JPH09114981A - 指紋カード選択装置および指紋カード絞り込み装置 - Google Patents
指紋カード選択装置および指紋カード絞り込み装置Info
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Abstract
容しつつ、照合にかけるカード対の信頼性および選択性
を高める絞り込みを可能とする。 【解決手段】 指紋紋様パターン相違度計算部12は、
指紋紋様パターン判定装置71,72にF側カードのあ
る指の指紋画像を入力したときに出力される紋様パター
ン種別Pi Fjの候補順列とS側カードの対応する指の指
紋画像を入力したときに出力される紋様パターン種別P
i S の候補順列とを入力し、紋様パターン相違度DPiを
計算する。カード相違度計算部13は、指紋紋様パター
ン相違度計算部12から出力される複数指に対応する紋
様パターン相違度DP1〜DP10 を入力し、カード相違度
DC を計算する。カード選択判定部14は、カード相違
度DC を予め設定されたカード相違度閾値δC と比較
し、カード相違度DC がカード相違度閾値δC 未満かあ
るいは以下のときにF側カードの選択を決定する。
Description
および指紋カード絞り込み装置に関し、特に照合すべき
指紋カードを選択する指紋カード選択装置およびこの指
紋カード選択装置を用いて照合すべき指紋カードを絞り
込む指紋カード絞り込み装置に関する。
押捺印象(以下、指紋画像という)を含む探索指紋カー
ド(以下、「サーチ側カード」=「S側カード」とい
う)について、同一人から別の機会に採取された指紋カ
ードが、予め登録された同一の形式を持つM(正整数)
枚の登録指紋カード(以下、「ファイル側カード」=
「F側カード」という)群の中に存在するか否かを判定
しようとするとする。与えられた指紋画像対の同一性の
判定のための照合方法には、例えば、特開昭60−13
4386号公報に記述された技術に基づいたものがあ
る。これを繰り返し用いて、F側カードの全てとS側カ
ードとの対応する10指それぞれについて同一であるか
否かの照合処理を行い同一性を判定することにより、必
要な精度で所望の判定を行なうことができる。しかし、
このやり方では、M×(カード当たりで必要な平均照合
指数)回という多数の照合が必要となり、時間がかかり
過ぎる。
めに、データベースに登録されたF側カードと与えられ
たS側カードとの各指の指紋画像から隆線模様の全体的
パターン(以下、紋様パターンという)の特徴を抽出
し、それらの特徴を比較してS側カードに近い特徴を有
するF側カードのみを「選択」と判定して前記の照合処
理に回し、その他の場合は「非選択」と判定して照合を
行なわずにF側カードとS側カードとのカード対は「不
一致」と判断するという絞り込みを行うことが効果的で
ある。
よび選択性という2つの尺度を考える必要がある。信頼
性とは、同一人のカード対をF側とS側とに与えたとき
に正しく「選択」と判定する率であり、100%が最高
で高い方が望ましい。選択性とは、異なる人間から取っ
たカード対をF側とS側とに与えたときに誤って「選
択」と判定する率が指標となり、0%が最高で低い方が
望ましい。これが低いことを「選択性が高い」と表現す
る。
ては、中村納他「方向分布パターンによる指紋画像の分
類」(電子通信学会論文誌,Vol.J65−D,N
o.10,p.1286−1293,1982年10
月)や、伊藤伸一郎他「中心点に着目した指紋画像の一
分類法」(電子情報通信学会論文誌,D−II,Vo
l.J73−D−II,No.10,p.1733−1
741,1990年10月)、あるいはU.S.Dep
artment of Justice,Federa
l Bureau of Investigation
発行の“The Science of Finger
prints”にあるように、紋様パターンの形状と特
徴点の位置関係とによって渦状紋,左蹄状紋,右蹄状
紋,弓状紋などの種別(以下、紋様パターン種別とい
う)に分ける方法(主分類)がある。
の順列によって予めF側カードを分類しておき、照合が
必要なときに同様にして求めたS側カードの紋様パター
ン種別の順列で一致するF側カード群に対して照合を実
施するという絞り込み方法が用いられていた。この絞り
込み方法を使用する指紋カード絞り込み装置100を、
図8に示す。この指紋カード絞り込み装置100では、
外部画像記憶装置101から各F側カードの指紋画像が
与えられると、人手または自動機械により、指紋紋様パ
ターン判定装置105で各F側カードの各指の紋様パタ
ーン種別を判定し、F側カードをその10指の紋様パタ
ーン種別の順列ごとに分けてF側カード記憶部103に
保持する。次に、外部画像記憶装置101からS側カー
ドの指紋画像が与えられると、F側と同様に指紋紋様パ
ターン判定装置106で判定し、その10指の紋様パタ
ーン種別の順列と一致する10指の紋様パターン種別の
順列を有するF側カード群を絞り込み結果とする。
紋カード絞り込み装置100では、10指の紋様パター
ン種別の順列が同じになる率が多く絞り込みが十分でな
いという問題点がある。さらに、10指の紋様パターン
種別の順列によって分類しておく際に指分類の曖昧性を
許容できないために、この方法をそのまま自動化しよう
とすると、紋様パターン種別を自動判定したときの誤り
に対応するのが困難であるという問題点がある。すなわ
ち、ある指の指紋の紋様パターン種別の判定(主分類)
が不能であったときや、複数の候補が考えられるとき、
さらにはこれが複数指について発生したときに、効率良
く絞り込みを確定することができない。特に、このよう
な10指の紋様パターン種別の順列による分類は固定的
になるため、信頼性および選択性という2つの尺度のト
レードオフに応じた所望の特性および性能を持つ絞り込
みを柔軟に実現することができない。
各指の紋様パターン種別に加えて指紋紋様上の特徴点間
の隆線数等の副特徴情報も併用した順列で分類を実現す
る方法(前掲“The Science of Fin
gerprints”の第6〜8章参照)もあるが、こ
れも自動化の場合の特徴抽出の誤りに柔軟に対応でき
ず、十分な絞り込みができないという問題点がある。
S側カード上の複数指の指紋について、紋様パターン種
別の判定と指紋紋様上の特徴点の抽出とを自動で行なっ
た場合に、それらが判定不明あるいは判定誤りを含む可
能性を許容しつつ、照合にかけるべきカード対の信頼性
および選択性を高めるとともに、信頼性および選択性と
いう2つの尺度のトレードオフに応じた所望の特性およ
び性能を持つ絞り込みの実現を可能にする柔軟性を有す
る指紋カード選択装置を提供することにある。
を併用することにより、特徴空間が広がり、より信頼性
および選択性の高い選択が可能になるようにした指紋カ
ード選択装置を提供することにある。
ーン種別および副特徴情報のそれぞれについて自動決定
の紋様パターン確信度および副特徴情報確信度を考慮す
ることにより、紋様パターン確信度および副特徴情報確
