JPH0912423A - 水性組成物 - Google Patents

水性組成物

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JPH0912423A
JPH0912423A JP18100195A JP18100195A JPH0912423A JP H0912423 A JPH0912423 A JP H0912423A JP 18100195 A JP18100195 A JP 18100195A JP 18100195 A JP18100195 A JP 18100195A JP H0912423 A JPH0912423 A JP H0912423A
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hinokitiol
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urea
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Hiroyuki Yano
弘幸 矢野
Mitsuyo Asai
光代 浅井
Kumiko Kato
久美子 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ヒノキチオールまたはその塩および尿素を配
合したことを特徴とする水性組成物。 【効果】 ヒノキチオールの抗菌性を高めた水性組成物
を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水性組成物に関し、さら
に詳しくはヒノキチオールの抗菌性を高めた抗菌性の水
性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】抗菌物質は飲食物の保存性を向上させる
ため、化粧品の微生物汚染を防ぐため、あるいは皮膚の
清潔さを保つためなどの目的で、従来、主として化学的
合成品、例えば安息香酸、ソルビン酸、デヒドロ酢酸ま
たはこれらの塩などが使用されている。しかし、これら
の抗菌物質は副作用が懸念されるため、その用途と使用
量が制限されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、安全性の高
い天然物由来の抗菌作用が見直されるようになってき
た。これらの天然物由来のものは、その抗菌効果に比し
て毒性が低く安心して使用できるという利点を有してい
る。しかしながら、これらに含まれる個々の抗菌成分に
ついては必ずしも抗菌作用が十分とは言えなかった。従
って、天然物に由来する抗菌物質を用いて、毒性が低く
抗菌作用の強い抗菌性の水性組成物が望まれていた。本
発明は毒性が低くかつ抗菌作用の強い抗菌性の水性組成
物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は抗菌力を有
し、抗菌範囲も広く、しかも皮膚に対する刺激は少ない
等の皮膚科学的に重要な薬理作用を有するヒノキチオー
ルに着目し鋭意検討した結果、ヒノキチオール及びその
塩に尿素を配合することによりヒノキチオールの抗菌性
を高めることを見いだし本発明を完成した。
【0005】本発明に用いられるヒノキチオールは、歯
槽膿漏に対する治療効果や予防効果、口臭除去の効果が
あることから歯磨き剤や歯槽膿漏治療薬に使用されてい
るほか、白癬症治療剤、円形脱毛症の治療剤、育毛剤な
どに利用されている。
【0006】本発明の水性組成物にはヒノキチオールま
たはその塩を0.0001〜1w/w%配合する。配合
量が0.0001w/w%よりも少ないと十分な抗菌性
が得られず、1w/w%を越えてもそれ以上の効果は得
られないので経済的でない。なお、配合量の下限につい
ては0.001w/w%が好ましく、0.001w/w
%以上配合することにより優れた抗菌性が得られる。上
限については0.5w/w%が好ましく、0.5w/w
%を越えると抗菌性の上昇は少なくなる。ヒノキチオー
ルの塩としてはナトリウム塩などが挙げられる。
【0007】尿素は保湿剤として化粧料等に使用されて
いるが、ヒノキチオール及びその塩に尿素を配合すると
ヒノキチオールの抗菌性を飛躍的に高めることができ
る。尿素の配合量は0.1〜20w/w%であり、0.1
w/w%よりも少ないと十分な抗菌性の向上効果が得ら
れず、20w/w%を越えてもそれ以上の効果は得られ
ないので経済的でない。なお、配合量の下限については
0.5w/w%が好ましく、0.5w/w%以上配合す
ることにより優れた抗菌性が得られる。上限については
10w/w%が好ましく、10w/w%を越えると抗菌
性の上昇は少なくなる。
【0008】本発明の水性組成物は化粧品としては、例
えば化粧料、ハンドクリーム、ボディローション、マニ
キュア、乳液、浴用剤、シャンプー、ヘアリンス、ヘア
クリーム、ヘアローション、ヘアトニック、ヘアセッテ
ィング剤、育毛剤、養毛剤、パーマネントウエーブ用
剤、染毛剤、ヘアマニキュア、毛髪着色剤、練り歯磨
き、口紅、リップクリーム、口中清涼剤、口臭予防剤な
どに使用できる。医薬品としては、例えば歯周病、虫
