JPH09123620A - 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法 - Google Patents

感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法

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JPH09123620A
JPH09123620A JP7280483A JP28048395A JPH09123620A JP H09123620 A JPH09123620 A JP H09123620A JP 7280483 A JP7280483 A JP 7280483A JP 28048395 A JP28048395 A JP 28048395A JP H09123620 A JPH09123620 A JP H09123620A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 感度が高く、特にメタルソースと反応させる
ことで受像材料上にキレート画像を形成させ高濃度で画
像保存性の良好な画像を与える感熱転写記録材料及び感
熱転写記録方法の提供。 【解決手段】 支持体上に少なくとも下記一般式(1)
で表される色素を含有する感熱転写記録材料及び感熱転
写記録方法。 式中、Xは少なくとも2座のキレート形成可能な基又
は原子の集まりを表し、Yは5員もしくは6員の芳香族
炭化水素環又は複素環を形成する原子の集まりを表し、
、Rは水素原子、ハロゲン原子又は1価の置換基
を表す。nは0、1、2を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱転写記録材料
及び感熱転写記録方法に関し、更に詳しくは高濃度で画
像安定性が良好な画像を得るための画像記録材料、及び
この感熱転写記録材料を用いて効率的に画像安定性の良
好な画像を記録することができる感熱転写記録方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、カラーハードコピーを得る方
法として、インクジェット、電子写真、感熱転写、ハロ
ゲン化銀感光材料等によりカラー画像記録技術が検討さ
れている。これらのうち、特に感熱転写材料は、操作や
保守が容易であること、装置の小型化、低コスト化が可
能なこと、更にランニングコストが安いこと等の利点を
有している。
【0003】ところで、熱転写方式の感熱転写記録にお
いては、感熱転写材料に用いられる色素が重要である。
得られた画像の安定性、特に定着性や耐光性を改良する
目的でキレート化可能な熱拡散性色素(以下後キレート
色素と記す)を用いる感熱転写材料及び画像形成方法が
提案されており、例えば特開昭59−78893号、同
59−109349号、同60−2398号の公報に記
載されている。上記特許で開示された、後キレート色素
を用いて形成された画像は耐光性や定着性に優れている
が、感熱転写材料の感度や材料自体の保存性の点では十
分に満足するものではなく更に改良が望まれていた。ま
た、上記特許等で開示された、後キレート色素は2座配
位又は3座配位のキレート色素を形成するものであり、
金属イオンと配位結合する基として発色団のアゾ基を使
用される。これらの色素を用いた感熱転写記録において
は、後キレート色素とキレート色素の間での色相差が大
きい為、画像形成時のキレート反応が不十分な場合には
未反応の後キレート色素の吸収が残存する場合や形成さ
れたキレート色素自体の不整吸収の為にフルカラー画像
を得る場合に色再現上更に改良することが望まれてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、定着
性や耐光性等の画像保存性に優れた画像を得る為の感熱
転写記録材料及びこの記録材料を用いた感熱転写記録方
法の提供にある。及びこの記録材料を用いた感熱転写記
録方法の提供にある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の上記目的は、
下記構成によって達成される。
【0006】(1) 支持体上に少なくとも下記一般式
(1)で表される色素を含有することを特徴とする感熱
転写記録材料。
【0007】
【化3】
【0008】式中、Xは少なくとも2座のキレート形成
可能な基又は原子の集まりを表し、Yは5員もしくは6
員の芳香族炭化水素環又は複素環を形成する原子の集ま
りを表し、R1、R2は水素原子、ハロゲン原子又は1価
の置換基を表す。nは0、1、2を表す。
【0009】(2) 上記一般式(1)で表される色素
において、キレート結合を形成する原子が共に窒素原子
であることを特徴とする前記1記載の感熱転写記録材
料。
【0010】(3) 上記一般式(1)で表される色素
のX=が、下記一般式(2)で表されることを特徴とす
る前記1記載の感熱転写記録材料。
【0011】
【化4】
【0012】式中、Zは少なくとも1つのキレート化可
能な窒素原子を含む基で置換された芳香族性の含窒素複
素環を形成する原子の集まりを表す。
【0013】(4) 支持体上に少なくとも上記一般式
(1)で表される色素を含有する感熱転写記録材料に受
像材料を重ね、該感熱転写材料を画像情報に応じて加熱
し、該色素と金属イオン含有化合物との反応により形成
されるキレート色素によって画像を形成することを特徴
