JPH09120598A - 情報再生装置 - Google Patents

情報再生装置

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JPH09120598A
JPH09120598A JP8140031A JP14003196A JPH09120598A JP H09120598 A JPH09120598 A JP H09120598A JP 8140031 A JP8140031 A JP 8140031A JP 14003196 A JP14003196 A JP 14003196A JP H09120598 A JPH09120598 A JP H09120598A
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circuit
signal
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JP8140031A
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Isao Kimura
勇雄 木村
Shinichi Tanaka
慎一 田中
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光磁気ディスクに対するデータの記録及び再
生の各条件が異なる場合でも再生されたデータを的確に
復号し記録前のデータに復元する。 【解決手段】 光磁気ディスク22のデータ領域DTの
再生信号からPR信号を生成し、このPR信号を2値化
して前エッジ及び後エッジの各クロックを生成する。各
A/D変換器ではPR信号を各クロックでサンプリング
し、そのサンプルデータを各復号回路(ビットバイビッ
トデコーダ)に与え、各復号回路ではそのデータを各理
想値決定回路が領域TPのトレーニングパターンから決
定した理想振幅値により復号化し、合成回路18は各復
号データを合成して再生データとして出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体に記録さ
れたデータを再生する情報再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の光磁気ディスク等のディスク型
記録媒体は、ユーザが必要に応じて自身のデータを記録
でき、また記録したデータは勿論再生が可能であること
から、近年、急速に普及されつつある。図16は、この
ような光磁気ディスクに対するデータの記録原理を模式
的に示す図である。
【0003】光磁気ディスク22は、常時は上方向(図
中、実線の矢印方向)に磁化されている。このような光
磁気ディスク22に対しデータを記録する場合は、レー
ザ11からデータに応じたパルス状のレーザ光を照射す
る。すると、光磁気ディスク22のデータが記録される
記録部分22Aは、レーザ光の照射により発熱し、磁界
発生器12から発生している図中、点線の矢印方向(下
方向)の磁界により磁化される。このようにして、常時
は上方向に磁化されている光磁気ディスク22が下方向
に磁化されることにより記録部分22Aにユーザデータ
に対応したマークが記録される。
【0004】こうして光磁気ディスク22に記録したデ
ジタルのユーザデータは、図示しない再生装置により再
生されるが、データのビットが高密度で記録されている
と、その再生波形は隣接するビット間が相互に干渉され
た形で再生されるため、データを正確に識別することが
できない。このため、パーシャルレスポンス方式と呼ば
れる再生方式によりデータの再生が行われる。
【0005】即ち、光磁気ディスク22に記録されたデ
ータの再生信号を、PR等化回路と呼ばれる回路により
変換しPR信号(パーシャルレスポンス信号)を生成す
る。そしてこのPR信号を、このPR信号から生成され
るクロック信号でサンプリングしてサンプルデータを生
成する。こうして生成されたサンプルデータは、デコー
ダ(即ち、後述するビットバイビットデコーダやビタビ
デコーダ)で理想振幅値に基づいてデコードされ、再生
データとして出力される。
【0006】この場合、ビットバイビットデコーダを用
いたPRシステムと呼称されるシステム及びビタビデコ
ーダを用いたPRMLシステムと呼称されるシステムで
は、何れもN(Nは2以上の整数)値の上記理想振幅値
が予め設定されている。ビットバイビットデコーダで
は、これらの理想振幅値からしきい値レベルを決定し、
このしきい値レベルに基づいてデコードを行い再生デー
タを生成する。またビタビデコーダではこれらの理想振
幅値からビタビデコードを行い、再生データを生成す
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、光磁気ディス
クに対しユーザデータを記録する時の記録条件は常に一
定であるとは限らず、所定ビット長のデータを記録しよ
うとしても、記録時の周囲温度やデータを記録するレー
ザのパワー等の変動により、実際に記録されたユーザデ
ータの長さが変動する。また、ユーザデータが記録され
た光磁気ディスクは、常に同一の再生装置により再生さ
れるとは限らないため、光磁気ディスクに記録されたデ
ータを異なる再生装置で再生した場合は、それぞれ再生
したデータの長さにばらつきが生じる。このような、ユ
ーザデータの記録時及びユーザデータの再生時のばらつ
きは、光磁気ディスクからの再生信号の波形にずれを生
じさせ、この結果、この再生信号をPR等化して生成さ
れたサンプルデータも当然、上述の記録及び再生の各条
件で異なってくる。
【0008】従来では、PRシステムのビットバイビッ
トデコーダ及びPRMLシステムのビタビデコーダの各
復号化処理に必要なサンプルデータの理想振幅値は、こ
のユーザデータの上述した記録及び再生の各条件にかか
わらず固定的に設定されているため、理想振幅値と処理
対象となるサンプルデータとの間でずれが生じ、従って
ビットバイビットデコーダ及びビタビデコーダにおいて
データを正しくデコードできなくなり、この結果、各デ
コーダにより再生された再生データにはビットエラーが
増加するという問題があった。本発明は、上記問題点に
鑑みてなされたものであり、記録時の条件等によらず
に、正確にデータの再生ができる情報再生装置を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために本発明は、記録媒体に記録されたデータの再生
信号をパーシャルレスポンス方式に基づいて等化するP
R等化回路と、PR等化回路の出力信号を2値化する2
値化回路と、上記2値信号の前エッジに同期した第1の
クロック信号を生成する第1のクロック生成回路と、2
値信号の後エッジに同期した第2のクロック信号を生成
する第2のクロック生成回路と、第1のクロック信号に
