JP6375775B2 - 特徴点入力支援装置、特徴点入力支援方法及びプログラム - Google Patents

特徴点入力支援装置、特徴点入力支援方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、特徴点入力支援装置、特徴点入力支援方法及びプログラムに関する。
曲線縞模様状の多数の隆線により構成される指紋、掌紋は、古くから人物確認の手段として利用されている。特に、犯罪現場に残された遺留指紋を用いる照合は、効果的な捜査手段である。多くの警察機関には、コンピュータを利用した指紋照合システムが導入されている。データベースに登録された指紋画像と犯罪現場等にて採取された遺留指紋のそれぞれの特徴点(Minutiaとも称される)を比較することで、遺留指紋に対応する人物の特定がなされる。指紋照合に用いられる特徴点(指紋特徴点)には、指紋隆線の端点や分岐点が用いられることが多い。
しかし、遺留指紋に係る指紋画像の品質は低く、多くのノイズを含むのが通常である。そのため、コンピュータを利用した特徴点の自動抽出には限界がある。そこで、指紋照合システムを導入している警察機関であっても、コンピュータにより算出された特徴点を全面的に使用するのではなく、専門的な知見を有する鑑識官(Examiner)が、遺留指紋に係る画像に特徴点(端点、分岐点)をマニュアル(手動)で入力する運用がなされていることが多い。あるいは、コンピュータにより自動抽出された特徴点が反映された指紋画像に対して、鑑識官が特徴点を追加したり、削除したりすることで特徴点を指紋画像に設定することもある。なお、鑑識官による特徴点の新規追加や特徴点の削除は、特徴点のマニュアル修正入力(Minutia edit、Minutia plot)と称される。
特許文献1〜4において、指紋画像から精度よく特徴点を抽出するための技術や、特徴点の入力作業等に必要な作業を軽減するための技術が開示されている。具体的には、特許文献1において、不鮮明な指紋、特に遺留指紋の特徴点の編集作業を行ったときに必須となる隆線数確認、および修正作業を削減する指紋特徴抽出装置が開示されている。特許文献2において、方向不安定領域においても正確に隆線方向を抽出できる隆線方向抽出装置等が開示されている。特許文献3において、曲線縞模様画像から曲線縞模様ノイズを除去すると共に、注目する指紋等の隆線を強調する画像処理装置が開示されている。特許文献4において、遺留指紋等に係る指紋画像の修正作業を支援する指紋特徴修正システムが開示されている。
特開2002−373334号公報 特開2007−065900号公報 国際公開第2011/089813号 特開平04−306777号公報
なお、上記先行技術文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。以下の分析は、本発明者らによってなされたものである。
上述のように、遺留指紋のようにノイズの多い指紋画像を対象とする指紋照合システムでは、鑑識官による特徴点のマニュアル修正入力が行われる。遺留指紋に係る指紋画像の特徴点は、当該指紋画像を特徴付ける特徴量を算出する際に重要な役割を担う。そのため、鑑識官による特徴点のマニュアル修正入力に誤りがあると、遺留指紋に係る人物とは別人の指紋画像が、指紋照合の結果として算出される可能性がある。つまり、鑑識官が特徴点のマニュアル修正入力する際の特徴点の入力漏れは、照合精度が劣化する要因となる。
従って、特徴点のマニュアル修正入力の際に入力漏れがないことが要望されるが、1人の鑑識官がどんなに注意深く特徴点のマニュアル修正入力を行っても、特徴点の入力漏れを完全には防ぐことは困難である。このような特徴点の入力漏れを排除するため、複数の鑑識官によるダブルチェックを実施することが考えられるが、このようなダブルチェックは、鑑識官の負荷増大に繋がる。
本発明は、特徴点の入力支援を行うことのできる特徴点入力支援装置、特徴点入力支援方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の視点によれば、隆線により形成された縞模様を含む入力画像に第1特徴点を設定する操作を行う特徴点入力部と、前記第1特徴点を保持するように、前記入力画像から第2特徴点を抽出する特徴点抽出部と、前記第2特徴点であって対応する前記第1特徴点が存在しない特徴点を、入力漏れ特徴点候補として抽出する入力漏れ候補抽出部と、前記入力漏れ特徴点候補を表示装置に出力する特徴点出力部と、を備える、特徴点入力支援装置が提供される。
本発明の第2の視点によれば、隆線により形成された縞模様を含む入力画像に第1特徴点を設定する操作を行うステップと、前記第1特徴点を保持するように、前記入力画像から第2特徴点を抽出するステップと、前記第2特徴点であって対応する前記第1特徴点が存在しない特徴点を、入力漏れ特徴点候補として抽出するステップと、前記入力漏れ特徴点候補を表示装置に出力するステップと、を含む、特徴点入力支援方法が提供される。
本発明の第3の視点によれば、隆線によりが形成された縞模様を含む入力画像に第1特徴点を設定する操作を行う処理と、前記第1特徴点を保持するように、前記入力画像から第2特徴点を抽出する処理と、前記第2特徴点であって対応する前記第1特徴点が存在しない特徴点を、入力漏れ特徴点候補として抽出する処理と、前記入力漏れ特徴点候補を表示装置に出力する処理と、を特徴点入力支援装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムが提供される。
なお、このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transient)なものとすることができる。本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。
本発明の各視点によれば、特徴点の入力支援を行うことに寄与する特徴点入力支援装置、特徴点入力支援方法及びプログラムが、提供される。
一実施形態の概要を説明するための図である。 第1の実施形態に係る指紋照合システムの構成の一例を示す図である。 特徴点入力支援装置の内部構成の一例を示す図である。 特徴点入力支援部の内部構成の一例を示す図である。 特徴点入力支援装置の動作の一例を示すフローチャートである。 指紋画像の一例を示す図である。 図6の一領域の拡大図の一例を示す図である。 データ表示装置に表示されたマニュアル修正入力画面の一例を示す図である。 特徴点抽出部の動作の一例を示すフローチャートである。 特徴点マスクを説明するため図である。 図7に示す指紋画像に特徴点マスクを適用した一例を示す図である。 指紋画像内の隆線方向に関する決定を説明するための図である。 隆線方向の抽出結果の一例を示す図である。 図13に示す隆線方向データを用いて隆線強調処理を実行することで得られる指紋画像の一例を示す図である。 端点結合処理における入力特徴データの利用を説明するための図である。 図14に示す指紋画像に芯線化処理を適用し得られる芯線データの一例を示す図である。 指紋画像に抽出された特徴点を反映した図である。 入力漏れ特徴点候補が反映された指紋画像の一例を示す図である。 鑑識官による特徴点の再マニュアル修正入力を説明するための図である。 再入力された入力特徴点を用いて抽出された芯線データの一例である。 図20に示す芯線データ上の特徴点間隆線数の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る鑑識官による特徴点入力と修正を説明するための図である。 第2の実施形態に係るマニュアル修正入力画面の一例を示す図である。 特徴点削除マスクを説明するための図である。 図25は、図22(a)に示す指紋画像に、図23に示す典型隆線マークに対応する特徴点削除マスクを適用した芯線データの一例を示す図である。