とする感熱転写記録方法。
【0014】(5) 上記一般式(1)のX=が、一般
式(2)で表されることを特徴とする前記4記載の感熱
転写記録方法。
【0015】本発明を更に詳述する。本発明は2座のキ
レート色素を形成することが出来る上記一般式(1)で
表されるメチン色素(以下本発明の色素と記す)を用い
ることを特徴とするが、本発明の目的をより効果的に作
用させる為には少なくとも2座のキレート色素を形成す
ることが出来る一般式(1)で表されるメチン色素にお
いて、キレート結合を形成する原子が共に窒素原子で有
ることが好ましい。
【0016】更にX=として特に好ましくは上記一般式
(2)で表される。
【0017】Yは5員もしくは6員の芳香族炭化水素環
又は複素環を形成する原子の集まりを表し、該環上には
更に置換基を有していても良く、縮合環を有していても
良い。該環の具体例としては3H−ピロール環、オキサ
ゾール環、イミダゾール環、チアゾール環、3H−ピロ
リジン環、オキサゾリジン環、イミダゾリジン環、チア
ゾリジン環、3H−インドール環、ベンズオキサゾール
環、ベンズイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、キノ
リン環、ピリジン環等が挙げられる。これらの環は更に
他の炭素環(例えばベンゼン環)や複素環(例えばピリ
ジン環)と縮合環を形成してもよい。環上の置換基とし
てはアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、
アミノ基、ニトロ基、シアノ基、アシルアミノ基、アル
コキシ基、ヒドロキシ基、アルコキシカルボニル基、ハ
ロゲン原子等であり、それらの基は更に置換されていて
も良い。
【0018】R1、R2は水素原子、ハロゲン原子(例え
ばフッ素原子、塩素原子)又は1価の置換基を表すが、
1価の置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、シア
ノ基、アルコキシカルボニル基、アリール基、ヘテロ環
基、カルバモイル基、ヒドロキシ基、アシル基、アシル
アミノ基等が挙げられる。
【0019】Xは少なくとも2座のキレート形成可能な
基又は原子の集まりを表し、一般式(1)として色素を
形成できるものなら何でもよく、例えば5−ピラゾロ
ン、イミダゾール、ピラゾロピロール、ピラゾロピラゾ
ール、ピラゾロイミダゾール、ピラゾロトリアゾール、
ピラゾロテトラゾール、バルビツール酸、チオバルビツ
ール酸、ローダニン、ヒダントイン、チオヒダントイ
ン、オキサゾロン、イソオキサゾロン、インダンジオ
ン、ピラゾリジンジオン、オキサゾリジンジオン、ヒド
ロキシピリドン、またはピラゾロピリドンが好ましく、
X=としては下記一般式(3)〜(10)で表されるも
のが特に好ましい。
【0020】
【化5】
【0021】式中、R4、R5、R6は水素原子、ハロゲ
ン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子)又は
一価の置換基(例えばアルキル基、アリール基、ヘテロ
環基、アシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、アシ
ルアミノ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アルコキシ
カルボニル基、)を表し、R7は水素原子又は一価の置
換基(例えばアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、ア
シル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、アシルアミノ
基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アルコキシカルボニ
ル基、)を表す。Qは炭素原子または窒素原子を表す。
【0022】以下に一般式(1)で表わされる色素の具
体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0023】
【化6】
【0024】
【化7】
【0025】
【化8】
【0026】
【化9】
【0027】
【表1】
【0028】一般式(1)で表される色素は、特開昭6
3−74688号あるいは特開平3−249752号に
記載の方法で得ることが出来る。以下に合成例を示す。
【0029】合成例1(例示色素D−10の合成) エタノール50ml中の3−エチル−2−(2−N−フ
ェニルアセトアミドビニル)−3−ベンゾチアゾリニウ
ムヨード塩5.0gの懸濁物に3−t−ブチル−1−ピ
リジル−5−ピラゾロン3.0gとトリエチルアミン
2.0mlを添加した。反応混合物を30分間加熱環流
し室温まで冷却し、水50mlを加え析出した粗結晶を
濾過・捕集し、アセトニトリル40mlで再結晶した。
乾燥後の収率は3.9g(68.0%)であり、その融
点は198〜200℃であった。アセトン中でのλma
xは492nmであった。
【0030】本発明の感熱転写材料は支持体上に本発明
の色素を有する感熱転写層から構成される。該感熱転写
層は本発明の色素をバインダーと共に溶剤中に溶解する
ことによって、或いは溶媒中に微粒子状に分散させるこ
とによって感熱転写層形成用インク液を調製し、該イン
クを支持体上に塗布して適宜に乾燥することにより形成
することができる。感熱転写層の厚さは乾燥膜厚で0.
