JPH09112033A - コンクリート打継部の止水方法およびその装置 - Google Patents

コンクリート打継部の止水方法およびその装置

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JPH09112033A
JPH09112033A JP29365395A JP29365395A JPH09112033A JP H09112033 A JPH09112033 A JP H09112033A JP 29365395 A JP29365395 A JP 29365395A JP 29365395 A JP29365395 A JP 29365395A JP H09112033 A JPH09112033 A JP H09112033A
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concrete
water
precast concrete
water blocking
blocking member
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Masato Sugano
征人 菅野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前打コンクリートの端部に軽石状の通水層が
形成されている場合であっても、後打コンクリートとの
打継部からの漏水を完全に防止できるようにする。 【解決手段】 前打コンクリート11を打設した後、前
打コンクリート11が乾燥する前に、前打コンクリート
11の上端部にプラスチック製の溝形成部材13を埋込
む。前打コンクリート11が乾燥固化した後、溝形成部
材13を撤去する。すると、前打コンクリート11の上
端部に、通水層11aの厚さL2 よりも大寸法の深さL
1 を有する凹溝部14が形成される。そこで、この凹溝
部14内に、上端側を凹溝部14から上方に突出させた
状態で、止水部材15を挿入して固定する。そしてその
後、後打コンクリート16を打設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前打コンクリート
に連続して後打コンクリートを打設する際のコンクリー
ト打継部の止水方法およびその装置に係り、特に簡単な
方法で完全な止水効果が得られるコンクリート打継部の
止水方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、図14に示すように、前打コ
ンクリート1を打設した後、その上端の打継部に止水部
材2を配置して後打コンクリート3を打設し、止水部材
2によりコンクリート打継部からの漏水を防止するよう
にしたコンクリート打継部の止水方法は一般に知られて
おり、前記止水部材2としては、粘着性を有する非加硫
ブチルゴム製のものを用いるのが通例である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、非加硫ブチ
ルゴムは、そのカルボキシル基がセメント中のCaO成
分と反応してイオン結合するため、止水部材2の表面が
前打コンクリート1および後打コンクリート3に化学的
に強固に接着一体化され、前打コンクリート1と後打コ
ンクリート3との間からの漏水を完全に防止することが
できるという利点を有しているが、前打コンクリート1
の上端内部を通過する漏水に対しては、全く効果がない
という問題がある。
【0004】すなわち、前打コンクリート1を打設して
乾燥固化させる場合、前打コンクリート1中の水分は、
生コンクリートの性質上その上端部に集まる傾向がある
ため、前打コンクリート1の上端部には、水分過多の上
面層1aが形成されることになり、その上下寸法Lは、
生コンクリート中の水分の量等にもよるが、通常5〜1
5mm程度である。
【0005】ところで、この水分過多の上面層1aが乾
燥固化した場合には、適正な含水量の生コンクリートが
乾燥固化した場合よりもセメントの密度が粗くなり、恰
も軽石のような状態で乾燥固化することになる。このた
め、例えば図中左側の雨水はこの上面層1a内部を通っ
て図中右側に漏水することになり、したがって、止水部
材2を用いて両コンクリート1,3の間を完全に止水し
たとしても、漏水防止には全く効果がないという問題が
ある。
【0006】本発明は、かかる現況に鑑みなされたもの
で、前打コンクリートの端部に軽石状の通水層が形成さ
れている場合であっても、コンクリート打継部分からの
漏水を完全に防止することができるコンクリート打継部
の止水方法およびその装置を提供することを目的とす
る。
【0007】本発明の他の目的は、凹溝部を容易に形成
することができるようにすることにある。
【0008】本発明の他の目的は、前打コンクリートを
打設するだけで凹溝部を形成することができるようにす
ることにある。
【0009】本発明の他の目的は、凹溝部内の汚れを極
力少なくして、止水部材による止水効果をより完全なも
のとすることができるようにすることにある。
【0010】本発明の他の目的は、前打コンクリートの
端部に凹溝部を設けなくても、コンクリート打継部から
の漏水を完全に防止することができるようにすることに
ある。
【0011】本発明の他の目的は、止水部材の保持が容
易かつ安定で、止水効果を損なうおそれがないようにす
ることにある。
【0012】本発明の他の目的は、溝形成部材の撤去が
容易で、溝形成部材を撤去した際に凹溝部が損傷するこ
ともないようにすることにある。
【0013】本発明の他の目的は、止水部材の設置が容
易で、しかも打設される後打コンクリートによって止水
部材が座屈したり倒れるおそれがなく、止水効果をより
充分なものとすることができるようにすることにある。
【0014】本発明の他の目的は、作業性を損なうこと
なく止水部材による止水効果をより向上させることがで
きるようにすることにある。
【0015】本発明の他の目的は、剥離紙を用いること
なく作業性を向上させることができ、しかも止水効果を
より向上させることができるようにすることにある。
【0016】本発明の他の目的は、コストダウンを図っ
て、しかも充分な止水効果を得ることができるようにす
ることにある。
【0017】本発明の他の目的は、剥離紙を用いること
なく作業性を向上させることができ、しかも充分な止水
効果を安価に得ることができるようにすることにある。
【0018】本発明の他の目的は、可能な限り止水部材
を小型にして、しかも充分な止水効果が得られるように
することにある。
【0019】本発明の他の目的は、簡単な作業でしかも
充分な止水効果が得られるようにすることにある。
【0020】本発明の他の目的は、前打コンクリートあ
るいは後打コンクリートの打設時までに、止水部材の止
水効果が低下してしまうのを防止することができるよう
にすることにある。
【0021】本発明のさらに他の目的は、前打コンクリ
ートの打設途中で止水部材を配設する場合であっても、
コンクリートの打設作業の邪魔になるおそれがないよう
にすることにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、前打コンクリートを打設した後に、その端部
に止水部材を介して後打コンクリートを連設するコンク
リート打継部の止水方法において、前記前打コンクリー
トの端部に、後打コンクリート側に開口する凹溝部を形
成するとともに、この凹溝部内面の少なくとも一部に止
水部材を配設し、その後後打コンクリートを打設して両
コンクリート間を止水するようにしたことを特徴とす
る。ところで、止水部材は凹溝部内面の少なくとも一部
に配設されているので、仮え前打コンクリートの端部に
通水層が形成されている場合であっても、両コンクリー
ト間が通水層以外の部分で止水されることになり、これ
によりコンクリート打継部からの漏水を完全に防止する
ことが可能となる。
【0023】本発明はまた、凹溝部を、前打コンクリー
トの打設後、前打コンクリートが乾燥する前に、凹溝部
