JPH09113489A - 材料の腐食検出装置 - Google Patents

材料の腐食検出装置

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JPH09113489A
JPH09113489A JP7271239A JP27123995A JPH09113489A JP H09113489 A JPH09113489 A JP H09113489A JP 7271239 A JP7271239 A JP 7271239A JP 27123995 A JP27123995 A JP 27123995A JP H09113489 A JPH09113489 A JP H09113489A
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ultrasonic
corrosion
detecting
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ultrasonic wave
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Yoshihiro Michiguchi
由博 道口
Yoshinori Takesute
義則 武捨
Masahiro Koike
正浩 小池
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】検査対象の材質によらず、外面、内面の腐食の
検出と、腐食面の凹凸の大きさをも検出する腐食検出装
置の提供にある。 【解決手段】超音波が腐食面で散乱され干渉し合って空
間的に強度分布が変動する現象(スペックル)を利用す
るもので、検査面に超音波ビームを照射する超音波照射
手段と、該超音波ビームの検査面からの反射散乱波が形
成する空間上の干渉による強度分布の変動を検出する検
出手段を備え、前記強度分布の変動の周波数を予め設定
された設定値と比較することにより腐食の発生を判定す
ることを特徴とする材料の腐食検出装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配管や機器のケー
シング等の腐食を、超音波を用いて腐食の有無とその程
度を検出する腐食検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、超音波を用いて配管等の腐食を検
出する装置として、腐食面での超音波の散乱等により、
多重反射波の強度が反射回数の増大とともに減少するこ
とを利用した検出装置が知られている(特開平6−25
8301号公報)。
【0003】これは、被検査物の外面に超音波の送信素
子と受信素子とを配置し、内面で反射した超音波強度の
大きさを求めるもので、送信された超音波は、被検査物
の外面で反射し、内面でも再反射する。そのため、被検
査物の外面に配置された受信素子には、内面での1回、
2回、3回……と云う多重反射波が観測される。
【0004】もし、内面に腐食が発生しておれば、腐食
による凹凸により反射毎に超音波の一部が散乱され、多
重反射の回数に伴い反射波の強度が低下する。これに対
し、腐食がないものでは散乱の程度は小さく、多重反射
の回数が増えても腐食がある場合に比べて反射波の強度
低下が少ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、腐食
のない健全な検査物で多重反射波の強度変化を予め求め
ておき、被検査物の多重反射波の強度変化と比較するこ
とで、内面の腐食を検出するものである。従って、予め
健全な検査物の強度変化データを必要とするため、対象
物の形状やその材質の違い毎にデータを揃えておく必要
があり、煩雑であった。
【0006】また、被検査物の設置現場での腐食検査に
は、その材質が予め分からない場合は、現場での材質の
調査が不可欠となるために、検査に時間を要すると云う
問題があった。さらに、反射強度の変化は内面と外面と
の両方で起こり、その腐食が一方の面、あるいは、両方
の面にあるのかを分離,識別することが困難であると云
う問題がある。
【0007】特に、上記従来技術の最大の問題点は、腐
食の程度、即ち、腐食による凹凸の程度を定量的に検出
できないことにある。そのため、腐食があってもそれが
比較的軽微なものか、あるいは、機器管理上重大なもの
