ましい配合組成は、高密度ポリエチレン70〜85重量
部、エチレン−酢酸ビニル共重合体7〜20重量部、エチ
レン−α−オレフィン共重合体8〜20重量部である。
本発明の重合体組成物を製造する際に、通常の安定剤、
滑剤、帯電防止剤、顔料、無機又は有機充填剤を、本発
明の効果を損なわない範囲で、混合することが可能であ
る。これらの添加物質の例としては、2,6-ジtert-ブチ
ル−4−メチルフェノール(BHT)、イルガノックス101
0、1076(チバガイギー(株)商標)、チヌビン327(チ
バガイギー(株)商標)、サノールLS770(三共(株)
商標)、ジラウリルチオジプロピオネート(DLTP)、ジ
ミリスチルチオジプロピオネート(DMTP)、ステアリン
酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、チタンホワイト、炭
酸カルシウム、カーボンブラック等が挙げられる。
本発明のポリエチレンフイルムは該高密度ポリエチレ
ン、該エチレン−酢酸ビニル共重合体及び該エチレン−
α−オレフィン共重合体の3成分の組成物を原料とし
て、それをインフレーションフイルム成形することによ
って作られる。
そのフイルムの厚さは、目的とする用途に応じて任意に
変えられるが、特に農業用被覆フイルムとして使用する
場合には5〜25μが好適である。
又、農業用被覆フイルムとして使用するフイルムを作る
ための好ましい製膜条件は以下のようである。
膨 脹 比 :4〜8 フロストライン高さ:ダイス径の3〜倍 膨脹比が4未満では、フイルム強度の縦横のバランスが
十分でなく、8を超えると、バブルの横揺れを生じ安定
な製膜が困難となる。
高密度ポリエチレンを用いて高強力ポリエチレンフイル
ムを得る目的で、分子量の高い樹脂を用いて高い膨脹比
(ダイス直径に対するバブルの直径の比)にてインフレ
ーションフイルムを製膜することが知られている。しか
しながら溶融したポリマーがダイス出口を出た後にもダ
イス通過時の応力が十分に緩和されない場合には、仮令
高い膨脹比を設定しても、縦方向の配向と横方向の配向
がバランスしたフイルムが得られない。
フロストライン高さがダイス径の3倍未満では、フイル
ムの強度バランスが十分に改良されず、又10倍を超える
と、フイルムの強度バランスは改良されるが、バブルが
安定化せず、かつ、偏肉が現れるなど、却って品質を低
下させることになる。
本発明で得られるポリエチレン系フイルムは、偏光螢光
法で測定した縦及び横の配向度比が0.7〜3.0の範囲にあ
る。ここで用いた偏光螢光法は、予めフイルムに分散さ
せた螢光性分子の分子軸の配向挙動を、偏光励起光で励
起し、発する螢光の偏光成分強度の角度分布を測定する
ことによって知るものである。
励起光の波長として365nmを使用し、螢光性染料としてW
hite Fluor PSN(住友化学(株)製)を使用して測定し
た。
上記方法で得られる縦及び横の配向度比が3.0を超える
と、引裂伝播性が増大し、農業用被覆ポリエチレンフイ
ルムとしては適さない。
〔実施例〕
以下に実施例を示す。なお、それに先立って、実施例で
用いられる高密度ポリエチレンの製造条件、各特性値の
測定方法、フイルム成形条件等を示す。
(1)高密度ポリエチレン製造用固体触媒A トリクロルシラン(HSi Cl3)1モルを1のヘキサン
に溶かした溶液2lを8l容のオートクレーブに入れ、50℃
に保った。これにAl Mg6.0(C2H5)2.0(n-C4H9)9.5(OC
4H9)3.5の有機アルミニウム−マグネシウム錯体の1モ
ルを1のヘキサンに溶かした溶液2lを攪拌下に2時間
かけて滴下し、更にこの温度で2時間反応させた。生成
した固体成分を2lのヘキサンで2回沈降法によって洗浄
した。この固体成分を含むスラリーに四塩化チタン2lを
仕込み、130℃にて2時間反応させた後、固体触媒を単
離し、遊離のハロゲンが検出されなくなるまでヘキサン
で洗浄した。この固体触媒は2.1%のチタンを含有して
いた。
(2)高密度ポリエチレンの製造 反応容積200lのステンレス製重合容器を用いて連続重合
により製造した。重合温度は86℃、重合圧力は12Kg/cm2
Gで8Kg/hrの生成量となるように重合をコントロールし
た。触媒はトリエチルアルミニウムを0.5mmol/lの濃度
で、又前記(1)で製造した固体触媒Aは重合生成量が
8Kg/hrとなるように30l/hrのヘキサンと共に導入した。