に対応する部位に溝形成部材を埋込んで形成するように
したことを特徴とする。そしてこれにより、前打コンク
リートの乾燥固化後、溝形成部材を撤去するだけで凹溝
部が形成され、凹溝部の形成が容易であるとともに、溝
形成部材の埋込みにより、溝形成部材と接触するコンク
リート面が密になり、平滑な内面を有する凹溝部を形成
することが可能となる。
【0024】本発明はまた、凹溝部を、凹溝部に対応す
る位置に予め溝形成部材を配置した後に、前打コンクリ
ートを打設して形成するようにしたことを特徴とする。
そしてこれにより、前打コンクリートの乾燥固化後、溝
形成部材を撤去するだけで凹溝部を形成することが可能
となる。
【0025】本発明はまた、溝形成部材を、止水部材を
設置する直前に撤去するようにしたことを特徴とする。
そしてこれにより、凹溝部内が汚れることがなく、止水
部材による止水効果をより完全なものとすることが可能
となる。
【0026】本発明はまた、前打コンクリートとこれに
連設される後打コンクリートとの間に止水部材を介装し
て打継部を止水するコンクリート打継部の止水方法にお
いて、前打コンクリートを打設する前または打設途中
で、一端側が前打コンクリート内に位置するとともに他
端側が後打コンクリート内に位置するように止水部材を
設置し、次いで前打コンクリートを最終まで打設し、そ
の後後打コンクリートを打設して両コンクリート間を止
水するようにしたことを特徴とする。そしてこれによ
り、凹溝部を設けなくても、コンクリート打継部からの
漏水を完全に防止することが可能となる。
【0027】本発明はまた、止水部材を、前打コンクリ
ート用の型枠またはこの型枠を保持する型枠保持具で保
持するようにしたことを特徴とする。そしてこれによ
り、止水部材を容易かつ安定に保持することが可能とな
り、止水効果を損なうおそれもない。
【0028】本発明はまた、止水部材を、前打コンクリ
ート用として配筋された鉄筋で保持するようにしたこと
を特徴とする。そしてこれにより、本来作業の邪魔にな
る鉄筋が配筋されている場合あっても、止水部材を容易
かつ安定に保持することが可能となる。
【0029】本発明はまた、前打コンクリートとこれに
連設される後打コンクリートとの間に止水部材を介装し
て打継部を止水するコンクリート打継部の止水装置にお
いて、前記前打コンクリートの打継部に、後打コンクリ
ート側に開口する凹溝部を形成し、この凹溝部内面の少
なくとも一部に止水部材を配設するようにしたことを特
徴とする。そしてこれにより、前打コンクリートの端部
に軽石状の通水層が形成されている場合であっても、コ
ンクリート打継部からの漏水を完全に防止することが可
能となる。
【0030】本発明はまた、凹溝部を、前打コンクリー
トの打設前、または打設後前打コンクリートとが乾燥す
る前に、凹溝部に対応する位置に設置される溝形成部材
により形成するようにしたことを特徴とする。そしてこ
れにより、凹溝部を容易に形成することが可能となり、
また前打コンクリートの乾燥固化後に、カッタ等を用い
て凹溝部を形成する場合と異なり、形成後に凹溝部内を
清掃する必要がない。
【0031】本発明はまた、溝形成部材の少なくとも前
打コンクリートと接触する表面を、コンクリートからの
剥離性がよい素材で形成するようにしたことを特徴とす
る。そしてこれにより、溝形成部材の撤去が容易で、溝
形成部材を撤去した際に、凹溝部が損傷することもな
い。
【0032】本発明はまた、止水部材を、補強材と、補
強材の少なくとも一側面側に配置され粘着性を有する非
加硫ブチルゴムで形成された貼着材とから構成し、貼着
材の一端側を、凹溝部の一方の側壁に貼着固定するよう
にしたことを特徴とする。そしてこれにより、前打コン
クリートの端部に軽石状の通水層が形成されている場合
であっても、この通水層が、止水部材の凹溝部内に位置
する部分により分断されるとともに、両コンクリートの
打継面が、止水部材の凹溝部から突出する部分により分
断され、コンクリート打継部からの漏水をより完全に防
止することが可能となる。また、止水部材が凹溝部に貼
着固定されるので、止水部材の設置が容易となり、また
補強材により、打設される後打コンクリートによって止
水部材が座屈したり倒れるおそれがなくなる。
【0033】本発明はまた、止水部材を、補強材と、補
強材の両側面側にそれぞれ配置され粘着性を有する非加
硫ブチルゴムで形成された貼着材とから構成し、一方の
貼着材の一端側を、凹溝部の一方の側壁に貼着固定する
とともに、他方の貼着材を、止水部材を凹溝部内に挿入
配置した後に撤去される剥離紙で被覆するようにしたこ
とを特徴とする。そしてれにより、貼着材を補強材の両
側面側にそれぞれ配置して止水効果の向上を図っている
にもかかわらず、一方の貼着材を剥離紙で被覆すること
で、作業性を損なうおそれがなくなる。
【0034】本発明はまた、止水部材を、補強材と、補
強材の一側面側に配置され粘着性を有する非加硫ブチル
ゴムで形成された貼着材と、補強材の少なくとも他側面
側に配置され粘着性がないかほとんど有しない非加硫ブ
チルゴム系の被覆材とから構成し、貼着材の一端側を、
凹溝部の一方の側壁に貼着固定するようにしたことを特
徴とする。そしてこれにより、粘着性がない被覆材を用
いることで剥離紙を省略でき、しかも被覆材は、コンク
リートに対しは貼着材と同様にイオン結合するので、止
水効果を向上させることが可能となる。
【0035】本発明はまた、止水部材を、粘着性を有す
る非加硫ブチルゴムで形成される帯板状の貼着材と、貼
着材の一側面側を被覆する剥離紙とから構成し、剥離紙
を、貼着材の他面側を凹溝部の内面を含む前打コンクリ
ート表面に貼着した後に撤去するようにしたことを特徴
とする。そしてこれにより、止水部材の構成を簡素化し
てコストダウンを図りつつ、充分な止水効果を得ること
が可能となる。
【0036】本発明はまた、止水部材を、粘着性を有す
る非加硫ブチルゴムで形成される帯板状の貼着材と、貼
着材の一面側に配置され粘着性がないかほとんど有しな
い非加硫ブチルゴム系の被覆材とから構成し、貼着材の
他面側を、凹溝部の内面を含む前打コンクリート表面に
貼着するようにしたことを特徴とする。そしてこれによ
り、貼着材を前打コンクリート表面に貼着した状態で
は、止水部材の表面が被覆材で覆われることになり、剥
離紙を用いなくても作業性が損なわれることがなく、し
かも被覆材は、コンクリートに対しては貼着材と同様に
イオン結合するので、止水効果を向上させることが可能
となる。
【0037】本発明はまた、凹溝部の深さを、5〜30
mmに設定するようにしたことを特徴とする。ところ
で、前打コンクリートの打継部に形成される軽石状の通
水層の厚さは、生コンクリート中の水分の量等にもよる
が、通常5〜15mm程度である。したがって、凹溝部
の深さが通水層の厚さにより深ければ、通水層を介して
の漏水を完全に防水することができ、よって凹溝部の深
さは5mm以上であることが好ましい。一方、凹溝部の
深さをあまり深くすると、その形成作業が容易でないと
ともに、止水部材も必要以上に大型化して好ましくな
い。したがって、可能な限り止水部材を小型にして、し
かも充分な止水効果が得られるようにするためには、凹
溝部の深さは30mm以下であることが好ましい。
【0038】本発明はまた、前打コンクリートとこれに
連設される後打コンクリートとの間に止水部材を介装し
て打継部を止水するコンクリート打継部の止水装置にお
いて、前打コンクリートの打設前または打設途中に前記
打継部に配設され、一端側が前打コンクリート内に位置
するとともに他端側が後打コンクリート内に位置する止
水部材と;この止水部材を前打コンクリート用の型枠で
直接または間接的に支持するための支持機構と;をそれ
ぞれ設けるようにしたことを特徴とする。そしてこれに
より、簡単な作業でしかも充分な止水効果を得ることが
可能となる。
【0039】本発明はまた、支持機構を、一端部で止水
部材を支持する支持部材と;支持部材の他端部に取付け