かの即断ができないと云う問題があった。
【0008】本発明の目的は、上記従来技術に鑑み、検
査対象物の材質等に関係無く、外面、内面あるいはその
両面の腐食を選別して検出し、さらに、腐食面の凹凸の
程度も検出できる腐食検出装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本
発明の要旨は次のとおりである。
【0010】〔1〕 検査面に超音波ビームを照射する
超音波照射手段と、該超音波ビームの検査面からの反射
散乱波が形成する空間上の干渉による強度分布の変動を
検出する検出手段を備え、前記強度分布の変動の周波数
を予め設定された設定値と比較することにより腐食の発
生を判定する材料の腐食検出装置。
【0011】〔2〕 前記超音波照射手段が検査面に照
射する超音波ビームの集束特性と波長を制御する制御手
段を備えており、前記超音波ビームの波長を制御して反
射散乱波が形成する空間上の干渉による強度分布の変動
が消失する波長を検出し、該波長から腐食による凹凸の
程度を検出する検出手段を有する。
【0012】〔3〕 前記超音波照射手段が検査面に照
射する超音波ビームの集束特性と波長を制御する制御手
段を備えている。
【0013】〔4〕 前記超音波照射手段および前記検
出手段と、腐食を検出する材料表面との間に液状媒体が
介在されている。
【0014】〔5〕 前記超音波照射手段および/また
は前記検出手段が複数の素子を有するアレイ型素子で構
成されている。
【0015】〔6〕 超音波の送信時から予め設定され
た時間後に予め設定した時間幅の受信信号を受けるゲー
ト手段を有し、該ゲート手段からの信号に基づき超音波
の変動分布を求めることによりる腐食の発生を判定す
る。
【0016】〔7〕 超音波の送信から表面反射検出ま
での時間測定手段を備え、測定定時間から送信素子、受
信素子の位置を検出する検出手段を備えている。
【0017】〔8〕 予め設定した設定面と検査面との
超音波の伝搬時間の差を測定する測定手段を備え、前記
測定時間から設定面と検査面との間の厚さを算出する演
算手段を備えている。
【0018】本発明は、検査面に照射した超音波が腐食
凹凸面によって散乱反射され、空間上で互いに干渉し合
い、空間的に超音波強度が高いところと低いところを形
成する現象を利用したものである。
【0019】こうした現象は、レーザ等では知られてお
りスペックル干渉と呼ばれている。本発明はこれを超音
波に利用したもので、腐食凹凸面による空間上での超音
波強度のゆらぎを測定して判別するものであって、前記
従来技術のように、超音波の反射強度の低下を観測し腐
食を調べるものではない。
【0020】
【発明の実施の形態】まず、本発明の腐食検出の原理を
説明する。図1は超音波の送信ビーム強度とスペックル
の形成を説明するものである。
【0021】図1(a)に示すように、送信素子1で集
束された超音波の送信ビーム2の強度分布は、周知のガ
ウス曲線状の特性を有する。自然対数の底をeとおく
と、ビーム中心が最大強度となるビーム半径が1/eと
なる。
【0022】この超音波の送信ビーム2を腐食のない平
坦な検査面3(図1(b):腐食なし)に照射すると、
反射波4はガウス曲線状の強度分布のままの空間強度分
布となる。
【0023】これに対し、超音波の送信ビーム2を腐食
面のようなランダム面の検査面3(図1(c):腐食あ
り)に照射すると、散乱波5は凹凸に対応した強度分布
が得られる。
【0024】図1(a),(b)では、超音波の送信ビ
ーム2の中心軸は検査面3に対してやや斜めで、厳密に
は検査面上の強度分布はガウス曲線から若干ずれるが、
これは小さいとして話を進める。
【0025】腐食面の凹凸で散乱され散乱波5は空間上
で干渉し合う。この時、反射面からの距離Dの位置でそ
の強度分布を測定すると、(直流成分+交流成分)とな
ることを実験的に見い出した。上記成分の内の交流成
分、即ち、空間的に強度が変動する成分の分布特性F
(Xf,Yf)は、式〔1〕で表されることを明らかにし
た。
【0026】
【数1】
【0027】(但し、rは照射面での送信ビームの半
径、Aは係数、Xf、Yfは互いに直交する方向の空間周
波数、λは波長を示す。) 式〔1〕から分かるとおり、腐食による散乱波5は、空
間上で変動する強度分布を形成する。本発明は、この強
度分布の変動(スペックル)から腐食の有無とその程度
を検出するものである。