基づいてPR等化回路の出力信号をサンプリングし第1
のサンプルデータを生成する第1のA/D変換器と、第
2のクロック信号に基づいてPR等化回路の出力信号を
サンプリングし第2のサンプルデータを生成する第2の
A/D変換器と、予め設定された理想振幅値に基づいて
第1のサンプルデータを復号化し再生データを生成する
第1の復号回路と、予め設定された理想振幅値に基づい
て第2のサンプルデータを復号化して再生データを生成
する第2の復号回路と、第1及び第2の復号回路の出力
信号を合成する合成回路とを備えたものである。
【0010】また、再生信号中には、理想振幅値の算出
を行うためのトレーニングパターンが含まれ、トレーニ
ングパターンの再生中を示す制御信号の出力時に、第1
及び第2のA/D変換器から各々出力されるトレーニン
グパターンのサンプルデータをそれぞれ取り込む第1及
び第2のパターンリード回路と、第1及び第2のパター
ンリード回路から各々出力されるサンプルデータからそ
れぞれ理想振幅値を決定して第1及び第2の復号回路の
それぞれに与える第1及び第2の理想値決定回路とを備
えたものである。また、第1の理想値決定回路は2値信
号の前エッジに同期したサンプルデータから理想振幅値
を決定し、第2の理想値決定回路は2値信号の後エッジ
に同期したサンプルデータから理想振幅値を決定するよ
うにしたものである。
【0011】また、再生信号をパーシャルレスポンス方
式で波形等化する等化回路と、再生信号を2値化する2
値化回路と、2値化回路からの2値化信号の前エッジに
同期したクロック信号を生成する第1のPLL回路と、
2値化回路からの2値化信号の後エッジに同期したクロ
ック信号を生成する第2のPLL回路と、波形等化され
た再生信号を、第1のPLL回路からのクロック信号を
用いて2値信号に変換する第1の復号回路と、波形等化
された再生信号を、第2のPLL回路からのクロック信
号を用いて2値信号に変換する第2の復号回路と、第1
の復号回路からの出力信号と第2の復号回路からの出力
信号を合成する合成回路とを備えたものである。また、
再生信号をパーシャルレスポンス方式で波形等化する等
化回路と、再生信号を2値化する2値化回路と、2値化
回路からの2値化信号の前エッジに同期したクロック信
号を生成する第1のPLL回路と、2値化回路からの2
値化信号の後エッジに同期したクロック信号を生成する
第2のPLL回路と、波形等化された再生信号を、第1
のPLL回路からのクロック信号のタイミングでA/D
変換する第1のA/D変換回路と、波形等化された再生
信号を、第2のPLL回路からのクロック信号のタイミ
ングでA/D変換する第2のA/D変換回路と、第1の
A/D変換回路からの出力信号を2値信号に変換する第
1の復号回路と、第2のA/D変換回路からの出力信号
を2値信号に変換する第2の復号回路と、第1の復号回
路からの出力信号と第2の復号回路からの出力信号を合
成する合成回路とを備えたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明ついて図面を参照し
て説明する。例えば、光磁気ディスクに信号を書き込む
場合、矩形波信号に基づいて照射するレーザ光強度を変
調することにより書込みを行う。この書き込まれた信号
を再生する場合、一般にヘッドから得られる再生信号
は、書き込んだときの信号(矩形波)と比べ、波形がな
まる。これは、ヘッドで使われているレンズの分解能の
制約によるものである。再生信号がなまると、特にディ
スクの記録密度が高い場合に問題が生じることがある。
すなわち、記録密度が高いと再生信号の周波数が高くな
り、再生信号の波形の周期が短くなる。このような状態
においては、ある時刻で読み出すべき波形が、他の時刻
の波形と干渉してしまう(符号間干渉)。この符号間干
渉が、データ検出時の誤りの一因になる。
【0013】図3は、符号間干渉を取り除く方法の一例
(パーシャルレスポンス方式)を説明するための図であ
る。一般に再生波形は図3(a)に示すようになってい
るが、光磁気ディスクの記録密度が高くなると、ある時
刻で読み出されるべき孤立波形が他の時刻の波形と干渉
する符号間波形干渉が起こる。このような符号間干渉は
データ検出時の誤りの一因にもなるため、例えばトラン
スバーサルフィルタを用いて図3(b)に示すように、
波形をスリムにする。ところが、トランスバーサルフィ
ルタを用いて波形をスリムにしようとすると、逆に高域
成分が強調されるようになるため、雑音も増えてS/N
が悪化する。
【0014】PR(1,1)方式は、図7に示すような
構成の回路で得られる特性と同等の符号間干渉を意図的
に与えるものである。図7の回路では、入力信号は加算
器51に与えられる一方、遅延回路52により1T(T
は1ビット分の時間)だけ遅延され、加算器51に与え
られる。加算器51では、これら両信号を加算してパー
シャルレスポンス信号を出力している。後述の図4のP
Rシステムでは、光磁気ディスク22より、ヘッド1
5,ローパスフィルタ16を経て、PR等化回路23へ
至る再生系において、図7の回路と同等の特性が実現さ
れる。この結果、図3(a)に示す孤立波形は、図3
(c)に示すようなパーシャルレスポンス波形となり、
波形をスリムにする量が図3(b)と比べて少なくな
る。この結果、高域成分の強調が抑えられ、S/Nが良
好になる。
【0015】また、このようなPR(1,1)方式によ
る波形等化をデータについて考えてみると、図3(d)
に示すPR等化前の波形のデータ「0110」は、図3
(e)に示すように「01210」に変換される。図4
は、PR(1,1)方式に基づくデータの記録あるいは
再生を行うシステム(以下、PRシステム)である。ま
た、図5は、このPRシステムの各部の動作波形を示す
波形図である。
【0016】図4に示すプリコーダ21は、図示しない
外部回路から出力される図5(a)に示すデジタルデー
タを入力すると、図5(b)に示すパターンデータに変
換する。このようなパターン変換は、NRZI変換と呼
ばれ、図6に示すモジュロ2加算を行う加算器41及び
データの1ビット分を遅延する遅延回路42により実現
される。即ち、加算器41は、入力されたデジタルデー
タと、このデジタルデータが1ビット分遅延されたデー
タとのモジュロ2加算を行い、NRZIデータとして光
磁気ディスク22に出力し記録する。
【0017】このようなプリコーダ21によるNRZI
変換は、再生時に実施される後述のビットバイビットデ
コードによる処理でエラーの伝搬を防止できることから
必要になるものである。ローパスフィルタ16では、再
生信号帯域外の高域ノイズを低減してトランスバーサル
フィルタであるPR等化回路23へ出力する。PR等化
回路23はこの再生信号がパーシャルレスポンス波形と
なるように波形等化を行い、図5(d)に示すPR信号