られ、前打コンクリート用の型枠を保持する型枠保持具
の任意位置に装着される装着部材と;から構成するよう
にしたことを特徴とする。そしてこれにより、止水部材
の配設が容易となり、前打コンクリートの打設途中で止
水部材を配設する場合であっても、コンクリートの打設
作業の邪魔になるおそれがない。
【0040】本発明はまた、前打コンクリートとこれに
連設される後打コンクリートとの間に止水部材を介装し
て打継部を止水するコンクリート打継部の止水装置にお
いて、前打コンクリートの打設前または打設途中に前記
打継部に配設され、一端側が前打コンクリート内に位置
するとともに他端側が後打コンクリート内に位置する止
水部材と;この止水部材を前打コンクリート用として配
筋された鉄筋に保持するための取付機構と;をそれぞれ
設けるようにしたことを特徴とする。そしてこれによ
り、止水部材を容易かつ安定に支持することが可能とな
る。
【0041】本発明はまた、取付機構に、止水部材を支
持して鉄筋の任意位置に装着されるホルダを設けるよう
にしたことを特徴とする。そしてこれにより、現場の状
況に合った最適位置に容易に止水部材を設置することが
可能となる。
【0042】本発明はまた、止水部材を、補強材と;補
強材の少なくとも一側面側に配置され、粘着性を有する
非加硫ブチルゴムで形成された貼着材と;貼着材の一端
側を被覆し、前打コンクリートの打設時に撤去される前
打コンクリート用剥離紙と;貼着材の他端側を被覆し、
後打コンクリートの打設時に撤去される後打コンクリー
ト用剥離紙と;から構成するようにしたことを特徴とす
る。ところで、非加硫ブチルゴムは粘着性を有している
ので、止水部材の設置から前打コンクリート打設までの
間、あるいは前打コンクリート打設から後打コンクリー
ト打設までの間に、長期の放置期間がある場合には、貼
着材の表面にホコリ等が付着して止水効果が低下するお
それがあるが、貼着材の表面は、前打コンクリート用剥
離紙あるいは後打コンクリート用剥離紙により、各コン
クリート打設時まで被覆されているので、止水効果が低
下するおそれがない。
【0043】本発明はまた、止水部材に、補強材の表面
の少なくとも一部に配置され粘着性がないかほとんど有
しない非加硫ブチルゴム形の被覆材を設けるようにした
ことを特徴とする。ところで、被覆材は非加硫ブチルゴ
ム系であるにもかかわらず粘着性がないので、剥離紙を
用いることなく止水効果の低下を防止することが可能と
なる。
【0044】本発明はまた、止水部材を、補強材と;補
強材の少なくとも一側面側に配置され、粘着性がないか
ほとんど有しない非加硫ブチルゴム系の被覆材と;から
構成するようにしたことを特徴とする。そして被覆材
は、非加硫ブチルゴム系であるにもかかわらず粘着性が
ないので、貼着材を用いる場合に比較して取扱いが容易
となり、しかも貼着材と同様の止水効果を得ることが可
能となる。
【0045】本発明はさらに、止水部材の前打コンクリ
ート内への埋設寸法を、5〜30mmに設定するように
したことを特徴とする。そしてこれにより、必要最小限
の大きさの止水部材により、充分な止水効果を得ること
が可能となる。
【0046】
【発明の実施の態様】以下、本発明を図面を参照して説
明する。図1(a)〜(d)は、本発明の第1の実施の
態様に係る止水装置を用いたコンクリート打継部の止水
方法を示すもので、図中、符号11は型枠12間に打設
される前打コンクリートであり、この前打コンクリート
11の上端部には、前打コンクリート11が乾燥する前
に、例えば断面逆台形の棒状をなすプラスチック製の溝
形成部材13が埋込まれるようになっている。そして、
前打コンクリート11の乾燥固化後、溝形成部材13を
撤去することにより、前打コンクリート11の上端部
に、上方に開口する凹溝部14が形成されるようになっ
ている。
【0047】この凹溝部14の深さL1 は、前打コンク
リート11の上端部に形成される軽石状の通水層11a
の厚さL2 よりも大きな値に設定され、その寸法は5〜
30mm,より好ましくは15〜20mmに設定される
ようになっており、これによって通水層11aが、凹溝
部14により完全に分断されるようになっている。そし
て、この凹溝部14内には、上端側を前打コンクリート
11上に突出させた状態で止水部材15が挿入配置され
るようになっており、前打コンクリート11の上方には
その後、後打コンクリート16が打継がれるようになっ
ている。
【0048】前記止水部材15は、図2に示すように、
断面が縦長長方形の棒状をなす補強材17と、補強材1
7の一側面側に配置され補強材17と一体をなす帯板状
の貼着材18と、貼着材18の外面を被覆する剥離紙1
9とを備えている。前記補強材17は、合成樹脂,ゴム
あるいはこれらの発砲体等、一定の剛性と弾性とを有す
る素材で形成されており、また前記貼着材18は、粘性
を有する非加硫ブチルゴムで形成され、補強材17と
は、自己の有する粘性により貼着一体化されるようにな
っている。そしてこの止水部材15は、図1(c)に示
すように、前記剥離紙19を撤去して貼着材18を凹溝
部14の一側壁に貼着固定することにより、上端側を凹
溝部14から上方に突出させた状態で、凹溝部14内に
固定されるようになっている。
【0049】前記止水部材15を長い凹溝部14内に配
設する場合には、複数の止水部材15の長手方向端部を
突合わせ、貼着材18の端部を相互に貼着一体化して使
用することになるが、突合わせ部分の止水が不充分にな
るおそれがある場合には、図3(a),(b)に示すよ
うに、粘着性を有する非加硫ブチルゴムで形成されて外
面が剥離紙21で被覆された連結テープ20を用い、こ
の連結テープ20で突合わせ部分をコ字状に覆って止水
を完全なものとする。この際、各止水部材15の剥離紙
19は、図3(a)に示すように、突合わせ部分を予め
剥離除去した状態にして連結テープ20を貼着する。な
お、この連結テープ20を用いる場合、貼着材18の外
面に連結テープ20の厚さ分の凸部が形成されることに
なるが、連結テープ20および貼着材18は、ともに非
加硫ブチルゴム製で、この非加硫ブチルゴムは極めて柔
軟性に富んでいるので、補強材17側から押圧して貼着
材18を凹溝部14の側壁に押付ければ、連結テープ2
0の外面と貼着材18の外面とが面一になるまで変形
し、完全な止水状態が確保される。
【0050】次に、本実施の態様の作用について説明す
る。コンクリート打継部の止水に際しては、まず図1
(a)に示すように、型枠12間に前打コンクリート1
1を打設し、この前打コンクリート11が乾燥する前
に、その上端部に溝形成部材13を埋込む。そしてこの
状態で、前打コンクリート11を養生する。なお、前記
溝形成部材13を埋込む際には、通常は溝形成部材13
を人力で上方から押圧すれば足りるが、人力だけでは不
充分な場合には、ハンマ等を用いて溝形成部材13を殴
打する。
【0051】前打コンクリート11が乾燥固化した後、
型枠12を撤去するが、型枠12の撤去後直ちに後打コ
ンクリート16を打継がない場合には、打継の直前まで
溝形成部材13は撤去しないでそのまま放置する。
【0052】後打コンクリート16の打継時には、まず
溝形成部材13を撤去する。すると、図1(a)に示す
ように、前打コンクリート11の上端部に、上方に開口
する凹溝部14が形成される。ところでこの際、溝形成
部材13は合成樹脂で形成されていてコンクリートから
の剥離性がよいので、小さな力で溝形成部材13を撤去
することができるとともに、撤去した際に凹溝部14が
損傷するといった不具合もない。
【0053】次いで、図1(c)に示すように、止水部
材15の剥離紙19を除去した状態で、止水部材15を
凹溝部14内に挿入し、補強材17の背面側から押圧し
て貼着材18を凹溝部14の一方の側壁に貼着固定す
る。これにより止水部材15は、下端側が凹溝部14内
に位置し上端側が凹溝部14から上方に突出した状態
で、凹溝部14に固定される。そこでその後、図示しな
い型枠を設置して後打コンクリート16を打設し、前打
