JPH0912460A - 抗人免疫不全症ウイルス剤 - Google Patents

抗人免疫不全症ウイルス剤

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JPH0912460A
JPH0912460A JP18627195A JP18627195A JPH0912460A JP H0912460 A JPH0912460 A JP H0912460A JP 18627195 A JP18627195 A JP 18627195A JP 18627195 A JP18627195 A JP 18627195A JP H0912460 A JPH0912460 A JP H0912460A
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JP
Japan
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polysaccharide
virus agent
rhamnose
glucose
deficiency virus
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JP18627195A
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English (en)
Inventor
Yoichi Oiso
洋一 大磯
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Tayca Corp
Original Assignee
Tayca Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 構成糖が、D−ガラクツロン酸、L−ラムノ
ースおよびD−グルコースの3種からなり、その構成モ
ル比が、D−ガラクツロン酸:L−ラムノース:D−グ
ルコース=0.6〜1.0:0.8〜1.2:0.8〜
1.2である多糖類を成分とする抗人免疫不全症ウイル
ス剤。 【効果】 抗人免疫不全症ウイルス活性を有し、しか
も、血液抗凝固性を示さない、微生物生産酸性ヘテロ多
糖類を成分とした抗人免疫不全症ウイルス剤を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微生物生産多糖類を有
効成分とする抗人免疫不全症ウイルス(以下「抗HI
V」と略称する。)剤に関する。
【0002】
【従来の技術】デキストラン硫酸などの多糖類のエステ
ル化物が、抗HIV剤として開発・検討されている(特
開昭63−45223号公報など)。デキストラン硫酸
は、抗HIV活性を示すものの血液抗凝固性が高過ぎ、
副作用が強いといった問題を抱えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、微生物が生
産する多糖類を有効成分とした、血液抗凝固性を有しな
い抗HIV剤を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、アゾトバクター属細菌が生産する多糖類が、
優れた抗HIV活性を有し、かつ、血液抗凝固性を示さ
ないことを見いだし、本発明に到達したものである。す
なわち本発明は、構成糖が、D−ガラクツロン酸、L−
ラムノースおよびD−グルコースの3種からなり、その
構成モル比が、D−ガラクツロン酸:L−ラムノース:
D−グルコース=0.6〜1.0:0.8〜1.2:
0.8〜1.2である多糖類を有効成分とすることを特
徴とする抗HIV剤である。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
抗HIV剤に使用される多糖類は、上述の特徴の他に、
以下のような特性を有しているのが好ましい。 分子量:ゲルろ過クロマトグラフイーにて測定した分子
量が、約1×103 〜10×106 である。 結合様式:各構成糖の結合様式が、実質的に1,3結合
