JPH09115356A - テープ状酸化物超電導線材ならびにそれを用いた超電導マグネットおよび電流リード - Google Patents
テープ状酸化物超電導線材ならびにそれを用いた超電導マグネットおよび電流リードInfo
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- JPH09115356A JPH09115356A JP7272602A JP27260295A JPH09115356A JP H09115356 A JPH09115356 A JP H09115356A JP 7272602 A JP7272602 A JP 7272602A JP 27260295 A JP27260295 A JP 27260295A JP H09115356 A JPH09115356 A JP H09115356A
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Abstract
向上したテープ状酸化物超電導線材を提供する。 【解決手段】 酸化物超電導体からなるフィラメント
と、フィラメントを覆う銀または銀合金とからなるテー
プ状酸化物超電導線において、厚みtが0.5mm〜2
mmの範囲内であり、幅wが5mm〜20mmの範囲内
である。本発明の線材は、4.2Kの温度において磁場
が印加されていない条件下での臨界電流値(ICO)に対
する4.2Kの温度において線材の長手方向にほぼ垂直
でかつ線材の主要面にほぼ平行な10Tの磁場が印加さ
れた条件下での臨界電流値(ICB(平行))の比(ICB
(平行)/ICO)が0.6以上である。
Description
を用いた超電導線材およびその用途に関し、特に、磁場
中での超電導特性に優れたテープ状酸化物超電導線材な
らびにそれを用いた超電導マグネットおよび電流リード
に関する。
導マグネットに用いられる超電導コイルおよび電流リー
ドの一例を示す斜視図である。図に示すように、超電導
コイル60は、酸化物超電導線材61がコイル状に巻か
れて形成されている。超電導コイルの形状として、たと
えば、図6に示すように線材がパンケーキ状に巻かれて
なる超電導コイルを数段重ねたものがあり、また1本の
超電導テープ線材をソレノイド状に巻きつけたもの等も
考えられる。このような形状の超電導コイルに、冷凍機
等が組合されて、超電導コイル装置が形成される。
極低温下(4.2〜30K)にある超電導コイルへ通電
するための手段である。図6に示すように、電源に接続
される銅端子62(高温側)と超電導コイル60とは、
電流リードのリード線63で接続される。電流リードに
おいて、リード線63は、上端部を液体窒素または冷凍
機等によって約77Kに冷却される。このリード線に、
酸化物超電導線が使用される。リード部において、酸化
物超電導線は複数枚重ねられたり、積層枚数を変化させ
て侵入熱を低減することもできる。
電流リードにおいて、これらを構成する超電導線材の臨
界電流密度−磁場特性(以下「Jc−B特性」と略す)
が、超電導マグネットの性能を決定する上で重要とな
る。所定の磁場下で、より高い臨界電流密度(Jc)を
示すことのできる線材はJc−B特性が良好な線材であ
る。
度(77K)では、印加された磁場による臨界電流密度
の低下が大きい。そのため、77K付近で使用するテス
ラ級の超電導マグネットに酸化物超電導体を応用するの
は、現時点では難しい。一方、酸化物超電導体は、極低
温下(4.2〜30K)では、Jc−B特性が良好にな
る。酸化物超電導体は、4.2Kにおいて、20テスラ
以上の磁場中でも超電導性を維持することができるた
め、発生磁場20テスラ以上の超高磁場マグネットへの
応用が考えられている。
方法として欠陥の導入があった。これは、X線、電子
線、中性子線、イオン等を超電導物質に照射することに
より欠陥を導入するものである。導入された欠陥は、ピ
ン止め中心となり、磁束の運動を抑制する結果、臨界電
流密度の低下を抑制することができる。しかしながら、
この手法は、臨界電流密度の低下を少なくするのには有
効であるが、臨界電流の向上にはあまり有効でない。ま
た、長尺の超電導線材を量産する場合には問題が残る。
r Melt Growth )法や、ピン止め中心として211相を
導入するなどの方法により、超電導体の磁場特性を向上
させる有効な手法が発見されている。しかし、Bi系酸