歯、口内炎、口臭を治療、予防するうがい薬、切傷、火
傷、潰瘍などの感染予防、治癒促進のための外用膏薬、
その他点鼻薬、坐剤、注射剤などとしても有利に利用で
きる。
【0009】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。
【0010】実施例1 ヒノキチオール0.005w/w%、尿素5w/w%を
滅菌精製水に溶かし、全量を100gに調製し水性組成
物を得た。 比較例1−1 ヒノキチオールを0.005w/w%を滅菌精製水に溶
かし、全量を100gに調製し水性組成物を得た。 比較例1−2 尿素を5w/w%を滅菌精製水に溶かし、全量を100
gに調製し水性組成物を得た。
【0011】<比較実験1>実施例1、比較例1−1、
1−2で調製した水性組成物10gを滅菌した小瓶に無
菌的に分注した。予め菌数を調整した緑膿菌(P.aerugi
nosa)を水性組成物に接種し、菌数が106個/gにな
るように調整し試験液とした。このようにして得た試験
液を0.1ml分取し、SCDLP寒天培地上にコンラ
ージ棒で塗抹し、生残菌数の観察を行った。生残菌数の
観察はその都度試験液を平板塗抹し、0日目、7日目、
9日目、14日目に行った。水性組成物1g中の生残菌
数の結果を表1に示した。
【0012】
【表1】 比較例1−1、比較例1−2においては生残菌数の減少
は認められないが、実施例1では生残菌数の減少が顕著
に認められた。このことより、ヒノキチオールに尿素を
添加することによりヒノキチオールの抗菌スペクトルが
広がっていることがわかる。
【0013】<比較実験2>実施例1、比較例1−1、
1−2を用いて、接種菌をサルモネラ(S.typhimuriu
m)として、比較実験1と同一の実験を行った。結果を
表2に示した。
【0014】
【表2】 比較例1−1、比較例1−2においては生残菌数の減少
は認められないが、実施例1では生残菌数の減少が顕著
に認められ、14日目には生残菌数がなしになった。こ
のことより、比較実験1と同様にヒノキチオールに尿素
を添加することによりヒノキチオールの抗菌スペクトル
が広がっていることがわかる。
【0015】<比較実験3>実施例1、比較例1−1、
1−2を用いて、接種菌を黄色ブドウ球菌(S.aureus
として、比較実験1と同一の実験を行った。結果を表3
に示した。
【0016】
【表3】 比較例1−2は生残菌数の減少は認められなかった。実
施例1と比較例1−1を比較すると生残菌数の減少が実
施例1の方が顕著に早いことがわかる。
【0017】<比較実験4>実施例1、比較例1−1、
1−2を用いて、接種菌をカンジタ(C.albicans)とし
て、比較実験1と同一の実験を行った。結果を表4に示
した。
【0018】
【表4】 比較例1−2は生残菌数の減少は認められなかった。実
施例1と比較例1−1を比較すると生残菌数の減少が実
施例1の方が顕著に早いことがわかる。
【0019】実施例2 ハンドクリーム 成分(A) 流動パラフィン 9g セトステアリルアルコール 4g ポリオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油 1.5g ステアリン酸モノグリセリド 1.5g ステアリン酸 1g 1,3−ブタンジオール 5g メチルポリシロキサン(100cps) 2g ヒノキチオール 0.5g 成分(B) 水酸化ナトリウム 0.1g 尿素 10g 精製水 適量 全量 100g 成分(A)を70〜75℃に加温溶解し、成分(B)も
同様に加温する。加温した成分(A)を成分(B)に添
加し乳化処理後ハンドクリームを得た。実施例1と同様
に抗菌性に優れ、使用中にハンドクリームの微生物汚染
も起こらなかった。
【0020】 実施例3 ボディーローション 成分(A) スクワラン 6g ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 2g ポリオキシエチレン(2)セチルエーテル 2g セタノール 1.5g グリセリン 10g エデト酸ナトリウム 0.1g 成分(B) 尿素 3g ヒノキチオール 0.05g 精製水 適量 全量 100g 成分(A)を70〜75℃に加温溶解し、成分(B)も
同様に加温する。加温した成分(A)を成分(B)に添
加し乳化処理後ボディーローションを得た。実施例1と
同様に抗菌性に優れ、使用中にボディーローションの微
生物汚染も起こらなかった。
【0021】実施例4 シャンプー ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリ
ウム9g ラウリルジメチルアミノ硫酸ベタイン 3g ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメ
チルアンモニウムクロリドエーテル0.5g 乳酸 0.1g パラベン 0.1g 尿素 3g ヒノキチオール 0.001g 精製水 適量 全量 100g 全ての成分を70〜75℃加温溶解しシャンプーを得
た。実施例1と同様に抗菌性に優れ、使用中にシャンプ
ーの微生物汚染も起こらなかった。また、フケ防止効果
も見られた。