初めに、図1を用いて一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。
上述のように、鑑識官による特徴点の入力支援を行う特徴点入力支援装置が望まれる。
そこで、一例として図1に示す特徴点入力支援装置100を提供する。特徴点入力支援装置100は、特徴点入力部101と、特徴点抽出部102と、入力漏れ候補抽出部103と、特徴点出力部104と、を備える。特徴点入力部101は、隆線により形成された縞模様を含む入力画像に第1特徴点を設定する操作を行う。特徴点抽出部102は、第1特徴点を保持するように、入力画像から第2特徴点を抽出する。入力漏れ候補抽出部103は、第2特徴点であって対応する第1特徴点が存在しない特徴点を、入力漏れ特徴点候補として抽出する。特徴点出力部104は、入力漏れ特徴点候補を表示装置に出力する。
特徴点入力支援装置100は、遺留指紋等に関する入力画像に鑑識官が特徴点(第1特徴点)を設定する操作を受け付ける。ここで、鑑識官が自らの知見に基づいて入力した特徴点には誤りがないものとみなせる。そのため、特徴点入力支援装置100は、鑑識官が入力した特徴点(第1特徴点)が保持されるように、即ち、第1特徴点と同じ位置、同じ特徴点方向を持つ特徴点(第2特徴点)が抽出されるように入力画像から特徴点を抽出する。その後、特徴点入力支援装置100は、第1特徴点と第2特徴点の位置や特徴点方向を比較し、対応する第1特徴点がない第2特徴点を鑑識官の入力漏れ特徴点候補に設定する。鑑識官は、表示装置を介して特徴点入力支援装置100により提示される入力漏れ特徴点候補の妥当性を判断し、必要に応じて特徴点の追加等の操作を行う。
鑑識官による特徴点の入力漏れがあったとすれば、特徴点入力支援装置100は、入力漏れ特徴点が存在する可能性を鑑識官に通知し、鑑識官の注意を喚起することができる。即ち、特徴点入力支援装置100は、鑑識官による特徴点の入力支援を行うことで、特徴点のマニュアル修正入力を行う鑑識官の負担を軽減する。
なお、本書において、隆線の端点、隆線の分岐点を指紋画像の特徴点と定義する。また、特徴点の特徴点方向を、特徴点から隆線が発生する方向又は特徴点にて分岐する隆線の進行する方向と定義する。
以下に具体的な実施の形態について、図面を参照してさらに詳しく説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いて説明する。
図2は、第1の実施形態に係る指紋照合システムの構成の一例を示す図である。図2を参照すると、指紋照合システムは、データ入力装置10と、データ表示装置20と、特徴点入力支援装置30と、照合装置40と、を含んで構成される。
データ入力装置10は、例えば、マウスやタブレット等のポインティングデバイスを含んで構成され、鑑識官による操作を受け付ける装置である。
鑑識官は、データ入力装置10を用いて、特徴点入力支援装置30に必要な情報を入力する。詳細は後述するが、鑑識官は、データ入力装置10を用いて、指紋画像上に特徴点を設定する操作(特徴点のマニュアル修正入力)を行う。
データ表示装置20は、例えば、液晶ディスプレイ等の表示デバイスを含んで構成され、指紋画像、特徴点、マニュアル修正入力に関する支援データ等を表示する。
特徴点入力支援装置30は、指紋画像を外部から入力し、当該指紋画像に対する鑑識官の特徴点入力を支援する装置である。例えば、特徴点入力支援装置30は、犯罪現場から採取された遺留指紋に係る画像であって、デジタル化された指紋画像を入力する。
特徴点入力支援装置30は、データ表示装置20に指紋画像を表示する。鑑識官は、表示された指紋画像を視認しながら、当該指紋画像上に特徴点のマニュアル修正入力を行う。特徴点入力支援装置30は、データ表示装置20に表示された指紋画像を更新することで、入力された特徴点を指紋画像に反映する。
鑑識官による特徴点のマニュアル修正入力が終了すると、特徴点入力支援装置30は特徴点の入力漏れの有無を検証し、検証結果を鑑識官に提示する。鑑識官は、提示された検証結果を検証し、入力漏れの特徴点が存在すると判断した場合には新たな特徴点を入力する。新たな特徴点が入力されると、特徴点入力支援装置30は、再び特徴点の入力漏れの有無を検証し、検証結果を鑑識官に提示する。
このような処理を繰り返し、入力漏れが存在しないと鑑識官が最終的に判断すると、鑑識官は、特徴点入力支援装置30に対してマニュアル修正入力を終了する旨の指示を入力する。
当該指示を受けた特徴点入力支援装置30は、外部から入力した指紋画像と、当該指紋画像から生成した各種の指紋データ(例えば、特徴点データ)と、を照合装置40に出力する。なお、特徴点データとは、各特徴点の指紋画像内における位置を示す座標データと、各特徴点が有する特徴点方向を示す方向データと、からなるデータである。
照合装置40は、例えば、特徴点入力支援装置30とネットワーク(図示せず)を介して接続される装置であって、データベース(図示せず)に登録された複数の指紋画像のなかから、特徴点入力支援装置30から取得した指紋画像に一致する指紋画像を検索する装置である。その際、照合装置40は、各種の指紋データを用いて、当該指紋画像の特徴量を算出し、算出された特徴量に一致する又は近似する指紋画像を抽出する。抽出された指紋画像は、照合結果として出力される。
図3は、特徴点入力支援装置30の内部構成の一例を示す図である。特徴点入力支援装置30は、指紋画像入力部31と、特徴点入力支援部32と、指紋データ出力部33と、を含んで構成される。
指紋画像入力部31は、外部から指紋画像に係るデータを入力する手段である。例えば、指紋画像入力部31は、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の外部記憶媒体に格納された指紋画像のデジタルデータ(画像ファイル)を取り込み、特徴点入力支援部32に当該データを引き渡す。あるいは、指紋画像入力部31は、ネットワークを介して指紋画像に係るデータを入力してもよい。なお、スキャナ等によりデジタル化された指紋画像を入力する構成ではなく、指紋画像入力部31にスキャナ機能を搭載することで、デジタル化された指紋画像を取得してもよい。
指紋画像には標準化された規格が存在する。具体的には、米国National Institute of Standards and Technologyにより標準化されたANSI/NIST-ITL-1-2000 Data Format for the Interchange of Fingerprint、Facial、& Scar Mark & Tattoo (SMT) Informationである。指紋画像入力部31は、上記規格によりデジタル化された指紋画像(例えば、解像度が500dpiの指紋画像)を取り扱えることが望ましい。