を生成し、A/D変換器24及び2値化回路17に与え
る。
【0018】2値化回路17では、このPR信号を2値
化する。PLL回路25では、2値化回路17の2値化
信号から図5(e)に示すクロック信号を抽出しA/D
変換器24に与える。A/D変換器24では、このクロ
ック信号によりPR信号をサンプリングし図5(f)に
示すようなi2,i1,i0の3値パターンのデータを
生成しサンプルデータとしてビットバイビットデコーダ
26へ与える。ここで、媒体(光磁気ディスク)の状
態,媒体の記録状態及び媒体からデータを再生する再生
回路等に起因するノイズにより、図5(d)のPR信号
には、ジッタが生じているため、実際のサンプルデータ
の振幅の分布は、i2,i1,i0の3値を中心にした
3つ山状の分布となっている。ここで中心値i2,i
1,i0を理想振幅値と呼ぶ。ビットバイビットデコー
ダ26では、入力したサンプルデータを、図5(g)に
示す再生データに変換して出力する。
【0019】図8は、ビットバイビットデコーダ26の
構成を示すブロック図であり、3値化デコーダ61及び
2値化デコーダ62からなる。3値化デコーダ61は図
示しない外部装置から入力した理想振幅値がi2,i
1,i0の場合、i2とi1との間、及びi1とi0と
の間にそれぞれしきい値レベルTH1,TH2(図5
(f))を設定し、そのしきい値レベルを基準として上
記サンプルデータが何れの論理であるかを判定する。こ
こで、3値化デコーダ61では入力した理想振幅値から
しきい値レベルを設定する場合、i2とi1との間の中
間値、及びi1とi0との間の中間値をしきい値レベル
とすることが考えられる。
【0020】一方、3値化デコーダ61の出力を入力と
する2値化デコーダ62は、3値化デコーダ61が最大
値または最小値と論理判定した場合に再生データとして
「0」を、また中間値と論理判定した場合に再生データ
として「1」をそれぞれ出力する。この結果、上述の信
号ジッタにより、あるサンプルポイントのデータがしき
い値を超える程の変動を受けない限り、図4に示すPR
システムにおいては、光磁気ディスク22に記録した図
5(a)のデジタルデータと、図5(g)の再生データ
とは同一データとなる。
【0021】ところで、媒体の状態,媒体の記録状態及
び再生回路等に起因するノイズにより、図5(d)のP
R信号に生じるジッタが大きく、任意のサンプルポイン
トのデータがしきい値レベルを超える程の変動を受けた
場合は、図4に示すPRシステムでは、再生データのビ
ットエラーに直結する。このため、このようなビットエ
ラーの発生を少なくする目的で、ビットバイビットデコ
ーダ26の代わりに、図9に示すビタビデコーダ76を
用いるPRMLシステムが知られている。
【0022】即ち、図9に示すPRMLシステムでは、
図4のPRシステムと同様、ヘッド15,光磁気ディス
ク22,ローパスフィルタ16,PR等化回路23,2
値化回路17,A/D変換器24及びPLL回路25が
用いられる。なお、図4のPRシステムで必要であった
NRZI変換を行うプリコーダ21は、ビタビデコーダ
76を用いる図9のPRMLシステムでは不要になる。
【0023】図10はこのようなPRMLシステムに用
いられるビタビデコーダ76の構成を示すブロック図で
あり、2つの状態レジスタ91,92と、2つのN(N
は任意の自然数)ビットのデータ系列レジスタ93,9
4と、状態演算回路95と、判定回路96とから構成さ
れる。ここで、データ系列レジスタ93の再下位ビット
には「0」が、またデータ系列レジスタ94の再下位ビ
ットには「1」が設定されている。そして、A/D変換
器24からサンプルデータ(サンプルデータyとする)
が与えられる毎に、ビタビデコーダ76は以下のような
処理を行う。
【0024】即ち、まず状態演算回路95では、2つの
状態レジスタ91,92の値M0,M1、A/D変換器
24から出力されるサンプルデータy、及び図示しない
外部装置か与えられるサンプルデータの期待値d0,d
1,d2(ここで、d2は最大値、d1は中間値、d0
は最小値に対応し、サンプルデータの上記理想振幅値が
それぞれi2,i1,i0の場合、d2=i2,d1=
i1,d0=i0となる)に基づいて、以下の式(1)
〜(4)により、4つの値M00,M01,M10,M
11を計算する。
【0025】 M00=M0−2・y・d0+d02 ・・・(1) M01=M1−2・y・d1+d12 ・・・(2) M10=M0−2・y・d1+d12 ・・・(3) M11=M1−2・y・d2+d22 ・・・(4) 次に、判定回路96はまず値M00と値M01との大小
を比較する。そして、M00<M01の場合は、M00
を状態レジスタ91に格納し、データ系列レジスタ93
の(N−1)〜0ビットの値を上位方向に1ビットシフ
トする。
【0026】また、M00≧M01の場合はM01を状
態レジスタ91に格納すると共に、データ系列レジスタ
94の(N−1)〜0ビットの値をデータ系列レジスタ
93のN〜1ビットにそれぞれコピーする。続いて、判
定回路96は値M10と値M11との大小を比較する。
そして、M10>M11の場合は、M11を状態レジス
タ92に格納し、データ系列レジスタ94の(N−1)
〜0ビットの値を上位方向に1ビットシフトする。
【0027】また、M10≦M11の場合はM10を状
態レジスタ92に格納すると共に、データ系列レジスタ
93の(N−1)〜0ビットの値をデータ系列レジスタ
94のN〜1ビットにそれぞれコピーする。その後、判
定回路96はデータ系列レジスタ93の最上位ビットを
再生データとして外部に出力する。
【0028】このように、ビタビデコーダ76は、サン
プルデータを入力した場合に、ビットバイビットデコー
ダ26のようにこのデータについて、あるしきい値レベ
ルにより「0」か「1」かを判定する硬判定を行うもの
ではなく、データの前後の状態を見ながらより確からし
いデータ系列を決定する軟判定を行うものである。従っ
て、2つの系列レジスタ93,94はシフト動作が行わ
れる毎に「0」または「1」の何れかに収束してゆき、
最上位ビットの位置に達して再生データとして出力され
る時点では、データは「0」または「1」の何れかに確
定する。
【0029】ここで、データ系列レジスタのビット数N
が小さい場合は、「0」または「1」の何れかに確定し
ない恐れがあり、ビット数Nを大きくすればする程、未
確定の確率は少なくなり、従って再生データのビットエ
ラーを少なくすることができる。よって、2つの系列レ
ジスタ93,94のビット数Nを大きくすれば、データ
は確定するため、どちらのレジスタの最上位ビットを再
生データとして出力しても良いが、この例では系列レジ
スタ93の最上位ビットを再生データとして出力するよ
うにしている。
【0030】なお、ビタビデコーダ76においては、状