信度に応じて重み付けしたカード相違度の計算が可能に
なり、さらに信頼性および選択性を高めることができる
ようにした指紋カード選択装置を提供することにある。
およびS側カード上の複数指の指紋について、紋様パタ
ーン種別の判定と指紋紋様上の特徴点の抽出とを自動で
行なった場合に、それらが判定不明あるいは判定誤りを
含む可能性を許容しつつ、照合にかけるべきカード対の
信頼性および選択性を高めるとともに、信頼性および選
択性という2つの尺度のトレードオフに応じた所望の特
性および性能を持つ絞り込みの実現を可能にする柔軟性
を有する指紋カード絞り込み装置を提供することにあ
る。
を併用することにより、特徴空間が広がり、より信頼性
および選択性の高い絞り込みが可能になるようにした指
紋カード絞り込み装置を提供することにある。
ーン種別および副特徴情報のそれぞれについて自動決定
の紋様パターン確信度および副特徴情報確信度を考慮す
ることにより、紋様パターン確信度および副特徴情報確
信度に応じて重み付けしたカード相違度の計算が可能に
なり、さらに信頼性および選択性を高めることができる
ようにした指紋カード絞り込み装置を提供することにあ
る。
置は、複数指の指紋画像を含む指紋カードの照合のため
に、F側カードとS側カードとが与えられたときにS側
カードに近い特徴を有するF側カードを選択する指紋カ
ード選択装置において、指紋紋様パターン判定装置にF
側カードのある指の指紋画像を入力したときに出力され
る紋様パターン種別の候補順列とS側カードの対応する
指の指紋画像を入力したときに出力される紋様パターン
種別の候補順列とを入力し、紋様パターン相違度を計算
する指紋紋様パターン相違度計算部と、この指紋紋様パ
ターン相違度計算部から出力される複数指に対応する紋
様パターン相違度を入力し、カード相違度を計算するカ
ード相違度計算部と、このカード相違度計算部で求めら
れたカード相違度を予め設定されたカード相違度閾値と
比較し、カード相違度がカード相違度閾値未満かあるい
は以下のときにF側カードの選択を決定するカード選択
判定部とを備える。
指の指紋画像を含む指紋カードの照合のために、F側カ
ードとS側カードとが与えられたときにS側カードに近
い特徴を有するF側カードを選択する指紋カード選択装
置において、指紋紋様パターン判定装置にF側カードの
ある指の指紋画像を入力したときに出力される紋様パタ
ーン種別とS側カードの対応する指の指紋画像を入力し
たときに出力される紋様パターン種別とを入力し、紋様
パターン相違度を計算する指紋紋様パターン相違度計算
部と、指紋特徴抽出装置にF側カードのある指の指紋画
像を入力したときに出力される副特徴情報とS側カード
の対応する指の指紋画像を入力したときに出力される副
特徴情報とを入力し、F側およびS側別に副パターンを
計算する指紋副パターン計算部と、この指紋副パターン
計算部から出力されるF側の副パターンとS側の副パタ
ーンとを入力し、副パターン相違度を計算する指紋副パ
ターン相違度計算部と、前記指紋紋様パターン相違度計
算部から出力される複数指に対応する紋様パターン相違
度と前記指紋副パターン相違度計算部から出力される複
数指に対応する副パターン相違度とを入力し、カード相
違度を計算するカード相違度計算部と、このカード相違
度計算部で求められたカード相違度を予め設定されたカ
ード相違度閾値と比較し、カード相違度がカード相違度
閾値未満かあるいは以下のときにF側カードの選択を決
定するカード選択判定部とを備える。
数指の指紋画像を含む指紋カードの照合のために、F側
カードとS側カードとが与えられたときにS側カードに
近い特徴を有するF側カードを選択する指紋カード選択
装置において、指紋紋様パターン判定装置にF側カード
のある指の指紋画像を入力したときに出力される紋様パ
ターン種別および紋様パターン確信度とS側カードの対
応する指の指紋画像を入力したときに出力される紋様パ
ターン種別および紋様パターン確信度とを入力し、紋様
パターン相違度を計算する指紋紋様パターン相違度計算
部と、指紋特徴抽出装置にF側カードのある指の指紋画
像を入力したときに出力される副特徴情報および副特徴
情報確信度とS側カードの対応する指の指紋画像を入力
したときに出力される副特徴情報および副特徴情報確信
度とを入力し、F側およびS側別に副パターンおよび副
パターン確信度を計算する指紋副パターン計算部と、こ
の指紋副パターン計算部から出力されるF側の副パター
ンおよび副パターン確信度とS側の副パターンおよび副
パターン確信度とを入力し、副パターン相違度および副
パターン確信度積を計算する指紋副パターン相違度計算
部と、前記指紋紋様パターン相違度計算部から出力され
る複数指の紋様パターン相違度と前記指紋副パターン相
違度計算部から出力される複数指の副パターン相違度お
よび副パターン確信度積を入力し、カード相違度を計算
するカード相違度計算部と、このカード相違度計算部で
求められたカード相違度を予め設定されたカード相違度
閾値と比較し、カード相違度がカード相違度閾値未満か
あるいは以下のときにF側カードの選択を決定するカー
ド選択判定部とを備える。
複数指の指紋画像を含む指紋カードの照合のために、デ
ータベース内のF側カードのうちのS側カードに近い特
徴を有するものを絞り込む指紋カード絞り込み装置にお
いて、F側カードおよびS側カード上の各指の指紋画像
を入力して紋様パターン種別の候補順列を求める指紋紋
様パターン判定装置と、F側カードを前記指紋紋様パタ
ーン判定装置に入力して求めた紋様パターン種別の候補
順列を保持するF側カード特徴記憶部と、S側カードを
前記指紋紋様パターン判定装置に入力して求めた紋様パ
ターン種別の候補順列を保持するS側カード特徴記憶部
と、前記F側カード特徴記憶部と前記S側カード特徴記
憶部とからそれぞれ1カード分の紋様パターン種別の候
補順列を入力し、F側カードおよびS側カードのカード
対の選択を行う指紋カード選択装置とを備える。
複数指の指紋画像を含む指紋カードの照合のために、デ
ータベース内のF側カードのうちのS側カードに近い特
徴を有するものを絞り込む指紋カード絞り込み装置にお
いて、F側カードおよびS側カード上の各指の指紋画像
を入力して紋様パターン種別を求める指紋紋様パターン
判定装置と、F側カードおよびS側カード上の各指の指
紋画像を入力して副特徴情報を求める指紋特徴抽出装置
と、F側カードを前記指紋紋様パターン判定装置と前記
指紋特徴抽出装置とに入力して求めた紋様パターン種別
と副特徴情報とを保持するF側カード特徴記憶部と、S
側カードを前記指紋紋様パターン判定装置と前記指紋特
徴抽出装置とに入力して求めた紋様パターン種別と副特
徴情報とを保持するS側カード特徴記憶部と、前記F側
カード特徴記憶部と前記S側カード特徴記憶部とからそ
れぞれに保持されたそれぞれ1カード分の紋様パターン
種別と副特徴情報とを入力し、F側カードおよびS側カ
ードのカード対の選択を行う指紋カード選択装置とを備
える。