【0022】実施例5 コンディショナー 成分(A) 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.5g 塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 0.5g セトステアリルアルコール 4g ステアリン酸モノグリセリド 2g 流動パラフィン 2g メチルポリシロキサン(10cps) 1g 成分(B) 尿素 3g ヒノキチオール 0.02g 精製水 適量 全量 100g 成分(A)を70〜75℃に加温溶解し、成分(B)も
同様に加温する。加温した成分(A)を成分(B)に添
加し乳化処理後コンディショナーを得た。実施例1と同
様に抗菌性に優れ、使用中にコンディショナーの微生物
汚染も起こらなかった。また、フケ防止効果も見られ
た。
【0023】実施例6 セッティングジェル 成分(A) カルボキシルポリマー 0.5g トリエタノールアミン PH6.8に調整する量 精製水 適量 成分(B) ポリビニルピロリドン 1g ジエチル硫酸ビニルピロリドン・N、N−ジメチルアミ
ノエチルメタアクリル酸共重合体1.5g ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.3g 尿素 0.5g ヒノキチオール 0.001g 全量 100g 成分(B)を完全に膨潤させた成分(A)に分散させ、
セッティングジェルを得た。実施例1と同様に抗菌性に
優れ、使用中にセッティングジェルの微生物汚染も起こ
らなかった。
【0024】実施例7 パーマネントウエーブ第2剤 臭素酸ナトリウム 7g クエン酸 0.005g クエン酸ナトリウム 0.05g ポリオキシエチレン(10)ソルビタンモノオレート 0.5g 2%キサンタンガム水溶液 5g 尿素 1g ヒノキチオールナトリウム 0.01g 精製水 適量 全量 100ml 全ての原料を精製水に溶解させ、パ−マネントウエーブ
第2剤を得た。実施例1と同様に抗菌性に優れ、使用中
にパ−マネントウエーブ第2剤の微生物汚染も起こらな
かった。
【0025】実施例8 育毛剤 成分(A) 塩化カルプロニウム 1g 尿素 5g サリチル酸 0.2g 酒石酸ナトリウム 0.5g 精製水 適量 成分(B) ヒノキチオール 0.1g 酢酸トコフェロール 0.1g ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレー
ト0.5g 95%エタノール 50ml 全量 100ml 成分(A)を成分(B)に徐々に攪拌しながら添加し、
育毛剤を得た。実施例1と同様に抗菌性に優れ、使用中
に育毛剤の微生物汚染も起こらなかった。また、育毛効
果の向上も見られた。
【0026】
【発明の効果】ヒノキチオールの抗菌性を高めた水性組
成物を得ることができる。化粧品として用いると微生物
汚染を防ぎ、皮膚の清潔さを保つことができる。また、
シャンプーなどの毛髪化粧品として用いるとフケ防止効
果が得られる。また、育毛剤として使用すると育毛効果
を向上させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 9/08 A61K 9/08 M 31/12 ADB 31/12 ADB 47/18 47/18 Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒノキチオールまたはその塩および尿素
    を配合したことを特徴とする水性組成物。
  2. 【請求項2】 ヒノキチオールまたはその塩を0.00
    01〜1w/w%および尿素を0.1〜20w/w%配
    合したことを特徴とする請求項1記載の水性組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2785541A1 (fr) * 1998-11-09 2000-05-12 Oreal Systeme a activite antimicrobienne et son utilisation, notamment dans les domaines cosmetique et dermatologique
FR2821746A1 (fr) * 2001-03-12 2002-09-13 Oreal Utilisation de complexes formes par l'association d'un derive de la tropolone et d'un sel metallique divalent comme agents de lutte contre les etats desquamatifs du cuir chevelu

Cited By (4)

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WO2002072048A3 (fr) * 2001-03-12 2004-01-22 Oreal Utilisation de sels divalents de tropolone pour le traitement des cheveux

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