態演算回路95で各データ系列の生起確率の計算を行
い、判定回路96で状態演算回路95の処理結果である
2つのデータ系列のなかで生起確率が高い方を生き残り
データ系列とするような、生き残りデータ系列の判定を
行っているが、データ系列レジスタ93,94は、生き
残りの2つのデータ系列の保存を行い、状態レジスタ9
1,92は生き残りデータ系列の生起確率の保存の役割
を担っている。
【0031】このように、PRシステム及びPRMLシ
ステムについてその動作を説明したが、何れのシステム
においてもPR信号のサンプルデータから再生データを
生成するため、3値のサンプルデータをデコードするた
めの3値の理想振幅値が必要である。PRシステムのビ
ットバイビットデコーダ26ではこれらの理想値からし
きい値レベルを設定し、このしきい値レベルによりサン
プルデータを2値化する。また、PRMLシステムのビ
タビデコーダ76では、これらの理想振幅値を期待値と
して使用し、サンプルデータのデコードを行う。
【0032】ところで、光磁気ディスク22に対しデジ
タルデータを記録する場合の記録条件は常に一定である
とは限らず、デジタルデータに対応した所定長データを
記録しようとしても、記録時の周囲温度やデータを記録
するレーザのパワー等の変動により、実際に光磁気ディ
スクに記録されたマークの長さは変動する。また、光磁
気ディスクは、常に同一の再生装置により再生されると
は限らないため、光磁気ディスク22に記録されたマー
クをそれぞれ異なる再生装置で再生した場合、再生した
マークの長さは各再生装置毎にばらつきが生じる。
【0033】従って、上述のビットバイビットデコーダ
26またはビタビデコーダ76において各デコード処理
に必要な理想振幅値を固定してしまうと、この固定の理
想振幅値は再生したいユーザデータのサンプルデータの
振幅分布に合致しなくなるため、この理想振幅値に基づ
いて復号化された再生データにビットエラーが多発する
という問題が生じる。このため、図11に示すように、
光磁気ディスク22内のユーザデータが記録されるユー
ザデータ領域DTの先頭部分に隣接したトレーニングパ
ターン領域TPに、理想振幅値を算出するためのトレー
ニングパターンを記録する。そして、このトレーニング
パターンを図12(a)に示すパターンに定めることに
より、PR等化されサンプリングされた後のサンプルデ
ータとして、図12(b)に示すような、3値のレベル
のすべてが含まれるパターンが得られるようにする。
【0034】こうしたトレーニングパターンのサンプル
データは、このパターンが再生されている間に、図示し
ない外部制御回路からのゲート信号に基づき、図13に
示すパターンリード回路7で取り込まれ、理想値決定回
路8に送出される。そして図13に示す理想値決定回路
8では、得られたトレーニングパターンのサンプルデー
タから最大,中間,最小の3値のレベルに対応する理想
振幅値i2,i1,i0を決定する。
【0035】この理想振幅値の第1の決定方法として
は、パターンリード回路7で取り込まれたサンプルデー
タを、理想値決定回路8で先頭から順に2つのしきい値
レベルで3つの論理レベルにふるい分け、それぞれのグ
ループに属する最初のサンプルデータを、それぞれの論
理レベルの理想振幅値とすることが考えられる。この方
法を用いれば、図12(b)に示すデータ中のi20
,i10 ,i00が理想振幅値i2,i1,i0とし
て選択される。この方法を用いれば回路を簡単に構成す
ることができる。
【0036】また、第2の決定方法としては、取り込ま
れたサンプルデータを、同様に、理想値決定回路8で先
頭から順に2つのしきい値レベルで3つの論理レベルに
ふるい分け、その後、各グループに属するM(Mは2以
上の整数)個のサンプルデータの平均を求めこれを理想
振幅値i2,i1,i0として出力する方法である。こ
の方法を用いれば、読み出しノイズに起因するサンプル
データのばらつきにより理想振幅値がずれることを防止
できる。なお、上述の第1,第2の方法で行われる論理
レベルのふるい分けに用いられるしきい値レベルは、常
に固定値にしても良いし、また直前のデータリード時に
求めた理想振幅値i2,i1,i0によって算出しても
良い。
【0037】こうして理想値決定回路8で決定された理
想振幅値i2,i1,i0は、ビットバイビットデコー
ダ26またはビタビデコーダ76に与えられ、後続のユ
ーザデータのデコードに利用される。この場合、ビット
バイビットデコーダ26ではこの与えられた理想振幅値
から、上述したようにしきい値レベルを決定する。そし
て、後続して再生されるユーザデータ領域DTのサンプ
ルデータを、このしきい値に基づいてデコードし再生デ
ータとして出力する。また、ビタビデコーダ76ではこ
の理想振幅値を上述した期待値として使用し、同様に後
続のユーザデータ領域DTのサンプルデータをこの期待
値に基づきデコードする。この結果、ユーザデータのサ
ンプルデータを的確にデコードできる。
【0038】次に図14は、光磁気ディスク22に対す
るデータ記録条件が異なり、ユーザデータが基準より長
く記録されたり、また短く記録されてしまったような場
合でも正しいデコードが可能な他のPRシステムの構成
示す図である。また、図15はこのPRシステムの動作
を示す図である。即ち、図14に示すPRシステムは、
図4のPRシステム中のA/D変換器24、PLL回路
25及びビットバイビットデコーダ26を、それぞれ、
2つのA/D変換器241 ,242 、2つのPLL回路
251 ,252 及び2つのビットバイビットデコーダ2
61 ,262 で構成し、各ビットバイビットデコーダ2
61 ,262 の出力をデータ合成回路18で合成し再生
データとして出力するようにしたものである。
【0039】ここで、図15(a)に示すデジタルデー
タは、既に説明したように、プリデコーダ21のNRZ
I変換により図15(b)に示すようなNRZIデータ
に変換され、ヘッド15から光磁気ディスク22に記録
される。そして、光磁気ディスク22からヘッド15に
より読み出されローパスフィルタ16を経由した図15
(c)に示す再生信号は、PR等化回路23へ送出さ
れ、PR等化回路23によりPR等化され図15(d)
に示すPR信号に変換される。このPR信号は、A/D
変換器241 ,242 に与えられると共に、2値化回路
17にも与えられ2値化回路17で2値化される。
【0040】ここで、PLL回路251 ,252 では、
2値化回路17の2値化信号からクロック信号を抽出す
ることになるが、上述したような記録条件の相違により
光磁気ディスク22に対しデータが長くあるいは短く記
録されてしまったときに、こうしたデータを再生してP
R信号を生成し、このPR信号からクロックを抽出しよ
うとした場合に、抽出したクロックのデューティは50