1〜10μmが好ましい。
【0031】前記バインダーとしてはアクリル樹脂、メ
タクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ
スルホン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルアセタール、ニトロセルロース、エチル
セルロース等の溶剤可溶性ポリマーが好ましい。これら
のバインダーは、一種又は二種以上を有機溶媒に溶解し
て用いるだけでなく、ラテックス分散の形で使用しても
よい。バインダーの使用量としては、支持体1m2当り
0.1〜20gが好ましい。
【0032】前記有機溶媒としては、アルコール類(例
えばエタノール、プロパノール)、セルソルブ類(例え
ばメチルセルソルブ)、芳香族類(例えばトルエン、キ
シレン)、エステル類(例えば酢酸エステル)、ケトン
類(例えばアセトン、メチルエチルケトン)、エーテル
類(例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン)等が挙げ
られる。
【0033】前記支持体としては、寸法安定性がよく、
記録の際感熱ヘッド等の加熱に耐えるものであればよい
が、コンデンサー紙、グラシン紙のような薄葉紙、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリカーボネー
トのような耐熱性のプラスチックフィルムが好ましく用
いられる。支持体の厚さは、2〜30μmが好ましく、
また支持体にはバインダーとの接着性の改良や色素の支
持体への転写、染着を防止する目的で選択されたポリマ
ーからなる下引き層を有することが好ましい。更に支持
体の裏面(感熱転写層と反対側)には、ヘッドが支持体
に粘着するのを防止する目的でスリッピング層を有して
もよい。本発明の感熱転写記録材料は、後述する受像材
料に普通紙の如く受像層を特に設けていないものを用い
る目的で、感熱転写層上又は感熱転写層が塗設されてな
る支持体上の別層に特開昭59−106997号に記載
されているような熱溶融性化合物を含有する熱溶融性層
を有していてもよい。
【0034】この熱溶融性化合物としては、65〜15
0℃の温度で溶融する無色又は白色の化合物が好ましく
用いられ、例えばカルナバロウ、蜜ロウ、カンデリンワ
ックス等のワックス類が挙げられる。なお、これらの熱
溶融性層には、例えばポリビニルピロリドン、ポリビニ
ルブチラール、ポリエステル、酢酸ビニル等のポリマー
が含有されていても良い。
【0035】本発明の感熱転写記録材料をフルカラー画
像記録が可能な感熱転写記録材料に適用するには、シア
ン色素を含有するシアン感熱転写層、マゼンタ画像を形
成することができる熱拡散性マゼンタ色素を含有するマ
ゼンタ感熱転写層、イエロー画像を形成することができ
る熱拡散性イエロー色素を含有するイエロー感熱転写層
の合計3層を支持体上の同一表面上に順次繰り返して塗
設することが好ましい。また、必要に応じて他に黒色画
像形成物質を含む感熱転写層の合計4層が同一表面上に
順次に繰り返して塗設されていても良い。
【0036】本発明の感熱転写記録方法においては、前
記感熱転写記録材料の感熱転写層と受像材料とを重ね合
わせてから、画像情報に応じた熱を感熱転写記録材料に
与え、メタルソースと本発明の色素との反応により形成
されるキレート色素による画像を受像材料上に形成させ
る。メタルソースは受像材料中に存在させても良いし、
感熱転写材料上に設けた熱溶融性層中に存在させても良
い。
【0037】前記メタルソースは金属イオンの無機又は
有機の塩及び金属錯体が挙げられ、中でも有機酸の塩及
び錯体が好ましい。金属としては、周期律表の第I〜V
III族に属する1価及び多価の金属が挙げられるが、
中でもAl、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、M
o、Ni、Sn、Ti及びZnが好ましく、特にNi、
Cu、Cr、Co及びZnが好ましい。メタルソースの
具体例としては、Ni2+、Cu2+、Cr2+、Co2+及び
Zn2+と酢酸やステアリン酸等の脂肪族の塩、或いは安