は、複数指の指紋画像を含む指紋カードの照合のため
に、データベース内のF側カードのうちのS側カードに
近い特徴を有するものを絞り込む指紋カード絞り込み装
置において、F側カードおよびS側カード上の各指の指
紋画像を入力して紋様パターン種別および紋様パターン
確信度を求める指紋紋様パターン判定装置と、F側カー
ドおよびS側カード上の各指の指紋画像を入力して副特
徴情報および副特徴情報確信度を求める指紋特徴抽出装
置と、F側カードを前記指紋紋様パターン判定装置と前
記指紋特徴抽出装置とに入力して求めた紋様パターン種
別および紋様パターン確信度と副特徴情報および副特徴
情報確信度とを保持するF側カード特徴記憶部と、S側
カードを前記指紋紋様パターン判定装置と前記指紋特徴
抽出装置とに入力して求めた紋様パターン種別および紋
様パターン確信度と副特徴情報および副特徴情報確信度
とを保持するS側カード特徴記憶部と、前記F側カード
特徴記憶部と前記S側カード特徴記憶部とからそれぞれ
1カード分の紋様パターン種別および紋様パターン確信
度と副特徴情報および副特徴情報確信度とを入力し、F
側カードおよびS側カードのカード対の選択を行う指紋
カード選択装置とを備える。
して詳細に説明する。
ド選択装置11の基本構成を示すブロック図、図2は、
第1実施例の指紋カード選択装置11を使用した本発明
の第1実施例の指紋カード絞り込み装置70の基本構成
を示すブロック図である。以下の説明では、指紋カード
上には10指分の指紋画像があり、選択および絞り込み
はN=10指の情報を用いるものとして説明を進める。
指紋紋様パターン判定装置71および72にF側カード
の第i(1≦i≦N)指の指紋画像を入力したときに出
力される紋様パターン種別Pi Fj(j=1,…,M)の
候補順列とS側カードの対応する指について出力される
同様な紋様パターン種別Pi S の候補順列とを入力し指
毎に紋様パターン相違度DPiを計算するN個の指紋紋様
パターン相違度計算部12と、N指のそれぞれに対応す
る指紋紋様パターン相違度計算部12から出力される紋
様パターン相違度DPi(i=1,…,N)を入力しF側
カードとS側カードとのカード相違度DC を計算するカ
ード相違度計算部13と、カード相違度計算部13で求
められたカード相違度DC を予め設定されたカード相違
度閾値δC と比較することによりF側カードとS側カー
ドとのカード対について選択結果を決定するカード選択
判定部14とから構成されている。
は、外部画像記憶装置60からF側カードおよびS側カ
ード上の各指の指紋画像を入力してF側の紋様パターン
種別Pi Fjの候補順列およびS側の紋様パターン種別P
i S の候補順列を求める指紋紋様パターン判定装置71
および72と、F側カードを指紋紋様パターン判定装置
71に入力して求めた紋様パターン種別Pi Fjの候補順
列を保持するF側カード特徴記憶部73と、S側カード
を指紋紋様パターン判定装置72に入力して求めた紋様
パターン種別Pi S の候補順列を保持するS側カード特
徴記憶部74と、F側カード特徴記憶部73とS側カー
ド特徴記憶部74とからそれぞれ1カード分の紋様パタ
ーン種別Pi Fjの候補順列および紋様パターン種別Pi
S の候補順列を入力し、F側カードとS側カードとのカ
ード対の選択を行う指紋カード選択装置11とから構成
されている。
としては、例えば特願平7−197711号「皮膚紋様
並びに指紋紋様の分類装置」に記述された装置を用いる
ことができる。これらは、指の指紋画像が与えられたと
きに、その隆線紋様の全体的パターンの形状と特徴点の
位置関係とによって渦状紋,左蹄状紋,右蹄状紋,弓状
紋などの紋様パターン種別の1つまたは複数の順位付け
された主分類判定結果である紋様パターン種別の候補順
列を与える。指紋画像の画質が悪いなどの理由により紋
様パターン種別を決定できないときは、「不明」の主分
類判定結果を与える。
ド選択装置11における処理は、指パラメータ初期設定
ステップS101と、指パラメータインクリメントステ
ップS102と、紋様パターン種別比較ステップS10
3と、紋様パターン相違度0設定ステップS104と、
紋様パターン相違度0.5設定ステップS105と、紋
様パターン相違度1設定ステップS106と、指パラメ
ータ終了判定ステップS107と、カード相違度演算ス
テップS108と、カード相違度/カード相違度閾値比
較ステップS109と、非選択決定ステップS110
と、選択決定ステップS111とからなる。
指紋カード選択装置11の動作について、第1実施例の
指紋カード絞り込み装置70の動作とともに説明する。
部画像記憶装置60に保持してある全てのF側カード
(M枚)について、それぞれN指の指紋画像を指紋紋様
パターン判定装置71に与え、紋様パターン種別Pi Fj
(i=1,…,N;j=1,…,M)の候補順列をデー
タベースとしてF側カード特徴記憶部73に保持してお
く。
れ、これと同一人による指紋カードがF側カードのデー
タベース内に存在するかどうかを調べる場合、まず外部
画像記憶装置60に保持してあるこのS側カードの各指
の指紋画像を指紋紋様パターン判定装置72に与え、紋
様パターン種別Pi S (i=1,…,N)の候補順列を
得、それをS側カード特徴記憶部74に保持し、この紋
様パターン種別Pi S(i=1,…,N)の候補順列を
指紋カード選択装置11に送り続ける。絞り込みに際し
ては、F側カード特徴記憶部73のF側カードの紋様パ
ターン種別Pi Fj(i=1,…,N;j=1,…,M)
の候補順列を1枚分ずつ順に指紋カード選択装置11に
送るとともに、以下に説明するようにその選択動作を起
動する。
カードの1枚目とS側カードとのおのおの第1指につい
て、第1指に対応する指紋紋様パターン相違度計算部1
2が、F側の紋様パターン種別P1 F1の候補順列とS側
の紋様パターン種別P1 S の候補順列とを比較し(ステ
ップS103)、全く同一、またはいずれかの紋様パタ
ーン種別でも「不明」ならば0(ステップS104)、
複数の順位付けされた結果が与えられており、両方に同
じ紋様パターン種別があれば0.5(ステップS10
5)、1つも共通の紋様パターン種別がなければ1(ス
テップS106)を、紋様パターン相違度DP1として出
力する。同様に、第i指(i=2,…,N)に対応する
指紋紋様パターン相違度計算部12も、F側カードの1
枚目とS側カードとのおのおの第i指について同様の結
果を紋様パターン相違度DPi(i=2,…,N)として
出力する。
る指紋紋様パターン相違度計算部12から出力された紋
様パターン相違度DPi(i=1,…,N)を読み込んで
その和ΣDPi(i=1,…,N)を求め、カード相違度
DC とする(ステップS108)。
C と予め設定されたカード相違度閾値δC とを比較し
(ステップS109)、カード相違度DC がカード相違
度閾値δC よりも大きければ(または以上であれば)、
「照合の必要なし」として「非選択」と判定し、そうで
なければ「照合の要あり」として「選択」と判定し、そ