%とはならず、デューティ偏位が生じる。そこで、PL
L回路251 では、2値化回路17からの2値化信号の
前エッジ(立ち上がり)に同期してA/D変換器241
がサンプリングできるように、この前エッジに同期した
図15(e)に示す前エッジクロックを生成し、A/D
変換器241 に与える。また、PLL回路252 では、
上記2値化信号の後エッジ(立ち下がり)に同期してA
/D変換器242 がサンプリングできるように、この後
エッジに同期した図15(i)に示す後エッジクロック
を生成しA/D変換器242 に与える。
【0041】そしてA/D変換器241 は、図15
(e)に示す前エッジクロック信号によりPR信号をサ
ンプリングし、図15(f)に示すようなサンプルデー
タをビットバイビットデコーダ261 の3値化回路61
へ与える。3値化デコーダ61は理想振幅値がi2,i
1,i0の場合、i2とi1との間、及びi1とi0と
の間にそれぞれしきい値レベルTH1,TH2を設定し
そのしきい値レベルを基準として上記サンプルデータが
何れの論理であるかを判定し、図15(g)に示す最大
(=2),中間(=1),最小(=0)からなる3値デ
ータを生成し、2値化デコーダ621 へ出力する。2値
化デコーダ621 は、入力した3値化データが「1」で
直後の3値データが「2」の場合は「1」を、それ以外
の場合は「0」を出力する図15(h)に示す2値のデ
コードデータを生成しデータ合成回路18へ送出する。
【0042】一方、A/D変換器242 ではPLL回路
252 から与えられた図15(i)の後エッジクロック
信号により、PR信号をサンプリングし図15(j)に
示すようなサンプルデータをビットバイビットデコーダ
262 の3値化回路61へ与える。3値化デコーダ61
は理想振幅値がi2,i1,i0の場合、i2とi1と
の間、及びi1とi0との間にそれぞれしきい値レベル
TH1,TH2を設定しそのしきい値レベルを基準とし
て上記サンプルデータが何れの論理であるかを判定し図
15(k)に示す3値データを生成する。2値化デコー
ダ622 は、入力した3値化データが「1」で直前の3
値化データが「2」の場合は「1」を、それ以外の場合
は「0」を出力する図15(l)に示す2値のデコード
データを生成してデータ合成回路18へ送出する。
【0043】データ合成回路18では、ビットバイビッ
トデコーダ261 及び262 の各2値化デコーダ62か
らそれぞれ与えられた図15(h),(l)に示す2値
のデコードデータを合成し、図15(m)に示す2値の
再生データを生成する。この結果、図15(a)に示す
デジタルデータと同一のデータが再生される。このよう
に、光磁気ディスク22に記録されたデータを再生して
この再生信号の前エッジ及び後エッジに同期した各クロ
ックを生成し、この各クロックを用いて前エッジ及び後
エッジにそれぞれ対応する情報を取り出し合成するよう
にしたので、記録条件のずれによりデータが基準値より
長くあるいは短く記録されていたとしても、元のデジタ
ルデータを復元することができる。
【0044】しかし、光磁気ディスク22に対するデー
タの記録密度がさらに高密度になってくると、再生信号
のC(キャリア;データ)/N(ノイズ)比がさらに悪
化してくるため、これに起因する再生信号のジッタと、
上述した記録及び再生の各条件のばらつきとにより、再
生信号の波形のずれは大きくなる。このため、図14に
示す2つのビットバイビットデコーダ261 ,262 に
対し、それぞれ図13に示す回路(即ち、パターンリー
ド回路7及び理想値決定回路8)を接続する。
【0045】図1は、このような情報再生装置の構成を
示すブロック図であり、ビットバイビットデコーダ26
1 の3値化デコーダ61の入力側に対し、理想値決定回
路81 を接続すると共に、理想値決定回路81 入力側に
はパターンリード回路71 を接続する。また、ビットバ
イビットデコーダ262 の3値化デコーダ61側には理
想値決定回路82 を接続すると共に、理想値決定回路8
2 の入力側にはパターンリード回路72 を接続する。
【0046】即ち、各パターンリード回路71 ,72
は、光磁気ディスク22に記録されたユーザデータの再
生に先立って、図11に示すトレーニングパターン領域
TPのデータを入力して対応の理想値決定回路81 ,8
2 に与える。理想値決定回路81 ,82 では、得られた
図12(b)に示すトレーニングパターンのサンプルデ
ータから最大,中間,最小の3値のレベルに対応する理
想振幅値i2,i1,i0を決定し、それぞれビットバ
イビットデコーダ261 ,262 の各3値化デコーダ6
1に与える。この結果、各3値化デコーダ61では、理
想値決定回路から得られた理想振幅値がi2,i1,i
0の場合、上述したように、i2とi1との間、及びi
1とi0との間にそれぞれしきい値レベルを設定する。
従って、そのしきい値レベルが的確に定められるため、
後続のユーザデータのサンプルデータが何れの論理であ
るかを正確に判定できる。
【0047】このように光磁気ディスク22にユーザデ
ータが高密度で記録されていても、ユーザデータの再生
前にトレーニングパターンが再生されて理想振幅値が予
め決定され、この決定された理想振幅値に基づき後続の
ユーザデータがデコードされるため、ユーザデータを的
確に再生できる。ここで理想値決定回路81 では、最
大,中間,最小の3値のレベルのうち中間レベルを決定
する場合、トレーニングパターン再生信号の前エッジの
サンプルデータを用いる。また、理想値決定回路82 で
は、トレーニングパターン再生信号の後エッジのサンプ
ルデータを用いる。
【0048】このような理想値決定回路81 ,82 を上
述した理想振幅値の第1の決定方法に適用すると、その
理想振幅値決定動作は次のようになる。即ち、理想値決
定回路81 は、パターンリード回路71 で取り込まれた
サンプルデータを、まず、先頭から順に2つのしきい値
レベルで3つの論理レベルにふるい分ける。そして、そ
のデータの最大及び最小値については、それぞれのグル
ープに属する最初のサンプルデータを理想振幅値として
出力する。また、中間値については、再生信号の前エッ
ジに対応する最初のサンプルデータを理想振幅値として
出力する。つまり、この場合は、図12(b)に示すデ
ータ中のi20,i10 ,i00 が理想振幅値i2,
i1,i0として選択される。
【0049】他方、理想値決定回路82 でも同様に、パ
ターンリード回路72 で取り込まれたサンプルデータ
を、先頭から順に2つのしきい値レベルで3つの論理レ
ベルにふるい分ける。そして、そのデータの最大及び最
小値については、それぞれのグループに属する最初のサ
ンプルデータを理想振幅値として出力する。また、中間
値については、再生信号の後エッジに対応する最初のサ
ンプルデータを理想振幅値として出力する。つまり、こ