である。 結合配置:D−ガラクツロン酸の結合配置がα、L−ラ
ムノースの結合配置がβ、D−グルコースの結合配置が
αである。 O−アセチル基含有量:各構成糖の一部の水酸基がO−
アセチル基で置換されており、その数は、平均して通常
構成糖1残基に対して1以下である。
【0006】また、更に上記多糖類は、以下の物性を有
している。 性状:白色繊維状(凍結乾燥物)。 溶解性:水、希酸、希アルカリ、DMSO(ジメチルス
ルホキシド)に対して可溶、メタノール、エタノール、
アセトンに対しては不溶。 紫外吸収スペクトル:蛋白質(ペプチド)に特有な28
0nm、および核酸に特有な260nmに、吸収が認め
られない。 赤外吸収スペクトル:3400cm-1付近、1620c
-1付近、1110cm-1付近、1250cm-1付近、
2950cm-1付近のそれぞれに赤外吸収のピークが認
められる。 呈色反応:フェノール硫酸法に陽性、m−フェニルフェ
ノール法に陽性、エルソン−モルガン法に陰性。
【0007】なお、本発明の抗HIV剤に使用される多
糖類の分子量や構成糖、結合様式、結合配置は、液体ク
ロマトグラフィー分析や酸加水分解後のクロマトグラフ
ィー分析、メチル化分析、スミス分解や比旋光度の測定
などにより特定が可能である。
【0008】上記多糖類の特定方法の具体例を、一例と
して下記に示す。 分子量の測定:旭化成社製「Asahipak GFA
−7MF」をカラムとするGPCモードの高速液体クロ
マトグラフィーを使用し、0.1M硝酸ナトリウム水溶
液を移動相とし、分子量既知のプルランを標準サンプル
として作成した分子量−保持時間標準曲線を使用して測
定する。 構成糖及びその構成比:上記多糖類およびガラクツロン
酸残基のカルボキシル基を還元した多糖類について、2
Mトリフルオロ酢酸(TFA)を使用し、100℃、6
時間の条件下に酸加水分解を行った後、アルジトールア
セテートに誘導する。得られた各誘導体について、EC
NSS−Mコートカラム(和光純薬社製、「Gasch
rom Q」)を使用してガスクロマトグラフィー分析
を行った結果、D−ガラクトース、D−グルコースおよ
びL−ラムノースによって得られる化合物と同一の化合
物が検出され、ガラクツロン酸残基のカルボキシル基を
還元した多糖類とそうでない多糖類に結果の比較から、
本発明で使用する多糖類の構成糖は、D−ガラクツロン
酸、D−グルコースおよびL−ラムノースであると判定
でき、その構成モル比も決定することができる。
【0009】次に、本発明の抗HIV剤に使用される多
糖類の製造方法について説明する。通常、上記多糖類
は、特開平7−90003号公報記載のアゾトバクター
・ベイジェリンキィーTNM1株(通商産業省工業技術
院生命工学工業技術研究所において、受託番号「FER
M BP−4194」として、平成5年2月18日から
国際寄託され保管されている。)またはその変異株によ
る微生物培養により、その培養物から採取される。上記
変異株は、紫外線、X線等の放射線、または、エチルメ
タンスルホン酸(EMS)、N−メチル−N´−ニトロ
−N−ニトロソグアニジン(MNNG)等の化学的突然
変異誘発物質の様な公知の突然変異誘発手段により発生
させることができる。
【0010】上記菌株を用いた微生物培養について、さ
らに詳細に説明する。本発明で用いる多糖類を産生する
微生物を培養するための培地としては、アゾトバクター
(Azotobacter)属に属する微生物が生育で
き、上記多糖類を生産する炭素源、窒素源、無機塩類及
び微量栄養源を適量含有するものであれば特に制限され
ない。炭素源としては、グルコース、ラクトース、マル
トース、キシロース、マンニット、サッカロース、ラム
ノース、アラビノース、トレハロース、ラフィノースな
どが使用される。窒素源としては、硝酸塩、アンモニウ
ム塩、尿素などの合成化合物、ポリペプトン、コーンス
ティープリカー、酵母エキス、肉エキス、脱脂大豆抽出
物、ペプチド、アミノ酸などの天然有機物が使用され
る。無機塩類としては、リン酸塩、カリウム塩、硫酸