化物超電導体では、上述の照射以外に有効な手法は現時
点では見つかっていない。
うな超電導マグネットへの応用および高磁場下で使用さ
れる電流リードへの応用のためには、簡便な手法で、J
c−B特性を向上させた超電導線材の開発が期待されて
いる。
に、酸化物超電導体をコイルに使用する際には、高い臨
界電流密度を有していることが必要である。しかしなが
ら、従来の酸化物超電導線材では、上述したように磁場
中での臨界電流密度の低下が大きい傾向にあった。
場中における臨界電流密度等の超電導特性が向上した酸
化物超電導線材ならびにその線材を用いた超電導マグネ
ットおよび電流リードを提供することにある。
化物超電導線材は、酸化物超電導体からなるフィラメン
トと、フィラメントを覆う安定化材とからなるテープ状
酸化物超電導線材である。本発明では、このテープ状線
材において、その厚みは0.5mm〜2mmの範囲内で
あり、かつその幅は5mm〜20mmの範囲内である。
100μm以下、たとえば1μm〜100μmとするこ
とができる。
いて磁場が印加されない条件下での臨界電流値(ICO)
に対する液体ヘリウム温度において線材の長手方向にほ
ぼ垂直でかつ線材の主要面にほぼ平行な10Tの磁場が
印加された条件下での臨界電流値(ICB(平行))の比
(ICB(平行)/ICO)を0.6以上とすることができ
る。
おいて磁場が印加されない条件下での臨界電流値(I′
CO)に対する液体窒素温度において線材の長手方向にほ
ぼ垂直でかつ線材の主要面にほぼ平行な0.1Tの磁場
が印加された条件下での臨界電流値(I′CB(平行))
の比(I′CB(平行)/I′CO)を0.8以上とするこ
とができる。
体はビスマス系酸化物超電導体、更にはBi2223高
温相であることが好ましい。また本発明の線材におい
て、安定化材は銀および銀合金からなる群から選択され
る材料であることが好ましい。
ずれともすることができるが、複数本のフィラメントを
有する多芯線であることがより好ましい。
超電導線材からなるコイルを備える超電導マグネットを
提供することができる。
をリード部に備える電流リードを本発明に従って提供す
ることができる。
ようなテープ状の線材である。テープ状線材11は、そ
の長手方向に延びるほぼ平らな1対の主要面11aおよ
び11bを有し、これらの主要面同士はほぼ平行であ
る。これらの主要面間の距離tが線材の「厚み」に相当
する。一方、線材の「幅」は、線材の長手方向に垂直で
かつ上記主要面に平行な方向における線材の一端から他
端までの距離wである。なお上述した「厚み」および
「幅」は、上述した主要面に垂直な方向の断面の厚みお
よび幅にもそれぞれ相当する。
の範囲内にあり、幅wが5mm〜20mmの範囲内にあ
る。線材の長さは任意である。厚みを0.5mm以上と
したのは、それより小さいと、後述するように磁場下で
の超電導特性の低下を効果的に抑制できないからであ
り、2mm以下としたのは、それより大きなサイズの線
材とすると、臨界電流密度が極端に小さい線材しか得ら
れなくなるからである。また幅を5mm以上としたの
は、同様にそれより小さいと後述するように磁場下での
超電導特性の低下を効果的に抑制できないからであり、
20mm以下としたのは、それより大きなサイズの線材
とすると、臨界電流密度が極端に小さい線材しか得られ
なくなるからである。
で、磁場下における超電導特性を向上させている。その
理由は明らかではないが、これらのサイズを採用するこ
とで、テープ状線材の酸化物超電導体フィラメントにお
いて、結晶粒のサイズ、ピン止め中心として働き得る転
位や結晶粒間の歪み等が、磁場下での超電導特性を向上
させるような状態になり得ることが予想される。従来、
臨界電流密度の向上などの理由から、薄厚化を進める方
向にあり、線材の厚みは0.10〜0.4mmの範囲内
に設定され、幅は2〜4mmの範囲内に設定されてきた
が、以下の実施例にも示すように、本発明者らはこれら
よりサイズの大きな線材の方が、磁場において超電導特
性を低下させにくいことを見いだしたものである。
臨界電流密度が低下するが、本発明に従うテープ状線材
では、臨界電流密度(Jc)および臨界電流(Ic)等
の超電導特性が磁場によって低下する割合を従来よりも
低く抑えることができる。
方向、長手方向に垂直でありかつテープの主要面に平行
な方向をy方向、テープの主要面に垂直な方向すなわち