の場合は、図12(b)に示すデータ中のi20,i1
1 ,i00 が理想振幅値i2,i1,i0として選択
される。
【0050】このように、本情報再生装置では、2つの
ビットバイビットデコーダ261 ,262 を用い、前エ
ッジクロック及び後エッジクロックによりサンプルデー
タのデコードする例について説明したが、図2に示すよ
うな、PRMLシステムにも適用できる。即ち、この場
合は、2つのビタビデコーダ761 ,762 を用い、ビ
タビデコーダ761 は前エッジクロックによりサンプル
データをデコードすると共に、ビタビデコーダ762 は
後エッジクロックによりサンプルデータをデコードし、
各ビタビデコーダ761 ,762 の出力をデータ合成回
路18で合成する。
【0051】なお、このような情報再生装置は記録再生
装置にも適用可能である。即ち、図1に示す情報再生装
置を記録再生装置とする場合は、図1のヘッド15に対
しプリコーダを付加する。また、図2に示す情報再生装
置はビタビデコーダを用いるため、プリコーダは不要に
なる。また、本実施の形態では、PR(1,1)方式に
よる情報再生装置の例を説明したが、この情報再生装置
は他のPR方式にも適用可能である。
【0052】図17は、本発明の他の実施の形態による
データ再生装置の構成を示すブロック図である。図17
において、ヘッド15は、記録媒体(たとえば光磁気デ
ィスク)にレーザ光を照射し、その反射光を受光し、光
電変換することにより、再生信号を出力する。AGC回
路102は、ヘッド15からの再生信号を入力し、ディ
スクの反射率の違い等によって生じる再生信号振幅のバ
ラツキを吸収し、所定の振幅の再生信号を出力する。
【0053】ローパスフィルタ16は、AGC回路10
2から出力された再生信号を入力し、再生信号の周波数
帯域外の高域のノイズを低減する。パーシャルレスポン
ス(PR)等化回路23は、トランスバーサルフィルタ
と遅延線からなる。ローパスフィルタ16から出力され
た再生信号を入力し、再生信号を波形が、パーシャルレ
スポンス波形になるように波形等化を行う。波形等化に
関しては、図3の説明で述べたのと同様である。
【0054】再生信号中から読み取られる再生データに
ついて考えてみる。図3(d)に示すように、NRZ
(Non Return to Zero)で記録された「0110」とい
うデータ列は、PR(1,1)方式では、図3(e)に
示すように「01210」というデータ列に変換され
る。すなわち、3値データとなる。従って、PR(1,
1)方式では、変換されたデータ列の3値判定を行い、
元の2値に復号する処理を行うことになる。2値化回路
17は、波形等化回路23から出力される再生信号を2
値信号に変換する。これは、パーシャルレスポンス等化
された再生信号のレベルが所定のしきい値より高いか低
いかを判定することによって行われる。
【0055】PLL回路251 は、2値化回路17で2
値化された再生信号のパルスの前エッジのタイミングに
同期したクロックを抽出する。また、PLL回路251
は、2値化された再生信号のパルスの後エッジのタイミ
ングに同期したクロックを抽出する。PLL回路251
で抽出されたクロックは、A/D変換回路241 に入力
され、PLL回路252 で抽出されたクロックは、A/
D変換回路242 に入力される。A/D変換回路241
は、PLL回路251 から出力されるクロックのタイミ
ングで再生信号レベルをデジタル値に変換する。また、
A/D変換回路242 は、PLL回路252 から出力さ
れるクロックのタイミングで再生信号レベルをデジタル
値に変換する。A/D変換回路241 、A/D変換回路
242 で変換されたデジタル値は、それぞれ復号回路1
081 、復号回路1082 に入力される。
【0056】復号回路1081 は、A/D変換回路24
1 から出力される値を基に3値判定を行い、2値に変換
する。このとき、PLL回路251 からのクロックのタ
イミングで3値判定が行われる。また、復号回路108
2 は、A/D変換回路242から出力される値を基に3
値判定を行い、2値に変換する。このとき、PLL回路
252 からのクロックのタイミングで3値判定が行われ
る。復号回路1081、復号回路1082 で2値に変換
されたデータは、データ合成回路18に入力される。デ
ータ合成回路18は、復号回路1081 からのデータ
(マークの前エッジに同期したクロックのタイミングで
2値に変換されたデータ)と、復号回路1082 からの
データ(マークの後エッジに同期したクロックのタイミ
ングで2値に変換されたデータ)とを合成し、元の一つ
の2値のデータを生成する。データ合成回路18で生成
された2値データは、データ復調回路110に入力され
る。ディスクに記録された信号は記録時に変調されてい
るため、再生した際には、再生信号を復調する。データ
復調回路110は、変調されたデータを復調する。
【0057】図18は、このデータ再生装置における信
号の処理を説明するための信号波形図である。まず、正
しく記録されたマークからの再生信号の処理の場合を説
明する。図18(a)は、NRZ記録された「0011
00」というデータ列を再生した場合の再生信号をPR
等化した時の理想的な再生信号波形と、その再生信号を
2値化した信号と同期したクロックの波形を示してい
る。2値化しきい値は信号振幅の中心(図18(a)に
おいて符号L0 で示すレベル)に設定されている。
【0058】図18(a)のようにマークが正しく記録
された再生信号の場合、その2値化信号の前エッジと後
エッジに同期したクロック(PLL回路251 、PLL
回路252 から出力されるクロック)は、どちらも図1
8(a)に示すクロックと同じ位相になる。A/D変換
回路241 ,242 は、それぞれ入力されるクロックの
立ち上がりエッジで再生信号のA/D変換を行い、その
値を出力する。すなわち、図18(a)においては、
a,b,cの各時点の再生信号レベルを出力する。復号
回路1081 ,1082 は、3値判定レベル(図18
(a)において符号L1 ,L2 で示すレベル)と再生信
号レベルとを比較することにより、時点a,b,cにお
ける値をそれぞれ0,1,2と判断する。その後、元の
2値のデータに復号する。
【0059】NRZ記録された「001100」という
データ列をPR等化した場合、「001210」という
3値データ列に変換される。したがって、3値判定にお
いて、「001210」というデータ列が得られれば、
復号処理によって、「001100」というデータ列が
復元できる。3値判定レベルは、再生信号振幅レベルを
図18(a)中に符号L1 ,L2 で示すレベルで4分割
することにより設定されている。レベルL1 は振幅レベ
ルの下側1/4に設定されており、 レベルL2 は上側
1/4に設定されている。