コンクリート11の上方に後打コンクリート16を打継
ぐ。
【0054】しかして、前打コンクリート11の上端部
に凹溝部14を形成し、この凹溝部14内に上端側を上
方に突出させた状態で、止水部材15を貼着固定するよ
うにしているので、前打コンクリート11の上端部に軽
石状の通水層11aが形成されている場合であっても、
この通水層11aが、止水部材15の凹溝部14内に位
置する部分により分断されるとともに、両コンクリート
11,16の打継面が、止水部材15の凹溝部14から
上方に突出する部分により分断されることになる。この
ため、コンクリート打継部からの漏水を完全に防止する
ことができる。
【0055】また、貼着材18は非加硫ブチルゴム製
で、この非加硫ブチルゴムは、そのカルボキシル基がセ
メント中のCaO成分と反応してイオン結合し、両コン
クリート11,16に化学的に強固に接着一体化され
る。このため、単なる接着よりも確実な止水効果が得ら
れる。
【0056】また、貼着材18は、補強材17により補
強されているので、後打コンクリート16を打設した際
に、止水部材15が座屈したり倒れたりするおそれがな
い。また、補強材17は一定の弾性を有しているので、
後打コンクリート16側からの圧力で、貼着材18を常
時押圧することになり、貼着材18と各コンクリート1
1,16との密着状態,特に前打コンクリート11との
密着状態をより確実なものとすることができる。
【0057】また、溝形成部材13は、止水部材15を
装着する直前に撤去されるので、前打コンクリート11
の型枠12の解体から後打コンクリート16の打設まで
の間に長期の放置期間がある場合でも、凹溝部14内が
汚れてしまうといった不具合がなく、止水部材15によ
る止水効果を安定させることができる。
【0058】図4は、本発明の第2の実施の態様を示す
もので、前記第1の実施の態様における止水部材15に
代え、止水部材25を用いるようにしたものである。
【0059】すなわち、この止水部材25は、図4に示
すように、前記第1の実施の態様における補強材17,
貼着材18および剥離紙19とほぼ同一構成の補強材2
7,貼着材28および剥離紙29と、補強材27の外面
をコ字状に覆う被覆材26とを備えており、被覆材26
は、粘着性がないかほとんど有しない非加硫ブチルゴム
系の素材で形成され、図示しない接着剤等を用いて補強
材27と一体化されるようになっている。この被覆材2
6の素材としては、例えば早川ゴム株式会社の「サンタ
ックルーフ」(商品名)が用いられるようになってい
る。なお、その他の点については、前記第1の実施の態
様と同一構成となっており、作用も同一である。
【0060】しかして、本実施の態様における止水部材
25は、補強材27の表面が被覆材26で被覆され、こ
の被覆材26は、コンクリート11,16に対しては貼
着材28と同様にイオン結合するので、より確実な止水
効果が得られる。しかも、貼着材28と異なり粘着性は
有していないので、作業に支障を来たすおそれは全くな
い。
【0061】なお、前記第2の実施の態様においては、
被覆材26により補強材27の外面をコ字状に覆う場合
について説明したが、例えば貼着材28に対向する補強
材27の外面のみ等、補強材27の外面の一部のみを覆
うようにしても、所期の効果は期待できる。
【0062】図5は、本発明の第3の実施の態様を示す
もので、前記第1の実施の態様における止水部材15に
代え、止水部材35を用いるようにしたものである。
【0063】すなわち、この止水部材35は、図5に示
すように、前記第1の実施の態様における補強材17,
貼着材18および剥離紙19とほぼ同一構成の補強材3
7,貼着材38および剥離紙39と、補強材37の反貼
着材38側の面に設けられた貼着材40と、この貼着材
40の外面を被覆する剥離紙41とを備えており、前記
貼着材40は、粘着性を有する非加硫ブチルゴムで形成
され、その外面を覆う剥離紙41は、貼着材38を凹溝
部14の一方の側壁に貼着固定して図1(c)に示す状
態にした後、剥離除去されるようになっている。なお、
その他の点については、前記第1の実施の態様と同一構
成となっており、作用も同一である。
【0064】しかして、本実施の態様における止水部材
35は、補強材37の両側面側に貼着材38,40が配
設されているので、より確実な止水効果が得られる。し
かも、貼着材40は、止水部材35を凹溝部14内に挿
入配置した後に撤去される剥離紙41で被覆されている
ので、作業に支障を来たすおそれが全くない。
【0065】図6(a),(b)は、本発明の第4の実
施の態様を示すもので、前記第1の実施の態様における
止水部材15に代え、止水部材45を用いるようにした
ものである。
【0066】すなわち、この止水部材45は、図6
(a),(b)に示すように、非加硫ブチルゴムで形成
された帯板状の貼着材48と、この貼着材48の一面側
を被覆する剥離紙49とを備えており、前記貼着材48
の他面側は、図6(a)に示すように凹溝部14の一側
壁と前打コンクリート11の上端面、あるいは図6
(b)に示すように凹溝部14の一側壁と底壁等、凹溝
部14の内面を含む前打コンクリート11の表面に貼着
固定されるようになっている。そして、前記剥離紙49
は、貼着材48を凹溝部14部分に貼着固定した後、剥
離除去されるようになっている。なお、その他の点につ
いては、前記第1の実施の態様と同一構成となってお
り、作用も同一である。
【0067】しかして、本実施の態様における止水部材
45は、補強材を有していないので構造が簡素化され、
コストダウンを図ることができる。しかも、両コンクリ
ート11,16間は、通水層11aを分断した状態で、
貼着材48により完全にシールされるので、充分な止水
効果を得ることができる。また、貼着材48を長手方向
に連結する場合、相互の端部を二枚重ね状に重ね合わせ
るだけで、充分な止水効果を得ることができる。
【0068】なお、前記第4の実施の態様においては、
貼着材48の一面側を剥離紙49で被覆する場合につい
て説明したが、剥離紙49に代え、前記第2の実施の態
様における被覆材26と同一材質の被覆材を用いるよう
にしてもよい。そしてこれにより、剥離紙撤去の作業が
不要となり、作業性を向上させることができる。
【0069】図7(a),(b)は、本発明の第5の実
施の態様を示すもので、前記第1の実施の態様における
溝形成部材13に代え、溝形成部材53を用いるように
したものである。
【0070】すなわち、この溝形成部材53は、図7
(a),(b)に示すように、前記第1の実施の態様に
おける溝形成部材13と同一の材質を用いてほぼ同一形
状寸法に形成されているが、溝形成部材13と異なり、
前打コンクリート11の打設前に、長手方向に任意の間
隔で配した複数の取付部材54を介し、型枠12に着脱
可能に固定されるようになっている。そして前打コンク
リート11は、この溝形成部材53を設置した状態で、
型枠12間に打設されるようになっている。なお、その
他の点については、前記第1の実施の態様と同一構成と
なっており、作用も同一である。
【0071】しかして、本実施の態様における溝形成部
材53は、前打コンクリート11を打設する前に型枠1
2間に設置されるので、前打コンクリート11を打設し
てその乾燥固化後、溝形成部材53を撤去するだけで凹
溝部14を形成することができ、作業が容易である。
【0072】なお、前記各実施の態様においては、溝形
成部材13,15を、コンクリートからの剥離性が良好
なプラスチックを用いて形成する場合ついて説明した
が、これに限らず、例えば表面に離型処理が施された木
材等を用いるようにしてもよい。また、凹溝部14は、
溝形成部材13,53を用いて形成せず、カッタ等を用
いて形成するようにしてもよい。
【0073】また、前記各実施の態様においては、止水
部材15,25,35,45の少なくとも一部を、非加
硫ブチルゴムで形成する場合について説明したが、例え
ば止水部材を通常のゴムで形成し、これを接着剤等を用