【0028】上記のスペックル、即ち、空間的な強度分
布の変動は、腐食面の凹凸変化がランダムで、凹凸の大
きさが送信ビームの波長以上の場合に発生する。空間的
な強度分布の変動が発生している状態から波長を変化さ
せて行くと、波長が凹凸より大きくなると見かけ上凹凸
のない状態に近づく。この結果、スペックルの発生条件
を満たさなくなる。本発明は、上記のように照射する送
信ビームの波長を制御してスペックルが消える波長を検
出し、これにより凹凸、即ち腐食の程度を検出するもの
である。
【0029】なお、本発明においては、超音波ビームを
伝搬するため送信並びに受信は、水等の液状媒体を介し
て行なう。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきより詳細に説
明する。
【0031】〔実施例 1〕図2は本実施例の測定装置
の構成図である。超音波送信素子12は、超音波の送信
ビーム2を集束させるレンズ等を備えた公知のものから
なる。周波数可変の発振器13からの電気信号によって
超音波送信素子12から超音波の送信ビーム2を発生さ
せ、表面に腐食が発生している検査対象11に照射す
る。検査対象11の腐食の形態は、例えば、塗料等で覆
われていて目視では観察できない場合でもよい。
【0032】発振器13の周波数は周波数設定器14に
より設定される。反射波の受信は、素子が直線状に複数
個並べて構成されたアレイ型超音波受信素子15によ
り、その各受信素子で受信される。
【0033】検査対象11の検査面、超音波送信素子1
2、アレイ型超音波受信素子15の各間隙は、超音波の
減衰が少ない液状媒体、例えば水等で満たされている。
そして、超音波送信素子12、アレイ型超音波受信素子
15は、走査器16により空間的にその位置を任意に設
定できる。
【0034】アレイ型超音波受信素子15の各受信素子
毎に増幅器17で増幅された信号は、自乗検波して積分
する演算器18に送られ、各素子毎の検波,積分後の信
号レベルを記憶素子列19に記憶する。
【0035】記憶素子列19への記憶は、発振器13か
らのタイミング信号で実行する。記憶素子列19には腐
食面での超音波散乱で形成されるスペックルの空間強度
分布が記憶される。
【0036】なお、クロック発生器10は、発振器13
からのタイミング信号で予め設定したクロック信号を記
憶素子列19に出力し、順次、記憶内容を読出す。
【0037】マイクロコンピュータ内蔵の処理装置21
は、記憶素子列19から読出された超音波の空間強度分
布信号を処理する。その処理方法については後で述べ
る。
【0038】処理装置21には、増幅器17の信号の一
部が入力される。これは、超音波ビームの発振から反射
波受信までの時間を測るものである。この結果から超音
波送信素子12から検査対象11の表面、該表面からア
レイ型超音波受信素子15に至る距離を求める。
【0039】例えば、超音波送信素子12とアレイ型超
音波受信素子15の内の時間測定に使う素子の位置をほ
ぼ同じとすると、送信から反射波受信の時間の半分に対
応する距離が検査対象11までの距離となる。この情報
に基づき、走査器16を用いて超音波発振素子12とア
レイ型超音波受信素子15の位置を決める。また、処理
装置21の結果に基づき、周波数設定器14の周波数を
設定する。これらの処理結果は表示器22によりアウト
プットされる。
【0040】次に、本実施例の動作を図3に示す各部波
形を参照しながら説明する。発振器13、アレイ型超音
波受信素子15、増幅器17、演算器18、記憶素子列
19の出力波形をそれぞれ13w、15w、17w、1
8w、19wと表す。
【0041】アレイ型超音波受信素子15、増幅器1
7、演算器18、記憶素子列19は各N個設けられてい
るが、波形15w、17w、18wはそれぞれその内の
1個のみを示す。
【0042】19wは複数個の記憶結果をクロック発生
器10からのクロック信号で連続的に出力した波形であ
り、上記他の波形と横軸の時間スケールが異なる。腐食
による空間強度分布の変動がある場合(スペックルあ
り)と、参考のため、無い場合(スペックルなし)記憶
素子列19の出力を示した。
【0043】図3で、発振器13の出力13wは、周波
数設定器14で設定された周波数の信号である。超音波
送信素子12から放射された超音波2は、検査対象11
の腐食面で散乱され、空間的に干渉し合ってスペックル
を形成する。
【0044】アレイ型超音波受信素子15の内の1個で