特徴点入力支援部32は、鑑識官による特徴点のマニュアル修正入力における特徴点の入力漏れを検証し、その結果を鑑識官に提示する手段である。換言するならば、特徴点入力支援部32は、鑑識官による特徴点の入力及びその修正を支援するための特徴点修正機能を実現する手段である。特徴点入力支援部32の詳細は後述する。
指紋データ出力部33は、特徴点入力支援部32にて生成された指紋データ(例えば、鑑識官による入力漏れチェックが済んだ特徴点に関するデータ)を、対応する指紋画像と共に、照合装置40に出力する。あるいは、指紋データ出力部33は、指紋データ及び指紋画像を外部記憶媒体に書き出してもよい。つまり、指紋データ等は、外部記憶媒体を介して照合装置40に入力されてもよい。
次に、特徴点入力支援部32について説明する。
図4は、特徴点入力支援部32の内部構成の一例を示す図である。図4を参照すると、特徴点入力支援部32は、データ処理制御部201と、記憶部202と、特徴点入力部203と、特徴点抽出部204と、入力漏れ候補抽出部205と、を含んで構成される。
データ処理制御部201は、特徴点入力支援部32を構成する各部の動作を制御すると共に、データ入力装置10及びデータ表示装置20の間でデータやメッセージの授受を行う手段である。データ処理制御部201は、上述の特徴点出力部104の機能を担う手段でもある。
記憶部202は、特徴点入力支援部32を構成する各部に作業領域を提供する記憶装置である。記憶部202は、各部が生成する情報を一時的に格納する手段として使用され、例えば、RAM(Random Access Memory)により構成される。指紋画像入力部31が出力する指紋画像は、記憶部202に格納される。また、指紋データ出力部33に向けて出力する特徴点データ等も記憶部202に格納される。
特徴点入力部203は、鑑識官による特徴点のマニュアルでの削除や、新たな特徴点の追加等、鑑識官による特徴点の設定に関する操作を入力する。なお、以降の説明において、鑑識官が入力した特徴点を入力特徴点と表記する。
特徴点抽出部204は、入力特徴点を利用し指紋画像を加工しつつ、加工した指紋画像から特徴点を抽出する手段である。その際、特徴点抽出部204は、鑑識官が入力した特徴点(入力特徴点)を保持するように、指紋画像から特徴点を抽出する。即ち、特徴点抽出部204は、入力特徴点の存在を制約条件とし、指紋画像から特徴点を抽出する。なお、以降の説明において、特徴点抽出部204が抽出した特徴点を抽出特徴点と表記する。
入力漏れ候補抽出部205は、抽出特徴点であって対応する入力特徴点が存在しない特徴点を、入力漏れ特徴点候補として抽出する手段である。具体的には、入力漏れ候補抽出部205は、特徴点入力部203が出力する入力特徴点(鑑識官がマニュアル修正入力した特徴点)と、特徴点抽出部204が出力する抽出特徴点(入力特徴点を利用して自動的に抽出された特徴点)と、を比較し、その差分を生成する。入力漏れ候補抽出部205は、生成した差分に係る特徴点を、鑑識官による特徴点のマニュアル修正入力における入力漏れ候補に設定する。データ処理制御部201は、入力漏れ候補に設定した特徴点を反映した指紋画像を、データ表示装置20に表示する。
図5は、特徴点入力支援装置30の動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS01において、指紋画像入力部31は、隆線により曲線縞模様が形成されている指紋画像を入力する。指紋画像入力部31は、例えば、図6に示す指紋画像を入力する。図6に示す指紋画像は、犯罪現場に残された遺留指紋の一例であり、ノイズが多く品質の低い指紋画像であることが理解される。
指紋画像入力部31は、入力した指紋画像に対応する特徴点データが存在する場合には、入力する指紋画像と共に特徴点データを入力する。なお、ステップS01の時点で入力する特徴点データは、特徴点入力支援装置30とは異なる装置や、特徴点入力支援装置30内で先行して実施される処理にて自動抽出される特徴点データであってもよい。あるいは、別システムにて鑑識官がマニュアル入力した特徴点データであってもよい。ステップS01の時点にて、入力する指紋画像に対応する特徴点データが存在しなくともよい。
ステップS02において、特徴点入力支援部32は、入力された指紋画像をデータ表示装置20に表示する。その際、入力された指紋画像に対応する特徴点データが存在する場合には、特徴点入力支援部32は、指紋画像に特徴点データを反映させてデータ表示装置20に表示する。
図7(a)は、図6に示す指紋画像の一領域を拡大した図である。図7(b)は、図7(a)に示す指紋画像に特徴点データを重畳表示した場合の一例である。図7(b)に重畳表示する特徴点データは、鑑識官が先行してマニュアル入力した特徴点データである。
図7以降の指紋画像等において、黒色にて塗りつぶされた領域は、隆線が不鮮明と鑑識官が判定した領域を示す。このような領域は、特徴点の抽出や、指紋画像の照合処理から除外される。また、図7以降の図面において、隆線の端点を円形、分岐点を正方形にて表記する。また、特徴点方向を特徴点から延伸する短い直線を用いて表す。
ステップS03において、特徴点入力支援部32の特徴点入力部203は、鑑識官による特徴点のマニュアル修正入力を支援する。
図8は、データ表示装置20に表示されたマニュアル修正入力画面の一例を示す図である。鑑識官は、データ表示装置20に表示された指紋画像に対し、例えば、マウス等からなるデータ入力装置10を用いて、特徴点のマニュアル修正入力を行う。具体的には、既に特徴点データが重畳表示されていれば、鑑識官は、当該初期入力されている特徴点を削除、又は、新たな特徴点を追加する。図8の例では、鑑識官は、特徴点307を新たに追加したものとする。
鑑識官は、特徴点のマニュアル修正入力が一通り終了したと考えた時点にて、データ表示装置20に表示されている特徴点入力漏れチェックボタンを押下する。勿論、鑑識官が、初期入力に係る特徴点は妥当であると判断した場合には、何らのマニュアル修正入力を行わず、特徴点入力チェックボタンを押下してもよい。マニュアル修正入力を行わなかったとしても、鑑識官は、自らの専門的な知見に基づいて初期入力された特徴点の妥当性を判断したとみなすことができる。
特徴点入力部203は、鑑識官により特徴点のマニュアル修正入力により得られた特徴点(入力特徴点)に係るデータ(以降、入力特徴点データと表記する)を、記憶部202に格納する。具体的には、特徴点入力部203は、指紋画像内での入力特徴点の位置を表す座標データと、特徴点方向を表す方向データと、を入力特徴点データとして記憶部202に格納する。
特徴点入力チェックボタンが押下されると、ステップS04以降の処理が実行される。特徴点入力支援部32のデータ処理制御部201は、特徴点入力チェックボタンの押下を契機として、特徴点抽出部204を起動する(特徴点抽出処理を実行する)。