の選択判定結果を出力する。
側カードのカード対が同一人から採取されたものである
場合には、指紋画像は同じ紋様パターン種別の候補順列
のはずであり、指紋紋様パターン判定装置71および7
2が精度良く動作すればカード相違度DC は小さくな
り、従ってそのF側カードは「選択」と判定される。こ
れにより、選択の信頼性が保たれる。
ド対が異なった人間から採取されたものの場合は、異な
った紋様パターン種別の候補順列である確率が高く、カ
ード相違度DC は大きくなる確率が高い。よって、M枚
のF側カードのうち「選択」と判定される枚数は少なく
なり、高い選択性が実現される。このときに必要な演算
量は、実際に照合を行なう場合に比べてはるかに小さ
い。
ードは照合部(図示せず)に送られ、S側カードと1指
毎に照合されて、本当の一致カードであるかどうかが検
査される。
結果が得られるので、ついでF側カードの2〜M枚目に
ついても同様に順に選択処理を行なう。
違度閾値δC で決定されるある限られた枚数のF側カー
ドが「選択」と判定され、照合処理にかけるべきF側カ
ードの絞り込みが実現される。カード相違度閾値δ
C は、一般に大きい値とすれば、カード選択の信頼性が
高まる一方、選択性は悪化し、逆に小さい値とすれば信
頼性が下がる代わりに選択性が向上するので、それらの
尺度のトレードオフを予備実験などにより評価して決定
する。
では、指紋紋様パターン相違度計算部12でF側の紋様
パターン種別Pi Fjの候補順列とS側の紋様パターン種
別Pi S の候補順列との比較結果に応じて紋様パターン
相違度DPiに3つの値0,0.5または1のいずれかを
付与しているが、指紋紋様パターン判定装置71および
72の特性によってある紋様パターン種別での判定誤り
が多いなどの傾向がある場合には、それを反映して判定
結果の紋様パターン種別に応じてさらに多くの値から選
択したり、あるいはある関数で計算される連続値を与え
ることもできる。
置11では、カード相違度計算部13で指毎の紋様パタ
ーン相違度DPiの単なる和ΣDPi(i=1,…,N)を
カード相違度DC として求めたが、指毎に紋様パターン
種別の自動判定の信頼性などの傾向が統計的に知られて
いる場合には、一般に、カード相違度DC =Σai DPi
(ai は定数,i=1,…,N)のように、これを反映
する重みを掛けて荷重和をとるという計算法を使用した
り、あるいは一般的にN個の入力による関数により計算
される値を与えるなどの方法により、信頼性および選択
性に優れたカード選択を実現することができる。
ード選択装置21の基本構成を示すブロック図、図5
は、第2実施例の指紋カード選択装置21を使用した本
発明の第2実施例の指紋カード絞り込み装置80の基本
構成を示すブロック図である。
は、第1実施例の指紋カード選択装置11の構成に加え
て、F側カードおよびS側カードの各指の指紋画像を指
紋特徴抽出装置85および86に入力した際の出力であ
る副特徴情報が指紋副パターン計算部25に入力され、
そこで計算された副パターンが各指対応の指紋副パター
ン相違度計算部26に入力され、指紋副パターン相違度
計算部26が副パターン相違度DSi(i=1,…,N)
を出力する。
ーン相違度計算部22からの紋様パターン相違度D
Pi(i=1,…,N)に加えて、指紋副パターン相違度
計算部26から出力される副パターン相違度DSi(i=
1,…,N)を入力として、カード相違度DC を出力す
る。
は、例えば特開平5−108806号公報に記述された
「画像特徴抽出装置」を用いることができる。本実施例
での指紋特徴抽出装置85および86は、指紋紋様上の
コア点,デルタ点などの特徴点を自動抽出し、それらの
位置座標を副特徴情報として出力する。指紋画像の画質
が悪いなどの理由により特徴点を自動抽出できないとき
には、「不明」の結果を与える。
ード選択装置21では、あるS側カードが与えられ、こ
れと同一人による指紋カードがF側カードのデータベー
ス内に存在するかどうかを調べる場合、基本的には第1
実施例の指紋カード選択装置11で説明した内容と同様
の処理を行なう。ここでは、あるF側カードとS側カー
ドとのカード対が与えられた際の動作を説明する。
は、前述のようなF側の紋様パターン種別Pi FjとS側
の紋様パターン種別Pi S とをF側カードとS側カード
との各指ごとにそれぞれ1種類ずつ出力する。
側の紋様パターン種別Pi FjとS側の紋様パターン種別
Pi S とが一致、またはいずれかの紋様パターン種別で
も「不明」であれば0、不一致ならば1を、紋様パター
ン相違度DPiとして各指毎に計算する。
特徴抽出装置85および86から与えられた特徴点の位
置座標でなる副特徴情報と指紋紋様パターン相違度計算
部22から入力される紋様パターン種別Pi FjおよびP
i S とから、F側の副特徴情報とS側の副特徴情報との
各々について独立に特徴点の間の距離を副パターンとし
て計算する。例えば、紋様パターン種別Pi FjおよびP
i S が蹄状紋であれば、1つずつ存在するコア点とデル
タ点との間の距離を計算し、副パターンとする。また、
紋様パターン種別Pi FjおよびPi S が渦状紋であれ
ば、2つずつ存在するコア点とデルタ点との相互間の距
離の6種類の組を副パターンとする。なお、特徴点の抽
出に失敗しているときは、副パターンを「不明」とす
る。
6は、各指のF側とS側との副パターン相違度DSi(i
=1,…,N)を計算する。例えば、まず、F側カード
の1枚目とS側カードとのおのおの第1指に対応して、
紋様パターン種別P1 FjおよびP1 S が蹄状紋で一致す
れば、(F側とS側とのコア点,デルタ点間距離の差の
絶対値−30)、紋様パターン種別P1 FjおよびP1 S
が渦状紋で一致すれば、(F側とS側との6種類のコア
点,デルタ点間距離の差の絶対値の平均値−30)、そ
の他の場合は0を、副パターン相違度DS1として出力す
る。ただし、渦状紋で一致した場合、4つの特徴点が検
出されなければ(つまり、不明ならば)、かならずしも
6ではなく、それらの線分の数だけ距離を加算し、その
線分の数で割ることとする。ここで、紋様パターン種別
P1 FjおよびP1 S が一致した場合に30を減じている
のは、もし実際にこれらの指が同一の指であっても押捺
状況や指紋特徴抽出装置85および86を含む観察系の
誤差等によってその程度の距離差が生じる可能性がある
ためであり、「その他の場合」が情報不足で副パターン
相違度DS1=0であるのに対して、「負の相違度」(つ
まり、「近似度得点」)を与えることが効果的であるか
らである。
する指紋副パターン相違度計算部26も、F側カードの
1枚目とS側カードとのおのおの第i指について同様の
結果を副パターン相違度DSi(i=2,…,N)として
出力する。
紋紋様パターン相違度計算部22が出力する紋様パター
ン相違度DPi(i=1,…,N)と、各指対応の指紋副
パターン相違度計算部26が出力する副パターン相違度
DSi(i=1,…,N)とを読み込んで、その和Σ(D