検出すると15wの波形を得る。15wの増幅波形が1
7wである。17wを自乗検波し、積分すると18wと
なる。18wでは、記憶素子列19に積分値を記憶させ
た後、適当なタイミングで演算器18をクリアする。こ
の結果、記憶素子列19には、N個ある受信素子の積分
結果がN個記憶される。
【0045】記憶素子列19の出力波形19wは、クロ
ック発生器10によりN個の記憶内容を1からNまで順
次読出した波形である。空間周波数Xfと、時間軸上の
周波数Tfとは、アレイ型超音波受信素子15の素子の
配置ピッチp、クロック発生器10のクロック周波数C
fで決まり、これらの関係は式〔2〕で示される。
【0046】
【数2】 Tf=Cf・Xf・p …〔2〕 次に、本実施例の腐食検出処理内容を図4のフロー図を
用いて説明する。
【0047】処理を開始すると発振器13の発振を待つ
(301のループ)。発振があれば、超音波送信素子1
2から超音波が出ており、反射波形の内のある受信素子
の検出波形を増幅器17より受け(302)、発振から
受信までの時間が分かり、超音波送信素子12、アレイ
型超音波受信素子15と検査対象11との距離が分か
る。予め決めた位置かどうかを判定(303)し、決め
た位置でなければこれらを走査器16により移動する
(304)。
【0048】次に、周波数設定器14で最初の周波数を
決める(305)。発振器13での発振して(306)
設定時間待つ(307)。これは、超音波の送信から受
信、増幅器17、演算器18での処理が終わるまでの時
間である。
【0049】その後、記憶素子列19に強度分布を記憶
させる指示信号を出す(308)。クロック発生器10
にクロック発生を指示(309)し、このクロックで記
憶素子列19より強度分布を処理装置21内のメモリに
読込む(310)。このとき、アナログデータからデジ
タルデータへの変換は、アナログ/デジタル変換器が使
われる。読込み後、演算器18をクリアする(31
1)。この段階で、強度分布データは処理装置21に読
込まれている。
【0050】次に、強度分布データを周波数分析する
(312)。この周波数分析には、公知の高速フーリェ
変換が使われる。腐食によって形成されるスペックルの
空間強度分布の周波数成分は、前記式〔1〕で求められ
るが、空間周波数と時間軸上の周波数とは前記式〔2〕
の関係があり、処理装置21で周波数分析した時間軸上
の周波数は、式〔2〕によって空間周波数に換算でき
る。
【0051】周波数分析結果の例を図5に示す。図5
(a)のようにスペックルがある場合、空間周波数の分
布は直流成分の他に、前記式〔1〕に示すようなガウス
曲線状の特性を呈する。ガウス曲線の鋭さを表すパラメ
ータの波長λ、反射面での送信ビームの半径r,反射面
から検出器までの距離Dは予め求めておく。
【0052】上記に対し、図5(b)のスペックルがな
い場合、前記図3の19wの波形からも推測されるよう
に空間周波数は低周波成分のみとなり、これらからスペ
ックル有無の識別は極めて容易にできる。
【0053】この識別には、周波数パターンのフィッテ
ィングや、ある特定周波数成分の大小の比較等によって
も行なうことができる。
【0054】上記の処理によるスペックルの有無とその
周波数を記憶する(313)。その後、周波数の設定幅
を変化させ(314)て、設定範囲内にあるかを判定す
る(315)。設定範囲外ならば、周波数とその周波数
におけるスペックルの有無を表示して終了する。
【0055】以上の処理フローにより、スペックルが発
生する発振器13の周波数、あるいはスペックルが消え
る周波数を検出することができる。発振器13の周波数
は超音波の周波数であり、これより波長を知ることがで
きる。
【0056】スペックルは、波長程度のランダムな凹凸
で発生することを既述したが、この周波数決定により凹
凸の存在と、その凹凸の大きさを検出することができ
る。なお、スペックルの存在が無ければ凹凸が無いこと
を示している。
【0057】凹凸面での超音波の乱反射により変動する
空間的な強度分布(スペックル)から腐食を検出し、ス
ペックルが発生または消滅する超音波周波数から腐食面
の凹凸の大きさを検出することができる。
【0058】〔実施例 2〕実施例1では、複数の素子
からなるアレイ型超音波受信素子15を用いたが、1個
の受信素子を空間的に走査してもスペックルを求めるこ
とができる。