特徴点抽出部204は、記憶部202に格納された指紋画像に係るデータと、入力特徴点データと、を取得し、特徴点抽出処理を実行する(ステップS04)。その際、特徴点抽出部204は、入力特徴点の存在を基準として活用し、当該入力特徴点に適合するように特徴点抽出に係る各種処理を実行する。入力特徴点は、鑑識官によりその妥当性が確認されたものなので、正しい特徴点とみなせるためである。
図9は、特徴点抽出部204の動作の一例を示すフローチャートである。
特徴点抽出部204は、以下に示す7つの処理を実行することで、指紋画像から特徴点を抽出する。
(1)画像濃淡強調処理
(2)隆線方向抽出処理
(3)隆線間隔抽出処理
(4)隆線強調処理
(5)二値化処理
(6)芯線化処理
(7)特徴点抽出処理
ステップS101において、特徴点抽出部204は、入力特徴点データを利用した画像濃淡強調処理を実行する。具体的には、特徴点抽出部204は、画像濃淡強調処理を実行する際、入力特徴点データの座標位置及びその近傍領域の濃度(画素値)を変更する。より詳細には、特徴点抽出部204は、入力特徴点の種別(端点又は分岐点)と特徴点方向に応じて定まる特徴点マスクを、指紋画像内の入力特徴点に対応する位置に適用することで、入力特徴点データ及びその近傍領域の画素値を変更する。
図10は、特徴点マスクを説明するため図である。図10(a)は、水平方向右向きの端点に適用する特徴点マスクの一例である。
図10(a)に示す特徴点マスクは、隆線に相当する領域の濃度が高く設定されている。例えば、画素値を8ビットにて表記する場合は、隆線に相当する領域の画素値を最大濃度値(255;黒色)に設定する。隆線と隆線の間に形成される隆線溝に相当する領域の濃度は低く設定される。例えば、隆線溝に相当する領域の画素値を最小濃度値(0;白色)に設定する。なお、図10(a)では、視認性の観点から隆線溝に相当する領域を灰色にて図示している。
特徴点マスクの隆線や隆線溝の幅は、特徴点マスクを適用しようとする指紋画像のサイズ、解像度等に応じて適宜設計される。例えば、指紋画像における平均的な隆線間隔が、0.05ミリ(10画素)であれば、特徴点マスクの隆線幅も同様に、0.05ミリに設定される。
図10(a)に示す特徴点マスクは、端点の方向が右水平方向の場合に適用するものである。端点の方向が他の方向の場合には、図10(a)に示す特徴点マスクを適宜回転させることで、対応する特徴点マスクが設計される。また、分岐点に適用する特徴点マスクの設計は、端点用の特徴点マスクの画素値を反転(白黒反転)すればよい。
特徴点抽出部204は、指紋画像上の入力特徴点データに対応する位置及びその近傍領域の画素値を、特徴点マスクに設定されている画素値に置換する。例えば、図10(b)に示すように、指紋画像上に特徴点(端点)が存在する場合を考える。この場合、特徴点抽出部204は、当該特徴点に対して、図10(a)の特徴点マスクを適用することで、図10(c)に示す指紋画像を得る。
特徴点抽出部204は、指紋画像内の各入力特徴点データに対し、特徴点マスクを適用する。図11を参照すると、7個の入力特徴点301〜307に対して特徴点マスクを適用する画像濃淡強調処理が行われ、入力特徴点及びその近傍領域にて濃度強調が行われていることが理解される。
ステップS102において、特徴点抽出部204は、入力特徴点データを利用した隆線方向抽出処理を実行する。
各入力特徴点には、特徴点方向が定義されている。特徴点抽出部204は、各入力特徴点が有する特徴点方向に基づいて、特徴点マスクが適用された指紋画像(例えば、図11に示す指紋画像)の各入力特徴点を中心とする所定範囲(例えば、後述する図12(a)の領域401や領域402)に含まれる隆線の方向を決定する。
通常、特徴点の方向は、その近傍に存在する隆線の方向と一致する。従って、入力特徴点の近傍に存在する隆線の方向を、入力特徴点が有する特徴点方向に設定することで、入力特徴点の近傍領域における隆線の方向を確定すると妥当な結果が得られる。そこで、特徴点抽出部204は、各入力特徴点が持つ方向を用いて、指紋画像内の各入力特徴点の近傍領域の隆線方向を確定する。
図12(a)は、図11に示す指紋画像内の入力特徴点の近傍領域の隆線方向の一例を示す図である。なお、図12以降の図面において、短い直線の向きがその局所領域の隆線方向を示す。また、図12以降の図面において、隆線方向の向きは、約11.2度(180/16)ごとに量子化して表示している。
図12(a)を参照すると、各入力特徴点の近傍に位置する領域401、402(例えば、入力特徴点を中心として20画素程度)の隆線方向は、入力特徴点の持つ方向に確定されているのが理解される。
次に、特徴点抽出部204は、隆線方向が確定していない領域の隆線方向を抽出する。その際、特徴点抽出部204は、各入力特徴点の周辺領域(予め定めた所定範囲;例えば、入力特徴点を中心として60画素程度)に存在する隆線の方向を抽出する際、入力特徴点の方向を制約条件とし、当該周辺領域内の隆線方向を抽出する。具体的には、特徴点抽出部204は、既に方向が確定している隆線方向から、既に方向が確定している隆線を含む領域の隣接領域に含まれる隆線の方向を推測する。
例えば、図12(b)を参照すると、特徴点抽出部204は、既に隆線方向が確定している領域401に含まれる隆線の方向に基づいて、予め定めた特徴点の周辺領域であって、領域401を含まない領域403内の隆線方向を推測する。
特徴点抽出部204は、指紋画像から隆線方向を算出する際、当該隆線方向の信頼度も合わせて算出し、算出した信頼度を利用して隆線方向を抽出してもよい。例えば、特徴点抽出部204は、算出した信頼度が低い場合には、隣接領域に含まれる隆線の方向からの推定値を利用する。一方、特徴点抽出部204は、算出した信頼度が高い場合には指紋画像から算出した隆線方向を用いる等の対応を行う。
あるいは、特許文献2に開示されている隆線方向抽出処理において、既に隆線方向が確定した領域を高信頼度ゾーン、他の領域を参照領域ゾーンに設定することで、特徴点抽出部204は、隆線方向が確定していない領域の隆線方向を抽出してもよい。
図13は、隆線方向の抽出結果の一例を示す図である。図13(a)は、各入力特徴点の方向を制約条件として、その近傍領域の隆線方向を抽出した場合の隆線方向データの一例を示す図である。図13(b)は、各入力特徴点の方向を用いずに、隆線方向を抽出した場合の隆線方向データの一例を示す図である。入力特徴点の方向を用いずに隆線方向を抽出すると、垂直方向のノイズが影響し、隆線方向は垂直方向に誤って検出される可能性がある(例えば、図13(b)の領域404参照)。一方、特徴点抽出部204は、入力特徴点の方向を制約条件として、隆線方向を抽出すると、正しい隆線方向が抽出できる(図13(a)の領域405参照)。
ステップS103において、特徴点抽出部204は、隆線間隔抽出処理を実行する。特徴点抽出部204は、指紋画像に含まれる隆線間の平均的な距離を算出し、指紋画像の隆線間隔を抽出する。
ステップS104において、特徴点抽出部204は、隆線方向を利用する隆線強調処理を実行する。具体的には、特徴点抽出部204は、入力特徴点が有する特徴点方向に基づいて指紋画像の隆線を強調する処理を行う。例えば、特徴点抽出部204は、特許文献3が開示する隆線強調処理において、入力特徴点が有する特徴点方向から代表線を算出し、当該代表線の方向に適合するように隆線の強調を行う。