Pi+DSi)(i=1,…,N)を求め、カード相違度D
C として出力する。
C と予め設定されたカード相違度閾値δC とを比較し、
カード相違度DC がカード相違度閾値δC よりも大きけ
れば(または以上であれば)、「照合の必要なし」とし
て「非選択」と判定し、そうでなければ「照合の要あ
り」として「選択」と判定する。「選択」と判定された
場合は、そのF側カードは照合部に送られ、S側カード
と各指毎に照合されて、F側カードとS側カードとが本
当の一致カードであるかどうかが検査される。
では、副特徴情報としてコア点およびデルタ点という特
徴点の位置座標、副パターンとして特徴点間の距離を使
用したが、副パターンは指紋画像から得られるものなら
ば何でもよく、例えば、コア点とデルタ点とを結ぶ線分
と交差する隆線の数を自動計数して用いることや、この
線分と指頭の方向の直線とのなす角度を使用することも
できる。さらには、複数の特徴量を組み合わせて副パタ
ーンとすることもできる。
置21では、カード相違度計算部23で単にN個の紋様
パターン相違度DPiとN個の副パターン相違度DSiとを
加算してカード相違度DC とする例について述べたが、
ここで各指毎に重みをかけて加重加算する、あるいは紋
様パターン相違度DPiと副パターン相違度DSiとで重み
を変えるなどのバリエーションが考えられる。一般化す
れば、例えば、カード相違度DC をΣ(f(ai DPi)
+g(bi DSi))(i=1,…,N)のように計算で
きる。ただし、f,gは関数、ai ,bi は定数であ
る。
ード選択装置31の基本構成を示すブロック図、図7
は、第3実施例の指紋カード選択装置31を使用した本
発明の第3実施例に係る指紋カード絞り込み装置90の
基本構成を示すブロック図である。
は、第2実施例の指紋カード選択装置21の構成に加え
て、F側カードおよびS側カードのそれぞれの指紋画像
を指紋紋様パターン判定装置91および92で判定した
結果の紋様パターン種別Pi FjおよびPi S の確信度
(以下、紋様パターン確信度という)Ai FjおよびAi
Sが指紋紋様パターン相違度計算部32に、F側カード
およびS側カードの指紋画像を指紋特徴抽出装置95お
よび96で抽出した結果の副特徴情報の確信度(以下、
副特徴情報確信度という)Bi FjおよびBi S が指紋副
パターン計算部35にそれぞれ入力される。
ード選択装置31では、あるS側カードが与えられ、こ
れと同一人による指紋カードがF側カードのデータベー
ス内に存在するかどうかを調べる場合、基本的には第2
実施例の指紋カード選択装置21と同様の処理を行な
う。ここでは、あるF側カードとS側カードとのカード
対が与えられた際の動作を説明する。
は、F側カードおよびS側カードの各指ごとに、前述の
ようなF側の紋様パターン種別Pi FjとS側の紋様パタ
ーン種別Pi S とをそれぞれ1種類と、それに対応する
F側の紋様パターン確信度Ai FjおよびS側の紋様パタ
ーン確信度Ai S とをそれぞれ出力する。
しては、前述の特願平7−197711号「皮膚紋様並
びに指紋紋様の分類装置」に記述された方式で計算され
る「事後確率」を用いることができる。これは、ある学
習データとして用いる十分多数のF側カードおよびS側
カードのカード対について予め分類決定をしたときの正
解率に近いものであり、0から1までの間の値をとる。
判定結果が「不明」のときは、紋様パターン確信度Ai
FjおよびAi S は0とする。
32は、F側の紋様パターン種別Pi FjとS側の紋様パ
ターンPi S 種別とが一致すれば、F側の紋様パターン
確信度Ai FjとS側の紋様パターン確信度Ai S との積
Ai FjAi S の符号を反転した値(−Ai FjAi S )
を、不一致ならば積Ai FjAi S を、いずれかの紋様パ
ターン種別でも「不明」であれば0を紋様パターン相違
度DPiとして指毎に計算する。
位置座標に加えて、指紋特徴抽出装置95および96か
ら出力される副特徴情報確信度Bi FjおよびBi S は、
次のようにして求めた値を採用する。まず、前述の第2
実施例における指紋特徴抽出装置85および86として
説明した方法で指紋紋様上のコア点とデルタ点とを抽出
し、ついでこれらの特徴点について、日本電気株式会社
に所属する佐藤敦が発明した「指紋特異点検出方法」
(近日、特許出願予定)で、副特徴情報確信度Bi Fjお
よびBi S を求めることができる。すなわち、注目点を
中心とする円周上の点における紋様パターンの隆線方向
分布f(h)をmでサンプリングし、各点で隆線方向分
布f(h)と接線方向のベクトルの内積を求めて、これ
の円周角についてのピーク分布を調べるために円周方向
に離散フーリエ展開する。そのフーリエ係数ak =(2
/m)Σf(h)cos(2πkh/m),bk =(2
/m)Σf(h)sin(2πkh/m)(h=0,
…,m−1)から各周波数成分kごとの強度P(k)=
ak 2 +bk 2 を求めると、コア点については周波数成
分k=1の強度P(1)、デルタ点については周波数成
分k=3の強度P(3)がそれぞれの特徴点の確信度に
相当したものとなる。なぜならば、コア点は一方への隆
線流れの湧き出し口であるため、1周のうちの1ケ所だ
け流れと円周とが直交し、よって内積のピークが1つ出
る。デルタ点では、3方向への流れの湧き出し口である
ため、同じく3ケ所で直交し、ピークが3つ出る。円周
方向についてフーリエ変換をかけ各周波数成分の強度を
調べることは1周する間のピークの数を調べることに対
応し、ピークが1つならば周波数成分1の強度P(1)
が、ピークが3つならば周波数成分3の強度P(3)が
最大になり、さらにその強度の大きさが確信度として使
用できる。次に、ある学習データとして用いる十分多数
のF側カードおよびS側カードのカード対について予め
これらの強度を求めておきその最大値を求め、それで上
記の強度を除することで1に正規化し、これをそれぞれ
の副特徴情報確信度Bi FjおよびBi S とする(新たな
指紋画像を入力してこの最大値を越える値が出たときは
副特徴情報確信度Bi FjおよびBi S は1とする)。こ
れにより、0から1までの範囲で、その自動抽出された
特徴点が正しければ高い副特徴情報確信度Bi Fjおよび
Bi S が、誤っていれば低い副特徴情報確信度Bi Fjお
よびBi S が指紋副パターン計算部35に入力されるこ
とになる。
出装置95および96から与えられた特徴点の位置座標
でなる副特徴情報と、指紋紋様パターン相違度計算部3
2から入力される紋様パターン種別Pi FjおよびPi S
とから、前述のように特徴点間の距離を副パターンとし
て計算する。また、同時に、それらの副パターンに対し
て、次のように副パターン確信度CfiおよびCSiを計算
する。紋様パターン種別Pi FjおよびPi S が蹄状紋で
あれば、コア点とデルタ点との副特徴情報確信度Bi Fj
の積およびBi S の積を副パターン確信度CfiおよびC
Siとする。また、紋様パターン種別Pi FjおよびPi S
