JPH09113161A - ヒートパイプ構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、ヒートパイプ構造に関する。 【解決手段】 この発明は、一定傾斜を有したヒートパ
イプ本体に放熱体を付設すると共に、該放熱体の一部
は、少なくとも水平部を形成してなるヒートパイプ構造
を提供せんとするものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、ヒートパイプ構
造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ヒートパイプは熱伝導性の真空パ
イプ中に気化可能な液化ガスを封入し、該パイプの一端
を加熱することにより液化ガスを気化させて真空パイプ
全体に熱を伝導させて該パイプを加熱するものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、真空パイプ
中で気化した液化ガスは、熱交換後、ドレン化して真空
パイプの基端、すなわち、加熱部に戻さなければなら
ず、その為、ヒートパイプは縦型に配設するか、横型で
もドレン化した液化ガスが戻るだけの傾斜を要してお
り、従って、ヒートパイプの配設構造に制限があり、用
途が限定される欠点があり、一般の暖房装置には使用さ
れにくい原因となっていた。

【０００４】この発明は、上記の欠点を解消し、放熱部
分を水平にしてヒートパイプの用途を拡げることのでき
るヒートパイプ構造を提供する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は、一定傾斜を
有するヒートパイプ本体に放熱体を付設すると共に、該
放熱体の一部は、少なくとも水平部を形成してなるヒー
トパイプ構造を提供せんとするものである。

【０００６】また、放熱体は水平状の熱伝導性の外筒体
とし、ヒートパイプ本体を外筒体中に収納し、ヒートパ
イプ本体と外筒体との間に伝熱体を介設したことにも特
徴を有する。

【０００７】また、放熱体は水平状の水平板とし、伝熱
体を介して水平板をヒートパイプ本体に付設したことに
も特徴を有する。

【０００８】

【発明の実施の形態】この発明の実施例を図面にもとづ
き詳説すると、Ａは、ヒートパイプ本体を示し、ヒート
パイプ本体Ａの基端には、加熱部Ｂを連設しており、加
熱部Ｂを温湯や電気ヒータにより加熱することができる
ようにしている。

【０００９】ヒートパイプ本体Ａは、熱伝導性の良好な
素材、例えば銅パイプ等を用いたパイプ状のもので構成
し、内部は真空にし、気化しやすい液化ガスを封入して
いる。

【００１０】かかるヒートパイプ本体Ａは、図１、図２
に示すように、同じく熱伝導性の良好な外筒体Ｃ中に収
納されており、かかる外筒体Ｃを放熱体としている。

【００１１】しかも、ヒートパイプ本体Ａは、水平状に
配設した外筒体Ｃ中に一定の傾斜、すなわちドレン化し
た液化ガスが基端部に戻るだけの傾斜を保持して収納さ
れている。従って、水平状の外筒体Ｃの上面は水平部Ｍ
を形成していることになる。

【００１２】しかも、外筒体Ｃ内の中央には縦状の仕切
板としての伝熱体Ｄを設け、その両側面に、二本のヒー
トパイプ本体Ａを付設している。

【００１３】従って、加熱部Ｂを加熱することにより、
ヒートパイプ本体Ａは加熱されて、伝熱体Ｃは水平状で
あるために水平に放熱されることになる。

【００１４】また、図３に示すものは、外筒体Ｃ中に一
本のヒートパイプ本体Ａを収納し、ヒートパイプ本体Ａ
の両側に二枚の伝熱体D1,D2 を付設し、この二枚の伝熱
体D1,D2 は外筒体Ｃ中で仕切板として機能させている。

【００１５】また、図４、図５に示すものは、他の実施
例であり、二本のヒートパイプ本体Ａを縦状の伝熱体Ｅ
の両側に付設すると共に伝熱体Ｅの上端に水平板Ｆを連
設したものである。

【００１６】すなわち、水平板Ｆと縦の伝熱体Ｅとによ
り略Ｔ字状の構成とし、縦の伝熱体Ｅにより水平板Ｆへ
熱伝導し、水平板Ｆの水平部Ｍより水平に放熱すべく構
成している。

【００１７】なお、図６に示すものは、熱伝導を効率的
にするためにヒートパイプ本体からの熱伝導面積を大き
くすべく、被覆体Ｇによりヒートパイプ本体Ａの外周を
囲繞して、伝熱体Ｅと水平板Ｆとに熱伝導をさせやすく
している。

【００１８】この発明の実施例は上記のように構成され
ているものであり、例えば、床暖房に本発明のヒートパ
イプ構造を使用する場合には、床板の下面に、外筒体Ｃ
或は水平板Ｆを密着させて敷設すれば、ヒートパイプ本
体Ａは傾斜していても水平部Ｍより直接に床板に熱伝導
が行えることになり、床暖房のような水平加熱の設備に
応用できる効果を有する。

【００１９】

【発明の効果】この発明によれば、傾斜状のヒートパイ
プ本体の基部に形成した加熱部を加熱すると、熱は伝導
されてヒートパイプ本体全体が加熱されていき、放熱体
より、放熱されて暖房の機能を果すことができるもので
あり、この際、放熱体の一部は水平部を形成しているた
めに、水平面で加熱する必要のある暖房設備等に使用す
ることができ、特に放熱体を外筒体とした場合には、伝
熱体を介してヒートパイプ本体から熱伝導性外筒体にも
伝熱されて水平状の外筒体を放熱体として水平面で加熱
暖房することができ、更には、放熱体を水平板とした場
合には同じく伝熱体を介してヒートパイプ本体から伝熱
されて水平面での加熱暖房を可能とすることができ、床
暖房の熱源に応用でき、その応用範囲を拡大することが
できる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明ヒートパイプ構造の側面図。

【図２】図１のI-I 線の断面図。

【図３】他の実施例の断面図。

【図４】他の実施例の側面図。

【図５】図４のII-II 線の断面図。

【図６】他の実施例の断面説明図。

【符号の説明】

Ａ ヒートパイプ本体 Ｂ 加熱部 Ｃ 外筒体 Ｄ 伝熱体 Ｅ 伝熱体 Ｆ 水平板 Ｇ 被覆体

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一定傾斜を有するヒートパイプ本体に放
   熱体を付設すると共に、該放熱体の一部は、少なくとも
   水平部を形成してなるヒートパイプ構造。
2. 【請求項２】 放熱体は水平状の熱伝導性の外筒体と
   し、ヒートパイプ本体を外筒体中に収納し、ヒートパイ
   プ本体と外筒体との間に伝熱体を介設してなる請求項１
   記載のヒートパイプ構造。
3. 【請求項３】 放熱体は水平状の水平板とし、該水平板
   を伝熱体を介してヒートパイプ本体に付設してなる請求
   項１記載のヒートパイプ構造。