図14は、図13(a)に示す隆線方向データを用いて隆線強調処理を実行することで得られる指紋画像の一例を示す図である。
ステップS105において、特徴点抽出部204は、指紋画像の二値化処理を実行する。具体的には、特徴点抽出部204は、前ステップにて得られた指紋画像を構成する各画素の画素値に対して閾値処理を施すことで、指紋画像の二値化を行う。なお、特徴点抽出部204は、ステップS101における画像濃淡強調処理と同様に、指紋画像を二値化する際、入力特徴点に特徴点マスクを適用してもよい。
ステップS106において、特徴点抽出部204は、入力特徴点データを利用した芯線化処理を実行する。指紋画像の芯線化処理は、二値化された指紋画像の隆線を細らせる細線化処理と、細線化された隆線(即ち、芯線)を修正する芯線修正処理と、から構成されることが多い。
芯線修正処理は、髭状の芯線を除去する処理、ブリッジ状の芯線を除去する処理、向かい合った端点を結合する処理、等を含む。特徴点抽出部204は、髭状の芯線を除去する処理やブリッジ状の芯線を除去する処理を実行する際に、ステップS103にて抽出した隆線間隔を利用する。特徴点抽出部204は、平均的な隆線間隔よりも著しく短い間隔にて隆線が存在すれば、当該隆線をノイズとみなして除去する。
また、特徴点抽出部204は、上述の芯線修正処理を行う際に、入力特徴点データを利用する。具体的には、特徴点抽出部204は、向かい合った端点を結合する処理を実行する際、少なくとも一方の端点が入力特徴点であれば、当該入力特徴点を端点結合処理から除外する(向かい合う端点を非結合とする)。
例えば、図15を参照すると、2つの端点411及び412がどちらも入力特徴点でなければ、特徴点抽出部204は、これらの端点を指紋画像のノイズと判断し、両者を結合する可能性がある。つまり、特徴点抽出部204による端点結合処理によって、2つの特徴点(端点)が抹消される可能性がある。
一方、2つの端点411及び412のうち少なくとも一方が入力特徴点であれば、特徴点抽出部204は、2つの端点を結合しない。換言するならば、特徴点抽出部204は、入力特徴点データを利用することで、端点結合処理により入力特徴点が抹消されることを防止する。
図16は、図14に示す指紋画像に芯線化処理を適用し得られる芯線データの一例を示す図である。
ステップS107において、特徴点抽出部204は、特徴点抽出処理を実行する。特徴点抽出部204は、指紋画像の芯線データから、芯線の端点及び分岐点を抽出し、当該端点及び分岐点を特徴点として抽出する。
図17は、入力された指紋画像に特徴点抽出部204により抽出された特徴点を反映した図である。図8と図17を比較すると、鑑識官により特徴点のマニュアル修正入力された7つの特徴点301〜307は、図17においてもそのまま保持(再現)されていることが理解できる。即ち、特徴点抽出部204は、入力特徴点に適合するように、指紋画像から隆線の中心を示す芯線を抽出し、抽出された芯線に基づき特徴点を抽出している。
さらに、図8と図17を比較すると、7つの特徴点301〜307に加え、特徴点308が特徴点抽出部204により抽出されていることが理解できる。
特徴点抽出部204は、入力特徴点データを利用した特徴点の抽出が終了すると、当該抽出した特徴点に関するデータ(指紋画像内での座標及び特徴点方向等)を、記憶部202に格納する。
以上により、図5に示すステップS04の処理が終了する。データ処理制御部201は、特徴点抽出部204の処理が終了すると、入力漏れ候補抽出部205を起動する(入力漏れ特徴点候補の抽出処理を実行する)。
図5のステップS05において、入力漏れ候補抽出部205は、鑑識官によりマニュアル修正入力がなされた入力特徴点と、特徴点抽出部204により抽出された特徴点(抽出特徴点)と、の比較処理を行うことで、入力漏れ特徴点候補を算出する。
具体的には、入力漏れ候補抽出部205は、2つの特徴点(入力特徴点、抽出特徴点)それぞれの座標の差分値と、2つの特徴点の方向差と、がそれぞれ所定の範囲内にあれば、両者は対の特徴点と判定する。例えば、入力漏れ候補抽出部205は、2つの特徴点の座標の差分値が4画素以内であり、且つ、2つの特徴点の方向差が45度以内であれば、両者は対となる特徴点であると判定する。入力漏れ候補抽出部205は、上述のような2つの比較処理を実行することで、対となる入力特徴点が存在しない抽出特徴点(対応する入力特徴点が存在しない抽出特徴点)を特定する。
対となる入力特徴点がない抽出特徴点は、鑑識官による特徴点のマニュアル修正入力の際の入力漏れである可能性があり、鑑識官にその存在を認識して貰う必要がある特徴点である。
入力漏れ候補抽出部205は、対となる入力特徴点がない抽出特徴点を入力漏れ特徴点候補に設定する。図8と図17を比較すると、特徴点308には対となる入力特徴点が存在しないため、入力漏れ候補抽出部205は、特徴点308を入力漏れ特徴点候補に設定する。
入力漏れ候補抽出部205は、入力漏れ特徴点候補(上記の例では特徴点308)に係るデータを記憶部202に格納する。
図5のステップS06において、データ処理制御部201は、入力漏れ候補抽出部205が設定した入力漏れ特徴点候補を、鑑識官が特徴点のマニュアル修正入力をした指紋画像に反映させ、データ表示装置20に表示する。
図18は、入力漏れ特徴点候補が反映された指紋画像の一例を示す図である。図18において、特徴点301〜307は鑑識官が入力した(妥当性を確認した)入力特徴点である。特徴点308は、入力漏れ特徴点候補として表示されている特徴点である。
データ表示装置20は、実際に図18の画像を表示する際には、入力漏れ特徴点候補である特徴点308が鑑識官により発見されるように、色を変更したり点滅させたりするのが望ましい。データ表示装置20は、入力漏れ特徴点候補の表示態様に特徴を持たせることで、入力漏れ特徴点候補に対する鑑識官の注意を喚起するのが望ましい。
鑑識官は、図18に示す入力漏れ特徴点候補である特徴点308近傍の画像を確認し、本当に特徴点の入力漏れがあったのか否かを確認する。特徴点入力漏れがあったと判断した場合には、鑑識官は、特徴点再修正ボタンを押下する。特徴点入力漏れはないと判断した場合には、鑑識官は、特徴点確認終了ボタンを押下する。
図5のステップS07において、データ処理制御部201は、特徴点の再修正が必要か否かを判定する。具体的には、鑑識官により特徴点再修正ボタンが押下された場合(ステップS07、Yes分岐)には、データ処理制御部201は、ステップS03以降の処理を繰り返す。
鑑識官は、入力漏れ特徴点候補として提示された特徴点を指紋画像に入力する等のマニュアル修正入力を行う。但し、鑑識官が、特徴点の再設定を行う際、データ表示装置20に表示される入力漏れ特徴点候補(上記の例では特徴点308)は単なる参考情報に過ぎない。従って、鑑識官は、入力漏れ特徴点候補とは異なる特徴点を入力することもある。