が渦状紋の場合も、6つの距離値を計算した両端の点の
確信度特徴情報Bi Fjの積およびBi S の積をそれぞれ
の副パターン確信度CfiおよびCSiとする。いずれの場
合も、副パターン確信度CfiおよびCSiは0から1の範
囲の値になる。いずれかの特徴点が不明などの理由で副
パターンが計算できなかったときは、対応する副パター
ン確信度CfiおよびCSiは0とする。
ターン相違度DSiを計算する。例えば、まずF側カード
の1枚目とS側カードとのおのおの第1指に対応して、
紋様パターン種別P1 FjおよびP1 S が蹄状紋で一致す
れば、(F側とS側とのコア点,デルタ点間距離の差の
絶対値にF側の副パターン確信度Cf1とS側の副パター
ン確信度CS1との積(以下、副パターン確信度積とい
う)Cf1CS1を乗じたもの−30)、紋様パターン種別
P1 FjおよびP1 S が渦状紋で一致すれば、(F側とS
側との6種類のコア点,デルタ点間距離の差の絶対値に
F側の副パターン確信度Cf1とS側の副パターン確信度
CS1との副パターン確信度積ES1=Cf1CS1を乗じた値
の(6つの)平均値−30)、その他の場合は0を副パ
ターン相違度DS1として出力する。また、使用された副
パターン確信度積ES1=Cf1CS1の値(渦状紋の場合は
6値の平均値)も出力する。ただし、渦状紋で一致した
場合、4つの特徴点が検出されなければ(つまり、不明
ならば)、かならずしも6ではなく、それらの線分の数
だけ副パターン確信度積ES1を加算し、その線分の数で
割ることとする。ここで、紋様パターン種別P1 Fjおよ
びP1 S が一致した場合に30を減じているのは、前述
の理由による。
する指紋副パターン相違度計算部36も、F側カードの
1枚目とS側のカードのおのおの第i指について、同様
の結果を副パターン相違度DSiおよび副パターン確信度
積ESiとして出力する。
ーン相違度計算部32が出力する紋様パターン相違度D
Pi(i=1,…,N)の和ΣDPi(i=1,…,N)
と、指紋副パターン相違度計算部36が出力する副パタ
ーン相違度DSi(i=1,…,N)の和ΣDSi(i=
1,…,N)および副パターン確信度積ESi(i=1,
…,N)の和ΣESi(i=1,…,N)から計算される
商ΣDSi/ΣESi(i=1,…,N)とを求め、その両
者の和ΣDPi+ΣDSi/ΣESi(i=1,…,N)を求
めてカード相違度DC とする。後者は、指毎の副パター
ン相違度DSiの副パターン確信度積ESiによる加重平均
を計算していることに相当する。
C を予め設定されたカード相違度閾値δC と比較し、カ
ード相違度DC がカード相違度閾値δC より大きければ
「照合の必要なし」として「非選択」と判定し、そうで
なければ「照合の要あり」として「選択」と判定する。
「選択」と判定された場合は、そのF側カードは照合部
に送られ、S側カードと1指毎に照合されて、本当の一
致カードであるかどうかを検査される。
では、指紋紋様パターン相違度計算部32ではF側およ
びS側の紋様パターン確信度Ai FjおよびAi S につい
て、これらの積Ai FjAi S または積の符号を反転した
値(−Ai FjAi S )を紋様パターン相違度DPi(i=
1,…,N)としているが、これは一般に非線形関数f
()を使ってf(Ai FjAi S )で求まる値を用いるこ
とができる。
置31では、紋様パターン情報として、1種類の紋様パ
ターン種別Pi FjおよびPi S とその紋様パターン確信
度Ai FjおよびAi S とを与えているが、第1実施例の
指紋カード選択装置11のように、紋様パターン種別P
i FjおよびPi S の候補順列を候補とし、それぞれに対
応する紋様パターン確信度Ai FjおよびAi S の候補順
列を与えるようにすることもできる。このときは、紋様
パターン種別判定結果は、紋様パターン種別Pi Fjおよ
びPi S と紋様パターン確信度Ai FjおよびAi S との
組の候補順列となる。例えば、渦状紋(Whorl)を
W、左蹄状紋(Left Loop)をL、右蹄状紋
(Right Loop)をR、弓状紋(Arch)を
Aと表すと、((W,0.4)(L,0.3)(A,
0.2)(R,0.1))のような形になる。これに対
し、指紋紋様パターン相違度計算部32は、F側とS側
との結果で共通の紋様パターン種別Pi FjおよびPi S
についてその紋様パターン確信度Ai FjおよびAi S の
紋様パターン確信度積Ai FjAi S を求め、最大になる
紋様パターン種別Pi FjおよびPi S を「正解」として
その紋様パターン確信度積Ai FjAi S から紋様パター
ン相違度DPi(i=1,…,N)を計算する。
装置31では、副パターンとして特徴点間の距離を使用
しているが、前述のようにこれは他の特徴量を用いるこ
ともできる。
選択装置31では、指紋副パターン相違度計算部36に
おいて、距離値の差と副パターン確信度CfiとCSiとの
副パターン確信度積CfiCSiの平均値とを用いている
が、例えば副パターン確信度CfiおよびCSiの閾値を決
めておき、どちらかの副パターン確信度CfiまたはCSi
(あるいは副パターン確信度積CfiCSi)が閾値より小
さい距離値は使用しないという計算法を用いることもで
きる。
び31および指紋カード絞り込み装置70,80および
90の説明では、指紋紋様パターン相違度計算部12,
22および32,指紋副パターン計算部25および35
ならびに指紋副パターン相違度計算部26および36は
各指毎に異なった部分で実現されている例を示している
が、もちろんこれは共通の計算部でシーケンシヤルに計
算することも可能である。また、指紋副パターン計算部
25および35は、指紋カード選択装置21および31
中でなく指紋特徴抽出装置85,86および95,96
側にあってもよい。
して指紋カードの絞り込みに用いているが、N=1の場
合を考えれば、指の指紋画像から抽出される特徴によっ
て多数のF側カードのデータベースのそれぞれと同様な
方法でカード相違度DC を計算して近似か非近似かを判
定する目的にも使用できる。特に、カード相違度閾値δ
C を調節し、あるいは紋様パターン相違度DPi,副パタ
ーン相違度DSiおよびカード相違度DC の計算法の詳細
を変えることにより、同様な方法で1本あるいは複数本
の指の照合と等価な効果を実現することも可能である。
FjおよびPi S の順列によりカード群を選択していた場
合に比べ、紋様パターン種別Pi FjおよびPi S の自動
判定が「判定不能」,「紋様パターン種別がLまたはW
である」などの曖昧な判定結果を発生させた場合でも、
指紋紋様パターン相違度計算部12,22および23で
曖昧性を許容するように計算することができ、より信頼
性および選択性の高い選択および絞り込みが実現でき
る。
り、特徴空間が広がり、より信頼性および選択性の高い
選択および絞り込みが可能になる。
びPi S および副特徴情報のそれぞれについて自動判定