【0059】図6に本実施例の測定装置の構成を示す
が、超音波受信素子25が1個の素子で構成されている
点が特徴である。
【0060】走査器16により、超音波送信素子12と
超音波受信素子25とは別個に空間的に任意に移動でき
る。増幅器17、自乗検波,積分する演算器18も1個
でよく、直接、処理装置21のメモリにアナログ/デジ
タル変換してデータを取り込む。
【0061】空間強度分布を計測するため、走査器16
により超音波受信素子25を予め設定した経路に沿って
移動させる。この移動経路上の強度分布を求めて処理装
置21のメモリに記憶し、処理を行う。なお、その後の
データ処理は、実施例1と大差ないのでその説明は省略
する。
【0062】〔実施例 3〕本実施例は、実施例1,2
における超音波送信素子をアレイ型に変えた以外は同じ
で、その超音波の送信側のみを図7に示す。
【0063】アレイ状に配置したアレイ型超音波送信素
子26は、走査器16で空間的に任意に移動できる。遅
延素子23は、アレイ型超音波送信素子26の各素子に
対応して1個ずつ設けられている。各遅延素子23は、
遅延量制御器24でその遅延量が決定される。
【0064】発振器13からの電気信号を、遅延量制御
器24で各素子毎に遅延させアレイ型超音波送信素子2
6から超音波を放出する。遅延量を制御することによ
り、送信素子からの超音波ビームを集束させたり、放射
方向を変えたりすることができる。
【0065】超音波ビームの集束特性を制御することに
より、被検査面における超音波ビームの大きさを変える
ことができる。つまり、前記式〔1〕における送信ビー
ムの半径rを制御することができる。このため、距離
D、波長λを一定としたとき、空間周波数の分布を変え
ることができ、受信側の特性に合った計測条件を設定で
きる。
【0066】〔実施例 4〕本実施例の特徴は、実施例
1〜3において受信信号に時間ゲートを設けたことにあ
る。例えば、図8に示すように実施例1の変形として、
増幅器7と自乗検波・積分の演算器18との間にゲート
素子27を設ける。ゲート素子27の時間幅、発振から
のゲート開始時間はゲート設定器28で設定される。
【0067】ゲート設定器28は、発振器13からの発
振タイミングによりゲート開始時刻を決める。ゲート設
定器28での設定値は、予め設定するか、処理装置21
に内蔵したマイクロコンピュータで設定してもよい。
【0068】本実施例では、特定の反射波のみを抽出で
きる。例えば、検査対象物の表面からの反射のみにゲー
トを設定するば、他の多重反射等の影響を完全に除去す
ることができる。
【0069】また、検査対象物の裏面での反射波検出時
刻にゲートを設定すれば、外部から観測不可能な内面の
腐食検査が可能となる。同様に、多層構造の境界面の腐
食もゲートの設定で検出可能である。
【0070】裏面、または、構造材内面の腐食検出で
は、超音波の送信素子や受信素子を直接構造材表面に付
着させてもかまわない。このとき式〔1〕で示されたパ
ラメータは、材料内部のものとなることは云うまでもな
い。
【0071】〔実施例 5〕本実施例は、実施例1〜4
と構成は同じであるが、処理装置21での処理内容が一
部追加される。この実施例の検査対象は、境界面や裏面
を持つ構造材であり、表面反射波と境界面、または、裏
面での反射波の検出時間差を求めることにより、残存す
る厚みもチェックできる機能を付加したことが特徴であ
る。
【0072】図4の処理フローで既に説明したように、
表面反射波の検出時間は求めている(302)。この処
理を拡張し、表面反射波だけではなく裏面、または、境
界面からの反射波も検出することにより、表面反射と、
裏面または境界面からの反射波の時間が検出でき、構造
材の材質が既知であればその厚みを知ることができる。
本実施例によれば、腐食の検出と、さらに構造材があと
どのくらい残存しているかを検出できるので、機器の安
全管理上極めて有用である。
【0073】これまでの説明には超音波を用いたもので
説明したが、周波数の低い音波でも原理的には実現可能
である。
【0074】
【発明の効果】本発明は、配管や機器のケーシング等の
腐食による凹凸を、超音波の散乱が干渉し合い空間的に
変動する強度分布(スペックル)を利用して、腐食の有
無並びに腐食程度(凹凸の大きさ)を定量的に検出する
ことができる。
【0075】また、光した構造材の表面だけでなく、そ
の裏面や内部の境界面の腐食も検出可能で、機器管理上
