JPH09123907A - 中心ピン引張り装置 - Google Patents

中心ピン引張り装置

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JPH09123907A
JPH09123907A JP28562595A JP28562595A JPH09123907A JP H09123907 A JPH09123907 A JP H09123907A JP 28562595 A JP28562595 A JP 28562595A JP 28562595 A JP28562595 A JP 28562595A JP H09123907 A JPH09123907 A JP H09123907A
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JP
Japan
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vibration
center pin
liner
mandrel
manganese
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Application number
JP28562595A
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English (en)
Inventor
Mitsuaki Mori
光顕 森
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Hitachi Ltd
Hitachi Plant Technologies Ltd
Original Assignee
Hitachi Techno Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鉄道車両のマンガン・ライナを貼り付けた中心
ピン引張り装置で、運転手に大きな振動・騒音を与えて
いるため、これを除去する。 【解決手段】車体1と台車2間に車体より降ろした中心
ピン3を設け、台車枠7と心皿5間の摺動部には、ライ
ナ9を装着し、心皿5と中心ピン3間に防振ゴム6を挿
入したけん引力伝達装置において、心皿5の上端と中心
ピン3間および心皿5の下端と心皿押え金具4との間に
防振ゴム6を介在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】鉄道車両用の中心ピン引張り
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は心皿と中心ピンの間には、防振ゴ
ムが用いられていなかった。
【0003】乗り心地を良くしたいとか、機器に伝達さ
れる衝撃の緩和のため、心皿と中心ピン間に防振ゴムが
挿入されるようになってきた。(実開昭56−51666 号公
報は電車用のもので防振ゴムは挿入されているが、車体
の上下変位をゴムで吸収するようにしたものである。)
ところが、走行中に心皿が、中心ピンのつば部分とがぶ
つかるような、大きな音がすることがあった。このため
そのギャップ(心皿と中心ピンつば部とのすき間)を小
さくし、シムとライナを挿入した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】使用し始めてから、早
いものでは、6ケ月程度経過した頃から再び音が出始め
た。その原因として、心皿と中心ピン間の上下方向ギャ
ップの増加およびマンガン・ライナ同士のなじみ(当り
率)が向上したことが考えられる。車体の上下振動が発
生した際、マンガン・ライナ同士の摩擦力が強い時に
は、摺動を起さずにいる(スティック状態)が、さらに
車体・台車間の相対変位が増加すると、その変位を、心
皿・中心ピン間の防振ゴムで吸収できなくなり、ゴムの
反発力により、マンガン・ライナ部分はスリップを起す
ことになる。その結果、心皿が上方または下方に動くこ
とになり、中心ピンのつばや心皿押え金具に当り大きな
衝突音を発生させることになる。
【0005】本発明の目的は、この衝撃音を運転室に伝
達させないようにすることで、発生源である衝突をなく
すこと、あるいは衝突を小さなものとするとともに運転
室への振動や騒音の伝達を絶縁することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】マンガン・ライナ面のス
ティック状態のときに防振ゴムに蓄えられた反発力が、
スリップ状態のときに発散されるのに伴い心皿が、中心
ピンのつばあるいは心皿押え金具に当り音を発生するの
で、常に心皿上下部のギャップをなくすような構造とす
ること、あるいは衝突をしても、軟らかく受け止めるよ
うな防振ゴムを心皿下部に介在させることにより、衝突
音を減らすとともに、中心ピンを経由して運転室に伝達
される振動を絶縁することができる。また、ライナ面の
スティックとスリップ状態の時の摩擦力の変化の大きさ
が大きいと防振ゴムに蓄えられる反発力が大きくなるの
で、スティックとスリップ状態における摩擦力の変化を
小さくするようにすることが、別案として考えられる。
マンガン・ライナ面に潤滑剤を塗布したところ、この音
は消えてしまったという実験結果がある。しかし実用
上、潤滑剤を常に塗布する必要があり、その分、保守が
増大するという欠点を有する。日本国鉄では、車両の摺
動部分に耐摩レジンが採用されていたことはあるが、石
綿の公害性やその摩耗寿命から現在では、マンガン・ラ
イナが主流である。マンガン・ライナに比べ、耐摩レジ
ンの摩擦係数が小さく今回のスティック,スリップ現象
をある程度押え込むことができるのではないかとの見方
もできるが、前述に如く、摩耗寿命に問題があり輸出車
両には使用していない。
【0007】心皿の上下ストッパ間に防振ゴムを介在さ
せ、そのゴムに初期圧縮を与え、心皿と上下ストッパ間
のギャップを小さくし衝突による衝撃音の緩和をはかる
とともに、中心ピンを経路とする運転室への振動や騒音
の絶縁をはかることができる。
【0008】また、スティック,スリップを起す原因と
なっているマンガン・ライナの代りに、摩擦係数が格段
に小さく(約1/5〜1/20)かつ耐摩耗性の高いフ