の紋様パターン確信度Ai FjおよびAi S ならびに副特
徴情報確信度Bi FjおよびBi S を考慮することによ
り、紋様パターン確信度Ai FjおよびAi S ならびに副
特徴情報確信度Bi FjおよびBi S に応じて重み付けし
たカード相違度DC の計算が可能になり、さらに信頼性
および選択性を高めることができる。
選択装置によれば、指紋紋様パターン相違度計算部,カ
ード相違度計算部およびカード選択判定部を設けたこと
により、F側カードおよびS側カード上の複数指の指紋
について、紋様パターン種別の判定と指紋画像上の特徴
点の抽出とを自動で行なった場合に、それらが判定不明
あるいは判定誤りを含む可能性を許容しつつ、照合にか
けるべきカード対の信頼性および選択性を高めるととも
に、信頼性および選択性という2つの尺度のトレードオ
フに応じた所望の特性および性能を持つ絞り込みの実現
を可能にする柔軟性が得られるという効果がある。
ば、指紋紋様パターン相違度計算部,指紋副パターン計
算部,指紋副パターン相違度計算部,カード相違度計算
部およびカード選択判定部を設け、紋様パターン種別に
加えて、副特徴情報を併用するようにしたことにより、
特徴空間が広がり、より信頼性および選択性の高い選択
が可能になるという効果がある。
れば、指紋紋様パターン相違度計算部,指紋副パターン
計算部,指紋副パターン相違度計算部,カード相違度計
算部およびカード選択判定部を設け、紋様パターン種別
および副特徴情報のそれぞれについて自動決定の紋様パ
ターン確信度および副特徴情報確信度を考慮することに
より、紋様パターン確信度および副特徴情報確信度に応
じて重み付けしたカード相違度の計算が可能になり、さ
らに信頼性および選択性を高めることができるという効
果がある。
よれば、F側カードおよびS側カード上の複数指の指紋
について、紋様パターン種別の判定と指紋紋様上の特徴
点の抽出とを自動で行なった場合に、それらが判定不明
あるいは判定誤りを含む可能性を許容しつつ、照合にか
けるべきカード対の信頼性および選択性を高めるととも
に、信頼性および選択性という2つの尺度のトレードオ
フに応じた所望の特性および性能を持つ絞り込みの実現
を可能にする柔軟性が得られるという効果がある。
よれば、副特徴情報を併用することにより、特徴空間が
広がり、より信頼性および選択性の高い選択が可能にな
るという効果がある。
によれば、紋様パターン種別および副特徴情報のそれぞ
れについて自動決定の紋様パターン確信度および副特徴
情報確信度を考慮することにより、紋様パターン確信度
および副特徴情報確信度に応じて重み付けしたカード相
違度の計算が可能になり、さらに信頼性および選択性を
高めることができるという効果がある。
の構成を示すブロック図である。
発明の第1実施例に係る指紋カード絞り込み装置の構成
を示すブロック図である。
を示す流れ図である。
の構成を示すブロック図である。
発明の第2実施例に係る指紋カード絞り込み装置の構成
を示すブロック図である。
の構成を示すブロック図である。
発明の第3実施例に係る指紋カード絞り込み装置の構成
を示すブロック図である。
示すブロック図である。
ン判定装置 73,83,93 F側カード特徴記憶部 74,84,94 S側カード特徴記憶部 85,86,95,96 指紋特徴抽出装置
Claims (9)
- 【請求項1】 複数指の指紋画像を含む指紋カードの照
合のために、F側カードとS側カードとが与えられたと
きにS側カードに近い特徴を有するF側カードを選択す
る指紋カード選択装置において、 指紋紋様パターン判定装置にF側カードのある指の指紋
画像を入力したときに出力される紋様パターン種別の候
補順列とS側カードの対応する指の指紋画像を入力した
ときに出力される紋様パターン種別の候補順列とを入力
し、紋様パターン相違度を計算する指紋紋様パターン相
違度計算部と、 この指紋紋様パターン相違度計算部から出力される複数
指に対応する紋様パターン相違度を入力し、カード相違
度を計算するカード相違度計算部と、 このカード相違度計算部で求められたカード相違度を予
め設定されたカード相違度閾値と比較し、カード相違度
がカード相違度閾値未満かあるいは以下のときにF側カ
ードの選択を決定するカード選択判定部とを備えること
を特徴とする指紋カード選択装置。 - 【請求項2】 前記指紋紋様パターン相違度計算部がF
側の紋様パターン種別の候補順列とS側の紋様パターン
種別の候補順列とを比較し、全く同一、またはいずれか
の紋様パターン種別でも不明ならば0、同じ紋様パター
ン種別が含まれていれば0.5、同じ紋様パターン種別
が1つも含まれていなければ1を紋様パターン相違度と
して出力し、前記カード相違度計算部が前記指紋紋様パ
ターン相違度計算部から出力される紋様パターン相違度
を複数指について加算した和をカード相違度として出力
する請求項1記載の指紋カード選択装置。 - 【請求項3】 複数指の指紋画像を含む指紋カードの照
合のために、F側カードとS側カードとが与えられたと
きにS側カードに近い特徴を有するF側カードを選択す
る指紋カード選択装置において、 指紋紋様パターン判定装置にF側カードのある指の指紋
画像を入力したときに出力される紋様パターン種別とS
側カードの対応する指の指紋画像を入力したときに出力
される紋様パターン種別とを入力し、紋様パターン相違
度を計算する指紋紋様パターン相違度計算部と、 指紋特徴抽出装置にF側カードのある指の指紋画像を入
力したときに出力される副特徴情報とS側カードの対応
する指の指紋画像を入力したときに出力される副特徴情
報とを入力し、F側およびS側別に副パターンを計算す
る指紋副パターン計算部と、 この指紋副パターン計算部から出力されるF側の副パタ
ーンとS側の副パターンとを入力し、副パターン相違度
を計算する指紋副パターン相違度計算部と、 前記指紋紋様パターン相違度計算部から出力される複数
指に対応する紋様パターン相違度と前記指紋副パターン
相違度計算部から出力される複数指に対応する副パター
ン相違度とを入力し、カード相違度を計算するカード相
違度計算部と、 このカード相違度計算部で求められたカード相違度を予
め設定されたカード相違度閾値と比較し、カード相違度
がカード相違度閾値未満かあるいは以下のときにF側カ
ードの選択を決定するカード選択判定部とを備えること
を特徴とする指紋カード選択装置。 - 【請求項4】 前記指紋紋様パターン相違度計算部がF
側の紋様パターン種別とS側の紋様パターン種別とを比
較し、一致、またはいずれかの紋様パターン種別でも不
明ならば0、不一致ならば1を紋様パターン相違度とし
て出力し、前記指紋副パターン計算部が特徴点の位置座
標でなるF側の副特徴情報およびS側の副特徴情報を入
力し、特徴点間の距離を副パターンとして出力し、前記
指紋副パターン相違度計算部が紋様パターン種別が蹄状
紋で一致すれば(F側とS側との特徴点間距離の差の絶
対値−規定値)、紋様パターン種別が渦状紋で一致すれ
ば(F側とS側との6種類の特徴点間距離の差の絶対値
