JPH09123250A - 中空発泡体の製造方法 - Google Patents

中空発泡体の製造方法

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JPH09123250A
JPH09123250A JP7278871A JP27887195A JPH09123250A JP H09123250 A JPH09123250 A JP H09123250A JP 7278871 A JP7278871 A JP 7278871A JP 27887195 A JP27887195 A JP 27887195A JP H09123250 A JPH09123250 A JP H09123250A
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JP
Japan
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core
inner core
hollow foam
cooling
mold
Prior art date
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Pending
Application number
JP7278871A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyoshi Sen
裕喜 撰
Hiroyuki Kurio
浩行 栗尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全体にわたって均一に発泡し、反りや曲がり
などの不具合いが生じることのない中空発泡体、特に断
面輪郭が全体として長方形状の異形中空発泡体を得る。 【解決手段】 発泡性樹脂組成物を溶融し内部コアー2
1を有する金型20より押出し発泡させることにより中
空発泡体30を製造する方法において、内部コアー内に
配設した内部コアー中央部の冷却用配管22と内部コア
ー両端部の冷却用配管23の中に冷媒を循環させ、それ
により内部コアーの中央部の表面温度が両端部の表面温
度よりも低くなるように上記内部コアー21を冷却す
る。この方法は、内部コアー21と該内部コアーに突設
された冷却サイジングコアーとを有する金型より押出し
発泡させながら冷却サイジングスリーブ内を通すことに
より中空発泡体を製造する方法にも適用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、中空発泡体の製
造方法、特に断面輪郭が全体として長方形状の異形中空
発泡体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発泡性樹脂組成物を溶融し内部コアーを
有する金型より押出し発泡させることにより、中空発泡
体を製造する方法は広く知られている。また、発泡性樹
脂組成物を溶融し内部コアーと該内部コアーに突設され
たサイジングコアーとを有する金型より押出し発泡させ
ながら冷却サイジングスリーブ内を通すことにより中空
発泡体を製造する方法も広く知られている。
【0003】このような中空発泡体の製造方法にあって
は、押出される中空発泡体の外側は自然冷却又は強制冷
却により良好に冷却することができるが、その内側は冷
却されにくく、そのため得られる中空発泡体の内面が荒
れたりして外面と同様に良好な表皮層が形成されない。
これを改善するために、内部コアーの先端部を冷却する
方法が提案されている。また、サイジングコアーを冷却
する方法も提案されている(例えば、特開平3−240
515号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記内部コ
アーの先端部を冷却する方法において、特に断面輪郭が
全体として長方形状の異形中空発泡体を製造する場合に
は、得られる異形中空発泡体の断面に対してその両端部
と中央部とで見掛け密度が異なり、全体にわたって均一
に発泡した製品を得ることが困難である。しかも、得ら
れる異形中空発泡体の製品の幅方向に反りや曲がりが生
じることが多い。
【0005】また、上記サイジングコアーを冷却する方
法において、サイジングコアーと冷却サイジングスリー
ブにより冷却されて得られる硬い表皮層を持った異形中
空発泡体は、この硬い表皮層によって幅方向の反りや曲
がりが或る程度抑制されるが、施工の際に接着剤に対す
る接着性を向上させるために鉋がけされることがあり、
鉋がけにより硬い表皮層が削り取られると、上記の反り
や曲がりなどの不具合いが生じることが多い。
【0006】この発明は、上記の問題を解決するもの