塩、マグネシウム塩などが使用される。微量栄養源とし
ては、酵母エキス、各種ビタミン類などが使用される。
またさらに、培地には、必要に応じ、鉄塩、カルシウム
塩、マンガン塩などを添加することができる。
【0011】培地の状態は、固体でも液体でも構わな
い。液体培地を使用する場合には、静置培養でもよい
が、振盪培養、通気撹拌培養の方がより高収量に多糖類
を得ることができる。培養時のpHは、微生物が生育で
きて、本発明で用いる多糖類を生産し得るpH、であれ
ば特に制限されないが、通常は4〜8のpHが適切であ
る。培養温度についても特に制限されないが、通常は2
0〜35℃が適切である。培養時間は、本発明で用いる
多糖類の生産量が最大に達する期間が選ばれるが、通常
は1〜7日が適切である。
【0012】上記の培養方法で得られた培養物から、多
糖類を採取する方法としては、従来公知の方法を採用す
ることができる。たとえば、まず、遠心分離やろ過など
により、培養物から菌体を除去した後、得られた培養液
にメタノール、エタノール、イソプロパノール、アセト
ンなどの有機溶媒を加えて沈殿を生じさせる。次いで、
沈殿物を水に溶解させた後、水に対して透析を行ない、
通風乾燥、熱風乾燥、噴霧乾燥、ドラム乾燥、減圧乾
燥、凍結乾燥などの方法により、透析内液を乾燥して多
糖類を回収する。上記の採取方法の他に、多糖類以外の
成分を、限外ろ過により培養液から除去し、得られた濃
縮液を上述の乾燥工程に供する方法を採用してもよい。
さらに、必要に応じ、通常の多糖類の精製法に従って精
製することにより、高純度精製品を得ることもできる。
精製法としては、イオン交換、ゲルろ過、アフィニティ
ーなどの各種のカラムクロマトグラフィー、4級アンモ
ニウム塩による沈殿や塩析、有機溶媒による沈殿などが
採用される。
【0013】本発明で用いる多糖類の重合度は、製造時
の培地組成、採取法などの条件を調節することによって
変化させることができる。また、TFA、ギ酸、塩酸な
どを使用しかつ条件を調節することにより、採取品や精
製品を加水分解することもできる。さらに、具体的な方
法として、加圧下での加温や、超音波処理などを行って
重合度を変化させても、好適な結果が得られる。したが
って、上記多糖類の分子量は、約1×103 〜10×1
6 の範囲で自由に設定することが可能である。
【0014】このようにして得られる、本発明で用いる
多糖類は、高い抗HIV活性を有しており、しかも、血
液抗凝固性をもたない。なお、たとえば、デキストラン
硫酸、レンチナン硫酸、カードラン硫酸などのように、
本発明で用いる多糖類も硫酸エステル化を行なうことは
可能であるが、この場合、抗HIV活性を有してはいて
も、血液抗凝固性が生じてしまうので、好ましくない。
また、ラットにおける経口急性毒性については、5g/
kg投与しても死亡例がなく、体重増加も対照群と同じ
であり、しかも、外観や剖検上も全く異常が認められな
かったので、安全性が高いといえる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。
【0016】多糖類の製造例1 500ml容の坂口フラスコに表1に示す組成の培地を
100ml入れ、121℃で20分間湿熱滅菌後、表1
に示す組成の培地で試験管にて3日間液体振盪培養して
いたアゾトバクター・ベイジェリンキィー(Azoto
bacterbeijerinckii)TNM1株
(FERM BP−4194)を、一白金耳分植菌し、
振盪数毎分110ストローク、28℃で1日間レシプロ
振盪培養を行った。
【0017】
【表1】 培地組成(重量%) スクロース 3 % 硝酸ナトリウム 0.3 % リン酸一水素カリウム 0.15 % 硫酸マグネシウム・七水和物 0.05 % 硫酸鉄・七水和物 0.001 % 塩化カルシウム・二水和物 0.1 % pH 6.5
【0018】上記表1と同様の組成培地6リットルを入
れて前記と同様の滅菌を行った10リットル容のジャー
ファーメンターに、上記で得られた培養液300mlを