の平均値−規定値)、その他の場合は0を副パターン相
違度として出力し、前記カード相違度計算部が前記指紋
紋様パターン相違度計算部から出力される紋様パターン
相違度と前記指紋副パターン相違度計算部から出力され
る副パターン相違度とを複数指について加算した和をカ
ード相違度として出力する請求項3記載の指紋カード選
択装置。 - 【請求項5】 複数指の指紋画像を含む指紋カードの照
合のために、F側カードとS側カードとが与えられたと
きにS側カードに近い特徴を有するF側カードを選択す
る指紋カード選択装置において、 指紋紋様パターン判定装置にF側カードのある指の指紋
画像を入力したときに出力される紋様パターン種別およ
び紋様パターン確信度とS側カードの対応する指の指紋
画像を入力したときに出力される紋様パターン種別およ
び紋様パターン確信度とを入力し、紋様パターン相違度
を計算する指紋紋様パターン相違度計算部と、 指紋特徴抽出装置にF側カードのある指の指紋画像を入
力したときに出力される副特徴情報および副特徴情報確
信度とS側カードの対応する指の指紋画像を入力したと
きに出力される副特徴情報および副特徴情報確信度とを
入力し、F側およびS側別に副パターンおよび副パター
ン確信度を計算する指紋副パターン計算部と、 この指紋副パターン計算部から出力されるF側の副パタ
ーンおよび副パターン確信度とS側の副パターンおよび
副パターン確信度とを入力し、副パターン相違度および
副パターン確信度積を計算する指紋副パターン相違度計
算部と、 前記指紋紋様パターン相違度計算部から出力される複数
指の紋様パターン相違度と前記指紋副パターン相違度計
算部から出力される複数指の副パターン相違度および副
パターン確信度積を入力し、カード相違度を計算するカ
ード相違度計算部と、 このカード相違度計算部で求められたカード相違度を予
め設定されたカード相違度閾値と比較し、カード相違度
がカード相違度閾値未満かあるいは以下のときにF側カ
ードの選択を決定するカード選択判定部とを備えること
を特徴とする指紋カード選択装置。 - 【請求項6】 前記指紋紋様パターン相違度計算部がF
側の紋様パターン種別とS側の紋様パターン種別とを比
較し、一致すればF側の紋様パターン確信度とS側の紋
様パターン確信度との積の符号を反転した値、不一致な
らばF側の紋様パターン確信度とS側の紋様パターン確
信度との積の値、いずれかの紋様パターン種別でも不明
ならば0を紋様パターン相違度として出力し、前記指紋
副パターン計算部が特徴点間の距離を副パターンとして
出力するとともに、紋様パターン種別が蹄状紋であれば
特徴点の副特徴情報確信度を乗じたものを、紋様パター
ン種別が渦状紋であれば両端点の副パターン確信度の積
を副パターン確信度積として出力し、前記指紋副パター
ン相違度計算部が紋様パターン種別が蹄状紋で一致すれ
ば(F側とS側との特徴点間距離の差の絶対値にF側の
副パターン確信度とS側の副パターン確信度との積を乗
じたもの−規定値)、紋様パターン種別が渦状紋で一致
すれば(F側とS側との6種類の特徴点間距離の差の絶
対値にF側の副パターン確信度とS側の副パターン確信
度との積を乗じたものの平均値−規定値)、その他の場
合は0を副パターン相違度として出力し、前記カード相
違度計算部が前記指紋紋様パターン相違度計算部から出
力される紋様パターン相違度を複数指について加算した
和と、前記指紋副パターン相違度計算部から出力される
副パターン相違度を複数指について加算した和を副パタ
ーン確信度積を複数指について加算した和で割った商と
の和をカード相違度として出力する請求項5記載の指紋
カード選択装置。 - 【請求項7】 複数指の指紋画像を含む指紋カードの照
合のために、データベース内のF側カードのうちのS側
カードに近い特徴を有するものを絞り込む指紋カード絞
り込み装置において、 F側カードおよびS側カード上の各指の指紋画像を入力
して紋様パターン種別の候補順列を求める指紋紋様パタ
ーン判定装置と、 F側カードを前記指紋紋様パターン判定装置に入力して
求めた紋様パターン種別の候補順列を保持するF側カー
ド特徴記憶部と、 S側カードを前記指紋紋様パターン判定装置に入力して
求めた紋様パターン種別の候補順列を保持するS側カー
ド特徴記憶部と、 前記F側カード特徴記憶部と前記S側カード特徴記憶部
とからそれぞれ1カード分の紋様パターン種別の候補順
列を入力し、F側カードおよびS側カードのカード対の
選択を行う指紋カード選択装置とを備えることを特徴と
する指紋カード絞り込み装置。 - 【請求項8】 複数指の指紋画像を含む指紋カードの照
合のために、データベース内のF側カードのうちのS側
カードに近い特徴を有するものを絞り込む指紋カード絞
り込み装置において、 F側カードおよびS側カード上の各指の指紋画像を入力
して紋様パターン種別を求める指紋紋様パターン判定装
置と、 F側カードおよびS側カード上の各指の指紋画像を入力
して副特徴情報を求める指紋特徴抽出装置と、 F側カードを前記指紋紋様パターン判定装置と前記指紋
特徴抽出装置とに入力して求めた紋様パターン種別と副
特徴情報とを保持するF側カード特徴記憶部と、 S側カードを前記指紋紋様パターン判定装置と前記指紋
特徴抽出装置とに入力して求めた紋様パターン種別と副
特徴情報とを保持するS側カード特徴記憶部と、 前記F側カード特徴記憶部と前記S側カード特徴記憶部
とからそれぞれに保持されたそれぞれ1カード分の紋様
パターン種別と副特徴情報とを入力し、F側カードおよ
びS側カードのカード対の選択を行う指紋カード選択装
置とを備えることを特徴とする指紋カード絞り込み装
置。 - 【請求項9】 複数指の指紋画像を含む指紋カードの照
合のために、データベース内のF側カードのうちのS側
カードに近い特徴を有するものを絞り込む指紋カード絞
り込み装置において、 F側カードおよびS側カード上の各指の指紋画像を入力
して紋様パターン種別および紋様パターン確信度を求め
る指紋紋様パターン判定装置と、 F側カードおよびS側カード上の各指の指紋画像を入力
して副特徴情報および副特徴情報確信度を求める指紋特
徴抽出装置と、 F側カードを前記指紋紋様パターン判定装置と前記指紋
特徴抽出装置とに入力して求めた紋様パターン種別およ
び紋様パターン確信度と副特徴情報および副特徴情報確
信度とを保持するF側カード特徴記憶部と、 S側カードを前記指紋紋様パターン判定装置と前記指紋
特徴抽出装置とに入力して求めた紋様パターン種別およ
び紋様パターン確信度と副特徴情報および副特徴情報確
信度とを保持するS側カード特徴記憶部と、 前記F側カード特徴記憶部と前記S側カード特徴記憶部
とからそれぞれ1カード分の紋様パターン種別および紋
様パターン確信度と副特徴情報および副特徴情報確信度
とを入力し、F側カードおよびS側カードのカード対の
選択を行う指紋カード選択装置とを備えることを特徴と
する指紋カード絞り込み装置。
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