で、その目的とするところは、全体にわたって均一に発
泡し、反りや曲がりなどの不具合いが生じることのない
中空発泡体、特に断面輪郭が全体として長方形状の異形
中空発泡体を製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の中空発泡体の
製造方法は、発泡性樹脂組成物を溶融し内部コアーを有
する金型より押出し発泡させることにより中空発泡体を
製造する方法において、内部コアーの中央部の表面温度
が両端部の表面温度よりも低くなるように上記内部コア
ーを冷却することを特徴とするものである。
【0008】もう一つの中空発泡体の製造方法は、発泡
性樹脂組成物を溶融し内部コアーと該内部コアーに突設
されたサイジングコアーとを有する金型より押出し発泡
させながら冷却サイジングスリーブ内を通すことにより
中空発泡体を製造する方法において、内部コアーの中央
部の表面温度が両端部の表面温度よりも低くなるように
上記内部コアー冷却するとともにサイジングコアーを冷
却することを特徴とするものである。
【0009】この発明に用いる発泡性樹脂組成物は熱可
塑性樹脂と発泡剤とからなる。熱可塑性樹脂としては、
例えば、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン、塩素化ポリエチレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピ
レン−ジエン共重合体、エチレン−エチルアクリレート
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ弗化ビ
ニル、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリアミ
ド、ポリエステル、ABS樹脂、アクリル樹脂、繊維素
樹脂など押出可能な樹脂が用いられる。これ等の樹脂は
単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよ
い。
【0010】また、発泡剤としては、例えば、アゾジカ
ルボンアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテ
トラミン、p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒ
ドラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、アゾビ
スイソブチロニトリル等の熱分解型発泡剤、ジクロロテ
トラフルオロエタン、モノクロロジフロロメタン、ブタ
ン、ペンタン、炭酸ガス、窒素、空気、水などの物理型
発泡剤が用いられる。これ等の発泡剤は単独で用いても
よく、2種以上を混合して用いてもよい。
【0011】これ等の発泡剤の使用量は、得ようとする
中空発泡体の発泡倍率及び発泡剤の種類により異なる
が、一般に熱可塑性樹脂100重量部に対して0.1〜
30重量部を配合するのが好ましく、0.3〜10重量
部を配合するのがさらに好ましい。
【0012】なお、発泡性樹脂組成物には、必要に応じ
て熱安定剤、加工助剤、滑剤、抗酸化剤、気泡核調整
剤、発泡助剤、充填剤、顔料、難燃剤、紫外線吸収剤、
帯電防止剤等の公知の添加剤を配合することができる。
【0013】以下、図面を参照しながら、この発明を詳
しく説明する。図1は請求項1の発明の一例を示す垂直
断面図、図2は図1の要部を示す水平断面図、図3は得
られる中空発泡体の一部切欠断面図である。図1におい
て、10は押出スクリュー11を有する押出機であっ
て、この押出機10の先端に、内部コアー21を有する
金型20が取付けられている。そして、内部コアー21
には、図2に示すように、内部コアー21の中央部を冷
却するための冷媒を通す配管22及び内部コアー21の
両端部を冷却するための冷媒を通す配管23が設けられ
ている。
【0014】上記配管22及び23は、内部コアー21
からブリッジ24を経て金型20の外へ延び、図示しな
い冷媒循環装置に連結されている。内部コアー21の配
管22及び23の配置は図示されたものに限らず、内部
コアー21の中央部の表面温度が両端部の表面温度より
も低くなるように配置されておれば、いかなる配置であ
ってもよい。上記配管22及び23は、内部コアー21
を効率良く冷却するために、内部コアー21の表面に近
い部分に設けるのが好ましい。
【0015】なお、中央部の冷却用配管22と両端部の
冷却用配管23とを上記のように別々に設けずに、一本
の配管を内部コアー21の中央部のみに設けることによ
って、内部コアー21の中央部の表面温度が両端部の表