厚み方向をz方向とすると、y方向およびz方向に印加
される磁場に対して、本発明の線材は次のような特性を
示すことができる。
る。 ICO:液体ヘリウム温度(4.2K)において磁場が印
加されていない条件下での臨界電流値 ICB(平行):液体ヘリウム温度(4.2K)において
10Tの磁場がy方向に印加された条件下での臨界電流
値 ICB(垂直):液体ヘリウム温度(4.2K)において
10Tの磁場がz方向に印加された条件下での臨界電流
値 I′CO:液体窒素温度(約77K)において磁場が印加
されていない条件下での臨界電流値 I′CB(平行):液体窒素温度(約77K)において
0.1Tの磁場がy方向に印加された条件下での臨界電
流値 I′CB(垂直):液体窒素温度(約77K)において
0.1Tの磁場がz方向に印加された条件下での臨界電
流値 本発明の線材では、臨界電流値の比ICB(平行)/ICO
を0.6以上、好ましくは0.7以上とすることができ
る。また本発明では、ICB(垂直)/ICOを0.3以上
好ましくは0.4以上とすることができる。さらに本発
明の線材では、I′CB(平行)/I′COを0.8以上好
ましくは0.9以上とし、I′CB(垂直)/I′COを
0.3以上好ましくは0.4以上とすることができる。
化材中に酸化物超電導体からなるフィラメントが埋込ま
れた構造を有するテープ状酸化物超電導多芯線または単
芯線とすることができる。この線材において、フィラメ
ントは、その長手方向に延びるリボン状とすることがで
きる。酸化物超電導体としては、たとえば、イットリウ
ム系、ビスマス系またはタリウム系酸化物超電導体が用
いられる。特に、ビスマス系酸化物超電導体は、高い臨
界温度、高い臨界電流密度、低い毒性および線材化の容
易さといった点からより好ましい。
導体の原料粉末の焼成および粉砕、粉末の安定化材シー
スへの充填、塑性加工ならびに焼結のプロセス(いわゆ
るパウダー・イン・チューブ法)を経て製造される。原
料粉末の調製では、超電導体を構成する元素の酸化物ま
たは炭酸化物の粉末が所定の配合比で混合され、かつ焼
結された後、焼結物が粉砕されて原料粉末となる。粉末
を充填するシースは、たとえば銀または銀合金からな
る。銀合金として、銀−金合金、銀−プラチナ合金、銀
−マンガン合金などを挙げることができる。塑性加工に
は、伸線加工および圧延加工等が用いられる。圧延加工
の後、テープ状にされた線材は、約800℃〜約900
℃、たとえばビスマス系酸化物超電導体を用いる場合、
好ましくは約840℃〜850℃の温度において焼結が
施され、シース材中の超電導体が、高い配向性および高
い臨界電流密度を得るようになる。多芯線を製造する場
合、伸線加工の後切断して得られた複数の線材が合わさ
れ、塑性加工および焼結に供される。上述したプロセス
において、塑性加工と焼結の組合せにより、高い配向性
を有するほぼ単一の超電導相を生成することができる。
電導線のフィラメントは、テープ線の長手方向にわたっ
てほぼ均一な超電導相を有し、超電導相のc軸は、テー
プ線の厚み方向にほぼ平行に配向している。また、フィ
ラメントにおける結晶粒は、テープ線の長手方向に延び
るフレーク状であり、結晶粒同士は強く結合している。
フレーク状の結晶粒は、テープ線の厚み方向に積層され
る。このような線材において、フィラメントの厚みは、
100μm以下、たとえば1〜100μmとすることが
できる。
は、上述したy方向に磁場をかけた場合のJc−B特性
が優れる。したがって、本発明は、インサートコイルな
ど、特に超電導線材に平行に印加される磁場の影響が大
きいマグネットのコイルに使用する際に有効である。そ
して、本発明の線材により、磁場の印加による電流密度
の低下の少ない安定性に優れた超電導コイルを形成する
ことができ、このようなコイルを備える超電導マグネッ
トを提供することができる。
は、超電導コイルを形成した線材のIcが数100〜数
1000Aと高いため、従来の線材に比べて大電流を流
すことができる。このため、コイルターン数が小さくな
り、コイルの作製が容易になるばかりでなく、インダク
タンスが小さくなり、運転が容易になる。
線材にかかる磁場方向を制御できるため、テープ面に水
平に磁場がかかるようにリード線材を配置することによ
って、十分なIcを得ることができる。
め実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