いて凹溝部14の部分に貼着固定するようにしてもよ
い。
【0074】また、前記各実施の態様においては、前打
コンクリート11の上方に後打コンクリート16を打継
ぐ場合について説明したが、前打コンクリート11の側
方に後打コンクリート16を打継ぐ場合にも同様に適用
することができる。ただしこの場合には、溝形成部材1
3を用いて凹溝部14を形成することはできないので、
溝形成部材53を型枠12の内面に予め固定しておき、
この状態で前打コンクリート11を打設して凹溝部14
を形成するか、あるいは前打コンクリート11の乾燥固
化後、カッタ等を用いた後加工により凹溝部14を形成
する必要がある。
【0075】ところで、前記各実施例の態様において
は、いずれも凹溝部14を形成する場合について説明し
たが、前打コンクリート11が壁体である場合には、縦
方向および横方向に鉄筋が配筋されるのが通例であるた
め、これらの鉄筋が邪魔になって凹溝部14を形成でき
ないおそれがある。このため、前記各実施の態様は、鉄
筋を有しない捨コンクリートと捨コンクリート上に立上
げられる壁体との間のコンクリート打継部に適用するこ
とが好ましい。そして、鉄筋を有する壁体間のコンクリ
ート打継部の止水装置としては、凹溝部14を設ける必
要がないものが好ましい。
【0076】図8(a),(b)は、このような点を考
慮してなされた本発明の第6の実施の態様を示すもの
で、止水部材15を、支持機構61を介し型枠保持具6
2で支持し、凹溝部14(図1参照)を省略できるよう
にしたものである。
【0077】すなわち、前打コンクリート用の型枠12
は、図8(a),(b)に示すように、セパレータ等の
型枠保持具62により保持されており、止水部材15
は、この型枠保持具62に支持機構61を介し位置保持
され、下端側が前打コンクリート11内に位置するとと
もに、上端側が後打コンクリート16内に位置するよう
になっている。
【0078】前記支持機構61は、図8(a),(b)
に示すように、型枠保持具62の任意位置に上方から装
着される例えば逆U字状の装着部材63と、この装着部
材63に止水部材15を固定する支持部材64とを備え
ており、支持部材64は、上端部が止水部材15の補強
材17中に下面側から差込まれる上棒64aと、下端部
が装着部材63の上面に固定された下棒64bと、これ
ら両棒64a,64bを長さ調節可能に連結する連結具
64cとから構成されている。そして、支持部材64の
長さ調節により、止水部材15を上下方向の最適位置に
位置保持できるようになっている。
【0079】なお、本実施の態様における剥離紙19
は、前記第1の実施の態様の場合と異なり、図8
(a),(b)に示すように、下端側の前打コンクリー
ト用剥離紙19aと、上端側の後打コンクリート用剥離
紙19bとに2分割されており、前打コンクリート用剥
離紙19aは、前打コンクリート11の打設時に撤去さ
れるとともに、後打コンクリート用剥離紙19bは、後
打コンクリート16の打設時に撤去されるようになって
いる。そしてこれにより、止水部材15の設置から前打
コンクリート11の打設までの間、あるいは前打コンク
リート11の打設から後打コンクリート16の打設まで
の間に、長期の放置期間がある場合であっても、貼着材
18の表面にホコリ等が付着して止水効果が低下すると
いった不具合が全くなくなる。
【0080】次に、本実施の態様の作用について説明す
る。コンクリート打継部の止水に際しては、まず前打コ
ンクリート11の打設前あるいは打設の途中で、型枠保
持具62に支持機構61を介し止水部材15を取付け
る。そして、前打コンクリート11の打設前の場合には
そのまま放置し、前打コンクリート11の打設時に、前
打コンクリート用剥離紙19aを撤去する。また前打コ
ンクリート11の打設途中の場合には、止水部材15の
取付け後直ちに前打コンクリート用剥離紙19aを撤去
する。そして、前打コンクリート11を最終まで打設す
る。これにより、図8(b)に示すように、止水部材1
5の下端側が前打コンクリート11内に埋設された状態
となる。
【0081】前打コンクリート11が乾燥固化した後、
図示しない型枠を設置して後打コンクリート16を打設
することになるが、その直前に後打コンクリート用剥離
紙19bを撤去する。
【0082】しかして、前打コンクリート11の打継部
に凹溝部14を設けることなく止水部材15で止水する
ことができ、しかも凹溝部14を設けた場合と同様の止
水効果が得られる。なお、止水部材15は、支持機構6
1を用いず、例えば図7(a),(b)に示す取付部材
54と同様の部材を介し型枠12で直接支持するように
してもよい。
【0083】図9(a),(b)は、本発明の第7の実
施の態様を示すもので、前記第6の実施の態様における
支持機構61に代え、止水部材15を前打コンクリート
11用の縦鉄筋72に保持するための取付機構71を用
いるようにしたものである。
【0084】すなわち、型枠12間には、図9(a),
(b)に示すように、縦鉄筋72と横鉄筋73とが直交
状態で結束されており、縦鉄筋72の上端部は、後打コ
ンクリート16用の縦鉄筋(図示せず)と結束一体化す
るため、後打コンクリート16内まで立上げられてい
る。そして止水部材15は、この縦鉄筋72に取付機構
71を介し装着固定されるようになっている。
【0085】前記取付機構71は、図9(a),(b)
に示すように、止水部材15の下端側を支持する下ホル
ダ74と、止水部材15の上端側を支持する上ホルダ7
5とを備えており、これら両ホルダ74,75は、同一
構造のものを上下反転させて用いられるようになってい
る。
【0086】前記両ホルダ74,75は、図10
(a),(b)に示すように、例えば横向きのU字状を
なす鉄筋装着部76と、上向きあるいは下向きのU字状
をなす止水部材保持部77とから構成されており、止水
部材保持部77に止水部材15を保持させた状態で、鉄
筋装着部76を縦鉄筋72に押付けることにより、止水
部材15を縦鉄筋72の任意位置に装着固定できるよう
になっている。なお、その他の点については、前記第6
の実施の態様と同一構成となっており、作用も同一であ
る。
【0087】しかして、鉄筋72,73は本来作業の邪
魔になるものであるが、これを有効に利用して止水部材
15を設置するようにしているので、止水部材15を容
易かつ安定に最適位置に設置することができる。
【0088】図11(a),(b)は、本発明の第8の
実施の態様を示すもので、前記第7の実施の態様におけ
る取付機構71に代え、取付機構81を用いるようにし
たものである。
【0089】すなわち、この取付機構81は、図11
(a),(b)に示すように、上下端部に、止水部材1
5を嵌入係止するための凹部84aを有する概略コ字状
のホルダ84を備えており、このホルダ84上下端の突
出先端には、横向きU字状をなす鉄筋装着部86がそれ
ぞれ設けられ、これら各鉄筋装着部86は、ホルダ84
を背面側から押圧することにより、縦鉄筋72にスナッ
プ装着されるようになっている。なお、その他の点につ
いては、前記第6の実施の態様と同一構成となってお
り、作用も同一である。
【0090】しかして、止水部材15が単一のホルダ8
4に装着されるので、止水部材15の縦鉄筋72への固
定作業が容易となる。
【0091】図12は、本発明の第9の実施の態様を示
すもので、前記第7の実施の態様における取付機構71
に代え、横鉄筋73に止水部材15を保持するための取
付機構91を用いるようにしたものである。
【0092】すなわち、この取付機構91は、図12に
示すように、止水部材15の下端側を支持する下ホルダ
94と、止水部材15の上端側を支持する上ホルダ95
とを備えており、これら両ホルダ94,95は、同一構
造のものを上下反転させて用いられるようになってい
る。
【0093】前記両ホルダ94,95は、図12に示す
ように、鉤状をなして横鉄筋73に係止される鉄筋装着
部96と、上向きあるいは下向きのU字状をなして止水
部材15の上下端部を保持する止水部材保持部97と、