面温度よりも低くなるように調節することもできる。こ
こで、内部コアー21の中央部とは、図3に示すよう
に、得られる中空発泡体30の押出方向に対して直角方
向(幅W方向)の中央部に相当するコアー部分を意味
し、また内部コアー21の両端部とは、得られる中空発
泡体30の押出方向に対して直角方向(幅W方向)の両
端部に相当するコアー部分を意味する。
【0016】発泡性樹脂組成物は、押出機10により溶
融混練され内部コアー21の表面部に形成された樹脂通
路25を経て金型20の先端リップから押出され発泡す
るが、内部コアー21の中央部の樹脂通路を通過する溶
融状の発泡性樹脂組成物は、中央部の冷却用配管22内
を矢印方向に循環する冷媒により冷却される。また、内
部コアー21の両端部の樹脂通路を通過する溶融状の発
泡性樹脂組成物は、両端部の冷却用配管23内を矢印方
向に循環する冷媒により冷却される。冷媒としては、空
気、水、油、ポリエチレングリコール等が用いられる。
【0017】ここで、中央部の冷却用配管22内を循環
する冷媒の温度は、両端部の冷却用配管23内を循環す
る冷媒の温度よりも低く調節され、それにより内部コア
ー21の中央部の表面温度が両端部の表面温度よりも低
くなるように調節される。このように冷媒の温度を調節
する方法に替えて、中央部の冷却用配管22内を循環す
る冷媒の流量を、両端部の冷却用配管23内を循環する
冷媒の流量よりも多くすることにより、内部コアー21
の中央部の表面温度が両端部の表面温度よりも低くなる
ように調節してもよい。
【0018】内部コアー21の表面温度分布について、
その中央部と両端部の温度差が小さすぎたり大きすぎた
りすると、内部コアー21の表面部の樹脂通路25を通
過する溶融状の発泡性樹脂組成物の温度が全体として均
一にならず、また剪断粘度も均一にならず、均一に発泡
させることが難しくなる。そこで、内部コアー21の中
央部の表面温度が両端部の表面温度よりも2〜30%或
いは5〜50℃低くなるように調節するのが好ましく、
8〜15℃低くなるように調節するのがさらに好まし
い。こうして、図3に示すように、金型20のリップ形
状に対応した形状の中空発泡体30が得られる。
【0019】図4は請求項2の発明の一例を示す垂直断
面図、図5は図1の要部を示す水平断面図、図6は得ら
れる中空発泡体の一部切欠断面図である。図4におい
て、100は押出スクリュー110を有する押出機であ
って、この押出機100の先端に、内部コアー210と
該内部コアーに突設されたサイジングコアー211とを
有する金型200が取付けられている。そして、内部コ
アー210には、図5に示すように、内部コアー210
の中央部を冷却するための冷媒を通す配管220が設け
られ、またサイジングコアー211には、サイジングコ
アー211の全体を冷却するための冷媒を通す配管23
0が設けられている。
【0020】さらに、上記金型200の先方には、押出
される中空発泡体300の断面輪郭に対応した断面形状
の冷却サイジングスリーブ400が設置され、この冷却
サイジングスリーブ400の内部に冷媒を循環させて冷
却できるようになされている。この冷却サイジングスリ
ーブ400は、金型200の先端面に接するように設置
してもよく、金型200の先端面から一定の間隔をおい
て設置してもよい。
【0021】上記配管220及び230は、内部コアー
210からブリッジ240を経て金型200の外へ延
び、図示しない冷媒循環装置に連結されている。内部コ
アー210の配管220及びサイジングコアー211の
配管230の配置は図示されたものに限らず、内部コア
ー210の中央部の表面温度が両端部の表面温度よりも
低くなり、且つサイジングコアー211の全体が冷却で
きるように配置されておれば、いかなる配置であっても
よい。上記配管220及び230は、内部コアー210
及びサイジングコアー211を効率良く冷却するため
に、内部コアー210及びサイジングコアー211の表
面に近い部分に設けるのが好ましい。
【0022】なお、内部コアー210の中央部の冷却用
配管220とサイジングコアー211の全体の冷却用配
管230とを上記のように別々に設けずに、一本の連通
した配管が内部コアー210の中央部とサイジングコア
ー211の全体に配置されるように設けることによっ
て、内部コアー210の中央部の表面温度が両端部の表
面温度よりも低くなるように調節するとともに、サイジ
ングコアー211の全体を冷却することもできる。ここ
で、内部コアー210の中央部とは、図6に示すよう
に、得られる中空発泡体300の押出方向に対して直角
方向(幅W方向)の中央部に相当する内部コアー部分を
意味し、また内部コアー210の両端部とは、得られる