3 、CuOを用いてBi:Pb:Sr:Ca:Cu=
1.8:0.4:2:2.2:3の組成比の粉末を準備
した。この粉末を800℃で8時間熱処理した後、得ら
れた焼結体を粉末状にするため、自動乳鉢を用いて2時
間粉砕を行なった。次に粉砕して得られた粉末を850
℃で5時間熱処理した後、再び自動乳鉢を用いて焼結物
を同様に粉砕した。得られた粉末を用いて、以下のよう
に線材を作製した。
る。粉砕して得られた粉末を外径25mm、内径22m
mの銀パイプに充填した後、粉末を充填した銀パイプに
ついて伸線加工を施し、1.45mmφの線材を得た。
次に得られた線材を切断し、61本束ねて外径15m
m、内径13mmの銀パイプに挿入し、さらに、4.9
mmφまで伸線加工を施し、次いで得られた線材に圧延
加工を施した。
行なった。粉砕して得られた粉末を外径25mm、内径
22mmの銀パイプに充填した後、粉末を充填した銀パ
イプについて伸線加工を施し、2.59mmφの線材を
得た。次に、得られた線材を切断し、19本束ねて外径
14mm、内径13mmの銀パイプに挿入し、伸線加工
を施し、2.59mmφの線材を得た。さらに得られた
線材を切断し、19本束ねて外径15mm、内径13m
mの銀パイプに挿入し、4.9mmφまで伸線加工を施
し、次いで得られた線材に圧延加工を施した。
時の加工率を変え、次の5種類のサイズのテープ状超電
導線を得た。圧延加工の後、通常どおり、焼結処理を施
し、ビスマス系酸化物超電導体が銀によって被覆された
テープ状線材を得た。作製したビスマス系酸化物超電導
線材の断面サイズとそのJcを表1にまとめる。なお、
比較例である厚み0.2mm、幅3.0mmの線材は6
1多芯線であり、厚み3.0mm、幅30mmの線材も
61多芯線であった。一方本発明例である厚み1.0m
m、幅10mmの線材は61多芯線であり、厚み0.6
mm、幅10mmの線材は361多芯線であった。なお
本発明の線材において、61多芯線のフィルラメントの
厚みは約85μmであり、361多芯線のフィラメント
の厚みは約15μmであった。
ていくと、Jcの値は小さくなり、断面サイズが厚さ
2.0mm、幅20mmを超えるとその低下は顕著にな
り、超電導線材として使用するのに適さなくなる。ま
た、断面サイズが厚さ0.2mm、幅3.0mmの線材
は従来例であり、高いJcを有するが、以下に述べるよ
うに、磁場を印加した状態での超電導特性は、本発明例
の方が優れている。
窒素中(約77K)において、磁場に対する超電導特性
(臨界電流)の影響を調べ、上述した本発明例と従来例
とを比較した。
ける線材の超電導特性を示すグラフである。図3におい
て、横軸は超電導線材に印加した磁場B(T)の値を示
し、縦軸は、磁場を印加しない場合のそれぞれの線材に
おける臨界電流値で規格化した臨界電流値(ICB(平
行)/ICO)を示している。黒丸でプロットされたグラ
フAは、本発明に従う61多芯線に上述したy方向に磁
場を印加した場合を示し、黒三角でプロットしたグラフ
Bは、本発明に従う361多芯線に上述したy方向の磁
場を印加した場合を示し、黒四角でプロットしたグラフ
Cは、従来の線材に上述したy方向の磁場を印加した場
合の特性をそれぞれ示している。これらのグラフを比較
した結果、本発明の線材は、従来の線材に比べて上述し
たy方向の磁場の印加による臨界電流の低下が少ないの
がわかる。
いて上述したz方向の磁場を印加した場合の線材の超電
導特性を示している。白丸でプロットされたグラフD
は、本発明の61多芯線にz方向の磁場を印加した場
合、白三角でプロットされたグラフEは、本発明の36
1多芯線にz方向の磁場を印加した場合、白四角でプロ
ットされたグラフFは、従来の線材にz方向の磁場を印
加した場合をそれぞれ示している。これらのグラフを比
較して明らかなように、Dの方がEよりも超電導特性が
優れるものの、本発明の線材は、従来の線材に比べて磁
場の印加による臨界電流の低下が少ないのがわかる。
材の超電導特性を示す図である。図5において、横軸は
超電導線材に印加した磁場B(T)の値を示し、縦軸
は、磁場を印加しない場合のそれぞれの線材における臨
界電流値で規格化した線材の臨界電流値(I′CB(平行
または垂直)/I′CO)を示している。黒丸でプロット
されたグラフGは、本発明の361多芯線に上述したy
方向に磁場を印加した場合、黒四角でプロットしたグラ