ッ素樹脂(テフロンなど)を使用することにより、ステ
ィック時とスリップ時の摩擦力を小さくできるので、心
皿の上下ストッパに防振ゴムを入れなくとも、ゴム板の
反発力による心皿の衝突音を消すことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は機関車の場合を示し、車体
1と台車2との間に、台車で発生させたけん引力伝達装
置である中心ピン3が車体下部に取り付けられ台車内ま
で降ろされている。従来の中心ピン3の下部詳細を示し
たものが図2である。中心ピン3の下端にはマンガン・
ライナ8をはり付けた心皿5があり、中心ピン3との間
に防振ゴム6を設けている。心皿5は心皿押え金具4で
支持されている。一方、マンガン・ライナ9をはり付け
た台車枠7で作られたスペースの中に心皿5がはめ込ま
れており、マンガン・ライナ8と9の間で、車体台車間
の相対変位を摺動させている。同時に台車で発生させた
けん引力は台車枠7からマンガン・ライナ9,8と伝達
され、心皿5を経て筒形防振ゴム6、そして中心ピン3
へと伝えられる。防振ゴム6は台車で発生した振動や衝
撃を吸収するよう設けられている。心皿5の上部は中心
ピン3のつばとの間、下部は心皿押え金具4との間にラ
イナ10を設けて、心皿の上下方向の動きを止めるよう
にしている。曲線通過時には、台車と車体間で相対的に
回転を起しており、この相対角度する分だけ、心皿5と
中心ピン3の間で回転を起すことになる。すなわち、ラ
イナ10の部分では、回転摺動ができるようにギャップ
を設ける必要がある。機関車運転中にライナ10の摩耗
が進展して心皿5の上下のギャップが大きくなると、マ
ンガン・ライナ8と9の面で、スティックとスリップを
繰り返すようになり、スティック時に筒形防振ゴム6に
蓄えられた変位量により生ずる反発力で、心皿5がライ
ナ10を介して中心ピン3のつばや心皿押え金具に衝突
を起し、これが、中心ピン3に伝達され、さらに車体の
運転室にいる運転手に届くことになる。
【0010】図3は本発明の実施案で、心皿5の上下の
ライナ10と心皿3のつばおよび心皿押え金具4との間
に防振ゴム11を介在させたものである。使用中にライ
ナ10が摩耗を起し、ギャップができたとしても、防振
ゴム11に初期圧縮をして組立ててあるため、実際には
ギャップができにくい。マンガン・ライナ8,9でステ
ィック,スリップが発生して心皿5が上下に振動を起し
ても、防振ゴム11が緩衝材として働くため、中心ピン
にはその振動や音は殆ど伝わらない。
【0011】実際に大きな音や振動を運転室で感じる機
関車に、防振ゴム11を追加して走行試験を実施したと
ころ、気になっていた音や振動は消えたことがわかっ
た。
【0012】図2の8と9は、マンガン鋼からなるマン
ガン・ライナであるがマンガン鋼より摩擦係数の小さい
フッ素樹脂製ライナを使用することにより、図2と構造
を変更することなく(但し、マンガン・ライナは溶接し
ていたがテフロンの場合、ボルト付にするなどの変更は
必要となる)、また、図3に示したような防振ゴム11
を必要としない。先に述べたように、マンガン・ライナ
に潤滑剤、例えば、油を塗布する装置を取り付けた場
合、音が消えることは実証ずみであるが、給油の保守が
必要な他、ごみや砂が油により付着して離れにくいと
か、油の量が少しでも多過ぎると筒形防振ゴム6にかか
り、その寿命を短くする心配がある。
【0013】図4はスティックとスリップを繰り返し
て、振動を起す説明図である。ベルト状の動きは、台車
・車体間の相対変位に相当し、自励振動となる。今回の
場合には、ばねは筒形防振ゴム6の剪断方向ばね定数に
相当し、ベルト面は台車枠側マンガン・ライナである。
Fは台車で発生させた引張り力である。心皿の振動を規
制するのがストッパであり、音は心皿の質量がストッパ
に衝突して発生するものである。
【0014】
【発明の効果】運転手に大きな振動や騒音を与えていた
中心ピン式引張り装置に対し、防振ゴムを心皿上下,中
心ピンのつば部と心皿押え金具間に介在させることによ
り、振動や騒音を低減(体で感じる騒音は消滅)させ
る。
【0015】代案として、図2のマンガン・ライナの代
りに、フッ素樹脂製ライナを用いることにより、運転室
に伝達されていた振動や騒音を低減させることができ
る。
【0016】マンガン・ライナに潤滑剤を塗布して、振
動,騒音を抑制する方式に比べ、塗布のための潤滑剤の
供給などのメンテナンスが不要になる他、例えば、油付
着などによる二次的悪影響(砂,ほこりの推積化,周囲
のゴムの劣化など)を防止する。
【図面の簡単な説明】
【図1】機関車全体に対し中心ピンの位置を示した正面
図。
【図2】従来の中心ピン部の断面図。
【図3】本発明の一実施例を示す中心ピン部の断面図。
【図4】振動発生の説明図。
【符号の説明】
1…車体、2…台車、3…中心ピン、4…心皿押え金
具、5…心皿、6,11…防振ゴム、7…台車枠、8,
9,10…ライナ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体と台車間に前記車体より降ろした中心
    ピンを設け、台車枠と心皿間の摺動部には、マンガン・
    ライナを装着し、前記心皿と前記中心ピン間に防振ゴム
    を挿入したけん引力伝達装置において、前記心皿の上端
    と前記中心ピン間および前記心皿の下端と心皿押え金具
    との間に防振ゴムを介在させたことを特徴とする中心ピ
    ン引張り装置。
  2. 【請求項2】車体と台車間に車体より降ろした中心ピン
    を設け、台車枠と心皿間に相対変位を有するけん引力伝
    達装置において、前記台車枠と前記心皿間の摺動部の材
    料としてフッ素樹脂テフロンを用いたことを特徴とする
    中心ピン引張り装置。
JP28562595A 1995-11-02 1995-11-02 中心ピン引張り装置 Pending JPH09123907A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013136538A1 (ja) * 2012-03-14 2013-09-19 株式会社 日立製作所 軌条車両
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