中空発泡体300の押出方向に対して直角方向(幅W方
向)の両端部に相当する内部コアー部分を意味する。
【0023】発泡性樹脂組成物は、押出機100により
溶融混練され内部コアー210の表面部に形成された樹
脂通路250を経て金型20の先端リップから押出され
発泡するが、内部コアー210の中央部の樹脂通路を通
過する溶融状の発泡性樹脂組成物は、中央部の冷却用配
管220内を矢印方向に循環する冷媒により冷却され
る。また、サイジングコアー211の表面に接する中空
発泡体の内面全体がサイジングコアー211の全体の冷
却用配管230内を矢印方向に循環する冷媒により冷却
される。さらに、冷却サイジングスリーブ400により
中空発泡体の外面全体が冷却される。
【0024】このように内部コアー210の中央部を冷
却することにより、内部コアー210の中央部の表面温
度が両端部の表面温度よりも低くなるように調節される
が、内部コアー210の両端部にも別に両端部冷却用の
配管を設けて、中央部の冷却用配管220と両端部の冷
却用配管内を循環する冷媒の温度や流量を調節すること
により、内部コアー21の中央部の表面温度が両端部の
表面温度よりも低くなるように調節することも可能であ
る。
【0025】内部コアー210の表面温度分布につい
て、その中央部と両端部の温度差が小さすぎたり大きす
ぎたりすると、内部コアー210の表面部の樹脂通路を
通過する溶融状の発泡性樹脂組成物の温度が全体として
均一にならず、また剪断粘度も均一にならず、均一に発
泡させることが難しくなる。そこで、内部コアー210
の中央部の表面温度が両端部の表面温度よりも2〜30
%或いは5〜50℃低くなるように調節するのが好まし
く、8〜15℃低くなるように調節するのがさらに好ま
しい。こうして、図6に示すように、金型200のリッ
プ形状に対応した形状の中空発泡体300が得られる。
【0026】この中空発泡体300は、冷却サイジング
スリーブ400により冷却された表面には硬い表皮層3
10が形成され、サイジングコアー211により冷却さ
れた内面にも硬い表皮層320が形成されている。
【0027】(作用)発泡性樹脂組成物を溶融し内部コ
アーを有する金型より押出し発泡させるか、或いは発泡
性樹脂組成物を溶融し内部コアーと該内部コアーに突設
されたサイジングコアーとを有する金型より押出し発泡
させながら冷却サイジングスリーブ内を通すことにより
中空発泡体、特に断面輪郭が全体として長方形状の異形
中空発泡体を製造する際には、押出機より金型に送られ
てくる溶融状の発泡性樹脂組成物は、内部コアーの中央
部付近の樹脂組成物の温度が高くなる。
【0028】そこで、請求項1の発明のように、内部コ
アーの中央部の表面温度が両端部の表面温度よりも低く
なるように上記内部コアーを冷却するか、或いは請求項
2の発明のように、内部コアーの中央部の表面温度が両
端部の表面温度よりも低くなるように上記内部コアーを
冷却するとともにサイジングコアーを冷却すると、金型
内を流れる溶融状の発泡性樹脂組成物の温度は、全体と
して温度分布が均一になり、発泡性樹脂組成物の流れに
乱れがなく全体にわたって均一に発泡する。しかも、発
泡した樹脂組成物は全体にわたって均一に配向して中空
発泡体の内部応力が小さくなる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例及び比較
例を示す。実施例1(請求項1の発明の実施例) ポリ塩化ビニル(平均重合度900)100重量部と、
アゾジカルボンアミド0.5重量部と、鉛系熱安定剤
(ステアリン酸鉛と三塩基性硫酸鉛)4重量部と、気泡
核調整剤(平均粒径1μm の炭酸カルシウム)10重量
部とからなる発泡性樹脂組成物を調製する。この発泡性
樹脂組成物を、図1及び図2に示すように、押出機で1
80℃で溶融混練し、155℃に設定した金型より20
kg/時間の割合で押出し発泡させて、図3に示すよう
に、断面輪郭が全体として長方形状の異形中空発泡体を
製造した。
【0030】上記金型のリップ形状は、図3の異形中空
発泡体の厚みTに対応する部分が1mm、高さHに対応す
る部分が9mm、幅Wに対応する部分が60mmであった。
また、金型の内部コアーの中央部冷却用の配管内には1
5℃の圧縮空気を50リットル/分の割合で循環させ、
両端部冷却用の配管内には15℃の圧縮空気を30リッ
トル/分の割合で循環させた。
【0031】そして、内部コアーの表面部に0.5mmΦ
の熱電対を幅方向に10等分の間隔で挿入して温度分布
を測定したところ図7に示すような結果が得られた。こ
こで、内部コアーの中央部(中央点)の温度は170
℃、両端部(両端から12mm内方の点)はいずれも18