有効であり、その工業的効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】超音波ビーム強度とスペックの形成の説明図で
ある。
【図2】実施例1の腐食検出装置の構成図である。
【図3】本発明における空間周波数の各部波形を示す図
である。
【図4】実施例1の腐食検出処理内容のフロー図であ
る。
【図5】実施例1における周波数分析結果の例を示す図
である。
【図6】実施例2の腐食検出装置の構成図である。
【図7】実施例3の腐食検出装置の要部構成図である。
【図8】実施例4の腐食検出装置の要部構成図である。
【符号の説明】
1…送信素子、2…送信ビーム、3…検査面、4…反射
波、5…散乱波、10…クロック発生器、11…検査対
象、12…超音波送信素子、13…発振器、14…周波
数設定器、15…アレイ型超音波受信素子、16…走査
器、17…増幅器、18…演算器、19…記憶素子列、
21…処理装置、22…表示器、23…遅延素子、24
…遅延量制御器、25…超音波受信素子、26…アレイ
型超音波送信素子、27…ゲート素子、28…ゲート設
定器。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査面に超音波ビームを照射する超音波
    照射手段と、該超音波ビームの検査面からの反射散乱波
    が形成する空間上の干渉による強度分布の変動を検出す
    る検出手段を備え、前記強度分布の変動の周波数を予め
    設定された設定値と比較することにより腐食の発生を判
    定することを特徴とする材料の腐食検出装置。
  2. 【請求項2】 検査面に超音波ビームを照射する超音波
    照射手段と、該超音波ビームの検査面からの反射散乱波
    が形成する空間上の干渉による強度分布の変動を検出す
    る検出手段を備え、前記超音波照射手段が検査面に照射
    する超音波ビームの集束特性と波長を制御する制御手段
    を備えており、前記超音波ビームの波長を制御して反射
    散乱波が形成する空間上の干渉による強度分布の変動が
    消失する波長を検出し、該波長から腐食による凹凸の程
    度を検出する検出手段を有することを特徴とする材料の
    腐食検出装置。
  3. 【請求項3】 前記超音波照射手段が検査面に照射する
    超音波ビームの集束特性と波長を制御する制御手段を備
    えている請求項1または2に記載の材料の腐食検出装
    置。
  4. 【請求項4】 前記超音波照射手段および前記検出手段
    と、腐食を検出する材料表面との間に液状媒体が介在さ
    れている請求項1または2に記載の材料の腐食検出装
    置。
  5. 【請求項5】 前記超音波照射手段および/または前記
    検出手段が複数の素子を有するアレイ型素子で構成され
    ている請求項1または2に記載の材料の腐食検出装置。
  6. 【請求項6】 超音波の送信時から予め設定された時間
    後に予め設定した時間幅の受信信号を受けるゲート手段
    を有し、該ゲート手段からの信号に基づき超音波の変動
    分布を求めることにより腐食の発生を判定する請求項1
    または2に記載の材料の腐食検出装置。
  7. 【請求項7】 超音波の送信から表面反射検出までの時
    間測定手段を備え、測定定時間から送信素子、受信素子
    の位置を検出する検出手段を備えている請求項1または
    2に記載の材料の腐食検出装置。
  8. 【請求項8】 予め設定した設定面と検査面との超音波
    の伝搬時間の差を測定する測定手段を備え、前記測定時
    間から設定面と検査面との間の厚さを算出する演算手段
    を備えている請求項1または2に記載の材料の腐食検出
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013161835A1 (ja) * 2012-04-24 2013-10-31 非破壊検査株式会社 積層体の剥離検査方法及び剥離検査装置
JP2016200566A (ja) * 2015-04-14 2016-12-01 積水化学工業株式会社 複層体の劣化試験法および層厚試験法ならびに複層体の劣化試験装置および層厚試験装置

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