接種し、温度28℃、通気量6リットル/minの条件
下で、5M水酸化ナトリウムを用いて系中のpHを7に
保ちながら、70時間通気撹拌培養を行った。なお、回
転数は、培養24時間目までは400rpm、それ以降
70時間までは700rpmとした。
【0019】得られた培養物を水で10倍に希釈し、9
0℃まで加温した後、遠心分離により菌体を除去した。
得られた培養上清分について、残留培地成分などの多糖
類以外の成分が除去されるまで、クロスフロー方式の限
外ろ過を繰り返した。限外ろ過には、東ソー社製、限外
ろ過システム「UF−LMSII」(分画分子量:3×1
6 )を使用した。限外ろ過膜を透過しなかった濃縮液
を凍結乾燥し、培地1リットル当たり、約12g(原料
スクロースに対し約4割の収率)の単一な多糖類を得
た。なお、多糖類の単一性の確認は、GPCモードの高
速液体クロマトグラフィーを使用して行った。
【0020】旭化成社製「Asahipak GFA−
7MF」をカラムを用い、0.1M硝酸ナトリウム水溶
液を移動相とした高速液体クロマトグラフィーを使用し
て、上記多糖類の分子量を測定した結果、多糖類のクロ
マトグラフのピークトップの保持時間は、分子量既知の
プルランを標準サンプルとして作成した分子量−保持時
間標準曲線において、分子量約2×106 に相当する値
を示した。
【0021】また、上記の多糖類について、各構成糖ま
で加水分解を行い、アルジトールアセテートに誘導した
後、ガスクロマトグラフィー分析を行った。予め作成し
た検量線と各構成糖のピーク面積から求めた構成糖のモ
ル比、ならびに、m−フェニルフェノール法により求め
たガラクツロン酸含有量から、各構成糖のモル比は、D
−ガラクツロン酸:L−ラムノース:D−グルコ−ス=
0.9:1:1であった。
【0022】またさらに、多糖類の水酸基の修飾につい
て分析するため、0.01M水酸化カリウムおよび0.
13M塩化カリウムの水溶液中、室温で5時間の条件下
で、上記で得られた多糖類を脱アシル化処理した。処理
試料について、高速液体クロマトグラフィー分析を行っ
た結果、酢酸カリウム水溶液を分析した場合のピークと
同じ保持時間を有するピークが検出された。予め作成し
た検量線とそのピーク高さとから、多糖類のO−アセチ
ル基含有量を求めた結果、多糖類全体に対して約10重
量%であった。なお、脱アシル化処理した多糖類の赤外
吸収スペクトルを測定した結果では、1730cm-1
近のピークが消失していた。
【0023】多糖類の製造例2 製造例1で得られた多糖類を、0.01M水酸化カリウ
ムおよび0.13M塩化カリウムの水溶液中、室温で5
時間の条件下で、脱アセチル化処理した後、中和し、限
外ろ過による脱塩を行い、凍結乾燥して脱アセチル化し
た多糖類を得た。
【0024】多糖類の製造例3 製造例1と同様な操作を行なって得られた通気撹拌培養
後の培養物を、10%硫酸を用いてまずpH4.5に調
整し、121℃で60分間の湿熱滅菌した後、遠心分離
により菌体を除去した。以下、製造例1と同様な処理を
行って、培地1リットル当たり、約11gの単一な多糖
類を得た。ただし、限外ろ過には、東ソー社製、限外ろ
過システム「UF−LMSII」(分画分子量:1×10
5 )を使用した。得られた多糖類について、製造例1と
同様にして構成糖のモル比を求めた結果、D−ガラクツ
ロン酸:L−ラムノース:D−グルコース=1:1:1
であった。また、分子量は5×105 であった。
【0025】多糖類の製造例4 製造例3で得られた多糖類を製造例2と同様に処理して
脱アセチル化した多糖類を得た。
【0026】実施例1 (抗HIV活性の測定) 多糖類の抗HIV活性を、MT−4細胞のHIV感染に
よる細胞障害性の抑制を指標としたマイクロプレート法
によって調べた。製造例1〜4で得た多糖類を、それぞ
れ濃度が2000μg/mlとなるように10%FCS
含有RPMI1640培地に溶解し、一試料当たり一枚
の丸底96ウェルマイクロプレートを使用して、マイク