水素を分子量調節剤として用いた。高分子量成分(A)
は分子量600000となるように気相組成を調節した。低分
子量成分(B)は分子量24000となるように重合した。
高分子量成分(A)及び低分子量成分(B)の重合生成
量比50:50で重合し、イルガノックス1010を1000ppm、ス
テアリン酸カルシウム1000ppm及びサノールLS770を1500
ppmと共に二軸押出機で200℃にて混練押出しペレットを
得た。MIは0.06g/10分、密度は0.953g/cm3であった。
(3)各特性値の測定法 密度:ASTM D-1505に従って測定した。
メルトインデックス(MI):ASTM D-1238に従い、温
度190℃、荷重2.16Kgの条件で測定した。
フイルム引張特性:ASTM D-882に従って測定した。
フイルムの衝撃強度:ASTM D-1709に従って測定し
た。
全光線透過率:JIS K-6714に従って測定した。
Haze:JIS K-6714に従って測定した。
融解開始温度:ASTM D-3417に従って測定し、ベース
ラインと融解ピークからの接線の交点を融解開始温度と
した。
手裂き性:縦及び横方向にそれぞれ50×200mmの試
験片を作成し、短辺側の中央に深さ20mmの切込みを設け
た。各試験片10枚づつを手で裂いた結果をランク付けし
て評価した。
○ 裂け目が最後まで伝播せず容易に引き裂けなかった
ものが80%以上であったもの。
△ 裂け目が最後まで引裂き方向に伝播してしまうのが
20〜40%であったもの × 縦、横何れかの方向が全試料について容易に引き裂
くことができたもの (4)フイルム成膜条件 成形機:モダンマシナリー(株)製空冷インフレーショ
ンフイルム装置 押出機:モダンマシナリー(株)製50mmφデルサー 成形条件: 押出温度 200℃ ダイ 150mmφスパイラルダイ ダイキャップ 2.0mm ブロー比 5.0 吐出量 30Kg/hr フイルム厚さ 10μ フロントライン高さ 900mm (5)保温性の評価 各実施例で製造されたフイルムを用いて試験的に作られ
た畝の両脇でそのフイルムを石で固定する方法で被覆し
た。測定は2月中旬に実施し、午前11時及び午後4時の
2回外気温と地中5cm下の地温との温度差を記録した。
実施例1 予め(2)で製造した高密度ポリエチレン(MI0.06g/10
分、密度0.953g/cm3)70重量部とエチレン−酢酸ビニル
共重合体(MI0.3g/10分、酢酸ビニル含有量6重量%)1
5重量部及びエチレン−オクテン−1共重合体(MI0.8g/
10分、密度0.920g/cm3)15重量部を混合し、前記(4)
の条件にて10μ厚さのフイルムを得た。得られたフイル
ムの物性及び保温性を評価した結果を第1表に示す。
実施例2 実施例1において高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体及びエチレン−オクテン−1共重合体の
配合比をそれぞれ80重量部、15重量部及び5重量部に変
更した以外は同様の方法にてフイルムを得た。得られた
フイルムの物性及び保温性を第1表に示す。
実施例3 エチレン−オクテン−1共重合体の代わりにエチレン−
ブテン−1共重合体(MI0.8、密度0.924)を用いた以外
は、実施例1と同様にしてフイルムを得た。その評価結
果を第1表に示す。
比較例1 市販されている低密度ポリエチレン(MI2.0、密度0.920
g/cm3)を押出温度150℃、ダイ径300mmφ、膨脹比2.0の
条件にて厚さ20μのフイルムを得た。得られたフイルム
の物性及び保温性を第1表に示す。
比較例2 予め(2)で製造した高密度ポリエチレン(MI0.06、密
度0.953)70重量部とエチレン−α−オレフィン共重合
体ゴム(MI0.3、密度0.89)30重量部を混合し(4)の
条件にて10μ厚さのフイルムを得た。得られたフイルム
の物性及び保温性を評価した結果を第1表に示す。
比較例3 実施例1においてエチレン−酢酸ビニル共重合体を高圧
法低密度ポリエチレン(MI0.4、密度0.920)に変更した
以外は、実施例1と同様の方法でフイルムを得た。得ら
れたフイルムの物性及び保温性を第1表に示す。
実施例4 実施例1においてエチレン−酢酸ビニル共重合体として
MI0.6、酢酸ビニル含有量6重量%、密度0.925g/cm3
共重合体を用い、エチレン−オクテン−1共重合体の代
わりにエチレン−ブテン−1共重合体(MI0.5、密度0.9