0℃であった。
【0032】また、金型より押出される異形中空発泡体
の密度分布及び押出速度分布を測定した。密度分布は、
異形中空発泡体を押出方向と平行に3分割し、それぞれ
の分割片の重量を測定し水中置換により体積を測定し、
重量/体積で求めた。また押出速度分布は、金型より押
出しされる異形中空発泡体を押出方向と平行に3分割
し、それぞれの分割部の単位時間当たりの押出量を測定
し、また分割部に想到する金型リップの断面積を測定
し、押出量/(金型リップの断面積×密度)で求めた。
【0033】その結果、異形中空発泡体の密度は中央部
が0.689g/cm3 、その両端部がいずれも0.69
2g/cm3 で、その差は0.003g/cm3 であった。
また、押出速度は中央部が2.0m/分、その両端部が
1.77m/分で、その差は0.23m/分であった。
【0034】さらに、得られた異形中空発泡体を3mに
切断し、これを水平な平面に置いて、幅方向の曲がり
(水平な平面と異形中空発泡体の下面との隙間)を測定
したところ、幅方向の曲がりは約1mmで非常に小さかっ
た。
【0035】比較例1(請求項1の発明の比較例) 金型の内部コアーの中央部冷却用の配管内及び両端部冷
却用の配管内に、いずれも15℃の圧縮空気を30リッ
トル/分の割合で循環させた。それ以外は実施例1と同
様に行った。この場合、内部コアーの中央部(中央点)
の温度は190℃、両端部(両端から12mm内方の点)
はいずれも182℃であった。
【0036】また、異形中空発泡体の密度は中央部が
0.717g/cm3 、その両端部がいずれも0.732
g/cm3 で、その差は0.015g/cm3 であった。ま
た、押出速度は中央部が2.0m/分、その両端部が
1.56m/分で、その差は0.44m/分であった。
また、幅方向の曲がりは約3mmで大きかった。
【0037】実施例2(請求項2の発明の実施例) ポリ塩化ビニル(平均重合度900)100重量部と、
アゾジカルボンアミド0.5重量部と、鉛系熱安定剤
(ステアリン酸鉛と三塩基性硫酸鉛)4重量部と、気泡
核調整剤(平均粒径1μm の炭酸カルシウム)10重量
部とからなる発泡性樹脂組成物を調製する。この発泡性
樹脂組成物を、図4及び図5に示すように、押出機で1
80℃で溶融混練し、180℃に設定した金型より20
kg/時間の割合で押出し発泡させて、図6に示すよう
に、外面及び内面に硬い表皮層を有し、断面輪郭が全体
として長方形状の異形中空発泡体を製造した。
【0038】上記金型のリップ形状は、図6の異形中空
発泡体の厚みTに対応する部分が1mm、高さHに対応す
る部分が9mm、幅Wに対応する部分が60mmであった。
また、金型の内部コアーの中央部冷却用の配管(4mm
Φ)内には100℃の油を5リットル/分の割合で循環
させ、サイジングコアーの全体冷却用の配管(4mmΦ)
内には30℃の油を10リットル/分の割合で循環させ
た。また、冷却サイジングスリーブ内にも60℃の油を
循環させた。
【0039】そして、内部コアーの表面部に0.5mmΦ
の熱電対を幅方向に10等分の間隔で挿入して温度分布
を測定したところ図7と同様な結果が得られた。ここ
で、内部コアーの中央部(中央点)の温度は170℃、
両端部(両端から12mm内方の点)はいずれも180℃
であった。
【0040】また、金型より押出される異形中空発泡体
の密度分布及び押出速度分布を実施例1と同様にして測
定した。その結果、異形中空発泡体の密度は中央部が
0.722g/cm3 、その両端部がいずれも0.726
g/cm3 で、その差は0.004g/cm3 であった。ま
た、押出速度は中央部が2.0m/分、その両端部が
1.87m/分で、その差は0.13m/分であった。
【0041】また、得られた異形中空発泡体は外面と内
面に硬い表皮層が形成されており、このままの状態で幅
方向の曲がりを測定したところ、曲がりは認められなか
った。また、鉋がけにより外面の硬い表皮層を削り落と
して幅方向の曲がりを測定したところ、曲がりは約1mm
で非常に小さかった。
【0042】比較例2(請求項2の発明の比較例) 金型の内部コアーの中央部冷却用の配管内及びサイジン
グコアーの全体冷却用の配管内への油の循環を止めて、
内部コアーの中央部及びサイジングコアーの冷却は行わ
なかった。それ以外は実施例2と同様に行った。この場
合、内部コアーの中央部(中央点)の温度は190℃、
両端部(両端から12mm内方の点)はいずれも182℃
であった。
【0043】また、異形中空発泡体の密度は中央部が
0.724g/cm3 、その両端部がいずれも0.739
g/cm3 で、その差は0.015g/cm3 であった。ま