ロプレートの左端8ウェルに200μlずつ加えた。残
ウェルには10%FCS含有RPMI1640培地を1
00μlずつ入れておいた。8連ピペットを用いて左端
のウェルから100μlを取り、右隣のウェルに移して
よくかきまぜた。この操作を繰り返して、試料の2倍段
階希釈液(100μl/ウェル12段階)を調製した。
対数増殖期のMT−4細胞,600万個を、極少量の1
0%FCS含有RPMI1640培地に懸濁し、そこに
HIV(HTLV−III )を100TCID50/mlと
なるように加え、37℃で1時間吸着させた。吸着後、
10mlの10%FCS含有RPMI1640培地を加
えて均一に懸濁させ、所定の濃度に調製された試料液が
入っている各ウェルに対し、100μl/ウェルずつ添
加し、5%CO2 の存在下、37℃で培養した。感染6
日目に、MT−4細胞の生細胞数を調べ、試料無添加に
おける非感染MT−4細胞の生細胞数、に対する比率を
計算して、生細胞率(%)を求めたところ、いずれの製
造例で得た多糖類を用いた場合においても、試料濃度が
3.40625μg/ml以上であると、生細胞率は1
00%を示した。また、試料無添加の場合の非感染MT
−4細胞の生細胞と試料添加の場合の非感染MT−4細
胞の生細胞との間には、試料濃度に関係なく差は殆ど認
められなかった。
【0027】実施例2 (血液抗凝固性の有無) 多糖類の血液抗凝固性を、活性化部分トロンボプラスチ
ン時間(APTT)を測定することにより調べた。3.
8%クエン酸ナトリウム液0.5mlに、正常人より採
血した血液4.5mlを加えた。この液を、3,300
rpmにて10分間遠心を行って、血漿を採取した。採
取した血漿0.1mlに、セライト浮遊液(セライト
0.7gを生理食塩水100mlに浮遊させたもの)
0.1mlを加え、1分間振り混ぜた。これにケファリ
ン浮遊液0.1mlを加え、37℃で6分間静置した
後、0.025M塩化カルシウム液0.1mlを吹き込
み、凝固するまでの時間を測定したところ、約45秒で
あった。次に製造例1〜4で得た多糖類0.5mgを含
む3.8%クエン酸ナトリウム液0.5mlを用いて、
上記と同じ操作を行なったところ、いずれの多糖類を用
いた場合であっても凝固時間は40〜50秒であった
が、デキストラン硫酸ナトリウム(S含量:約17%、
分子量:約30,000)を用いて上記と同じ処理を行
なったところ、その凝固時間は約200秒であった。以
上の結果から明らかな通り、デキストラン硫酸ナトリウ
ムでは血液抗凝固性が認められたが、本発明で用いる多
糖類については、血液抗凝固性は認められなかった。
【0028】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、微生物生
産多糖類を有効成分とする、高い抗HIV活性を有し、
しかも、血液抗凝固性を示さない抗HIV剤を提供する
ことができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構成糖が、D−ガラクツロン酸、L−ラ
    ムノースおよびD−グルコースの3種からなり、その構
    成モル比が、D−ガラクツロン酸:L−ラムノース:D
    −グルコース=0.6〜1.0:0.8〜1.2:0.
    8〜1.2である多糖類を有効成分とすることを特徴と
    する抗人免疫不全症ウイルス剤。
  2. 【請求項2】 多糖類の各構成糖の結合様式が実質的に
    1、3結合(または1→3)であることを特徴とする請
    求項1に記載の抗人免疫不全症ウイルス剤。
  3. 【請求項3】 ゲルろ過クロマトグラフィーを用いて測
    定した多糖類の分子量が、約1×103 〜10×106
    である請求項2記載の抗人免疫不全症ウイルス剤。
JP18627195A 1995-06-28 1995-06-28 抗人免疫不全症ウイルス剤 Pending JPH0912460A (ja)

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