例えば、入力漏れ特徴点候補として端点が提示(端点が自動的に抽出)されたとしても、鑑識官自身が、新たに追加する特徴点の位置は入力漏れ特徴点候補の位置よりも左側であって、当該特徴点は分岐点と判断すれば、そのような特徴点を指紋画像に入力することになる。この場合、例えば、図19に示すように、鑑識官は、入力漏れ特徴点候補として提示された特徴点308の位置から5画素ほど左側の位置に、端点ではなく分岐点の特徴点309を入力する。
特徴点入力支援部32は、図5のステップS04を再び実行する。つまり、特徴点抽出部204は、再入力された入力特徴点を用いて、指紋画像から特徴点の抽出を行う。
図20は、再入力された入力特徴点を用いて抽出された芯線データの一例である。図20を参照すると、追加された特徴点309に対応する位置に分岐点を形成するように、芯線が抽出されることが分かる(領域406参照)。即ち、鑑識官により特徴点が新たに入力されると、指紋画像の隆線構造も変化する。特徴点抽出部204は、鑑識官により特徴点が再入力された場合にも、当該再入力された入力特徴点に適合するように芯線データを抽出することで、新たな特徴点の追加により生じる隆線構造を自動的に抽出できる。
図18に示す特徴点確認終了ボタンが押下された場合(図5のステップS07、No分岐)には、データ処理制御部201は、ステップS08の処理を行う。
ステップS08において、データ処理制御部201は、指紋データ出力部33に対し鑑識官による特徴点の入力漏れ確認が終了した特徴点データ等を、指紋データとして照合装置40に出力するように指示する。
以上のように、第1の実施形態に係る特徴点入力支援装置30は、鑑識官によりマニュアル入力された特徴点(入力特徴点)を用いて指紋画像から特徴点(抽出特徴点)を抽出する。特徴点入力支援装置30は、対応する入力特徴点が存在しない特徴点が抽出された場合、当該特徴点を入力漏れ特徴点候補に設定する。特徴点入力支援装置30は、入力漏れ特徴点候補を鑑識官に提示し、鑑識官の注意を喚起する。入力漏れ特徴点候補を確認した鑑識官は、真に入力漏れの特徴点が存在するか否かを判断し、入力漏れがあると判断すれば、再び特徴点のマニュアル修正入力を行う。特徴点入力支援装置30は、このような入力漏れ特徴点の算出と鑑識官による特徴点の入力漏れ確認を繰り返すことで、精度のよい特徴点データを照合装置40に提供できる。即ち、特徴点入力支援装置30は、十分な照合精度を確保するために必要な鑑識官の負担を軽減することができる。
ここで、照合装置40が特徴点間の隆線数を特徴量として利用し、指紋照合を行う場合を考える。その際、鑑識官が特徴点のマニュアル修正入力を行い、照合装置に入力する特徴点データと、照合装置に入力する芯線データと、が矛盾している場合には特徴点間隆線数を指紋画像の特徴量にはできないという問題がある。あるいは、特徴点データと芯線データに不整合が存在すると、特徴点間の隆線数抽出の精度が劣化し、最終的な指紋照合精度が劣化する問題もある。つまり、特徴量として近傍特徴点間隆線数を利用する指紋照合システムにおいては、正しい芯線データの抽出が重要となる。
このような問題の解決策が、特許文献4にて提案されている。しかし、特許文献4による修正方法では、特徴点のマニュアル修正入力に合わせた特徴点間隆線数の修正が必要となり、鑑識官の負担が増大する。
一方、第1の実施形態に係る特徴点入力支援装置30では、鑑識官がマニュアルで修正入力した特徴点に適合するように芯線データを抽出する。つまり、特徴点入力支援装置30は、入力特徴点データに矛盾しない芯線データを自動的に生成する。芯線が正しく抽出できれば、照合装置40は、特徴点の間を結ぶ直線と交差する芯線をカウントするという単純な処理により、特徴点間隆線数が抽出できる(図21参照;図21に示す直線の近傍に付記した数字は特徴点間隆線数を示す)。
特徴点入力支援装置30が、特徴点データ及び対応する芯線データを照合装置40に提供することで、照合装置40における照合精度の向上に寄与する。また、その際、鑑識官に特徴点間隆線数の修正を要求することもないので、鑑識官の負担が増大することもない。
[第2の実施形態]
続いて、第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
第1の実施形態では、鑑識官は、入力漏れ特徴点候補として表示された特徴点に対し、対応する特徴点を追加、変更する修正例を説明した。第2の実施形態では、入力漏れ特徴点を除去する修正例について説明する。
鑑識官は、マニュアル修正入力画面を用いて図22(a)に示すように特徴点を入力したものとする。図22(a)では、鑑識官は6個の特徴点311〜316をマニュアル修正入力している。
第2の実施形態に係る特徴点入力支援装置30aの特徴点入力支援部32は、図22(a)に示す入力特徴点に対し、図22(b)に示す入力漏れ確認画面用の指紋画像をデータ表示装置20に表示したものとする。図22(b)を参照すると、特徴点317〜319が対応する入力特徴点が存在しない入力漏れ特徴点候補として表示されている。
特徴点317と特徴点318は、図22(a)の領域407に存在する咬合した隆線(cross over ridge)に反応し、抽出されている。特徴点319は、図22(a)の領域408に存在するドット状の短い線に反応し、抽出されている。
図22(b)の指紋画像に接した鑑識官が、特徴点317〜319は指紋画像のノイズに起因するものと判断した場合には、鑑識官は特徴点317〜319を削除する操作を行う。即ち、特徴点入力支援装置30aは、特徴点のマニュアル修正入力画面において、特徴点317〜319を削除するインターフェースを鑑識官に提供する。
特徴点入力部203は、鑑識官が特徴点を削除したいと考える隆線上において、隆線の位置、隆線方向及び隆線間隔を指定できるインターフェースを提供する。
図23は、第2の実施形態に係るマニュアル修正入力画面の一例を示す図である。例えば、鑑識官が図22(b)に示す特徴点317〜319を削除したいと考えた場合には、鑑識官は、これらの特徴点が隆線により削除されるように、典型隆線マークを配置する。図23においては、特徴点317及び318を抽出する要因となっている咬合した隆線が削除されるように、鑑識官は典型隆線マーク521を指紋画像上に配置する。また、特徴点319を削除したいと考えた場合には、鑑識官は、ドット状の短い線が削除されるように、典型隆線マーク522を指紋画像上に配置する。
典型隆線マークは、3本の直線からなる。鑑識官は、典型隆線マークとして表示される3本の直線の向きと、直線間の間隔を調整することで、特徴点(抽出特徴点)の削除を特徴点入力支援装置30aに指示する。特徴点抽出部204は、図5のステップS04に示す特徴点の抽出処理の際、鑑識官により指示される典型隆線マークも利用して、指紋画像から特徴点を抽出する。具体的には、特徴点抽出部204は、図9のステップS101における画像濃淡強調処理の際、典型隆線マークに対応する特徴点削除マスクを指紋画像に適用する。
図24は、特徴点削除マスクを説明するための図である。図24(a)〜図24(f)に示す特徴点削除マスクのそれぞれは、水平方向の隆線に適応して設計されている。これらの特徴点マスクは、鑑識官が入力する典型隆線マークの隆線間隔ごとに設けられる。例えば、図24(a)は隆線間隔が8画素に設計された特徴点削除マスクである。図24(b)〜図24(f)は、図24(a)に示す特徴点削除マスクの隆線間隔を基準として、一画素刻みで隆線間隔を増やした特徴点削除マスクである。