これら両部96,97の間を長さ調節可能に連結する支
持部材98とを備えており、支持部材98は、鉄筋装着
部96と一体をなすスライド棒98aと、止水部材保持
部97に固定された固定棒98bと、これら両棒98
a,98bを長さ調節可能に連結する連結具98cとか
ら構成されている。そして、支持部材98の長さ調節に
より、止水部材15を上下方向の最適位置に位置保持で
きるようになっている。なお、その他の点については、
前記第6の実施の態様と同一構成となっており、作用も
同一である。
【0094】しかして、取付機構91は横鉄筋73に装
着されるので、取付機構91の装着間隔を自由に調節で
き、現場の状況にあった止水部材15の保持力を容易に
得ることができる。
【0095】なお、前記第6ないし第9の各実施の態様
においては、いずれも止水部材15を用いる場合につい
て説明したが、止水部材25,35も同様に適用するこ
とができる。ただしこの場合、止水部材15と同様、各
剥離紙29,39,41は、前打コンクリート用剥離紙
と後打コンクリート用剥離紙とに上下2分割する必要が
ある。
【0096】また、前記第6ないし第9の各実施の態様
においては、凹溝部14に止水部材14,25,35を
貼着固定する必要がないので、それ自体が粘着性を有し
ている必要はない。
【0097】図13は、このような点を考慮してなされ
た本発明の第10の実施の態様を示すもので、前記第1
の実施の態様における止水部材15に代え、止水部材1
05を用いるようにしたものである。
【0098】すなわち、この止水部材105は、図13
に示すように、前記第1の実施の態様における補強材1
7とほぼ同一構成を有する補強材107を備えており、
その一面側には、前記第2の実施の態様における被覆材
26(図4参照)と同一素材製の被覆材106が一体に
取付けられている。なお、その他の点については、前記
第6の実施の態様と同一構成となっており、作用も同一
である。
【0099】しかして、被覆材106は、粘着性がない
かほとんど有しない非加硫ブチルゴム系の素材で形成さ
れているので、剥離紙を用いてその表面を覆う必要がな
く、作業性を向上させることができ、しかも充分な止水
効果を得ることができる。なお、止水部材105に代え
て通常のゴム製の止水部材を用いることもでき、この場
合止水効果は止水部材105よりも低下することになる
が、所期の効果は期待できる。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、前打コン
クリートの端部に、後打コンクリート側に開口する凹溝
部を形成するとともに、この凹溝部内面の少なくとも一
部に止水部材を配設し、その後後打コンクリートを打設
して両コンクリート間を止水するようにしているので、
前打コンクリートの端部に軽石状の通水層が形成されて
いる場合であっても、コンクリート打継部からの漏水を
完全に防止することができる。
【0101】本発明はまた、凹溝部を、前打コンクリー
ト打設後前打コンクリートが乾燥する前に、凹溝部に対
応する部位に溝形成部材を埋込んで形成するようにして
いるので、前打コンクリートの乾燥固化後、溝形成部材
を撤去するだけで凹溝部が形成され、凹溝部の形成が容
易であるとともに、溝形成部材の埋込みにより、溝形成
部材と接触するコンクリート面が密になり、平滑な内面
を有する凹溝部を得ることができる。
【0102】本発明はまた、凹溝部を、凹溝部に対応す
る位置に予め溝形成部材を配置した後に、前打コンクリ
ートを打設して形成するようにしているので、前打コン
クリートの乾燥固化後、溝形成部材を撤去するだけで凹
溝部を形成することができ、作業性を向上させることが
できる。
【0103】本発明はまた、溝形成部材を、止水部材を
設置する直前に撤去するようにしているので、凹溝部内
が汚れることがなく、止水部材による止水効果をより完
全なものとすることができる。
【0104】本発明はまた、前打コンクリートとこれに
連設される後打コンクリートとの間に止水部材を介装し
て打継部を止水するコンクリート打継部の止水方法にお
いて、前打コンクリートを打設する前または打設途中
で、一端側が前打コンクリート内に位置するとともに他
端側が後打コンクリート内に位置するように止水部材を
設置し、次いで前打コンクリートを最終まで打設し、そ
の後後打コンクリートを打設して両コンクリート間を止
水するようにしているので、凹溝部を設けなくても、コ
ンクリート打継部からの漏水を完全に防止することがで
きる。
【0105】本発明はまた、止水部材を、前打コンクリ
ート用の型枠またはこの型枠を保持する型枠保持具で保
持するようにしているので、止水部材を容易かつ安定に
保持することができ、止水効果を損なうおそれもない。
【0106】本発明はまた、止水部材を、前打コンクリ
ート用として配筋された鉄筋で保持するようにしている
ので、本来作業の邪魔になる鉄筋が配筋されている場合
であっても、止水部材を容易かつ安定に保持することが
でき、充分な止水効果が得られる。
【0107】本発明はまた、前打コンクリートとこれに
連設される後打コンクリートとの間に止水部材を介装し
て打継部を止水するコンクリート打継部の止水装置にお
いて、前記前打コンクリートの打継部に、後打コンクリ
ート側に開口する凹溝部を形成し、この凹溝部内面の少
なくとも一部に止水部材を配設するようにしているの
で、前打コンクリートの端部に軽石状の通水層が形成さ
れている場合であっても、コンクリート打継部からの漏
水を完全に防止することができる。
【0108】本発明はまた、凹溝部を、前打コンクリー
トの打設前、または打設後前打コンクリートとが乾燥す
る前に、凹溝部に対応する位置に設置される溝形成部材
により形成するようにしているので、凹溝部を容易に形
成することができ、また前打コンクリートの乾燥固化後
に、カッタ等を用いて凹溝部を形成する場合と異なり、
形成後に凹溝部内を清掃する必要がない。
【0109】本発明はまた、溝形成部材の少なくとも前
打コンクリートと接触する表面を、コンクリートからの
剥離性がよい素材で形成するようにしているので、溝形
成部材の撤去が容易で、溝形成部材を撤去した際に凹溝
部が損傷することもない。
【0110】本発明はまた、止水部材を、補強材と、補
強材の少なくとも一側面側に配置され粘着性を有する非
加硫ブチルゴムで形成された貼着材とから構成し、貼着
材の一端側を、凹溝部の一方の側壁に貼着固定するよう
にしているので、前打コンクリートの端部に軽石状の通
水層が形成されている場合であっても、この通水層が、
止水部材の凹溝部内に位置する部分により分断されると
ともに、両コンクリートの打継面が、止水部材の凹溝部
から突出する部分により分断され、コンクリート打継部
からの漏水をより完全に防止することが可能となる。ま
た、止水部材が凹溝部に貼着固定されるので、止水部材
の設置が容易となり、また補強材により、打設される後
打コンクリートによって止水部材が座屈したり倒れるお
それがなくなる。
【0111】本発明はまた、止水部材を、補強材と、補
強材の両側面側にそれぞれ配置され粘着性を有する非加
硫ブチルゴムで形成された貼着材とから構成し、一方の
貼着材の一端側を、凹溝部の一方の側壁に貼着固定する
とともに、他方の貼着材を、止水部材を凹溝部内に挿入
配置した後に撤去される剥離紙で被覆するようにしてい
るので、貼着材を補強材の両側面側にそれぞれ配置して
止水効果の向上を図っているにもかかわらず、一方の貼
着材を剥離紙で被覆することで、作業性を損なうおそれ
がない。
【0112】本発明はまた、止水部材を、補強材と、補
強材の一側面側に配置され粘着性を有する非加硫ブチル
ゴムで形成された貼着材と、補強材の少なくとも他側面
側に配置され粘着性がないかほとんど有しない非加硫ブ
チルゴム系の被覆材とから構成し、貼着材の一端側を、
凹溝部の一方の側壁に貼着固定するようにしているの
で、粘着性がない被覆材を用いることで剥離紙を省略で
き、しかも被覆材は、コンクリートに対しは貼着材と同