フHは、従来の線材に上述したy方向の磁場を印加した
場合をそれぞれ示す。白丸でプロットされたグラフI
は、本発明の361多芯線に上述したz方向の磁場を印
加した場合、白四角でプロットされたグラフJは、従来
の線材にz方向の磁場を印加した場合をそれぞれ示して
いる。これらのグラフを比較して明らかなように、77
Kにおいて超電導線材にy方向の磁場を印加した場合、
本発明の線材は従来の線材に比べて臨界電流の低下が非
常に少なく、またz方向に磁場を印加した場合も、本発
明の線材は従来の線材に比べて臨界電流の低下が少ない
ことがわかる。
導線材では、従来の超電導線材よりも磁場の印加による
超電導特性の低下が少ない。したがって、本発明の超電
導線材を用いることにより、超電導特性に優れ、かつ安
定性の良好な超電導マグネットおよび電流リードを得る
ことができる。
視図である。
方向を説明するための斜視図である。
を印加した場合の4.2Kにおける超電導特性を示す図
である。
を印加した場合の4.2Kにおける超電導特性を示す図
である。
垂直方向の磁場を印加した場合の77Kにおける超電導
特性を示す図である。
よび電流リードの一例を示す斜視図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 酸化物超電導体からなるフィラメント
と、前記フィラメントを覆う安定化材とからなるテープ
状酸化物超電導線材であって、 0.5mm〜2mmの範囲の厚みおよび5mm〜20m
mの範囲の幅を有することを特徴とする、テープ状酸化
物超電導線材。 - 【請求項2】 前記フィラメントの厚みが100μm以
下であることを特徴とする、請求項1に記載のテープ状
酸化物超電導線材。 - 【請求項3】 液体ヘリウム温度において磁場が印加さ
れない条件下での臨界電流値(ICO)に対する液体ヘリ
ウム温度において前記線材の長手方向にほぼ垂直でかつ
前記線材の主要面にほぼ平行な10Tの磁場が印加され
た条件下での臨界電流値(ICB(平行))の比(I
CB(平行)/ICO)が0.6以上であることを特徴とす
る、請求項1または2に記載のテープ状酸化物超電導線
材。 - 【請求項4】 液体窒素温度において磁場が印加されな
い条件下での臨界電流値(I′CO)に対する液体窒素温
度において前記線材の長手方向にほぼ垂直でかつ前記線
材の主要面にほぼ平行な0.1Tの磁場が印加された条
件下での臨界電流値(I′CB(平行))の比(I′
CB(平行)/I′CO)が0.8以上であることを特徴と
する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のテープ状酸
化物超電導線材。 - 【請求項5】 前記酸化物超電導体がビスマス系酸化物
超電導体であり、かつ前記安定化材が銀および銀合金か
らなる群から選択される材料であることを特徴とする、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のテープ状酸化物超
電導線材。 - 【請求項6】 前記酸化物超電導体がBi2223相で
あることを特徴とする、請求項5に記載のテープ状酸化
物超電導線材。 - 【請求項7】 複数本の前記フィラメントを有する多芯
線であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1
項に記載のテープ状酸化物超電導線材。 - 【請求項8】 請求項1に記載のテープ状酸化物超電導
線材からなるコイルを備えることを特徴とする、超電導
マグネット。 - 【請求項9】 請求項1に記載のテープ状酸化物超電導
線材をリード部に備えることを特徴とする、電流リー
ド。
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---|---|---|---|
JP27260295A JP4011131B2 (ja) | 1995-10-20 | 1995-10-20 | テープ状酸化物超電導線材ならびにそれを用いた超電導マグネットおよび電流リード |
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JPH09115356A true JPH09115356A (ja) | 1997-05-02 |
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