た、押出速度は中央部が2.0m/分、その両端部が
1.56m/分で、その差は0.44m/分であった。
【0044】また、得られた異形中空発泡体は外面と内
面に硬い表皮層が形成されており、このままの状態で幅
方向の曲がりを測定したところ、曲がりは認められなか
った。また、鉋がけにより外面の硬い表皮層を削り落と
して幅方向の曲がりを測定したところ、曲がりは約3mm
で大きかった。
【0045】
【発明の効果】上述の通り、発泡性樹脂組成物を溶融し
内部コアーを有する金型より押出し発泡させて、例えば
断面輪郭が全体として長方形状の異形中空発泡体のよう
な中空発泡体を製造する際に、内部コアーの中央部の表
面温度が両端部の表面温度よりも低くなるように上記内
部コアーを冷却すると、全体にわたって均一に発泡し、
中空発泡体の内部応力も小さくなり、反りや曲がりなど
の不具合いのない中空発泡体を製造することができる。
【0046】また、発泡性樹脂組成物を溶融し内部コア
ーと該内部コアーに突設されたサイジングコアーとを有
する金型より押出し発泡させながら冷却サイジングスリ
ーブ内を通して、例えば断面輪郭が全体として長方形状
の異形中空発泡体のような中空発泡体を製造する際に、
内部コアーの中央部の表面温度が両端部の表面温度より
も低くなるように上記内部コアーを冷却するとともにサ
イジングコアーを冷却すると、表面及び内面に硬い表皮
層を有し、全体にわたって均一に発泡し、中空発泡体の
内部応力も小さくなり、反りや曲がりなどの不具合いの
ない中空発泡体を製造することができる。
【0047】この発明方法により得られる中空発泡体
は、鉋がけにより表皮層を削り取っても反りや曲がりな
どの不具合いが生じることがなく、特に低発泡で断面輪
郭が全体として長方形状の異形中空発泡体は、仕切り
壁、天井材等に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の一例を示す垂直断面図であ
る。
【図2】図1の要部を示す水平断面図である。
【図3】得られる中空発泡体の一部切欠断面図である。
【図4】請求項2の発明の一例を示す垂直断面図であ
る。
【図5】図4の要部を示す水平断面図である。
【図6】得られる中空発泡体の一部切欠断面図である。
【図7】内部コアーの表面部の温度分布の一例を示す曲
線である。
【符号の説明】
10、100 押出機 20、200 金型 21、210 内部コアー 22、220 内部コアー中央部の冷却用配管 23 内部コアー両端部の冷却用配管 211 サイジングコアー 230 サイジングコアーの冷却用配管 30、300 中空発泡体 400 冷却サイジングスリーブ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡性樹脂組成物を溶融し内部コアーを
    有する金型より押出し発泡させることにより中空発泡体
    を製造する方法において、内部コアーの中央部の表面温
    度が両端部の表面温度よりも低くなるように上記内部コ
    アーを冷却することを特徴とする中空発泡体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 発泡性樹脂組成物を溶融し内部コアーと
    該内部コアーに突設されたサイジングコアーとを有する
    金型より押出し発泡させながら冷却サイジングスリーブ
    内を通すことにより中空発泡体を製造する方法におい
    て、内部コアーの中央部の表面温度が両端部の表面温度
    よりも低くなるように上記内部コアーを冷却するととも
    にサイジングコアーを冷却することを特徴とする中空発
    泡体の製造方法。
JP7278871A 1995-10-26 1995-10-26 中空発泡体の製造方法 Pending JPH09123250A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100392235B1 (ko) * 2000-12-16 2003-07-23 유명상 지중매설용 합성수지관의 압출기 노즐장치
KR20040003776A (ko) * 2002-07-04 2004-01-13 이강주 압출성형용 다이
KR20040004754A (ko) * 2002-08-19 2004-01-14 (주)용전 합성수지관 성형장치용 중공관 냉각구조
KR100766126B1 (ko) * 2007-06-04 2007-10-17 조은산업 주식회사 복층벽식 합성수지관용 성형장치 및 그 합성수지관

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