様にイオン結合するので、止水効果を向上させることが
できる。
【0113】本発明はまた、止水部材を、粘着性を有す
る非加硫ブチルゴムで形成される帯板状の貼着材と貼着
材の一側面側を被覆する剥離紙とから構成し、剥離紙
を、貼着材の他面側を凹溝部の内面を含む前打コンクリ
ート表面に貼着した後に撤去するようにしているので、
止水部材の構成を簡素化してコストダウンを図りつつ、
充分な止水効果を得ることができる。
【0114】本発明はまた、止水部材を、粘着性を有す
る非加硫ブチルゴムで形成される帯板状の貼着材と、貼
着材の一面側に配置され粘着性がないかほとんど有しな
い非加硫ブチルゴム系の被覆材とから構成し、貼着材の
他面側を、凹溝部の内面を含む前打コンクリート表面に
貼着するようにしているので、貼着材を前打コンクリー
ト表面に貼着した状態では、止水部材の表面が被覆材で
覆われることになり、剥離紙を用いなくても作業性が損
なわれることがなく、しかも被覆材は、コンクリートに
対しては貼着材と同様にイオン結合するので、止水効果
を向上させることができる。
【0115】本発明はまた、凹溝部の深さを5〜30m
mに設定するようにしているので、可能な限り止水部材
を小型にして、しかも充分な止水効果を得ることができ
る。
【0116】本発明はまた、前打コンクリートとこれに
連設される後打コンクリートとの間に止水部材を介装し
て打継部を止水するコンクリート打継部の止水装置にお
いて、前打コンクリートの打設前または打設途中に前記
打継部に配設され、一端側が前打コンクリート内に位置
するとともに他端側が後打コンクリート内に位置する止
水部材と;この止水部材を前打コンクリート用の型枠で
直接または間接的に支持するための支持機構と;をそれ
ぞれ設けるようにしているので、簡単な作業でしかも充
分な止水効果を得ることができる。
【0117】本発明はまた、支持機構を、一端部で止水
部材を支持する支持部材と;支持部材の他端部に取付け
られ、前打コンクリート用の型枠を保持する型枠保持具
の任意位置に装着される装着部材と;から構成するよう
にしいるので、止水部材の配設が容易となり、前打コン
クリートの打設途中で止水部材を配設する場合であって
も、コンクリートの打設作業の邪魔になるおそれがな
い。
【0118】本発明はまた、前打コンクリートとこれに
連設される後打コンクリートとの間に止水部材を介装し
て打継部を止水するコンクリート打継部の止水装置にお
いて、前打コンクリートの打設前または打設途中に前記
打継部に配設され、一端側が前打コンクリート内に位置
するとともに他端側が後打コンクリート内に位置する止
水部材と;この止水部材を前打コンクリート用として配
筋された鉄筋に保持するための取付機構と;をそれぞれ
設けるようにしているので、止水部材を容易かつ安定に
支持することができる。
【0119】本発明はまた、取付機構に、止水部材を支
持して鉄筋の任意位置に装着されるホルダを設けるよう
にしているので、現場の状況に合った最適位置に容易に
止水部材を設置することができる。
【0120】本発明はまた、止水部材を、補強材と;補
強材の少なくとも一側面側に配置され、粘着性を有する
非加硫ブチルゴムで形成された貼着材と;貼着材の一端
側を被覆し、前打コンクリートの打設時に撤去される前
打コンクリート用剥離紙と;貼着材の他端側を被覆し、
後打コンクリートの打設時に撤去される後打コンクリー
ト用剥離紙と;から構成するようにしているので、各剥
離紙によって貼着材の表面にホコリ等が付着するのが防
止され、これにより止水効果の低下を防止することがで
きる。
【0121】本発明はまた、止水部材に、補強材の表面
の少なくとも一部に配置され粘着性がないかほとんど有
しない非加硫ブチルゴム系の被覆材を設けるようにして
いるので、剥離紙を用いることなく止水効果の低下を防
止することができる。
【0122】本発明はまた、止水部材を、補強材と;補
強材の少なくとも一側面側に配置され、粘着性がないか
ほとんど有しない非加硫ブチルゴム系の被覆材と;から
構成するようにしているので、貼着材を用いる場合に比
較して取扱いが容易で、しかも貼着材と同様の止水効果
を得ることができる。
【0123】本発明はさらに、止水部材の前打コンクリ
ート内への埋設寸法を、5〜30mmに設定するように
しているので、必要最小限の大きさの止水部材により、
充分な止水効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は本発明の第1の実施の態様に
係る止水装置を用いたコンクリート打継部の止水方法を
手順に従って順次示す説明図である。
【図2】図1の止水部材の詳細を示す拡大図である。
【図3】(a)および(b)は複数の止水部材を長手方
向に連結する際の連結部分の止水構造をそれぞれ示す説
明図である。
【図4】本発明の第2の実施の態様を示す図2相当図で
ある。
【図5】本発明の第3の実施の態様を示す図2相当図で
ある。
【図6】(a)および(b)は本発明の第4の実施の態
様をそれぞれ示す説明図である。
【図7】(a)および(b)は本発明の第5の実施の態
様をそれぞれ示す説明図である。
【図8】(a)および(b)は本発明の第6の実施の態
様をそれぞれ示す説明図である。
【図9】(a)および(b)は本発明の第7の実施の態
様をそれぞれ示す説明図である。
【図10】(a)は図9のホルダの詳細を示す拡大図、
(b)は(a)の平面図である。
【図11】(a)は本発明の第8の実施の態様を示す説
明図、(b)は(a)の平面図である。
【図12】本発明の第9の実施の態様を示す説明図であ
る。
【図13】本発明の第10の実施の態様を示す図2相当
図である。
【図14】従来のコンクリート打継部の止水方法を示す
説明図である。
【符号の説明】
11 前打コンクリート 11a 通水層 12 型枠 13,53 溝形成部材 14 凹溝部 15,25,35,45,105 止水部材 16 後打コンクリート 17,27,37,107 補強材 18,28,38,40,48 貼着材 26,106 被覆材 19,29,39,41,49 剥離紙 19a 前打コンクリート用剥離紙 19b 後打コンクリート用剥離紙 54 取付部材 61 支持機構 62 型枠保持具 63 装着部材 64,98 支持部材 71,81,91 取付機構 72 縦鉄筋 73 横鉄筋 74,94 下ホルダ 75,95 上ホルダ 76,86,96 鉄筋装着部 77,97 止水部材保持部

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前打コンクリートを打設した後に、その
    端部に止水部材を介して後打コンクリートを連設するコ
    ンクリート打継部の止水方法において、前記前打コンク
    リートの端部に、後打コンクリート側に開口する凹溝部
    を形成するとともに、この凹溝部内面の少なくとも一部
    に止水部材を配設し、その後後打コンクリートを打設し
    て両コンクリート間を止水することを特徴とするコンク
    リート打継部の止水方法。
  2. 【請求項2】 凹溝部は、前打コンクリートの打設後、
    前打コンクリートが乾燥する前に、凹溝部に対応する部
    位に溝形成部材を埋込んで形成されることを特徴とする
    請求項1記載のコンクリート打継部の止水方法。
  3. 【請求項3】 凹溝部は、凹溝部に対応する位置に予め
    溝形成部材を配置した後、前打コンクリートを打設して
    形成されることを特徴とする請求項1記載のコンクリー
    ト打継部の止水方法。
  4. 【請求項4】 溝形成部材は、止水部材を設置する直前
    に撤去されることを特徴とする請求項2または3記載の
    コンクリート打継部の止水方法。
  5. 【請求項5】 前打コンクリートとこれに連設される後
    打コンクリートとの間に止水部材を介装して打継部を止
    水するコンクリート打継部の止水方法において、前打コ
    ンクリートを打設する前または打設途中で、一端側が前