図24に示す特徴点削除マスクは、特徴点マスクと同様に、隆線に相当する領域の濃度が高く設定されている(例えば、最大濃度値の255)。また、特徴点削除マスクは、隆線と隆線の間に形成される隆線溝に相当する領域の濃度は低く設定される(例えば、最小濃度値の0)。なお、水平方向以外の特徴点削除マスクは、図24に示す特徴点削除マスクを適宜回転させることで、容易に生成される。
特徴点抽出部204は、特徴点削除マスクを適用した指紋画像に対して、図9の示す各処理を適用し、特徴点及び芯線を抽出する。
図25は、図22(a)に示す指紋画像に、図23に示す典型隆線マーク521及び522に対応する特徴点削除マスクを適用した芯線データの一例を示す図である。図25を参照すると、図22(b)にて入力漏れ特徴点候補として表示された特徴点317〜319が除去されていることが確認できる。
以上のように、第2の実施形態に係る特徴点入力支援装置30aは、特徴点を生じさせる指紋画像上のノイズを、典型隆線マーク及び特徴点削除マスクを用いて除去する。その結果、ノイズ及び不適切な特徴点が指紋画像から削除されることになり、隆線方向データや芯線データの抽出が精度よく行われる。
第1及び第2の実施形態において、入力画像として指紋画像を例として説明を行ったが入力画像を指紋画像に限定する趣旨ではない。例えば、指紋と類似の曲線縞模様を持つ画像である掌紋画像にも本願開示を適用できる。
また、指紋画像に特徴点を設定する主体として鑑識官を例に取り説明したが、指紋鑑定の専門家以外の者が特徴点を設定してもよい。
第1の実施形態では、図2を参照しつつ、特徴点入力支援装置30と照合装置40は異なる装置として説明したが、特徴点入力支援装置30に指紋照合機能が組み込まれていてもよい。
あるいは、データ入力装置10やデータ表示装置20が、直接、特徴点入力支援装置30と接続されていなくともよい。例えば、ネットワークや外部記憶媒体を介して、鑑識官による特徴点の設定及び鑑識官への情報提供に係るデータを入出力してもよい。
上述の説明では、特徴点の抽出の際に図9に示す7つの処理を実行することで、特徴点の抽出を説明したが、必ずしも7つの処理を実行する必要はない。例えば、入力する指紋画像の品質に応じて、適宜実行する処理を取捨選択してもよい。
第2の実施形態では、典型隆線マーク及び特徴点削除マスクを利用して特徴点を削除する場合について説明したが、特徴点の削除に利用するマーク及びマスク画像はこれらに限定されない。例えば、コア(指紋画像の中心)やデルタ(隆線が3方向に分岐)の近辺にあるノイズ(特徴点)は典型隆線マークと対応する特徴点削除マスクでは削除できない。そこで、これらの特殊な形状に応じて設計されたマスクを利用し、特徴点を削除するインターフェースを用意しておくことが望ましい。例えば、コアの中心付近に出現する中核蹄線(innermost loop)を頂点の位置と方向に応じて設計される中核蹄線頂点マスクや、デルタの典型的な形状に応じて設計されるマスクを、鑑識官が指紋画像に設定できるのが望ましい。
なお、特徴点入力支援部32は、特徴点入力支援装置30に搭載されたコンピュータに、そのハードウェアを用いて、特徴点入力支援部32における各部の処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現することもできる。また、コンピュータの記憶部に特徴点入力支援プログラムをインストールすることにより、コンピュータを特徴点入力支援装置として機能させることができる。あるいは、特徴点入力支援プログラムをコンピュータに実行させることにより、コンピュータにより特徴点入力支援方法を実行することができる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
[付記1]
隆線により形成された縞模様を含む入力画像に第1特徴点を設定する操作を行う特徴点入力部と、
前記第1特徴点を保持するように、前記入力画像から第2特徴点を抽出する特徴点抽出部と、
前記第2特徴点であって対応する前記第1特徴点が存在しない特徴点を、入力漏れ特徴点候補として抽出する入力漏れ候補抽出部と、
前記入力漏れ特徴点候補を表示装置に出力する特徴点出力部と、
を備える、特徴点入力支援装置。
[付記2]
前記特徴点抽出部は、前記第1特徴点を保持するように、前記入力画像から隆線の中心を示す芯線を抽出し、前記抽出された芯線に基づき前記第2特徴点を抽出する付記1の特徴点入力支援装置。
[付記3]
前記特徴点入力部は、前記特徴点出力部による前記入力漏れ特徴点候補の出力後に、前記入力画像に特徴点を再設定する操作を入力し、
前記特徴点抽出部は、前記再設定された特徴点を保持するように、前記入力画像から特徴点を抽出する、付記1又は2の特徴点入力支援装置。
[付記4]
前記特徴点入力部は、前記特徴点出力部による前記入力漏れ特徴点候補の出力後に、前記入力画像に特徴点を設定する操作の終了を示す操作を入力し、
前記操作の終了を示す操作が入力された場合に、少なくとも前記第2特徴点を特定するための特徴点データを外部に出力するデータ出力部をさらに備える、付記3の特徴点入力支援装置。
[付記5]
前記特徴点抽出部は、前記第1特徴点の種別と方向に応じて定まる特徴点マスクを、前記入力画像内の前記第1特徴点に対応する位置に適用する、付記1乃至4のいずれか一に記載の特徴点入力支援装置。
[付記6]
前記特徴点マスクは、隆線に相当する領域を第1画素値、隆線と隆線の間の隆線溝に相当する領域を第2画素値とする、画像である付記5の特徴点入力支援装置。
[付記7]
前記特徴点抽出部は、前記特徴点マスクが適用された入力画像内の領域であって、前記第1特徴点を中心とする所定範囲の領域に含まれる隆線の方向を、前記第1特徴点が有する特徴点方向に基づき決定する、付記5又は6の特徴点入力支援装置。
[付記8]
前記特徴点抽出部は、
前記所定範囲に含まれる領域であって、前記第1特徴点を中心とする第1領域に含まれる隆線の方向を前記第1特徴点が有する特徴点方向に一致させ、
前記所定範囲に含まれる領域であって、前記第1領域を含まない第2領域に含まれる隆線の方向を前記第1特徴点が有する特徴点方向から推測する付記7の特徴点入力支援装置。
[付記9]
前記特徴点抽出部は、前記第1特徴点が有する特徴点方向に基づいて前記入力画像の隆線を強調する、付記7又は8の特徴点入力支援装置。
[付記10]
前記特徴点抽出部は、前記隆線が強調された入力画像の隆線を細らせる細線化処理、細線化された隆線を修正する芯線修正処理を実行し、
前記芯線修正処理は、向かい合った端点を結合する処理を含み、
前記特徴点抽出部は、前記向かい合った端点のうち少なくとも1つが前記第1特徴点である場合には、前記向かい合った端点を非結合とする、付記9の特徴点入力支援装置。
[付記11]
前記特徴点入力部は、入力画像から特徴点を削除する操作を入力し、
前記特徴点抽出部は、少なくとも隆線の方向と隆線間の間隔に応じて定まる特徴点削除マスクを、前記入力画像内の前記削除する特徴点に対応する位置に適用する、付記1乃至10のいずれか一に記載の特徴点入力支援装置。
[付記12]
