JPH09122011A - 炊飯ジャー用内釜容器 - Google Patents

炊飯ジャー用内釜容器

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JPH09122011A
JPH09122011A JP28328595A JP28328595A JPH09122011A JP H09122011 A JPH09122011 A JP H09122011A JP 28328595 A JP28328595 A JP 28328595A JP 28328595 A JP28328595 A JP 28328595A JP H09122011 A JPH09122011 A JP H09122011A
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JP
Japan
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inner pot
epoxy resin
heat
resin
temperature
Prior art date
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Pending
Application number
JP28328595A
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English (en)
Inventor
Yoshio Wakayama
芳男 若山
Norio Yoshiga
法夫 吉賀
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Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フッ素樹脂膜が剥離することなく耐久性の優
れた炊飯ジャー用釜容器を提供する。 【解決手段】 金属板の少なくとも片面にエポキシ樹脂
またはヒドロキシ置換フェノールからなる薄膜を350
℃以上の温度で熱処理した熱変性被膜を介してテトラフ
ルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル
共重合体を被覆した積層体を樹脂層が内面となるように
絞り加工してなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、炊飯ジャーの内
釜容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炊飯ジャーの内釜容器としては、従来か
らフッ素系の材料で被覆した金属材料が使用されてい
る。例えば、ETFE,PTFE,PFAのディスパー
ジョンや粉体塗装を施したものが使用されてきた。しか
しながら、これらの方法によるものは均一な処理が難し
いためにピンホールを生じるなどの問題があり信頼性に
欠けるものであった。
【0003】また、材質的にETFEでは摩耗性に優れ
ているものの非粘着性が劣る。逆にPTFEでは摩耗性
は劣るものの非粘着性が優れているという特徴があっ
た。PFAについては摩耗性、非粘着性共に優れている
ものの、上記のような施工法がとられているために問題
点が多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の問題点
を解決した新規な炊飯ジャー用内釜容器を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的は以下の手段
によって達成される。
【0006】すなわち、本発明は金属板の少なくとも片
面に、エポキシ樹脂、脂肪酸またはヒドロキシ置換フェ
ノールからなる薄膜を350℃以上の温度で熱処理した
熱変性被膜を介して、テトラフルオロエチレン/パーフ
ルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA樹脂)
を被覆した積層体を、樹脂層が内面となるように絞り加
工してなる炊飯ジャー用内釜容器を提供するものであ
り、絞り・しごき加工した後に、320℃以上の温度で
熱処理したことを含む。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。
【0008】本発明で使用する金属板にはアルミニウム
やステンレス板等が使用でき、アルミニウム板は、加工
性・強度からMnとの合金である3000系のアルミが
好適に使用される。また、表面は通常のリン酸クロメー
ト処理、ジルコニウム処理やチタネート処理などの化成
処理したもの、電解エッチングなどの物理的表面処理を
使用したものであってもよい。
【0009】本発明で使用するフッ素系樹脂としては、
テトラフロオロエチレン/パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合体(PFA樹脂)である。厚みは、10
〜100μが好ましく20〜80μのものが使用され
る。厚みが10μより薄いとアルミニウム板への積層が
困難であり、逆に100μより厚いと経済性に劣り、加
工性についても劣る。
【0010】フッ素樹脂と接触する金属板の表面がエポ
キシ樹脂または脂肪酸またはヒドロキシ置換フェノール
からなる薄膜を350℃以上500℃以下の温度で熱処
理した熱変性被膜を設けるのは、接着強度のより優れた
ものを得るためである。熱処理温度が350℃以下であ
ると接着力に劣るものとなり、炊飯ジャーの内釜容器な
どの円筒状絞り容器への成形加工性が劣る。500℃を
越えると、熱変成被膜が劣化しフッ素樹脂との密着性が
落ちる等の問題があり好ましくない。
【0011】本発明で使用するエポキシ樹脂としては例
えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、具体的にはビス
フェノールAモノグリシジルエーテル、ビスフェノール
Aグリシジルエーテルが挙げられる。この他にはビスフ
ェノールF型、レゾルシル型エポキシ樹脂などの各種エ
ポキシ樹脂が使用できる。上記エポキシ樹脂の分子量は
300〜3000程度、エポキシ当量は150〜320
0のものが好適に使用できる。
【0012】また、本発明で使用する脂肪酸としては一
般にRCOOH(Rは飽和または不飽和の炭化水素)で
示される化合物であるが、低級脂肪酸および高級脂肪酸
を含んでいる。低級のものは合成法により、Rの炭素数
が6以上のものは天然油脂類が加水分解によって得られ