20)に変更した以外は、実施例1と同様の方法でフイル
ムを得た。得られたフイルムの物性及び保温性を第1表
に示す。
比較例4 実施例2においてエチレン−α−オレフィン共重合体ゴ
ムの代わりに高圧法低密度ポリエチレン(MI0.4、密度
0.920)を用いた以外は、比較例2と同様の方法でフイ
ルムを得た。得られたフイルムの物性及び保温性を第1
表に示す。
比較例5 市販されている線状低密度ポリエチレン(エチレン−ブ
テン−1共重合体、MI0.8、密度0.924)を用いて、押出
温度180℃、ダイス径300mmφ、膨脹比2.5の条件にて、
厚さ10μのフイルムを得た。得られたフイルムの物性及
び保温性を第1表に示した。
比較例6 実施例1で用いたのと同じ高密度ポリエチレン100重量
部を用いる以外は実施例1と同様の方法で10μ厚さのフ
イルムを得た。得られたフイルムの物性及び保温性を第
1表に示す。
〔発明の効果〕 本発明の農業用被覆ポリエチレンフイルムは次の特長を
有する。
低密度ポリエチレンフイルムの1/2以下の厚さで、
同等以上の強度があり、しかも縦横各方向の強度バラン
スが良好である。そのため苗などの移植のために原反フ
イルムに穿設された定植穴が次第に拡大したり、設置後
の回収作業において破れたりせず作業性に極めて優れて
いる。
高密度ポリエチレンを主体としたフイルムである
が、透明性に優れている。そのため光線透過率が向上
し、かつ、9〜11μの波長の幅射領域の赤外線透過率が
エチレン−酢酸ビニル共重合体の配合により、低密度ポ
リエチレン及び高密度ポリエチレンよりも低下し、この
二つの効果により保温性(地温上昇効果)が著しく向上
したフイルムが得られる。
高温の時期(6〜9月)に使用しても、熱融着によ
るちぎれや破れを生じない。
低密度ポリエチレンフイルムに比較して薄肉化が可
能になり、かつ、剛性が高く、ブロッキングを起こさな
いことから、施工作業、施工後の回収作業が容易であ
る。
低密度ポリエチレンフイルムに比較して薄肉化がで
きるために、フイルム巻き1本当たりの重量が軽減さ
れ、作業性が良い。又、原料資源の節約になる。さらに
は、施工後の廃棄、焼却処理も処理量が少ないため大幅
にし易くなる。
本発明のフイルムは農業被覆用として好適である
が、農業被覆用以外の用途、例えば包装材、間紙、土
木、建築用シートなどの用途にも広く使用できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密度0.94〜0.97g/cm3、メルトインデック
    ス0.01〜0.5g/10分の高密度ポリエチレン65〜90重量
    部、メルトインデックス0.1〜1g/10分、酢酸ビニル含有
    量2〜20重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体5〜30
    重量部、及びメルトインデックス0.01〜10g/10分、密度
    0.88〜0.93g/cm3のエチレン−α−オレフィン共重合体
    5〜30重量部からなる合計100重量部の重合体組成物か
    らなるポリエチレン系フイルム。
  2. 【請求項2】高密度ポリエチレンが高分子量の高中密度
    ポリエチレン(A)と低分子量の高中密度ポリエチレン
    (B)とからなる均一な溶融混和物であり、(A)の平
    均分子量が10万以上150万以下、(B)の平均分子量が
    0.1万以上10万未満であり、かつ、(A)対(B)の分
    子量比は5から200で、(A)及び(B)の混合比率が
    重量比で30対70から80対20である特許請求の範囲第1項
    記載のポリエチレン系フイルム。
  3. 【請求項3】フイルムが5〜25μの厚さを有する特許請
    求の範囲第1項記載のポリエチレン系フイルム。
  4. 【請求項4】フイルムの偏光螢光法で測定した縦及び横
    の配向度比が0.7〜3.0の範囲にある特許請求の範囲第1
    項記載のポリエチレン系フイルム。
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JPS59109543A (ja) * 1982-12-16 1984-06-25 Sumitomo Chem Co Ltd 改良されたフイルム用エチレン共重合体樹脂組成物

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