前記入力漏れ候補抽出部は、前記入力画像内の前記第1及び第2特徴点の位置に関する第1の比較と、前記第1及び第2特徴点のそれぞれが有する特徴点方向に関する第2の比較と、を行い、前記第1及び第2の比較結果が所定範囲内にあるか否かに応じて、前記第2特徴点に対応する前記第1特徴点の有無を判定する、付記1乃至11のいずれか一に記載の特徴点入力支援装置。
[付記13]
隆線により形成された縞模様を含む入力画像に第1特徴点を設定する操作を行うステップと、
前記第1特徴点を保持するように、前記入力画像から第2特徴点を抽出するステップと、
前記第2特徴点であって対応する前記第1特徴点が存在しない特徴点を、入力漏れ特徴点候補として抽出するステップと、
前記入力漏れ特徴点候補を表示装置に出力するステップと、
を含む、特徴点入力支援方法。
[付記14]
隆線により形成された縞模様を含む入力画像に第1特徴点を設定する操作を行う処理と、
前記第1特徴点を保持するように、前記入力画像から第2特徴点を抽出する処理と、
前記第2特徴点であって対応する前記第1特徴点が存在しない特徴点を、入力漏れ特徴点候補として抽出する処理と、
前記入力漏れ特徴点候補を表示装置に出力する処理と、
を、特徴点入力支援装置を制御するコンピュータに実行させるプログラム。
なお、付記13の形態及び付記14の形態は、付記1の形態と同様に、付記2の形態〜付記12の形態に展開することが可能である。
なお、引用した上記の特許文献等の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。
10 データ入力装置
20 データ表示装置
30、30a、100 特徴点入力支援装置
31 指紋画像入力部
32 特徴点入力支援部
33 指紋データ出力部
40 照合装置
101、203 特徴点入力部
102、204 特徴点抽出部
103、205 入力漏れ候補抽出部
104 特徴点出力部
201 データ処理制御部
202 記憶部
301〜309、311〜319、411、412 特徴点
401〜408 領域
521、522 典型隆線マーク

Claims (14)

  1. 隆線により形成された縞模様を含む入力画像に第1特徴点を設定する操作を行う特徴点入力部と、
    前記第1特徴点を保持するように、前記入力画像から第2特徴点を抽出する特徴点抽出部と、
    前記第2特徴点であって対応する前記第1特徴点が存在しない特徴点を、入力漏れ特徴点候補として抽出する入力漏れ候補抽出部と、
    前記入力漏れ特徴点候補を表示装置に出力する特徴点出力部と、
    を備える、特徴点入力支援装置。
  2. 前記特徴点抽出部は、前記第1特徴点を保持するように、前記入力画像から隆線の中心を示す芯線を抽出し、前記抽出された芯線に基づき前記第2特徴点を抽出する請求項1の特徴点入力支援装置。
  3. 前記特徴点入力部は、前記特徴点出力部による前記入力漏れ特徴点候補の出力後に、前記入力画像に特徴点を再設定する操作を入力し、
    前記特徴点抽出部は、前記再設定された特徴点を保持するように、前記入力画像から特徴点を抽出する、請求項1又は2の特徴点入力支援装置。
  4. 前記特徴点入力部は、前記特徴点出力部による前記入力漏れ特徴点候補の出力後に、前記入力画像に特徴点を設定する操作の終了を示す操作を入力し、
    前記操作の終了を示す操作が入力された場合に、少なくとも前記第2特徴点を特定するための特徴点データを外部に出力するデータ出力部をさらに備える、請求項3の特徴点入力支援装置。
  5. 前記特徴点抽出部は、前記第1特徴点の種別と方向に応じて定まる特徴点マスクを、前記入力画像内の前記第1特徴点に対応する位置に適用する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の特徴点入力支援装置。
  6. 前記特徴点マスクは、隆線に相当する領域を第1画素値、隆線と隆線の間の隆線溝に相当する領域を第2画素値とする、画像である請求項5の特徴点入力支援装置。
  7. 前記特徴点抽出部は、前記特徴点マスクが適用された入力画像内の領域であって、前記第1特徴点を中心とする所定範囲の領域に含まれる隆線の方向を、前記第1特徴点が有する特徴点方向に基づき決定する、請求項5又は6の特徴点入力支援装置。
  8. 前記特徴点抽出部は、
    前記所定範囲に含まれる領域であって、前記第1特徴点を中心とする第1領域に含まれる隆線の方向を前記第1特徴点が有する特徴点方向に一致させ、
    前記所定範囲に含まれる領域であって、前記第1領域を含まない第2領域に含まれる隆線の方向を前記第1特徴点が有する特徴点方向から推測する請求項7の特徴点入力支援装置。
  9. 前記特徴点抽出部は、前記第1特徴点が有する特徴点方向に基づいて前記入力画像の隆線を強調する、請求項7又は8の特徴点入力支援装置。
  10. 前記特徴点抽出部は、前記隆線が強調された入力画像の隆線を細らせる細線化処理、細線化された隆線を修正する芯線修正処理を実行し、
    前記芯線修正処理は、向かい合った端点を結合する処理を含み、
    前記特徴点抽出部は、前記向かい合った端点のうち少なくとも1つが前記第1特徴点である場合には、前記向かい合った端点を非結合とする、請求項9の特徴点入力支援装置。
  11. 前記特徴点入力部は、入力画像から特徴点を削除する操作を入力し、
    前記特徴点抽出部は、少なくとも隆線の方向と隆線間の間隔に応じて定まる特徴点削除マスクを、前記入力画像内の前記削除する特徴点に対応する位置に適用する、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の特徴点入力支援装置。
  12. 前記入力漏れ候補抽出部は、前記入力画像内の前記第1及び第2特徴点の位置に関する第1の比較と、前記第1及び第2特徴点のそれぞれが有する特徴点方向に関する第2の比較と、を行い、前記第1及び第2の比較結果が所定範囲内にあるか否かに応じて、前記第2特徴点に対応する前記第1特徴点の有無を判定する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の特徴点入力支援装置。
  13. 隆線により形成された縞模様を含む入力画像に第1特徴点を設定する操作を行うステップと、
    前記第1特徴点を保持するように、前記入力画像から第2特徴点を抽出するステップと、
    前記第2特徴点であって対応する前記第1特徴点が存在しない特徴点を、入力漏れ特徴点候補として抽出するステップと、
    前記入力漏れ特徴点候補を表示装置に出力するステップと、
    を含む、特徴点入力支援方法。
  14. 隆線により形成された縞模様を含む入力画像に第1特徴点を設定する操作を行う処理と、
    前記第1特徴点を保持するように、前記入力画像から第2特徴点を抽出する処理と、
    前記第2特徴点であって対応する前記第1特徴点が存在しない特徴点を、入力漏れ特徴点候補として抽出する処理と、
    前記入力漏れ特徴点候補を表示装置に出力する処理と、
    を、特徴点入力支援装置を制御するコンピュータに実行させるプログラム。
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