息香酸、サルチル酸等の芳香族カルボン酸の塩等が挙げ
られる。
【0038】また、下記一般式(11)で表される錯体
は特に好ましく用いることができる。
【0039】 一般式(11) [M(Q1l(Q2m(Q3nP+(Y-P 但し、上記式中、Mは金属イオン、好ましくはNi2+
Cu2+、Cr2+、Co2+、Zn2+を表す。Q1、Q2、Q
3は各々Mで表される金属イオンと配位結合可能な配位
化合物を表し、互いに同じであっても異なっていても良
い。これらの配位化合物としては、例えばキレート科学
(5)(南江堂)に記載されている配位化合物から選択
することができる。Yは有機アニオン基を表し、具体的
にはテトラフェニルホウ素アニオンやアルキルベンゼン
スルホン酸アニオン等を挙げることができる。lは1、
2又は3の整数を表し、mは1、2又は0を表し、nは
1又は0を表すが、これらは前記一般式で表される錯体
が4座配位か、6座配位かによって決定されるか、或い
はQ1、Q2、Q3の配位子の数によって決定される。P
は0、1又は2を表す。P=0は、Qで表される配位化
合物がアニオン性化合物であり、Qで表されるアニオン
性化合物とMで表される金属カチオンとが電気的に中和
された状態であることを意味する。
【0040】アニオン性化合物としては下記一般式(1
2)で表される化合物が好ましい。
【0041】
【化10】
【0042】式中R11、R13は各々同じであっても異な
っていても良いアルキル基又はアリール基を表し、R12
はアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルコキ
シカルボニル基、水素原子を表す。
【0043】メタルソースの添加量は、通常、受像材料
又は熱溶融性層に対し、0.5〜20g/m2が好まし
く、1〜15g/m2がより好ましい。
【0044】なお、本発明で用いられる前記受像材料
は、一般に紙、プラスチックフィルム、又は紙−プラス
チックフィルム複合体を支持体としてその上に受像層と
してポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニ
ルと他のモノマー(例えば酢酸ビニル等)との共重合樹
脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ポ
リカーボネート等の一種又は二種以上のポリマー層を形
成してなる。また受像材料は受像層の上層に融着防止を
目的として保護層を設けてもよく、更に支持体と受像層
の間に接着や断熱或いはクッション効果を目的として中
間層を設けても良い。また、上記支持体そのものを受像
材料にすることもある。
【0045】
【実施例】次に、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0046】実施例1 −インクの調製− 下記の原料を混合して本発明に係わる色素を含有する均
一な溶液のインクを得た。色素の溶解性は良好であり、
インク化適性も良好であった。
【0047】 例示色素(D−2) 0.72g ポリビニルアセトアセタール樹脂(KY−24、電機化学工業製) 1.08g メチルエチルケトン 26.4ml トルエン 1.6ml −感熱転写記録材料の作成− 上記インクを、厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタ
レートベース上にワイヤーバーを用いて乾燥後の塗布量
が2.3g/m2になるように塗布乾燥し、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム上に感熱転写層を形成してな
る感熱転写記録材料1を作成した。なお、上記ポリエチ
レンテレフタレートベースの裏面には、スティキング防
止層としてシリコン変性ウレタン樹脂(SP−210
5、大日精化製)を含むニトロセルロース層が設けられ
ている。
【0048】上記と同様にして表2に示す色素を用いた
感熱転写材料2〜12を作成した。
【0049】−受像材料の作成− 紙の両面にポリエチレンをラミネートした支持体(片側
のポリエチレン層に白色顔料(TiO2)と青味剤を含
む)の上に、下記組成の塗布液を乾燥後の塗布量が7.