    打コンクリート内に位置するとともに他端側が後打コン
    クリート内に位置するように止水部材を設置し、次いで
    前打コンクリートを最終まで打設し、その後後打コンク
    リートを打設して両コンクリート間を止水することを特
    徴とするコンクリート打継部の止水方法。
  6. 【請求項6】 止水部材は、前打コンクリート用の型枠
    またはこの型枠を保持する型枠保持具に保持されている
    ことを特徴とする請求項5記載のコンクリート打継部の
    止水方法。
  7. 【請求項7】 止水部材は、前打コンクリート用として
    配筋した鉄筋に保持されていることを特徴とする請求項
    5記載のコンクリート打継部の止水方法。
  8. 【請求項8】 前打コンクリートとこれに連設される後
    打コンクリートとの間に止水部材を介装して打継部を止
    水するコンクリート打継部の止水装置において、前記前
    打コンクリートの打継部に、後打コンクリート側に開口
    する凹溝部を形成し、この凹溝部内面の少なくとも一部
    に止水部材を配設したことを特徴とするコンクリート打
    継部の止水装置。
  9. 【請求項9】 凹溝部は、前打コンクリートの打設前、
    または打設後前打コンクリートが乾燥する前に、凹溝部
    に対応する位置に設置される溝形成部材により形成され
    ることを特徴とする請求項8記載のコンクリート打継部
    の止水装置。
  10. 【請求項10】 溝形成部材は、少なくとも前打コンク
    リートと接触する表面がコンクリートからの剥離性がよ
    い素材で形成されていることを特徴とする請求項9記載
    のコンクリート打継部の止水装置。
  11. 【請求項11】 止水部材は、補強材と、補強材の少な
    くとも一側面側に配置され粘着性を有する非加硫ブチル
    ゴムで形成された貼着材とを備え、貼着材の一端側は、
    凹溝部の一方の側壁に貼着固定されることを特徴とする
    請求項8,9または10記載のコンクリート打継部の止
    水装置。
  12. 【請求項12】 止水部材は、補強材と、補強材の両側
    面側にそれぞれ配置され粘着性を有する非加硫ブチルゴ
    ムで形成された貼着材とを備え、一方の貼着材の一端側
    は、凹溝部の一方の側壁に貼着固定されるとともに、他
    方の貼着材は、止水部材を凹溝部内に挿入配置した後に
    撤去される剥離紙で被覆されていることを特徴とする請
    求項8,9または10記載のコンクリート打継部の止水
    装置。
  13. 【請求項13】 止水部材は、補強材と、補強材の一側
    面側に配置され粘着性を有する非加硫ブチルゴムで形成
    された貼着材と、補強材の少なくとも他側面側に配置さ
    れ粘着性がないかほとんど有しない非加硫ブチルゴム系
    の被覆材とを備え、貼着材の一端側は、凹溝部の一方の
    側壁に貼着固定されることを特徴とする請求項8,9ま
    たは10記載のコンクリート打継部の止水装置。
  14. 【請求項14】 止水部材は、粘着性を有する非加硫ブ
    チルゴムで形成される帯板状の貼着材と、貼着材の一面
    側を被覆する剥離紙とを備え、剥離紙は、貼着材の他面
    側を凹溝部の内面を含む前打コンクリート表面に貼着し
    た後に撤去されることを特徴とする請求項8,9または
    10記載のコンクリート打継部の止水装置。
  15. 【請求項15】 止水部材は、粘着性を有する非加硫ブ
    チルゴムで形成される帯板状の貼着材と、貼着材の一面
    側に配置され粘着性がないかほとんど有しない非加硫ブ
    チルゴム系の被覆材とを備え、貼着材の他面側は、凹溝
    部の内面を含む前打コンクリート表面に貼着されること
    を特徴とする請求項8,9または10記載のコンクリー
    ト打継部の止水装置。
  16. 【請求項16】 凹溝部の深さは、5〜30mmに設定
    されていることを特徴とする請求項8,9,10,1
    1,12,13,14または15記載のコンクリート打
    継部の止水装置。
  17. 【請求項17】 前打コンクリートとこれに連設される
    後打コンクリートとの間に止水部材を介装して打継部を
    止水するコンクリート打継部の止水装置において、前打
    コンクリートの打設前または打設途中に前記打継部に配
    設され、一端側が前打コンクリート内に位置するととも
    に他端側が後打コンクリート内に位置する止水部材と;
    この止水部材を前打コンクリート用の型枠に直接または
    間接的に支持するための支持機構と;を具備することを
    特徴とするコンクリート打継部の止水装置。
  18. 【請求項18】 支持機構は、一端部で止水部材を支持
    する支持部材と;支持部材の他端部に取付けられ、前打
    コンクリート用の型枠を保持する型枠保持具の任意位置
    に装着される装着部材と;を備えていることを特徴とす
    る請求項17記載のコンクリート打継部の止水装置。
  19. 【請求項19】 前打コンクリートとこれに連設される
    後打コンクリートとの間に止水部材を介装して打継部を
    止水するコンクリート打継部の止水装置において、前打
    コンクリートの打設前または打設途中に前記打継部に配
    設され、一端側が前打コンクリート内に位置するととも
    に他端側が後打コンクリート内に位置する止水部材と;
    この止水部材を前打コンクリート用として配筋された鉄
    筋に保持するための取付機構と;を具備することを特徴
    とするコンクリート打継部の止水装置。
  20. 【請求項20】 取付機構は、止水部材を支持して鉄筋
    の任意位置に装着されるホルダを備えていることを特徴
    とする請求項19記載のコンクリート打継部の止水装
    置。
  21. 【請求項21】 止水部材は、補強材と;補強材の少な
    くとも一側面側に配置され、粘着性を有する非加硫ブチ
    ルゴムで形成された貼着材と;貼着材の一端側を被覆
    し、前打コンクリートの打設時に撤去される前打コンク
    リート用剥離紙と;貼着材の他端側を被覆し、後打コン
    クリートの打設時に撤去される後打コンクリート用剥離
    紙と;を備えていることを特徴とする請求項17,1
    8,19または20記載のコンクリート打継部の止水装
    置。
  22. 【請求項22】 止水部材は、補強材の表面の少なくと
    も一部に配置され粘着性がないかほとんど有しない非加
    硫ブチルゴム系の被覆材を備えていることを特徴とする
    請求項21記載のコンクリート打継部の止水装置。
  23. 【請求項23】 止水部材は、補強材と;補強材の少な
    くとも一側面側に配置され、粘着性がないかほとんど有
    しない非加硫ブチルゴム系の被覆材と;を備えているこ
    とを特徴とする請求項17,18,19または20記載
    のコンクリート打継部の止水装置。
  24. 【請求項24】 止水部材は、前打コンクリート内への
    埋設寸法が、5〜30mmに設定されていることを特徴
    とする請求項17,18,19,20,21,22また
    は23記載のコンクリート打継部の止水装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006200173A (ja) * 2005-01-19 2006-08-03 Jsp Corp コンクリート構造物の打継部分の止水機構及び止水部材
CN114045790A (zh) * 2021-11-18 2022-02-15 中建五局土木工程有限公司 液压坝侧墙大面积止水钢板的高精度安装方法

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