【0060】図18(b),(c)は、図18(a)と
同じデータ列がマークの記録条件がずれて記録された場
合の再生信号波形を示している。図18(b)には、マ
ークの前エッジに同期したクロックの波形も示されてい
る。また、図18(c)には、マークの後エッジに同期
したクロックの波形も示されている。図18(b)にお
ける復号回路1081 での3値判定は、b点は「1」、
c点は「2」と判断される。しかし、d点は本来は
「1」であるが、「2」と判断されやすい。この場合、
本来は「121」というデータ列が「122」というデ
ータ列であると判断されてしまう。
【0061】また、図18(c)における復号回路10
82 での3値判定は、c点は「2」、d点は「1」と判
断される。しかし、b点は本来は「1」であるが、
「2」と判断されやすい。この場合、本来は「121」
というデータ列が「221」というデータ列であると判
断されてしまう。その結果、復号回路1081 、108
2 のいずれか一方で再生データを復号すると、本来は
「0110」のデータ列であるにもかかわらず、「01
110」と復号されてしまうことがある。
【0062】そこで、本実施例のデータ合成回路18で
は、各データパルスを生成する際には、復号回路108
1 から出力されるデータパルスの前エッジ部分のタイミ
ングと、復号回路1082 から出力されるデータパルス
の後エッジ部分のタイミングとによって、データパルス
を生成している。すなわち、2つのデータパルスを合成
している。
【0063】図19は、データ合成回路18の動作を説
明するためのタイミングチャ−トである。図19(a)
は、光磁気ディスクに記録されたマークの形状を示して
いる。このマークは、データ列「0110」に対応する
マークである。本来はLAの長さで記録されるべきもの
であるが、LBだけずれて、長く記録されている。した
がって、図19(b),(c)の例で示したように、
「01110」と復号されている。
【0064】図19(b)は、図19(a)のマークに
対応する、復号回路1081 からの出力信号を示してい
る。この信号は、マークの前エッジに同期した信号であ
る。図19(c)は、PLL回路251 から出力される
クロック信号を示している。このクロック信号は、マー
クの前エッジに同期している。図19(d)は、図19
(b)、(c)から生成される信号であり、マークの前
エッジに同期したパルス信号である。すなわち、図19
(d)のパルスは、図19(b)のパルス信号が立ち上
がってから、図19(c)のクロックの最初の立ち下が
りのタイミングで立ち上がり、図19(c)のクロック
の次の立ち下がりのタイミングで立ち下がる。したがっ
て、図19(d)のパルスは、図19(c)のクロック
の1周期の長さを有するパルスである。
【0065】図19(e)は、図19(a)のマークに
対応する、復号回路1082 からの出力信号を示してい
る。この信号は、マークの後エッジに同期した信号であ
る。図19(f)は、PLL回路252 から出力される
クロック信号を示している。このクロック信号は、マー
クの後エッジに同期している。図19(g)は、図19
(e)、(f)から生成される信号であり、マークの後
エッジに同期したパルス信号である。すなわち、図19
(g)のパルスは、図19(e)のパルス信号が立ち下
がってから、図19(f)のクロックの最初の立ち下が
りのタイミングで立ち上がり、図19(f)のクロック
の次の立ち下がりのタイミングで立ち下がる。したがっ
て、図19(g)のパルスは、図19(f)のクロック
の1周期の長さを有するパルスである。
【0066】図19(h)はデータ合成回路18から出
力されるデータ信号を示している。また、図19(i)
は、データ合成回路18から出力されるクロック信号を
示している。図19(i)のクロック信号は、PLL回
路251 からのクロック信号と同じクロック信号であ
る。図19(h)のパルス信号は、図19(d)のパル
スが立ち上がってから図19(i)のクロック信号の最
初の立ち下がりのタイミングで立ち上がり、図19
(g)のパルスが立ち上がってから図19(i)のクロ
ック信号の最初の立ち下がりのタイミングで立ち下が
る。
【0067】以上のようにして、図19(a)の本来の
マーク長LAに対応した長さのパルス信号(図19
(h))を得ることができる。データ合成回路18から
出力されるデータ信号(図19(h))とクロック信号
(図19(i))は、データ復調回路110に入力され
る。データ復調回路110では、入力されたデータ信号
のレベルをクロック信号の立ち上がりのタイミングで読
み取ることにより、「0110」というデータ列を得る
ことができる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記
録条件がずれて正しくマークが記録できていない記録媒
体からのデータの再生においても正しく再生が行われ
る。また、光磁気ディスクに対するユーザデータの記録
条件が異なり、データが実際に基準値より長く記録され
たり、また短く記録されている場合でも、再生したユー
ザデータを正しく復号化することができ、従って再生デ
ータに生じるビットエラーを低減できる。また、第1及
び第2の理想値決定回路は、ユーザデータより先に再生
される光磁気ディスクの第2領域のトレーニングパター
ンのサンプルデータからそれぞれ理想振幅値を決定し、
第1及び第2の復号回路に与えるようにしたので、光磁
気ディスクに対するユーザデータの記録密度が高くな
り、この結果、データの記録及び再生の各条件のばらつ
きによる再生信号の波形ずれと再生信号のジッタとが重
なり合って再生信号の波形ずれが大きくなった場合で
も、再生信号を的確に復号化し、記録前のデータに復元
できる。また、第1及び第2の理想値決定回路は、それ
ぞれ2値信号の前エッジ及び後エッジに同期した各サン
プルデータからそれぞれ理想振幅値を決定し、第1及び
第2の復号回路に与えるようにしたので、高密度で光磁
気ディスクに記録されたユーザデータを再生し復号化す
る場合に、正確な復号化データを生成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る情報再生装置の第1の実施の形
態を示すブロック図である。
【図2】 情報再生装置の第2の実施の形態を示すブロ
ック図である。
【図3】 情報再生装置により再生される再生信号及び
この再生信号の処理状況を示す図である。
【図4】 情報再生装置のうちPR方式により再生信号
を処理するPRシステムの構成を示すブロック図であ
る。
【図5】 PRシステムの各部の動作波形を示す図であ
る。
【図6】 PRシステムにおいて用いられNRZI変換
を行うプリコーダの構成を示す図である。
【図7】 PR(1,1)特性を実現する等価回路の構
成を示す図である。