2gになるように塗布乾燥し、受像材料1を作成した。
更に受像材料1からメタルソースを除いた以外は受像材
料1と同じ組成の受像材料2を作成した。
【0050】 メタルソース(下記化11) 4.0g ポリビニルブチラール樹脂(BX−1、積水化学工業製) 6.0g ポリエステル変成シリコン 0.3g
【0051】
【化11】
【0052】−感熱転写記録方法− 前記感熱転写記録材料と受像材料とを重ね、感熱ヘッド
を感熱転写記録材料の裏面からあてて、サーマルプリン
ターで画像記録を行ない、階調性の優れた画像−1〜1
2を得た。記録後、画像の最大濃度、記録材料の感度及
び画像保存性について下記に従って評価した。結果を表
2に示す。
【0053】最大濃度の評価:X−Rite310TR
により画像の最大反射濃度(通常、印加時間が最大の部
分)を測定した。
【0054】感度の評価:感熱転写材料10を用いた画
像No.11で形成される画像の濃度が1.0となる時
の印加エネルギーを1とした時の各材料の相対的な印加
エネルギーを求めた。数字が小さいほど感度が高いこと
を示す。
【0055】画像保存性評価:得られた画像に対してキ
セノンフェードメーターで5日間光照射を行い耐光性を
評価した。光照射後の色素残存率の結果を示す。尚、色
素残存率は光照射前の濃度をD0、光照射後の濃度をD
としてD/D0×100で表す。
【0056】
【表2】
【0057】
【化12】
【0058】表2が示す通り、本発明の色素を用いた感
熱転写記録材料は感度が高く、特にメタルソースと反応
させ受像材料上にキレート画像を形成させることで高濃
度で画像保存性の良好な画像を得ることが出来る。
【0059】
【発明の効果】本発明により感度が高く、特にメタルソ
ースと反応させることで受像材料上にキレート画像を形
成させ高濃度で画像保存性の良好な画像を与える感熱転
写記録材料及び感熱転写記録方法を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本多 真理 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 駒村 大和良 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも下記一般式(1)
    で表される色素を含有することを特徴とする感熱転写記
    録材料。 【化1】 式中、Xは少なくとも2座のキレート形成可能な基又は
    原子の集まりを表し、Yは5員もしくは6員の芳香族炭
    化水素環又は複素環を形成する原子の集まりを表し、R
    1、R2は水素原子、ハロゲン原子又は1価の置換基を表
    す。nは0、1、2を表す。
  2. 【請求項2】 上記一般式(1)で表される色素におい
    て、キレート結合を形成する原子が共に窒素原子である
    ことを特徴とする請求項1記載の感熱転写記録材料。
  3. 【請求項3】 上記一般式(1)で表される色素のX=
    が、下記一般式(2)で表されることを特徴とする請求
    項1記載の感熱転写記録材料。 【化2】 式中、Zは少なくとも1つのキレート化可能な窒素原子
    を含む基で置換された芳香族性の含窒素複素環を形成す
    る原子の集まりを表す。
  4. 【請求項4】 支持体上に少なくとも上記一般式(1)
    で表される色素を含有する感熱転写記録材料に受像材料
    を重ね、該感熱転写材料を画像情報に応じて加熱し、該
    色素と金属イオン含有化合物との反応により形成される
    キレート色素によって画像を形成することを特徴とする
    感熱転写記録方法。
  5. 【請求項5】 上記一般式(1)のX=が、一般式
    (2)で表されることを特徴とする請求項4記載の感熱
    転写記録方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006306034A (ja) * 2005-03-28 2006-11-09 Konica Minolta Photo Imaging Inc 感熱転写記録方法及び金属キレート色素画像
JP2015017200A (ja) * 2013-07-12 2015-01-29 コニカミノルタケミカル株式会社 ピラゾロン色素

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