るものであり、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、
オレイン酸、ラウリン酸、ミルシチン酸、ベヘニン酸な
どが挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0013】本発明で使用されるヒドロキシメチル置換
フェノールとしては例えばサリチルアルコール、o−ヒ
ドロキシメチル−p−クレゾールなどが好適に使用でき
る。上記エポキシ樹脂や、脂肪酸またはヒドロキシメチ
ル置換フェノールは、金属素材表面に塗布し熱処理する
必要がある。塗布する方法としては、金属素材表面の形
状などにより異なるが、例えば板状体の場合、上記エポ
キシ樹脂などを単独またはメチルエチルケトン、アセト
ン、トルエン、トリクレンなどの溶剤で希釈した後、グ
ラビアロール方法、リバースロール方法、キスロール方
法、エアーナイフコート方法、ディップ方法などの通常
コーティングイ方法により、所定量を塗布する。
【0014】塗布量は使用する金属板の種類などによっ
て異なるが乾燥固化後の厚みが0.01〜10μ好まし
くは0.02μ〜7μとなるように塗布する。0.01
μ未満では接着力が得られず、二次加工時に層間剥離が
生じ易く好ましくなく、同様に10μを越すものでも剥
離強度の低下が見られ好ましくない。
【0015】熱変性被膜面に上述したフッ素樹脂を積層
する方法としてはアルミニウム表面の形状などにより異
なるが、板状体の場合、コートハンガーダイ、Tダイ、
Iダイなどの口金を取り付けた押出機により積層する方
法や、あらかじめ製膜されたフィルムを用いて、フィル
ムの軟化温度以上に加熱されたアルミニウム板上にニッ
プロールで熱圧着する方法や、プレス機で圧着する方法
などがある。
【0016】得られた積層体は、樹脂層が内側面となる
ように数段の絞り成形加工により炊飯ジャーの内釜容器
として冷間加工される。
【0017】また、成形加工した後に、320℃以上の
温度で容器熱処理することが、フィルム密着性の回復と
いう点から好ましい。加熱手段としては、熱風炉による
もの、赤外線加熱炉によるもの、高周波加熱によるもの
などが考えられるがこれらに限定されるものではない。
【0018】
【実施例】本発明を実施例に基づき、さらに具体的に説
明する。
【0019】実施例1 アルミニウム板(1100−0厚み0.6mm)の表面
にリン酸−クロム酸およびフッ化物を含む処理液にて4
0℃〜50℃の処理温度にてクロメート処理して、クロ
メート被膜量が10mg/m2 を有する表面処理アルミ
ニウム板が得られた。当該表面処理の片面に分子量38
0エポキシ当量180〜200のビスフェノール型エポ
キシ樹脂(旭チバガイギー(株)アラルダイトAER2
60)をトリクロロエチレンで溶解した後ロールコータ
ーで塗布、乾燥し、1μ厚みのエポキシ樹脂塗膜を形成
させた。
【0020】次いで、このサンプルを250℃、300
℃、350℃、400℃で熱処理して変性させた後、テ
トラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエ
ーテル共重合(旭硝子(株)アフレックスPFA50
μ)をPFA樹脂の融点以上に加熱した上記アルミニウ
ム板上に積層した。
【0021】次いで得られた積層体を、樹脂面が内面側
となるように150mmφ×130mm高さ形状の絞り
容器にしごき率20%で成形加工した。そして得られた
絞り容器を使用して、白米の炊飯テストを100回行
い、容器の内面の状態を観察した。 結果を表1に示し
た。熱処理温度350℃以上ではPFA樹脂の剥離もな
く炊飯テストも良好な結果が得られた。250℃及び3
00℃では内釜成形が不能のために炊飯テストの実施が
できなかった。
【0022】
【表1】 実施例2 実施例1と同様な方法にて熱処理温度が350℃以上と
なるようにしてPFA樹脂を積層したアルミニウム板を
得た。同様な方法により、150mmφ×200mm高
さの形状の絞り容器を作成し、(しごき率30%)更に
アルミニウム板の温度が、260℃、280℃、300
℃、320℃、340℃になるように熱処理した。
【0023】得られた絞り容器の側壁部から60×60
mmの試料を切り出し、JIS K6744にしたがっ
て、エリクセン試験を行った。(9mm押し出し)さら
に、フィルム密着性のテストとして、『剥離強度』につ
いて評価した。
【0024】なお、剥離強度はアルミ積層体から、20
mm幅の試料を切り出し、アルミニウム層にノッチを入
れ、180°折り返して剥離面を作った後、剥離可能か
どうかを調べた。
【0025】結果を表2に示した。絞り・しごき加工し
た後に320℃以上で、熱処理した場合が良好な結果が
得られることが確認された。
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】本発明のように金属板の少なくとも片面
に、エポキシ樹脂、脂肪酸またはヒドロキシ置換フェノ
ールからなる薄膜を350℃以上の温度で熱処理した熱
変性被膜を介してテトラフルオロエチレン/パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル共重合体を被覆した積層体を
炊飯ジャー用内釜容器に用いることによりフッ素樹脂被
膜が剥離することなく耐久性の優れた炊飯ジャー用内釜
容器が得られた。また絞り・しごき加工した後に320
℃以上の熱処理を行うことによりさらに炊飯ジャー用内
釜容器の耐久性を向上することができた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板の少なくとも片面に、エポキシ樹
    脂、脂肪酸またはヒドロキシ置換フェノールからなる薄
    膜を350℃以上の温度で熱処理した熱変性被膜を介し
    て、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビ
    ニルエーテル共重合体を被覆した積層体を、樹脂層が内
    面となるように絞り加工してなることを特徴とする炊飯
    ジャー用内釜容器。
  2. 【請求項2】 絞り・しごき加工した後に、320℃以
    上の温度で熱処理した請求項1記載の炊飯ジャー用内釜
    容器。
JP28328595A 1995-10-31 1995-10-31 炊飯ジャー用内釜容器 Pending JPH09122011A (ja)

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