【図8】 PRシステムにおいて用いられるビットバイ
ビットデコーダの構成を示す図である。
【図9】 上記情報再生装置のうちPRMLシステムの
構成を示すブロック図である。
【図10】 PRMLシステムにおいて用いられるビタ
ビデコーダの構成を示す図である。
【図11】 光磁気ディスクのデータの記録状況を示す
図である。
【図12】 光磁気ディスクに記録されるトレーニング
パターンのフォーマットを示す図である。
【図13】 情報再生システムの要部を示すブロック図
である。
【図14】 図4に示すPRシステムを複数のPLL回
路,A/D変換器及びビットバイビットデコーダにより
構成した例を示す図である。
【図15】 図14のPRシステムの各部の動作波形を
示す図である。
【図16】 光磁気ディスクに対するデータの記録原理
を模式的に示す図である。
【図17】 情報再生装置の第3の実施の形態を示すブ
ロック図である。
【図18】 情報再生装置における信号の処理を説明す
るための信号波形図である。
【図19】 情報再生装置のデータ合成回路のタイミン
グを示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
7,71 ,72 …パターンリード回路、8,81 ,82
…理想値決定回路、15…ヘッド、16…ローパスフィ
ルタ、17…2値化回路、21…プリコーダ、22…光
磁気ディスク、23…パーシャルレスポンス等化回路、
24,241 ,242 …A/D変換器、25,251 ,
252 …PLL回路、26,261 ,262 …ビットバ
イビットデコーダ、41,51…加算器、42,52…
遅延回路、61…3値化デコーダ、621 ,622 …2
値化デコーダ、76,761 ,762 …ビタビデコー
ダ、91,92…状態レジスタ、93,94…データ系
列レジスタ、95…状態演算回路、96…判定回路、T
P…トレーニングパターン領域、DT…ユーザデータ記
録領域、102…AGC回路、1081 ,1082 …復
号回路、110…データ復調回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H03M 13/12 H03M 13/12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に記録されたデータの再生信号
    をパーシャルレスポンス方式に基づいて等化するPR等
    化回路と、 PR等化回路の出力信号を2値化する2値化回路と、 前記2値信号の前エッジに同期した第1のクロック信号
    を生成する第1のクロック生成回路と、 前記2値信号の後エッジに同期した第2のクロック信号
    を生成する第2のクロック生成回路と、 前記第1のクロック信号に基づいて前記PR等化回路の
    出力信号をサンプリングし第1のサンプルデータを生成
    する第1のA/D変換器と、 前記第2のクロック信号に基づいて前記PR等化回路の
    出力信号をサンプリングし第2のサンプルデータを生成
    する第2のA/D変換器と、 予め設定された理想振幅値に基づいて前記第1のサンプ
    ルデータを復号化し再生データを生成する第1の復号回
    路と、 予め設定された理想振幅値に基づいて前記第2のサンプ
    ルデータを復号化し再生データを生成する第2の復号回
    路と、 前記第1及び第2の復号回路の出力信号を合成する合成
    回路とを備えたことを特徴とする情報再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記再生信号中には、前記理想振幅値の算出を行うため
    のトレーニングパターンが含まれ、 前記トレーニングパターンの再生中を示す制御信号の出
    力時に前記第1及び第2のA/D変換器から各々出力さ
    れるトレーニングパターンのサンプルデータをそれぞれ
    取り込む第1及び第2のパターンリード回路と、 第1及び第2のパターンリード回路から各々出力される
    サンプルデータからそれぞれ前記理想振幅値を決定して
    前記第1及び第2の復号回路のそれぞれに与える第1及
    び第2の理想値決定回路とを備えたことを特徴とする情
    報再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記第1の理想値決定回路は前記2値信号の前エッジに
    同期したサンプルデータから理想振幅値を決定し、前記
    第2の理想値決定回路は前記2値信号の後エッジに同期
    したサンプルデータから理想振幅値を決定することを特
    徴とする情報再生装置。
  4. 【請求項4】 再生信号をパーシャルレスポンス方式で
    波形等化する等化回路と、 前記再生信号を2値化する2値化回路と、 前記2値化回路からの2値化信号の前エッジに同期した
    クロック信号を生成する第1のPLL回路と、 前記2値化回路からの2値化信号の後エッジに同期した
    クロック信号を生成する第2のPLL回路と、 前記波形等化された再生信号を、前記第1のPLL回路
    からのクロック信号を用いて2値信号に変換する第1の
    復号回路と、 前記波形等化された再生信号を、前記第2のPLL回路
    からのクロック信号を用いて2値信号に変換する第2の
    復号回路と、 前記第1の復号回路からの出力信号と前記第2の復号回
    路からの出力信号を合成する合成回路とを備えたことを
    特徴とする情報再生装置。
  5. 【請求項5】 再生信号をパーシャルレスポンス方式で
    波形等化する等化回路と、 前記再生信号を2値化する2値化回路と、 前記2値化回路からの2値化信号の前エッジに同期した
    クロック信号を生成する第1のPLL回路と、 前記2値化回路からの2値化信号の後エッジに同期した
    クロック信号を生成する第2のPLL回路と、 前記波形等化された再生信号を、前記第1のPLL回路
    からのクロック信号のタイミングでA/D変換する第1
    のA/D変換回路と、 前記波形等化された再生信号を、前記第2のPLL回路
    からのクロック信号のタイミングでA/D変換する第2
    のA/D変換回路と、 前記第1のA/D変換回路からの出力信号を2値信号に
    変換する第1の復号回路と、 前記第2のA/D変換回路からの出力信号を2値信号に
    変換する第2の復号回路と、 前記第1の復号回路からの出力信号と前記第2の復号回
    路からの出力信号を合成する合成回路とを備えたことを
    特徴とする情報再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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